こんにちは

スプリンターズS血統的考察
http://www.hicchu.net/column/kuriyama/

さて、今週はスプリンターズS(G1・芝1200m)。

スプリンターズSはG1に昇格した90年以降、
一度として後傾ラップになったことがなく、
例外なく前半が速くなる。

スタート地点が2コーナーの坂の頂上付近にあり、
序盤が下り坂となるため、
何もしなくても自然にスピードが出てしまう。

しかも、ラストにはきつい上り坂。

中山芝1200mはこうしたレイアウトであるため、
日本で最も前傾ラップになりやすい
コースであるといえる。

昨年は新潟競馬場での開催だったので
参考にならないが、
ロードカナロアが勝った一昨年は
32秒9-34秒3という流れだった。

流れがきついといってもG1レースなので
先行馬も容易にバテず、
直線一気の追い込みはめったにない。

4コーナーでは少なくとも中団よりも
前につけていることが連対の条件となる。

好位差しが理想的だ。

一時の不調を脱して重賞2連勝、
1番人気の可能性が高いベルカント。

デビュー2戦目の小倉2歳S(G3)は
重馬場にもかかわらず前半600mを33秒1という
猛ペースで飛ばして2着に粘り、

3戦目のファンタジーS(G3)は
レース歴代2位のハイペースで
飛ばしながら逃げ切った。

2歳時から非凡なスプリント能力と
ハイペース耐性を示しており、
調子が戻ってくればこれぐらいの活躍はうなずける。

男勝りの逞しい馬体が印象的で、
年齢を経てレースが
うまくなっていることも見逃せない。

父サクラバクシンオーは
日本の短距離界を長年にわたってリードしてきた。

しかし、芝1200mのG1を勝ったのは
ショウナンカンプ(02年高松宮記念)のみ。

この条件では[1・0・3・48]という成績で
連対率はわずか1.9%しかない。

ビッグレース向きの底力という点では
心許ないところがある。

スプリンターズSは27回走って
連対ゼロ(2着は2回)。

アイビスサマーダッシュや
北九州記念における同産駒の強さには
定評があるものの、
中山コースは急坂が合っていないのか、
全10場の芝コースのなかで最も連対率が低い。

ベルカントは母の父が
平坦巧者のボストンハーバーでもあり、
今回の舞台は歓迎とはいえない。

ただ、今年はロードカナロアや
カレンチャン級の馬はいないので、
能力を出し切れば勝機はある。

スプリント戦に矛先を向けてから
才能が開花した感があるウリウリ。

ディープインパクト産駒として
初めて芝1200mの重賞を勝った。

「ディープインパクト×フレンチデピュティ」は
成功している組み合わせで、ほかに
ショウナンパンドラ(秋華賞)、
カミノタサハラ(弥生賞)、
ボレアス(レパードS)をはじめ
多くの活躍馬が出ている。

同産駒は中距離に向いており、
忙しいレースに合っているとはいえない。

母ウィキウィキはダートで活躍したパワータイプで、
その掻き込みの強さが
回転の速いフットワークとなって
ウリウリに表現されたのかもしれない。

気性面を含めて短距離戦のリズムが合うのだろう。

3走前の安土城S(OP・芝1400m)で
1分19秒0のレコードを樹立。

時計勝負に強いタイプである一方、
2走前のCBC賞(G3・芝1200m)では
重馬場を苦にせず快勝。

晴雨兼用のスプリント能力は信頼性が高い。

前走のセントウルS(G2・芝1200m)は
スタートで出遅れ、
先行有利のゆるい流れのなか
1頭だけ後方から猛然と追い込んできた。

ディープ産駒が不振をきわめる阪神内回りコースで
勝ちに等しい内容だったので高く評価できる。

G1で同じような出遅れをしてしまうと厳しいが、
ゲートをまともに出ればここはチャンスだろう。

ストレイトガールの前走セントウルSは、
最後の直線に入ったところで
メイショウイザヨイに寄られ、
進路を立て直す不利があり4着。

1着馬とはハナ、クビ、ハナ差だったので
悔やまれる一戦だった。

「フジキセキ×タイキシャトル」だけを見れば
平坦ローカル向きの軽いスプリンター、
といったイメージだが、
2代母の父に底力と成長力に定評のある
デインヒルが入るのがいい。

エイジアンウインズ(ヴィクトリアマイル)と
配合構成がよく似ている。

中山競馬場で行われたスプリンターズSで
フジキセキ産駒は[0・1・1・14]。

サンデーサイレンスの後継種牡馬のなかではただ1頭、
芝1200mに適性を示した種牡馬で、
この距離の重賞勝ち数は二桁に達しているものの、
スプリンターズSではもうひとつの成績だ。

ただ、デインヒルが入っているので
底力補強や急坂克服は問題ない。

前走はここを見据えての仕上げだったので、
今回はメイチ勝負となる。

ミッキーアイルは休み明けとなるが、
過去2戦2勝の鉄砲実績から割り引く必要はないだろう。

マイル戦線で活躍した3歳時とは異なり、
馬の適性が1200~1400mにシフトしているいま、
条件的にはベストといえるだろう。

前走の安田記念15着は度外視していい。

高松宮記念3着は、
勝ったエアロヴェロシティが香港馬だったので、
日本馬のなかではハクサンムーンに次ぐ着順。

しかもハナ差だった。

父ディープインパクトの馬体は華奢で薄手なので、
交配相手から筋肉量と馬格を補いたいクチ。

ノーザンダンサー4・4×3でデインヒル系、
というマッチョな資質を伝える母は合うのだろう。

母の父ロックオブジブラルタルの
一本調子なところが表現されている。

中山は1戦1勝。

この舞台は合う。

リッチタペストリーは
「デインヒル系×サドラーズウェルズ系」という、
現在のヨーロッパで隆盛を極めている
2大系統による配合構成。

これ自体は申し分ないものの、
ヨーロッパの深い芝にフィットする血統なので、
馬場が渋ったほうがいいだろう。

サンタアニタで
ダート6ハロン1分07秒5という時計で勝っており、
日本の芝が以前よりも
時計が掛かるようになっているとはいえ、
積極的に買おうという気にはなれない。

血脈的にこのレースと相性がいいのは、
ミスタープロスペクター、フレンチデピュティ、
ダンジグ、ニジンスキー、ヌレイエフ、
ノーザンテーストなど。

調教の動きなどを加味しつつ、
週末に最終結論を出したい。
スポンサーサイト