こんにちは

「井内利彰の調教捜査官は見た!?3」
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価値ある6勝、クラレント

ここ最近、毎日のように雨が降っていた栗東。
競馬開催日が晴れてほしいことはもちろんですが、それと同じくらい「水曜日」も晴れてほしいと思っている私。

理由は「追い切り」を良い環境で見たいから。
別に雨が降っていると、その中でズブ濡れになりながら調教を見ているわけではありません(笑)。

ただ、雨が降っていると、走路が悪くなるので、その馬本来の走りと判断することが難しくなりますし、馬の表情や毛艶なんかも分かりません。
逆に晴れていると、本当の状態の良さが双眼鏡越しに伝わってきたりするので、そんな感覚を楽しむためには、お天道様万歳って感じです。

今週は福島競馬場で福島牝馬S、東京競馬場でフローラS、京都競馬場でマイラーズCと、それぞれの競馬場で重賞が行われます。
ここで取り上げたのは、古馬のマイル重賞、マイラーズC。

3年前から京都競馬場で行われるようになりましたが、過去3年の優勝馬はこちら。

2012年 シルポート
2013年 グランプリボス
2014年 ワールドエース

この3頭の共通点、ひとつめは最終追い切りを「栗東坂路」で行っていること。
マイル重賞ですから、なんとなくスピードが必要だから、坂路がよいということはふんわりご理解いただければと思います。

もうひとつ、共通点があって、これが重要。

2012年 14.3-13.0-12.2-12.4秒
2013年 14.0-13.3-12.6-12.6秒
2014年 13.6-13.2-12.4-12.3秒

これは坂路でのラップの踏み方を1F目から4F目と表記したものです。

1F目が14秒台より速く、2F目13秒台、3F目と4F目が12.5秒前後

優勝馬3頭にはこれが共通しています。

最初の1F目は15秒台というのが、最も多い栗東坂路でのラップの踏み方ですが、それよりも速いということは「行き脚(先行するスピード)がある」という裏付けになります。
2F目でキッチリ「加速」して、そして、後半2F(3F目と4F目)の12秒台は「スピードの持続力」です。

開幕週の馬場ですから、前が止まらない馬場。
先行してスピードを持続する。
優勝馬の追い切りラップはそれを示していると考えています。

では、22日の追い切りを終了した時点でこれに該当している馬を紹介しましょう。

クラレント

22日の栗東坂路での追い切りは
13.8-13.7-12.8-12.6秒
でした。

個人的に前走ダービー卿CTは全く馬の状態が芳しくないと判断していました。
それでいて6着、しかも58.5キロを背負った状態ですから、あらためて地力のある馬だと感じさせられました。

今回は56キロで出走できる上、前走とは段違いに好調。
これまで全7勝のうち、6勝が重賞という素晴らしい成績ですが、そこにまた1勝を加えることができるのではないでしょうか。

タガノブルグ

22日の栗東坂路での追い切りは
14.1-13.5-12.8-12.7秒
でした。

3F目が12.8秒と少し遅めなので、クラレントより評価を下げましたが、2F目の加速力はクラレントより評価できます。

前走の惨敗は休み明け。
その前走の最終追い切りでは、栗東坂路で自己ベストを更新する4F時計をマークしているので、ほんと侮ることができない4歳馬だと思っています。

レッドアリオン

東京サラブレッドクラブによると
2015.04.23

(橋口厩舎)
坂路にて併せ馬で追い切り
坂 助手 52.7-39.1-26.3-13.6 強め
外エイヴィアンボス馬なりに0.2秒遅れ
※今週26日(日)京都11RマイラーズC(GⅡ)芝1600mに川須騎手で出走が確定しています。

助手「併せ馬も動く馬なので最後は少し遅れましたが、気負って走る様子もなく息遣いも良かったです。前走以上の状態で臨めそうですし、今回好走できれば本物だと思います。勝って胸を張って安田記念に向かいたいです」



23日に栗東坂路で追い切り予定なので、もしこの条件に該当すれば、クラレントと同様に評価してください。

クラレントとレッドアリオンは母がエリモピクシー。
そう、兄弟です。

この2頭でワンツーすれば「親子丼」ではなく「兄弟丼」でしょうか。
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辻三蔵の辻説法@JRA 2
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熱き乙女


08年以降、フローラS(4月26日GⅡ、東京芝2000m)の調教コース別成績は以下の通り。


調教コース 着別度数 勝率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値

美浦坂路 2-0-2-11/15 13% 27% 195% 189%
栗東CW 2-0-3-13/18 11% 28% 71% 221%
美南W 1-2-2-23/28 4% 18% 7% 30%
栗東坂路 0-1-0-29/30 0% 3% 0% 8%



関東馬で相性が良いのは「美浦坂路」調教馬。
12年1着(1番人気)のミッドサマーフェアは阪神遠征を行った君子蘭賞(1着)から中3週での出走。
間隔が詰まっていた分、あまり負荷をかけたくなかったので、当時は馬場状態が軽かった「美浦坂路」での「馬なり調整」がマッチしました。
今の「美浦坂路」は馬力を要する馬場状態ですが、「遅めの時計」で負荷を与えるには最適な調教コースです。

フラワーカップ3着のディアマイダーリンは2走前の赤松賞(1着)から「坂路調教」を活用しています。

1週前に南馬場ウッドコースで「6F追い」を行い、直前は坂路で「馬なり調整」を行うのが好走パターン。
22日(水)の美浦坂路では開門直後の午前5時59分に登坂。
先行したハッピーベリンダ(古馬500万)と馬体を並べる形で集中力を促すと、気を抜く面を見せずに駆け上がりました。
4F目から[14秒8-14秒3-13秒8-14秒0]と平均的に速いラップを刻んでおり、時計以上に負荷がかかっています(全体時計:4F56秒9)。
気難しい面はありますが、調教の段階では落ち着いているのも好感です。

一瞬の切れ味を生かすタイプなので内枠で前に壁を作る形が理想。
2000mは若干長い印象はありますが、「脚の使い方」次第ではこなせると思います。

ミモザ賞を勝ったリアンドジュエリーは1回目のハロー掛けから15分後の午前7時42分に登坂。
3頭併せの真ん中に入り、手綱を抑えたまま併入に持ち込みました(調教時計:4F58秒2-1F13秒8)。

管理する奥村武調教師は「連戦で使っているので軽めの調整で済ませました。時計は遅いですが、馬場状態が悪い時間帯に追い切っているので十分に負荷がかかっていますよ」と話しています。

中山芝2000mで2戦2勝の「パワー型」のクロフネ産駒。
上がり勝負になりやすい開幕週の馬場では「切れ負け」する可能性はありますが、状態面に関しては太鼓判を押せます。

「南馬場ウッドコース調教」なら古賀慎厩舎のサンテミリオン(10年1着)、堀厩舎のエバーブロッサム(13年2着)が行った「4F目」からの上がり重点の調整が効果的です。

ミモザ賞2着のフロレットアレーは開門直後の南馬場ウッドコースで終い重点の調整を行いました。

小島茂調教師を背に軽快なフットワークで駆け抜けています(調教時計:4F53秒8-1F13秒2)。
前走の馬体重は412キロと小柄ですが、馬体減りもなく、好状態をキープしています。
「体は小さいけど、母譲りの勝負根性がありますし、長い距離をこなせるスタミナも兼ね備えています。本格化するのは秋以降だと思いますが、フローラSは母ブルーミングアレーが3着した思い入れがある舞台。押せ押せのローテーションだったブルーミングアレーと比べると余力を残して使えているので、母以上の結果を期待したいですね」と小島茂調教師。
樫の大舞台に向けて、乙女の熱き戦いが始まります。
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