水上学の血統トレジャーハンティング

【日経新春杯】厳冬に春の開花を夢見て

★土曜中山11R 中山金杯(G3)
◎本命馬 マウントゴールド 1番人気 12着
中団で揉まれる競馬。位置取りが悪かった。しかも3角手前で前が狭くなりズルズル後退。そのまま巻き返せないままだった。馬の良さが全く出せないまま終わった。

$お宝馬 コズミックフォース 6番人気 13着
スローの2番手という絶好の位置。ところが直線全く反応せず下がる一方になってしまった。鞍上によれば寒い時期がダメなのではないかとのことだが……京成杯を思えばそれもなさそう。しかもこの日は暖かかった。
ここまで負ける理由は分からないが、菊花賞を見ても下がる時の淡白さは似たものがあり、気難しさが強くなっているのかもしれない。

★日曜京都11R シンザン記念(G3)
◎本命馬 ドナウデルタ 6番人気 9着
前半は好位置に付けられて、スローを何とか折り合いを付けていた。しかし直線はまともに前が壁になって追えず。あの位置ではそうなる危険はあったのだから、早めに動いていればどうなったか。スムーズだったら勝ち負けになったかは分からないが、力を出せないまま終わったのも事実。もったいない。

$お宝馬 パッシングスルー 5番人気 4着
ドナウデルタと並ぶ位置で、こちらも絶好。ただしコーナーでかなりモタつき、伸びがジリになってしまう。VTRを見返すと手前が逆で、右回りを回れなかった。初の右回りだから今回だけなのか、それともサウスポーになるのかは分からない。ただ上積みは間違いないだろう。


【今週のポイント】
今年の日経新春杯のエントリーを見ると、厳寒期のハンデ戦にもかかわらず、頭数は多いし、メンバーのレベルも粒が揃った感。ここから天皇賞、大阪杯の有力馬に駆け上がる馬が出てくる可能性は、決して低くないだろう。
トップハンデは苦戦傾向が強いレースだし、また4歳世代が持ち上げられすぎの気味もあるので、そこに人気が集まるようなら中波乱は期待できそうだ。

先週は開幕週にもかかわらず、外目からの差しが届いていた京都芝。とはいえ、スローが見込まれる顔ぶれだけに、好位差しがポイントだろう。また血統的にはステイゴールド、キングマンボ系、マンハッタンカフェといった持続寄りのタイプから、航続距離を支えるべく母方が重厚な系統の配合を狙ってみたいと思う。これは近年の連対馬に多いパターンの配合である。

【次回の狙い馬】
土曜・中山12R 5着
ランウェイデビュー
休み明けの今回は、何と牝馬ながらプラス24キロ。さすがに太かった。それでも2番手を積極的に進み、直線もバッタリとは止まらずの5着。叩いて明らかに絞れるはずだし、距離も少し長かったようなので、次走は東京芝1400mなら軸としてかなり信頼できる。 仮にマイルなら上位候補扱いか。

日曜・中山8R 2着
リテラルフォース
仕掛けてハナへ立ち、巧くペースダウン。道中勝ち馬にピッタリとマークされながら、交わされてもシッカリ粘れての2着確保。
息が入れられるタイプなので、後続が追い出しを待ってくれる東京ダート2100ならなお良さそう。



重賞データ分析・小林誠

取捨選択の材料はかなり豊富!/日経新春杯

■日経新春杯(G2・京都芝2400m)
【特注データ】3行でわかる! レース攻略の糸口

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 G2とはいえハンデ戦で、ときにはかなりの混戦模様となる日経新春杯。出走馬の取捨を行うにあたって、必ず意識しておきたいのが「前走人気」である。というのも、前走が1~9番人気か、それとも10番人気以下かで、成績に大きな差が出ているから。前走大敗から巻き返すケースも多いレースだが、前走がふたケタ人気だった馬はトータル[1-0-3-48]で連対率1.9%と、そのほとんどが馬群に沈んでいる。

 面白いのが、前走がひとケタ人気でさえあればオッケイだという点だ。前走6~9番人気だった馬よりも前走1~5番人気だった馬のほうが高信頼度ではあるが、爆発力が大きいのは前者であり、トータルで考えると大きな差はない印象。また、前走で出走していたレースの格もあまり問われず、ざっくりと「前走ひとケタ人気」であれば、取捨の第一段階はクリアすると考えていい。

 前走がひとケタ人気だった馬のなかでも、継続騎乗組や6歳以下馬、馬番1~9番に入った馬などは、さらに期待できるはず。これらの条件を複数満たすような馬であれば、高確率で好走が期待できそうだ。ハンデや枠番といった好走条件については現時点では何ともいえないが、「前走5番人気以内の5歳以下馬」であるメイショウテッコンとムイトオブリガードの2頭は、いかにも上位争いができそうなプロフィルの持ち主といえる。


【コース総論】京都芝2400m Aコース使用
※今回は京都芝2200~2400m外をデータ集計の対象としています
・コースの要所!
★1番人気など人気サイドの信頼度は上々。人気薄では7~9番人気が狙い目か。
★平均人気の差を加味しても、やや内枠有利の傾向。外枠は少し割引が必要。
★差せなくはないが強いのは先行勢。逃げ馬が残る確率もかなり高いコース。

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 レースの施行回数が少ないので、今回は京都芝2200m外と京都芝2400m外の2コースを集計対象とした。スタート地点は変わるが、コース形態自体はかなり似かよっているので、傾向にそれほど大きな差はないはずである。ご注意いただきたいのは、少頭数からフルゲート18頭のレースまでが、一緒くたになっている点だ。そこを頭に入れておかないとアレコレ見誤るデータなので、先にお断りしておこう。

 まずは人気別だが、クセのないコース形態もあってか、1~3番人気など人気サイドの信頼度が高くなっている。とくに目立っているのが勝率の高さで、人気薄を1着で狙うような大胆な勝負をかけづらいコース。人気薄は、2~3着のヒモで狙ったほうが効率がいいはずである。10番人気以下になると信頼度がガクッと落ちるので、穴なら7~9番人気あたりを狙うのがいいだろう。

 次に枠番。出走頭数がバラバラなので平均人気に大きな差が出ているが、それを加味しても「やや内枠有利」だと思われる。内枠である馬番1~4番は、トータル[83-74-62-528]で勝率11.1%、連対率21.0%をマークしており、ギャップ値もプラス圏という優秀な内容。同様に馬番5~8番も好内容で、単純に内外を比較したデータにおいても、勝率や連対率で比較すると2倍近い大差が出ている。外枠は、少し割り引いて考えるべきだ。

 最後に脚質。外回りの長い直線で差しが決まりそうなイメージだが、道中が緩い流れで最後の直線が平坦となると、先行勢はそう簡単には止まらない。4コーナー先頭から押し切る馬も多く、勝率や連対率は先行勢が圧倒的に高くなっている。ただし、上がり最速馬は素晴らしい成績。前走で最速上がりを出しているような馬は、しっかり押さえておくのが正解である。


【レース総論】日経新春杯(G2) 過去10年
・レースの要所!
★3番人気以内[7-8-1-14]と絶好調。10~12番人気も強いという両極端な結果。
★コースデータ同様に内枠優勢。真ん中よりも内に入った馬はプラスに評価。
★先行勢と最速上がり馬が強いのはコースデータとまったく同じ。若馬優勢。
★ハンデについては55~56.5キロの牡馬など、重すぎず軽すぎずの組が好調。

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 レースの平均配当は、単勝925円、馬連3486円、3連複1万893円と低めの水準。それもそのはずで、3番人気以内馬がトータル[7-8-1-14]で勝率23.3%、連対率50.0%と、非常に高い信頼度を誇っているのだ。その割を思いっきり食っているのが4~9番人気で、こちらはトータル[1-1-8-50]と、3着には来るが勝ち負けにはなかなか持ち込めていない。これなら、リスクを承知で思いきって10~12番人気の大穴を狙うのもアリだろう。

 コースデータとほぼ同じ結果が出ているのが、枠番と脚質だ。少頭数のレースも混じっているとはいえ、内枠のほうがベターであるのはデータからも明白。また、先行勢の強さや最速上がり馬が素晴らしい成績をあげている点に至るまで、まったく同じである。データは掲載しなかったが、前走が最速上がりだった馬はトータル[2-7-2-9]で連対率45.0%、複勝率55.0%と信頼度が猛烈に高い。

 次に年齢別成績だが、明け4歳馬が[6-5-2-20]で連対率33.3%をマーク。それに次ぐ存在が5歳馬で、勝率は低めだが複勝率34.4%、複勝回収値121という好内容である。対照的にサッパリなのが7歳以上馬で、なんと[0-0-0-46]と過去10年で1頭も馬券に絡んでいない。若くて勢いのある馬を買うべきレースであるのは間違いなく、高齢馬はかなり割り引いて考えたほうがいい。

 気になるハンデについては「軽すぎてもダメ、重すぎてもダメ」というのが結論。牡馬であれば、ハンデ55~56.5キロのゾーンに好走例が集中している。昨年こそロードヴァンドールが2着しただけの結果にとどまったが、その前はこの組が2頭以上馬券に絡むケースが非常に多く、今年も大いに期待できそう。波乱決着となった年のほうが有効に機能しているので、大混戦となりそうな今年はなおさら注目したい。

 最後に騎手関連データだが、こちらで「買い」ジャッジとなるのは、鞍上が継続騎乗する馬と、外国人ジョッキーへの乗り替わりの2パターン。関東所属騎手や関西所属騎手への乗り替わりは、好走率が低く割引が必要となる。外国人ジョッキー旋風が吹き荒れているだけに、ここも「外国人=買い」という認識で臨んだほうがよさそうだ。


【血統総論】
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 血統面では、ディープインパクト産駒、キングカメハメハ産駒、ジャングルポケット産駒、ダイワメジャー産駒をプラス評価の対象とした。意外だったのがジャングルポケット産駒の強さで、複勝率32.4%、単勝適正回収値101.5、複勝回収値118と、信頼度の高さと爆発力の強さを併せ持っている。同様にダイワメジャー産駒も、コース適性が高そうなイメージはまったくないので、うっかり軽視して痛手を負わないようにしたい。

★日経新春杯・総論×各論

 枠番どころかハンデも不明な段階でのジャッジではあるが、現時点でのトップ評価はムイトオブリガード。前走、アルゼンチン共和国杯で1番人気2着と、二度目の重賞挑戦でしっかり結果を出した。好位で流れに乗る競馬、中団から差す競馬のどちらもできるタイプで、それでいて最速クラスの上がりを繰り出せるというのは大きな強み。ハンデや枠番、鞍上次第では「不動の本命」級の扱いとなるかもしれない。

 二番手評価にメイショウテッコン。菊花賞からのローテで出走する4歳馬は、過去10年で5頭が出走して2勝をあげる活躍を見せている。その菊花賞で5番人気の支持を集めていたというのは、過去の好走パターンにも合致しており、大敗からでもアッサリ巻き返してくる可能性あり。レベルの高い現4歳世代がここでも強さを見せるのか、その走りに注目が集まりそうだ。

 三番手評価にルックトゥワイス。準オープンでの足踏みが続いていたが、前走のグレイトフルSでは好位から素晴らしい伸びをみせて完勝と、勢いに乗っている。初の京都がどう出るかは未知数だが、ここは先行勢が多く、「デビュー戦から15戦を消化してすべて上がり3位以内」という末脚自慢にとって願ってもない組み合わせ。一気に重賞ウイナーにまで駆け上がるかもしれない。

 四番手評価にグローリーヴェイズ。こちらもディープインパクト産駒らしい末脚のキレを持ち合わせており、前走の菊花賞でも最速上がりをマーク。0秒5差の5着に終わったとはいえ、その素質がトップクラスであるのを改めて見せつけた。まだ6戦という浅いキャリアでこれだけの力を見せているのだから、完成すればかなりの大物に育っても不思議ではないはず。上位評価組の一角を占めるにふさわしい素質馬である。

 以下はシュペルミエール、ロードヴァンドール、ウインテンダネス、ノーブルマーズといった評価の序列だが、ハンデや枠番によって最終的な評価はガラッと入れ替わりそう。馬券的にも面白そうな一戦となるはずで、今からレースが楽しみだ。





回収率向上大作戦・須田鷹雄

4歳馬重視でいきたい、日経新春杯
日経新春杯は、はっきりした傾向が出ている


 古馬重賞を予想する際に意識したいのが、年齢別成績だ。

 春競馬=4歳以上の重賞の場合、4歳馬の成績が一番良いケースが多く、5歳、6歳……となるに従って勝率・複勝率が低下するのが一般的なパターン。ただ、レースによってその傾向の強い・弱いはあるし、中には4歳馬が強くないレースもある。

 今週行われる日経新春杯は4歳馬が特に強いレースで、かつ高齢馬が弱いレースだ。

過去10年の年齢別成績は

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 以上のようになっており、4歳馬の勝率が高い。一方で7歳以上馬は全滅となっている。1~2月の重賞でいうとダイヤモンドSも4歳馬が強いのだが、ハンデ戦だからそうなりやすいというわけでもなく、中山金杯は4歳馬の成績が際立っているわけではなく、シルクロードSあたりは4歳馬の成績が悪い。

 ただ、4歳馬は不必要に重いハンデを背負うことがない(年齢を重ねるほど、遠い過去のベストパフォーマンスによって課されたハンデを引きずることがある)という点で有利なことは事実。日経新春杯は「高齢馬が不振」ということとセットではっきりした傾向が出ているだけに、その傾向を尊重すべきだろう。
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