こんにちは

第1115回 皐月賞が波乱に終わった年のダービーは?

今週は競馬の祭典・日本ダービーが行われる。今年は皐月賞が9→4→12番人気という大波乱の決着を受けての一戦になるため、月曜掲載分の今回は、皐月賞が波乱に終わった年のダービーを振り返りたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。なお、通常の日本ダービー過去10年の傾向については、木曜掲載分で紹介する予定だ。


■表1 本年の皐月賞の結果
着順 馬名     タイム・差 騎手 人気 前走    前走人気 前走着順
1着 アルアイン  1.57.8   松山  9  毎日杯   2  1
2着 ペルシアンナイト クビ M.デムーロ 4 アーリントンC 1 1
3着 ダンビュライト 3/4    武豊 12  弥生賞   5  3
4着 クリンチャー  1 1/4  藤岡佑 13 すみれS  5  1
5着 レイデオロ   クビ  ルメール 5 ホープフルS 1  1

単勝:2240円 馬連:8710円 馬単:2万720円 3連複:17万6030円 3連単:106万4360円

まずは、今年の皐月賞の結果を改めて見ておこう。優勝したのは9番人気・単勝22.4倍だったアルアイン。2着には4番人気のペルシアンナイトが入ったものの、3着が12番人気のダンビュライトで、3連単は106万馬券の大波乱となった。そして4着13番人気クリンチャー、そして5着レイデオロは5番人気。1、2番人気のファンディーナ、スワーヴリチャードは7、6着、そして3番人気のカデナは9着と、1~3番人気馬はすべて掲示板を外してしまった。 また、上位5頭のうち前走が「皐月賞トライアル」だったのは3着のダンビュライト1頭だけ。「トライアル」や「指定オープン(以前の若葉S)」組が1頭も連対しなかったのは、毎日杯組のワンツーだった88年・ヤエノムテキ→ディクターランド以来だった。


■表2 1997年のダービーと皐月賞
    ダービー               皐月賞
着順 馬名      人気 前走着順     馬名       人気
1着 サニーブライアン  6 皐月賞1着    1着サニーブライアン 11
2着 シルクジャスティス 3 京都4歳特別1着 2着シルクライトニング 10
3着 メジロブライト   1 皐月賞4着    3着フジヤマビザン  12

単勝:1360円 馬連:4860円
単勝:5180円 馬連:51790円

今年のように、皐月賞の1~3着馬がすべて4番人気以下だったのは、JRA-VAN Data Lab.でデータが提供されている86年以降では、サニーブライアンが優勝した97年の1度きりである。当時3連単の発売はなかったが、この年の1~3着馬はすべて2桁人気の大波乱。同様の例は、同じく86年以降のG1ではほかに、89年のエリザベス女王杯(優勝馬サンドピアリス)での20→10→14番人気しかない。 では、そんな皐月賞の結果を受けた日本ダービーはどんな結末かといえば。サニーブライアンが皐月賞の10番人気からやや支持を上げたものの、それでも6番人気の評価にとどまりながら、鮮やかな逃げ切りで二冠を達成。2着には、京都4歳特別(現在の京都新聞杯に相当)を制してきたシルクジャスティス(3番人気)が入り、3着は皐月賞(4着)に続いて1番人気に推されたメジロブライト。配当は当時の馬連で4860円、Target frontier JVによる推定馬単オッズは155.2倍。3連単があれば10万馬券くらいにはなっただろうか。ともあれ、皐月賞馬が二冠を達成し、皐月賞以外の別路線組が2着だった、という点はまず覚えておきたい。


■表3 皐月賞1、2着とも4番人気以下だった年のダービー(2000年以降)
年       ダービー           皐月賞
着順 馬名     人気 前走着順   馬名      人気
02
1着 タニノギムレット  1 NHKマイルC3着  1着ノーリーズン 15
2着 シンボリクリスエス 3 青葉賞1着     2着タイガーカフェ 8
3着 マチカネアカツキ  6 プリンシパルS2着 3着タニノギムレット 1

06
1着 メイショウサムソン 1 皐月賞1着    1着メイショウサムソン 6
2着 アドマイヤメイン  4 青葉賞1着    2着ドリームパスポート 10
3着 ドリームパスポート 7 皐月賞2着    3着フサイチジャンク 2

07
1着 ウオッカ      3 桜花賞2着    1着ヴィクトリー 7
2着 アサクサキングス  14 NHKマイルC11着 2着サンツェッペリン 15
3着 アドマイヤオーラ  4 皐月賞4着    3着フサイチホウオー 2

08
1着 ディープスカイ  1 NHKマイルC1着  1着キャプテントゥーレ 7
2着 スマイルジャック 12 皐月賞9着    2着タケミカヅチ 6
3着 ブラックシェル  6 NHKマイルC2着 3着マイネルチャールズ 1

皐月賞上位3頭が4番人気以下は期間内に1例だけだったため、もう少し緩く、1~2着馬が4番人気以下だった年も見ておきたい。これは2000年以降だけで表3に挙げた計4回。このうち、表2のサニーブライアンと同様に二冠を達成したのが06年のメイショウサムソン。その他の3頭は、皐月賞3着後にNHKマイルC3着を挟んだタニノギムレット、桜花賞2着のウオッカ、そして毎日杯とNHKマイルCを連勝してきたディープスカイ。つまり、皐月賞馬が二冠を達成しなければ、優勝するのは別路線組、という傾向だ。加えて、タニノギムレットはシンザン記念とアーリントンC、ウオッカは阪神JFとチューリップ賞、そしてディープスカイは前走NHKマイルCと、皐月賞馬以外ならマイル重賞優勝実績馬が勝利を飾っていた。また、この4回の2着馬のうち、08年のスマイルジャックを除く3頭の前走は、いずれも皐月賞以外。こちらのデータからも、やはり皐月賞以外の「別路線組」は注目の存在となる。 

このように、「皐月賞が荒れた年」という視点で今年の日本ダービーを考えると、まず注目はやはり皐月賞馬・アルアイン。表2のサニーブライアンは6番人気、一方で表3のメイショウサムソンは1番人気の支持を受けており、特に今回の人気順は気にせず、現時点ではまず本命候補として残しておくのが良さそうだ。

そして2着馬の多くや、皐月賞馬以外の優勝馬でカギを握るのは「別路線組」。今年は残念ながら、京都新聞杯の優勝馬・プラチナムバレットが戦線を離脱してしまったが、毎日杯でアルアインの2着だったサトノアーサーをはじめ、多くの別路線組が登録している。中でも1着候補は「マイル重賞優勝実績馬」。別路線組なら大穴になりそうなキョウヘイ(シンザン記念)やジョーストリクトリ(ニュージーランドT)。皐月賞組でも良ければ、アーリントンC優勝馬で皐月賞2着のペルシアンナイトが候補になる。

また、表1で少し触れた、皐月賞が「トライアル組以外のワンツー」だった年と考えると、その88年のダービー馬は皐月賞3着馬・サクラチヨノオー。今年ならダンビュライトということになるだろうか。冒頭でも触れたように、日本ダービー過去10年の傾向は木曜掲載分で分析する予定だが、少しひねったデータがお好きな方は、こんな傾向も参考にしてみてはいかがだろうか。
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こんにちは

【日本ダービー】過去10年・トレンドジャッジ
皐月賞4着以内馬が1頭も馬券にならなかった年は2回あるが、08年は皐月賞が異例の低レベル決着の上、皐月賞馬が不出走。09年はレース直前まで集中豪雨が降ってドロドロの馬場になり、道悪適性が全てとなった年。ノーカウントとしていいだろう。

基本的に、ダービーの出走権となる皐月賞4着以内の馬から何を選ぶかが予想の出発点だろう。なお1分58秒以速で皐月賞を勝った馬は、まだ2冠を達成できていない。(ロゴタイプ、ディーマジェスティ)。また馬場差を考えると02年ノーリーズン、04年ダイワメジャーもこれに該当と考えていいと思うが、共にダービーでは敗れている。
ちなみに、皐月賞5着以下からの3着以内巻き返しは、良馬場のダービーではスマイルジャックの1例のみ。

よく知られた話だが、青葉賞組はいまだかつてダービーを制したことはない。最も勝利に迫ったのは12年フェノーメノのハナ差2着。そしてプリンシパルS組も勝利はなく、最高で96年ダンスインザダークの2着。

例年Cコース替わりの1週目に施行される。これは今の東京コースでは、かつて使われていたダービーコースがCコースに該当することから行われている。
別に外枠がダメというほどではないが、コース替わりだけあって有力馬が内枠に入れば圧倒的に有利となる。後押しは大きい。

ディープインパクト産駒は3勝、去年は1,2,3着独占。また母の父のダート色は薄い方が良い。


今回の血統トレンドはコレだ!
◆皐月賞4着以内の馬から何を選ぶかが予想の出発点
◆皐月賞5着以下からの3着以内巻き返しは1例のみ
◆青葉賞組、プリンシパルS組は共に2着が最高
◆有力馬が内枠に入れば圧倒的に有利
◆ディープ産駒好調、母父はダート色が薄い方が良い


今年のポイントは?
●皐月賞、青葉賞、プリンシパルS、いずれもレースレコードで決まったという空前の年。もちろん高速馬場だったことを考慮する必要はあるが、馬のレベルは高いという意味での混戦だ。だから各種のジンクスが今年こそは破れる……かどうか、その判断が最も難しい。
なお今年は、皐月賞上がり最速馬の出走はない。
●木曜金曜は天候が崩れそうだが、大した降雨ではなく、週末は好天、当日は晴れ。馬場の心配は無用だろう。個人的にはディープブリランテが勝った2012年の時計、2分23秒8を少し上回る2分23秒5前後の時計を想定している。近年の東京2400は、速い時計に対応するにはスタミナの要素の比重はやや高まるとみる。


【日本ダービー】有力馬・血統MMチャート


アルアイン 7点
(牡3、栗東・池江寿厩舎)
1分57秒8の皐月賞レコードでの快勝。レースも巧く、ソツがない。ただ今年のダービーの馬場においては、今度は高速中山とは違って、母方のゴリゴリのダート配合血統は邪魔になるのではないだろうか。リボー系が入っていることと、また高速皐月賞の勝ち馬も3着までならソコソコということもあって、押さえは必要だと思うが、勝ち切るのはなかなか厳しいのではないか。

アドミラブル 8点
(牡3、栗東・音無厩舎)
青葉賞の内容は例年のダービーレベル。普通に考えて勝つ力はある。血統もダービー馬フサイチコンコルドやリンカーンらの近親という良血に父ディープインパクト。血統には非の打ちどころはない。問題は外的要因だ。この一族特有の体質の弱さが、暑さの中、レースレコードから中3週で再度輸送という肉体的なハードルをクリアできるかどうか。荒削りでテンションも気になるだけに、なおさらこの辺は悩ましいところだ。

スワーヴリチャード 6点
(牡3、栗東・庄野厩舎)
ハーツクライ産駒はワンアンドオンリーがダービーを勝ち、ウインバリアシオンが2着となっているが、ウインの年は道悪、ワンアンドの年はスロー決着と時計は平凡だった。いくらスタミナ要素が必要と言っても、もう少しスピードが欲しい。しかもこの馬は、母が完全なダート配合。東京には合っているのだろうが、ダービーに向くかどうかはかなり微妙だ。さらに皐月賞5着以下の巻き返しは、たとえそれが高速皐月賞であっても苦戦の傾向があり、個人的には疑問と見る。

レイデオロ 7点
(牡3、美浦・藤沢和厩舎)
皐月賞は明らかに調整不足ながら、5着に来たことには少なからず驚いた。地力の高さを物語るものだが、中山適性が異様に高い可能性はけっこうありそうだ。父がキングカメハメハ、母の父がシンボリクリスエスで、ダービー馬の父にシンボリクリスエスの配合はアドミラブルと同じ。しかもディープインパクトの近親という良血。ただ、兄ティソーナ、母ラドラーダを見ると、距離不安は拭えない。皐月賞の内容から人気が再燃しているが、過信はできない。血統の適性はスワーヴよりは上とみる。

ペルシアンナイト 7点
(牡3、栗東・池江寿厩舎)
ハービンジャー産駒は先週のオークスでも、G1には勝てなかった。この馬がジンクスを破るかどうかだが、母がゴールドアリュールの全妹ということを踏まえると、ダート色が強すぎる気がして、ダービーとは適性が異なるのではないか。距離にも不安あり。アタマなしの買い方が妥当と個人的には考えるが……。

サトノアーサー 8点
(牡3、栗東・池江寿厩舎)
ローテーションはさておくとして、血統的な評価を優先して述べる。母の父リダウツチョイスは豪州の快速系種牡馬で、リダウツ自身の母がスプリンター血統のためにスピードを押し出した馬を多く出している。リダウツ自身の父はデインヒルで、この点は評価できるのだが、リダウツチョイスの血が強く出ると2400で切れるかどうかは未知数。母の母方はヌレイエフ×マニラで、こちらは問題なし。
今年の馬場、そしてメンバーだと、時計は速くてもスタミナが求められる公算があり、そうなると走りが軽いこの馬では勝ち切りまでは厳しくなるのではないか。ディープ産駒だけに、母方には重厚さがほしい。スローからの上がり勝負の方がチャンスはある。


水上学が注目の伏兵馬・血統MMチャート


ダイワキャグニー 6点
(牡3、美浦・菊沢厩舎)
父キングカメハメハは万能型で、判定は母方の血による。母トリプレックスは、サンデーにスプリンター血統のトリプルワウの配合で、スピード色はサトノアーサー以上に強い。前に行ける脚質は魅力だが、この高速でのプリンシパルS勝ちはタイプとしては同じキングカメハメハ産駒ならコディーノあたりに近い。個人的には、内枠を引いた時に少し評価を上げる程度、押さえの押さえでいいのではないか。

ダンビュライト 7点
(牡3、栗東・音無厩舎)
皐月賞の3着には驚いた。ゴール前の脚色はアルアインに次ぐもので、レースの上手さも光った。マリアライト、リアファル、ブラックスピネルらの近親で、母からはB級ステイヤーのラブラドライトが出ている。母父サンデーサイレンスなら母×母の血統で見るべきで、その意味では欧州的でスタミナのある配合。またしても上位に潜り込む可能性はある。

ベストアプローチ 9点
(牡3、栗東・藤原英厩舎)
オークス馬ソウルスターリングの父フランケルと同じく、ガリレオ産駒の種牡馬ニューアプローチを父に持つ。母の父エフィシオは欧州で大成功した種牡馬で、産駒にはスプリンターから2400のG1馬まで幅広く出ている。さらにたどれば南米で活躍した種牡馬血脈であり、この点は去年の1,2着馬と同じ。今の競馬界においてはかなり異色の血統で、今の馬場で高速の2400m戦、最後のスタミナ比べになればこの血が物を言うはずだ。青葉賞は早々に追うのを止めておりダメージを残していないはず。青葉賞組連敗の歴史を止めるのは、アドミラブルの陰に隠れたこの馬の方かもしれない。

クリンチャー 8点
(牡3、栗東・宮本厩舎)
父ディープスカイはマイルでも一級品だったダービー馬。初勝利までに6戦を要し、ダービーが11戦目、叩いて叩いて昇りつめたタフな馬だった。母の父はブライアンズタイムであるのは今の競馬では欧州色という意味ではわずかにマイナスだが、なんといっても一族にハービンジャーがいる良血(曾祖母同士が姉妹)。
本格化は秋以降だと思うが、前に行ける脚質も魅力で、前に行って粘り込めるスタミナは十分だ。穴人気になりそうだがこれは高評価したい1頭。

カデナ 6点
(牡3、栗東・中竹厩舎)
ディープインパクト×フレンチデピュティはマカヒキと同じだが、マカヒキに比べると脚の速さが足りない。母方もダート色が濃いし、スタミナも見劣る。何より、2歳重賞を勝った牡馬のディープインパクト産駒は成長が止まる傾向があるのも嫌な材料。弥生賞も未勝利戦並みの時計レベルだったし、高い評価はできない。


日本ダービー総括
毎年のように馬券になる皐月賞4着以内から、最も評価したいのはクリンチャーだ。前に行ける脚質は何より心強い。ただ勝ち切れるかどうかは難しい。ダンビュライトも人気がまたしても薄いと見込まれるが、これはダービーの方が皐月賞より向いている可能性もある。アルアイン、ペルシアンナイトは押さえまでではないか。
青葉賞組では、アドミラブルのスケールは認めつつベストアプローチに惹かれる。サトノアーサーは長所の「軽さ」がここでは短所となる恐れもあり、本命は打ちづらい。
最終結論はレース前日まで迷いそうだが、重視したいのはクリンチャー、ベストアプローチ、ダンビュライト、そしてアドミラブルとなる。
こんにちは

日本ダービー(G1)血統的考察
さて、今週はダービー(G1・芝2400m)。

過去10年間で1番人気馬は4勝、
2着1回と信頼性はまずまず。

10回中9回は1〜3番人気馬が勝っており、
それ以下で勝った馬は10年のエイシンフラッシュ(7番人気)しかいない。

無謀な穴狙いはやめておいたほうが賢明だ。



【アドミラブル】

皐月賞組を差し置いて1番人気に推されそうなのは
青葉賞(G2)を勝ったアドミラブル。

ノド鳴りから復帰後の3連勝はいずれもワンサイド。

なおかつ時計的にも優秀で、
デムーロ騎手、音無調教師のこの馬に対する評価はきわめて高い。

母スカーレットは
皐月賞馬ヴィクトリーや重賞3勝馬リンカーンの半妹で、
2代母グレースアドマイヤは半兄弟にダービー馬フサイチコンコルド、
皐月賞馬アンライバルドがいる。

底力に恵まれたクラシック向きのファミリーだ。

全兄タブレット(2勝)、全姉イサベル(4勝)は
脚部や体質に弱さを抱え、
いずれも大成する前に競走生活を終えてしまったが、
素質は重賞級だった。

「父ディープインパクト、2代母の父トニービン」という組み合わせは、
ハープスターなど出走19頭中15頭が勝ち上がり、
芝連対率38.8%と成功している。

「母の父シンボリクリスエス」も最近のトレンドとなってきており、
現3歳世代に限っても、アドミラブルのほかにレイデオロ、
ミスパンテール、マイネルバールマンなど活躍が目立っている。

昨年秋のデビュー戦は10頭中9着と惨敗したものの、
ノド鳴りの手術を経て復帰した3月の未勝利戦(芝1800m)は、
休み明けにもかかわらず1分45秒8という
古馬オープン並みの好時計で快勝。

2戦目のアザレア賞(500万下・芝2400m)は
一転してスローペースとなったが、
難なく折り合って直線で豪快に抜け出した。

青葉賞は次走ダービーを見据えた余裕残しの仕上げにもかかわらず、
2分23秒6というレースレコードをマークした。

もはや能力に疑いを差し挟む余地はなく、あとは状態面だけ。



【レイデオロ】

「キングカメハメハ×シンボリクリスエス」という組み合わせ。

母ラドラーダはヒカルアマランサスを破って準OPを勝ち、
阪神牝馬S(G2)で6着となった活躍馬で、
本馬の半兄ティソーナはマーガレットS(OP)の勝ち馬。

ディープインパクトやブラックタイドを産んだ名牝ウインドインハーヘアは、
息子たちだけでなく牝系からも血を発展させている。

今年の3歳世代では、
レイデオロのほかにアドマイヤミヤビ(クイーンC)、
プラチナヴォイス(スプリングS−3着)、
ブルークランズ(カーネーションC−2着)といった活躍馬が出ている。

ウインドインハーヘアの娘たちのなかで最も勢いが著しいのは
レディブロンド分枝。

レディブロンド自身もスプリンターズS(G1)で4着となるなど
6戦5勝の好成績を挙げた競走馬だったが、
子と孫の代で競走年齢に達した5頭はすべて勝ち上がり、
そのなかにはレイデオロのほかにゴルトブリッツ(帝王賞)が含まれる。

ホープフルS(G2)を勝った際の完璧な立ち回り、
そしてピッチ走法から考えると、ベストは小回りコース。

東京の長い直線では伸び負けする可能性が高い。

ただ、スタミナとスピードの持続力が問われた
先週のオークスのような展開になれば善戦可能だろう。



【アルアイン】

1分57秒8のレースレコードで皐月賞(G1)を制覇。

道中不利があったシンザン記念(G3)を除けば
4戦全勝と底を見せていない。

皐月賞は前半1000m59秒0というレース史上4番目のハイペースで、
後半1000mは58秒8と、前半よりもさらに速いラップを刻んだ。

高速馬場の影響だろう。

2〜4着馬の父、ハービンジャー、ルーラーシップ、ディープスカイは、
速い脚が要求されるレースでは持ち味を発揮しづらいタイプ。

こうした血統が上位を占めたことでも、
皐月賞が特殊な流れだったことが見て取れる。

母ドバイマジェスティは
BCフィリー&メアスプリント(米G1・ダ7f)の覇者で、
米チャンピオン牝馬スプリンター。

母の父エッセンスオブドバイはエーピーインディ系で、
スーパーダービー(米G2)、ノーフォークS(米G2)、
UAEダービー(首G2)などの覇者。

切れ味よりもスピードの持続力に強みのある血だ。

緩みのないハイペースで展開した皐月賞は
この馬向きだったといえるだろう。

速いタイムで決着した年の皐月賞馬はダービーで疑ったほうがよい、
とはよく言われるところだが、
これは要するに、ハイペースの皐月賞と
通常のダービーでは求められる能力が別物であることを示している。

ざっくり単純化して言えば、
前者はスピードの持続力、後者はラストの瞬発力。

1分57〜58秒台で決着した皐月賞は過去5回あり、
そのなかで皐月賞とダービーを連勝した馬は
15年のドゥラメンテただ1頭。

アルアインはこの壁に挑むことになる。

ラストの決め手勝負になると伸び負けする可能性があるので、
ペースが速くなることが望みだろう。



【スワーヴリチャード】

「ハーツクライ×アンブライドルズソング」という組み合わせで、
きさらぎ賞(G3)2着馬バンドワゴンの半弟、
現1000万下エマノンの全弟。

2014年のセレクトセール当歳で1億5500万円の値がついた。

母の父アンブライドルズソングはサンデー系種牡馬と相性が良く、
このパターンからトーホウジャッカル(菊花賞)、
ダノンプラチナ(朝日杯FS)というG1馬が出ている。

「ハーツクライ×アンブライドルズソング」の組み合わせは、
これまでにJRAでデビューした6頭中5頭が勝ち上がり、
アダムバローズ(若駒S、紫菊賞)、カレンケカリーナ(OP)などの
活躍馬が出ている。

本馬の父ハーツクライは、
シアトルスルーを抱えた繁殖牝馬と相性が抜群で、
このパターンからアドマイヤラクティ、カレンミロティック、
カポーティスター、シュンドルボン、ベルラップ、カフジプリンス、
コウエイオトメ、トウシンイーグルなど多くの活躍馬が出ている。

配合的には申し分ない。

前走の皐月賞はインを突いた馬が上位を占めた。

外に出して伸びきれなかったこの馬のレースぶりは決して悪くない。

東京コースは共同通信杯(G3)を楽勝している得意コース。

共同通信杯で2馬身以上の差をつけて勝った馬は
過去30年間に5頭を数えるが、
そのうち3頭がダービー馬となっている。

前走6着で人気が下がるようなら
馬券的に大いに妙味が出てきたというべきだろう。



【サトノアーサー】

「ディープインパクト×リダウツチョイス」という組み合わせ。

2015年のセレクトセール1歳で1億9500万円(税抜)の高値がついた。

母キングスローズはニュージーランド、オーストラリア、香港で
通算23戦8勝。

NZ1000ギニー(G1・芝1600m)、WHストックスS(豪G2・芝1600m)など
6つの重賞を制した名牝で、
ノーザンダンサーの濃度が濃く(4・5×3・5・5)、
ダンジグ、ヌレイエフ、リファールを経由しているので
ディープインパクトの配合相手として好ましい。

母方の3代目にデインヒルとヌレイエフを並べる配合は
ミッキーアイル(NHKマイルC、マイルチャンピオンシップ)と似ており、
「リダウツチョイス+サンデーサイレンス+ヌレイエフ」なので
フルーキーとも配合的共通点が多い。

アルザオ≒ダンシングショウ3×4は、
後者と似た配合構成のシャリーフダンサー、グリーンデザート、
タッチオブグレートネスを入れたパターンが
ディープインパクトの配合で成功しているのでおもしろい。

きさらぎ賞(G3)は道悪に脚を取られ、
毎日杯(G3)は位置取りが後ろすぎていずれも2着に敗れた。

しかし、直線の長いコースで良馬場のコンディションならば、
シクラメン賞(2歳500万下・芝1800m)で披露した
稲妻のような瞬発力が繰り出されるだろう。

前走から間隔が空いたものの、
臨戦過程が狂ったわけではなく当初の予定どおり。

仕上げに抜かりはない。


こんにちは

いうちさんのコラム

日本ダービー最終追い切り
 ちなみに過去10年で皐月賞組ではなかった1番人気はNHKマイルCを勝ったディープスカイと京都新聞杯を勝ったキズナ。ちなみに皐月賞組の1番人気は[2-1-2-3]と単勝率25%ですから、1番人気の信頼度としては他路線が断然。青葉賞うんぬんが言われるアドミラブルですが、要はデータって何を信じるか、それに尽きると思います。

たぶんいうちさんの本命になるであろうアドミラブルの追い切りはどう見たのでしょう

 青葉賞はウマい馬券で本命。中3週で2本の追い切りしかなく、例年の青葉賞なら無印にするような調教内容ですが、それでも本命に推した理由は当時の予想コラムでも書きました。要約すると、それでも勝てる能力があるし、日本ダービーを勝つためには余裕をたっぷりと残した状態で出走すること。それであの強い競馬ですから、本当に素晴らしい能力を持った馬だと思います。

 この中間は逆に追い切り本数を強化。ただ、時計的にはあまり速いところをやらず、最終追い切りにしっかりという内容。23日に音無秀孝調教師と話していて、栗東坂路4F目12.5秒くらいでまとめるだろうと思っていたら、まさにその通りの数字。併せた相手レコンダイトを置き去りにした伸びは道中しっかりと脚をためて走れているからこそ。本番でもこの走りができれば、きっと結果を出してくれると思います。



もちろん記事全文はnetkeibaで見ることが出来ます。


続いてデータの分析です。こちらは表を載せたいのですが我慢して

【特注データ】~レースデータより~
 日本ダービーのレースデータでもっとも目立つのは「枠番の偏り」だが、それに勝るとも劣らないのが、じつは「前走馬体重」による成績差である。論より証拠、まずはデータをご覧いただきたい。前走馬体重が479キロ以下だった馬が[2-4-3-75]で連対率7.1%、複勝率10.7%であるのに対して、前走480キロ以上馬は[8-6-7-71]で連対率15.2%、複勝率22.8%と、両者の数値には2倍以上もの大差が出ている。どちらを積極的に狙うべきかは、言うまでもないだろう。

 ただし、前走馬体重479キロ以下馬でも「5番人気以内」に推されるようならば、これを割り引く必要なし。トータル[2-3-3-11]で複勝率42.1%、複勝回収率105%と、その期待値は非常に高い。このパターンに合致しそうな登録馬は、今年はサトノアーサーのみだ。問題なのがレース当日に6番人気以下となった場合で、こちらは[0-1-0-64]と壊滅状態。ここはバッサリと「消し」で勝負するのがセオリーである。

 前走馬体重が480キロ以上だった馬は人気でも穴でも好走しているが、とくに強いのが3番人気以内に推された場合で、こちらは回収率の高さもバツグン。この条件に合致しそうなアドミラブル、レイデオロ、アルアインの3頭は、素直に「買い」が正解。スワーヴリチャード、ペルシアンナイト、ダイワキャグニーも侮れない存在といえる。混戦模様という見方が強い今年のダービーだが、じつはかなり順当ではないか──というのが、特注データからの見解となる。

【コース総論】東京芝2400m Cコース使用
※今回は「18頭立ての重賞」だけを集計対象としています
・コースの要所!
★1番人気の複勝率なんと75.0%。人気サイドが明らかに強いコース。
★ハッキリと外枠不利。馬番13~18番は大幅に割り引いて考えるべき。
★展開が有利なのは中団からの差し。上がり上位馬の好成績も目立つ。

【レース総論】日本ダービー(G1) 過去10年
・レースの要所!
★勝ち馬のほとんどが3番人気以内。ヒモは紛れてもアタマは紛れない。
★Cコース替わりの影響が大で「超」内枠有利。人気薄でも軽視は禁物。
★差し優勢だが先行勢も健闘。ローテは皐月賞組を素直に重視すべき。
★キャリア5~6戦の馬が絶好調。鞍上の乗り替わりは大幅なマイナス。

 レースの平均配当は、単勝796円、馬連1万178円、3連複4万2394円。1着は堅いが2~3着は紛れるケースもあるのが、ダービーというレースである。特筆すべきは人気サイドの強さで、3番人気以内[9-3-3-15]で複勝率50.0%、複勝回収率101%をマーク。人気薄でダービーを制したのは、2010年のエイシンフラッシュくらいのものだ。超人気薄を1着で狙うような馬券は、ダービーでは禁物といえる。

 続いて枠番だが、こちらは「とんでもなく」内枠有利。馬番1番[4-2-1-3]に馬番3番[2-0-3-5]と、内枠が毎年のように馬券に絡んでいる。対照的に外枠はトータル[1-2-2-54]で勝率1.7%、単勝回収率3%と大不振。ドゥラメンテやイスラボニータのように連対例はあるが、かなり厳しい戦いになると考えたほうがいい。今年もやはり、内枠重視&外枠軽視のスタンスでいきたい。

 脚質は差し優勢だが、先行勢との成績差はコースデータよりも縮まっている。「中団からの差し」がベストではあるが、先行勢でも勝ち負けに持ち込むのは十分に可能だ。逆に厳しいのが後方待機組で、4コーナー13番手以下から追い込むのは、イメージよりも格段に難しいはず。「差し>先行>>>追い込み」くらいに捉えておくのがいいと思われる。

 ローテに関しては、皐月賞組が断然好成績。今年は青葉賞組のアドミラブルが1番人気に推される可能性もあるが、1986年以降で[0-5-3-38]と一度も勝てていないのは、決して忘れてはならない事実だ。「青葉賞組の関西馬」となると信頼度はさらに低く、これには中3週で輸送が続くのも影響していそう。リターンよりもリスクのほうが大きい出走パターンといえる。

 注目したいのがキャリアで、素晴らしい成績を残しているのがキャリア5~6戦の馬。複勝率24.1%、複勝回収率114%と、信頼度だけでなく回収率も非常に高い。あとは、鞍上の乗り替わりが大幅マイナスであるのも、忘れてはいけないデータ。2~3着にはそれなりに来るが、勝ったのは1985年のシリウスシンボリが最後である。鞍上がスイッチ予定のペルシアンナイトは、1着ではなく2~3着で狙うべきだ。

 そして最後に「小ネタ」を紹介。7番人気以下で好走した馬は過去10年で9頭いるが、そのうち7頭までが前走で、なぜか「馬番1~4番」に入っていた。このパターンに該当しそうな穴馬は、今年はカデナ、キョウヘイ、マイスタイルの3頭。他にも強調材料があるカデナとマイスタイルは、狙ってみて損はない……かもしれない。

注目血統
 ディープインパクト産駒◎、ハービンジャー産駒○

 例年通り、今年もダービー週からCコースにシフト。先週の東京芝が「思いっきり」前有利&内有利のバイアスだっただけに、下手すると例年以上に前が止まらない馬場となる可能性もある。少なくとも、一気に外差し有利なバイアスになる可能性よりも、前有利な状況が継続する可能性のほうが格段に高いはず。また、先行勢が少ないメンバー構成であるのも注目すべきポイントだ。つまり、馬場だけでなく展開まで、前有利となる可能性が高いのである。

 血統面は、ディープインパクト産駒とハービンジャー産駒をプラス評価。ディープインパクト産駒の強さはデータをご覧のとおりで、回収率まで高いのだからケチのつけようがない。侮れないのがハービンジャー産駒で、先週のオークスでもモズカッチャンが2着、ディアドラが4着に好走。高いコース適性を有しているのは間違いなく、今週も大いに期待できそうだ。

結論
 当データ分析のトップ評価は、皐月賞馬アルアイン。現在の馬場バイアスやCコース替わりは、この馬にとって大きな福音となるはずだ。冒頭の「特注データ」該当馬であるだけでなく、レースキャリア5戦であることやローテ、血統、人気など、強調材料の多さはかなりのもの。距離延長を懸念する声もあるようだが、スタミナを問われるような厳しい流れになるとも思えず、二冠達成が十分に期待できると判断した。

 二番手評価にスワーヴリチャード。右回りの皐月賞では伸びあぐねて6着に終わったが、それだけに東京替わりは大きなプラスだ。キャリア5戦で前走馬体重504キロの皐月賞組で、中団で流れに乗れるタイプであるのも好印象。共同通信杯→皐月賞というローテならば、叩かれての状態面の上積みにも期待が持てる。うまく内枠でも引き当てれば、かなりの確率で好走が期待できそうである。

 三番手評価にペルシアンナイト。鞍上が戸崎騎手に乗り替わる予定であるのが大幅マイナスも、それ以外はプラス評価のオンパレードである。皐月賞でうまく立ち回って2着に好走したように、機動力があるのもこの馬の魅力。さすがにアタマでは買いづらいが、2~3着ならば大アリだ。オッズ次第では、この馬の2着固定や3着固定で勝負するのも面白いはず。この父ならば、距離延長でもこなせると見たい。

 四番手評価にアドミラブル。近3走で見せたパフォーマンスは強烈で、デムーロ騎手がペルシアンナイトではなく、こちらを選んだのも納得だ。前走馬体重510キロという雄大な馬格を有しており、ディープインパクト産駒らしい末脚のキレも文句なし。戴冠へ向けての課題はただひとつ、「青葉賞組である」という点がどうかである。こちらもペルシアンナイトと同様に、1着ではなく2~3着で狙いたい。

 以下はレイデオロ、サトノアーサー、カデナ、ダイワキャグニー、マイスタイルという評価の序列。もっとも、内枠に入れば評価大幅アップ&外枠に入ると大幅ダウンであるため、最終的な評価はここから「思いっきり」上下すると思われる。混戦模様ではあるが上位拮抗であり、極端な波乱はない──というのが現時点での見立てである。



表などはnetkeiba で見ることが出来ます。
こんにちは

【日本ダービー】美浦レポート~レイデオロ
○レイデオロについて藤沢和雄調教師

「(2週連続クラシック制覇が懸かる、今の気持ちは)
 そうですね、先週はうまくいきましたが、今週の牡馬のほうも順調に来ていますから、頑張ってもらいたいです。

(ルメール騎手が騎乗しての最終追い切り)
 休み明けを一度使って、馬も息遣いが良くなりましたし気配も良くなりました。ルメール騎手に先週今週と乗ってもらいましたが、順調だということでした。

(皐月賞を振り返って)
 後方からの競馬ではつらい展開で、直線だけの競馬で5着と、残念でしたけれど終いはしっかりと走ってくれました。休み明けでしたし、仕方がないと思っています。

(デビューからここまでの成長について)
 2歳のうちに2000mを何度も使って、休養して調整してきて、3歳のこの時期としては落ち着いてくれている、健康な男の子です。

(2400mへの距離延長について)
 私の馬は大丈夫だと思いますが、他の馬にも得意な馬がいるでしょうからね。

(デビュー戦以来の東京コースに関して)
 デビュー戦で上手に走ってくれていますし、向いているのかなと思います。

(本番ではどんなレースを?)
 スタートは良かったり悪かったりするので、普通に、他の馬と同じくらいのスタートを切って欲しいと思っています。見ての通り大人しいし穏やかな馬なので、スタンド前発走も問題ないと思います。枠順は、スタート次第というところはありますが、あまり外ではないほうがいいのかなと思っています。

(日本ダービーへの思い)
 応援していただいていますし、そろそろ頑張らなくてはと思います。

(ファンへ一言)
 前走は休み明けにも関わらず、たくさんの方に応援していただきました。残念な結果でしたが、今回はまた頑張ってくれると思うので、応援してください」

○レイデオロについてクリストフ・ルメール騎手

「(GIを連勝して日本ダービーに臨む、今の気持ちは)
 いい気持ちです。2連勝できたのは素晴らしいです。今週はダービーですから、GIを3連勝できるよう頑張りたいです。

(2週連続追い切りに騎乗して)
 コンディションはバッチリですね。先週、今週といい追い切りでした。どちらもリラックスしていて、直線もいい反応でした。

(皐月賞5着を振り返って)
 皐月賞は休み明けでした。スタートで少し出遅れ、後方のポジションになりました。直線も反応は少し遅かったです。ラスト100mはとてもいい脚で、ゴールしてからも止まっていませんでした。前回は休み明けでしたから、コンディションは良くなりました。ダービーではたぶん、100%の状態になると思いますし、もっとチャンスがあると思います。

(デビューしてここまでの成長に関して)
 体が大きくなりました。最初は少し若さを見せていて、返し馬で引っかかったりスタート前にテンションが高かったりしました。そのあたりが大人になりましたね。デビュー直後から能力を発揮して、GIIを勝ちました。いい瞬発力を使いました。今回は2400m、その瞬発力をもう一度使えると思います。走る馬ですから、自信があります。

(2400mに距離が延びることについて)
 絶対いけると思います。問題ないです。

(デビュー戦以来となる、左回りの東京コースについて)
 問題ないと思います。府中で勝ったときはとても良かった。問題ないです。

(レースへ向けてのイメージ)
 デビューから、後方の位置で競馬をしています。今回も同じ形で乗りたいです。リラックスして走れば、最後はいい脚を使えますから。

(ルメール騎手にとっての日本ダービーとは?)
 ダービーは一番大きなレース。世界どこでも、ダービーはとても大切なレースです。もちろん勝ちたいです。去年はハナ差で負けて残念でした。今年もチャンスがあるので、頑張ります。

(藤沢和雄調教師にとっても悲願の日本ダービーだが?)
 藤沢先生はたくさん大きなレースを勝ったけど、まだダービーを勝っていませんから、勝てばすごく喜んでくれると思います。

(ファンに向けて一言)
 今週はダービーです。皆さん応援してください。レイデオロは皐月賞のリベンジです。皆さん競馬場に来てください!」 


【日本ダービー】美浦レポート~ダイワキャグニー
○ダイワキャグニーについて菊沢隆徳調教師

「(日本ダービーを迎える今の気持ちは)
 僕達よりも周りの、調教スタンドの雰囲気などがザワザワして、ダービーの週の独特な雰囲気なのかなという感じがしています。(自身は)馬のことばかり考えていて、まだ実感はないですね。

(今朝の最終追い切りの狙いと評価)
 普段は坂路とトラックでやっていますが、馬の状態やコンディションを見て、今朝は坂路2本でやりました。狙いとしては、きょうはダイワリベラルを先導役に、それを苦しいところで並んで抜いてという、馬に頑張りを与えた形です。あとは追い切り後のケアをして、当日競馬場に連れて行って、無事にレースを迎えられればと思います。

(前走のプリンシパルSを振り返って)
 一戦一戦、馬の様子や体質などが強くなってきて、それが現れるような形で、いい勝ち方が出来たと思います。弥生賞は経験の浅さや初めての右回りへの対応、当日のテンション、そういった諸々を含めて、上手にいきませんでした。

(東京コースは3戦3勝)
 そうですね、東京で3戦ともあれだけいい競馬をしてくれているので、そういった面ではアドバンテージはあるかもしれません。距離に関しては、道中の折り合いなどで、大丈夫ではないかと思っています。あとは、スタンド前からの発走ということで、どういったテンションになるのか。それは当日になってみないとわからないです。

(デビューからここまでの成長は)
 精神的には若さを残しています。現状ではオンオフをうまく使って、少しずつ進歩しています。2歳の初夏の頃から管理させていただいていて、調教やレース後の回復具合が早くなり、体質がしっかりしてきたのかなと思います。

(ダービーを意識したのはいつ?)
 もう、管理させていただくときから、オーナーから『ダービー行くぞ』と。その時から意識していました。

(プリンシパルSの勝利に、ホッとした気持ち?)
 そうですね、勝ったことにおいてはとてもホッとしました。ただ走破時計を見て、あまりにも速かったので、大丈夫かなと。その心配が生まれてきました。プリンシパルSから中2週で日本ダービーというのは分かっていましたし、回復も早かったので、ダイワキャグニーの体質・素質に驚きもありますね。

(枠順や馬場に関して)
 枠順は内から真ん中寄りがいいのではないでしょうか。今の東京競馬場は芝のコンディションが良すぎるくらいですから、少々雨が降っても大丈夫だと思います。

(菊沢隆徳"騎手"が臨んだ1998年の日本ダービー、ダイワスペリアー3着を振り返って)
 今でもやはり、ダービーの週初めから、当日の朝、ダービーが終わるまで、本当に緊張したダービー週でしたね。レースは関係する厩舎の方もオーナーにも大変喜んで頂いたので、ダービーに出ることも大変ですが、好走するのもみんなの夢なのだなと実感しました。

(同じオーナーで迎える今回のダービー、思いは)
 オーナーとのご縁も長いので、うちの厩舎としてのダービー初出走がオーナーの馬で、本当に感慨深いです。競馬学校に入ったときからダービーを見学して、騎手時代も調教師になっても、ダービーの凄さを感じています。そういった舞台に立てるので、全力でいきたいです。

 混戦ダービーと言われているように、ファンの皆様も応援する馬がたくさんいるでしょうけど、ダイワキャグニーもいい状態で出走させたいです。応援よろしくお願いします」


○ダイワキャグニーについて北村宏司騎手

「(日本ダービーを前にした今の気持ちは)
 楽しみに、一週間を過ごすことが出来ています。今朝の最終追い切りは調教助手の方が乗ったそうで、直接聞いたところ感触がよく、順調に来ているようでした。

(前走のプリンシパルSを振り返って)
 ゲート裏では気負って歩いていましたが、レースはスムーズに流れに乗っていけました。馬場も良くて、いいペースで流れていたので折り合いもよかったですし、直線を向いて仕掛けてから反応してくれて、よく伸びてくれました。『これでダービーに出られるな』という期待もありましたし、きついレースでもありましたから、無事にいってくれればいう気持ちもありました。

(キャリア唯一の敗戦である弥生賞を振り返って)
 成長途上ということもあって、コーナリングでいい手応えで回れないところなどもあり、最後はエネルギー切れになってしまいました。

(デビューからコンビを組んでいて、成長を感じる部分)
 最初は華奢なところもありましたが解消されつつあり、そのあたりがクラスが上がっても結果を出してくれているところだと思います。レースでは一生懸命な馬で、ゲートを入るまでは張り切りすぎかなとも思いますが、ゲートを出てからは自分の力をいつも発揮してくれるタイプです。そのあたりがいいところですね。2400mもこなしてくれると思います。

(本番ではどんなレースを)
 直線を向くまで、スムーズにエネルギーを残しながらレースを進められればいいと思います。

(北村宏司騎手にとっての日本ダービー)
 毎年、この舞台に立ちたいと思わせるレースですし、騎手になったからには掴みたいタイトルだと思います。若い頃から応援していただいているオーナーの馬でこの舞台に向かえるのは有り難いことですし、楽しみにしています。いい競馬ができるよう頑張りたいです」


【日本ダービー】美浦レポート~ウインブライト

○ウインブライトについて畠山吉宏調教師

「(皐月賞を振り返って)
 色々と厳しいレースになってしまった印象です。皐月賞が厳しいレースでしたので、レース後に若干の反動はあったかなと。そのまま在厩して徐々に疲れを取るような形でした。そこから、追い切りで徐々に負荷をかけて仕上げてきました。

(今朝の最終追い切りについて)
 ウッドチップで、前に2頭を置いて折り合い重視という形で。前の2頭もそれなりのペースで行っていましたから、そのまま縦に並んだままのゴール。追い切りもまずまず良かったと思いますし、いい状態に仕上がったかなという感じです。

(敢えて前の馬を交わさなかったように見えたが?)
 そうですね、これで並びかけたり抜いたりしてしまうと時計が相当速くなってしまいそうでしたからね。ジョッキーもそのあたりはうまく判断してくれて、本番の折り合いを考えればそれでよかったと思います。皐月賞は8着でしたが状態としてはいい状態で出せたと思っているので、同等のレベルに持ってこられた印象があります。

(東京2400mについて)
 もちろん初の距離になります。血統も、母系に短距離系が入っていますので、とにかく前半の折り合いがカギになると思います。展開云々より、自身が道中しっかり折り合って、周りの動きに惑わされずに直線を向くことが出来れば、と思っているのですが。

(師にとって、日本ダービーとはどんな存在?)
 競馬関係者ならみんな出走させたい、出走させる以上は勝ちたいレースですからね。そういうレースに出走できることも嬉しいですし、出走だけで満足することなく、いい競馬を期待しています。道中しっかり折り合いをつけていけば、2走前のような末脚が使える馬だと思っていますから、楽しみにしています」