水上学の血統トレジャーハンティング

【ユニコーンS・展望】大井決戦への切符をつかむ

★土曜東京11R 多摩川S
◎$本命馬&お宝馬 ラセット 11人気 16着
スタートを決めてある程度は前へ行くと私は決めつけていたのだが、まさかの待機策、しかも超スローペースになってしまった。これでシンガリ付近からでは動けない。自身33秒1で上がりながら、番手が1つしか進まないような展開やポジションでは、そもそも物理的に競馬にならない。次走見直す。

★日曜東京11R エプソムカップ(G3)
◎本命馬 プロディガルサン 3番人気 6着
終始内目のソツない位置を取って、直線も3番手に上がるシーン。ところがそこからラスト1Fで失速してしまった。雨の影響なのか、超スローペースでメリハリが利かなかったからなのかは正直分からない。もともと勝ち身に遅い馬にとってはツラい競馬になった。

$お宝馬 サラキア 7番人気 2着
押し出されるようにハナはおそらく想定外だったと思うが、折り合って超スローペースを先導し、そのまま粘り込んだ。雨も味方にできる血統だったし、とにかく何より距離延長がよかった。もう今後は1800m以上に専念し、秋は女王杯を目指してほしいものだ。

【今週のポイント】
函館競馬が今週末スタート、まだ阪神の大一番・宝塚記念は残っているものの、気分と競馬のモードは夏競馬と言っていいだろう。
函館芝は開幕日の馬場を見ないと何とも言えない部分もあり、今週土曜のトレジャーハンティングでは東京のユニコーンSを取り上げる。今年は海外遠征したマスターフェンサーなど不在の大玉が何頭かいるので、JRAの3歳ダートの頂点決定戦というよりも、クリソベリル他が待つ大井のジャパンダートダービーへ向けての挑戦権を掴むレースとなる。

主要ステップのうち、鳳雛S組が不在、伏竜Sからも5着馬の登録しかなく、青竜S組の再戦ムードとなっている。同舞台のレースだっただけに、この序列が今回も物を言うのかどうかのチェックは重要だ。

また、例年好走例が多いのは距離短縮組。そこから血統面でフィットする穴馬をいかに拾うかもポイントとなりそう。そして芝のマイル重賞勝ち馬、ワイドファラオが初ダートをここで経験することになる。この馬の場合は枠がどうなるかも焦点だ。また梅雨入りで天候も気になるところ。
土曜夜公開のトレジャーハンティングでは、あらゆるファクターを踏まえて、本命、お宝馬をチョイスする。ぜひご覧いただきたい。

【次回の狙い馬】
土曜・東京11R 16着
ラセット
内容については前述の通り。今回は度外視して、次走場を問わず、芝1600m~1800mで狙いたい。

土曜・阪神8R 7着
ノーブルアース
終始シンガリ付近からのレースになってしまったが、直線だけで2着まで0秒2差に差し込んできた。考えられるのは、まず1400mでは短く、追走で手いっぱいになってしまうこと。距離が延びればもっと良い位置が取れる。そしてコーナーで上がっていけないところを見ると、本来は左回りがいいのではないかということ。
次走中京芝1600m、2000mがベストだろう。






回収率向上大作戦・須田鷹雄

専門家と初距離、どちらを優先?/函館スプリントS

初の1200mの場合、経験してきた距離が重要になってくる


 今週の函館スプリントSはダノンスマッシュとタワーオブロンドンが人気を分けそう。後者がマイル路線から転進してきたことで、面白い対決となった。

 タワーオブロンドンはこれがはじめての1200m戦ということになるが、ジューヌエコール(当時3歳)が同じ状況から優勝しているし、通用する可能性は十分にある。一方で、どのくらいの確率で好走できると考えるかは難しいところだ。

 参考になるかどうか分からないが、サマースプリントシリーズができた2006年を起点に、2つの類似事例を見てみよう。

 まずは2006年以降、芝1400mの重賞に優勝した馬が、その年の芝1200mGIIIに出走したケース。これは[5-0-2-11]で、ソルヴェイグが単穴をあけているので回収率も高い。ただ、のべ18走でも実頭数は12頭(1頭で複数回出走することがあるので)で、いずれもそれ以前に1200m出走経験はあった。カレンチャンのように、むしろ1400m(阪神牝馬S)出走がイレギュラーだったケースもある。

 次に2006年を起点として、芝1600mの重賞に優勝した馬がその年もしくは翌年に芝1200mGIIIに出走したケース。これは実頭数16頭・21走で[2-0-5-14]。面白いことに、こちらは前述のジューヌエコールと、あとはウリウリが1200m初経験で勝っている。

 藤沢和厩舎は初の1200mではなかったがスプリンターズSの1回しか1200m経験のなかったキングストレイルが函館スプリントSで3着、1200m初だったレッドスパーダが1番人気を裏切る形とはいえオーシャンSで3着(その翌年にも3着)している。他厩舎ではレッツゴードンキが1200m経験の無いところから函館スプリントS→キーンランドCと連続3着した。こちらは1400→同年1600mに比べて、1200m初心者も走ってはいるのだが、3着止まりが多い。

 こうしてみるといきなりの1200mでもそれなりにやれそうではあるのだが、積極的に買いたいというほどの根拠はない。また、成功例は牝馬が多めのようにも思える。ダノンスマッシュとの比較だと斤量面でもダノンが1キロ有利だし、2択ならば専門家のダノンを軸にとって、タワーオブロンドンは3着付けまでといった形を検討してもいいのではと思っている。



重賞データ分析・小林誠

全重賞でも屈指の堅いレース!/ユニコーンS

■ユニコーンS(G3・東京ダ1600m)

【特注データ】3行でわかる! レース攻略の糸口

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 大井での東京ダービーなど、暑い時期になってから活性化してくるダート路線。ジャパンダートーダービーやレパードSなど、今後の3歳ダート路線を占う意味でも重要な一戦が、東京でのユニコーンSである。昨年の勝ち馬であるルヴァンスレーヴや、2016年の覇者ゴールドドリームなど、後の最強クラスもこのレースを制している。

 その最大の特徴が「とんでもなく堅い」という点だ。しかも、1番人気が飛び抜けて強いわけではなく、上位人気がすべて強いというのがこのレース。3番人気以内[10-7-5-8]という成績からも、間違っても穴狙いなどしてはならないレースであるのがうかがい知れる。おそらく今年も、かなり堅く決着することだろう。

 それ以外の特徴としては、レースデータとコースデータの両方で「内枠不利&外枠有利」の傾向が強いことや、ダートにしてはかなり瞬発力の要求度が高い舞台であることなどがあげられる。また、前走で5着以下に終わっていた馬が、まったく巻き返せていないのもポイント。ダート路線で順調に好成績をあげてきた馬が、とにかく強いレースである。


【コース総論】東京ダ1600m
★1番人気など人気サイドが非常に強いコース。極端な穴狙いは避けるべき。
★内枠である馬番1~4番の不振が目立つ。基本的には内枠不利かつ外枠有利。
★先行勢が優勢も上がり最速馬は「超」好成績。決め脚が求められるコース。

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 2コーナー奥のポケットからスタートで、スタート直後は芝を走る東京ダ1600m。その区間が約150~180mとけっこう長いため、芝をある程度こなせる馬であれば、行き脚がつきやすい外枠のほうが有利となる。G1のフェブラリーSも開催されるコースだが、けっこうクセが強い部類といえるだろう。

 まずは人気別だが、[118-64-42-114]で勝率34.9%をマークしている1番人気を筆頭に、人気サイドの強さが目立つ。1着馬のじつに82.9%までが5番人気以内であるため、人気薄の穴馬を1着で狙うような馬券は買いづらい。高配当を狙うにしても、軸は人気サイドに固定すべき。極端な波乱は少なく、あってヒモ荒れ程度と考えるべきだ。

 次に馬番だが、スタート直後に芝を長く走れる外枠のほうがやはり有利。内枠である馬番1~4番は信頼度だけでなく回収値ベースの数値も低めで、かなり買いづらい面がある。単純に内外で比較したデータでも、ハッキリと「外>内」という傾向が見てとれる。基本的には、内枠不利&外枠有利のコースといえるだろう。

 最後に脚質。ダート戦らしく先行勢の信頼度がもっとも高いのだが、注目すべきは上がり上位馬の好成績。最速上がり馬は[66-35-25-73]で勝率33.2%、連対率50.8%という信頼度の高さで、単勝適正回収値197.3、複勝回収値198と爆発力も十分だ。クラスが上がれば、中団から差す馬がもっとも信頼できるはず。これほど瞬発力の要求度が高いダートコースも珍しい。


【レース総論】ユニコーンS(G3) 過去10年
・レースの要所!
★3番人気以内[10-7-5-8]で10番人気以下[0-0-1-68]と、人気馬が猛烈に強い。
★コースデータ以上に外枠有利。「真ん中よりも外」を引いた馬が中心となる。
★先行勢と中団待機組の成績が拮抗。瞬発力の要求度が非常に高いのも特徴か。
★前走地方交流からのローテが好成績。前走5着以下馬は「消し」がセオリー。

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 レースの平均配当は、単勝514円、馬連2525円、3連複7541円という尋常ならざる低さ。それもそのはずで、3番人気以内馬がトータル[10-7-5-8]で複勝率73.3%と、とんでもなく強いのである。中穴ゾーンの馬は2~3着に食い込むのが精一杯で、ふたケタ人気馬になると[0-0-1-68]とほぼ壊滅。数あるJRAの重賞のなかでも、トップクラスに「堅い」レースである。

 枠番については、コースデータ以上に「内枠不利&外枠有利」の傾向が強まっている。内枠である馬番1~4番の信頼度は、勝率2.5%、連対率7.5%と飛び抜けて低く、単勝適正回収値34.7、複勝回収値60と回収値ベースの数値も低空飛行。単純に内外を比較したデータにおいても、勝率や連対率には2倍近くの大差が出ている。平均人気の差もあるが、それでもやはり外枠のほうが有利であるのは間違いない。

 脚質面も、コースデータとほぼ同様。もっとも信頼度が高いのは先行勢だが、中団から差した馬も互角に張り合っており、最速上がり馬の強さも目立つ。前走クラス別では、オープン特別からのローテと、交流重賞からのローテが好成績。前走でJRAの重賞に出ていた組──つまり前走で芝のレースに出走していた組が全滅しているのは、しっかり意識しておくべきだろう。

 また、まったく巻き返しがきかないレースであるのも大きな特徴。過去10年、前走5着以下から巻き返したのは2013年の3着馬ケイアイレオーネだけで、しかも本馬は前走でドバイのUAEダービーに出走していた。つまり、通常のローテで前走5着以下から巻き返した馬は「ゼロ」であり、この傾向は今後も継続していく可能性が高い。前走で芝を使われていた組と同様に、大幅に割り引いて考えるべきだ。

 最後に騎手関連データだが、人気サイドが強いレースでもあり、鞍上が継続騎乗する馬のほうが総じて好成績。また、関東所属騎手の騎乗数が多いレースだが、関西所属騎手や外国人騎手のほうが内容は格段にいい。「関西×継続騎乗」や「外国人×継続騎乗」のパターンを、高く評価したいレースである。


【血統総論】

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 種牡馬別では、ゴールドアリュール、ゼンノロブロイ、Tapitの産駒をプラス評価の対象とした……が、コレに該当する馬が登録してくるかどうかは微妙なところ。ちなみに、今年はヘニーヒューズ産駒が多く出走してきそうな気配だが、こちらは[8-5-5-52]で勝率11.4%、連対率18.6%、複勝率25.7%、単勝適正回収値104.9、複勝回収値69と、なかなか優秀。こちらも、プラス評価の対象としてよさそうだ。


★出走予定馬 総論×各論
 レース最大の特徴が「とにかく堅い」であるユニコーンS。これは過去10年に限定した話ではなく、レースが創設された当初から大して変わっていない。完全にこのレースの「性質」というべきで、今年はもちろん、来年以降も堅く決まり続けることだろう。ここまで穴党泣かせなレースも珍しい。

 出走予定馬でのトップ評価は、いたって順当にデュープロセス。ダイワメジャー産駒のマル外という変わりダネだが、ダート性能の高さは相当なモノだ。けっこう適性が問われるコースだけに、前走の青竜Sで東京ダ1600mをこなしているというのは大きなプラス。M.デムーロ騎手が継続騎乗するようならば、信頼度はさらに高まるはずだ。

 二番手評価にデアフルーグ。前走の青竜Sではデュープロセスの2着に甘んじたが、それまでの3戦はまさに「完勝」で、その力はやはり世代トップクラス。また、デビューからの4戦がすべて上がり3F順位最速~2位と、東京ダ1600mに向く瞬発力を備えているのは大きな強みだ。こちらも、勝ち負けが期待できる存在であるのは言うまでもない。

 三番手評価にヴァイトブリック。前走、園田の兵庫CSでは勝ったクリソベリルに5馬身も突き放されたが、本馬がここまでのダート戦で見せてきた内容は高く評価できるもの。オーヴァルエースやクリソベリルがいないここならば、大威張りできる実績といえる。前走交流重賞組が強いレースというのも、追い風となる要素だ。

 以下はヴァニラアイス、ダンツキャッスル、エルモンストロと続くが、どこまでいっても基本的には人気通り。これを「どう買って儲けるか」という、買い目の構築力を求められる一戦である。
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