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ジャパンC 血統的考察
http://www.hicchu.net/column/kuriyama/

さて、今週はジャパンC(G1・芝2400m)。

外国招待馬は3頭。
すべて今年G1を勝っている。
簡単に説明していきたい。

【イラプト(仏・牡4歳)】

2年連続の来日となる。昨年は18頭立ての6着。

好位追走から最後に伸び負けたものの、
勝ち馬とはわずか0秒3差で、
なおかつ4コーナーで前が詰まる不利があったことを考えると
大健闘といえる内容だった。

3歳時に無傷の4連勝でパリ大賞(仏G1・芝2400m)を制覇し、
凱旋門賞(仏G1・芝2400m)は
勝ち馬ゴールデンホーンから4馬身差の5着。
内容は悪くなかった。

今年は仏英で4連敗のあと、前走、カナダに遠征して臨んだ
カナディアンインターナショナル(加G1・芝2400m)で
1年3ヵ月ぶりの勝利を挙げた。

父ドバウィは
ポストポンド(キングジョージ6世&クイーンエリザベスS)をはじめ
多くの一流馬を送り出している名種牡馬。

母メアノストラムは
「カーリアン×スペクタキュラービッド×サーアイヴァー」という
アメリカ血統で、これが堅い馬場をこなす根拠となっている。

カナディアンインターナショナルは
昔ほどのレースレベルにはなく、
ここを勝ったからといって
ジャパンCで好走するということにはならないが、

昨年のレース内容と昇り調子であることを考えると
馬券圏内に食い込んでくる可能性はある。


【イキートス(独・牡4歳)】

4歳を迎えた今年、
5月のバーデン経済大賞(独G2・芝2200m)で初めて重賞を勝ち、
9月のバーデン大賞(独G1・芝2400m)でG1を初制覇。

このときの2着は
今回のレースにも登録があるナイトフラワーだった。
しかし、次走のオイロパ賞(独G1・芝2400m)では
ナイトフラワーの5着と敗れている。

ここまでの戦績は12戦5勝。
すべてドイツ国内での戦績であり、
外国遠征はこれが初めてとなる。

父アドラーフルークは独ダービー馬で、
昨年来日したイトウ(18頭立ての18着)の父でもある。

ドイツではサドラーズウェルズ系の
インザウイングスを父に持つ種牡馬が成功しており、

今年の独リーディングサイアーを
確定的にしているソルジャーホロウ、
4位のアドラーフルーク、12位のマムールがこの血統だ。

母の父アレイオンは
ドイツで3回リーディングサイアーとなった名種牡馬で
スピードタイプ。

昨年のイトウは
オイロパ賞4着→バイエルン大賞(独G1・芝2400m)1着
→ジャパンC18着という戦績で、

今年のイキートスはオイロパ賞5着→バイエルン大賞4着なので、
イトウより上とは思えない。
堅い芝に抜群の適性を示す、という可能性も
血統を見るかぎり感じられないので、好走は難しいだろう。


【ナイトフラワー(独・牝3歳)】

イラプトと同じく2年連続の来日。
昨年は11着と敗れている。

今年は夏から調子を上げ、ベルリン大賞(独G1・芝2400m)と
バーデン大賞で連続2着のあと、
前走のオイロパ賞を勝って2連覇を達成した。
昨年と同程度の力は保っているとみていい。

父ディラントーマスはデインヒル系で、
現役時代に凱旋門賞(仏G1・芝2400m)をはじめ
6つのG1を制した名馬。

ジャパンCに出走するために来日したものの、
馬ウイルス性動脈炎(EVA)の陰性が確認できなかったため
出走が叶わなかったという過去がある。

種牡馬入り当初、
08年の種付け料は5万ユーロだったものの、
15年は5000ユーロ。

10分の1に下落していることが種牡馬成績を物語っている。
産駒は期待ほど走っていない。

「ディラントーマス×パントレセレブル」という
凱旋門賞配合で、日本で走るにはややパワーが勝っている。
道悪のほうが走りやすいタイプだろう。
好走は望みにくい。


外国招待馬の連対は05年の優勝馬アルカセット以来なく、
複勝圏内に入ったのは06年3着のウィジャボードが最後。
今年はイラプトに期待が掛かる。



【リアルスティール】

ムーア騎乗のリアルスティールは、
海外遠征帰りで状態が本物ではなかった
6月の安田記念(G1)で11着と大敗。

休み明けの天皇賞・秋(G1)も
万全とはいえないデキだったものの2着と健闘した。
ドバイターフ(首G1)を勝った実力は本物だった。

昨年の三冠レースは2、4、2着。
明らかに距離が長かった芝3000mの菊花賞(G1)でも
2着と頑張っている。

このとき先着を許したキタサンブラックとは
計3回対決し、2勝1敗と勝ち越している。

「ディープインパクト×ストームキャット」
は有名なニックスで、

キズナ(日本ダービー)、エイシンヒカリ(イスパーン賞、香港C)、
ラキシス(エリザベス女王杯)、アユサン(桜花賞)、
ヒラボクディープ(青葉賞)などと同じ。

2代母モネヴァッシアは
名種牡馬キングマンボの全妹にあたる良血だ。
ベストは2000mだが2400mも守備範囲。

毎日王冠(G2)を回避して望んだぶっつけの天皇賞・秋よりも、
臨戦過程としては今回のほうが明らかにいい。

鞍上ムーアの腕も心強く、
昨年、同騎手が7番人気のラストインパクトを
2着に持ってきたことは記憶に新しい。
勝ち負けに加われるだろう。


【キタサンブラック】

14着と敗れた日本ダービーを除いて
一度も馬券圏内を外したことがない。
距離は万能、コースも問わない。

先に行けるのは大きな強みで、
古馬中距離路線の逃げ馬は他にエイシンヒカリしか見当たらず、
同馬が出てこない今回は単騎逃げ濃厚。
マイペースで行けそうだ。

父ブラックタイドはディープインパクトの全兄で、
本馬を含めてテイエムイナズマ(デイリー杯2歳S)、
マイネルフロスト(毎日杯)、
タガノエスプレッソ(デイリー杯2歳S)と
4頭の重賞勝ち馬を出している。

しなやかな瞬発力を武器とする
全弟ディープインパクトに比べると少々パワー寄りに出ており、
持続力勝負で本領を発揮する。

トビが大きいので東京コースを苦にすることはないが、
ペースを落としすぎるとかえって瞬発力勝負となってしまい、
苦戦することになるだろう。
ある程度後続に脚を使わせるようなペースで行きたいところ。


【ゴールドアクター】

秋緒戦のオールカマー(G2)を快勝。
イレ込みが酷かった天皇賞・春(G1)は12着と惨敗したものの、
一昨年夏に本格化してから、
まともな調子で臨んだときに大きく崩れたことがない。

好位でソツなくレースを進めて終いもしっかりしている。
道悪も問題ない。この安定感こそが最大のセールスポイントだ。

父スクリーンヒーローはモーリスの父でもある。
現役時代は東京コースを得意とし、
08年のジャパンC(G1)を勝っている。

産駒は逆に外回りコースよりも内回りコースを得意とし、
東京コースよりも中山コースのほうが成績がいい。

とはいえ、ゴールドアクターは
アルゼンチン共和国杯(G2)を勝っており、
東京コースが苦手ということはない。
今回負けるとすれば単純に力負けの場合だろう。


00年以降、東京競馬場で開催された
15回の連対馬30頭のうち、
6番人気以下の伏兵はたった4頭しか連対していない。
逆に、1番人気は9頭連対している。無謀な穴狙いは禁物。

以上の傾向を踏まえ、調教の動きなどを加味しつつ、
週末に最終結論を出したい。
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