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Date: 2020/04/22(Wed) 07:56
UO仮復帰しました、kusemonoさんの家を探しましたが元の場所にはありませんでした。引退されたのでしょうか連絡ください。
Date: 2023/06/01(Thu) 18:53
田原基成さん
ソダシ・ソングラインほか、2023安田記念出走予定馬18頭
・イルーシヴパンサー
昨年のこのレースで1人気に支持された馬。当時は8着も、上がり3F最速で勝ち馬と0秒2差なら極端に評価を下げることはないだろう。2走前の京都金杯は斤量58キロをものともせず差し切り勝ちを決め、前走中山記念は直線で進路が塞がる不利。極端に渋った馬場は割引材料だが、ある程度馬場コンディションが持ちこたえてくれるようなら変わり身があっても驚けない。
・ウインカーネリアン
この馬で強調したいのは2走前の東京新聞杯。東京マイルを1000m通過57秒1で逃げ切ったレースだが、それに近い数字を刻んで重賞で掲示板内に入った馬はロゴタイプやアエロリット、ミナレットなどGIの舞台で激走した馬の名前を見つけることができる。左回りの芝1600mでは【3-0-0-1】。斤量58キロでの勝利実績がある点も見逃せず、穴妙味ある1頭だ。
・ガイアフォース
昨年は菊花賞に出走するなど中長距離路線を主戦場にしていた馬。初のマイル戦の前走マイラーズC2着は立派だが、当時は距離適性以上に平坦+高速馬場適性の高さが生んだ結果のように映った。東京芝GI勝ち馬がズラリと並ぶメンバー構成にあって、この馬は東京未経験。休み明けの前走が自身の過去最低体重だった点も含め、クリアすべきハードルは決して低くなさそうだ。
・カフェファラオ
2度使われた芝レースはいずれも掲示板外。厳しい。
・ジャックドール
前走大阪杯は乾坤一擲の逃げ戦法で悲願のGI制覇。勝ち時計1分57秒4も優秀で、この馬の能力を再確認したようなレースだった。持ち前のスピード能力からマイルも問題ないと思われるが、本質的には後半のほうが速い後傾ラップでこそ真価を発揮するタイプ。前傾ラップで差し追込馬が台頭しやすいレース傾向を踏まえると、今回は連続好走が難しいシチュエーションと言えるのかもしれない。過去10年の安田記念において、前走GI昇格後の大阪杯組は【0-0-1-10】。連対圏突入は至難の業か。
・シャンパンカラー
人気薄の低評価を覆す勝利を飾った前走NHKマイルC。東京芝1600mでは【3-0-0-0】と負け知らず、適性の高さは折り紙つきだ。とはいえ持ち時計は1分33秒台後半と平凡の域を出ない。同じようにNHKマイルCから参戦したセリフォスが1分32秒台、シュネルマイスターにいたっては1分31秒台の持ち時計があった。その比較から、古馬相手に即通用は至難の業と言えそうだ。
・シュネルマイスター
3年連続での安田記念出走となる馬。東京芝では【2-1-1-0】と大崩れがなく、グランアレグリアやダノンキングリーなどこれまで戦ってきた相手は強力だ。ここは前走輸送で減った馬体重が気がかりも、2走前が14キロ増だったことを考えれば適正体重に戻ったとの見方が妥当。2020年以降の東京芝1600mのGIにおけるC.ルメール騎乗馬の成績は【3-5-1-0】馬券内率100%。人馬の相性から、軽くは扱えない。
・セリフォス
昨年のこのレースは4着。道中通過順【10-13】が示すようにややスムーズさを欠いたところもあったなか、初の古馬相手を思えば大健闘といえる内容だ。その後は富士S→マイルCSと今回出走するメンバーの多くに先着。国内における中2カ月以上の休み明け成績【3-0-0-1】も含め、昨年のリベンジを期するには絶好の条件と言えるだろう。
・ソウルラッシュ
昨年のこのレースは13着と惨敗。その結果だけをみると厳しい印象にも映るが、当時は直線でまったく進路があかず参考外のレースだった。その後は2.4.3着と安定した成績を残しており、スムーズなら大崩れしないことを証明した。加えて強調したいのが馬場適性。稍重-重では【3-0-0-0】と負け知らずで、今週末の東京は不安定な天候が予想されている。高速馬場かつ上がりの速い近走が不適条件だった可能性を考えたとき、時計のかかる馬場になれば目が離せない存在となりそうだ。
・ソダシ
東京芝1600mでは【2-1-0-0】連対率100%。当舞台での安定感はメンバー中随一といっても良さそうだ。牡馬相手の実績もマイルCSで証明済みだが、今回はローテーションが気がかり。叩き2戦目の成績は【0-1-0-2】、牝馬同士の府中牝馬Sでも勝ち切ることはできなかった。前走ヴィクトリアマイルは得意の休み明けローテかつ外枠でストレスなく走れた恩恵あり。仮に内めの枠を引いてしまうようだと信頼度は下がる。
・ソングライン
東京芝1600mでは【4-1-0-1】。そのなかには牡馬混合GI安田記念の勝利も含まれる。昨年と同じローテなら極端に割り引く必要もなさそうだが、前走ヴィクトリアマイルは終始ロスなく立ち回った鞍上のファインプレー。安田記念の王道勝ちパターンである大外からズドンと突き抜けるほどの破壊力を有している印象はなく、昨年ほどスローになりそうにはないメンバー構成を考えると連覇へのハードルは決して低くない。
・ダノンスコーピオン
休み明けの前走京王杯SCは11着。これといった不利もなかったレースでの惨敗には物足りなさが残った。古馬混合のGI・マイルCSはこちらも11着と惨敗。現状では通用の可能性を示し切れていない1頭だ。
・ドルチェモア
2走前の敗戦からリズムが狂ったのか、同世代同士の戦いでもフタ桁着順に敗れた前走NHKマイルC。ソダシやジャックドールといった強力な先行馬がいる点もマイナス材料だ。
・ナミュール
前走ヴィクトリアマイルは悔いの残る競馬だった。スタートして外の馬が切れ込んできたことで大きな不利……落馬寸前とのことで、致し方ない結果だろう。スムーズなら面白い存在と言えるのかもしれないが、気がかりなのはローテーション。叩き2戦目の成績【0-0-0-3】が示すように使い詰めでガクンとパフォーマンスを落としてしまう傾向にあるのだ。過去10年の安田記念で馬券内に入った牝馬はすべて牡馬混合のGI連対馬。スローの上がり勝負が合っているタイプで、個人的には毎日王冠あたりで狙いたい。
・ナランフレグ
絶好のローテかつ、この馬にとって絶好の馬場コンディションでも馬券外に敗れた前走高松宮記念。昨年9着の舞台で一変を臨むのは酷に映る。
・マテンロウオリオン
使われつつ復調がうかがえる近走だが、それでも馬券内には届かず。近走先着を許した馬が複数出走するここでは厳しいだろう。
・メイケイエール
得意のスプリント戦でも凡走が続く現状。マイルのここは条件不適のように映る。
・レッドモンレーヴ
蛯名正厩舎に初となるJRA重賞タイトルをもたらした前走京王杯SC。その切れ味には目を見張るものがあるが、当時は1400m戦としては比較的スローの展開での上がり勝負。2.3着馬が前走1200m組とスプリント寄りの適性が問われたレースでもあった。安田記念との関連性が高いとは言えず、苦戦は免れられないか。
ソーヴァリアントほか、2023鳴尾記念出走予定馬15頭
・アドマイヤハダル
叩き2戦目で鮮やかな一変をはたした前走。自身の持ち時計を大幅に更新したように、5歳でもまだまだ成長の余地があることを示したレースだった。芝2000mでは【2-1-0-1】と大崩れがなく、唯一の馬券外は4着に敗れた皐月賞。2戦2勝の舞台替わりで臨むここは評価を上げたい1頭だ。
・インプレス
全4勝中3勝が芝2400m。テンにいけない脚質も開幕週の阪神向きとは思えない。
・カラテ
斤量59キロをものともせず勝利を収めた前走新潟大賞典。新潟芝外回りは新潟記念も制しており、重賞3勝はすべて左回りという馬だ。翻って、今回は右回りの阪神替わり。関西に転厩してからも関東圏を中心としたローテーションを組まれている馬で関西圏の経験はさほど多くない。前走との比較ではやや見劣りしてしまう印象だ。
・グラティアス
関西圏を使われた4戦はいずれも馬券外。厳しい。
・サトノルークス
3年半以上にわたり馬券内から遠ざかる現状。長期休養明けのここは叩き台と捉えたい。
・スカーフェイス
オープンクラスでの位置取りは4角10番手以下がほとんど。開幕週の阪神芝は不適条件と言わざるを得ない。
・ソーヴァリアント
阪神芝2000mでは【2-0-0-0】と負け知らず。当舞台の2走前は1分57秒台で駆け抜けており、開幕週向きの高速馬場適性にも目を見張るものがある。多少の太目残りとはいえ見せ場なく敗れた前走内容が案外も、この舞台なら評価を上げないわけにはいかない。
・ディアマンミノル
重賞では【0-0-0-14】と厚い壁に阻まれている馬。厳しい戦いが予想される。
・ヒンドゥタイムズ
2走前に重賞制覇を成し遂げた馬。GIの前走大阪杯はメンバーレベルから致し方ない結果と言えそうだ。阪神芝2000mは【2-1-1-2】と好走が目立つ馬。3着のゾーンでケアしたい。
・フェーングロッテン
芝中距離重賞で抜群の安定感を誇る馬。前走金鯱賞は開幕週の馬場でスロー逃げを刻んで2着に入った。とはいえ気になるのはこの馬の持ち時計。芝2000mでは1分59秒台にとどまっており、開幕週の阪神芝なら稍重程度の道悪でも1分58秒台に届いてしまう可能性あり。中2カ月以上の休み明け成績【1-1-3-0】とローテーションは魅力だが、時計勝負になった際の立ち位置は明確にしておきたい。
・ボッケリーニ
登録のあった目黒記念は斤量を考慮して回避。こちらに矛先を向けたわけだが、陣営としては連覇がかかったレースへの参戦が本線だったことだろう。芝2000mを使われるのは1年半ぶり。当時の道中通過順が【8-8-5-7】と追走にやや手間取った印象があり、差し損ねのリスクは想定すべきだ。
・マイネルファンロン
昨年秋以降は勝ち馬と1秒以上離される競馬続き。一変を望むのは酷に映る。
・マリアエレーナ
昨年秋以降は強豪相手のレースが目立つ馬。前走大阪杯5着はメンバーレベルを考えれば立派だが、昨年重賞で連続好走したときのような好位追走ができていないのは気がかりだ。これまで挙げた5勝はすべて斤量54キロ以下。ここでは格上の存在も、勝ち切るためのハードルは高そうだ。
・モズベッロ
数字のうえでは4着の前走だが、勝ち馬とは1秒8離される惨敗。開幕週の馬場コンディションもこの馬にはマッチしない印象だ。
・ワンダフルタウン
戦列復帰後はフタ桁着順が目立つ馬。テンにいけなくなっている点も気がかりだ。
ソダシ・ソングラインほか、2023安田記念出走予定馬18頭
・イルーシヴパンサー
昨年のこのレースで1人気に支持された馬。当時は8着も、上がり3F最速で勝ち馬と0秒2差なら極端に評価を下げることはないだろう。2走前の京都金杯は斤量58キロをものともせず差し切り勝ちを決め、前走中山記念は直線で進路が塞がる不利。極端に渋った馬場は割引材料だが、ある程度馬場コンディションが持ちこたえてくれるようなら変わり身があっても驚けない。
・ウインカーネリアン
この馬で強調したいのは2走前の東京新聞杯。東京マイルを1000m通過57秒1で逃げ切ったレースだが、それに近い数字を刻んで重賞で掲示板内に入った馬はロゴタイプやアエロリット、ミナレットなどGIの舞台で激走した馬の名前を見つけることができる。左回りの芝1600mでは【3-0-0-1】。斤量58キロでの勝利実績がある点も見逃せず、穴妙味ある1頭だ。
・ガイアフォース
昨年は菊花賞に出走するなど中長距離路線を主戦場にしていた馬。初のマイル戦の前走マイラーズC2着は立派だが、当時は距離適性以上に平坦+高速馬場適性の高さが生んだ結果のように映った。東京芝GI勝ち馬がズラリと並ぶメンバー構成にあって、この馬は東京未経験。休み明けの前走が自身の過去最低体重だった点も含め、クリアすべきハードルは決して低くなさそうだ。
・カフェファラオ
2度使われた芝レースはいずれも掲示板外。厳しい。
・ジャックドール
前走大阪杯は乾坤一擲の逃げ戦法で悲願のGI制覇。勝ち時計1分57秒4も優秀で、この馬の能力を再確認したようなレースだった。持ち前のスピード能力からマイルも問題ないと思われるが、本質的には後半のほうが速い後傾ラップでこそ真価を発揮するタイプ。前傾ラップで差し追込馬が台頭しやすいレース傾向を踏まえると、今回は連続好走が難しいシチュエーションと言えるのかもしれない。過去10年の安田記念において、前走GI昇格後の大阪杯組は【0-0-1-10】。連対圏突入は至難の業か。
・シャンパンカラー
人気薄の低評価を覆す勝利を飾った前走NHKマイルC。東京芝1600mでは【3-0-0-0】と負け知らず、適性の高さは折り紙つきだ。とはいえ持ち時計は1分33秒台後半と平凡の域を出ない。同じようにNHKマイルCから参戦したセリフォスが1分32秒台、シュネルマイスターにいたっては1分31秒台の持ち時計があった。その比較から、古馬相手に即通用は至難の業と言えそうだ。
・シュネルマイスター
3年連続での安田記念出走となる馬。東京芝では【2-1-1-0】と大崩れがなく、グランアレグリアやダノンキングリーなどこれまで戦ってきた相手は強力だ。ここは前走輸送で減った馬体重が気がかりも、2走前が14キロ増だったことを考えれば適正体重に戻ったとの見方が妥当。2020年以降の東京芝1600mのGIにおけるC.ルメール騎乗馬の成績は【3-5-1-0】馬券内率100%。人馬の相性から、軽くは扱えない。
・セリフォス
昨年のこのレースは4着。道中通過順【10-13】が示すようにややスムーズさを欠いたところもあったなか、初の古馬相手を思えば大健闘といえる内容だ。その後は富士S→マイルCSと今回出走するメンバーの多くに先着。国内における中2カ月以上の休み明け成績【3-0-0-1】も含め、昨年のリベンジを期するには絶好の条件と言えるだろう。
・ソウルラッシュ
昨年のこのレースは13着と惨敗。その結果だけをみると厳しい印象にも映るが、当時は直線でまったく進路があかず参考外のレースだった。その後は2.4.3着と安定した成績を残しており、スムーズなら大崩れしないことを証明した。加えて強調したいのが馬場適性。稍重-重では【3-0-0-0】と負け知らずで、今週末の東京は不安定な天候が予想されている。高速馬場かつ上がりの速い近走が不適条件だった可能性を考えたとき、時計のかかる馬場になれば目が離せない存在となりそうだ。
・ソダシ
東京芝1600mでは【2-1-0-0】連対率100%。当舞台での安定感はメンバー中随一といっても良さそうだ。牡馬相手の実績もマイルCSで証明済みだが、今回はローテーションが気がかり。叩き2戦目の成績は【0-1-0-2】、牝馬同士の府中牝馬Sでも勝ち切ることはできなかった。前走ヴィクトリアマイルは得意の休み明けローテかつ外枠でストレスなく走れた恩恵あり。仮に内めの枠を引いてしまうようだと信頼度は下がる。
・ソングライン
東京芝1600mでは【4-1-0-1】。そのなかには牡馬混合GI安田記念の勝利も含まれる。昨年と同じローテなら極端に割り引く必要もなさそうだが、前走ヴィクトリアマイルは終始ロスなく立ち回った鞍上のファインプレー。安田記念の王道勝ちパターンである大外からズドンと突き抜けるほどの破壊力を有している印象はなく、昨年ほどスローになりそうにはないメンバー構成を考えると連覇へのハードルは決して低くない。
・ダノンスコーピオン
休み明けの前走京王杯SCは11着。これといった不利もなかったレースでの惨敗には物足りなさが残った。古馬混合のGI・マイルCSはこちらも11着と惨敗。現状では通用の可能性を示し切れていない1頭だ。
・ドルチェモア
2走前の敗戦からリズムが狂ったのか、同世代同士の戦いでもフタ桁着順に敗れた前走NHKマイルC。ソダシやジャックドールといった強力な先行馬がいる点もマイナス材料だ。
・ナミュール
前走ヴィクトリアマイルは悔いの残る競馬だった。スタートして外の馬が切れ込んできたことで大きな不利……落馬寸前とのことで、致し方ない結果だろう。スムーズなら面白い存在と言えるのかもしれないが、気がかりなのはローテーション。叩き2戦目の成績【0-0-0-3】が示すように使い詰めでガクンとパフォーマンスを落としてしまう傾向にあるのだ。過去10年の安田記念で馬券内に入った牝馬はすべて牡馬混合のGI連対馬。スローの上がり勝負が合っているタイプで、個人的には毎日王冠あたりで狙いたい。
・ナランフレグ
絶好のローテかつ、この馬にとって絶好の馬場コンディションでも馬券外に敗れた前走高松宮記念。昨年9着の舞台で一変を臨むのは酷に映る。
・マテンロウオリオン
使われつつ復調がうかがえる近走だが、それでも馬券内には届かず。近走先着を許した馬が複数出走するここでは厳しいだろう。
・メイケイエール
得意のスプリント戦でも凡走が続く現状。マイルのここは条件不適のように映る。
・レッドモンレーヴ
蛯名正厩舎に初となるJRA重賞タイトルをもたらした前走京王杯SC。その切れ味には目を見張るものがあるが、当時は1400m戦としては比較的スローの展開での上がり勝負。2.3着馬が前走1200m組とスプリント寄りの適性が問われたレースでもあった。安田記念との関連性が高いとは言えず、苦戦は免れられないか。
ソーヴァリアントほか、2023鳴尾記念出走予定馬15頭
・アドマイヤハダル
叩き2戦目で鮮やかな一変をはたした前走。自身の持ち時計を大幅に更新したように、5歳でもまだまだ成長の余地があることを示したレースだった。芝2000mでは【2-1-0-1】と大崩れがなく、唯一の馬券外は4着に敗れた皐月賞。2戦2勝の舞台替わりで臨むここは評価を上げたい1頭だ。
・インプレス
全4勝中3勝が芝2400m。テンにいけない脚質も開幕週の阪神向きとは思えない。
・カラテ
斤量59キロをものともせず勝利を収めた前走新潟大賞典。新潟芝外回りは新潟記念も制しており、重賞3勝はすべて左回りという馬だ。翻って、今回は右回りの阪神替わり。関西に転厩してからも関東圏を中心としたローテーションを組まれている馬で関西圏の経験はさほど多くない。前走との比較ではやや見劣りしてしまう印象だ。
・グラティアス
関西圏を使われた4戦はいずれも馬券外。厳しい。
・サトノルークス
3年半以上にわたり馬券内から遠ざかる現状。長期休養明けのここは叩き台と捉えたい。
・スカーフェイス
オープンクラスでの位置取りは4角10番手以下がほとんど。開幕週の阪神芝は不適条件と言わざるを得ない。
・ソーヴァリアント
阪神芝2000mでは【2-0-0-0】と負け知らず。当舞台の2走前は1分57秒台で駆け抜けており、開幕週向きの高速馬場適性にも目を見張るものがある。多少の太目残りとはいえ見せ場なく敗れた前走内容が案外も、この舞台なら評価を上げないわけにはいかない。
・ディアマンミノル
重賞では【0-0-0-14】と厚い壁に阻まれている馬。厳しい戦いが予想される。
・ヒンドゥタイムズ
2走前に重賞制覇を成し遂げた馬。GIの前走大阪杯はメンバーレベルから致し方ない結果と言えそうだ。阪神芝2000mは【2-1-1-2】と好走が目立つ馬。3着のゾーンでケアしたい。
・フェーングロッテン
芝中距離重賞で抜群の安定感を誇る馬。前走金鯱賞は開幕週の馬場でスロー逃げを刻んで2着に入った。とはいえ気になるのはこの馬の持ち時計。芝2000mでは1分59秒台にとどまっており、開幕週の阪神芝なら稍重程度の道悪でも1分58秒台に届いてしまう可能性あり。中2カ月以上の休み明け成績【1-1-3-0】とローテーションは魅力だが、時計勝負になった際の立ち位置は明確にしておきたい。
・ボッケリーニ
登録のあった目黒記念は斤量を考慮して回避。こちらに矛先を向けたわけだが、陣営としては連覇がかかったレースへの参戦が本線だったことだろう。芝2000mを使われるのは1年半ぶり。当時の道中通過順が【8-8-5-7】と追走にやや手間取った印象があり、差し損ねのリスクは想定すべきだ。
・マイネルファンロン
昨年秋以降は勝ち馬と1秒以上離される競馬続き。一変を望むのは酷に映る。
・マリアエレーナ
昨年秋以降は強豪相手のレースが目立つ馬。前走大阪杯5着はメンバーレベルを考えれば立派だが、昨年重賞で連続好走したときのような好位追走ができていないのは気がかりだ。これまで挙げた5勝はすべて斤量54キロ以下。ここでは格上の存在も、勝ち切るためのハードルは高そうだ。
・モズベッロ
数字のうえでは4着の前走だが、勝ち馬とは1秒8離される惨敗。開幕週の馬場コンディションもこの馬にはマッチしない印象だ。
・ワンダフルタウン
戦列復帰後はフタ桁着順が目立つ馬。テンにいけなくなっている点も気がかりだ。
Date: 2023/06/01(Thu) 14:08
データde出~た
第1697回 混戦ムード漂う安田記念を分析する!
5週連続G1開催中の東京競馬場。今週はそのラストとなる安田記念が行われる。春のマイル王決定戦で昨年はソングラインが優勝している。今年は3歳から古馬の各世代に加えて、前走1200m~2000mとさまざまな路線から参戦予定で、混戦ムードが漂っている。今回は2013年以降過去10年の安田記念のレース傾向から今年の出走馬で好走が期待できるタイプを探っていきたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。
■表1 安田記念の人気別成績(過去10年)
人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
1番人気 3- 3- 2- 2/ 10 30.0% 60.0% 80.0% 94 114
2番人気 0- 1- 1- 8/ 10 0.0% 10.0% 20.0% 0 34
3番人気 1- 3- 1- 5/ 10 10.0% 40.0% 50.0% 120 121
4番人気 2- 0- 1- 7/ 10 20.0% 20.0% 30.0% 274 79
5番人気 0- 1- 0- 9/ 10 0.0% 10.0% 10.0% 0 29
6番人気 0- 0- 1- 9/ 10 0.0% 0.0% 10.0% 0 45
7番人気 1- 0- 0- 9/ 10 10.0% 10.0% 10.0% 124 38
8番人気 2- 1- 1- 6/ 10 20.0% 30.0% 40.0% 845 219
9番人気 1- 0- 0- 9/ 10 10.0% 10.0% 10.0% 157 41
10番人気以下 0- 1- 3- 66/ 70 0.0% 1.4% 5.7% 0 60
表1は安田記念過去10年の人気別成績。1番人気馬は2013~15年にかけて3連勝したが、16年以降は優勝馬が出ていない。それでも連対率は60.0%、複勝率も80.0%と高い。対して、2番人気馬は勝ち星がなく、複勝率も20.0%と低い。3番人気馬は複勝率50.0%と1番人気馬に次いで高く、4番人気馬は昨年のソングラインら2勝をあげている。以下、7~9番人気馬で4勝と伏兵馬の一発がある。なかでも8番人気馬は一昨年のダノンキングリーら2勝をあげており、複勝率40.0%と健闘している。
2・3着馬は下位人気まで幅広く分布しており、10番人気以下の激走も2着1回、3着3回。19年・20年を除いて8番人気以下の人気薄が毎年1頭は3着以内に入っている。配当面では3連単で40万円以上の配当こそないものの、10万円以上は半数の5回にのぼる。
■表2 安田記念の枠番別成績(過去10年)
枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
1枠 0- 2- 1-14/17 0.0% 11.8% 17.6% 0 35
2枠 0- 1- 0-16/17 0.0% 5.9% 5.9% 0 17
3枠 2- 0- 1-16/19 10.5% 10.5% 15.8% 120 44
4枠 0- 2- 1-16/19 0.0% 10.5% 15.8% 0 18
5枠 4- 1- 0-15/20 20.0% 25.0% 25.0% 291 72
6枠 0- 2- 2-16/20 0.0% 10.0% 20.0% 0 183
7枠 4- 1- 2-16/23 17.4% 21.7% 30.4% 348 101
8枠 0- 1- 3-21/25 0.0% 4.0% 16.0% 0 75
表2は枠番別成績。1~4枠を内、5~8枠を外として分けた場合、内2勝、外8勝と外の勝ち星が圧倒している。複勝率でも内の最高が1枠の17.6%であるのに対して、外は7枠の30.4%と高い。また注目すべきは複勝回収値。内で3着以内に入った10頭はすべて上位5番人気以内。対して、外から3着以内に入った20頭中半数以上の11頭は6番人気以下だった。人気薄の馬を狙う場合でも5枠から外の馬を狙っていきたい。
■表3 安田記念の年齢別成績(過去10年)
年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
3歳 0- 0- 1- 3/ 4 0.0% 0.0% 25.0% 0 60
4歳 5- 2- 2- 26/ 35 14.3% 20.0% 25.7% 168 60
5歳 3- 5- 3- 38/ 49 6.1% 16.3% 22.4% 108 64
6歳 2- 2- 3- 39/ 46 4.3% 8.7% 15.2% 107 109
7歳 0- 1- 1- 14/ 16 0.0% 6.3% 12.5% 0 55
8歳 0- 0- 0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
表3は年齢別成績。4歳馬が昨年のソングラインら半数の5勝をあげており、勝率・連対率・複勝率いずれもトップだ。4歳馬の中でキャリア10戦以内の馬は【5.2.2.10】で複勝率47.4%と非常に高く、11戦以上の馬は【0.0.0.16】と不振傾向にある。
5歳馬は一昨年のダノンキングリーら3勝をあげ、連対率は4歳馬に次いで高い。6歳馬は17年サトノアラジンら2勝。勝ち馬はすべて4~6歳馬から出ている。3歳馬は一昨年シュネルマイスターの3着1回、7歳以上は2・3着1回ずつとなっている。
■表4 安田記念の所属別成績(過去10年)
調教師分類 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
美浦 5- 7- 4- 40/ 56 8.9% 21.4% 28.6% 193 82
うち牝馬 2- 4- 1- 5/ 12 16.7% 50.0% 58.3% 168 108
栗東 5- 3- 6- 83/ 97 5.2% 8.2% 14.4% 54 70
うち牝馬 0- 0- 0- 6/ 6 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
外国 0- 0- 0- 7/ 7 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
表4は出走馬の所属別成績と東西における牝馬の成績。東西別の比較で勝ち星では5勝ずつをあげているが、連対率・複勝率で美浦所属の関東馬が優勢となっている。関東馬の中でも牝馬は【2.4.1.5】で昨年のソングラインら2勝をあげ、複勝率は58.3%と非常に高い。4着以下の5回中4回は4・5着だったもので、つまり12回中11回が5着以内と安定して上位に入っている。この理由としては、同じ東京芝1600mのヴィクトリアMが3週前に行われることによる「慣れ」のメリットが大きいのではないか、と推測される。アエロリットはヴィクトリアMで4着以下に凡走していたが、続く安田記念では18年・19年と続けて2着に好走している。関東の牝馬は今年も積極的に狙っていきたい。
では、サンプル数が少ないとはいえ、関西の牝馬がすべて4着以下となった理由を推測すると、ヴィクトリアMから中2週で再度の関東遠征が響いているのではないか。こちらは「慣れ」よりも体力面でのデメリットが大きいのかもしれない。
■表5 安田記念の前走クラス別成績(過去10年/前走国内レースのみ)
前走クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
オープン特別 1- 0- 0- 4/ 5 20.0% 20.0% 20.0% 314 82
G3 2- 0- 0- 14/ 16 12.5% 12.5% 12.5% 253 45
G2 2- 3- 6- 65/ 76 2.6% 6.6% 14.5% 41 59
G1 4- 5- 3- 32/ 44 9.1% 20.5% 27.3% 163 118
表5は前走国内レース組の前走クラス別成績。前走G1組が13年ロードカナロアら4勝をあげ、複勝率は27.3%と高く、単勝回収値・複勝回収値ともに100%を超えている。特に近5年は3着以内馬15頭中10頭が前走G1組と集中している。ただし、前走大阪杯組は17年のG1昇格後【0.0.1.10】と結果が出ていない。
前走G2組・G3組は各2勝。オープン特別組は18年モズアスコットが勝利している。
■表6 安田記念の前走人気別成績(過去10年/前走国内レースのみ)
前走人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
前走1人気 4- 2- 3- 22/ 31 12.9% 19.4% 29.0% 115 69
前走2人気 3- 3- 2- 14/ 22 13.6% 27.3% 36.4% 179 90
前走3人気 1- 1- 1- 12/ 15 6.7% 13.3% 20.0% 317 112
前走4人気 1- 0- 2- 9/ 12 8.3% 8.3% 25.0% 307 136
前走5人気 0- 0- 0- 17/ 17 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
前走6~9人 0- 2- 1- 30/ 33 0.0% 6.1% 9.1% 0 102
前走10番人気以下 0- 0- 0- 12/ 12 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
最後に表6は前走人気別成績。前走国内組の優勝馬9頭はいずれも前走で上位4番人気以内に支持されていた。なかでも前走2番人気以内だった馬が7勝をあげ、複勝率も優秀だ。前走国内組は前走4番人気以内だった馬から狙いたい。
<結論>
■表7 今年の安田記念の注目馬(5/31時点)
馬名 性齢 前走成績
インダストリア 牡4 ダービー卿CT 1着
ウインカーネリアン 牡6 ゴドルフィンM 6着
ガイアフォース 牡4 マイラーズC 2着
シャンパンカラー 牡3 NHKマイルC 1着
シュネルマイスター 牡5 マイラーズC 1着
ジャックドール 牡5 大阪杯 1着
セリフォス 牡4 ドバイターフ 5着
ソダシ 牝5 ヴィクトリアM 2着
ソングライン 牝5 ヴィクトリアM 1着
ナミュール 牝4 ヴィクトリアM 7着
レッドモンレーヴ 牡4 京王杯SC 1着
今年の注目馬は表7のとおり。
世代も幅広く、臨戦過程もさまざまで混戦ムードが漂っている今年の安田記念。
表4のデータから推奨したいのが昨年の優勝馬ソングライン。前走ヴィクトリアMも勝利しており、東京マイルの適性は非常に高い。前走からの上積みも見込め、安田記念連覇の可能性は十分にある。
もう一頭の推奨馬はガイアフォース。率でトップの4歳馬でキャリア10戦以内にも当てはまる。前走マイラーズCで2着(4番人気)だったが、自身初の1600m戦で1着シュネルマイスターとクビ差の接戦をするあたり、マイル適性は高い。高速決着に強いタイプで、父キタサンブラック、母父クロフネも東京向き。一発があっておかしくない。
他には近2年の安田記念で好走しているシュネルマイスター、海外帰りでも力出せれば強いセリフォスも当然上位評価としておきたい。
第1697回 混戦ムード漂う安田記念を分析する!
5週連続G1開催中の東京競馬場。今週はそのラストとなる安田記念が行われる。春のマイル王決定戦で昨年はソングラインが優勝している。今年は3歳から古馬の各世代に加えて、前走1200m~2000mとさまざまな路線から参戦予定で、混戦ムードが漂っている。今回は2013年以降過去10年の安田記念のレース傾向から今年の出走馬で好走が期待できるタイプを探っていきたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。
■表1 安田記念の人気別成績(過去10年)
人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
1番人気 3- 3- 2- 2/ 10 30.0% 60.0% 80.0% 94 114
2番人気 0- 1- 1- 8/ 10 0.0% 10.0% 20.0% 0 34
3番人気 1- 3- 1- 5/ 10 10.0% 40.0% 50.0% 120 121
4番人気 2- 0- 1- 7/ 10 20.0% 20.0% 30.0% 274 79
5番人気 0- 1- 0- 9/ 10 0.0% 10.0% 10.0% 0 29
6番人気 0- 0- 1- 9/ 10 0.0% 0.0% 10.0% 0 45
7番人気 1- 0- 0- 9/ 10 10.0% 10.0% 10.0% 124 38
8番人気 2- 1- 1- 6/ 10 20.0% 30.0% 40.0% 845 219
9番人気 1- 0- 0- 9/ 10 10.0% 10.0% 10.0% 157 41
10番人気以下 0- 1- 3- 66/ 70 0.0% 1.4% 5.7% 0 60
表1は安田記念過去10年の人気別成績。1番人気馬は2013~15年にかけて3連勝したが、16年以降は優勝馬が出ていない。それでも連対率は60.0%、複勝率も80.0%と高い。対して、2番人気馬は勝ち星がなく、複勝率も20.0%と低い。3番人気馬は複勝率50.0%と1番人気馬に次いで高く、4番人気馬は昨年のソングラインら2勝をあげている。以下、7~9番人気馬で4勝と伏兵馬の一発がある。なかでも8番人気馬は一昨年のダノンキングリーら2勝をあげており、複勝率40.0%と健闘している。
2・3着馬は下位人気まで幅広く分布しており、10番人気以下の激走も2着1回、3着3回。19年・20年を除いて8番人気以下の人気薄が毎年1頭は3着以内に入っている。配当面では3連単で40万円以上の配当こそないものの、10万円以上は半数の5回にのぼる。
■表2 安田記念の枠番別成績(過去10年)
枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
1枠 0- 2- 1-14/17 0.0% 11.8% 17.6% 0 35
2枠 0- 1- 0-16/17 0.0% 5.9% 5.9% 0 17
3枠 2- 0- 1-16/19 10.5% 10.5% 15.8% 120 44
4枠 0- 2- 1-16/19 0.0% 10.5% 15.8% 0 18
5枠 4- 1- 0-15/20 20.0% 25.0% 25.0% 291 72
6枠 0- 2- 2-16/20 0.0% 10.0% 20.0% 0 183
7枠 4- 1- 2-16/23 17.4% 21.7% 30.4% 348 101
8枠 0- 1- 3-21/25 0.0% 4.0% 16.0% 0 75
表2は枠番別成績。1~4枠を内、5~8枠を外として分けた場合、内2勝、外8勝と外の勝ち星が圧倒している。複勝率でも内の最高が1枠の17.6%であるのに対して、外は7枠の30.4%と高い。また注目すべきは複勝回収値。内で3着以内に入った10頭はすべて上位5番人気以内。対して、外から3着以内に入った20頭中半数以上の11頭は6番人気以下だった。人気薄の馬を狙う場合でも5枠から外の馬を狙っていきたい。
■表3 安田記念の年齢別成績(過去10年)
年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
3歳 0- 0- 1- 3/ 4 0.0% 0.0% 25.0% 0 60
4歳 5- 2- 2- 26/ 35 14.3% 20.0% 25.7% 168 60
5歳 3- 5- 3- 38/ 49 6.1% 16.3% 22.4% 108 64
6歳 2- 2- 3- 39/ 46 4.3% 8.7% 15.2% 107 109
7歳 0- 1- 1- 14/ 16 0.0% 6.3% 12.5% 0 55
8歳 0- 0- 0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
表3は年齢別成績。4歳馬が昨年のソングラインら半数の5勝をあげており、勝率・連対率・複勝率いずれもトップだ。4歳馬の中でキャリア10戦以内の馬は【5.2.2.10】で複勝率47.4%と非常に高く、11戦以上の馬は【0.0.0.16】と不振傾向にある。
5歳馬は一昨年のダノンキングリーら3勝をあげ、連対率は4歳馬に次いで高い。6歳馬は17年サトノアラジンら2勝。勝ち馬はすべて4~6歳馬から出ている。3歳馬は一昨年シュネルマイスターの3着1回、7歳以上は2・3着1回ずつとなっている。
■表4 安田記念の所属別成績(過去10年)
調教師分類 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
美浦 5- 7- 4- 40/ 56 8.9% 21.4% 28.6% 193 82
うち牝馬 2- 4- 1- 5/ 12 16.7% 50.0% 58.3% 168 108
栗東 5- 3- 6- 83/ 97 5.2% 8.2% 14.4% 54 70
うち牝馬 0- 0- 0- 6/ 6 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
外国 0- 0- 0- 7/ 7 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
表4は出走馬の所属別成績と東西における牝馬の成績。東西別の比較で勝ち星では5勝ずつをあげているが、連対率・複勝率で美浦所属の関東馬が優勢となっている。関東馬の中でも牝馬は【2.4.1.5】で昨年のソングラインら2勝をあげ、複勝率は58.3%と非常に高い。4着以下の5回中4回は4・5着だったもので、つまり12回中11回が5着以内と安定して上位に入っている。この理由としては、同じ東京芝1600mのヴィクトリアMが3週前に行われることによる「慣れ」のメリットが大きいのではないか、と推測される。アエロリットはヴィクトリアMで4着以下に凡走していたが、続く安田記念では18年・19年と続けて2着に好走している。関東の牝馬は今年も積極的に狙っていきたい。
では、サンプル数が少ないとはいえ、関西の牝馬がすべて4着以下となった理由を推測すると、ヴィクトリアMから中2週で再度の関東遠征が響いているのではないか。こちらは「慣れ」よりも体力面でのデメリットが大きいのかもしれない。
■表5 安田記念の前走クラス別成績(過去10年/前走国内レースのみ)
前走クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
オープン特別 1- 0- 0- 4/ 5 20.0% 20.0% 20.0% 314 82
G3 2- 0- 0- 14/ 16 12.5% 12.5% 12.5% 253 45
G2 2- 3- 6- 65/ 76 2.6% 6.6% 14.5% 41 59
G1 4- 5- 3- 32/ 44 9.1% 20.5% 27.3% 163 118
表5は前走国内レース組の前走クラス別成績。前走G1組が13年ロードカナロアら4勝をあげ、複勝率は27.3%と高く、単勝回収値・複勝回収値ともに100%を超えている。特に近5年は3着以内馬15頭中10頭が前走G1組と集中している。ただし、前走大阪杯組は17年のG1昇格後【0.0.1.10】と結果が出ていない。
前走G2組・G3組は各2勝。オープン特別組は18年モズアスコットが勝利している。
■表6 安田記念の前走人気別成績(過去10年/前走国内レースのみ)
前走人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
前走1人気 4- 2- 3- 22/ 31 12.9% 19.4% 29.0% 115 69
前走2人気 3- 3- 2- 14/ 22 13.6% 27.3% 36.4% 179 90
前走3人気 1- 1- 1- 12/ 15 6.7% 13.3% 20.0% 317 112
前走4人気 1- 0- 2- 9/ 12 8.3% 8.3% 25.0% 307 136
前走5人気 0- 0- 0- 17/ 17 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
前走6~9人 0- 2- 1- 30/ 33 0.0% 6.1% 9.1% 0 102
前走10番人気以下 0- 0- 0- 12/ 12 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
最後に表6は前走人気別成績。前走国内組の優勝馬9頭はいずれも前走で上位4番人気以内に支持されていた。なかでも前走2番人気以内だった馬が7勝をあげ、複勝率も優秀だ。前走国内組は前走4番人気以内だった馬から狙いたい。
<結論>
■表7 今年の安田記念の注目馬(5/31時点)
馬名 性齢 前走成績
インダストリア 牡4 ダービー卿CT 1着
ウインカーネリアン 牡6 ゴドルフィンM 6着
ガイアフォース 牡4 マイラーズC 2着
シャンパンカラー 牡3 NHKマイルC 1着
シュネルマイスター 牡5 マイラーズC 1着
ジャックドール 牡5 大阪杯 1着
セリフォス 牡4 ドバイターフ 5着
ソダシ 牝5 ヴィクトリアM 2着
ソングライン 牝5 ヴィクトリアM 1着
ナミュール 牝4 ヴィクトリアM 7着
レッドモンレーヴ 牡4 京王杯SC 1着
今年の注目馬は表7のとおり。
世代も幅広く、臨戦過程もさまざまで混戦ムードが漂っている今年の安田記念。
表4のデータから推奨したいのが昨年の優勝馬ソングライン。前走ヴィクトリアMも勝利しており、東京マイルの適性は非常に高い。前走からの上積みも見込め、安田記念連覇の可能性は十分にある。
もう一頭の推奨馬はガイアフォース。率でトップの4歳馬でキャリア10戦以内にも当てはまる。前走マイラーズCで2着(4番人気)だったが、自身初の1600m戦で1着シュネルマイスターとクビ差の接戦をするあたり、マイル適性は高い。高速決着に強いタイプで、父キタサンブラック、母父クロフネも東京向き。一発があっておかしくない。
他には近2年の安田記念で好走しているシュネルマイスター、海外帰りでも力出せれば強いセリフォスも当然上位評価としておきたい。
Date: 2023/05/31(Wed) 13:57
【安田記念】美浦・栗東レポート
【安田記念】美浦レポート シュネルマイスター
手塚貴久調教師のコメントは以下の通り。
(今朝の追い切りを振り返って)
「いつも通り1週前は外に併せて、当該週は内に併せてという形で追い切りました。今日の動きは先週に比べて素軽さが増したという印象です。元々調教で動くタイプですが、5歳になってさすがに唸っていくようなところは無くなりましたが、促されたらしっかり伸びるという感じで、落ち着いてきたのかなと思います」
(前走、初めての京都で久々の勝利を)
「開幕週で馬場が良かったというのが、最大の勝因だと思っています。1週前、栗東に滞在させたのは、ここ数戦体重を絞りきれなかった事もあって、ギリギリ前日まで調教をしたかったという意図もあり、1週前に栗東に運びました。うまく調整が出来たと思います」
(4歳時はなかなか勝てませんでしたが)
「脚質的に勝っても負けても惜しいというか、勝つ時も辛勝、負ける時もそんなに差がないという感じの特徴ですね。前回もそんなに差が無い中で勝てたのは評価しても良いかなと思います」
(ここまでの調整については)
「前走後は天栄で2週間ほど調教。帰厩後も、体調が良いなという感じでした。追い切りもしっかり出来て、食欲も相変わらず旺盛で、栗東にいた時と比べて若干、余裕があるのかな、と思いました。それを考慮して長めの調教を心がけてきました」
(今回は、GI馬が10頭出走します。意気込みを)
「うちのが飛び抜けて強いとは思っていませんが、そんなに劣っているとも思いません。当日の天気が怪しいところもありますし、枠順だとか、いろいろなところで運があればと思います。東京は競馬がしやすいというか、この馬の脚質に合っていると思います」
【安田記念】美浦レポート シャンパンカラー
田中剛調教師のコメントは以下の通り。
(今朝の追い切りの内容は)
「今日は5ハロンから15-14で行って、直線の手応えを確めて、反応を見て、もし反応が無ければ、気合を付けてくれという形でやって貰いました。僕自身は前の馬に乗っていて、内側からシャンパンカラーが並んで来て、そのままスーッと反応良く追い抜いて行くのを確認しました」
(前走を振り返って)
「出遅れてしまって、心配で見ていましたが、4コーナーを回って直線の手応えを見て勝利を確信できる走りでした」
(東京コースは3戦3勝ですが)
「いろいろな形のレースができているので、凄く自在性もあると思います」
(ここまでの調整は?)
「前回を使って中3週ですが、先週は馬なりのウォーミングアップ程度の調教で、今日は終い直線の反応を確める形になりました。前回の競馬でしっかり走っていますので、思い通りの形になりました」
(3歳馬ですが、この馬の成長曲線は?)
「一戦一戦、この馬の成長は厩舎の予想をはるかに超えるものです。競馬を使った後も、マインド的にも崩れがありませんし、フィジカル的にもしっかり、次のレースに向けゴーサインを出せる形になっていいます」
(春の東京GIシリーズも最後になります。ファンにメッセージを)
「今回は相手が強くなって、シャンパンカラーも強い馬ですが、秋に向けての良い競馬がお見せできればと思っています。応援宜しくお願い致します」
内田博幸騎手のコメントは以下の通り。
(今朝の追い切りの内容は)
「間隔もそれほど無いので調整程度の内容でした。良い感じで最後に伸びてくれたので、ちょうど良い調教になったと思います。前の2頭に直線で並んで、馬がその気になっていたので、あとは馬任せで直線は伸ばす形で追い切りました」
(1週前と今週の比較では)
「NHKマイルカップから間がないので、先週は調整程度でした。時計を出すか、出さないかではなくて、馬がリラックスして走っているか、しっかりとした歩様で走っているかを感じつつ、今週のレースに使えるかどうかを確かめる追い切りでした。この状態なら安田記念に使えるな、という事になりました」
(前走を振り返って)
「スタートは1歩目で出てくれましたが、馬がまだ身体が柔らかいというか、それと下も緩かったので、二の脚の勢いがつかなかったので、あとは、流れを見て無理やり行く必要も無くあの位置からになりました。中山でも揉まれる競馬をしていましたし、それが活きると思って、ペースが重馬場でもまあまあ流れていたし、自分の中では、良い感じのペースになっているな、と思っていました」
(内田騎手にとっては5年ぶりのGI勝利に)
「GI騎乗の機会をもらえた事が何よりでした。乗るからには、良い結果を残したいという気持ちもありましたし、GIを勝てたことが僕自身、この先にジョッキーを続けていく中でのひと押しになってくれたと思っています」
(この馬に2回騎乗されていて、この馬に対する印象は?)
「心臓も強くて、バネもあって、そういう所が調教でも感じ取れる馬です。この先にまだ成長して、どのように変わっていくかというのが物凄く楽しみです」
(今回はメンバーも強力になりますが)
「いつかは戦わなければいけないメンバーなので、早いうちに対戦して、どういった力差関係なのか、どこまでやれるのかといった事が今回分かれば、シャンパンカラーもまだ若くて、先のある馬なので、この先の成長を計る意味でも大きな一戦になると思います」
【安田記念】美浦レポート ソングライン
林徹調教師のコメントは以下の通り。
(今朝の追い切りの内容は)
「今朝は大変良い追い切りだったと思います。ウッドコース3頭併せの真ん中。ヴィクトリアマイルの時の最終追い切りと同じようなイメージで追い切りました。大変良い動きでした」
(前走時は、戸崎騎手が3週連続で調教に)
「ヴィクトリアマイルの際も3週連続で戸崎騎手に追い切りで騎乗してもらい、馬の状態も本当に良くなりましたし、競馬でも勝たせて貰いました。今回も1週前から戸崎騎手にお力添えを頂き、1週前と当該週と騎乗して貰い感触を掴んで頂きました」
(中2週のローテーションになりますが)
「去年もヴィクトリアマイルから安田記念に向かうにあたり、状態を維持するというよりも、更に状態を上げていこうと、そういったテーマを持って取り組んできましたし、今回も幸いにしてヴィクトリアマイル後のダメージもさほど無く、レース翌週の水曜日から乗り出すことができましたので、今年も同じようなテーマで、ヴィクトリアマイルの状態を維持するという事を主眼に置くのではなく、更に状態を上げていくことにチャレンジしようという事で、やらせて頂きました。(緩めることなくということか、という質問に)そうですね。今年の安田記念は物凄いメンバーですから、本当に挑戦者の気持ちで、しっかり状態を上げて挑んでいきたいと思っています。何とか一段上げられないかとチャレンジしてきました」
(勝てば連覇、ウォッカ以来の記録になりますが)
「連覇とか、そういう事を意識する余裕が無いくらい、今年の安田記念のメンバーは物凄いメンバーだと思います。挑戦者の立場で、どれだけ立ち向かっていけるか、その一点くらいしか考える余裕がないです。他のメンバーも凄いですが、ソングラインも本当に強い馬だと思っていますので、何とかもう一つタイトルをと思っていますし、そこに向けて頑張りたいと思っています」
戸崎圭太騎手のコメントは以下の通り。
(今朝の追い切りの内容は)
「先週も乗せて貰いましたが、ヴィクトリアマイルから間隔が無い中、良い感じで来ているなと感じました。先週もしっかりやれていますが、今週も飼葉もしっかり食べているし、馬も元気で、ある程度調教をやるという指示で、その中でやってきました」
(調教師とはどんな話を)
「馬の感じを聞かれましたが、順調に来ていて、ヴィクトリアマイルの時よりも動きも良くなっていると伝えました」
(牝馬で中2週、ローテーション的に心配する声も)
「女の子ですが本当に元気一杯で、ヴィクトリアマイルの追い切りから乗せて貰っていますが、かなり攻め馬でもしっかりと動かしてきている中、この馬のタフさを感じている動きをしています」
(より一層メンバーも強力になりますが)
「もちろん男馬も交じり、メンバーも強くなりますが、この馬のベストな条件だと思います。しっかりとパフォーマンスを出し切れば、昨年も勝っているレースですし、その辺は強みだと思います。(連覇も懸かりますが)意識が無いと言ったら嘘になりますが、変わらずこの馬と、良いパフォーマンスを繰り広げられるレースにして、結果は自ずと付いてくるかなと思っています」
【安田記念】栗東レポート ジャックドール
藤岡健一調教師のコメントは以下の通り。
「(前回の大阪杯は)結果的に勝つことができました。ぶっつけに関しては当初からの予定通りです。間隔を取った方が、馬が良化することもわかっていました。最終的にいい状態にもっていけましたが、中間は少し太かったり動きが鈍かったりと苦労した面はありました。しかし、競馬の当日は思った通りでした。レースそのものも武豊騎手が上手く乗ってくれました。時計的にもいい感じでいけました。結果勝ててよかったです。
(マイルに向かった経緯は)この馬はマイルが合うのではないかという気持ちはありました。お父さんがモーリスということもありますし、体型的にもマイルは向くはずだと思っていました。2000mは拘って使ってきましたが、幸いにも2000mでは結果が出ました。この後は安田記念と考えました。
(マイル対応をするための調教については)もう少し筋力をつけていかなければ、ということがありました。もともとスピードがありますが、(マイルの)スピードに対応できるような筋力をつけることです。後は瞬発力も必要となってくるので、その点を鍛えるために若干(調教)パターンを変えています。
(1週前追い切りは)ある程度仕上げていきたいという考えがあって、当該週は輸送もありますので強い追い切りをしました。前に馬を置いての調教でしたが、前との間隔が開いていたのですが追い越していく時の瞬発力は想定していた通り、いいものでした。
(最終追い切りは)全体的に速い時計を出すつもりは無く、騎手にも最後の瞬発力だけ確認してくださいというオーダーはしていました。前に行かせたパートナーの進みが悪く、途中から交わしていく形なりましたが、結果的に時計もちょうど良く、いい動きを見せてくれたので仕上がりに関しては申し分ありません。大阪杯の段階でもいい状態に持ってくることができましたが、もう一段階上がっていることは確実です。騎手も「良くなっている」とのことで仕上がりに関しては心配ありません。
(主張することについて)距離は短くなるということでスピードのある馬が多くなります。前に行く馬も多くなります。騎手に任せることになりますが、この馬のリズムで運べればいいかなと思います。
(抱負を)新しいチャレンジでマイルに参戦します。我々としても十分勝算はあると思っています。この馬は必ず応えてくれると思っています。多くの方に応援していただければと思います」
武豊騎手のコメントは以下の通り。
「(乗るまでの印象は)同じレースにも乗りましたがスピードもあって持続力もあって強い馬だという印象でした。
(香港で初めてレースに乗った印象は)改めて素晴らしい馬だと思いました。ただレースでは良い結果を出せずに終わったので本来の走りが出来なかったという思いはありました。
(大阪杯は)またコンビを組んでレースに臨めるということでありがたいなと思い、それに応えたい気持ちが強いレースでした。結果で応えられたことは嬉しかったですね。
(最終追い切りは)途中まで前に1頭置いて、それに先導させる形でした。馬の能力差もあって途中からは自分の感触でという話でした。思っていたように早めに前に出る形になりましたが非常にいい動きでした。
(大阪杯の時との比較は)最終追い切りの感触からいうと明らかに今回の方がいい感じです。
(マイルへの対応は)デビューから今まで2000mを走ってきて今回初のマイルですが、私自身は楽しみです。いつも通過している距離ですから、新たな一面を見たいという気持ちです。
(騎乗するにあたって注意することは)距離を抜きにして、いいスタートからリズム良く走らせてあげたいということがあります。スタートは細心の注意を払って切りたいと思います。ただこれまでのレースとはラップも違うので、マイルでの乗り方は考えていますが、馬のスタイルを崩すこともないので、バランスをとって乗りたいと思います。
今までと舞台は違いますが私自身楽しみにしています。素晴らしいメンバーが揃ったこの一戦にジャックドールと臨めることはワクワクします。結果を出したいです」
【安田記念】栗東レポート セリフォス
中内田充正調教師のコメントは以下の通り。
「(前走のドバイターフは)この馬にとっては大きなチャレンジでした。初めての距離、初めての(海外)輸送、ナイターなどいい経験になりました。着順以上に頑張って走ってくれました。帰国してからは心身の成長を随所に感じます。
(中間は)一旦チャンピオンヒルズで心身のリフレッシュを図り、1か月前に栗東トレーニングセンターに戻ってきました。
(1週前追い切りは)少し間隔も空いていましたので、強めの負荷でラストを伸ばすイメージでやりました。動きは良かったです。時計もこれぐらいの馬のレベルでしっかり出ていました。
(最終追い切りは)時計もある程度出したかったのですが、並走で少しセーブ気味でした。今週は輸送もあり、先週にしっかり追い切っていることもあって調整をメインにやりました。週毎に良くなっていることを表に出しています。いい状態でここまできています。
(現時点でのセールスポイントは)昨年の秋から藤岡佑介騎手の助言もあり、ラストを活かす競馬をしていい成績が出ています。その点が強みですね。今回もそのような競馬を、と考えています。
(レーン)騎手は勢いに乗っていますが、この馬もしっかり仕上がっています。いいコンビで大きな舞台で頑張ってくれればと思います。ファンの皆様、関係者の皆様の期待に応える走りができるよう応援よろしくお願いします」
【安田記念】栗東レポート ソダシ
須貝尚介調教師のコメントは以下の通り。
「(前走のヴィクトリアマイルは)この馬の競馬をして本当によく頑張ってくれました。そこから安田記念というのは当初の予定通りです。
(久々を使われての変わり身は)変化という変化はありません。逆にそれがいいと考えています。
(川田騎手での1週前追い切りは)レース間隔も短いので強い負荷は必要ないと考え、息を整える程度の内容でした。悪くない内容でした。
(川田騎手での最終追い切りは)時計などは気にせず『競馬だよ』ということを自分なりに伝えてくれればという内容でした。変わらず、特別の変化も無くソダシらしい感じです。
(抱負を)今回の安田記念は稀に見る好メンバーです。一筋縄ではいかないレースになるでしょう。ソダシはソダシとして、頑張ってもらいたいですね」
川田将雅騎手のコメントは以下の通り。
「(乗る前までの印象は)とても脚の速い白毛馬だと思って見ていました。
多くの白毛馬に乗ってきた中で、その中でも圧倒的な活躍をしてきた馬です。背中も良く、さすがこれだけの成績を上げてきた馬だと思いました。(1週前)追い切りは前の馬を目標に入れながら気持ちよく動かしてということでした。いいリズム、いいバランスで内容良く走れました。
(最終追い切りは)オーバーワークにならないようにということを一番に、最後だけ気持ちを入れてというところでした。前走からの間隔も短いので、ダメージが残るよりもフレッシュな状態で競馬場に向かえる方がいいだろう、ということで軽めの調整でした。とてもいい雰囲気で先週から今週と歩んでいますので、精神的にもいいと思います。
(安田記念を勝つために必要なことは)マイルのレースですが、もう少し長い距離を走れるぐらいの馬の方が、結果としていい成績を修めることができるのではないかと思っています。私が関わった馬達も、もう少し長い距離に対応できる馬達でした。そういう部分が、能力差がハッキリ出やすい東京のマイルで活きてくるのかなと思います。ソダシは2000mの札幌記念でも勝っています。能力も高く体力もあります。その点が活きてくるのではと思っています。
これだけ素晴らしい実績を積んでいる馬です。このメンバーの中でどれだけの走りをしながら、どれだけの結果を得ることができるか、というところです。順調にここまで来ています。精一杯の走りで皆さんに喜んでいただければと思います」
水上学の血統トレジャーハンティング
【安田記念】またしても雨に思案の安田記念
今週の注目レース・ 安田記念
降雨が降ったりやんだりの日々が続き、土曜はまとまった雨の予報、日曜も小雨ベースとなりそうだ(火曜現在)。馬場状態がどこまで悪化するのか、当日まで予断を許さない厄介な週末となりそうだ。
それでなくても、数あるマイルGⅠの中で最もパワー、底力を要するのが安田記念である。そこに雨となれば、なおさらパワーの領分が大きくなるのではないだろうか。
悩ましいのは、今年の人気上位と目される馬たちの大半が、スピードや切れだけでなくパワー兼備、それも高いレベルで備えたタイプであること。その中でどう序列をつけるかがポイントとなりそうだ。
展開面は、2000mでもマイル重賞の平均ペースレベルでテン3Fを逃げられるジャックドールが引っ張ることになろう。父モーリスは安田記念で1着、2着。問題は馬場の渋り方が進んだ場合、いつものように粘れるかどうか。良馬場なら押し切りは十分可能と思っていたのだが・・・。
ソダシも同様で、本質は軽快なスピードタイプとみており道悪が気になる。セリフォスは、道悪は血統からは良さそうだが、自身の去年は僅差とはいえ斤量に恵まれながらも4着で、ダイワメジャー産駒の安田記念成績は近10年で【0-0-0-13】だ。
シュネルマイスターは過去2年3,2着と来たが、今年はマイラーズCからの臨戦が気になる。ソングラインは牝馬の連覇に懐疑的?ただパワーなら一番の血統かもしれない。斤量利のある3歳馬シャンパンカラーはどこまで評価できるか・・・と考えると、大混戦必至だ。
5年連続連対が続く牝馬は今年も来るのか、来るとするならどれになるのか。不振傾向の強いマイラーズC組は、など検討を加えつつ、直前の天気で決断を下したい。
先週土曜分の振り返り
葵S
◎本命馬
ビッグシーザー 1番人気 3着
まさかのロケットスタートから、超ハイペースでのモズメイメイの逃げ切り。これを追走して直線2番手に上がったところで苦しくなった。未知のペースであり仕方ない。むしろ負かしに行こうと動いて僅差3着は強さの証明。今後が楽しみ。
$お宝馬
トールキン 8番人気 14着
騎手によれば、ゲートでかなりイレコミを見せてレースにならなかったとのこと。おまけにこのハイペースではどうにもならなかった。
先週日曜分の振り返り
日本ダービー
◎本命馬
ハーツコンチェルト 6番人気 3着
前半後方から、スローと察して早めに動いて好位後ろに押し上げていった松山騎手の好判断。たださすがにラスト1Fで伸び脚がジリジリになり、前と同じになってしまった。それでもゴール前はあと一息まで詰めて、内から追い上げるベラジオオペラはかろうじて抑えての3着死守。とても強いレースをしたが、ペースがもっと流れてくれて、いつものタメる競馬ができたら・・・・の思いは残る。
※先週、ダービー分の展望で、ハーツコンチェルトの推奨理由として挙げたスワーヴリチャードの成績に誤りがありました。スワーヴはダービー2着馬です。お詫びして訂正いたします。
$お宝馬
シーズンリッチ 14番人気 7着
好位後ろあたりからの差しを想定していたが、かなりのスローのために先行、離れた3番手に付けてリズムよく走る。直後にいたのが勝ち馬だったので、粘り込めなかったのは単に現状の力の問題。本来のスタイルの競馬なら、今年後半には良いところを見せる可能性はある。
忘れずにチェック!
次回の狙い馬
土曜京都6R
ダノンミカエル 4着
今回は休み明け。しかしジワジワと位置取りを上げて、内から外へとソツのない立ち回りを見せて伸びてきた。416キロと小柄な馬なのはネックだが、貧弱には見えない。この体格だからダートで2勝クラス、3勝クラスになると心配だが、1勝クラスなら次走で古馬に混じっても全く問題なし。次走阪神、中京にかかわらず1400mなら勝ち負けになりそうだ。
日曜東京2R
ゼウスビスティー 1着
「ソエ明けは走る」の定石?通り、差して2馬身突き放した。キャリア2戦目で底を見せていない。初戦の走りを見れば、東京だから走ったということでもなさそうだ。ただ、今回と同じ1400mを使うならローテーションや場が難しくなるが、折り合いも付いているし、血統からも距離が福島1700m、新潟1800mに延びても問題ないだろう。
【安田記念】美浦レポート シュネルマイスター
手塚貴久調教師のコメントは以下の通り。
(今朝の追い切りを振り返って)
「いつも通り1週前は外に併せて、当該週は内に併せてという形で追い切りました。今日の動きは先週に比べて素軽さが増したという印象です。元々調教で動くタイプですが、5歳になってさすがに唸っていくようなところは無くなりましたが、促されたらしっかり伸びるという感じで、落ち着いてきたのかなと思います」
(前走、初めての京都で久々の勝利を)
「開幕週で馬場が良かったというのが、最大の勝因だと思っています。1週前、栗東に滞在させたのは、ここ数戦体重を絞りきれなかった事もあって、ギリギリ前日まで調教をしたかったという意図もあり、1週前に栗東に運びました。うまく調整が出来たと思います」
(4歳時はなかなか勝てませんでしたが)
「脚質的に勝っても負けても惜しいというか、勝つ時も辛勝、負ける時もそんなに差がないという感じの特徴ですね。前回もそんなに差が無い中で勝てたのは評価しても良いかなと思います」
(ここまでの調整については)
「前走後は天栄で2週間ほど調教。帰厩後も、体調が良いなという感じでした。追い切りもしっかり出来て、食欲も相変わらず旺盛で、栗東にいた時と比べて若干、余裕があるのかな、と思いました。それを考慮して長めの調教を心がけてきました」
(今回は、GI馬が10頭出走します。意気込みを)
「うちのが飛び抜けて強いとは思っていませんが、そんなに劣っているとも思いません。当日の天気が怪しいところもありますし、枠順だとか、いろいろなところで運があればと思います。東京は競馬がしやすいというか、この馬の脚質に合っていると思います」
【安田記念】美浦レポート シャンパンカラー
田中剛調教師のコメントは以下の通り。
(今朝の追い切りの内容は)
「今日は5ハロンから15-14で行って、直線の手応えを確めて、反応を見て、もし反応が無ければ、気合を付けてくれという形でやって貰いました。僕自身は前の馬に乗っていて、内側からシャンパンカラーが並んで来て、そのままスーッと反応良く追い抜いて行くのを確認しました」
(前走を振り返って)
「出遅れてしまって、心配で見ていましたが、4コーナーを回って直線の手応えを見て勝利を確信できる走りでした」
(東京コースは3戦3勝ですが)
「いろいろな形のレースができているので、凄く自在性もあると思います」
(ここまでの調整は?)
「前回を使って中3週ですが、先週は馬なりのウォーミングアップ程度の調教で、今日は終い直線の反応を確める形になりました。前回の競馬でしっかり走っていますので、思い通りの形になりました」
(3歳馬ですが、この馬の成長曲線は?)
「一戦一戦、この馬の成長は厩舎の予想をはるかに超えるものです。競馬を使った後も、マインド的にも崩れがありませんし、フィジカル的にもしっかり、次のレースに向けゴーサインを出せる形になっていいます」
(春の東京GIシリーズも最後になります。ファンにメッセージを)
「今回は相手が強くなって、シャンパンカラーも強い馬ですが、秋に向けての良い競馬がお見せできればと思っています。応援宜しくお願い致します」
内田博幸騎手のコメントは以下の通り。
(今朝の追い切りの内容は)
「間隔もそれほど無いので調整程度の内容でした。良い感じで最後に伸びてくれたので、ちょうど良い調教になったと思います。前の2頭に直線で並んで、馬がその気になっていたので、あとは馬任せで直線は伸ばす形で追い切りました」
(1週前と今週の比較では)
「NHKマイルカップから間がないので、先週は調整程度でした。時計を出すか、出さないかではなくて、馬がリラックスして走っているか、しっかりとした歩様で走っているかを感じつつ、今週のレースに使えるかどうかを確かめる追い切りでした。この状態なら安田記念に使えるな、という事になりました」
(前走を振り返って)
「スタートは1歩目で出てくれましたが、馬がまだ身体が柔らかいというか、それと下も緩かったので、二の脚の勢いがつかなかったので、あとは、流れを見て無理やり行く必要も無くあの位置からになりました。中山でも揉まれる競馬をしていましたし、それが活きると思って、ペースが重馬場でもまあまあ流れていたし、自分の中では、良い感じのペースになっているな、と思っていました」
(内田騎手にとっては5年ぶりのGI勝利に)
「GI騎乗の機会をもらえた事が何よりでした。乗るからには、良い結果を残したいという気持ちもありましたし、GIを勝てたことが僕自身、この先にジョッキーを続けていく中でのひと押しになってくれたと思っています」
(この馬に2回騎乗されていて、この馬に対する印象は?)
「心臓も強くて、バネもあって、そういう所が調教でも感じ取れる馬です。この先にまだ成長して、どのように変わっていくかというのが物凄く楽しみです」
(今回はメンバーも強力になりますが)
「いつかは戦わなければいけないメンバーなので、早いうちに対戦して、どういった力差関係なのか、どこまでやれるのかといった事が今回分かれば、シャンパンカラーもまだ若くて、先のある馬なので、この先の成長を計る意味でも大きな一戦になると思います」
【安田記念】美浦レポート ソングライン
林徹調教師のコメントは以下の通り。
(今朝の追い切りの内容は)
「今朝は大変良い追い切りだったと思います。ウッドコース3頭併せの真ん中。ヴィクトリアマイルの時の最終追い切りと同じようなイメージで追い切りました。大変良い動きでした」
(前走時は、戸崎騎手が3週連続で調教に)
「ヴィクトリアマイルの際も3週連続で戸崎騎手に追い切りで騎乗してもらい、馬の状態も本当に良くなりましたし、競馬でも勝たせて貰いました。今回も1週前から戸崎騎手にお力添えを頂き、1週前と当該週と騎乗して貰い感触を掴んで頂きました」
(中2週のローテーションになりますが)
「去年もヴィクトリアマイルから安田記念に向かうにあたり、状態を維持するというよりも、更に状態を上げていこうと、そういったテーマを持って取り組んできましたし、今回も幸いにしてヴィクトリアマイル後のダメージもさほど無く、レース翌週の水曜日から乗り出すことができましたので、今年も同じようなテーマで、ヴィクトリアマイルの状態を維持するという事を主眼に置くのではなく、更に状態を上げていくことにチャレンジしようという事で、やらせて頂きました。(緩めることなくということか、という質問に)そうですね。今年の安田記念は物凄いメンバーですから、本当に挑戦者の気持ちで、しっかり状態を上げて挑んでいきたいと思っています。何とか一段上げられないかとチャレンジしてきました」
(勝てば連覇、ウォッカ以来の記録になりますが)
「連覇とか、そういう事を意識する余裕が無いくらい、今年の安田記念のメンバーは物凄いメンバーだと思います。挑戦者の立場で、どれだけ立ち向かっていけるか、その一点くらいしか考える余裕がないです。他のメンバーも凄いですが、ソングラインも本当に強い馬だと思っていますので、何とかもう一つタイトルをと思っていますし、そこに向けて頑張りたいと思っています」
戸崎圭太騎手のコメントは以下の通り。
(今朝の追い切りの内容は)
「先週も乗せて貰いましたが、ヴィクトリアマイルから間隔が無い中、良い感じで来ているなと感じました。先週もしっかりやれていますが、今週も飼葉もしっかり食べているし、馬も元気で、ある程度調教をやるという指示で、その中でやってきました」
(調教師とはどんな話を)
「馬の感じを聞かれましたが、順調に来ていて、ヴィクトリアマイルの時よりも動きも良くなっていると伝えました」
(牝馬で中2週、ローテーション的に心配する声も)
「女の子ですが本当に元気一杯で、ヴィクトリアマイルの追い切りから乗せて貰っていますが、かなり攻め馬でもしっかりと動かしてきている中、この馬のタフさを感じている動きをしています」
(より一層メンバーも強力になりますが)
「もちろん男馬も交じり、メンバーも強くなりますが、この馬のベストな条件だと思います。しっかりとパフォーマンスを出し切れば、昨年も勝っているレースですし、その辺は強みだと思います。(連覇も懸かりますが)意識が無いと言ったら嘘になりますが、変わらずこの馬と、良いパフォーマンスを繰り広げられるレースにして、結果は自ずと付いてくるかなと思っています」
【安田記念】栗東レポート ジャックドール
藤岡健一調教師のコメントは以下の通り。
「(前回の大阪杯は)結果的に勝つことができました。ぶっつけに関しては当初からの予定通りです。間隔を取った方が、馬が良化することもわかっていました。最終的にいい状態にもっていけましたが、中間は少し太かったり動きが鈍かったりと苦労した面はありました。しかし、競馬の当日は思った通りでした。レースそのものも武豊騎手が上手く乗ってくれました。時計的にもいい感じでいけました。結果勝ててよかったです。
(マイルに向かった経緯は)この馬はマイルが合うのではないかという気持ちはありました。お父さんがモーリスということもありますし、体型的にもマイルは向くはずだと思っていました。2000mは拘って使ってきましたが、幸いにも2000mでは結果が出ました。この後は安田記念と考えました。
(マイル対応をするための調教については)もう少し筋力をつけていかなければ、ということがありました。もともとスピードがありますが、(マイルの)スピードに対応できるような筋力をつけることです。後は瞬発力も必要となってくるので、その点を鍛えるために若干(調教)パターンを変えています。
(1週前追い切りは)ある程度仕上げていきたいという考えがあって、当該週は輸送もありますので強い追い切りをしました。前に馬を置いての調教でしたが、前との間隔が開いていたのですが追い越していく時の瞬発力は想定していた通り、いいものでした。
(最終追い切りは)全体的に速い時計を出すつもりは無く、騎手にも最後の瞬発力だけ確認してくださいというオーダーはしていました。前に行かせたパートナーの進みが悪く、途中から交わしていく形なりましたが、結果的に時計もちょうど良く、いい動きを見せてくれたので仕上がりに関しては申し分ありません。大阪杯の段階でもいい状態に持ってくることができましたが、もう一段階上がっていることは確実です。騎手も「良くなっている」とのことで仕上がりに関しては心配ありません。
(主張することについて)距離は短くなるということでスピードのある馬が多くなります。前に行く馬も多くなります。騎手に任せることになりますが、この馬のリズムで運べればいいかなと思います。
(抱負を)新しいチャレンジでマイルに参戦します。我々としても十分勝算はあると思っています。この馬は必ず応えてくれると思っています。多くの方に応援していただければと思います」
武豊騎手のコメントは以下の通り。
「(乗るまでの印象は)同じレースにも乗りましたがスピードもあって持続力もあって強い馬だという印象でした。
(香港で初めてレースに乗った印象は)改めて素晴らしい馬だと思いました。ただレースでは良い結果を出せずに終わったので本来の走りが出来なかったという思いはありました。
(大阪杯は)またコンビを組んでレースに臨めるということでありがたいなと思い、それに応えたい気持ちが強いレースでした。結果で応えられたことは嬉しかったですね。
(最終追い切りは)途中まで前に1頭置いて、それに先導させる形でした。馬の能力差もあって途中からは自分の感触でという話でした。思っていたように早めに前に出る形になりましたが非常にいい動きでした。
(大阪杯の時との比較は)最終追い切りの感触からいうと明らかに今回の方がいい感じです。
(マイルへの対応は)デビューから今まで2000mを走ってきて今回初のマイルですが、私自身は楽しみです。いつも通過している距離ですから、新たな一面を見たいという気持ちです。
(騎乗するにあたって注意することは)距離を抜きにして、いいスタートからリズム良く走らせてあげたいということがあります。スタートは細心の注意を払って切りたいと思います。ただこれまでのレースとはラップも違うので、マイルでの乗り方は考えていますが、馬のスタイルを崩すこともないので、バランスをとって乗りたいと思います。
今までと舞台は違いますが私自身楽しみにしています。素晴らしいメンバーが揃ったこの一戦にジャックドールと臨めることはワクワクします。結果を出したいです」
【安田記念】栗東レポート セリフォス
中内田充正調教師のコメントは以下の通り。
「(前走のドバイターフは)この馬にとっては大きなチャレンジでした。初めての距離、初めての(海外)輸送、ナイターなどいい経験になりました。着順以上に頑張って走ってくれました。帰国してからは心身の成長を随所に感じます。
(中間は)一旦チャンピオンヒルズで心身のリフレッシュを図り、1か月前に栗東トレーニングセンターに戻ってきました。
(1週前追い切りは)少し間隔も空いていましたので、強めの負荷でラストを伸ばすイメージでやりました。動きは良かったです。時計もこれぐらいの馬のレベルでしっかり出ていました。
(最終追い切りは)時計もある程度出したかったのですが、並走で少しセーブ気味でした。今週は輸送もあり、先週にしっかり追い切っていることもあって調整をメインにやりました。週毎に良くなっていることを表に出しています。いい状態でここまできています。
(現時点でのセールスポイントは)昨年の秋から藤岡佑介騎手の助言もあり、ラストを活かす競馬をしていい成績が出ています。その点が強みですね。今回もそのような競馬を、と考えています。
(レーン)騎手は勢いに乗っていますが、この馬もしっかり仕上がっています。いいコンビで大きな舞台で頑張ってくれればと思います。ファンの皆様、関係者の皆様の期待に応える走りができるよう応援よろしくお願いします」
【安田記念】栗東レポート ソダシ
須貝尚介調教師のコメントは以下の通り。
「(前走のヴィクトリアマイルは)この馬の競馬をして本当によく頑張ってくれました。そこから安田記念というのは当初の予定通りです。
(久々を使われての変わり身は)変化という変化はありません。逆にそれがいいと考えています。
(川田騎手での1週前追い切りは)レース間隔も短いので強い負荷は必要ないと考え、息を整える程度の内容でした。悪くない内容でした。
(川田騎手での最終追い切りは)時計などは気にせず『競馬だよ』ということを自分なりに伝えてくれればという内容でした。変わらず、特別の変化も無くソダシらしい感じです。
(抱負を)今回の安田記念は稀に見る好メンバーです。一筋縄ではいかないレースになるでしょう。ソダシはソダシとして、頑張ってもらいたいですね」
川田将雅騎手のコメントは以下の通り。
「(乗る前までの印象は)とても脚の速い白毛馬だと思って見ていました。
多くの白毛馬に乗ってきた中で、その中でも圧倒的な活躍をしてきた馬です。背中も良く、さすがこれだけの成績を上げてきた馬だと思いました。(1週前)追い切りは前の馬を目標に入れながら気持ちよく動かしてということでした。いいリズム、いいバランスで内容良く走れました。
(最終追い切りは)オーバーワークにならないようにということを一番に、最後だけ気持ちを入れてというところでした。前走からの間隔も短いので、ダメージが残るよりもフレッシュな状態で競馬場に向かえる方がいいだろう、ということで軽めの調整でした。とてもいい雰囲気で先週から今週と歩んでいますので、精神的にもいいと思います。
(安田記念を勝つために必要なことは)マイルのレースですが、もう少し長い距離を走れるぐらいの馬の方が、結果としていい成績を修めることができるのではないかと思っています。私が関わった馬達も、もう少し長い距離に対応できる馬達でした。そういう部分が、能力差がハッキリ出やすい東京のマイルで活きてくるのかなと思います。ソダシは2000mの札幌記念でも勝っています。能力も高く体力もあります。その点が活きてくるのではと思っています。
これだけ素晴らしい実績を積んでいる馬です。このメンバーの中でどれだけの走りをしながら、どれだけの結果を得ることができるか、というところです。順調にここまで来ています。精一杯の走りで皆さんに喜んでいただければと思います」
水上学の血統トレジャーハンティング
【安田記念】またしても雨に思案の安田記念
今週の注目レース・ 安田記念
降雨が降ったりやんだりの日々が続き、土曜はまとまった雨の予報、日曜も小雨ベースとなりそうだ(火曜現在)。馬場状態がどこまで悪化するのか、当日まで予断を許さない厄介な週末となりそうだ。
それでなくても、数あるマイルGⅠの中で最もパワー、底力を要するのが安田記念である。そこに雨となれば、なおさらパワーの領分が大きくなるのではないだろうか。
悩ましいのは、今年の人気上位と目される馬たちの大半が、スピードや切れだけでなくパワー兼備、それも高いレベルで備えたタイプであること。その中でどう序列をつけるかがポイントとなりそうだ。
展開面は、2000mでもマイル重賞の平均ペースレベルでテン3Fを逃げられるジャックドールが引っ張ることになろう。父モーリスは安田記念で1着、2着。問題は馬場の渋り方が進んだ場合、いつものように粘れるかどうか。良馬場なら押し切りは十分可能と思っていたのだが・・・。
ソダシも同様で、本質は軽快なスピードタイプとみており道悪が気になる。セリフォスは、道悪は血統からは良さそうだが、自身の去年は僅差とはいえ斤量に恵まれながらも4着で、ダイワメジャー産駒の安田記念成績は近10年で【0-0-0-13】だ。
シュネルマイスターは過去2年3,2着と来たが、今年はマイラーズCからの臨戦が気になる。ソングラインは牝馬の連覇に懐疑的?ただパワーなら一番の血統かもしれない。斤量利のある3歳馬シャンパンカラーはどこまで評価できるか・・・と考えると、大混戦必至だ。
5年連続連対が続く牝馬は今年も来るのか、来るとするならどれになるのか。不振傾向の強いマイラーズC組は、など検討を加えつつ、直前の天気で決断を下したい。
先週土曜分の振り返り
葵S
◎本命馬
ビッグシーザー 1番人気 3着
まさかのロケットスタートから、超ハイペースでのモズメイメイの逃げ切り。これを追走して直線2番手に上がったところで苦しくなった。未知のペースであり仕方ない。むしろ負かしに行こうと動いて僅差3着は強さの証明。今後が楽しみ。
$お宝馬
トールキン 8番人気 14着
騎手によれば、ゲートでかなりイレコミを見せてレースにならなかったとのこと。おまけにこのハイペースではどうにもならなかった。
先週日曜分の振り返り
日本ダービー
◎本命馬
ハーツコンチェルト 6番人気 3着
前半後方から、スローと察して早めに動いて好位後ろに押し上げていった松山騎手の好判断。たださすがにラスト1Fで伸び脚がジリジリになり、前と同じになってしまった。それでもゴール前はあと一息まで詰めて、内から追い上げるベラジオオペラはかろうじて抑えての3着死守。とても強いレースをしたが、ペースがもっと流れてくれて、いつものタメる競馬ができたら・・・・の思いは残る。
※先週、ダービー分の展望で、ハーツコンチェルトの推奨理由として挙げたスワーヴリチャードの成績に誤りがありました。スワーヴはダービー2着馬です。お詫びして訂正いたします。
$お宝馬
シーズンリッチ 14番人気 7着
好位後ろあたりからの差しを想定していたが、かなりのスローのために先行、離れた3番手に付けてリズムよく走る。直後にいたのが勝ち馬だったので、粘り込めなかったのは単に現状の力の問題。本来のスタイルの競馬なら、今年後半には良いところを見せる可能性はある。
忘れずにチェック!
次回の狙い馬
土曜京都6R
ダノンミカエル 4着
今回は休み明け。しかしジワジワと位置取りを上げて、内から外へとソツのない立ち回りを見せて伸びてきた。416キロと小柄な馬なのはネックだが、貧弱には見えない。この体格だからダートで2勝クラス、3勝クラスになると心配だが、1勝クラスなら次走で古馬に混じっても全く問題なし。次走阪神、中京にかかわらず1400mなら勝ち負けになりそうだ。
日曜東京2R
ゼウスビスティー 1着
「ソエ明けは走る」の定石?通り、差して2馬身突き放した。キャリア2戦目で底を見せていない。初戦の走りを見れば、東京だから走ったということでもなさそうだ。ただ、今回と同じ1400mを使うならローテーションや場が難しくなるが、折り合いも付いているし、血統からも距離が福島1700m、新潟1800mに延びても問題ないだろう。
Date: 2023/05/30(Tue) 10:09
「虎の子」の一頭・馬場虎太郎
【安田記念予想】異例のタフな馬場で行われそうな安田記念
東京芝は先週からCコース替わり。水曜以降は降水量が全くなく、路盤の状態も絶好。軽い馬場コンディション。内を通るアドバンテージがないため、末脚を発揮しやすい外枠が有利になりやすい馬場だった。
ただし、今週は週中、週末ともに天気予報が良くない。特に土曜の降水確率は高い。日曜も降雨のなかでの開催なる可能性は十分にある。
近年の安田記念では2021年、2020年は少なからず雨の影響をうけていた。
2021年は週中、金曜の雨量が多く、当日も降雨あり。ただ、予報よりも雨量が少なかったこともあり、散水が手控えられ、馬場コンディションは軽めに。前週までと大差なく、末脚の要求度が高かったことにより、外枠が有利な状況になった。
2020年は前日夜から当日朝にかけての雨量が多く、徐々に乾いていった。メインレースの頃でも馬場コンディションとしては標準的。負荷がかかり、先行すると厳しい状況。差しが有利になった。
この2回ともに雨の影響があったものの、レース中やその前後に降雨はなかった。水捌けも良いため、馬場コンディションとしては「標準」までに収まっている。当日が降雨のなかでの開催となるようだと、これ以上に悪化することも考慮すべきだろう。
馬場コンディションが「重い~稍重い」にだった年となると、2014年まで遡らなければならない。9年も前では路盤の状態が異なる。
参考になるかは疑問ではあるものの参考までに、2014年はトラックバイアス「外有利・差し有利」と判定。5枠より外が5着までを独占。3着馬までが最初のコーナーを9番手以降で通過していた。
実際にどの程度の雨量となるかを現時点で予測するのは難しいものの、何れにせよ、内有利な状況になるケースは考えづらい。外枠の後方待機馬を狙いたい。
ソウルラッシュは近4走連続で物足りない内容が続いているが、その全てが馬場コンディション「軽い~標準」の間。レースの上がりが34秒2以下で高速上がりを出す必要がある決着が不向きだった。
それ以前の5、6、7走前は馬場コンディション「稍重い」で3連勝。特に重賞初制覇となったマイラーズカップはトラックバイアス「 ・前有利」と判定したレース。決して恵まれたわけではないにも関わらず、後方からの差し切り勝ち。この時のレース上がりは34秒1だった。重い馬場なら買える。
回収率向上大作戦・須田鷹雄
【安田記念予想】前走で前にいた人気馬が意外に苦戦
差しタイプに重点を置いた馬券を組むべき
先週のダービーは見た目こそパクスオトマニカの大逃げだったもののラップとしてはスローで、2番手以下については超がつきそうなスロー。ある程度の位置にいないと勝負権がないという競馬になった。差し傾向の強い近年のダービーにしては珍しい形だったかと思う。
このように展開というのはフタを開けてみないと分からないものだが、我々は「過去に多く出たパターン」を頼るしかない。それでいくと、安田記念は差しタイプに重点を置いた馬券を組むべきレースだ。
馬の脚質というものはデータとしては存在しないので、客観的な指標として今回は「前走3角位置」を使ってみよう。過去10年の安田記念について、前走3角位置別成績を前走3角位置3頭刻みで集計すると、

前走3番手以内組はロゴタイプの8番人気1着(単勝3690円)、4~6番手組はダノンキングリーの8番人気1着(単勝4760円)などが回収率を押し上げているが、複勝率では7番手以下の馬に負けているし、勝率も10番手以下の組が勝っている。となると、先行タイプの馬は人気薄馬なら狙うのもアリ、上位人気だと思ったほど信頼できない、という解釈になる。
ただでさえ近年の安田記念は単勝10倍未満の馬が過去10年[4-6-4-23]で回収率単47%・複68%とそこまでおいしくないのだが、単勝未満で前走3角位置3番手以内は[0-0-1-5]。7番手以内でも[0-1-2-12]で複勝率20.0%、複回収率は26%しかない。前走8番手以下は[3-3-1-9]で複勝率43.8%、複回収率98%。前走の位置と今回の位置はイコールではないが、「前走で後ろにいた(今回の)上位人気馬」のほうが馬券に絡んでいる。
今回の上位人気ではソダシ、ジャックドールが前走で前にいた馬に該当。予想でどう扱うか、難しい決断を迫られそうだ。
鈴木康弘氏「達眼」馬体診断
【安田記念】ジャックドール100点 マイルでも強く羽ばたく親子鷹
1マイルへ羽ばたく親子鷹、父子鷹だ。鈴木康弘元調教師(79)がG1有力候補の馬体を診断する「達眼」。東京競馬春のG1シリーズを締めくくる「第73回安田記念」(6月4日、東京)ではジャックドール、セリフォスに満点を付けた。中でも達眼が捉えたのは2000メートル戦しか経験のないジャックドールのマイル適性。名マイラーで知られる父モーリス譲りの体形が距離克服の決め手だ。
鳶(とんび)の子は鷹にならずといいます。平凡な親から非凡な才能をもつ子は生まれないとの意味。非凡な親から非凡な子が生まれる例えもあります。球界でいえば原貢さん、原辰徳さん父子のニックネームにもなった「親子鷹」。勝海舟とその父・勝小吉の生き様を描いた子母沢寛の時代小説「父子鷹」を挙げる向きもあるでしょう。子は親を映す鏡。血は争えないもので姿形だけでなく気性、行動まで親に似ることがあるのです。
血は争えないのはサラブレッドも一緒。ジャックドールの姿形が映しているのは8年前の安田記念を優勝した父のモーリスです。肩とトモには岩のように隆起した分厚い筋肉。背と腹下が短く、詰まり気味のがっちりした骨格。父譲りのマイラー体形です。デビュー以来、一貫して2000メートル戦に出走。前走・大阪杯でG1初制覇を遂げましたが、その馬体に触れるたびに1マイルの走りを見てみたいと思っていました。
今回の立ち姿にはいつにも増してマイル適性が表れています。大阪杯に比べて臀部(でんぶ)の筋肉が力強く盛り上がってきた。古馬になって臀筋を発達させたモーリスの産駒にふさわしい後躯(こうく)の成長です。立ち姿も変わってきた。大阪杯時の力みが取れて、ハミを穏やかに受けています。それでいてカメラマンを見据える目つきは鋭い。瞳の奥に闘争心を宿しています。モーリスもこんな目をしていました。子は親を映す鏡。姿形だけでなく気性も似た親子です。
距離短縮のポイントはレース序盤。2000メートルのペースを体が覚えているのでマイルの流れに戸惑うかもしれません。それでも、向正面と直線が長いワンターンのマイル戦なら、挽回が利く。安田記念に続き秋の天皇賞も制した父とは順番が逆になりますが、マイルと2000メートル、2つの距離カテゴリーのG1タイトルを手にできる器です。
名は体を表すといいます。フランス語でドール(黄金)と名付けられた栗毛馬。その毛ヅヤはワックスをかけたようにピカピカだった大阪杯時よりさらに光沢を増し、黄金色に輝いています。父の蹄跡を追いかけて抜群の体調で羽ばたく鷹。ターフ界の親子鷹です。 (NHK解説者)
【安田記念】セリフォス100点 鋼のように強じんな体、父以上の落ち着き
ジャックドールの明るい栗毛が黄金色の光沢なら、セリフォスの栃栗毛に近い濃い栗毛はチョコレート色に輝いています。後肢に付けた星印のマーキングがくっきりと映るほど皮膚の状態もいい。
ジャックドールがモーリス譲りなら、こちらは筋肉マッチョで知られた父ダイワメジャーの特徴を体現しています。トモと肩に備えているのはひと目で短距離ホースだと分かる大きな筋肉。相変わらず腹周りは細めですが、トモと肩の筋肉は3歳秋よりもさらに強度を増しています。鋼のように強じんになりました。
立ち姿はダイワメジャーよりも穏やかです。前進気勢を前面に押し出した父とは対照的な落ち着き払ったたたずまい。引き手を遊ばせながらゆったりとハミを受けている。目、耳、鼻先を正面の1点に集中させ、四肢はバランス良く大地をつかんでいます。
子母沢寛の時代小説「父子鷹」によると、勝海舟は血の気が多い父・勝小吉とは対照的に冷静沈着だったようです。父ダイワメジャーが16年前に制したタイトルに父以上の落ち着きで挑むセリフォス。ターフ界の父子鷹です。
【安田記念】ソングライン95点 前後肢のバランスが良化
ヴィクトリアマイルの馬体診断でも指摘した通り、ソングラインはトモの筋肉が増えて前後肢のバランスが良くなった。その前走から中2週と日程は詰まっていますが、疲れは感じられません。腹周りはふっくらしている。牝馬だけに大きなプラス材料です。前走時同様、穏やかな目つきですが、そこに輝きも加わりました。
【安田記念】ソダシ95点 全身の筋肉にバネ入った
2歳時から完成度が高かったソダシ。体の成長は見られませんが、気性は大人になった。覆面の間からのぞかせていた反抗期の中学生のようなとがった目が穏やかになりました。全身の筋肉にバネが入ったように映るのは休み明けを使われた効果です。前走時は真っ白だった四肢がピンク色に染まり、うっすら血管が浮き出ています。素晴らしい状態。
【安田記念】シュネルマイスター90点 滑らかに各部リンク
シュネルマイスターは、柔軟な筋肉をバランス良く身につけています。各部位が滑らかにリンクしており、マイルはもちろん、中距離にも対応できる体形です。馬体の張りも十分あり、毛ヅヤも良好。今週の調教で万全に仕上がりそうです。
【安田記念】シャンパンカラー90点 心身ともに疲れなし
シャンパンカラーは、張りのある体つきからNHKマイルCの疲れは感じられません。穏やかな立ち姿から精神的なダメージも見られない。状態がいい時は間隔を詰めて使っても反動が出にくい。少し硬めのつくりだけにマイルがベストです。
【安田記念】ウインカーネリアン85点 トモにいい筋肉
ウインカーネリアンは、首の付け根が太く、肩の筋肉も豊富なマイラー体形。トモにもいい筋肉を付けています。張りがもう少し欲しいが、毛ヅヤは良好です。腹周りも今週の調教で絞れるでしょう。
【安田記念】ガイアフォース85点 前進気勢が強い
ガイアフォースは、3歳時にも白さが際立っていた芦毛馬ですが、タテガミと尾まで白くなっている。背と腹下が短い体形、前進気勢の強さが表れた立ち姿からマイル向きです。
【安田記念】レッドモンレーヴ85点 シン強そうな顔
レッドモンレーヴは、前駆の勝ったマイラー体形。遊びのないつくりで首と肩には立派な筋肉を備えています。毛ヅヤも仕上がりも良好。穏やかな立ち姿ですが、シンの強そうな顔つきをしています。
【安田記念】カフェファラオ80点 ボリューム屈指
カフェファラオの体のボリュームはメンバー屈指。大きなアゴが印象的です。毛ヅヤも良好。昨年の安田記念(17着)に続く芝参戦。パワー型の馬体だけに芝のスピードに対応できるかがポイントです。
【安田記念】ナランフレグ80点 前駆発達した体
ナランフレグは、発達した前駆に比べてトモが薄い体形。そのためダッシュが利かず、後方からの競馬になります。毛ヅヤは良好。アバラがぱらりと浮いて映るように馬体も良く仕上がっています。
【安田記念】ドルチェモア80点 肩とトモに筋肉
ドルチェモアは、肩とトモに大きくて強い筋肉を備えたマイラー体形ですが、立ち姿には相変わらず力みが見られます。耳と尾に力を入れ鼻先をとがらせています。落ち着いて走れるかが浮沈の鍵。
【安田記念】メイケイエール80点 完成度高いキ甲
メイケイエールは、立派なキ甲(首と背中の間の膨らみ)が完成度の高さを示しています。立ち姿は穏やかですが、レースに行くと前進気勢が強くなりすぎてしまう。マイルへの距離延長が課題です。
【安田記念】ダノンスコーピオン80点 筋肉量が増えた
ダノンスコーピオンは、古馬になって体は成長しています。筋肉量が増えてきました。ただ、顔つきに集中力が感じられません。不機嫌そうに後肢を前踏みしながら立っている。レースで集中できるかが課題。
【安田記念予想】異例のタフな馬場で行われそうな安田記念
東京芝は先週からCコース替わり。水曜以降は降水量が全くなく、路盤の状態も絶好。軽い馬場コンディション。内を通るアドバンテージがないため、末脚を発揮しやすい外枠が有利になりやすい馬場だった。
ただし、今週は週中、週末ともに天気予報が良くない。特に土曜の降水確率は高い。日曜も降雨のなかでの開催なる可能性は十分にある。
近年の安田記念では2021年、2020年は少なからず雨の影響をうけていた。
2021年は週中、金曜の雨量が多く、当日も降雨あり。ただ、予報よりも雨量が少なかったこともあり、散水が手控えられ、馬場コンディションは軽めに。前週までと大差なく、末脚の要求度が高かったことにより、外枠が有利な状況になった。
2020年は前日夜から当日朝にかけての雨量が多く、徐々に乾いていった。メインレースの頃でも馬場コンディションとしては標準的。負荷がかかり、先行すると厳しい状況。差しが有利になった。
この2回ともに雨の影響があったものの、レース中やその前後に降雨はなかった。水捌けも良いため、馬場コンディションとしては「標準」までに収まっている。当日が降雨のなかでの開催となるようだと、これ以上に悪化することも考慮すべきだろう。
馬場コンディションが「重い~稍重い」にだった年となると、2014年まで遡らなければならない。9年も前では路盤の状態が異なる。
参考になるかは疑問ではあるものの参考までに、2014年はトラックバイアス「外有利・差し有利」と判定。5枠より外が5着までを独占。3着馬までが最初のコーナーを9番手以降で通過していた。
実際にどの程度の雨量となるかを現時点で予測するのは難しいものの、何れにせよ、内有利な状況になるケースは考えづらい。外枠の後方待機馬を狙いたい。
ソウルラッシュは近4走連続で物足りない内容が続いているが、その全てが馬場コンディション「軽い~標準」の間。レースの上がりが34秒2以下で高速上がりを出す必要がある決着が不向きだった。
それ以前の5、6、7走前は馬場コンディション「稍重い」で3連勝。特に重賞初制覇となったマイラーズカップはトラックバイアス「 ・前有利」と判定したレース。決して恵まれたわけではないにも関わらず、後方からの差し切り勝ち。この時のレース上がりは34秒1だった。重い馬場なら買える。
回収率向上大作戦・須田鷹雄
【安田記念予想】前走で前にいた人気馬が意外に苦戦
差しタイプに重点を置いた馬券を組むべき
先週のダービーは見た目こそパクスオトマニカの大逃げだったもののラップとしてはスローで、2番手以下については超がつきそうなスロー。ある程度の位置にいないと勝負権がないという競馬になった。差し傾向の強い近年のダービーにしては珍しい形だったかと思う。
このように展開というのはフタを開けてみないと分からないものだが、我々は「過去に多く出たパターン」を頼るしかない。それでいくと、安田記念は差しタイプに重点を置いた馬券を組むべきレースだ。
馬の脚質というものはデータとしては存在しないので、客観的な指標として今回は「前走3角位置」を使ってみよう。過去10年の安田記念について、前走3角位置別成績を前走3角位置3頭刻みで集計すると、

前走3番手以内組はロゴタイプの8番人気1着(単勝3690円)、4~6番手組はダノンキングリーの8番人気1着(単勝4760円)などが回収率を押し上げているが、複勝率では7番手以下の馬に負けているし、勝率も10番手以下の組が勝っている。となると、先行タイプの馬は人気薄馬なら狙うのもアリ、上位人気だと思ったほど信頼できない、という解釈になる。
ただでさえ近年の安田記念は単勝10倍未満の馬が過去10年[4-6-4-23]で回収率単47%・複68%とそこまでおいしくないのだが、単勝未満で前走3角位置3番手以内は[0-0-1-5]。7番手以内でも[0-1-2-12]で複勝率20.0%、複回収率は26%しかない。前走8番手以下は[3-3-1-9]で複勝率43.8%、複回収率98%。前走の位置と今回の位置はイコールではないが、「前走で後ろにいた(今回の)上位人気馬」のほうが馬券に絡んでいる。
今回の上位人気ではソダシ、ジャックドールが前走で前にいた馬に該当。予想でどう扱うか、難しい決断を迫られそうだ。
鈴木康弘氏「達眼」馬体診断
【安田記念】ジャックドール100点 マイルでも強く羽ばたく親子鷹
1マイルへ羽ばたく親子鷹、父子鷹だ。鈴木康弘元調教師(79)がG1有力候補の馬体を診断する「達眼」。東京競馬春のG1シリーズを締めくくる「第73回安田記念」(6月4日、東京)ではジャックドール、セリフォスに満点を付けた。中でも達眼が捉えたのは2000メートル戦しか経験のないジャックドールのマイル適性。名マイラーで知られる父モーリス譲りの体形が距離克服の決め手だ。
鳶(とんび)の子は鷹にならずといいます。平凡な親から非凡な才能をもつ子は生まれないとの意味。非凡な親から非凡な子が生まれる例えもあります。球界でいえば原貢さん、原辰徳さん父子のニックネームにもなった「親子鷹」。勝海舟とその父・勝小吉の生き様を描いた子母沢寛の時代小説「父子鷹」を挙げる向きもあるでしょう。子は親を映す鏡。血は争えないもので姿形だけでなく気性、行動まで親に似ることがあるのです。
血は争えないのはサラブレッドも一緒。ジャックドールの姿形が映しているのは8年前の安田記念を優勝した父のモーリスです。肩とトモには岩のように隆起した分厚い筋肉。背と腹下が短く、詰まり気味のがっちりした骨格。父譲りのマイラー体形です。デビュー以来、一貫して2000メートル戦に出走。前走・大阪杯でG1初制覇を遂げましたが、その馬体に触れるたびに1マイルの走りを見てみたいと思っていました。
今回の立ち姿にはいつにも増してマイル適性が表れています。大阪杯に比べて臀部(でんぶ)の筋肉が力強く盛り上がってきた。古馬になって臀筋を発達させたモーリスの産駒にふさわしい後躯(こうく)の成長です。立ち姿も変わってきた。大阪杯時の力みが取れて、ハミを穏やかに受けています。それでいてカメラマンを見据える目つきは鋭い。瞳の奥に闘争心を宿しています。モーリスもこんな目をしていました。子は親を映す鏡。姿形だけでなく気性も似た親子です。
距離短縮のポイントはレース序盤。2000メートルのペースを体が覚えているのでマイルの流れに戸惑うかもしれません。それでも、向正面と直線が長いワンターンのマイル戦なら、挽回が利く。安田記念に続き秋の天皇賞も制した父とは順番が逆になりますが、マイルと2000メートル、2つの距離カテゴリーのG1タイトルを手にできる器です。
名は体を表すといいます。フランス語でドール(黄金)と名付けられた栗毛馬。その毛ヅヤはワックスをかけたようにピカピカだった大阪杯時よりさらに光沢を増し、黄金色に輝いています。父の蹄跡を追いかけて抜群の体調で羽ばたく鷹。ターフ界の親子鷹です。 (NHK解説者)
【安田記念】セリフォス100点 鋼のように強じんな体、父以上の落ち着き
ジャックドールの明るい栗毛が黄金色の光沢なら、セリフォスの栃栗毛に近い濃い栗毛はチョコレート色に輝いています。後肢に付けた星印のマーキングがくっきりと映るほど皮膚の状態もいい。
ジャックドールがモーリス譲りなら、こちらは筋肉マッチョで知られた父ダイワメジャーの特徴を体現しています。トモと肩に備えているのはひと目で短距離ホースだと分かる大きな筋肉。相変わらず腹周りは細めですが、トモと肩の筋肉は3歳秋よりもさらに強度を増しています。鋼のように強じんになりました。
立ち姿はダイワメジャーよりも穏やかです。前進気勢を前面に押し出した父とは対照的な落ち着き払ったたたずまい。引き手を遊ばせながらゆったりとハミを受けている。目、耳、鼻先を正面の1点に集中させ、四肢はバランス良く大地をつかんでいます。
子母沢寛の時代小説「父子鷹」によると、勝海舟は血の気が多い父・勝小吉とは対照的に冷静沈着だったようです。父ダイワメジャーが16年前に制したタイトルに父以上の落ち着きで挑むセリフォス。ターフ界の父子鷹です。
【安田記念】ソングライン95点 前後肢のバランスが良化
ヴィクトリアマイルの馬体診断でも指摘した通り、ソングラインはトモの筋肉が増えて前後肢のバランスが良くなった。その前走から中2週と日程は詰まっていますが、疲れは感じられません。腹周りはふっくらしている。牝馬だけに大きなプラス材料です。前走時同様、穏やかな目つきですが、そこに輝きも加わりました。
【安田記念】ソダシ95点 全身の筋肉にバネ入った
2歳時から完成度が高かったソダシ。体の成長は見られませんが、気性は大人になった。覆面の間からのぞかせていた反抗期の中学生のようなとがった目が穏やかになりました。全身の筋肉にバネが入ったように映るのは休み明けを使われた効果です。前走時は真っ白だった四肢がピンク色に染まり、うっすら血管が浮き出ています。素晴らしい状態。
【安田記念】シュネルマイスター90点 滑らかに各部リンク
シュネルマイスターは、柔軟な筋肉をバランス良く身につけています。各部位が滑らかにリンクしており、マイルはもちろん、中距離にも対応できる体形です。馬体の張りも十分あり、毛ヅヤも良好。今週の調教で万全に仕上がりそうです。
【安田記念】シャンパンカラー90点 心身ともに疲れなし
シャンパンカラーは、張りのある体つきからNHKマイルCの疲れは感じられません。穏やかな立ち姿から精神的なダメージも見られない。状態がいい時は間隔を詰めて使っても反動が出にくい。少し硬めのつくりだけにマイルがベストです。
【安田記念】ウインカーネリアン85点 トモにいい筋肉
ウインカーネリアンは、首の付け根が太く、肩の筋肉も豊富なマイラー体形。トモにもいい筋肉を付けています。張りがもう少し欲しいが、毛ヅヤは良好です。腹周りも今週の調教で絞れるでしょう。
【安田記念】ガイアフォース85点 前進気勢が強い
ガイアフォースは、3歳時にも白さが際立っていた芦毛馬ですが、タテガミと尾まで白くなっている。背と腹下が短い体形、前進気勢の強さが表れた立ち姿からマイル向きです。
【安田記念】レッドモンレーヴ85点 シン強そうな顔
レッドモンレーヴは、前駆の勝ったマイラー体形。遊びのないつくりで首と肩には立派な筋肉を備えています。毛ヅヤも仕上がりも良好。穏やかな立ち姿ですが、シンの強そうな顔つきをしています。
【安田記念】カフェファラオ80点 ボリューム屈指
カフェファラオの体のボリュームはメンバー屈指。大きなアゴが印象的です。毛ヅヤも良好。昨年の安田記念(17着)に続く芝参戦。パワー型の馬体だけに芝のスピードに対応できるかがポイントです。
【安田記念】ナランフレグ80点 前駆発達した体
ナランフレグは、発達した前駆に比べてトモが薄い体形。そのためダッシュが利かず、後方からの競馬になります。毛ヅヤは良好。アバラがぱらりと浮いて映るように馬体も良く仕上がっています。
【安田記念】ドルチェモア80点 肩とトモに筋肉
ドルチェモアは、肩とトモに大きくて強い筋肉を備えたマイラー体形ですが、立ち姿には相変わらず力みが見られます。耳と尾に力を入れ鼻先をとがらせています。落ち着いて走れるかが浮沈の鍵。
【安田記念】メイケイエール80点 完成度高いキ甲
メイケイエールは、立派なキ甲(首と背中の間の膨らみ)が完成度の高さを示しています。立ち姿は穏やかですが、レースに行くと前進気勢が強くなりすぎてしまう。マイルへの距離延長が課題です。
【安田記念】ダノンスコーピオン80点 筋肉量が増えた
ダノンスコーピオンは、古馬になって体は成長しています。筋肉量が増えてきました。ただ、顔つきに集中力が感じられません。不機嫌そうに後肢を前踏みしながら立っている。レースで集中できるかが課題。