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スプリンターズS 血統的考察
http://www.hicchu.net/column/kuriyama/

さて、今週はスプリンターズS(G1・芝1200m)。

中山芝1200mは、スタート地点が2コーナーの坂の頂上付近にあり、
400m地点まで約2mの下り坂。

したがって、他のコースに比べてテンのスピードが速い。
しかも、ラストにはきつい上り坂。

こうしたレイアウトであるため、
日本で最も前傾ラップになりやすい芝1200mのコースといえる。

下級条件戦でもハイペースがほとんどなので、
スプリンターズSは前半3ハロンが33秒を切ることもしばしば。

G1に昇格した90年以降、
ストレイトガールが勝った昨年を除くすべての年で
前傾ラップとなっている。

流れがきついといってもG1レースなので
先に行った馬も容易にバテず、直線一気の追い込みはめったにない。
4コーナーでは少なくとも中団よりも前につけたいところ。

好位差しが理想的だ。



ビッグアーサー

登録馬を眺めるとビッグアーサーの“一強”状態で、
単勝オッズは2倍を切るかもしれない。

3月の高松宮記念(G1)で念願のビッグタイトルを獲得し、
休み明けの前走セントウルS(G2)も危なげなく快勝。

ここに来て本格化してきている。

「サクラバクシンオー×キングマンボ」という組み合わせで、
母シヤボナはアメリカ産馬。

エルコンドルパサー、ヘンリーザナヴィゲーター、
ディヴァインプロポーションズ、
ヴァージニアウォーターズなどと同じく
「キングマンボ×サドラーズウェルズ」のニックスから誕生した。

ヨーロッパ的な重厚さ、スタミナ、底力を感じさせる血統で、
父サクラバクシンオーに欠けているものを補っている。

晩成型の資質を伝えるので、
ここにきての本格化はこの部分がモノを言っているのだろう。

前走のセントウルSは休み明けで、
他の馬よりも重い58kgという別定重量を背負い、
デビュー以来初めてハナに立つ競馬を試みて後続の追撃を完封した。

サクラバクシンオー産駒は
中山開催のこのレースに延べ24頭出走して[0-0-1-23]という成績
(10年にダッシャーゴーゴーが2位入線も4着に降着)。

13年は3番人気に推されたグランプリボスが7着、
15年はベルカントが2番人気に推されて13着に敗れている。

上位人気に推されたサクラバクシンオー産駒の評価を
思い切って下げるのがスプリンターズSの馬券的セオリーではあるが、

ビッグアーサーの場合、
母方の図太いヨーロッパ血統が父の線の細さをカバーしているので、
例年の作戦は通用しない可能性が高いと見る。


ミッキーアイル

高松宮記念以来の休み明け。

過去、10週以上の休み明けの戦績は[3-0-0-3]。

敗れた3戦は、安田記念(15着)、スプリンターズS(4着)、
香港スプリント(7着)。
安田記念は距離が長く、香港スプリントは海外遠征だった。

これらを度外視すれば、
間隔が空いてもしっかり走れるタイプであることが分かる。

昨年のスプリンターズSは2着とクビ、アタマ差の4着。

前半3ハロン34秒1というスローペースだったため、
馬が行きたがって折り合いを欠き、
最後は決め手の差も出て外から交わされてしまった。

うまく乗っていれば勝っていたのではないか、と思われるので、
このレースに対する適性はあると見ていい。

父ディープインパクトの馬体は華奢で薄手なので、
交配相手から筋肉量と馬格を補いたいクチ。

ノーザンダンサー4・4×3でデインヒル系、
というマッチョな資質を伝える母スターアイルは合っている。
母の父ロックオブジブラルタルの一本調子なところが表現されている。

体調面に問題がなければ打倒ビッグアーサーの一番手だろう。


ダンスディレクター

前走セントウルSはスタートで出遅れてしまい、序盤は最後方。
イレ込んでいたこともあって道中はやや行きたがっていた。

4コーナーでは完全に圏外という位置取りだったが、
最後の直線ではしっかり差を詰めて7着。

決して悪い負け方ではなく、試走としてはまずまず。
次につながる敗戦だった。

通算17戦中13戦で馬券に絡むという堅実派。

1月のシルクロードS(G3)で重賞初制覇を達成し、
高松宮記念でも有力候補に挙げられていたが、
直前に筋肉痛を発症して出走することができなかった。

このレースを勝ったビッグアーサーには
直前の2走でいずれも先着している。

京都コースが[5-3-0-0]と完璧に近い成績なのに対し、
阪神コースは[1-1-0-3]。

おそらく直線が平坦のほうが力を出せるタイプなのだろう。
したがって、最後に急坂が待ち受ける中山では一枚割り引き。

とはいえ、スプリント路線屈指の実力馬で、
叩いた上積みが見込める今回は連下として無視できない。


ブランボヌール

芝1200mで3戦全勝。
函館2歳S(G3)とキーンランドC(G3)を勝っている。

ローカルで強いダコールの4分の3同血で、
母ルシュクルも平坦巧者だったので、中山の急坂には不安がある。

とはいえ、ディープインパクト産駒らしい切れ味は魅力的で、
展開が向けば大外から飛んでくる可能性もある。

春よりも馬体が成長し、休み明けを勝ったように勢いに乗っている。


シュウジ

芝1200mで[1-2-0-0]。

2歳時にデイリー杯2歳S(G2)で2着となっているものの、
本質的には父キンシャサノキセキ(高松宮記念2回)や
半兄ツルマルレオン(北九州記念)と同じスプリンターだ。

母の父にキングマンボを持つのはビッグアーサーと同じで、
ヒズマジェスティ=グロースターク4×6というリボー系の重厚なクロスは
スピードの持続力を支える重要な役割を果たしている。

スプリンターとしての器は大きい。

前走のキーンランドCは逃げて2着。
後続の目標になった感がある。

今回はさほど人気がなく、
好位でのびのびと走れるはずなので軽視するのは危険だ。


血脈的にこのレースと相性がいいのは、
ミスタープロスペクター、フレンチデピュティ、ダンジグ、
ニジンスキー、ヌレイエフ、ノーザンテーストなど。

調教の動きなどを加味しつつ、週末に最終結論を出したい。
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