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【スプリンターズS】レッツゴードンキ100点!“淑女”変身

 大舞台を華麗に舞う淑女の輝き。鈴木康弘元調教師がG1有力馬の馬体を診断する「達眼」。第51回スプリンターズS(10月1日、中山)ではレッツゴードンキに唯一満点を付けた。達眼が捉えたのは高松宮記念(2着)時とは一変したエレガントな装い。ターフのマイ・フェア・レディだ。 【スプリンターズS】

 ロンドンの下町で花を売り歩くじゃじゃ馬娘のイライザがヒギンズ教授から淑女教育を受けて優雅なレディーへ変貌していく。オードリー・ヘプバーン主演で64年のアカデミー賞主要8部門を独占したミュージカル映画「マイ・フェア・レディ」。レッツゴードンキの変化を例えるなら、ヘプバーンの演じたイライザのようです。

 まずは高松宮記念の馬体写真を見てください。四肢の随所にじゃじゃ馬を絵に描いたような擦り傷の跡。調教中にできる傷ではないでしょう。馬房で暴れたか。寝損(ねそこ=寝違え)だったのかも。馬房の壁に向かって寝てしまうと、うまく起き上がれず壁に脚をぶつけるケースがあります。この寝損は心と体のバランスが崩れた時に起きるもの。人間だって心身が不調の時には普段と違う寝方をしますよね。ともあれ、高松宮記念時には擦り傷も残る粗野な格好で花を売ったイライザのようでした。

 ヴィクトリアマイルは馬体に張りがなかった。立ち姿にも集中力がなく、ぼんやり突っ立っていました。淑女教育にうんざりして、ヒギンズ教授の家からこっそり去っていったイライザのように…。

 それからひと夏を経て、レッツゴードンキは見違えるほど変わりました。傷跡一つなく、美しい栗色の毛ヅヤが輝いています。張りに満ちた体。カメラマンを見据えた凜(りん)とした立ち姿。マーメイドドレスで舞踏会に現れたイライザのようです。淑女然とした装いと立ち居振る舞い。夏の充電の成果なのか。5歳秋に変貌を遂げたマイ・フェア・レディ。アカデミー賞ならぬJRA賞にも手が届きそうなエレガントな淑女です。


【スプリンターズS】レッドファルクス95点、気迫感じる尾
 芦毛のレッドファルクスは1年たって随分白くなった。優勝した昨秋の写真と見比べてみると、変色した被毛が目に飛び込んできます。もっと重要な変化は尾です。昨秋よりも尾の位置が高い。闘争心の表れです。立ち姿にも気迫が感じられます。白眼と耳をカメラマンに向け、首を前に突き出しながらハミをしっかりくわえている。後肢をより後ろにして立つ癖があるようですが、その後肢もしっかり大地をつかんでいます。

 安田記念から4カ月ぶりの実戦。休養期間は昨秋より1カ月長いのに、闘志は昨秋よりも乗っている。長距離戦なら掛かる恐れがありますが、短距離戦なら大丈夫。むしろ、このぐらい気持ちが入っていたほうがいいでしょう。

 衰えも感じられません。6歳秋とは思えないはち切れそうな肩の筋肉。傷みひとつない四肢。トモ(後肢)のパワーを受け止める飛節も立派です。ただ、全体に少し余裕がある。もうひと絞りできそうなつくりだけに5点減点としましたが、今週の追い切りでひと絞りしてくれば満点です。

【スプリンターズS】ファインニードル90点、体重以上にたくましい
 ファインニードルはG1初挑戦ですが、体つきは歴戦のG1馬と比べても遜色ありません。飛び抜けて発達したキ甲、短くて太い首、立派な前駆…。ひと目で一流のスプリンターだと思わせる馬体です。顔立ちも精かん。目と耳は前方の1点を見つめ、アゴっぱりがとてもいい。食欲旺盛なのでしょう。460キロ強の体重以上にたくましく映ります。毛ヅヤも良好。四肢の腱にも狂いがありません。あとは立派な前肢に後肢が追いついてくれば理想的です。口を開きながら立っていますが、ハミをしっかり取ってほしい。

【スプリンターズS】セイウンコウセイ90点、まるで欧州短距離G1馬
 セイウンコウセイは欧州の短距離G1ホースなのかと、見まがうような重厚さを身につけました。今春の高松宮記念と比べると、首と肩の筋肉量が明らかに増えています。発達した腰はキ甲(首と背中の間の膨らみ)よりも高い位置にあります。詰まった胴の前後につながる分厚い筋肉。毛ヅヤも高松宮記念よりさえています。耳や目も鋭くなっています。

 非の打ちどころがありません。この重厚な馬体を生かすには少しでも重たい馬場のほうがいい。高速馬場ではスピード負けしてしまう。なにしろ、欧州の短距離G1型の体形ですから。

【スプリンターズS】ビッグアーサー80点、馬体余裕ありすぎ
 どこから見てもスプリンター。詰まった胴に太い首。前後肢にボリュームたっぷりの筋肉が付いています。毛ヅヤも良好。ただし、長期休養明けらしい立ち姿です。耳は遊んでいて、緊張感がない。元々腹袋が立派な馬ですが、それにしても余裕がありすぎる。

【スプリンターズS】ダンスディレクター80点、力強いが緊張気味
 昨年のスプリンターズS同様、前肢を前へ、後肢を後ろへ投げ出すように立っています。それでも昨年より全体に力強さを感じさせます。元々少し硬めのつくり。耳、目、鼻、尾まで緊張していますが、6F戦なら硬めでも緊張気味でもこなせます。

【スプリンターズS】メラグラーナ80点、今回は集中力感じず
 胴長で背も高い。中距離体形ですが、6F戦で結果を残してきたのは血統や気性のなせる業でしょう。ただし、今回は立ち姿に集中力がありません。後ろ脚を投げ出して、口を開けている。馬体面も高松宮記念時のほうが丸みを帯びていました。毛ヅヤもひと息。

【スプリンターズS】ラインミーティア80点、ダメージ感じられず
 夏場も使い込まれてきましたが、ダメージは感じられません。丸みのあるシルエット。肩やトモ、腹周りはたくましく、470キロの体重以上に大きく見せています。立ち姿にも力みがありません。ただ、上半身のわりに下半身は小さめ。毛ヅヤももう少し欲しい。

【スプリンターズS】ダイアナヘイロー70点、全体に線細い
 肩の筋肉が立派な割に膝も飛節も小さい。全体に線が細い印象です。名スプリンターになるにはもっと首に厚みが欲しい。

【スプリンターズS】フィドゥーシア70点、ナーバスさ感じる
 ハナに行くしかない気性でしょう。頭を上げながら上目遣い。ナーバスそうな尾。口角にハミが当たって、半開きになっています。

【スプリンターズS】モンドキャンノ70点、毛ヅヤ良も腹周り細い

 毛ヅヤはさえているのに、腹周りが細い。NHKマイルC時よりもアバラが目立っている。頭の位置が高くナーバスになってます。

【スプリンターズS】スノードラゴン70点、9歳で活気が不足
 すでに9歳秋。年齢のせいか、活気が不足しています。立ち姿こそ変わってませんが、筋肉も少し硬くなっているように映ります。

【スプリンターズS】ワンスインナムーン70点、トモの容積少ない
 こぢんまりとした馬体。高松宮記念同様にトモの容積が少ない。蹄油をしっかり塗るなど手入れの行き届いた身だしなみには好感。


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