データde出~た

第1324回 今年も人気馬が中心か? エプソムCを分析する

東京競馬場の芝1800mを舞台に行われるエプソムC。同じ東京で行われる天皇賞(秋)にも繋がる一戦で、近年では2013年2着のジャスタウェイが天皇賞を制し、2011年には優勝馬のダークシャドウが天皇賞でも2着に好走した。今年、秋の大レースへ向けて前進するのはどの馬か。過去の傾向を分析してみたい。データの集計・分析にはJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JV、馬天楼 for データde出~たを利用した。


■表1 人気別成績
人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収 過去5年
1  4-3-0-3/10 40.0% 70.0% 70.0% 125% 96% 1-2-0-2
2  4-1-1-4/10 40.0% 50.0% 60.0% 162% 99% 3-0-0-2
3  0-3-1-6/10 0.0% 30.0% 40.0% 0% 86% 0-1-0-4
4  1-2-1-6/10 10.0% 30.0% 40.0% 68% 102% 0-2-1-2
5  1-0-1-8/10 10.0% 10.0% 20.0% 114% 55% 1-0-1-3
6  0-1-2-7/10 0.0% 10.0% 30.0% 0% 105% 0-0-2-3
7  0-0-1-9/10 0.0% 0.0% 10.0% 0% 37% 0-0-0-5
8  0-0-1-9/10 0.0% 0.0% 10.0% 0% 52% 0-0-1-4
9  0-0-1-9/10 0.0% 0.0% 10.0% 0% 54% 0-0-0-5
10~0-0-1-77/78 0.0% 0.0% 1.3% 0% 25% 0-0-0-37

過去10年の人気別では、1、2番人気馬が各4勝を挙げ、残る優勝馬2頭も4、5番人気。2着馬10頭もすべて6番人気以内から出ている。特に近年は人気馬優勢の傾向に拍車がかかり、過去5年の連対馬10頭はいずれも5番人気以内。3着馬は5頭中4頭が6番人気以内だった。また、過去10年の馬連最高配当は2360円(2014年)。3連単は2012年の14万馬券を除けば5万円未満だ。


■表2 単勝オッズ別成績
単勝オッズ 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収 過去5年
2.0~2.9  2-3-0-2/7 28.6% 71.4% 71.4% 74% 90% 1-2-0-2
3.0~3.9  4-1-0-1/6 66.7% 83.3% 83.3% 226% 126% 1-0-0-0
4.0~4.9  1-0-0-3/4 25.0% 25.0% 25.0% 107% 42% 1-0-0-1
5.0~6.9  2-3-1-5/11 18.2% 45.5% 54.5% 112% 120% 1-1-0-3
7.0~9.9  0-1-2-8/11 0.0% 9.1% 27.3% 0% 58% 0-1-2-3
10.0~14.9 1-2-3-10/16 6.3% 18.8% 37.5% 71% 118% 1-1-1-5
15.0~19.9 0-0-2-9/11 0.0% 0.0% 18.2% 0% 80% 0-0-2-2
20.0~29.9 0-0-1-14/15 0.0% 0.0% 6.7% 0% 36% 0-0-0-9
30.0~49.9 0-0-0-21/21 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0% 0-0-0-10
50.0~99.9 0-0-0-24/24 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0% 0-0-0-12
100.0~  0-0-1-41/42 0.0% 0.0% 2.4% 0% 46% 0-0-0-20

単勝オッズ別にみると、3倍台に推された馬が連対率83.3%などの好成績をマーク。5~6倍台も複勝率54.5%、単複の回収率112%、120%を記録する。人気馬の取捨に迷った際は、締め切り直前の単勝オッズも参考にしたい。なお、単勝20倍以上の馬は過去5年【0.0.0.51】に終わっている。


■表3 年齢別成績
年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収 2009~11年 同複勝率
3歳  0-0-0-1/1  0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%    該当なし  該当なし
4歳  7-5-2-18/32 21.9% 37.5% 43.8% 87% 91% 2-1-0-9/12 25.0%
5歳  2-3-1-38/44 4.5% 11.4% 13.6% 35% 27%  0-2-1-13/161 8.8%
6歳  1-2-4-31/38 2.6% 7.9% 18.4% 8% 42%   1-0-1-11/13 15.4%
7歳  0-0-3-29/32 0.0% 0.0% 9.4% 0% 94%    0-0-1-5/6 16.7%
8歳  0-0-0-18/18 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%    0-0-0-6/6 0.0%
9歳以上0-0-0-3/3  0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%    0-0-0-1/1 0.0%

年齢別では4歳馬が7勝を挙げ、勝率21.9%、複勝率43.8%と抜群の好成績をマークしている。ただ、今年から降級制度が廃止された影響がどう出るかは未知数。クラス編成替え前に本競走が行われていた2011年までの3年間では、4歳馬の複勝率25.0%と、過去10年ほどの成績ではなかった。今年はひとまず、年齢を考慮せずに組み立ててもいいだろう。


■表4 枠番別成績
枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収 1~5番人気 同複勝率
1枠 2-0-1-15/18 11.1% 11.1% 16.7% 43% 39% 2-0-0-3/5 40.0%
2枠 1-1-3-13/18 5.6% 11.1% 27.8% 13% 181% 1-1-0-2/4 50.0%
3枠 2-2-2-13/19 10.5% 21.1% 31.6% 55% 77% 2-2-2-2/8 75.0%
4枠 1-2-1-16/20 5.0% 15.0% 20.0% 16% 52% 1-1-0-3/5 40.0%
5枠 1-1-0-18/20 5.0% 10.0% 10.0% 15% 13% 1-1-0-4/6 33.3%
6枠 1-1-1-17/20 5.0% 10.0% 15.0% 57% 31% 1-1-1-3/6 50.0%
7枠 0-1-1-24/26 0.0% 3.8% 7.7% 0% 20%   0-1-0-7/8 12.5%
8枠 2-2-1-22/27 7.4% 14.8% 18.5% 31% 34% 2-2-1-3/8 62.5%

1~4枠 6-5-7-57/75 8.0% 14.7% 24.0% 32% 86% 6-4-2-10/22 54.5%
5~8枠 4-5-3-81/93 4.3% 9.7% 12.9% 24% 25% 4-5-2-17/28 39.3%

枠番別の成績は、1~4枠の複勝率24.0%に対し、5~8枠は同12.9%と内枠が優勢だ。特に、5番人気以内に推された馬が1~4枠を引くと【6.4.2.10】で複勝率54.5%。単複の回収率は109%、110%を記録する。


■表5 前走クラス別成績
前走 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1600万下 0-1-1-3/5 0.0% 20.0% 40.0% 0% 122%
OPEN特別3-3-2-60/68 4.4% 8.8% 11.8% 18% 25%
中央G3 1-3-5-39/48 2.1% 8.3% 18.8% 6% 78%
中央G2 5-2-2-26/35 14.3% 20.0% 25.7% 79% 63%
中央G1 1-0-0-8/9 11.1% 11.1% 11.1% 31% 15%
障害   0-0-0-1/1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
地方   0-0-0-1/1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
海外   0-1-0-0/1 0.0% 100.0% 100.0% 0% 340%

前走クラス別では、中央G2組が半数の5勝を挙げるなど上々の成績。また、1600万条件(現3勝クラス)組も、出走数こそ少ないものの複勝率40.0%をマークしている。この1600万条件組で好走した2頭はともに、東京芝1800~2000mのレースを3番人気(以内)で勝ち上がってきた馬だった。


■表6 前走オープン特別組の好走馬
年 馬名 人気 着順 前走距離 人気 着順
09 キャプテンベガ  3 3 都大路S 芝1600m 2 2
10 シルポート    3 2 メイS 芝1800m 3 2
  キャプテンベガ  9 3 都大路S 芝1800m6 9
14 ディサイファ   2 1 都大路S 芝1800m 1 2
15 エイシンヒカリ  2 1 都大路S 芝1800m 1 1
  サトノアラジン  1 2 モンゴル大統領賞 芝1800m 1 1
17 アストラエンブレム 1 2 メイS 芝1800m 1 2
18 サトノアーサー  2 1 メイS 芝1800m 2 3

表6は前走オープン特別組の好走馬8頭。今年の登録馬は、大半がこの前走オープン特別組だ。好走馬の共通点は、前走芝1800m、前走3番人気以内、前走3着以内、そして本競走3番人気以内で、いずれも8頭中7頭が該当する。なお、2015年のモンゴル大統領賞は、例年のメイSに相当するレースのため、オープン特別組の狙いはそのメイS組か、都大路S組に限られる。


■表7 前走中央G3組の好走馬
年 馬名 人気 着順 前走距離 ハンデ 馬体重 人気 着順
09 シンゲン      2 1 新潟大賞典 芝2000m 56 494 5 1
11 セイクリッドバレー 2 3 新潟大賞典      56 492 2 1
12 マイネルスターリー 15 3 新潟大賞典      57 492 14 8
13 ジャスタウェイ   3 2 中日新聞杯      57 486 2 8
15 ディサイファ    4 3 中日新聞杯      57 488 5 1
16 フルーキー     3 2 新潟大賞典      57.5 488 1 2
  マイネルミラノ   6 3 新潟大賞典      56 488 9 5
17 マイネルハニー   6 3 小倉大賞典 芝1800m 56 480 3 16
18 ハクサンルドルフ  4 2 新潟大賞典 芝2000m 55 462 4 8

続いて、前走中央G3からの好走馬も見てみよう。好走した9頭はすべて前走ハンデ戦に出走していたが、ハンデ56キロ以上だった馬の【1.2.5.22】に対し、55キロ以下は【0.1.0.14】と、昨年2着のハクサンルドルフ以外は圏外に敗退している。また、9頭中8頭は芝2000mからの距離短縮。同じく8頭は馬体重(前走時)480~490キロ台だった。


■表8 前走中央G1・G2からの好走馬
年 馬名 人気 着順 前走距離 人気 着順 人気+着順
09 ヒカルオオゾラ   1 2 マイラーズC 芝1600m 2 6 8
10 セイウンワンダー  1 1 マイラーズC      4 4 8
11 ダークシャドウ   1 1 大阪杯    芝2000m 8 2 10
12 トーセンレーヴ   1 1 マイラーズC 芝1600m 2 8 10
  ダノンシャーク   2 2 マイラーズC      6 2 8
13 クラレント     4 1 マイラーズC      2 8 10
  サンレイレーザー  7 3 マイラーズC      8 2 10
14 ダークシャドウ   8 3 中山記念   芝1800m 12 11 23
16 ルージュバック   1 1 ヴィクトリアM 芝1600m 4 5 9
17 ダッシングブレイズ 5 1 京王杯SC  芝1400m 5 7 12

そして表8は、前走中央G1・G2からの好走馬10頭である。こちらはG3組とは一転、10頭中8頭が距離延長馬だった。前走の人気や着順はまちまちだが、人気と着順を合計した値を見ると、10頭中9頭が8~12の範囲内に収まっており、人気・着順とも下位だったような馬では苦しい。残る1頭、2014年3着のダークシャドウは、2011の本競走優勝実績馬だった。

最後に、表は割愛するが、好走馬の血統面にも触れておきたい。過去10年の好走馬30頭のうち27頭は、父、または母の父がサンデーサイレンス系。加えて昨年2着のハクサンルドルフ(父アドマイヤムーン、母父Theatrical)は、アドマイヤムーンの母の父がサンデーサイレンスのため、3着以内馬30頭中28頭はサンデーサイレンスの血を持つ馬が占めていた。


【結論】

今年のエプソムCは登録馬15頭中10頭がオープン特別組。この組は前走芝1800m戦(メイS、都大路S)で3番人気以内かつ3着以内、そして本競走でも3番人気以内に推されることが好走条件になる(表6)。注目は、都大路Sを2番人気で快勝したソーグリッタリングだ。今回も「3番人気以内」の条件はおそらくクリアできるはず。父はステイゴールドで、最後に触れたサンデーサイレンスの血も持っている。そのステイゴールド産駒が【0.0.1.9】に終わっている点は気がかりだが、10頭すべて5番人気以下(7頭が8番人気以下)と、好走馬の中心を占める上位人気馬(表1、2)がほとんどいなかった。上位人気必至の本馬なら違った結果を期待できそうだ。

前走中央G3組の登録馬は、新潟大賞典3番人気2着のミッキースワローのみ。新潟大賞典のハンデは57.5キロ、そして馬体重482キロと、表7の条件をクリア。父トーセンホマレボシはサンデーサイレンス系だ。前記ソーグリッタリングとは甲乙つけがたく、今後発表される枠順(表4)や単勝オッズ(表2)も参考にしたい。

その他では、東京芝2000mの1600万条件を1番人気で勝ってきた(表5本文)ダノンキングダム(父ステイゴールド)も有力候補に挙げられる。また、表1~2で触れたように穴馬にはあまり大きな期待はかけられないレースだが、表5で好成績だった前走中央G2組が今年はサラキア(父ディープインパクト)1頭しかいないため、いくつかの減点材料には目をつむって押さえてもいいだろう。前走は阪神牝馬Sに出走しており、表8で好走馬の大半を占めた距離延長馬だ。
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