データde出~た

第1320回 無敗の2冠馬が誕生か!? 日本ダービーを占う


今週日曜日はいよいよ日本ダービーが行われる。令和最初となる「競馬の祭典」を制するのはいったいどの馬か。皐月賞馬サートゥルナーリアがもし勝てば、2005年のディープインパクト以来となる無敗の2冠馬誕生だ。この大一番をデータで占ってみたい。データの集計・分析にはJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。


■表1 日本ダービー出走馬の前走レース別成績(過去10年)
前走レース名 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
皐月賞G1  9- 7- 4-65/85 10.6% 18.8% 23.5% 94 62
京都新聞G2 1- 1- 1-19/22 4.5% 9.1% 13.6% 13 41
青葉賞G2  0- 2- 3-21/26 0.0% 7.7% 19.2% 0 130
プリンシ  0- 0- 2- 8/10 0.0% 0.0% 20.0% 0 426
毎日杯G3  0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
NHKマG1 0- 0- 0-26/26 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
兵庫CG2  0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
弥生賞G2  0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
若葉S   0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
桜花賞G1  0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

まずは過去10年の日本ダービーを対象とし、同レース出走馬の前走レース別成績を調べた(表1参照)。やはり皐月賞組の存在感が凄い。成績は【9.7.4.65】で連対馬の80%を占める。王道というべきクラシック組がとにかく強く、中心になるのは間違いない。別路線組で唯一優勝馬を出しているのが、京都新聞杯。青葉賞組は【0.2.3.21】で、勝ち馬こそ出ていないものの2、3着が5頭出ている。複勝回収率も130%あり、比較的穴も見込める。プリンシパルSは3着馬が2頭。出走頭数で言えばNHKマイルC組が、青葉賞組と同じぐらい多いが【0.0.0.26】と不振だ。ただ、かつてはディープスカイ(2008年)やキングカメハメハ(2004年)がNHKマイルCとの変則2冠を達成している。本当に力がある馬ならば、このローテーションでもチャンスは十分と言えるだろう。


■表2 皐月賞組の前走着順別成績(1)
前入線順位 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
前走1着  2- 2- 2- 4/10 20.0% 40.0% 60.0% 49 107
前走2着  1- 1- 0- 8/10 10.0% 20.0% 20.0% 40 37
前走3着  2- 1- 0- 5/ 8 25.0% 37.5% 37.5% 505 115
前走4着  1- 1- 0- 6/ 8 12.5% 25.0% 25.0% 70 87
前走5着  1- 0- 0- 6/ 7 14.3% 14.3% 14.3% 75 25
前走6~9着1- 1- 1-13/16 6.3% 12.5% 18.8% 78 51
前走10着~1- 1- 1-23/26 3.8% 7.7% 11.5% 29 48

ここからは前走皐月賞組の取捨について考えていく。表2には前走着順別成績(1)を記した。前走1着、つまり皐月賞馬の成績は【2.2.2.4】。さほど優秀な数字ではないが、一応連対率や複勝率は比較的高い。全体的には、皐月賞の着順と比例してダービーでの成績も上がっているように見える。ただ、勝ち馬は広範囲から出ている。前走10着以下に敗れていた馬の巻き返しも十分ある。


■表3 皐月賞組の前走着順別成績(2)
年 前着 馬名 着順 人気 前人 備考
18年 1 エポカドーロ    2 4 7
16年 1 ディーマジェスティ 3 1 8
15年 1 ドゥラメンテ    1 1 3
14年 1 イスラボニータ   2 1 2
11年 1 オルフェーヴル   1 1 4
10年 1 ヴィクトワールピサ 3 1 1

16年 2 マカヒキ      1 3 3 弥生賞1着
13年 2 エピファネイア   2 3 2 ラジオNIKKEI杯2歳S1着

16年 3 サトノダイヤモンド 2 2 1 きさらぎ賞1着
12年 3 ディープブリランテ 1 3 3 東スポ杯2歳S1着
10年 3 エイシンフラッシュ 1 7 11 京成杯1着

14年 4 ワンアンドオンリー 1 3 4 ラジオNIKKEI杯2歳S1着
10年 4 ローズキングダム  2 5 2 朝日杯FS1着

17年 5 レイデオロ     1 2 5 ホープフルS1着

17年 6 スワーヴリチャード 2 3 2
15年 6 サトノクラウン   3 3 1

18年 7 ワグネリアン    1 5 1

11年 11 ベルシャザール   3 8 3
09年 13 リーチザクラウン  2 5 2
09年 14 ロジユニヴァース  1 2 1

さらに前走皐月賞組を詳しく見ていく(表3参照)。皐月賞での着順が良かった順に、ダービーで好走した馬を並べてみた。まず、ダービーでも好走した皐月賞馬は6頭いる。その内、18年のエポカドーロ以外は日本ダービーで1番人気に支持された馬だった。皐月賞を勝った時の内容を高く評価された馬は、ダービーでも信頼できる傾向だ。

続いて皐月賞で2~5着だった馬を見ていく。好走馬は8頭おり、1着馬が5頭と2着馬が3頭。つまりダービー連対馬の多くがこのパターンといえる。基本的にはダービーでも上位人気に支持される傾向だが、1番人気だった馬はいない。10年のエイシンフラッシュは7番人気と低い評価だった。そして、好走馬8頭中7頭には芝1800~2000mの重賞で勝ち鞍があった。残る1頭はローズキングダムだが、G1の朝日杯フューチュリティSを勝っていた。

そして皐月賞で6着以下に敗れていた馬を見ていく。昨年1着となったワグネリアンを含めて好走馬は6頭いる。そのすべてが、皐月賞で1~3番人気に支持されていた。これは単純なようで大きな特徴だ。負けた理由はさまざまだが、皐月賞で上位人気に支持されていたような馬でないと、大敗からの巻き返しは難しいようだ。


■表4 別路線からの日本ダービー好走馬
年 着順 馬名 人気 前走成績 2走前成績 備考
15年 2 サトノラーゼン   5 京都新聞杯1着 はなみずき賞1着 父ディープインパクト
13年 1 キズナ       1 京都新聞杯1着 毎日杯1着 父ディープインパクト
12年 3 トーセンホマレボシ 7 京都新聞杯1着 大寒桜賞1着 父ディープインパクト

17年 3 アドミラブル    1 青葉賞1着 アザレア賞1着
14年 3 マイネルフロスト  12 青葉賞6着 毎日杯1着
13年 3 アポロソニック   8 青葉賞2着 山吹賞1着
12年 2 フェノーメノ    5 青葉賞1着 弥生賞6着
11年 2 ウインバリアシオン 10 青葉賞1着 弥生賞7着

18年 3 コズミックフォース 16 プリンシパルS1着 すみれS5着 京成杯2着
09年 3 アントニオバローズ 8 プリンシパルS2着 皐月賞9着 シンザン記念1着

続いて皐月賞以外の別路線組を見ていく(表4参照)。過去10年ではトライアルである京都新聞杯、青葉賞、プリンシパルSからしか好走馬が出ておらず、レースごとに好走馬をまとめて記した。京都新聞杯組は3頭。前述したように前走皐月賞以外から1頭だけ勝ち馬が出ており、13年のキズナが該当する。あとはサトノラーゼンとトーセンホマレボシ。この3頭の共通項は、連勝中であったこと。そしてディープインパクト産駒であることが挙げられる。

前走青葉賞組の好走馬は5頭。こちらは正直、取捨が難しい。人気馬から伏兵馬まで幅広いタイプがいる。青葉賞の勝ち馬だけでなく、6着に敗れていたマイネルフロストが巻き返したケースもあった。アドミラブルのように青葉賞の勝ちっぷりが非常に良かった馬は素直に評価してもいいのだが、そうでない場合も軽視はできない。例えば、弥生賞や毎日杯の出走経験があり、皐月賞には出走できなかったが、距離が延びて良さそうなタイプを警戒したい。

プリンシパルS組の取捨も難しいが、好走した2頭には過去に重賞で連対した経験があった。


【結論】
それでは今年の日本ダービーを展望していきたい。出走予定馬は表5の通り。

■表5 今年の日本ダービー出走予定馬
馬名 前走レース 前着 前人 2走前成 績備考
サートゥルナーリア 皐月賞G1 1 1 ホープフルS1着
ヴェロックス    皐月賞G1 2 4 若葉S1着
ダノンキングリー  皐月賞G1 3 3 共同通信杯1着
クラージュゲリエ  皐月賞G1 5 14 共同通信杯3着ラジNI京都2歳S1着
アドマイヤジャスタ 皐月賞G1 8 11 すみれS2着
シュヴァルツリーゼ 皐月賞G1 12 7弥生賞2着
サトノルークス   皐月賞G1 14 8 すみれS1着
メイショウテンゲン 皐月賞G1 15 9 弥生賞1着
ニシノデイジー   皐月賞G1 17 6 弥生賞4着
レッドジェニアル  京都新聞G2 1 11 アザレア賞4着
ロジャーバローズ  京都新聞G2 2 2 スプリングS2着
ナイママ      京都新聞G2 4 10 皐月賞10着
タガノディアマンテ 京都新聞G2 5 1 皐月賞6着
リオンリオン    青葉賞G2 1 5 大寒桜賞1着
ランフォザローゼス 青葉賞G2 2 1 京成杯2着
ダノンチェイサー  NHKマG1 4 3 きさらぎ賞1着
エメラルファイト  スプリンG2 1 10 白梅賞1着

※フルゲート18頭。その他にも登録馬あり。

皐月賞を圧倒的1番人気で制したサートゥルナーリアが間違いなく、今回も1番人気に支持されるだろう。皐月賞が辛勝ではあったが、余裕あるレースっぷりで、着差以上の強さを感じさせた。ここまで4戦全勝であり、データ的にはマイナス材料を探す方が難しい。3着以内を外すことはまずなさそうだし、勝つ可能性がかなり高いと見る。

その他の皐月賞組を見ると、基本的には上位入線馬が有力だ。前評判が高かった馬が軒並み好走しており、ダービーでも有力と見る。ダノンキングリーは共同通信杯1着の実績があり、重賞未勝利のヴェロックスより一応上の評価とする。あとは、クラージュゲリエが押さえ。ラジオNIKKEI杯京都2歳Sで重賞を勝っており、データ的には「買い」と言える。一方、皐月賞で6着以下に敗れていた馬の中で、上位人気だった馬はいない。よって、ダービーで巻き返しを期待するのは厳しそうだ。

京都新聞杯組はレッドジェニアルが連勝馬ではないので、狙いにくい。今年の青葉賞はレースレベル的には疑問だが、データ的には侮れない。勝ち馬のリオンリオンよりも、2着のランフォザローゼスに注目。皐月賞には出走できなかったが、京成杯で2着の実績がある点がポイントだ。
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