水上学の血統トレジャーハンティング

【皐月賞・展望】新時代へ繋ぐ第1章

★土曜中山11R ニュージーランドT(G2)
◎本命馬 グラナタス 7番人気 11着
超スローペースとなった。先行していい位置に付けられたが、スローのため大外枠から終始外を回り、距離ロスが大きくなってしまった。
大敗とはいえ3着馬からは0秒6で、着順ほどバッタリ止まっているわけではないのだが、直線伸びあぐねたのはガス欠の印象が強い。あくまでマイルをこなすのは中山だけなので、それ以外の場では短距離向き。

$お宝馬 カルリーノ 6番人気 10着
連闘で初ブリンカー。テンションが高くなってしまい、終始折り合いに苦労していた。この馬についてはブリンカーは逆効果だったか。しかも直線で挟まれてしまった。度外視の一戦。

★日曜阪神11R 桜花賞(G1)(芝1600m)
◎本命馬 クロノジェネシス 3番人気 3着
中団前の絶好の位置から、直線は踏み遅れ、かつ前が壁になり外へ出し直すロス。鞍上も硬くなっていたか?直線は目の覚める脚色だったが、ただ勝ち馬が完璧すぎてまともでも勝ちまではなかったかもしれない。よく3着に届いた。

$お宝馬 ルガールカルム 9番人気 18着
前走の内容は破格だったが、その反動が出ているという一部の指摘が正しかったということだろう。土曜の新聞では、「なかなか体が戻らなかった」という陣営のコメントもあった。今回は出すだけで精いっぱいだったのかもしれない。立て直せば重賞級という見解は変わらない。

【今週のポイント】
同じ3戦無敗でも、ダノンキングリーとサートゥルナーリアの評価の差にかなり大きな開きが出ている。今年の皐月賞、下馬評は1強状態だ。
基本的な予想の手筋は、本当にサートゥルナーリアは飛びぬけているのか?をチェックすることから始まるだろう。ホープフルSの勝ち方は確かに強かったが、相手のレベルや数字面を踏まえると突出しているとも言い切れない。速い流れになった時の対応力も未知数だ。

ただ、今年は間接的な物差しを用いると勝負付けが終わっている印象の馬も多く、さらに勝った時のパフォーマンスが物足りないメンバーばかり。唯一、ダノンキングリーだけは、2歳王者を前走で倒し、速い展開にも対応している。問題は2000mの距離が初めてということくらいか。
ダノンキングリーとサートゥルナーリアの上下関係をどう置くか、複穴はいるのか、勝負付けが済んだと思われるメンバーの逆転はあるか、など、水曜夕方更新予定の有力馬診断で踏み込んでみたい。

【次回の狙い馬】
土曜・阪神5R 3着
コンカラー
今回は出負けして後方から。外から3コーナー過ぎに動き、かなり長く脚を使ってゴールまで伸びきった。砂は被らない方が良さそうで、外からの競馬は条件となるが、阪神より後半のロスが小さくなる京都、あるいはカーブの短い新潟ならさらに届くはずだ。

土曜・中山9R 9着
アヴィオール
今回は不運のひとこと。内で包まれた上、外へ出そうとしても行くところで前が壁。全くレースをしていない。能力があるのは戦績から明らかで、広い東京で見直し必至。



回収率向上大作戦・須田鷹雄

荒れる皐月賞、激走馬の手がかりは?
前走の評価は例年と異なる今年の事情も考慮


 皐月賞は荒れてほしい。昨年、一昨年と波乱が続き、そして3年前も8番人気馬が優勝した皐月賞。「荒れるGI」として定着してほしいところである。

 では皐月賞の人気薄馬についてはどんなアプローチをしたらよいのか。過去20年の皐月賞6番人気以下馬だけを集めて前走着順別成績を集計すると、以下のようになる。

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 前走10着以下と前走条件戦出走馬は計41頭いて馬券に絡んでいないので、この組はカットする。残った馬たちについて前走位置取り別成績を見るとこうなる。

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 前走で位置をとっていた馬はまだ脈アリということになる。皐月賞前に負けて皐月賞で好走する馬は瞬発力がないタイプが多いので、位置で勝負するしかないというのは、まあ分かる気がする。

 荒れる皐月賞で買う馬を探すなら、まずはこの線だろう。ただ今年は弥生賞が雨に降られたり、例年皐月賞に繋がりやすい共同通信杯が超上がり勝負になったりと例年と事情が異なる面はある。各馬の前走を評価する際にそのあたりは考慮したい。




達眼

【皐月賞】サートゥル100点!世界を魅了する“漆黒の貴公子”
 芸術点でもトップに立つ漆黒の貴公子だ。鈴木康弘元調教師(74)がG1有力候補の馬体を診断する「達眼」。第79回皐月賞(14日、中山)ではサートゥルナーリアに唯一100点満点を付けた。達眼が捉えたのは至高の芸術品を思わせるビロードの肌と筋肉の進化。驚がくボディーが無敗クラシック獲りを可能にする。
 パリのルーヴル美術館には「ビロードの肌」と称される黒い銅版画の数々が展示されています。戦前戦後のパリで活躍した巨匠・長谷川潔画伯の繊細な黒色の絵肌。世界中の芸術家たちがこの黒色に魅了されたように、サートゥルナーリアの黒い皮膚も世界のホースマンの目をくぎ付けにするでしょう。走る芸術品と呼ばれるサラブレッド。とりわけ、この黒鹿毛は至高の芸術と言うほかありません。

 鍛え抜かれた肩やトモ(後肢)の筋肉にうっすらと血管が浮き出て映る。それほど皮膚が薄い。美肌は環境と遺伝が生むといいます。たとえば、秋田美人の白い透き通った肌。この地の短い日照時間(紫外線による影響の少なさ)と遺伝的性質が背景にあるそうです。高額な化粧品に手を伸ばしたところであの美肌にはかなわない。馬の美肌も遺伝する。毛色こそ異なりますが、父ロードカナロア(鹿毛)の新陳代謝に優れた薄い皮膚を思い起こせば、合点がいくでしょう。

 そんな美肌に包まれているのは超一流のスケール。深いトモのパワーを受ける飛節は頑丈で、膝も引き締まっています。キ甲(首と背中の間の膨らみ)は背中が短く映るほど後ろにせり上がっています。それでいて、腹下にはゆったりとした長さがある。競走馬の理想とされる長躯(ちょうく)腹短の体形。しかも、各部位が滑らかにリンクしている。余裕のあるつくりは中長距離適性を示しています。

 「王様の耳はロバの耳」。昨年のホープフルS時にはロバのような大きな耳をイソップ物語の寓話(ぐうわ)になぞらえて指摘しました。ところが、わずか3カ月半の間にロバの耳もさほど気にならなくなった。筋肉のボリュームが増してきたからです。その弾力性に満ちた筋肉にうっすら浮き出ているのはホープフルS時に見られなかった血管。驚くべき成長力です。世界のスプリンター、ロードカナロアと名牝シーザリオとの間に生まれて、デビュー3連勝。そんな血統と蹄跡を知らなくても、ひと目で超一流馬だと分かる馬体です。

 両前肢と左後肢の膝に新たに着けた肢巻きを除けば非の打ちどころがない。「ビロードの肌」を持つ漆黒の貴公子です。(NHK解説者)


【皐月賞】ファンタジスト90点!筋肉と完成度で圧倒“鋼の鉄人”
 ファンタジストの生年月日は16年4月22日とされています。でも、本当はもっと早く生まれました。15年秋に誕生した4歳馬です。エープリルフールでもないのにそんな大うそをつきたくなったのはキ甲を見たから。他の3歳馬よりも半年ぐらい早く生まれたような発達したキ甲。首もダイナミックに抜けている。完成度の高さでライバルを圧倒しています。

 後肢も立派。480キロ前後の馬体重とは思えない分厚い筋肉が「本当は500キロ以上あるんですよ」と告げているみたいです。昨年の朝日杯FS時、両後肢の球節に見られたクモズレ(擦過傷)の痕は奇麗に消えています。当時より立ち方も力強い。同じロードカナロア産駒のサートゥルナーリアとは対照的にこちらは皮膚が厚く映ります。背と腹下が短く、筋肉でガッチリした短距離体形。それでも、4歳馬と見まがう完成度は侮れません。


【皐月賞】アドマイヤマーズ80点 首差しの張り◎

 皐月賞がマイル戦なら、一番手に評価しなければなりません。張りに満ちた首差し、筋肉質の詰まった体形。立ち方を見ると、鋭い目で全身に力をみなぎらせています。心身共にマイラー仕様。昨年の朝日杯FS時のように少し陰部を出すぐらいの余裕が欲しい。

【皐月賞】エメラルファイト80点 小さい体でふっくらと丸み
 馬体重450キロ前後の体でも余裕のあるつくり。昨年の朝日杯FS時に比べて腹周りに張りが増しています。小さい馬だけにふっくらと丸みを帯びるのはいい材料。その半面、力みも見て取れます。口元のチェーンを気にして、鼻をとがらせ、耳を開いています。

【皐月賞】メイショウテンゲン80点 毛ヅヤさえてる
 背中からヒ腹にかけて銭形模様の班点が浮かんでいます。俗に言う絶好調のサインかどうかは定かでありませんが、毛ヅヤはとてもさえています。ただ、立ち方に落ち着きがない。ハミも掛けていないのに、トモを落として、耳をハの字に開き、尾を上げています。

【皐月賞】ダノンキングリー80点 首が太くて肩にボリューム
 450キロ前後の馬体の割に首が太くて、肩にもボリュームがあります。毛ヅヤも良好。状態は良さそうです。ハミの取り方にも余裕がある。前肢と後肢を置いた地面に高低差があるため立ち姿は判断しづらいが、不機嫌そうに尾を上げているのが気になります。

【皐月賞】サトノルークス80点 胸が深くトモの角度絶妙
 聡明な目、利口そうな顔立ち。胸がとても深く、トモの角度は絶妙。筋肉量も豊富。特に臀部(でんぶ)は誇示するように盛り上がっています。惜しむらくは腹のボリュームが乏しい。肋(あばら)の張りがさほどない体形だけに、ない物ねだりかもしれません。

【皐月賞】ニシノデイジー80点 昨年より厚み出た腹回り
 昨年のホープフルS時には寂しかった腹周りにボリュームが出てきた。発達した肩ほどではないが、トモにもいい筋肉がついている。半面、立ち姿に集中力が感じられません。いい体をしているのだから頭をもっと起こして、耳を立て、ハミをしっかり取ってほしい。

【皐月賞】ランスオブプラーナ75点 素早さ感じる体
 身のこなしが柔らかくて素軽そうな体つき。ただし、ハミを強くかみ、力んで尾を上げています。勝った気性なのでしょう。

【皐月賞】ラストドラフト75点 豊富な筋肉量に好感
 450キロ前後の馬体の割に筋肉量が豊富です。四肢のつなぎにもう少し遊びが欲しいが、気分良さそうに立っています。

【皐月賞】ヴェロックス75点 バランス良好も…立ち方には好感
 とてもバランスがいい半面、訴えかけてくるものがない。無難にまとまっている印象。気負いのない立ち方には好感が持てます。

【皐月賞】クラージュゲリエ75点 毛ヅヤ良好も前肢に負重過多
 前肢に負重をかけ過ぎる立ち方。ハミを気にして、尾を上げ気味です。毛ヅヤは良好。筋肉もついているのだからリラックスして。

【皐月賞】シュヴァルツリーゼ70点 全てに幼さ残る
 額から下唇まで白いマスクですが、顔立ちも体つきも立ち方も幼い。腹にももっと締まる余地がある。全てがこれからの馬です。
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