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田原基成さん

【新潟2歳S】なぜモーベットはこのレースに? シルクレーシングの意図を読み解く。/キーンランドC

【新潟11R 新潟2歳S】

「この後は休ませて、秋の東京を使う予定です」

あれ? 次は秋の東京って話じゃなかったっけ……。出馬表でモーベットの名前を目にしたとき、真っ先に抱いた感想だ。

ハープスターとイスラボニータのワンツーで決まった2014年を機に、その重要性を増す新潟2歳S。紛れの少ない舞台設定に加え、秋競馬との比較で組みしやすいメンバー構成が「ローテーションの前倒し」を進めているのだろう。

「以前とは牧場での育成技術が違う。昔は秋の東京から、なんて言っていたけど、今はそれじゃ間に合わなくなる」

名伯楽・藤沢和雄が発する言葉には重みがある。今夏は高校野球における球数の議論がなされたが、結局のところ世代間で意見が違いすぎて参考にならない。積み重ねた経験は百の言葉にも勝るもの。だからこそ「行動・習慣を変えること」は賞賛されるべきなのだ。

藤沢和師の代名詞と言えば「馬なり調教」。馬をビシビシ鍛える時代において異端中の異端だったことだろう。時代の主流を否定する革新性はいつの時代だって爪弾きの対象となるが、突き抜けた革新性はいずれ常識として定着する。11度のJRA賞最多勝利調教師賞を獲得した「藤沢スタイル」を否定する競馬関係者がいたら、古い考えの持ち主としてむしろ爪弾きの対象となるはずだ。

そんな同師が昨秋、新しい常識に挑戦しようとしていたことをご存知だろうか?

「世界を見渡しても調教の舞台はポリトラックの坂路。ウッドチップで負荷をかけるなんて言ってるのは日本だけだ」

「今のサラブレッドは馬車馬みたいに余計な負荷をかけてビシバシ追わなくても走るんだよ。 鉄下駄履かせた姿三四郎みたいな時代遅れの稽古を無理強いしてると、馬にパワハラで訴えられるぞ」

姿三四郎とパワハラ……昭和と平成、別時代に生まれた言葉をブレンドする会話センスも名伯楽ならでは。その昨秋はレイエンダ、グランアレグリアと結果こそ伴わなかったが変化を恐れない姿勢は素晴らしい。ちなみに該当馬2頭は今年エプソムC、桜花賞と重賞タイトルを手にしている。

今回の参戦理由は十中八九、シルクレーシングの都合だろう。2歳新馬を勝ち上がった主要馬の次走ローテーションを記すと……

・リアアメリア→アルテミスS
・サリオス→サウジアラビアロイヤルC
・オーソリティ→芙蓉S

昨年グランアレグリアが参戦したサウジアラビアロイヤルCにはリアアメリアが出走予定。同馬を管理する中内田厩舎は2年連続で新潟2歳Sを制しており、ふたりの主戦場が入れ替わったような感覚に陥る。これを吉と捉えるか凶と捉えるか……。

確かに存在した私の邪念。それを消し去ったのは【福永祐一】を新潟に配した陣営の采配だ。

インディチャンプやプリモシーンを挙げるまでもなく、福永祐一×シルクレーシングは勝負気配抜群のコンビ。今年の重賞成績【2-2-1-1】複勝率83.3%を誇る。北の大地に有力騎手が集結する状況にあって、最善の選択に余念がない陣営の用意周到ぶりには感心するばかりだ。決してノープランの参戦ではない。

ノーステッキで突き抜けた初陣。
11秒8-11秒4-11秒2の加速ラップ。
時代に合わせた名伯楽の意識改革。

馬と騎手と調教師、そのトライアングルが導くのはヴィクトリーロード。モーベットの本命に迷いはない。

相手本線にはウーマンズハートを。

夏の時季に2歳馬がこの舞台で上がり3F32秒0。これは2年前のウラヌスチャーム以来2頭目となる事例だ。これだけでもレアケースなのだが、上がり3Fで次位につけた1秒3は破格中の破格……前走並みのパフォーマンスが叶えば上位争いは必至だ。

ペールエールも侮れない。

500キロの馬体重が示すように、いかにもパワー満点なダイワメジャー産駒。それでいて前走ラスト3Fは12秒0-11秒6-11秒4と「加速ラップ」を刻んでいる点は心強い。過去10年の新潟2歳Sにおいて、前走中京芝1400mを上がり3F2位以内で制した馬は【2-1-1-4】複勝率50%。2019年のM.デムーロ×安田コンビの成績【6-2-1-0】複勝率100%も含め、強調材料に事欠かない1頭だ。

穴妙味を求めるならビッククインバイオ。

新馬戦は展開ありきの3着という見立てだったが、ほぼ同じようなペースで逃げて上がり3F33秒5の前走で評価は一変。レースを使われることでパフォーマンスを上げるのは母アニメイトバイオの血筋が影響しているのだろうか。前走基準で判断すれば、逃げて直線大失速するイメージは想像しにくい。

【新潟11R 新潟2歳S予想の印】
◎11 モーベット
〇6 ウーマンズハート
▲13 ペールエール
☆7 ビッククインバイオ
△9 タイムマシン
△12 ウインカーネリアン
△2 クリアサウンド
△3 グランチェイサー
△5 トライフォーリアル

【3連複/フォーメ】11-6,13,7-6,13,7,9,12,2,3,5(18点)


【札幌11R キーンランドC】

きっかけは、2015年。

ワールドオールスタージョッキーズが夏の札幌開催へと移行したその年。連動するようにキーンランドCの傾向もガラリと変貌を遂げた。まずはこちらをご覧いただきたい。

・1-4枠成績
2011-2014年【4-1-1-24】
2015-2018年【0-2-1-24】

・5-8枠成績
2011-2014年【0-3-3-26】
2015-2018年【4-2-3-23】

2014年以前に外枠を引いた人気馬は何頭もいるし、2015年以降に外枠の利を得た人気薄激走馬も少なくない。偶然の一致で済ませるのはさすがに無理筋というもの。傾向の変化にワールドオールスタージョッキーズが関係しているのは明らかだ。

では、なぜ上記のような数字が生まれたのか?

ヒントはJ.モレイラにある。

シリーズ参戦のため来日をはたした同騎手は、この週に7勝を挙げる大活躍。本戦優勝をかっさらうとともに日本の競馬ファンに強烈な印象を残した。

勢いを駆って臨んだキーンランドCはエポワスに騎乗。「モレイラ効果」で一気に評価を上げた同馬だったが……結果的にモレイラ包囲網を敷く着火剤となってしまった。終始厳しいマークを受け、直線もほとんど追えずじまい。レースは大外を悠々と駆け抜けた外枠ウキヨノカゼ、トーホウアマポーラが上位を占める結果に。

言うまでもなく、このシリーズに出場する騎手は一流ばかり。馬群がタイトな欧州競馬の経験者に加え、相手を絞った徹底マークが捗る地方競馬の猛者にかかれば包囲網など朝メシ前。その翌年、モレイラがシュウジで逃げを選択したのは凱旋門賞におけるエルコンドルパサーと同じ「リスク回避」だ。

狙いは外枠。

ここはダノンスマッシュから入る。

1番人気を裏切ってしまった高松宮記念。本命を打った際の見解に記した「平坦→急坂替わりに不安がないとは言い切れない」が的中した格好となってしまった。直線急坂コースでの成績【1-0-0-5】に対し、平坦コース【4-2-0-0】。除外によりローテーションに誤算が生じたとはいえ、坂のない条件なら譲れない。

セイウンコウセイやナックビーナスなど、スプリンターズSを見据える陣営は多数。同馬もそのグループに属するとは思うが……私は秋の大一番でこの馬を本命にするつもりはない。理由は前述の急坂適性。また、休み明けの函館日刊スポーツ杯→叩き2戦目のキーンランドCで着順を落としたように次走間隔が詰まる点も引っかかる。

テーマは「スプリンターズSからの逆算」。ダノンスマッシュを狙うタイミングは今回だ。

相手本線に据えるのはリナーテ。

この馬で今回強調したいのが滞在競馬との相性。連闘で勝ち上がった小倉競馬、そして函館・札幌開催と輸送のない環境下でこそ輝く馬なのだ。6年連続で斤量54キロ以下の牝馬が連対をはたすレース傾向に加え、同馬を管理する須貝厩舎は北海道開催の重賞成績が【3-8-3-19】複勝率42.4%。ノウハウを知り尽くした陣営が送り出す点も魅力に映る。

穴候補として取り上げたいのは2頭。

まずはハッピーアワー。終始大外を通ったNHKマイルCはロスの激しい競馬。それでもデビュー時から続く上がり3F3位以内を外すことはなかった。芝1400m以下では連対率100%かつ、距離短縮ローテでの成績は【2-0-0-0】。無理のないローテーションも含め、ノーマークは禁物だ。

デアレガーロも侮れない。外枠有利のレース傾向は重々承知しているが、この馬に限っては内枠で2戦2勝。フレッシュな状態のほうが走る馬だけに、昨年は北海道3戦目の臨戦過程が響いたのだろう。イン伸び馬場だった前走高松宮記念は大外を回りつつ勝ち馬と0秒5差……ロスなく運べればチャンスは十分。

なお、普段の見解で記している【注目レース】は日曜日にTwitter上でお伝えすることとする。

【札幌11R キーンランドC予想の印】
◎13 ダノンスマッシュ
〇16 リナーテ
▲6 ハッピーアワー
☆2 デアレガーロ
△1 ナックビーナス
△4 セイウンコウセイ
△7 タワーオブロンドン
△10 アスターペガサス
△14 ライトオンキュー

【3連複/フォーメ】13-16,6,2-16,6,2,1,4,7,10,14(18点)








田中正信さん

新潟2歳S出走馬【特別版】全頭診断

皆さん、こんばんは。田中正信です。

今週は2歳重賞の新潟2歳Sが行われます。いつものように追い切り特注馬を…という予定でしたが、近年は後のGI・重賞戦線でもキーホースとなる馬が多数出ていることから、特別に出走馬の全頭診断のバージョンでお届けすることにしました。

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新潟2歳S・全頭診断
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■ウインカーネリアン
力感あふれるフットワークで、最後まで外の古馬に食らいついてみせた。中間は坂路で6本。8月7日には4F50秒0を馬なりで叩き出しているように中身も濃く、馬体もキッチリと仕上がっている。

■ウーマンズハート
坂路で単走。等間隔で前後に馬を置き、いい目標になっている。前脚が高く上がり、後方への蹴りも鋭い。しかも、それがリズミカルで体に負担を掛けていないように見えるのがいい。軽々と走っている感じがする。つまり、効率のいい走りをしているということだ。最後に少し仕掛けられると、後肢が後方へと蹴り出すウッドチップの量が明らかに増えた。これは蹴りが鋭くなったことの証明。活気は最後まで衰えず、2歳夏にしては非常に完成度の高い馬だと感じさせた。

■エレナアヴァンティ
相手が迫れば、それに合わせてグイグイと伸びる。最後まで真横に馬体を並ばせることなく、馬なりのままラスト1F12秒2。1馬身の先着を果たした。回転の速いピッチ走法はスピード感にあふれ、フットワークの切れはさらに良化。テンションも上がることなく落ち着いており、状態面は文句なし。

■カイアワセ
何度もハミをかけ直して、促しながらの追い切り。ただ、相手をスッと抜き去ったスピードは非凡なものがあり、ラスト1F12秒4も優秀。理想をいえばもう少し馬体がパンとしてほしいところだが、動き自体は悪くない。

■グライユル
ウインカーネリアンと古馬に挟まれる形の追い切りだったが、ゴール前は手応えをなくして失速。体力不足を露呈してしまった。現状ではややパンチ不足も否めないか。

■グランチェイサー
1週前の芝では半馬身遅れ。ただ、今回は坂路に切り替えてパワフルな伸び脚。頭の位置が低く、フォームに芯が入った印象。馬体もメリハリがあって、うまく仕上がった印象。

■クリアサウンド
坂路で単走。まだ競走馬として厳しい調教を受けておらず、やや緊張感に欠ける感じもある。重心も高く、1完歩を消化するごとに上へと力が逃げてしまっている。首の向きがわずかだがクルクルと変わるのも良くない。走りに集中しておらず、いろんなものに興味が向いてしまっているようだ。2歳だから仕方のないところではあるが…。

■サナチャン
デビュー戦よりも攻め込めたのは体質強化の表れだろう。まだ加速に時間は掛かるものの、勢いに乗ってからのフォームは実に軽やか。一度使われて順当な良化を見せる。

■シコウ
1週前に坂路4F52秒2。今週はさらに攻め込んだ。古馬と併せられると、終始持ったままの手応えで、ビシビシと追われる相手を横に見ながら合わせる走りを見せて4F51秒4をマーク。スピード、切れに磨きが掛かり、この中間の上昇度だけでいえば出走馬の中でも随一だろう。

■セツメンノトビウオ
坂路でビッシリと追われた。四肢を一生懸命に動かし、前向きさもあるのだが、必死に動かした労力がうまく四肢と地面に伝わっていない感じ。上手に推進力に変換できていない。左右にバランスがずれるので、真っすぐに地面を蹴れていないあたりが原因かと思われる。これは体が成長しないと解決しないだろう。現段階では成長待ち、といったところか。

■タイムマシン
先に追い出した古馬を横に見ながら、ゴール前はビシッと追った。相手がしぶとく突き放せなかったものの、ラスト1ハロンで11秒7なら申し分なし。体も引き締まった。

■トライフォーリアル
北Cコースと坂路を併用しての乗り込み。先週は攻め駆けする古馬が相手、さらには自身もやや重め残しの体でラスト息切れしてしまったものの、そのハード追いで出来はグンと上昇した。今週は6馬身の追走から内に潜ると、スッと前に立ち、最後は追いすがる相手を待つ余裕。ダイナミックなフォーム、反応の良さは、短期間でのかなりのパワーアップをうかがわせるもの。馬体の緩みもなく、迫力満点。

■トロワマルス
単走ながら走りっぷりが良く、直線もしっかりと反応してラスト1ハロンを11秒8の時計。しなやかに動けており、直前追いを手控えた前回よりも良く見せている。

■ビッククインバイオ
併せ馬ながら、ラチに頼ってしまう。中間も速い時計をマークしているようにいいスピードはあるのは認めるも、走りのリズムは今ひとつ。持っているポテンシャルは高く、素質だけで走ってくる可能性は否定できていが、完成度となるともう少し先になるか。

■ペールエール
坂路で単走。一見して、走りが非常にスムーズ。前脚は左右広がることもなく、しっかりと高く上がり、前にもグッと出ている。後肢も幅は狭い。真っすぐに地面を叩き、後方へと蹴り出している。そして、蹴った後、前へと戻す動きが素早い。つまりはピッチが速いということで、スピード優勢は明白だ。理想的なフォームなので疲労度も少なそう。最後まで余裕を残しながら登坂。先々が楽しめそうな素材であり、現時点での完成度も相当に高い。

■モーベット
中間の販路では最速が4F55秒0。直前追いも4F57秒4-3F40秒6-1F12秒6。実質半マイル追いもリズムを崩さず、最後までキビキビとした身のこなしを見せている。ピリピリとしたところがなく、初戦よりもリラックスしているのは好印象。





競馬コラム「水島晴之の単複で買え」

長く脚を使うトライフォーリアルで勝負/新潟2歳S

新潟11R 新潟2歳Sは(5)トライフォーリアルで勝負だ。美浦組のほとんどが坂路かポリトラックで追い切る中、1頭だけ北C(ダート)コースで併せた。3歳未勝利のスイートウィスパーを2馬身ほど追いかけ、鞍上がなだめるくらいの行きっぷり。直線は内へ進路を取り、持ったまま年長馬を抜き去った。

新馬は勝ったものの集中力を欠く面があり、乗り役に叱られながら伸びてきた印象を受けた。手綱を取った三浦騎手も「心身ともにこれからの馬」とコメントしたが、1度使って気持ちは走る方に向いている。

追いだすと重心が低くなるフォームもいい。長く脚を使えるので、新潟外回りに替わるのも歓迎だ。人気のモーベット、ウーマンズハート、ペールエールは強そうだが、中間の上昇度では負けていない。中団で折り合い、スムーズに加速すればチャンスはある。単3000円、複7000円。(ここまでの収支 マイナス14万5700円)



元騎手・坂井千明の乗り役流儀

【キーンランドカップの追い切り診断】重賞連続2着のアスターには?/ダノンは函館SS除外の影響もなく
■アスターペガサス【C】
前走もそうだったけれど、頭が高くて首があまり使えていない。走りが重い感じがするんだよね。それでも重賞で連続2着。こういう走り方なのかもしれないけれど、追い切りからはこれでよく走ってくるなという感じ。

■カイザーメランジェ【C】
頭が高くて前走からあまり変わりないかな。あまり良くなってきた感じがない。函館、新潟、札幌と転戦、移動移動で馬がしんどくなってるのかもね。

■サフランハート【C】
体を使って走れてはいたけれど、脚の伸びがイマイチ。追い出してから首の使いが硬くなっているのもどうかな。

■シュウジ【C】
これは全体に動きが硬くて重いね。芝で追い切っていて時計は出ているけれど、このクラスなら出る時計。だから余計に硬く見えてしまうね。

■セイウンコウセイ【A】
体を使っていて、直線に入ってからの首の使い方、脚の運びも良かったよ。前走も力強さが出ていて、今回も引き続きいい感じの走り。引き続き順調だね。

■ダノンスマッシュ【A】
体を使っていて、体全体で走れているんだよね。弾むような感じで、気持ち良く走れている。函館スプリントSで除外になった影響もなさそうだね。

■タワーオブロンドン【B】
走り自体は硬くて、ただ力強さがあって首や脚の使い方も良く見えるんだけれど、反応がワンテンポ遅かったね。なんとなく体が重そうというか。このレベルになると追い切りはしても自分で体をつくってくる馬もいるから、このひと追いでどうなるかだね。

■ナックビーナス【B】
相変わらず頭が高い走り。ただ、首や脚の使い方は良かったよ。少しムキになるところがあるから、追い切りでも頭が高い走りになってしまうのかな。3走前、オーシャンSあたりではそういうところも見えなかったから、今回はちょっとカリカリしているんだろうね。

■ハッピーアワー【C】
頭が高くて首の使い方がイマイチ。だから、脚もそんなに伸びる使い方になっていないんだよね。

■パラダイスガーデン【B】
体を使って走れていた。首や脚の伸びも良かった。あとは力関係とは思うけど、このメンバーになると厳しいかもしれないね。

■ペイシャフェリシタ【B】
前走はこの馬なりに良かった。今回も頭は高いけれど、脚もそれなりに使っているし、この馬なりには順調かな。状態キープというところだね。

■ライオンボス【A】
前走も良かったけれど、今回も順調だね。すごく気分良く走れているし体の使い方も良かった。あとはコーナーのある1200mの競馬で一線級とやってどうか、というところ。前走は乗り替わりでも素直に折り合いがついていたけれど、今回も乗り替わりで、そのあたりがどうか。

■ライトオンキュー【B】
体を使えているし、首の使い方や脚の使い方もしっかりしていた。この馬なりには順調といったところ。あとは前走がハンデ戦で、今回このメンバーに入ってどうかというところだね。

■リナーテ【A】
頭は高い走りなんだけれど、高いなりに体を使えているし、首の使いも、脚の運びも良かった。これも引き続き順調といっていいだろう。

抜けてよかったのはダノンスマッシュだね。除外後は一旦放牧に出て、戻ってきてからもうまく調整できたようだね。それからセイウンコウセイ、ライオンボス、リナーテといったあたり。タワーオブロンドンやナックビーナスらは特別良くは見えなかったけれど、地力があるから走ってきてもおかしくない。

【A】=水準以上の動き。調整過程は良好
【B】=デキは平凡。特筆すべきポイントなし
【C】=状態面に不安アリ
【危】=好調時とくらべて著しく状態が悪い。危険な人気馬
【VIP】=先々が楽しみな素質馬


【新潟2歳ステークスの追い切り診断】伸びしろがあるエレナ/距離延びて良さそうなのは…
■ウインカーネリアン【B】
体も使っているし、首や脚の伸びも良かった。ただ、この馬はパワータイプに見えるね。時計勝負になるよりは、少し時計が掛かる馬場が合うかもしれないね。

■ウーマンズハート【A】
体を使えているし、首の使い方、脚の運びも良かった。この馬はスピードタイプだから、軽い馬場、速い時計になるほうがいいだろうね。

■エレナアヴァンティ【VIP】
体を使って走れているけども、まだ子供っぽいというか、フラついている感じなんだよね。ただ、これでオープンも勝てるぐらいだから能力はあると思う。本当に力がついてきたら、もっと良くなると思う。伸びしろがありそうな走りだね。

■カイアワセ【C】
体を使ってはいたけれど、全体的に力がない感じ。首の使いや脚の使い方はいい感じなので、良くなるのは少し先かもしれないね。

■グライユル【B】
体を使って走れている。ただ全体的にまだ緩いかなという感じがする。新馬戦の1200mから今回は1600mになるけれど、緩いということもあって距離延長はこの馬にとっていいだろうね。

■グランチェイサー【C】
これは全体的に硬い走りをする。距離が延びる1600mがギリギリかもしれないね。

■クリアサウンド【A】
軽い走りで、すごく気分が良さそう。体を使えていて、追い出されてからの反応が良かった。これはよく見えたね。

■サナチャン【C】
体を使ってはいるけれど、特別にここという強調するところがないかなと。

■シコウ【A】
前半は少し掛り気味になっている。少し前の部分を開いて走るところがあるから、走りが硬いんだよね。それでも首を使って走れているから、この馬なりには順調というところだろう。

■セツメンノトビウオ【C】
体は使ってはいるんだけれど、力強さや反応という点ではイマイチ。それでいて、体のわりに飛びがすごく大きい。軽い馬場で、長い距離のほうがいいだろうね。それに、切れる感じがないから自分のペースで行けないと苦しくなりそう。

■タイムマシン【C】
少し硬い走り。体の使い方、脚の伸びも硬くて、全体的にイマイチな感じがする。

■トライフォーリアル【VIP】
体を使って走れている。首の使い方、脚の伸びや反応と、いい感じだったね。距離が延びても対応できそうだし、順調そのもの。

■トロワマルス【B】
直線に入って左手前から右手前に替えたときに、硬くなって走りが詰まってしまう。そのあとはスムーズに走れているんだけれど、新潟は右回りだし、動きたいところで後手を踏む可能性もあるのはちょっと嫌だよね。

■ペールエール【B】
気分良く走れているし、首も使えている。脚の運びも良かったし、この馬なりに順調だね。

■モーベット【A】
体を使えているし、首の使い方は脚の伸びも良かった。これも順調にきているといっていいだろうね。

一番良く見えたのはトライフォーリアル。これは先々、距離が延びてもいい走りをしてくると思う。ただ飛びがきれいな馬だから、渋ったり緩い馬場は合わないんじゃあないかなと。エレナアヴァンティ、現時点でもいいけれど力をつけてきたらもっとパフォーマンスを上げてきそうな馬。そしてウーマンズハート、クリアサウンド、それからシコウあたりも良く見えたね。モーベットも我慢がききそうな馬だから、今後距離が延びても良さそうだね。



水上学の血統トレジャーハンティング

日曜札幌11R キーンランドC(G3)

◎本命馬
⑬ダノンスマッシュ
(牡4、栗東・安田隆厩舎、川田騎手)
メンバーの揃った一戦。多くの馬がスプリンターズSへ向けてのメドを立てたいところだが、とりわけ⑬ダノンスマッシュにはその意識が強いだろう。

高松宮記念は大外枠と馬場のバイアスに泣いたが、それでも僅差4着。そして函館SSは例の事件で除外。ここは仕切り直し、このところの不運を払って、結果を出して本番へ向かいたいところだろう。去年2着、適性は疑うべくもない。

問題は馬場が想定以上に悪化した場合だが、母方はおそらく巧者の血。ロードカナロア産駒だけに、不良馬場まで行ってしまうと少し割り引きも、重馬場までなら何とか我慢すると考える。

$お宝馬
⑭ライトオンキュー
(牡4、栗東・昆厩舎、古川騎手)
洋芝巧者の血統、そして馬場が悪化した際にはいかにも適性が高そうな血統でもある。課題はこの相手での56キロだが、目下の充実振りは著しい。揉まれない枠も引けており、ひと雨くればかなり目が出てくる。

相手上位は ⑯リナーテ、②デアレガーロ、④セイウンコウセイ。 押さえに ①ナックビーナス、⑦タワーオブロンドン、⑫ダイメイフジ、⑤ペイシャフェリシタ。




境和樹の穴馬券ネオメソッド

【日曜】札幌11R キーンランドC(芝1200m)

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なかなか明確な血統傾向を見出すのが難しいキーンランドCですが、実は意外に単純なところに答えがあるのではないか? これが今年の仮説でありテーマ設定。

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総合的に見て、キーンランドCと最も相性が良い系統は、サンデー系を筆頭としたヘイロー系。

函館スプリントSもそうでしたが、かつてはキーンランドCもノーザンダンサー系の支配力が高かったのですが、最近は主流が完全にヘイロー系に移行しています。

もちろん、これは該当馬の出走頭数にも反映されていて、最近のキーンランドCは「父か母父にヘイロー系を持っている馬」の数が総じて多くなっています。昨年は16頭中11頭がこれに該当しており、一昨年は13頭中10頭が該当。

09年、10年がともに16頭中6頭しか該当馬がいなかったことと比較すると、ここ数年で出走馬の占有率からみても完全にこのレースにおけるマジョリティ血統の地位を獲得したことが分かります。

そうなると、確率的に「父か母父にヘイロー系を持っている馬」が馬券圏内に入る可能性が高くなることは当然の話。実際、ヘイロー系保持馬が占有率でマジョリティの地位を獲得した11年以降、このレースで父か母父にヘイロー系を持った馬が1頭も馬券に絡まなかった年は一度もありません。

つまり、物凄く単純な話として、「父か母父にヘイロー系を持っている馬」を候補馬としてピックアップすれば、その中に、圏内に入る馬が含まれている可能性は極めて高いことになります。

しかし、もう少し絞り込むとすれば、注目すべきは「母父」に入った方

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父ヘイロー系に比べて極端に該当馬の数が減り、にもかかわらず安定して馬券圏内に該当馬を送り込んでいるのが、「母父ヘイロー系」。

たとえば昨年は、「父か母父にヘイロー系」の馬が11頭いましたが、そのうち、「母父ヘイロー系」は2頭のみ。その2頭の中から勝ち馬ナックビーナスを引っ張り上げることができました(もっとも、この馬は父もヘイロー系ではありましたが)。

というわけで、今年は好走確率と選択リスクのバランスが最も取れていると考えれられる「母父ヘイロー系」に着目して候補馬をピックアップします。

①ナックビーナス
(母父モアザンレディ)

⑥ハッピーアワー
(母父ディープインパクト)

⑨カイザーメランジェ
(母父サクラプレジデント)

⑪ライオンボス
(母父ステイゴールド)

⑫ダイメイフジ
(母父ダンスインザダーク)

⑨カイザーメランジェは母父にサンデー系のサクラプレジデントを持って血統テーマをクリアする存在。

函館スプリントSが、例の薬物問題の関係で有力馬が軒並み除外になった中での勝利。前走のアイビスSDが惨敗ということで、今回は完全に人気の盲点になりそうですが、前走に関しては千直では致命的に不利な内枠を引き、しかも道中で前が詰まって踏み遅れる散々な競馬。0.4秒差7着は決して悲観するような競馬ではありませんでした。

父サクラオリオンは、札幌施行の函館記念など当地【2-1-2-2】の札幌巧者。母父サクラプレジデントも札幌記念など札幌3戦3勝と、こちらも札幌の鬼。
この馬にとっても札幌替わりは明らかな条件好転であり、人気落ちなら絶好の買いタイミングだと考えらえます。


新潟11R 新潟2歳S(GⅢ)(芝1600m)

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新潟2歳Sは、直線スピードと短距離要素が鍵を握るレース。

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昨年も、メンバー最速の上がりを駆使したケイデンスコールが勝利。ちなみに、2着アンブロークンはメンバー2位の上がりを使った馬で、3着スティルネスはメンバー3位の上がりを使った馬でした。要するに、速い上がりを使った順番に入線したということ。これが、新潟2歳Sというレースの本質です。

いかに他馬より速く上がるか、その直線スピードの重要性がとにかく高い。まずはこのテーマを最重視しなければなりません。

もうひとつ、メンバー最速を使った馬のほとんどが後方で脚を溜め、直線で溜めていた脚を爆発させるパターンであるということも忘れてはなりません。過去、4角二桁位置から上がり最速を使った馬は【8-4-0-2/14】。
昨年の該当馬ケイデンスコールは4角8番手から上がり最速を使っていたため、この数字には含まれていませんが、昨年は11頭立て。やはり後方待機からの差し切り勝ちと、これまでの傾向通りの勝ちパターンでした。

ではどんな馬がこのレースで上がり最速の脚を使うかですが、このレースで上がり最速(または3位以内)の脚を使う馬は、これまでの少ないキャリアでその片鱗を見せています。
すなわち、前走でメンバー2位以内の上がりを使っているような馬がほとんど。このレースで突発的に速い上がりで差してくることはないと考えておいていいでしょう。

その一方、血統的には「短距離要素」の重要性が高いレースでもあります。

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昨年の勝ち馬ケイデンスコールの父ロードカナロアは、現役時代にスプリントGⅠを席巻した馬でした。また、一昨年5人気2着コーディエライトは、きょうだいにローガンサファイア、サフィロスなどがいる短距離母系出身馬。その他、芝、ダートを問わず1200がベストという血統が散見されるのが、新潟2歳Sの血統的な特徴。

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長い直線のマイル戦。ましてや直線スピードが重要となると、どうしても意識が中距離にシフトしてしまうところ、実際、このレースでは1200勝ち上がり組が好成績を収めています。昨年3着スティルネスをはじめ、マイル戦の出走経験すらなかったスプリント型が人気落ちの間隙を突いて穴を開けるのが、新潟2歳Sの裏テーマでもあります。

先述の血統テーマも合わせて、このレースにおける“短距離要素”の重要性がお分かりいただけると思います。

ちなみに、このレースが道悪(稍重以下)で行われたケースは4回あるのですが、その4回ではいずれも1200実績馬が好走しています。
18年8人気3着スティルネス、15年8人気3着マコトルーメン、08年15人気3着ツクバホクトオー、そして05年3人気3着コスモミール。

この原稿を書いている時点では、当日の馬場状態はハッキリしませんが、仮に稍重以下で行われるようなら、このテーマの重要性はアップすると考えておきたいところです。

直線スピードと短距離要素の融合がテーマの新潟2歳S。今年の候補馬は……

①エレナアヴァンティ
(父アドマイヤムーン)

③グランチェイサー
(母キャッスルブラウン)

⑥ウーマンズハート
(母レディオブパーシャ)

⑨タイムマシン
(父ロードカナロア)

⑩グライユル
(芝1200勝ち)

⑨タイムマシンは、父に昨年の勝ち馬ケイデンスコールと同じ短距離王者ロードカナロアを持って血統テーマをクリアする存在。前走も後方からメンバー最速の上がりを使って差し切り勝ち。馬キャラ的にもこのレース向きです。




新潟2歳S週

【美浦の『聞き屋』の囁き】

●夏の牝馬たち●

出走頭数16頭中、半数以上の9頭が牝馬となっている今年の新潟2歳S。

近年は世界的にみても歴史的名馬と言われる馬の多くが牝馬で、以前ほど牡馬と牝馬の能力差はないのかもしれない。

特に、その傾向が顕著なのが2歳時であり、成長曲線が牡馬よりも早いのだろう。

今年の新潟2歳Sの有力候補も牝馬が多数。

1番人気候補は2歳世代が勝ちまくっている藤沢厩舎のモーベット。

デビュー戦で手綱を取ったルメール騎手が札幌で行われるWASJに騎乗するため、選ばれなかった福永騎手が主戦場の小倉から遠征。

秋にはオールカマーでレイデオロに騎乗することも決まっており、藤沢厩舎とのラインが強固になっている。

2番人気候補がデビュー戦で衝撃の上がり32秒0を計時したウーマンズハート。

新潟マイルでの過去最速の上がりが31秒9であることを考えると、デビュー戦での32秒0がいかにすごい末脚か分かってもらえるだろう。

デビュー戦で手綱を取った津村騎手から藤岡康騎手へと乗り替わっているが、これには事情があったようだ。

というのも、津村騎手は新潟競馬が始まる以前から小倉日経オープンでの騎乗依頼を受けており、この依頼を断ることができなかったとのこと。

断ることができなかったというのは、ウーマンズハートに乗るために調教師とクラブサイドに交渉をしたということで、それだけ新潟2歳Sに乗りたかった、ということだろう。

札幌を主戦場にしている藤岡康騎手は福永騎手同様にWASJに選ばれなかったため、遠征しやすい状況にあったということになる。

唯一の2勝馬であるエレナアヴァンティも牝馬、松山騎手が小倉から遠征してくるクリアサウンドも牝馬。

今年の新潟2歳Sは牝馬の取捨がポイントになりそうだ。



【関西事情通のちょっとイイ?話】

●このレースも注目!●

新潟2歳Sと並び、夏の終盤を告げる重賞キーンランドC。夏の終盤と言うことで、サマーシリーズのポイント争いに重要な一戦になる。ただ、そのポイント争いも然ることながら、やはり秋のGIへ向けて、近年でもこのレースをステップにスプリンターズSで好走した馬も多く注目の一戦と言えるだろう。

そんな中で注目してみたいのは、サマーシリーズでも中京記念尾グルーヴィットや、先週の北九州記念のディアンドルなど、古馬相手でも活躍を見せ、レベル的に十分通用することを証明している3歳世代。このレースには、アスターペガサスとハッピーアワーの2頭が出走している。

前者は、函館2歳Sの重賞勝ち実績に加え、3歳世代のスプリント戦線の春の最終決戦である葵Sで前出のディアンドルの2着、さらに古馬と初対戦となった函館スプリントSでも、有力馬の多くが発走除外となりレベルに?はありながらも内容のある2着と、実績的にも上位の存在。当然優勝争いの一角と言えるだろう。

ただ馬券的な意味も踏まえて、より注目してみたいのはハッピーアワーの方だ。

この馬も重賞勝ち馬。そのファルコンSでは、後に中京記念を勝つ前出のグルーヴィットを完封、NHKマイルCでは7着とは言え、マイル戦では折り合いを欠く可能性があり前半は折り合いに専念する後方待機から終始外目を追走、直線も大外からというロスある競馬ながら、上がり3Fは2着馬に次ぐ脚を繰り出し勝ち馬からコンマ4秒差、GIという舞台を考えれば力は魅せた。

今回の舞台は札幌芝1200m、距離短縮自体は、折り合いを考えれば逆にプラス、そもそも2歳時とはいえ昨年のすずらんSでオープン勝ちしている舞台、悪いはずはない。

また、重賞勝ちがあるとは言え、今年は賞金ボーダーが高いだろうと言われているスプリンターズSなだけに、収得賞金はできるだけ確保しておきたいところ。そういう意味でもここは勝負度合いを感じる。

ここでアッサリ差し切り勝ちを決める様なら、それこそこの舞台よりも差しの決まる中山芝1200mなら、さらに期待も高まるというもの。そういう走りを期待してみたい。

【競馬場から見た推奨馬券】

新潟は、木曜から金曜にかけて思った以上の降雨があったようで、土曜は完全に重馬場スタート。日曜も完全良馬場に回復は望めそうもない。
日曜は、メンバー的にも低調な組み合わせのレースが多く、あまり食指が動かないが…。


とりあえず切羽詰まった3歳未勝利戦を狙ってみたい。

まずは新潟3R。今夏3戦目のアーブルルージュが狙い馬。その前走はハイレベルの組み合わせ。2着メイオールが次走で順当勝ち。3着バチェロレッテがその3着。5着アースドラゴンも次走2着。
そして今度は4着だったアーブルルージュの出番だ。そのハイレベルだった前走の内容も良い。開幕週の完全良馬場でインの3番手の馬が快勝。その馬場状況で、唯一後方から外を伸びたのがアーブルルージュ。上がりも最速。血統的に時計の速い馬場が合うとは思えないだけに、目を引いた。
対して今週は、5週目で馬場も荒れて来た。更に、土曜が重馬場での競馬だけにより一層だろう。
多少湿り気が残り、外が伸びるような馬場になれば理想的だ。体調的にも、中3週で叩き3戦目。疲れはないはず。

単勝 15
馬連 10-15 15-18 9-15
3連複 10-15-18 9-10-15 7-10-15
10-14-15

自信度 C


もう一鞍は新潟6R。ここは一息入れて立て直されたマーヴェラスクインが中心。
使われる毎にパフォーマンスを落とす傾向があり、4戦目の前走の凡走はいたしかたないところ。
新馬戦2着の後の2戦目が12着。3ヶ月開けて連続2着→5着→7着と、明らかに使い込むより、フレッシュな状態の方が走れる。
今回は2ヶ月開けて、万全の態勢を引いてラストチャンスにかけてきた。
新馬戦がダートでの好走だっただけに、荒れた馬場もこなしてくれるはず。先行して渋太さをいかすタイプで、同じ左回りでも東京の長い直線より、内回りの今回の方が競馬もしやすいはずだ。

単勝 1
馬連 1-13 1-8 1-5 1-9

自信度 C


【関西事情通のちょっとイイ?話】

●今週も注目!●

夏のメイン・イベントとも言える札幌記念が終わり、今年も早くも夏終わりが近づいてきた。

今週は、夏の終盤を彩るWAJSが開催される他、やはり夏の終わりを告げる重賞として定着している、札幌ではキーンランドC、そして新潟では新潟2歳Sが行われる。


その新潟2歳Sには、先週も注目した藤岡康太騎手が参戦している。

先週お伝えした通り、彼の主戦場は札幌。でありながら先週日曜は敢えて小倉へ遠征、騎乗したアンヴァルは惜しくも3着だったが、捌きひとつで勝つチャンスは十分にあったレース、やはり札幌からわざわざ遠征するだけのものは魅せた。

今週の藤岡康太騎手、土曜は小倉、日曜は新潟で騎乗。一見は、「札幌は有力ジョッキーが揃うWASJがあるので騎乗馬集めのためにほかへ遠征したかな?」と思えるところ。しかし実際のところは、1週前までは日曜は札幌で騎乗予定だった。

では何故新潟なのか…


それは、8月1週目の、新潟2歳Sと同じ舞台の新馬戦を勝利したウーマンズハートが、当時騎乗していた津村騎手に打診していたものの、小倉日経オープンに先約があり騎乗できず、空いた鞍上に藤岡康太騎手が収まったという形。

札幌で騎乗予定とは言え、やはり有力騎手が大挙参戦週とあって乗鞍自体は少なく、また重賞キーンランドCでの騎乗予定も無いこと、そして何よりウーマンズハートそのものがチャンスのある有力馬とあれば、藤岡康太騎手陣営のホンネがどうだったかはわからないが、客観的に見れば当然の行動だろう。


2週前には出走枠ギリギリで出走が叶ったモズアトラクションでエルムSを制し、先週はアンヴァルで北九州記念3着、今週も巡り巡って重賞で有力馬に騎乗する藤岡康太騎手、その流れと勢いからも、今週も注目のジョッキーだろう。

【美浦の『聞き屋』の囁き】

●WASJ??●

WASJとは、ワールドオールスタージョッキーズのことで、ひと昔前は暮れの阪神開催で行われていたが、近年は夏競馬を盛り上げるために札幌で開催。

以前からこのWASJの開催時期については議論があったが、今年は例年以上に「どこがオールスターなのか?」という現場の声がかなり大きい。

と、いうのも、夏から秋にかけて世界的にみてもビッグレースのトライアルレースが始まっているし、各国のリーディング争いもあるだけに、簡単には自国、もしくは優先騎乗契約などの問題をクリアして、わざわざ日本のGⅠでもないレースに乗りにくることは、各国のリーディングトップジョッキーには難しい。

JRAも各国のトップクラスに声はかけたようだが、そのほとんどがキャンセルばかり。

その結果が今年の招待騎手たちで、世界的に見ればトップクラスではなく、格はかなり低いと言わざるを得ない。女性騎手が多いことに加えて、地方のレジェンドに話題を頼らざるを得ないという、苦しい状況。

ただ、秋の東京開催後半から中山・阪神開催には、本物のオールスターたちが来日予定。

すでに報道があったように、デットーリ騎手が来日の申請をするという噂があるし、毎年この時期に来日している騎手たちに加えて、ジャパンカップを制したことがあるフランスの名手も来日予定という話が聞こえてきている。

暮れのワールドクラスの来日を心待ちにしてほしい。





日曜メインレース展望・柏木収保

【新潟2歳S】加速してからのスピードの持続力が求められるレース

現時点のスピード持続力はジャスタウェイ以上か


 近年の新潟2歳Sの特徴は、知られるように前半はスローの流れから、長い直線に集中する後半勝負。最近10年のレース上がり3ハロン平均は、33秒83。馬場状態を問わず、勝ち馬の上がり3ハロン平均は「33秒04」に達する。これは切れ味というより、加速してからのスピードの持続力というべきだろう。

 最近10年で3着までに快走した30頭には、上がり32秒5(30頭中最速)で差し切った13年のハープスターを筆頭に、32秒台を記録した馬が8頭もいる。予想外に馬場が渋らないかぎり、後半の加速スピード能力を重視したい。

 新馬戦のあと大きく変わる馬もいるが、このコースの新馬1600mを上がり「32秒0」で快勝した牝馬ウーマンズハート(父ハーツクライ)は強気になれる。

 新潟の2歳新馬戦1600mでは、2017年8月に現4歳のオープン馬ウラヌスチャームが上がり32秒0で勝った記録があるが、ウーマンズハートの記録は、切れ味勝負型の高速上がりとはちょっと違っていた。

 レースの後半3ハロン(11秒1-10秒7-10秒9=32秒7)から検証すると、ウーマンズハート自身の後半600mは(10秒8-10秒3-10秒9=32秒0)に限りなく近い。一瞬の切れや鋭さで楽勝したのではなかったのである。逃げ粘って2着し、上がりも2番目タイのマルターズディオサは33秒3だった。

 新潟に限らず、高速決着の多い他場の2歳戦でも近年は上がり32-33秒台は出現するが、マイルの新馬で3ハロン連続「10秒台」を刻んでの完勝は驚異の記録である。

 少し渋ったぐらいの馬場なら苦にしないだろう。新潟の芝コースが重馬場になることはめったにない。

 ハーツクライ産駒は晩成型のことも珍しくないが、ハーツクライの母アイリッシュダンスは新潟記念、新潟大賞典の勝ち馬であり、その父はトニービン。夏の平坦コース適性に優れるだけでなく、とくに直線の長い新潟を歓迎する。

 代表産駒ジャスタウェイは、2011年の新潟1600mの新馬を1分36秒1(上がり33秒3)で圧勝し、続く2戦目の新潟2歳Sを上がり32秒6で2着に突っ込んだ。

 成長力やスケール、牡牝の違いはあるだろうが、同じ新潟1600mの新馬を1分36秒2(上がり32秒0)で、ジャスタウェイと同じように2着以下を離したウーマンズハートの直線のスピード持続力は、少なくとも現時点ではジャスタウェイを上回ると考えられる。

 牝馬でも完成度の高さの勝利ではない。この中間は一段と力強く動いた。母レディオブパーシャの半兄は51戦14勝のラッキーナイン(香港)。半弟には46戦7勝のティーハーフ(現9歳馬)など、一族には驚くほどタフな活躍馬が多い。

 中京の重馬場で勝ってきたペールエール(父ダイワメジャー)の時計は目立たないが、この馬の後半2ハロンは推定「11秒5-11秒4」。使って大きく変わりそうな印象を与えた。モーベット以下、候補はいっぱいいるが、ここ2週の動きが光り、新馬から激変がありそうなシコウが最大の伏兵。






優馬

重賞データ攻略
新潟2歳S


 昨年の勝ち馬ケイデンスコールは今春のNHKマイルCで2着に好走。新潟外回りの長い直線を乗り越えたその先に見えるのは、マイル路線で活躍する未来図か。

とにかく決め手は必須
 658mという長さを誇る新潟外回りコースで行われる新潟2歳S。それゆえに決め手が最優先されるレースでもあり、上がり3Fが1~2位だった馬が過去10年で〔10.6.2.4〕と、極めて高い好走率を誇る。末脚比べで優位に立てる馬を探していきたい。

新潟2歳Sのポイント(過去10年)
前走で新馬・未勝利勝ち(例外は1~3着に1頭ずつ)
前走が1400m~1600m(勝ち馬全てが該当)
前走が左回り(勝ち馬全て、連対馬20頭中18頭が該当)
前走3番人気以内(連対馬20頭中16頭が該当)
前走上がり3F1~2位(1~3着馬30頭中28頭が該当)

 例年、出走馬のほとんどがキャリア1~2戦、新馬・未勝利勝ち直後というメンバー構成だけに、必然的に前走の持つ価値は高くなる。上記のポイントを整理すると、左回りの1400m~1600m戦で3番人気以内かつ上がり3F1~2位で勝ち上がっていることが好走の条件。

新潟マイルに強い種牡馬
 前項で挙げたポイントだが、今年のメンバーでこれらを全て満たしたのは合計7頭。これだけでは絞り切れないので、次に新潟マイルにおける該当馬の父の産駒成績を調べてみた。

新潟芝1600m外回りの種牡馬別成績(全期間)
ハーツクライ〔22.13.10.116〕連対率21.7% →ウーマンズハート
ダイワメジャー〔12.18.14.127〕連対率17.5% →ペールエール
ロードカナロア〔7.4.2.20〕連対率33.3% →タイムマシン
オルフェーヴル〔2.3.3.18〕連対率19.2% →モーベット
キズナ〔0.1.0.5〕連対率16.7% →クリアサウンド
キングズベスト〔0.0.0.14〕連対率0.0% →ビッククインバイオ
リアルインパクト〔0.0.0.2〕連対率0.0% →トライフォーリアル

 まず目に付くのはハーツクライ産駒。こちらは単勝回収率も146%と高い水準。また、ロードカナロア産駒も128%の単勝回収率に加え、複勝率も4割近い39.4%。積極的に狙ってみたいのは、ハーツクライ産駒のウーマンズハートと、ロードカナロア産駒のタイムマシン、この2頭だ。

推奨馬
ウーマンズハート
タイムマシン


重賞データ攻略
キーンランドC


 サマースプリントシリーズ第5戦、キーンランドC。禁止薬物というアクシデントに見舞われた函館スプリントSから2ヵ月余り、スプリンターズSへ向けても重要な一戦を、先週の北九州記念でダイメイプリンセスを特注馬にあげたデータ班が徹底分析!

函館SS組が中心だが…
 サマースプリントシリーズも5戦目を迎えたが、札幌での開催ということで、函館スプリントSをはじめ函館・札幌からの臨戦馬の好走例が目立っている。

前走レース別成績(過去10年)
函館SS〔4.1.3.21〕
アイビスSD〔2.1.1.15〕
UHB賞〔1.1.1.32〕
OP特別〔1.2.2.53〕
GIII〔6.4.5.44〕
GII〔1.0.0.5〕
GI〔1.2.2.8〕

 前走が函館・札幌の芝1200mだった馬が〔6.5.6.77〕。函館SS3着以内ならば、そこから直行だと〔4.1.3.5〕、間に別のレースを挟んだ馬を加えても〔6.1.4.9〕となり、複勝率は50%を超える。

 以上のことから、今年の函館SSで1~3着だったカイザーメランジェ、アスターペガサス、タワーオブロンドンの3頭が候補に挙がるが、今年の函館SSは出走馬13頭のうち6頭が競走除外になるアクシデント。このデータを鵜呑みにするのは勇気が要るだろう。

実績ある牝馬が狙い目
 前述の通り、今年は臨戦過程に関するデータが過信しづらい現状にある。そこで今回は過去10年の連対馬の実績面のポイントについて整理してみた。

キーンランドC連対馬のポイント(過去10年)
重賞連対実績(20頭中17頭)
GIで5着以内か0.5秒差以内(20頭中15頭)
函館・札幌の芝で連対実績(20頭中15頭)

 重賞実績だけでなく、GIでも健闘するくらいの実績は必要で、洋芝実績も重要。また、当レースでは牝馬が過去10年で〔7.4.6.41〕と優勢。牝馬で上記のポイントを満たしているデアレガーロ、ナックビーナスの2頭を狙ってみたい。

特注馬
デアレガーロ
ナックビーナス
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単勝二頭流

さすがの◎ダイメイプリンセス! 2歳重賞も重か瀬!

『単勝二頭流』編集者(以下、編) 石橋さん、先週も大仕事がありましたね。

石橋 武(以下、石) 土曜日?

編 日曜日(笑)。逆に土曜日なにがあったんですか(笑)。あ、配信全レースで本メンバが馬券絡みしているのか。そっちじゃなくて……

石 北九州記念ね。

編 そうです。◎ダイメイプリンセスです。単勝30.8倍の9番人気ですからね。これを本命にはなかなか推せない。

石 近走の成績にとらわれ過ぎ。前年の2着時もCBC凡走からアイビスSDで勝って、北九州記念を2着。

編 今回と全然違うじゃないですか。

石 キミは見解の何を読んだんだ(笑)。今年もアイビスの前のレースで凡走、アイビスで好走。そして北九州記念でしょ? 加えて小倉が合う理由も書いた気がしたけど。

編 意外とあっさりしていたような……。まあ、見てみましょう。

「◎ダイメイプリンセスは去年の2着馬。ギアチェンジにモタつくところがあり、緩急がつく競馬では足りないが、スパイラルカーブを採用している小倉芝コースでは大崩れなく走れている。小倉の3コーナー過ぎから加速し、スピードを落とさずに回って来られる、そして直線入り口で馬群がバラけるというコース形態が非常に合っている。今年に入って調子を落としていたこともあり凡走が続いたが、それも徐々に復調。前走のアイビスSDでは不利な内枠からかなり脚を使わされながらも6着に善戦。ベストの小倉芝1200mなら去年以上の走りが期待できる。勝ち負けまで期待したい」

石 たしかにあっさりし過ぎか。去年の経緯も詳しく説明するべきだったかな。

編 まあ、このコースには合う、その理由もわかる、アイビス好走から今年も好走というローテもよさそう。というのは伝わりますね。

石 それがすべてですが(笑)?

編 もうちょっと詳しく書いたら、僕みたいな素人にもわかりやすいかもとは思いました。まあ、見解見ずに単勝買ってましたけど(笑)。

石 おい!

編 (笑)。それだけ石橋さんの馬券を信用しているってことです。

石 ってことです。キリッじゃねーわ(笑)。まあ、獲ってくれたならいいけど。

編 あと3連単の話をすれば、先々週同様、人気馬の抜けがありましたよね。北九州記念も2着のディアンドルも抜けましたし。

石 はい、そこは反省しています。ただ、ディアンドルに関してはもう一度やってもあのレースでは買わなかったな。たしかに連勝で来ていて、斤量も52キロ。たしかに買っておいてもいいのよ。

編 でも買わなかった。

石 この馬が連勝してきたレースって、相手が弱かったり少頭数だったり、正直レベルが高いとは言えない。言い換えれば、陣営のレース選びがすごく上手いなと感じるんだけど、それが古馬相手の重賞に入って即通用とは思えなかったんだよね。勝ってきたのもスローで緩急のついた展開で最後にスッと脚を伸ばす競馬だったし。

編 基本的には小倉芝1200mには合わないと。

石 そうなんだよね。今回はハナから速い流れになると見ていて、そういう流れには向いていないので。未だに合っているとは思えないし。いや、誤解のないように言っておくと、今回のこの馬のパフォーマンスを否定する気は全くないですけど、結果的に内枠から先行して脚を伸ばしたのはこの馬だけだし。

編 そうか、ちゃんと印を打たなかった理由があるんですね、

石 当たり前だろ(笑)。まあ、今となっては見る目がなかったということになってしまうんだけど。

編 いや、「単勝二頭流」として穴馬の単勝をきっちり当てるという大仕事はしていますからね。でもさらなる大仕事を期待している方が多いですからね。今週末はキーンランドC、新潟2歳Sと石橋さんが好きなレースですし、相手抜けに気をつけて(笑)、がんばっていきましょう!

石 ひと言多いけど、がんばります(笑)。で、今週はどっちにしますか?

編 2歳戦がよくわからないという人が多いので、新潟2歳Sでお願いできますか?

石 了解。

編 新潟2歳Sなんですけど、キャリアも浅いし、どんな馬を狙えばいいかわからないんですよね。

石 あ、それはわりと簡単で、距離実績と瞬発力。たしか瞬発力には過去の見解にも書いたことがあって、去年、あ、一昨年のこれがそうか。当時の見解に「新潟2歳Sはとにかく瞬発力。なにはなくとも瞬発力。新潟の長い直線を見越してというジョッキー心理もあるだろうが、ラスト3ハロンまではかなり緩いペースで進めて末脚を温存。ラスト3ハロンにかけて一気に加速。そのままゴールまでなだれ込むというのが、このレースのパターンだ。ゆえに狙うのは前走、あるいは前々走でメンバー中速い上がりをマークしているタイプ」と書いたんだよね。

編 あ〜、覚えてなかったです(笑)。

石 だろうね(笑)。例えば近5年で言うと、前走が1600m未満だったのは5頭だけ

編 お〜、すごくはっきりしている。

石 瞬発力、上がりの速さに関して言うと前走でメンバー中1位か2位の上がりを出している馬しか馬券に絡んでいない。まあ、当てはまる馬は多いけどね。

編 なるほど。そのなかでも瞬発力に秀でたタイプを買うと。ではそれを踏まえて注目穴馬を挙げていただくと?

石 ウインカーネリアン、セツメンノトビウオ、タイムマシンの3頭かな。ウインカーネリアンは、前走もいいけど、2着に負けた新馬戦でこのレースと相性のいい東京で速い上がりを出しているんだ。ここ2戦ともに評価できる。

編 たしかに前走の上昇ぶりはすごかったですよね。

石 セツメンノトビウオはちょっと馬場に恵まれないところがあったけど、それでも前走はしっかりマイル戦を勝ち上がってきた。しかも当時の2着馬は(未勝利馬ながら)仕上がり早で能力も高い馬。あの馬を末脚で競り落としたからね。

編 地味と言ったら失礼ですが、完全にノーマークでした。でも言われてみると馬券に入れておいて損はなさそうですね。

石 タイムマシーンは人気しちゃうのかな? これは前走の新潟のパフォーマンスを素直に評価。まだ余裕があるしね。

編 現時点ではこの3頭に注目ですね。では、さっきも言いましたが、今週末は抜けに気をつけて……

石 わかったって。あ、あとキーンランドCもかなり面白いと思うので、合わせてご注目いただければと。

編 わかりました。では石橋さん、今週末もよろしくお願いします!







田原基成さん

ダノンスマッシュほか、2019キーンランドC出走予定馬16頭分析
キーンランドCが行われる今週。先週の北九州記念に負けず劣らずの好メンバーによる熱戦が期待されるレースだ。秋のGIを見据える実績馬と近走好調な上がり馬との比較がキーポイントとなるだろう。

そこで今回のコラムでは、2019キーンランドCに出走予定の16頭をあらゆる角度から分析してみたい。私なりの視点で捉える16頭の判断基準が、あなたの予想の参考になれば幸いだ。

・アスターぺガサス
芝1200mでは【2-2-0-0】連対率100%。早熟説を覆した近2走はこの馬の奥深さを感じさせる内容だった。今回はトップグループに食い込むための試金石となる一戦だが、スプリント適性が「高すぎる」ことに不安を覚える。過去10年、キーンランドCで馬券圏内に入った3歳馬4頭はいずれも1400m以上での好走歴あり。ラスト1Fの我慢比べでスタミナ切れする可能性は頭に入れておきたい。

・カイザーメランジェ
適性外のオール野芝・直線競馬から2戦2勝の洋芝替わり。足し引きだけを考えれば今回は上積み材料しかない馬だが……引っかかるのは函館スプリントSの「勝ち方」。過去10年で函館スプリントS勝ち馬は7頭参戦しているが、同レース上がり3F3位以内馬の成績【2-0-1-1】に対し、上がり3F3位4位以下は【0-0-1-2】。唯一3着に入ったグランプリエンゼルも上位入線馬降着による繰り上がりとなっており、過大評価は禁物だ。

・サフランハート
オープン昇級後は一度も掲示板内なし。強豪ひしめく今回の相手はいかにも分が悪い。

・シュウジ
2017年以降、芝での馬券圏内は非重賞に限定。そのレースも10、12頭立てと少頭数だったことを踏まえると、フルゲートの重賞競走での一変は想像しにくいところだ。

・セイウンコウセイ
低迷期もあったが、再度スプリント路線のトップグループに返り咲いた馬。この勢いでGI2勝目を……陣営に色気が出るのは当然だ。それを踏まえたとき、考えるべきはここへの参戦意図。近2年は函館スプリントS→スプリンターズSのローテーションを採用していたが、今年はキーンランドCを間に挟む形。これには中10週以上の休み明け【0-1-1-6】、叩き3戦目成績【2-0-0-1】が影響しているものと推測可能。ここは叩き台と判断するのが妥当だ。

・ダイメイフジ
洋芝を使われた近走の着順は4.3着。一定の適性は満たしていると捉えて良さそうだ。とはいえ今回のメンバーは相当に強力。寒い時季が合う馬だけに、暮れの中山・阪神開催が最大の狙い目だろう。

・ダノンスマッシュ
1番人気を裏切ってしまった高松宮記念。本命を打った際の見解に記した「平坦→急坂替わりに不安がないとは言い切れない」が的中した格好となってしまった。直線急坂コースでの成績【1-0-0-5】に対し、平坦コース【4-2-0-0】。除外によりローテーションに誤算が生じたとはいえ、極端な枠を引き当てない限りは高く評価すべき1頭だ。

・タワーオブロンドン
私は京王杯SCの見解で「1400mなら現役最強」とこの馬を評した。それを踏まえ評価を落とした前走函館スプリントSは3着……やはり非根幹距離巧者はどこまでいっても非根幹距離で狙いたい。斤量57キロ以下では【0-0-1-2】と人気を裏切るケースが目立っており、再度の58キロは不安要素と言わざるを得ない。

・デアレガーロ
それなりにキャリアを積んだ5歳馬だが、依然として出遅れ癖は解消されず。4角10番手以下を進んだ馬の成績【0-1-1-45】のレース傾向を見るより、ゲート難を抱えるこの馬には真っ先にリスクが浮かんでしまう。オープンクラスでの好走は牝馬限定戦。現スプリント路線で上位にランクされる牡馬が集結したここは厳しい戦いとなりそうだ。

・ナックビーナス
J.モレイラを背に会心の逃げ切りを決めた昨年。この乗り替わりが示すように、当時は賞金面でスプリンターズS出走が確約されていない状況下にあって「勝負駆け」での参戦だったことは明らかだ。必勝体制をとった昨年と違い、今年は海外帰りかつ【0-1-1-6】と良績に乏しい斤量55キロ以上。評価は下げざるを得ない。

・ハッピーアワー
終始大外を通ったNHKマイルCはロスの激しい競馬。それでもデビュー時から続く上がり3F3位以内を外すことはなかった。芝1400m以下では連対率100%かつ、距離短縮ローテでの成績は【2-0-0-0】。無理のないローテーションも含め、ノーマークは禁物だ。

・パラダイスガーデン
6戦連続でハンデ戦を狙い撃ちしたローテーション。別定戦に替わるここは厳しいだろう。

・ペイシャフェリシタ
インをロスなく立ち回った昨年は、あれ以上の競馬はないと言い切れるほど完璧なレース運び。しかし、裏を返せばその競馬が叶ったにもかかわらず連対に届かなかったとも捉えられる。叩き3戦目で変わり身を見せた昨年が示すように、使われつつ良化するタイプ。好走へのハードルは高そうだ。

・ライオンボス
直線競馬に対する圧倒的な適性を見せ付けた近3走。あの舞台であれば向こう2年は最強の座に君臨することだろう。翻って、今回の舞台は洋芝1200m。コーナーがあるコース以上にオール野芝→洋芝替わりが最大のネックとなる気がしてならないのだ。キーンランドCで馬券圏外→オール野芝のスプリンターズSで大駆けの可能性は残しておきたい。

・ライトオンキュー
出走取消明けの前走は2着と洋芝適性を証明。今後の選択肢が広がるレースぶりと言えるだろう。全4勝中3勝が前走から1カ月以内と間隔を詰めての参戦。そのローテで臨める点はプラスだし、4戦3勝の内枠を引き当てることができればチャンス到来だ。

・リナーテ
この馬で今回強調したいのが滞在競馬との相性。連闘で勝ち上がった小倉競馬、そして函館・札幌開催と輸送のない環境下でこそ輝く馬なのだ。6年連続で斤量54キロ以下の牝馬が連対をはたすレース傾向に加え、同馬を管理する須貝厩舎は北海道開催の重賞成績が【3-8-3-19】複勝率42.4%。ノウハウを知り尽くした陣営が送り出す点も魅力に映る。


モーベットほか、2019新潟2歳S出走予定馬16頭分析
新潟2歳Sが行われる今週。近年ノーザンファーム生産馬が力を入れているレースで、昨年の勝ち馬ケイデンスコールはのちのNHKマイルC2着馬。関西馬の好走が目を引く点もポイントと言えるだろう。

そこで今回のコラムでは、2019新潟2歳Sに出走予定の16頭をあらゆる角度から分析してみたい。私なりの視点で捉える16頭の判断基準が、あなたの予想の参考になれば幸いだ。

・ウインカーネリアン
東京での新馬戦後、福島で勝ち上がった馬。マイネル系列にある「ウイン」軍団特有、仕上がり早のタイプだ。切れ味では劣る印象も、最大の武器は当該距離以上をこなせるスタミナ。先行粘り込みによる穴もチラホラ見られるレースだけに、ヒモ穴として警戒すべき1頭だ。

・ウーマンズハート
夏の時季に2歳馬がこの舞台で上がり3F32秒0。これは2年前のウラヌスチャーム以来2頭目となる事例だ。これだけでもレアケースなのだが、上がり3Fで次位につけた1秒3は破格中の破格。ただ、唯一の懸念材料は過去10年の新潟2歳Sで前走から中3週以内で臨んだ馬が【1-0-0-36】である点。前走並みのパフォーマンスが叶えば上位争いは必至だが……。

・エレナアヴァンティ
デビュー戦から2戦続けて内回りコースを使われ器用に立ち回ったあたり、レースセンスは抜群。いかにも仕上がり早な牝馬と言えるだろう。ポイントは距離延長への対応だが、過去10年の新潟2歳Sにおいて前走ダリア賞勝ち馬は【0-0-0-5】。外回りの1600mは大きな壁となりそうだ。

・カイアワセ
1200→1800mの距離延長で一変をはたした前走。ゆったり運べる広いコースが合っているのだろう。とはいえお世辞にも前走はハイレベルとは言いがたく、過去10年の新潟2歳Sにおいて前走新潟芝1800m組【0-0-0-11】という数字も引っかかる。ここは静観が妥当か。

・グライユル
前走芝1200m組は過去10年で4度の激走歴あり。この馬にも期待したいところだが……激走をみせた4頭は「初戦で上がり3F2位以内」の共通点を有していた。デビュー戦のパフォーマンスから現状切れ味勝負では分が悪い印象。年内なら時計のかかる秋の福島or冬の中山開催で警戒したい。

・グランチェイサー
2着馬との着差だけで判断すると、前走はあまり目立った印象にない勝ち方にも映る。しかし、改めてじっくりレースをチェックすると完全に大勢が決したような状況から差し切った脚は高く評価すべきだ。このレースで3度の馬券圏内と好相性を誇るダイワメジャー産駒。侮れない。

・クリアサウンド
デビューして間もないとはいえ、キズナ産駒は母系の特徴をハッキリ出す傾向が見受けられる。ビアンフェ(函館2歳S勝ち)は母父サクラバクシンオー、ルーチェデラヴィタ(コスモス賞勝ち)は母父トウカイテイオー。そしてこの馬の母父Smart Strikeはダート適性の高い血統だ。道悪が向いた可能性は高く、サンプルが少ないとはいえキズナ産駒は新潟芝外回りで【0-1-0-9】。同産駒自体に道悪・洋芝での好走率が高い点を踏まえると、過大評価は禁物だ。

・サナチャン
他馬が内を避けて通るなか、馬場の内目をスイスイと駆け抜けた前走。この馬、相当な道悪巧者だ。舞台替わりのここは速い上がりへの適性が問われる一戦、デビュー時にそれを証明していないゆえ評価を上げるのは困難。私は同じ馬主のキョウヘイやサヤカチャンのような雨降り馬場巧者だと思うが……。

・シコウ
内回りの利を活かした先行策で押し切った前走。正直なところ、同馬以上に2着馬の伸び脚が目立ったレースだった。舞台替わりで強調できる材料は乏しい。

・セツメンノトビウオ
新馬戦から一転、終いの脚を活かす競馬で結果を残した前走。現状あのスタイルがベターだとは思うが、少頭数でロスなく馬場の良いところに出せた点は考慮すべきだろう。捌く頭数が増える今回の条件、速い上がりが求められるレース傾向も含め厳しい印象は否めない。

・タイムマシン
新潟芝1600mの未勝利から臨むローテーションは昨年の勝ち馬ケイデンスコールと一緒。ただ、同馬とのタイムを比較すると1分34秒3に比べて1分35秒4と1秒以上劣ってしまっている。その前走ラスト3Fは11秒4-11秒0-12秒2と最後のひと踏ん張りのところで急激に減速しており、現時点で本命級の評価は下せない。

・トライフォーリアル
追って追って末脚爆発のデビュー戦。ズンズンと伸びる脚は他馬が苦しむ道悪でこその印象を受けた。その前走ラスト3Fを並べると11秒4-12秒1-12秒7。いわゆる「減速ラップ」が味方した点は否定できず、当時の2-4着馬が揃って次走惨敗を喫した点も気がかりだ。

・トロワマルス
ハイペースを渋太く抜け出した前走。馬群をまったく苦にしなかったように、大人びた完成度の高い馬だ。翻って、今回は立ち回りの上手さより破壊力が問われる舞台替わりとなる。キングズベスト産駒は新潟芝1600mで【0-0-0-14】。レースぶりや血統背景から、条件替わりがプラスに働くとは思えない。

・ビッククインバイオ
新馬戦は展開ありきの3着という見立てだったが、ほぼ同じようなペースで逃げて上がり3F33秒5の前走で評価は一変。レースを使われることでパフォーマンスを上げるのは母アニメイトバイオの血筋が影響しているのだろうか。トロワマルスの項目で挙げた血統面は懸念材料も、前走基準で判断すれば逃げて直線大失速するイメージは想像しにくい。

・ペールエール
500キロの馬体重が示すように、いかにもパワー満点なダイワメジャー産駒。それでいて前走ラスト3Fは12秒0-11秒6-11秒4と「加速ラップ」を刻んでいる点は心強い。過去10年の新潟2歳Sにおいて、前走中京芝1400mを上がり3F2位以内で制した馬は【2-1-1-4】複勝率50%。2019年のM.デムーロ×安田コンビの成績【6-2-1-0】複勝率100%も含め、強調材料に事欠かない1頭だ。

・モーベット
出遅れもなんのその、慌てず騒がずムチ打たずで突き抜けたデビュー戦。スケールの大きさを感じずにはいられない1頭と言えよう。ペールエール同様、前走ラスト3Fは11秒8-11秒4-11秒2の加速ラップ。極端なタテ長にならなければ再度末脚爆発のシーンが見られそうだ。




田中正信 さん

キーンランドC出走馬、全頭の調教診断

皆さんこんばんは。
今週はサマースプリントシリーズの第4戦キーンランドCについて追い切り診断を行っていきます。アイビスSDの勝ち馬ライオンボスの参戦や、函館スプリントSを禁止薬物騒動で除外の憂き目に合ったダノンスマッシュ、その函館SSで2、3着だったアスターペガサス、タワーオブロンドンなど、馬名を挙げただけでも混戦が伝わってきそうですね。

では早速、全頭診断をご御覧ください。

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キーンランドC・全頭診断
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■アスターペガサス
札幌ダートコースで戸崎が手綱をとって単走。ゴール前仕掛けられるとグイっと伸び脚を見せてフィニッシュ、出来は平行線。前走の函館SSは少頭数とはいえ52キロの軽量を活かして2番手追走から2着に踏ん張った。引き続き状態は良さそうだが、相手強化のここでどこまでやれるかだ。

■カイザーメランジェ
函館ウッドで5F67秒9-1F12秒9。内の2頭に楽に並ぶと、抑えきれないほどの手応え。最後は無理せず馬の気に任せたが、迫力のある動きは好調時と遜色なし。馬体の張りも保てている。

■サフランハート
函館ウッドコースで単走。序盤から、やや夢中で走ってしまっている感じはあるが、活気という点では申し分ない。首をしっかりと前に出しており、四肢の回転も上々。追われれば、もっとタイムを詰められただろう。悪くない。

■シュウジ
気性に課題のある馬だが、直線を向くまではしっかりと鞍上の指示を待っていた。直線を向くと迫力満点の走りに。前脚はしっかりと前方の芝をつかみ、後肢の回転も非常に鋭い。胸前の筋肉は非常にたくましく出来の良さをうかがわせる。

■セイウンコウセイ
函館ウッドで5F69秒1-1F12秒7。うまく折り合いがついて、滑らかなフットワークを披露。直線は馬場の大外に持ち出すと、リズム良く、一直線にはじけた。中間はナックビーナスと併せるなど意欲的な攻めを消化してきた。その効果もあってか、いつも以上に活気がみなぎっている。

■ダイメイフジ
函館ウッドを単走で追い切られる。ラスト強めに追われると、首を使って、軽快な伸び脚。上々の動きでフィニッシュした。涼しい北海道に滞在して、体調も良くなったようで前走は、しぶとい脚を使って3着と好走。出来は変わらずといった感じで、流れ次第。

■ダノンスマッシュ
札幌芝コースで単走。禁止薬物騒動でローテーションの変更を余儀なくされたが、アクシデントを感じさせないほど、馬体にはいい筋肉がついている。直線を向き、手前を替えるとスイッチが入った。首をしっかりと使い、リズム感は素晴らしい。特に後肢の回転の良さは目を引く。後方に蹴り出した後、前へと引っ張る動きが非常に俊敏。万全の追い切りだった。

■タワーオブロンドン
札幌芝で6F83秒5-5F67秒5-1F11秒9。ルメールを背に併せ馬。5馬身追走して外に併せると勢いの違いは明らか。抜け出しそうなところを我慢させたまま、躍動感にあふれたフォームでキッチリと伸びきった。胸前に厚みを増して、トモの筋肉量も申し分なし。出来の良さが際立っている。

■デアレガーロ
函館ウッドで5F68秒6-1F12秒6。4馬身追い駆けると、力みもなく徐々に差を詰めてペースアップ。直線で内に潜ると軽々抜け出して2馬身の先着。もともと仕上げやすいタイプとはいえ、うまく仕上がった。

■ナックビーナス
函館ウッドで5F70秒9-1F12秒0。先週はセイウンコウセイと併せてクビ差先着。今週は僚馬に4馬身追走でスタートすると、直線は脚力の違いを見せつけて3馬身の先着。ハードに乗り込んで、仕上がりに抜かりはない。

■ハッピーアワー
重心が高く、パワーをきっちりと推進力に替えられていない。ラストのタイムは決して悪くないのだが、もう少し重心が低くなればエネルギーを消費することなく、同じタイムを出すことができるだろう。

■パラダイスガーデン
函館ウッドで4F55秒8-1F13秒4。日曜に5Fから乗って1F12秒4。直前はテンションを上げないように軽めに止めた。調整は順調も、フットワークの切れ、スピード感は今ひとつ。前走からあまり変わった印象はない。

■ペイシャフェリシタ
函館ウッドで5F69秒4-1F12秒4。促すと一気に加速。内目を通ったとはいえ、グーンと伸びたラストの脚は威力は十分で、馬体も太め感なし。態勢は整っている。

■ライオンボス
美浦で1週前追い切りを済ませて札幌入り。直前は札幌芝で5F73秒1-1F13秒8。意識的に控えたとはいえ、さすがにスピード、迫力はひと息。気配は目立たない。

■ライトオンキュー
姿勢が低くて安定感があり、前を向いてしっかりと集中できているのもいい。前脚もしっかりと前に出て、フットワークとしては申し分ない。以前より、トモに筋肉がついたような感じもあり、そのあたりがパワーアップにつながっているのだろう。

■リナーテ
函館芝で併せ馬。僚馬の背後につく際も落ち着き十分。やや左右離れてしまったのは誤算かもしれないが、相手の2歳馬が馬体的に見劣りするので、これでいいだろう。馬体を寄せすぎたら相手が萎縮したかもしれない。最後は型通り、前に出て圧倒フィニッシュ。フットワークには最後まで活気があり、馬も先着して気持ちは満足だろう。





亀谷敬正さん

キーンランドCもダンチヒの血に注目

ダンチヒもダーレーにも共通するのは「洋芝の一流血統」


 今年の札幌芝も「ダンチヒ系」と「ダーレー生産馬」は好調。(全出走馬のすべての系統、生産牧場は「スマート出馬表」にて無料公開中)

 先週日曜のメインレース札幌記念の勝ち馬ブラストワンピースもダンチヒ系。そして最終レースのプリディカメントもダンチヒ系。生産はダーレージャパン。

 なお、札幌開幕週に行われたクイーンSで9人気ながら3着に走ったカリビアンゴールドも母父がダンチヒ系。ダーレー生産馬。

 ダンチヒ系とダーレー生産馬に共通するのは「洋芝の一流血統」であること。札幌は洋芝。ダンチヒもダーレーも「洋芝」で行われる海外のビッグレースでも一流の結果を残していますから、札幌の芝で特に結果を出すのです…。

 ということは、先週の最終レース前にも「亀谷競馬サロン」にてコメントしまして、勝ち馬のプリディカメントを推奨しました。今週末も引き続き、ダンチヒ、ダーレー生産に注目したいです。

 タワーオブロンドンはダーレー生産馬。父レイヴンズパスも洋芝の欧州G1マイルを連勝した馬。同牝系に皐月賞馬のディーマジェスティ。また、同馬は○×(好走凡走)の戦歴リズム。過去7走を振り返っても連対→3着以下を交互に繰り返しています。前走は2走前の反動。型通りは反動が癒える順番となりますか。

 ダンチヒ系の血を母父系に持ち○×のリズムを刻みやすいのがペイシャフェリシタ。先に書いたように、今の札幌芝はダンチヒの血が好調。前走は人気で凡走したのも、今回へ向けてはいいステップ。

 ハッピーアワーは札幌記念勝ち馬ブラストワンピースと同じダンチヒ系のハービンジャー。

 ブラストワンピースは前走からの「距離短縮」が得意で「延長」が苦手な馬。(このことは2走前の目黒記念の前にyoutubeチャンネル「血統の教室」でも紹介しましたね)

 ハッピーアワーも全3勝のうち2勝は「距離短縮」ブラストワンピース同様、今回は得意な臨戦過程に有利な馬場での出走となります。

田原基成さん

【釜山S】14年目の初体験。満を持して夏の小倉に挑むアノ人馬に◎。/新潟6R 3歳上1勝クラス

【小倉11R 釜山S】

私はこれまで、2カ国しか海外に足を運んだことがない。

最初の舞台はイギリス・オックスフォード。当時通っていた学校に短期のホームステイ制度があったことで実現した初海外。約1カ月ほどの旅は、私の内向的だった性格をキッチリ矯正する力があった。

「May I help you?」
「Oh,I'm actually lost now」
「OK,I will guide you to the destination」
「Really? thanks a lot」

日本に帰ってすぐ、地元の最寄り駅で遭遇した道に迷う外国人。以前の私なら何事もなかったかのようにスルーしてしまう状況だ。しかし、英語脳がイキイキとしていることで自ら会話を仕掛けることに。若さゆえの根拠なき自信がそうさせたのかもしれない。

そしてもう1カ国が韓国。

ホワイト国の除外にGSOMIA破棄……揺れに揺れる日韓関係への意見は割愛する。ただひとつ言えることは、そのようなニュースを耳にするたび「コレ、本当に大丈夫?」と疑念が頭によぎるシーンが増えた事実だ。

野球のU-18ワールドカップ。
K-POPや韓流ドラマ。

こんな状況下において、人気コンテンツを純粋に楽しむことは簡単ではない。土曜小倉11Rは「釜山S」。レース名を見た際、一瞬ではあるがドキッとしてしまった。ナリタクリスタルやエクスペディション、ダコールといった名脇役を輩出したレース。来年以降中止にならなければ良いのだが……。

さて、話を冒頭に戻すと見知らぬ土地に行くのは勇気のいることだ。

特に年齢を重ねると、培ってきた経験が邪魔をするケースが増えてくる。プライベートの休みは一歩も家から出ないことも珍しくないが「出たところで何もないことが多い」と経験が私に語りかけてくるのだ。出なければ、それこそ何もないと言うのに。

だからこそ、私は釜山Sに挑む「ある人馬」の行動に敬意を表する。

人の名は、黛弘人。
馬の名は、ボードウォーク。

ともに夏の小倉参戦は初めてだ。

「初コースの馬」はよくある事例だが「黛弘人が夏の小倉初参戦」という事実には驚かされた。確かに北海道で騎乗しているイメージは抱いていたものの、14年の騎手生活で初だったとは。単なる巡り合わせなのか、それとも……。

小倉競馬場と黛弘人で思い出したことがある。

さかのぼること8年半。メジロガストンに騎乗した同騎手は2着となったが、ゴール前で追う動作をやめようとしたため「騎手の注意義務を著しく怠る油断騎乗があった」として、開催9日間の騎乗停止処分に。通常騎乗停止は翌週からの適用だが、これをレース翌日からとする非常に厳しい処分が下った。

当然バッシングを浴びることとなるわけだが、当人はオーナーのメジロ牧場にすぐさま事の顛末を話したうえで謝罪。うろ覚えで恐縮だが、その日か翌朝一番の飛行機で北海道に戻り、面と向かって改めて頭を下げたとのこと。吉本興業社長のような「言い訳体質」とは対照的。大切なのは、何かを起こしてしまった後の行動だ。

ダート1700m【2-2-2-0】。
3勝中2勝を挙げる夏競馬。
3勝中2勝を挙げる渋ったダート。

「根拠ある自信」が導く最適解。ボードウォーク&黛弘人コンビの本命に迷いはない。

3連複フォーメーション2列目に据える筆頭はナンヨーイザヨイ。デルマルーヴルと接戦を演じた脚抜きの良いダート替わりはむしろ歓迎のクチ。良馬場で1分44秒台を記録した前走内容から、昇級即通用の可能性は十分だ。

▲キーグラウンド、☆クリノフウジンはそれぞれ渋ったダート1700mでの勝利実績あり。逃げ馬ボードウォークを中心視する以上、先行抜け出しを図れる馬の評価を上げたいところだ。

【小倉11R 釜山S予想の印】
◎5 ボードウォーク
〇9 ナンヨーイザヨイ
▲1 キーグラウンド
☆8 クリノフウジン
△11 ネオスターダム
△6 ビックリシタナモー
△3 クルークハイト
△4 エネスク

【3連複/フォーメ】5-9,1,8-9,1,8,11,6,3,4(15点)


【新潟6R 3歳上1勝クラス】

来年のために共有しておくが、堀厩舎の3歳春東京芝・初出走馬は有無を言わさず「買い」だ。

【13-4-2-16】複勝率54.3%。単勝回収率・複勝回収率ともに100%オーバー。数字だけで物事を語るのは好きではないが、この条件が発動してしまえば結末は見えたようなもの。ダークシャドウ、バクシンテイオーなどのちの重賞ウィナー輩出する「黄金ローテ」だ。

6枠10番、サトノダムゼル。

今年の黄金ローテ該当馬がデビュー2戦目を迎える。

後手を踏んだスタート、終始フラフラしつつ追われた直線……若さ全開、荒々しさ満点のレース運びは初陣の映像から十分に伝わった。妙な既視感があった理由は厩舎の先輩・ダークシャドウも同じような勝ち方だったことに起因する。

1分47秒8の走破タイムは一見すると平凡。しかし、前日の2勝クラスを上回る時計で駆け抜けた事実が加われば評価はガラリと変わることだろう。鮮烈なデビューを飾った日のメイン・パラダイスSは行った行ったの決着……イン有利の馬場を大外一気で突き抜けた価値は計り知れない。

秋競馬を賑わせるダークホースへ。サトノダムゼルが私の本命だ。

3連複フォーメーション2列目上位には前走速い上がりに対応しきれなかったリバーシブルレーン、モレッキを。前日夕方時点で重発表の新潟芝……切れ味が削がれる馬場コンディションは2頭にとって追い風となる。現級を稍重で制した経験を持つアウステルリッツも評価は双璧。

【新潟6R 3歳上1勝クラス予想の印】
◎10 サトノダムゼル
〇8 リバーシブルレーン
▲11 モレッキ
☆5 アウステルリッツ
△13 ライル
△2 ウインレーヴドール
△3 タイセイグランツ

【3連複/フォーメ】10-8,11,5-8,11,5,13,2,3(12点)



栗山求 さん

札幌11R WASJ第2戦 芝2000m 3勝クラス 定量

◎6カリビアンゴールド
○7マイハートビート
▲10リリックドラマ
△11ウインイクシード
△8マスターコード
△12ハナズレジェンド
<見解>
◎カリビアンゴールドは
「ステイゴールド×ケープクロス」という組み合わせ。

父ステイゴールドは札幌芝2000mを得意としており、
連対率は24.2%。

2010年以降、
当コースで産駒が20走以上した23頭の種牡馬のなかで第3位に相当する。

本馬は昨年9月に日高特別(1000万下・札幌芝2000m)で一度だけ走っており、
見事勝利を挙げている。

前走のクイーンS(G3)は札幌芝1800mなので1ハロン短いだけの条件だが、
9番人気とまったく無視された存在だったにもかかわらず、
勝ったミッキーチャームからクビ、アタマ差の3着と健闘した。

今回も好調を維持しているので、
鞍上がミスをしなければこのメンバー相手に馬券圏内を外すとは想像しづらい。





水上学の血統トレジャーハンティング

土曜新潟11R BSN賞
◎本命馬
③ピオネロ
(牡8、栗東・松永幹厩舎、北村宏騎手)
さしもの猛暑にも、そろそろ陰りが見えてきた。8月もあと1週間。

晩夏の新潟、この週末は雨に見舞われた。ただ金曜午後は止んでおり、舗装道路は乾いている。このあと深夜から未明にかけては降ったり止んだりを繰り返し、レースの時間帯は曇り。日差しもさほどなさそうなのでおそらく土曜のダートはやや重に近い重馬場といったところか。

8枠2頭が逃げたい馬。隣り合っているので流れが落ち着くまでには少し時間が掛かり、序盤はハイペース気味。道悪ならなおさらか。その直後から流れに乗って差せる馬に利が出そう。ならば古豪③ピオネロを狙いたい。

言わずもがな、3年前の勝ち馬。適性を占う必要はない。展開が向くなら、問題は8歳という年齢となるが、かつては夏は高齢馬の見せ場の季節でもあったし、今年に入ってからもオープン特別なら強敵相手に小差の2,3着がある。そのうち1度は58キロでのもの。与しやすい相手となっただけに、3年の時を経ての再度激走に期待したい。そもそもが芝血統でもあるので、軽いダートは歓迎だ。

$お宝馬
②エポック
(牡6、栗東・角田厩舎、武藤騎手)
想定以上に速い流れになった場合は、この馬が穴っぽい。叩き2走目の戦績はないが、夏場は走るし、中1週は過去5走してすべて馬券になっている勝負ローテ。道悪は勝ってこそいないが、2,3着は複数回ある。なんといっても弟にマスターフェンサー、兄にトップディーヴォがいるというダートの良血。母父デピュティミニスターの破壊力が出れば。

相手上位は ④ローズプリンスダム、⑫サルサディオーネ。 押さえに ①グレンツェント、⑥サトノアッシュ、⑪アイファーイチオー。






競馬コラム「水島晴之の単複で買え」

地力は一枚上マイネルビクトルに期待/新潟8R

新潟8R (3)マイネルピクトルに期待する。8歳馬だが長期休養があり馬体は若い。ここ2戦はブランクの影響で7着、4着と馬券圏内には届かなかったが、徐々にレース内容は良くなっている。今回が3戦目。五十嵐騎手は「休み明けを2回使って走り頃。前走は斤量(63キロ)を背負っていっぱいになった。前走からの3キロ減は大きい。ハナか先行か。上積みがあると思って乗りたい」と期待する。昨年4月のオープン戦では、マイネルプロンプト(後に中山大障害3着)に先着。地力はここでも一枚上だ。単2000円、複5000円。
新潟10R (15)コーディエライトの大駆けがある。出馬表の着順だけ見ると狙いにくいが、最近は本来のスピード、粘りが戻ってきた。前走は33秒4のハイペースで飛ばしたのが敗因だが、2、3ハロン目に10秒台のラップを2回刻んだのは、初の直線競馬へ向けてはプラスに出そう。好スタートから外ラチ沿いにつけられれば粘り込める。単1000円、複2000円。(ここまでの収支 マイナス13万5700円)
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結果

新潟8R ③マイネルピクトル 11着

新潟10R ⑮コーディエライト 14着



新潟2歳S週

【関西事情通のちょっとイイ?話】

●今週も注目!●

夏のメイン・イベントとも言える札幌記念が終わり、今年も早くも夏終わりが近づいてきた。

今週は、夏の終盤を彩るWAJSが開催される他、やはり夏の終わりを告げる重賞として定着している、札幌ではキーンランドC、そして新潟では新潟2歳Sが行われる。


その新潟2歳Sには、先週も注目した藤岡康太騎手が参戦している。

先週お伝えした通り、彼の主戦場は札幌。でありながら先週日曜は敢えて小倉へ遠征、騎乗したアンヴァルは惜しくも3着だったが、捌きひとつで勝つチャンスは十分にあったレース、やはり札幌からわざわざ遠征するだけのものは魅せた。

今週の藤岡康太騎手、土曜は小倉、日曜は新潟で騎乗。一見は、「札幌は有力ジョッキーが揃うWASJがあるので騎乗馬集めのためにほかへ遠征したかな?」と思えるところ。しかし実際のところは、1週前までは日曜は札幌で騎乗予定だった。

では何故新潟なのか…


それは、8月1週目の、新潟2歳Sと同じ舞台の新馬戦を勝利したウーマンズハートが、当時騎乗していた津村騎手に打診していたものの、小倉日経オープンに先約があり騎乗できず、空いた鞍上に藤岡康太騎手が収まったという形。

札幌で騎乗予定とは言え、やはり有力騎手が大挙参戦週とあって乗鞍自体は少なく、また重賞キーンランドCでの騎乗予定も無いこと、そして何よりウーマンズハートそのものがチャンスのある有力馬とあれば、藤岡康太騎手陣営のホンネがどうだったかはわからないが、客観的に見れば当然の行動だろう。


2週前には出走枠ギリギリで出走が叶ったモズアトラクションでエルムSを制し、先週はアンヴァルで北九州記念3着、今週も巡り巡って重賞で有力馬に騎乗する藤岡康太騎手、その流れと勢いからも、今週も注目のジョッキーだろう。

【美浦の『聞き屋』の囁き】

●WASJ??●

WASJとは、ワールドオールスタージョッキーズのことで、ひと昔前は暮れの阪神開催で行われていたが、近年は夏競馬を盛り上げるために札幌で開催。

以前からこのWASJの開催時期については議論があったが、今年は例年以上に「どこがオールスターなのか?」という現場の声がかなり大きい。

と、いうのも、夏から秋にかけて世界的にみてもビッグレースのトライアルレースが始まっているし、各国のリーディング争いもあるだけに、簡単には自国、もしくは優先騎乗契約などの問題をクリアして、わざわざ日本のGⅠでもないレースに乗りにくることは、各国のリーディングトップジョッキーには難しい。

JRAも各国のトップクラスに声はかけたようだが、そのほとんどがキャンセルばかり。

その結果が今年の招待騎手たちで、世界的に見ればトップクラスではなく、格はかなり低いと言わざるを得ない。女性騎手が多いことに加えて、地方のレジェンドに話題を頼らざるを得ないという、苦しい状況。

ただ、秋の東京開催後半から中山・阪神開催には、本物のオールスターたちが来日予定。

すでに報道があったように、デットーリ騎手が来日の申請をするという噂があるし、毎年この時期に来日している騎手たちに加えて、ジャパンカップを制したことがあるフランスの名手も来日予定という話が聞こえてきている。

暮れのワールドクラスの来日を心待ちにしてほしい。






土曜メインレース展望・柏木収保

【BSN賞】得意の左回り、父の血が後押し

ここに照準を定めたリピーターも軽視禁物


 北海道シリーズとは別に、真夏の新潟、小倉には古馬オープンのダート中距離戦は、2週前の「阿蘇S」1700mと、この「BSN賞」1800mしかない。関東馬の小倉遠征はなにかと難しく、また層も薄いため、新潟への遠征の容易な関西馬9頭に対し、関東馬3頭の組み合わせになった。

 昨18年の1-3着馬(サルサディオーネ、ナムラミラクル、ローズプリンスダム)がいて、16年の勝ち馬8歳ピオネロは、2度目の新潟ダート1800mになる。M.デムーロを配してやはり2度目の新潟ダートになる6歳グレンツェントは、16年のレパードSダート1800mの勝ち馬。ここに狙いを定めたリピーターは軽視できない。

 6歳ナムラミラクル(父スパイキュールは14年韓国に移動)に期待したい。3歳時に新潟ダート1200mの経験はあるが、新潟ダート1800mは昨年のハナ差2着に続いて2度目。休み明けの6月の東京ダート1600mをひと叩きし、現在では適鞍と思えるここに狙いを定めてきた。

 勝ち星5勝はダート1700m以下。そこでずっと短距離からマイル戦向きとされていたが、ダート1800mは2戦し、1分51秒9(阪神)と、昨年のこのレースの1分51秒8(上がり36秒6)。

 出走例が少ないだけで、6歳になったいま、道中で息が入れやすいこの距離の方が合っていると思える。ダート7戦7勝だった父スパイキュールも最初の5勝は1700m以下だったが、古馬になって1800mを2連勝している。また、ナムラミラクルは4歳秋以降、左回りのダートを集中的に選んで【2-3-1-3】。左回りの方がスムーズに流れに乗れている。

 昨秋のGIII武蔵野Sダート1600mを1分34秒9好時計で3着の内容から、今週の時計の速くなるはずのダートも不利ではないだろう。もともとがスピード系でもある。昨年好勝負だったサルサディオーネ、ローズプリンスダム本線。
データde出~た

第1346回 3歳春の活躍馬も送り出す新潟2歳Sを展望

夏競馬も早いものであと2週。今週末の重賞は障害戦を含めて3レースが予定されており、そのなかから新潟2歳Sを取り上げたい。2013年は1着ハープスター、2着イスラボニータと、のちのクラシックホース2頭によるワンツー決着。昨年の勝ち馬ケイデンスコールもNHKマイルCで2着に入っている。3歳G1の活躍馬を少なからず送り出してきた2歳重賞を、過去10年の結果から読み解いていく。データ分析にはJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

■表1 人気別成績
人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1番人気  4- 2- 0- 4/ 10 40.0% 60.0% 60.0% 123% 89%
2番人気  0- 1- 3- 6/ 10 0.0% 10.0% 40.0% 0% 76%
3番人気  4- 0- 0- 6/ 10 40.0% 40.0% 40.0% 241% 86%
4番人気  1- 1- 0- 8/ 10 10.0% 20.0% 20.0% 131% 58%
5番人気  0- 1- 1- 8/ 10 0.0% 10.0% 20.0% 0% 65%
6番人気  0- 1- 2- 7/ 10 0.0% 10.0% 30.0% 0% 105%
7番人気  0- 0- 0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
8番人気  0- 0- 2- 8/ 10 0.0% 0.0% 20.0% 0% 104%
9番人気  1- 0- 2- 7/ 10 10.0% 10.0% 30.0% 263% 205%
10番人気~0- 4- 0- 72/ 76 0.0% 5.3% 5.3% 0% 46%

表1は人気別成績。1着馬の内訳は1番人気と3番人気が各4頭、4番人気と9番人気が各1頭となっている。他方、2、3着馬は1~3番人気が計6頭、4~6番人気も計6頭、7~9番人気が4頭(すべて3着)、10番人気以下も4頭(すべて2着)と、幅広い人気からコンスタントに出ている。概ねオーソドックスな傾向で、勝ち馬は人気サイドから出ることが多く、2、3着には穴馬も視野に入れておきたい。


■表2 枠番別成績
枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1枠 1- 1- 2-13/17 5.9% 11.8% 23.5% 21% 120%
2枠 1- 1- 2-15/19 5.3% 10.5% 21.1% 21%4 6%
3枠 1- 0- 0-18/19 5.3% 5.3% 5.3% 19% 7%
4枠 0- 2- 2-15/19 0.0% 10.5% 21.1% 0% 88%
5枠 2- 0- 0-16/18 11.1% 11.1% 11.1% 112% 28%
6枠 2- 1- 1-16/20 10.0% 15.0% 20.0% 44% 38%
7枠 0- 4- 2-21/27 0.0% 14.8% 22.2% 0% 129%
8枠 3- 1- 1-22/27 11.1% 14.8% 18.5% 130% 69%

表2は枠番別成績。1着馬について「1~4枠」と「5~8枠」のくくりで比較すると、前者の3勝に対して後者は7勝。5~8枠の出走頭数が多いことを考慮しても、若干の差がついている。2、3着であれば内枠も互角の数字を記録しているが、こと1着となると中~外枠を引いた馬のほうが安心できる印象はある。


■表3 キャリア別成績
キャリア 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1戦 7- 6- 8- 75/ 96 7.3% 13.5% 21.9% 66% 79%
2戦 3- 4- 1- 49/ 57 5.3% 12.3% 14.0% 21% 59%
3戦 0- 0- 1- 12/ 13 0.0% 0.0% 7.7% 0% 30%

表3はキャリア別成績。過去10年の新潟2歳Sに出走した馬のキャリアは最大3戦で、5項目すべてにおいてキャリアが少ない馬ほど数値が高いという結果が出ている。今年の登録馬についても、キャリア2戦より1戦の馬を重視すべきだろうか(キャリア3戦馬の登録なし)。


■表4 馬体重別成績
性別 馬体重 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
牡馬
~439キロ  0- 0- 1- 7/ 8 0.0% 0.0% 12.5% 0% 37%
440~459キロ2- 2- 1-14/19 10.5% 21.1% 26.3% 56% 93%
460~479キロ3- 3- 4-32/42 7.1% 14.3% 23.8% 46% 97%

480~499キロ1- 2- 0-14/17 5.9% 17.6% 17.6% 37% 30%
500キロ~  0- 1- 0- 8/ 9 0.0% 11.1% 11.1% 0% 16%

牝馬
~439キロ  0- 0- 1-26/27 0.0% 0.0% 3.7% 0% 20%
440~459キロ2- 1- 1-18/22 9.1% 13.6% 18.2% 136% 92%
460~479キロ2- 1- 2- 9/141 4.3% 21.4% 35.7% 65% 143%

480~499キロ0- 0- 0- 7/ 7 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
500キロ~  0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表4は、レース当日の馬体重別成績を牡馬・牝馬で分けて示したもの。こうして見ると、性別を問わず440~459キロや460~479キロに収まる中型馬の成績がいいようだ。苦しいのは440キロに満たない馬で、特に牝馬は27頭走って3着1回のみ。また、500キロ以上の牡馬も意外に振るわず、9頭走って好走は2着1回しかなかった。


■表5 前走距離別成績(前走芝のみ)
前走距離 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1000m 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
1200m 0- 0- 4- 16/ 20 0.0% 0.0% 20.0% 0% 81%
1400m 5- 2- 1- 59/ 67 7.5% 10.4% 11.9% 77% 50%
1600m 5- 3- 4- 30/ 42 11.9% 19.0% 28.6% 56% 92%
1800m 0- 4- 1- 23/ 28 0.0% 14.3% 17.9% 0% 61%

表5は前走距離別成績で、前走が芝だった馬のみを集計の対象とした。前走1400mと1600mが各5勝と分け合っているのだが、これを前後半の5年ずつに区切ると興味深いことがわかる。というのも、前半の09~13年は前走1400mが4勝と強かったのに対し、より近年の14~18年は前走1600mが4勝と逆転しているのだ。好走率も前走1600mのほうが高く、現在はこちらを重視するのがセオリーと考えていいのではないか。

そのほか、距離短縮となる前走1800mは2着、400mの距離延長となる前走1200mは3着がそれぞれの最高着順で、いずれも勝ち馬は出していない。なお、今年は前走がダートだった馬の登録はないが、距離を問わず合わせて【0.1.0.7】という成績。12年にノウレッジが10番人気で2着に入ったのが唯一の好走例となっている。


■表6 前走上がり順別成績(前走芝のみ)
前走上がり順 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1位  8- 5- 6-51/70 11.4% 18.6% 27.1% 60 94
2位  1- 3- 4-30/38 2.6% 10.5% 21.1% 18 62
3位~1- 1- 0-48/50 2.0% 4.0% 4.0% 52 32

表6は、前走で記録した上がり3Fタイムの順位別成績。勝ち馬10頭のうち8頭は前走で上がり1位を記録しており、1着で狙う場合にはできれば満たしたい条件だ。そして、前走の上がり3位以下だと好走率が著しく落ち込むため、最低でも上がり2位には入っておきたい。


■表7 出走間隔別成績
出走間隔 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
連闘   0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0%0%
中1週  0- 0- 0- 9/ 9 0.0% 0.0% 0.0% 0%0%
中2週  1- 0- 0-36/37 2.7% 2.7% 2.7% 11%4%
中3週  2- 2- 0-27/31 6.5% 12.9% 12.9% 19%66%
中4週  1- 1- 1-20/23 4.3% 8.7% 13.0% 28% 70%
中5週  2- 2- 2- 9/15 13.3% 26.7% 40.0% 59% 157%
中6週  2- 0- 3-13/18 11.1% 11.1% 27.8% 218% 126%
中7週  1- 2- 1- 6/10 10.0% 30.0% 40.0% 72% 106%
中8週  0- 1- 0- 2/ 3 0.0% 33.3% 33.3% 0% 50%
中9週~1- 2- 3-13/19 5.3% 15.8% 31.6% 18% 91%

表7は前走からの出走間隔別成績。複勝率ベースで見ると、中5週以上の間隔で出走した馬の数値が高い。一方、前走からの間隔が短い馬は苦戦の傾向で、連闘や中1週は好走例がなく、中2週も14年1着のミュゼスルタンを除く36頭は4着以下に終わっている。勝率も合わせて考えると、中5~7週がちょうどいいローテーションと判断できそうだ。


【結論】
 
ここまでに確認した好走条件を改めてまとめておくと「キャリア1戦が有利」「馬体重は440~479キロ」「前走距離は1400mか1600mで、近年は後者が好調」「前走上がりはできれば1位、せめて2位」「出走間隔は中5週以上、なかでも中5~7週が優秀」となる。

これらの5条件を多く満たす馬を今年の登録馬から探すと、まず挙がるのがモーベットだ。前走は東京1600mの新馬戦を上がり1位で勝利。前走時で馬体重454キロもちょうどいい。唯一、出走間隔の中11週はベストの中5~7週からは外れるが、中9週以上も好走率自体は高く、勝ち馬も出ており、大きな瑕疵にはならない。母が2歳重賞で活躍したアイムユアーズという血統面も、この時期のレースでは強調材料となりそうだ。

中京の新馬戦を3馬身差で快勝したクリアサウンドにも注目。前走は馬体重468キロかつ上がり1位で、中5週のローテーションも理想的。近年はやや勝ち切れていない前走1400mではあるが、有力な好走候補には違いない。

新潟1600mの新馬戦を32秒0の末脚で制したのがウーマンズハートで、もちろん上がり1位を記録している。この馬で不安材料があるとすれば中2週のローテで、強烈な脚を使った前走の反動がないか、パドックなどで状態をチェックすることは不可欠だろう。

ほかに名前を出しておきたいのは、前走時の馬体重496キロを除けば好走条件を満たすトライフォーリアル。キャリア2戦ながら前走1600mで上がり1位を記録した点を重く見たいセツメンノトビウオとタイムマシン。もう1頭、前走上がり2位のぶん2、3着候補にはなるがグランチェイサーまで挙げておきたい。
調教Gメン研究所・井内利彰

【新潟2歳S追い切り】最後の瞬発力が素晴らしいウーマンズハートなど期待の若駒の調教をチェック!

BSN賞に出走のピオネロは鋭さ増す脚力で衰え知らずの印象


 先週末は札幌競馬場でお仕事。札幌記念の豪華な出走メンバー、そしてスペホリ!で松坂桃李さんのスペシャルトークショーがあり、たくさんのお客様が来場されました。ビギナーズセミナー講師の仕事だったので、競馬初心者の方にいろいろとレクチャーさせていただきましたが、ペルシアンナイトをおすすめしてしまったことを大いに反省しています。

 この夏は函館、小倉、札幌と行かせていただき、あと2週で夏競馬も終了。本当に早いと思いつつ、夏だからといって競馬が閑散とすることもなく、盛り上がっている状況に感謝です。今週もスプリンターズSに向けて見逃せない、キーンランドCがありますが、こちらは週末のウマい馬券をご覧ください。今週は新潟2歳Sを中心に、オープン特別を取り上げさせていただきました。


【新潟2歳S/ウーマンズハート】
 半兄デザートストーム、おじがティーハーフ、サドンストームということで、デビュー戦の距離に関しても悩んでいた陣営でしたが、終わってみればマイルでよかった感じ。スローペースでも折り合いを欠くことなく、最後の瞬発力は素晴らしかったと思います。

 中2週というローテーションでもあり、今回は日曜日と水曜日の追い切りが坂路。最終追い切りはテンを控えめ、後半しっかりという内容で4F53.2~2F24.6~1F12.1秒。とにかく脚をためて、それを瞬時に加速させることができるのがこの馬の特徴。ポイントは新馬戦ほどのスローにならないでしょうから、その時にしっかり脚をためることができるかどうか、そこではないでしょうか。


【新潟2歳S/クリアサウンド】
 すでに重賞ウイナーを輩出し、芝の1200mでも1800mでも勝ち馬を出している父キズナ。そんな対応力の幅が広い父ですから、前走からの1F延長は全く問題ないでしょう。前走時は1週前追い切りの坂路で4F49.9秒をマークしていましたから、素晴らしいスピード能力があると思います。

 今回の1週前追い切りでも坂路4F52.3秒、1F12.1秒ですから、速いペースでも終いまでしっかり脚を使えるのが長所だと思います。ただ、最終追い切りのように、遅いペースにすると、ラップがちぐはぐになるところがあり、そのあたりはペースが落ち着く可能性もある今回の課題となりそうです。


【新潟2歳S/ペールエール】
 デビュー戦はイメージしていたよりもスタートの出が速く、思っていたよりも横綱競馬で強いレースになりました。デビュー前には坂路4F51.3秒、1F12.0秒をマークしていましたが、それがしっかりとレースでの走りとも連動した形だと思います。

 最終追い切りはM.デムーロ騎手が跨って坂路。前走時の最終追い切りが坂路4F56.7秒、2F25.2秒と前半、後半で落差のある内容でしたから、同じような動きをイメージしていましたが、今回はテンの1F目以外、2F目以降は同じようなラップを僅かに加速させていく感じ。これはマイルに距離が延びる、直線の長い新潟には最適とも思える内容です。


【BSN賞/ピオネロ】
 左回りでの安定感は抜群ですが、特に新潟ダート1800mは1戦1勝。それが2016年のBSN賞なので、かなり昔の話にはなりますが、1着も狙える舞台に出走してきたのは間違いありません。

 休み明けになりますが、ここ3週は素晴らしい追い切り。坂路での2Fがすべて25秒を切っており、その脚力は衰えるどころか、これまでよりも鋭さを増している印象すらあります。2週前追い切りでは、コンマ1秒ではありますが、坂路4F時計の自己ベストを更新しており、衰えは全くありません。久しぶりにしては4本と少ない本数だけに、懸念するのはそこだけ。


【小倉日経OP/アウトライアーズ】
 小倉記念はパドックを生で観ることができましたが、素晴らしい気配。美浦所属ではありますが、栗東で調整しての小倉輸送は本当に合っているのだと思います。レースでは最後の直線で狭いところで詰まってしまいましたが、それでも上がりは35.0秒。一気に脚を使うことができればという内容でした。

 引き続きの栗東調整ですが、これも順調。最終追い切りは坂路で前走時よりも1F目の速いラップになりましたが、これは距離が1F短縮することを思えばプラス。この距離なら勝負どころから外を捲って脚を使うこともできると思いますし、それが可能な状態であると思います。


◆次走要注意

・8/18 北九州記念【ミラアイトーン】(1人5着)

 G1を勝てるだけのポテンシャルがあれば、初めてのテン32.7秒のラップにも対応すべきかも知れませんが、これをそこそこついていってのレースなら、最後伸び切れないのも仕方ないところ。個人的には+8キロ程度の馬体増は問題なかったと思っています。

 これでスプリンターズSの出走はほぼ絶望的でしょうから、あらためての重賞挑戦で期待します。

[メモ登録用コメント] [芝]最終追い切りがラスト1F最速ラップなら勝ち負け

◆今週の追い切り特報

・別府特別【メイショウキョウジ】

 最終追い切りはCWで単走。しかも4F追いですが、これは中1週なので当然のこと。テンからじわっと加速していくラップが踏めており、馬体を見ると毛艶は黄金色に輝いています。先週のストロベリームーンといい、夏場は前走勝って、中1週のCW4F追いが勝負調教かも知れません。



栗山求コラム「血統の裏庭」

​新潟2歳S(G3)血統的考察

​ 先週の札幌記念(G2)は
△ブラストワンピース(3番人気)がゴール直前で
▲サングレーザー(4番人気)をクビ差とらえて快勝。

昨年の有馬記念(G1)以来となる4つ目の重賞を制覇した。

わが国を代表する古馬が大挙出走したためレースレベルは優にG1級。

それらをおさえて勝ったことで凱旋門賞(仏G1)挑戦にゴーサインが出た。

父ハービンジャーは先日のナッソーS(英G1)を勝ったディアドラの父でもある。

現役時代はイギリスで走り、
キングジョージ6世&クイーンエリザベスS(G1)を大差勝ちした名馬。

ヨーロッパの芝に適性がある血統なので楽しみだ。


さて、今週は新潟2歳S(G3・芝1600m)。

09年以降の10年間に、10番人気以下の伏兵が4頭連対している。

タイムや相手関係といった常識的なファクターで検討すると
見逃してしまう人気薄が頻繁に馬券に絡んでおり、
2歳戦独特の難しさを感じさせるレースとなっている。

穴をあける馬の前走は、
(1)1600m以下の新馬戦を5番人気以下で勝った馬、
(2)新馬戦を勝って臨んだダリア賞で3~6着に敗れた馬、
(3)未勝利戦を1、2番人気で勝った馬。

この3パターン。

これに該当するのは、
グランチェイサー、サナチャン、トロワマルス、
ウインカーネリアン、タイムマシン、ビッククインバイオ。

迷った際の馬券のヒモ候補として検討に値するだろう。

新潟芝1600mの2歳戦で連対率が25%以上で、
このレースに産駒が登録している種牡馬は
ロードカナロア、オルフェーヴル、ハーツクライの3頭。

連対率は以下のとおり。

ロードカナロア38.9%(18戦7連対)
オルフェーヴル27.8%(18戦5連対)
ハーツクライ25.0%(72戦18連対)

ロードカナロアは昨年の勝ち馬ケイデンスコールの父。

タイムマシンが登録している。

オルフェーヴルは今年の2歳世代が当コースで[0-1-2-1]と好調。

モーベットが登録している。

ハーツクライは当レースにこれまで6頭を出走させ、
ジャスタウェイが2着となっている。

今回はウーマンズハートが登録している。


人気を集めそうな馬の配合を見てみよう。


【モーベット】

モーベットは「オルフェーヴル×ファルブラヴ」。

母アイムユアーズは現役時代に
フィリーズレビュー(G2)、クイーンS(G3)など4つの重賞を制覇し、
阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)2着、桜花賞(G1)3着など、
G1でも上位争いをした強豪だった。

本馬はその2番子。

母はフェアリーキング=サドラーズウェルズ≒ヌレイエフ 2×4・5という特殊な配合で、
それゆえに繁殖牝馬として大いに期待でき、この先も注目していきたい。

母が持つフェアリーキング、サドラーズウェルズ、ヌレイエフは、
オルフェーヴルの2代母エレクトロアートと配合構成が似ているので、
エレクトロアート≒フェアリーキング=サドラーズウェルズ≒ヌレイエフ3×3・5・6。

仮に牡馬に出ていたらパワー過多で避けたい配合だが、
柔らかめに出る傾向がある牝馬なので瞬発力抜群の大物が出た。

切れ味に乏しい一般的なオルフェーヴル産駒とは対照的だ。

芝中距離で大仕事をしてもおかしくない。


【ウーマンズハート】

ウーマンズハートは「ハーツクライ×シャマーダル」。
母レディオブパーシャはJRAで20戦して[2-5-8-9]という成績。

芝・ダート兼用で、勝ち切れないところはある一方、堅実さが武器だった。

母の父シャマーダルは仏2000ギニー(G1)、仏ダービー(G1)を制した名馬で、
名種牡馬ストリートクライ
(ゼニヤッタ、ウィンクス、ストリートセンスなどの父)
の全姉を母に持つという血統は魅力的。

種牡馬としてはロペデヴェガ(仏2000ギニー、仏ダービー)をはじめ
多くのG1ホースを送り出し、ゴドルフィン屈指の名種牡馬に数えられている。
母方にマキアヴェリアンを持つハーツクライ産駒は
シュヴァルグラン、ロジクライ、シルヴァーグレイスなど高確率で走っている。

シャマーダルはアジアの軽めの芝では
エイブルフレンドやパキスタンスターといった瞬発力タイプを出す。

その影響もあってか、鋭い切れ味を武器とし、初戦の上がり32秒0は秀逸。

ラスト2ハロンは10秒7-10秒9だった。

新潟2歳S(G3)は上がりの競馬になりやすいので、
数字の裏付けのある本馬は勝ち負けに持ち込めるだろう。


【グランチェイサー】

グランチェイサーは「ダイワメジャー×シルヴァーホーク」。

新潟2歳Sで3着となったニシノラッシュの半弟で、
母キャッスルブラウンは芝中距離で3勝を挙げた。

母方にカーリアンを持つダイワメジャー産駒はニックスで、
これまでに桜花賞馬レーヌミノル、
高松宮記念(G1)を勝ったコパノリチャードをはじめ
コンスタントに重賞勝ち馬を出している。

ダイワメジャーはこのレースと相性が良く、
17年にはフロンティア、コーディエライトがワンツーフィニッシュを決めた。
15年には8番人気のマコトルーメンが3着に食い込んでいる。

初戦でクビ差破ったインザムービーは2戦目に楽勝しており、
新馬戦のレベルも高かった。

あとは終いが切れる馬たちを相手にどうレースを運ぶかが課題だろう。


調教の動きや枠順などを総合的に判断し、
週末に最終結論を出したい。




【新潟2歳S】美浦・栗東レポート

【新潟2歳S】美浦レポート~モーベット

大江原勝調教助手のコメントは以下の通り。

 「デビュー戦の前走ではスタートは少し遅かったのですが、あの馬の持ち味である瞬発力を生かして最後の直線で弾けてくれて良かったと思っています。そのあとは牧場に出して一カ月前に戻ってきました。美浦トレセンに戻ってからは坂路中心で調整してきました。

 今朝は坂路で追い切り、誘導馬の後で、最後確認するくらいの感じでした。良い反応だったと聞いています。この中間で心身ともにかなり成長が見られ、普段から落ち着いていて、走る時は集中して走れるようになりました。

 今回は新潟のコースですが、デビュー戦の東京競馬場と同じようなコース形態なので心配はしていません。ここまで暑さに充分気をつけて調整してきました。応援をよろしくお願いします。」


【新潟2歳S】美浦レポート~ビッククインバイオ

中島弘展調教助手のコメントは以下の通り。

 「新馬戦でいい競馬で3着になり、前走の未勝利戦は期待通りに勝ってくれました。今朝の追い切りは、前に誘導馬をおいて終い強めに調整しました。私は別の馬に乗っていましたが、横で見ていて並んでくる時の手応えもよく、そのままいい感じで突き抜けていきました。状態は良さそうです。
 
 この中間けっこう強めに調教をしてきましたが、この暑い中でも元気にしてきたので調子は良さそうです。体が大きくなったということはないのですが、この暑さの中でへこたれずにきたので体質も強いのだと思います。

 今回は新潟コースですが、左回りは東京で走っているので問題ありません。逃げて勝っていますが、スタートが速くそのままスピードで押し切ったという感じでした。今回はハナにはこだわらないですし、いい位置から競馬が出来ると思っています。

 厩舎ゆかりの血統の馬です。アニメイトバイオの娘であるこの馬がまた厩舎を盛り上げてくれたらいいと思います。お母さんは後ろから競馬をするタイプでしたから、これから後ろからの競馬も出来るようになって脚質の幅も広げてくれると思います。応援をよろしくお願いします」


【新潟2歳S】美浦レポート~エレナアヴァンティ

宗像義忠調教師のコメントは以下の通り。

 「デビューして2戦2勝ですが、わりとスピードがあり、とても賢くて騎手の言うことをよく聞きます。そういう良さがレースで生かされていると思います。前走のダリア賞ではレース後に内田騎手が引っ掛からないように注意したと言っていました。牝馬ですからその点を注意したのだと思います。

 この中間は厩舎にいて、ここを目標に順調にきました。今朝は坂路での併せ馬でした。調整程度の調教で、そんなに無理はしていません。全体の時計は平凡ですが、最後の1ハロンは速いのでいいかなと思っています。

 今回は1ハロン距離が延びるので、その点がカギになると見ています。前走のように騎手の言うことを聞いて走るなら1ハロンの延長も克服出来るでしょう。新潟はこの馬にとって得意なコースだろうと考えていますので頑張ってくれると思います。」


【新潟2歳S】栗東レポート~ウーマンズハート

深川享史調教助手のコメントは以下の通り。

(前走の新馬戦1着を振り返って)
「スタートはまずまず決めてもらって、道中も折り合い良く走ってくれました。終いはこちらの想像以上の切れ味でした。
(上がり32秒0)その数字を見て驚きました。
 持って生まれたバネと柔らかさと、速く走るためのものを備えているという感じです。まだそんなに仕上げたわけではないので、素質だけで走ってくれたような感じです。
 落ち着いて馬運車の中も行儀良く、そんなに普段からバリバリ飼い葉を食べるタイプではないのですが、向こうに着いてからもあの馬なりに食べてくれていました。落ち着いた雰囲気で競馬に臨めました」

(前走後の調整について)
「競馬後はとりあえず馬の無事を確認しました。この血統は少しテンションを気にするので、使っていくごとに少し気難しいところを見せる時があるので、その辺を注意しました。先週までは落ち着かせて整える程度に調整しました。今週はまだ落ち着いて良い雰囲気だったので、当初よりも今日は負荷をかけることができました」

(最終追い切りを振り返って)
「道中は折り合い良く行って、終いは少し反応させるという感じで、その通りの良い調教ができたと思います」

(兄弟と似ているところは?)
「みんな乗り味が良くて、背中の良い馬が多いのですが、それに加えてこの馬はすごく跳びが綺麗です。ティーハーフ、サドンストーム、デザートストームなどはピッチ走法でザ・短距離みたいなのが多いのですが、この馬に関しては少し距離がもつ走りをするなという印象でした。正直、どこまで距離がもつのかはやってみないと分からないのですが、将来性を感じさせてくれる走りをしてくれます。
 強く母系が出る血統なのですが、この馬に関しては少しハーツクライも出てくれているのかなと思っています」

(今回のレースに向けて)
「結果を出せていますが、適性があるかどうかはまだ一回しか走っていないので分かりません。綺麗な走りをするので、大きなコースは舞台としては合うと思います。
 レースに関しては、特にどんなレースをしてほしいというのはないのですが、この馬の末脚を生かすような、流れに乗ったレースができればとは思っています。
 スローペースになっても鞍上の中でコントロールできる馬なので、折り合いに関してはそんなに不安はないですし、流れに乗れたら良いなとは思っています。
 まだキャリア一戦で未知な部分が多いですし、他にも一回使ってガラッと変わってくる馬が多いと思います。しかし、素質ではこの重賞でも全く引けは取らないと思っています。期待していますし、応援して下さい」


【新潟2歳S】栗東レポート~ペールエール

安田隆行調教師のコメントは以下の通り。

(前走の新馬戦1着を振り返って)
「馬場が悪くて、上手く事が運んだという感じでした。
 スタートは調教でもそこそこ良かったので、競馬でどうかなと思っていましたが、良いスタートを切れました。
 調教では単走だとフワフワするのですが、併せ馬をすると割と闘争心を出します。ちょうど前に良い目標ができて、前回の競馬は良かったです」

(前走後の調整について)
「一旦放牧に出しました。放牧先で状態が良ければ新潟2歳ステークスに行こうということだったのですが、順調にリフレッシュできて2歳ステークスに行くことになりました」

(最終追い切りを振り返って)
「先週、コースでびっしりとやりましたので、今週は輸送もあるので54~55秒の予定でミルコ(デムーロ騎手)にお願いしました。
 単走だと馬自身が少しズブいところがあって判断しにくいのですが、順調に調教も消化しているので状態は良いと思います」

(走る前と後でイメージの違いはあったか?)
「それがあまりないのですよね。一回使った割には結構落ち着いていますし、あまり変わってないですね。
 課題というか、後ろから速い脚で迫られると厳しいかもしれません」

(今回のレースに向けて)
「昨年のケイデンスコールをイメージして、大外から抜け出してくれないかなと思っています。
 前走の後でミルコジョッキーに"どう?"と聞いたら、"1600mまで絶対大丈夫"という感じで話しました。
 去年のケイデンスコールから連覇がかかっています。今回は相手が強くなりますが、頑張ってほしいと思っています」