亀谷敬正さん

「速い馬が勝つ」年の皐月賞と「タフな馬が勝つ」年の皐月賞の違い

マイル指向のスピード血統を重視


 皐月賞はタフな馬場になった場合は欧州スタミナ指向の血統馬。一方軽い馬場になった場合はマイル指向のスピード血統が走りやすい傾向のレース。

 昨年の皐月賞は時計のかかるタフなレース。7番人気1着のエポカドーロはオルフェーヴル産駒。同じく時計がかかっていた2012年の勝ち馬も同じステイゴールド系のゴールドシップ。8番人気3着のジェネラーレウーノは父と母父がどちらも欧州型。2着サンリヴァルも父欧州型。

 一方軽い馬場だった2017年は勝ち馬のアルアインは父ディープインパクト。母父は米国型のエーピーインディ系。先週の桜花賞を高速時計で勝ったグランアレグリアも同じディープ×エーピーインディ系の配合。アルアインも芝2200m以上の勝ち星はなく、マイルGIで3着のマイル指向のスピード持続型。2着ペルシアンナイトもその後マイルCSを勝った馬。

 今年の皐月賞は軽い馬場になりそうで、マイル指向のスピード血統を重視するのが定石。

 アドマイヤマーズは父がダイワメジャー。自身も高速馬場だった皐月賞を優勝。マイルGIも優勝実績がある。

 母父メディシアンの父はマキャベリアン。父がサンデー系で母父にマキャベリアンの配合馬にヴィブロス、ヴィルシーナなど。高速芝2000mGIに実績がある配合。さらに母母父シングスピールも高速皐月賞の適性が高い血。皐月賞を当時のレコードタイムで優勝したロゴタイプは父父がシングスピール。皐月賞をはじめとする高速芝2000mGI、マイルで実績を残す血が並ぶ血統馬。

 そしてマイル指向の高速芝2000mで注目の新種牡馬はジャスタウェイ。

 ジャスタウェイは芝2000mのGI天皇賞を1分57秒5で優勝。4馬身差の2着は歴史的名牝ジェンティルドンナ。ドバイーデューティフリーのハイパフォーマンスで世界1位のレーティングを獲得した馬。マイルGIの安田記念も優勝している一方で芝2200m以上の勝ち星はなし。世界レベルのマイル指向の中距離馬。

 ヴェロックスの父はジャスタウェイ。ドイツのSライン牝系馬。日本ではブエナビスタ、マンハッタンカフェも牝系をたどれば、ヴェロックスと同じSchwarzgoldを牝系に持つ馬。

 アドマイヤジャスタもジャスタウェイ産駒。兄のアドマイヤラクティはコーフィールドC勝ち馬でジャパンカップ4着。父ハーツクライ。兄はステイヤータイプでしたが、弟はジャスタウェイに変わってどうなるか? も個人的には興味があります。



田原基成さん

サートゥルナーリアほか、2019皐月賞出走予定馬18頭分析

皐月賞が行われる今週。今年のトライアルは弥生賞が3連単45万、スプリングSは3連単23万が飛び出す波乱決着。グランアレグリアと同じく年明け初戦をGIに設定したサートゥルナーリア、近年のトレンドとして定着した共同通信杯組上位馬が人気の中心となりそうだ。

そこで今回のコラムでは、2019皐月賞に出走予定の18頭をあらゆる角度から分析してみたい。私なりの視点で捉える18頭の判断基準が、あなたの予想の参考になれば幸いだ。

・1枠1番 アドマイヤマーズ
1000m通過61秒5のスロー逃げを敢行しつつ、自身の上がり3Fは33秒5。負けたのが不思議なぐらいで、2着の結果に対し評価を下げる要素は見当たらない。手綱を握るM.デムーロは皐月賞で【4-2-0-4】。マイル適性が高く、先行して上がり3F33秒台を叩き出せる瞬発力はいかにも皐月賞向きだ。

・1枠2番 サトノルークス
前走はホープフルS2着馬アドマイヤジャスタに完勝。ディープインパクト産駒には珍しい好位立ち回りを身上とするタイプで、ロスなく運べる内枠を引けた点はプラスだろう。とはいえ過去10年の皐月賞で距離短縮ローテ組は【0-0-0-13】。もっとも速い馬が勝つとの格言がある皐月賞適性とはマッチしない。

・2枠3番 ファンタジスト
1200→1400→1600→1800mと距離が延びるたびに位置取りを下げている馬。普通は追走が楽になることで前めの位置を確保するケースが多いが、反対の動きを見せている。この背景にあるのは同馬に対する距離不安。「前が止まってくれれば……」と展開待ちの印象が強く、メンバー強化のここは厳しいか。

・2枠4番 ダノンキングリー
近2走はともに特筆すべき内容だった。ひいらぎ賞は1000m通過57秒6のハイペースを抜群の手応えでマクリ差し。共同通信杯は冬の東京芝1800mでは過去10年一度も計時されていない上がり3F32秒台の脚を使っての勝利。外差しにイン突きとバラエティに富んだ戦法も魅力。私のなかでの評価は相当に高い。

・3枠5番 ランスオブプラーナ
1400-1800mまで安定した成績を残している逃げ馬だが、気がかりなのはローテーション。今年すでに4戦を消化しており、今回が5戦目。「いかに消耗せず大舞台を迎えるか」というトレンドから外れてしまっているのだ。初の関東圏でもあり、個人的にはあまり評価していない。

・3枠6番 クラージュゲリエ
前走はダノンキングリー、アドマイヤマーズの前に歯が立たず。課題の先行力と勝負どころでの反応の鈍さも改善されなかった。前走以上の着順を目指すには克服すべき課題が多い印象を受けてしまう。

・4枠7番 ヴェロックス
直線の長いコース【0-1-0-1】に対し、小回りコース【3-0-0-0】。適性がどちらにあるかは明らかだ。3勝は先行しつつ上がり3F最速をマーク。このメンバー相手でも侮れない。

・4枠8番 ニシノデイジー
1800mで3連勝を飾ったのち、2000mで3.4着。「距離の壁」と額面通り受け取れてしまう戦績だ。洋芝でのパフォーマンスから、皐月賞ウィークの高速馬場適性にも不安が残る。

・5枠9番 メイショウテンゲン
前走の走りを見るより、道悪適性は相当なものがある。末脚の破壊力は世代屈指も、高速決着でマイラータイプが台頭しやすい皐月賞のイメージとはマッチしない。

・5枠10番 シュヴァルツリーゼ
コーナリングで若さを見せるあたり、まだまだ未完成の馬。本当に強くなるのは早くて秋、普通に捉えて来年以降だろう。

・6枠11番 ラストドラフト
新馬戦、京成杯と下した馬がことごとく皐月賞トライアルで馬券圏外。道悪とはいえ自身の前走も少々だらしない印象だった。持ち時計も平凡で、巻き返しを期待するのは酷か。

・6枠12番 サートゥルナーリア
ノーステッキで危なげなく勝利を収めた過去3戦。ポテンシャルの高さに疑いようはない。普通にいけばこの馬が日本ダービーを勝つと思っているが、高速馬場と除外対象だった逃げ馬ダディーズマインドの出走は誤算だろう。ハイペース経験がなく、持ち時計も平凡なこの馬にとって1分57-58秒台の決着は未知数。勝利に向けての死角があるとすれば今回だ。

・7枠13番 ブレイキングドーン
稍重の新馬戦、重の弥生賞と渋った馬場で真価を発揮するタイプ。パンパンの良馬場が濃厚な今回、前走以上の上積みには疑問符が付く。

・7枠14番 ダディーズマインド
前走は1000m通過63秒8の超スローに恵まれた。GI馬が揃うこのメンバーでは厳しいだろう。

・7枠15番 クリノガウディー
外枠で凡走→内枠で激走の朝日杯FSを見るより、インをロスなく立ち回ったときにチャンスが生まれる馬。必然的にこの枠では評価を下げざるを得ない。

・8枠16番 タガノディアマンテ
連対を確保した2戦はいずれも外回りコースの非根幹距離。淀みない流れの京都新聞杯なら評価を上げたいところだが……。

・8枠17番 アドマイヤジャスタ
好位での立ち回りを身上とするタイプ。2000mで上がり3F最速を計時したレースはなく、この枠は同馬にとって試練の枠と言えるだろう。個人的には内枠に入った際の日本ダービーで狙いたい。

・8枠18番 ナイママ
中央場所では【0-0-0-4】と凡走続き。さすがにここでは厳しいだろう。





単勝二頭流

編集部通信 4月11日号 〜来た! 石橋の皐月賞大予想!の巻〜

皆さん、こんにちは。
Sportsmaster運営事務局の本田です。

クラシック第一弾の桜花賞が終わりまして、……しびれましたね〜。グランアレグリア、強かった。
関東馬が栗東に入らずに桜花賞を勝つって、相当久々じゃないですかね。そもそも朝日杯FSからのローテーションというのが型破りだし。
石橋さんの見立てによると、かなりの早熟傾向にあるみたいなので、次がオークスになるのか、距離を考えるとNHKマイルCになるのか、いずれにせよ過信は禁物とのことです。
というか、石橋さん!
石橋さんといえば、先週の桜花賞ですよ。
読みました、あの見解!
完璧としか言いようがありません。
もう石橋さんの到着を待っていられないので、先に出しちゃいましょう(笑)。

「阪神芝1600mはコース形態上4コーナーでペースが緩むために瞬発力勝負になりやすい。特に桜花賞は前半が流れないことが多く、より瞬発力が求められる競馬になる。そこで穴馬の本命は◎シゲルピンクダイヤ。新馬戦は道中で不利を受けまくって仕掛けのタイミングも致命的。それでいてメンバー中上位の上がりで3着を確保。一瞬でエンジンに点火できる瞬発力はメンバー随一だ。前走のチューリップ賞では△ダノンファンタジーに先着を許したが、△ダノンファンタジーが理想的な流れ、ポジションで走れたのと対照的に、◎シゲルピンクダイヤは出遅れ、直線では前が詰まって外に出すロスがありながら、上がりだけで差を詰めてきた。前走が脚部不安での休養明けで調教も余裕残しだったこと、そして瞬発力勝負になることを考えると、現世代の牝馬チャンピオン△ダノンファンタジーを逆転する可能性は十分にある。先行馬にとっては不利な外枠だが、瞬発力のある差し・追い込み馬にとっては決して不利ではない。むしろ包まれないぶん、同馬にとっては歓迎材料と言える。先に桜花賞はスローになりやすいと書いたが、今回はかかりやすい△ダノンファンタジー、内枠に入って先行してい行きたい△クロノジェネシスら、実績馬が前で引っ張る形になれば速くなる可能性もある。ハイペースならばさらに展開がハマるだけに、末脚を活かす競馬で勝ち負けまで期待したい。

人気馬の本命◎ビーチサンバも瞬発力タイプ。コンスタントにメンバー中上位の上がりを繰り出しており、上位人気のクロノジェネシス、ダノンファンタジーらと僅差の競馬ができているのは強みだ。たしかに上記馬に先着を許しているが、以前から見解に書いているように△ダノンファンタジー、△クロノジェネシスがかなりの早熟傾向を見せており、調教の充実具合からもついに逆転の時が来たとみる。今がピークと言っていいデキだ。先に書いたように展開が速くなれば同馬のチャンスもさらに大きくなるだけに、スムースな競馬さえできれば勝ち負けまで期待できる。

人気どころにも触れておくと、△クロノジェネシスは先述したように早熟傾向にあるが、デビューから3戦がメンバー中最速の上がりをマークして好走。前走にしてもほとんど仕上げていないなかでメンバー中2位の上がりで1着と、瞬発力に長けたタイプだ。◎ビーチサンバに逆転されると判断したが、それでも好枠から流れにのって瞬発力を活かす競馬ができれば怖い存在なのは間違いない。阪神JFでは△ダノンファンタジーの2着だが、出遅れ、鞍上の力量差(かなり下手に乗ったと言わざるを得ない)を考えると、着順は逆転していてもおかしくなかった。上位人気3頭のなかでは適性、能力ともに最も高いと言える。要警戒だ。

△グランアレグリアは当初の予定通りということで休み明けはまったく気にならないが、前走の朝日杯FSの内容に不安がある。内枠から抜け出しにかかったところで外からアドマイヤマーズに来られたところでひるんで内へモタれた。外から来られるのを嫌がるとなると、この多頭数で、しかもこの人気で積極的に買うほどの魅力は感じない。調教でその辺りを克服して走られたらごめんなさいと言うしかないが、瞬発力というより持続力を活かしたいタイプでもあり、相手2番手とさせていただいた。

△ダノンファンタジーも瞬発力タイプではなく、持続力に秀でタイプ。おまけにかかるところがあり、この枠はかなり厳しいと言わざるを得ない。外枠から先行するとなると、内に潜り込めない可能性が高く、掛かる同馬にとっては展開的に厳しい。またポジションを取ろうとスタートから押して出していくとなるとかかってしまう。八方ふさがりだ。ただ、言うまでもなく能力は高い。これまでのレースでも見せていたように、かかっても最後に脚を伸ばせる根性は素晴らしく、馬券からは外せない一頭だ。

無印にしたなかではノーブルスコア、アクアミラビリスの瞬発力は魅力的ではある。ただアクアミラビリスは超スローでの競馬しか経験しておらず、今回のペースであの脚が使えるかどうかは未知数。かかるタイプだけに後方からレースを進めるしかなく、決め打ちの競馬でどこまで来れるか。どちらも馬体が小さいのもネックとみた。」

レースが終わったいま読むと、よりそのすごさが伝わってきます。完璧だもの。予言者かっつーね。
あ、石橋さん来た。
石橋さ〜ん!

石橋 武(以下、石) すみません、遅くなってしまって。電車が遅れてしまって。やっぱり年度始まりで、しかも雨だと遅れますね。

本田(以下、本) 新年度とか、雨とかどうでもいいです(笑)。それよりも桜花賞の話をしていまして。

石 誰と?

本 誰とというか、そういうのもどうでもよくて(笑)、あの見解、すごかったですね。

石 そうですかね。レースとしては展開とか適性が読みやすいレースでしたけどね。

本 まあ、そこがすごいんだけれども!

石 ただ、相手2番手にした△グランアレグリアが、警戒していた通りの走りを見せてくれちゃって、ホントに「ごめんなさい」になっちゃいました。あそこは当たらなくてよかったですけど(苦笑)。

本 ですよね〜。ただ、穴馬の本命◎シゲルピンクダイヤが見解通りの大激走で2着。道中がスローだっただけに出遅れなければ……

石 いや、あの差はひっくり返せなかったでしょう。もちろん展開によりますけど、多少速くなったところで逆転できる差ではなかったかなと。

本 そうか〜。じゃあ、今回は3連複5,990円で納得するしかないですね。ただ、印を打った馬が軒並み上位に走ってきていますし、△プールヴィルなんか14番人気で◎シゲルピンクダイヤとは小差の6着。さすが展開と適性の読みはバッチリでした。

石 ん〜、「単勝二頭流」としてはきっちり単勝を当ててナンボなので。3連複の的中というのはギリ及第点。……なの?

本 及第点です! それに上位3頭の人気が抜けているなかで、本命をその3頭以外に打つというのはかなり冒険というか、勇気がいりますよね。

石 結果、外れてりゃ世話ないんですけど(苦笑)、別に勇気はいらないですよ。能力と適性、展開、馬場を分析して、一番合う馬が本命なわけで。今回は△グランアレグリアが他馬に寄られると怖がるクセが矯正できたのか、あるいは早めに抜け出してラチを頼れたのがよかったのか、結果、抜けた能力をそのまま発揮されてしまってダメだったということで。

本 たしかに見解にも、そうなったらごめんなさい、って書いてましたけど(笑)。

石 そういう意味では、ん〜、外しておいてこう言うと怒られるかもしれませんが、予想に関しては納得はしているかなと。もう一回予想しても同じ買い目になると思うし。

本 まあ、外してないですけどね(笑)。ただ、石橋さんがおっしゃるように「単勝二頭流」ですからね。勝ち馬を当てるというところに期待している方は多いですから、今週末の皐月賞、そして再来週の天皇賞(春)はお願いします。特に天皇賞(春)は150万……

石 はいはいはいはい。もう春天の話はいいです。目の前のレースをひとつずつ丁寧に予想していきましょう。

本 そうですね。ではここからは慣れている担当編集さんにバトンタッチして、皐月賞の注目穴馬についてうかがっていきましょう。編集さん、よろしくお願いします。

『単勝二頭流』編集者(以下、編) はい、よろしくお願いします。で、皐月賞ですが。

石 皐月賞ね。毎年、難しいレースだよね。

編 石橋さんでも難しいですか。去年も不利さえなければという、かなり惜しいレースでしたし、得意なのかと思っていました。

石 まあ、たぶん的中率はいい方だと思うけど……

編 得意なんじゃん(笑)。じゃあ、なにが難しいんですか?

石 競馬だから当たり前なんだけど、ペースによってガラッと好走馬のタイプが変わってくるんだよね。そのうえ、このレースは特にペースの読みが難しい。特に枠順が出ていない段階で予想するのは(苦笑)。

編 まあ、そう言わずに(笑)。ちなみにペースが緩むと?

石 ざっくり前半1000mが59秒以上かかるとマイラータイプの先行馬2頭+瞬発力のある差し馬。もしくは道中からグンとペースが上がるような競馬だと中距離に実績のある先行馬だけとかね。どっちになるかはは出走メンバーの適性から判断できる。

編 で、前半が速くなると?

石 58秒台前半になると、差し馬2頭+先行馬1頭というのが基本形かな。

編 なんか当たり前のように聞こえますが。

石 そう、当たり前なんだよ。ただ、皐月賞の場合は、ここにトリッキーな中山芝2000mに対する適性がかかってくるし、さっきも言ったようにペースがかなり読みづらい。G1だけあって、(実績馬に)人気が偏るなかで勇気を持って人気馬を消せるかというのもあるしね。

編 あ〜、たしかに今ここでサートゥルナーリア無印とか言われると、できないかも(笑)。

石 で、今年の出走メンバー、まだ枠順決まってないけど……、見渡すと……

編 しつこい(笑)。で、見渡すと?

石 スローでラスト800mから一気にペースアップする展開が有力だなと。となると、後方から一気の末脚で伸びてくるタイプ。あとは上がりのかかるコース・レースで速い上がりを使えるタイプが穴馬のパターンだなと。

編 なるほど。特に今年は人気馬に先行馬が多くて、前がかりというかなんて言うんでしょう?

石 一発狙って早めに仕掛けていく馬もいるし、人気を背負う馬はそれについて行かざるを得ない展開ということが言いたいのかな?

編 そうそう! そうです。

石 まあ、だからこそラスト800mから一気に速くなると言ったんだけど(笑)。

編 ああ、そうか。ではそれを踏まえるとどの馬に注目すればいいですか?

石 まずはクラージュゲリエ。今週の追い切り見たかったけど、まあ、仕方ない。この馬は2走前にメンバー中最速の上がりをマークして、スパッと切れる印象を持っている方も多いかもしれないけど、それは間違い。

編 え、でも実際、その2走前も前走も上がり33秒台をマークしていますし、それで合っているんじゃないかと。

石 いや、どちらもあのスローの流れならもっと速い上がりを使っていないと。実際、前走は完全に切れ負けしているわけで。ただ、注目はその前、3走前の札幌2歳Sなんだよね。

編 ニシノデイジーの3着に好走したレースですよね。

石 そうそう。あのレースは先行した馬が弱すぎて、勝ったニシノデイジーも、2着のナイママも向こう正面からラクにポジションを上げていって、そのまま押し切るという流れだったんだよね。

編 そうでしたね。どちらも2コーナーより3コーナーのポジションが上がっていますよね。

石 一方、クラージュゲリエは前にいた馬が下がってきた影響をモロに受けてポジションを下げている。ちょうどニシノが上げているところで、反対に下がっていくという不利があったんだ。

編 たしかにレース映像を見ると正反対の競馬ですね。

石 で、これで馬も集中力が切れたのか、向こう正面で早くもムチが入って、ポジションを上げていくというチグハグな競馬。おまけにそんな展開だから外々を回らされて距離ロスも大きい。

編 それでいて3着はすごいですね。

石 かなり長く脚を使わされたし、直線もフラッフラしながら走っていて。それでも勝ったニシノとの差を詰めているからね。ああいう、長く脚を使わされる、要は後半のラップが速い厳しい展開に強いんだよね。言い換えれば、近2走の瞬発力勝負には向いてないんだ。

編 そういうことか〜。皐月賞の流れには合いますね。

石 あとは先週の追い切りがイマイチだったので、あれでどこまで動けるようになっているか。あと、テンションがちょっと高いので、当日の落ち着きも本当は見たいんだけど、まあ、前日輸送してくるだろうし。

編 そのあたりは週末の勝負予想で見極めをお願いします。それでは続いてチェックするのは?

石 ブレイキングドーン。このところの競馬を見ても、いかにもエンジンのかかりが遅いタイプで、ここ2走の中山芝2000mの競馬も物足りない。

編 それでもおすすめする理由とは?

石 2走前は瞬発力勝負に付き合っちゃったし、前走は脚を測ったというのもあったかもしれないけど、要はどちらも仕掛けが遅い。まあさすがにあそこまでエンジンのかかりが遅いとも思ってなかったんだろうけど。前走は最後にようやく伸びてきたくらいだから。

編 それまでの2戦がメンバー中上位の上がりで切れていましたからね。

石 いや、あれは切れているんじゃなくて、相手が弱かっただけ。今回は流れ的にも厳しくなるし、さすがに他馬を待つような競馬はしないと思う。もう早めに外をまくるような雑な競馬でいい。それでもバテない馬だよ。

編 なるほどね〜

石 あとはヴェロックス。これはさっきの2頭と違って前につけられる機動力はあるし、すっと抜ける器用さ、瞬発力もある。つまり前の有力馬を見ながら競馬ができるんだ。展開というかポジション的にはいちばんいいところが取れるんじゃないかな。

編 ああ、有力馬の番手という。

石 そうそう。とりあえずはこの3頭に注目しておこうか。

編 わかりました。ちなみに公式ブログのほうではアンタレスSの注目穴馬をご紹介していますので、そちらも参考にしていただければと。

本 お二人とも、どうもありがとうございました。それにしても一頭目から人気薄のクラージュゲリエの名前が飛び出すとは。さすが石橋さん。しかもこういう馬がちゃんと走ってきますからね〜。もちろん現時点での注目穴馬とはなりますが、楽しみですね。

というわけで、今週は石橋武さんをお迎えしてお送りしてきましたが、ここで皆さんにお知らせです。
再来週の編集部通信では、改めて石橋さんをお呼びして天皇賞(春)についてのお話を伺います。
あ、石橋さん、聞いてないみたいな顔をしていますが、はい、初めて言いました(笑)。
なんといっても、石橋さんといえば天皇賞(春)。150万馬券。注目穴馬についてたっぷりとお聞きしますので、楽しみにお待ちください。

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