田原基成 さん

【函館スプリントS】展開と馬場。現在進行形の状況を味方につけるアノ馬にフォーカス。/東京11R ユニコーンS
【函館11R 函館スプリントS】

禁止薬物の影響で6頭が除外、7頭立てとなった今年の函館スプリントS。

……こんなにサラッと書いて終われるような問題ではないだろう。

公正競馬の観点なら取り消しは妥当な判断かもしれない。しかし、それに伴う人的コストを想像すると心情は察するにあまりある。馬主に対する説明責任、馬のローテーション再考、騎手の確保……いっそのこそ「開催中止」のほうが良いのでは? と思ってしまうほどだ。

「最悪。ここに合わせてやってきただけにコメントがない」
「7頭でやる競馬が公正競馬と本当に言えるのか」

ダノンスマッシュを管理する安田隆行調教師のコメントは競馬ファンの気持ちを代弁する意見だ。私もハッとさせられたが、ひとつのレースで馬番3-6番すべてが不在なんて状況は尋常じゃない。ふだん隣同士でゲートを待つことが多い競走馬にとって、馬4頭分が横にいない影響。それを調べることなど本当にできるだろうか?

いずれにせよ、13→7頭立てのレースとなると前提がガラリと変わってしまう。シュウジ、ライトオンキュー、ダノンスマッシュ、トウショウピスト……展開の鍵を握る馬がゴッソリ抜けたここはスローが濃厚。例えるなら欧州競馬のような、馬群が密集したレースとなりそうだ。

加えて、日曜函館は雨予報。

近年の函館スプリントSは高速馬場化が顕著だった。その前提もまた雨という外的要因にとって覆されてしまうことだろう。不確定要素が多すぎる今年の一戦。現在進行形の状況を味方につける馬にフォーカスしたい。

それを踏まえ、本命の印を託すのはペイシャフェリシタ。

高速馬場ならタワーオブロンドンで仕方ないと思っていたが、時計のかかる馬場想定が同馬の評価を考えるきっかけとなった。全5勝の内訳は開幕週、オール野芝、春・秋の東京or阪神。一度たりともタフな馬場での経験がないのだ。

終わってみれば問題なし、との可能性は十分。それでも私は過去の経験が生み出す「再現性」に目を向けたい。ペイシャフェリシタには稍重の洋芝キーンランドCでダノンスマッシュと0秒1差の3着あり。当時と同じ内枠を引き当てた点も再現性の確率を上昇させる追い風となる。

相手筆頭に抜擢するのはサフランハート。

オープン昇級後の2戦はともに勝ち馬から1秒以上離される競馬。とはいえ洋芝では【0-2-2-2】と勝てないまでも馬券圏内の回数は多い。前走から距離短縮で臨んだ際の成績【3-0-2-1】も加味したとき、見限るには早計だ。内枠からロスなく運べれば勝機も見えてくる。

カイザーメランジェも要注意の1頭。

1戦1勝の洋芝替わりに加え、父・母父ともに洋芝重賞勝ち馬。すなわちそれは洋芝特有の馬場適性を注入されたことに他ならない。穴馬としての魅力は十分だ。

タワーオブロンドンは4番手評価。

単勝1倍台の同馬をこの位置に据える意味……連対はおろか馬券圏外の可能性ありと捉えているということだ。私は京王杯SCの見解で「1400mなら現役最強」とこの馬を評したが、非根幹距離巧者はどこまでいっても非根幹距離で狙いたい。馬券圏外に敗れた2戦が57キロである点から、58キロの斤量も不安要素だ。

内に2頭しかいないここは先手を主張しそうなダイメイフジ、時計のかかる馬場は歓迎のアスターペガサスまでを3連複フォーメーションの3列目に設定。

【函館11R 函館スプリントS予想の印】
◎2 ペイシャフェリタ
〇1 サフランハート
▲10 カイザーメランジェ
☆13 タワーオブロンドン
△11 アスターペガサス
△7 ダイメイフジ

【3連複/フォーメ】2-1,10,13-1,10,13,11,7(9点)


【東京11R ユニコーンS】

本命馬はすんなり決まった。

クリソベリル、マスターフェンサー、オーヴァルエース。粒揃いの3歳ダート路線を形成する面々が姿を現さない今年のユニコーンS。その伏線には「オーナーサイドの事情」があったのだろう。少し深堀りすれば容易に想像はつく。

では、私の本命馬であるデュープロセスはどうか?

正直なところ、この馬に対してはずっと懐疑的な目で見ていた。3走前の500万下は辛勝、昇竜Sはハイペースの追込決着による展開利……こうしたエクスキューズを覆したのが青竜S。

前半4Fと後半4Fを分けると、それぞれ47秒9、48秒7。いわゆる「後傾ラップ」が刻まれたことで必然的に先行馬にとって厳しい流れとなった。2着デアフルーグ、3着ニューモニュメントは道中後方で脚を溜めた馬。4番手追走から早め先頭で勝ち切った結果は、私の「疑う気持ち」を粉々に打ち砕いた。

振り返れば、私がこの馬に注目したのは2戦目の勝ち方。「逃げれば楽勝」の状況だったと思うが、抑える競馬を徹底して教え込ませたのだ。その成果が身を結んだのが前述の青竜S。自在脚質・馬場不問の戦績に加え、2019年のM.デムーロ×安田隆コンビは5戦5勝……私のなかで死角らしい死角は見当たらない。

さて、問題はここから。

雨の影響を受けた土曜東京は不良馬場。それも水が浮くひどいコンディションだった。このレベルまで悪化した東京ダートは「上がり3F最速馬」に食指が動く。土曜東京ダートの6レース中4レースでこれに該当する馬が勝利……予想のキーワードとして見逃せない。

そこで浮上するのが青竜Sの2.3着馬だ。

デアフルーグは本質乾いたダート向きだと思う。芝スタートの東京ダート1600mもベスト条件とは言い難いが、伏竜Sで負かした相手がマスターフェンサー、ラインカリーナ。同世代のトップクラスが集ったレースを制した点から能力を疑う余地はない。

ニューモニュメントも興味深い1頭。

100%と言っていいほどスタートで出遅れる馬。そして100%と言っていいほど大外に持ち出せば確実に伸びてくる馬でもある。左回りでの馬券圏外は休み明けのレースに限定。戦法に迷いのない馬だけに、逃げ先行馬が揃ったメンバー構成はプラスに働くだろう。

次なるキーワードは「外枠」。

フェブラリーSに武蔵野S……ユニコーンSも例外ではないが、このコースの映像を頭に流してもらいたい。内枠で砂を被った馬がズルズルと失速し、外枠勢が気持ち良さそうに走る情景が浮かんでこないだろうか? 近5年中、4年までもが馬番フタ桁番というユニコーンSの事実から目を背けることはできない。

全日本2歳優駿と同じ左回りの渋ったダート1600m替わりとなるノーヴァレンダ。
重-不良ダート成績【4-1-1-1】複勝率85.7%のアサクサキングス産駒オンザウェイ。

波乱の使者となる可能性を秘めた2頭は3連複フォーメーション2列目に入るだけの資格を有している。あとは1800mの持ち時計が光るダンツキャッスル、当該コース実績のあるヴァイトブリックまでをケア。

なお、普段の見解で記している【注目レース】は日曜日にTwitter上でお伝えすることとする。

【東京11R ユニコーンS予想の印】
◎8 デュープロセス
〇6 デアフルーグ
▲13 ニューモニュメント
☆14 ノーヴァレンダ
注12 オンザウェイ
△11 ダンツキャッスル
△3 ヴァイトブリック

【3連複/フォーメ】8-6,13,14,12-6,13,14,12,11,3(14点)






元騎手・坂井千明の乗り役流儀

【ユニコーンS追い切り診断】デアフルーグは反応や伸びも良い/デュープロセスは無難な動き

■アシャカトブ【A】
硬い走りをするけど、体は使えている。この馬なりに順調だと思う。

■ヴァイトブリック【B】
体は使えていたけど追ってからの反応がイマイチ。

■ヴァニラアイス【A】
気分良く走れているし、体の使い方も問題ない。

■エルモンストロ【B】
頭が高いけど体の使い方は悪くない。硬い走りをするけどダートなら気にする必要はない。

■オンザウェイ【B】
体は使えていたけど全体的に力が入っていない。これから成長していく馬だろう。

■ザディファレンス【B】
直線の動きが見え辛かったね。動きが見えていた範囲だけで語ると走りは悪くなかった。

■ダンツキャッスル【B】
頭が高くて首の使い方がよく見えなかった。それに浮きながら走っていた。

■デアフルーグ【A】
体が使えていて、気分良く走れていた。反応や伸びも良い。悪いところがなかった。

■デュープロセス【A】
強調するところはないけど悪いところもない。可もなく不可もなくと言ったところだろう。

■ニューモニュメント【B】
走りは悪くないけど、ダート馬っぽい力強さが感じられなかった。

■ノーヴァレンダ【B】
追い出してからの反応は良かったけど、そこからの伸びが物足りなかった。良くなる余地はある。

■ワイドファラオ【A】
体は使えていたけど、追ってからモタつくところがあった。少し重いかな。ただ、この一追いで変わってきそうな雰囲気がある。

良く見えたのは気持ちが乗っていたヴァニラアイス、直線の動きが良かったデアフルーグ、無難な動きを見せていたデュープロセスの3頭。アシャカトブは硬い走りをしていたけど、それはダート馬特有のもの。順調に仕上がっていると思う。ワイドファラオは最終追いで変わってくるかもしれない。最初の3頭と比べると見劣りがするけど、この2頭も及第点を与えられる。

【A】=水準以上の動き。調整過程は良好
【B】=デキは平凡。特筆すべきポイントなし
【C】=状態面に不安アリ
【危】=好調時とくらべて著しく状態が悪い。危険な人気馬
【VIP】=先々が楽しみな素質馬


【函館SS追い切り診断】タワーオブロンドンは千二をこなせる/ダイメイフジは終いの反応が良かった

■アスターペガサス【B】
頭の高さはいつものこと。むしろ、そこよりも気になるのが前走よりも重い動きに見えるところ。体の使い方は良くなっているだけにそこが気になった。

■カイザーメランジェ【B】
体は使えているけど力強さが感じられなかった。

■サフランハート【B】
キビキビした走りをしているけど動きに硬さがある。短距離馬っぽい走りをしているね。

■ダイメイフジ【A】
頭は高いけど気分良く走れていて反応も良かった。順調に仕上がっていると思うよ。

■タワーオブロンドン【A】
体が使えているし、力強い走りをしている。短距離馬っぽい硬さがある馬だから千二はこなせると思う。強いて心配なところを挙げるとすれば、速いペースに戸惑う可能性があるところ。流れに乗ることさえできればこの馬の走りは出来ると思うよ。

■ペイシャフェリシタ【B】
体の使い方に悪いところがなかった。頭の高さが気になるけど、仕上がりに問題はないと思う。

■ユキノアイオロス【B】
動きは悪くない。ただ、高齢馬ということで気持ちが落ち着きすぎている。競走馬向きの性格をしていないね。

7頭立てと小頭数になってしまったから良く見えた馬も当然少ない。出走するメンバーの中で見映えがしたのはダイメイフジとタワーオブロンドン。2頭とも終いの動きが良かったよ。

【A】=水準以上の動き。調整過程は良好
【B】=デキは平凡。特筆すべきポイントなし
【C】=状態面に不安アリ
【危】=好調時とくらべて著しく状態が悪い。危険な人気馬
【VIP】=先々が楽しみな素質馬

競馬コラム「水島晴之の単複で買え」

デアフルーグがきっちり決める/ユニコーンS

東京11R (6)デアフルーグで勝負だ。青竜Sは内の狭いところをこじ開けて2着。初めて土がついたが、陣営は悲観していない。鈴木伸師は「内枠でもまれる競馬をしたが、上がり(35秒2)も速かったし、内容は悪くない。あそこは力がないと抜けてこられないから」と話す。
1週前にウッドコースで6ハロン82秒3-12秒6の速い時計を出し、今週は余力を残しながら3頭併せで先着。動き、反応ともに文句なしだ。津村騎手も「先週がすごくいい感じだったので、直前は整える程度。最後だけ気持ちよく走らせた。先々は大きいところを狙える馬。ここはきっちり決めたい」と力が入っている。単5000円。

東京9R (8)ジュニエーブルを狙う。昨秋に500万を差し切った時と同じ東京ダート1600メートル。前走もしまいはいい脚を使った。中助手は「この条件が合う。調整もうまくいったし、あとは展開が向いてくれれば」と期待する。乗り慣れた柴田善騎手に戻るのも好材料。先行馬がそろい展開の利も見込めそう。前が止まったところを外から突き抜ける。単2000円、複3000円。(ここまでの収支 マイナス4万2600円)
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結果

東京9R ⑧ジュニエーブル 14着

東京11R ⑥デアフルーグ 7着




佐藤ワタルの内ラチの上を走れ!

【ユニコーンS・最終結論】絶好枠ゲット!チャンスだ振り抜け!

いつもならプロ野球・阪神タイガースについての悲喜こもごもから始まる当コラムだが、さすがに今日は禁止薬物の話から始めなければなるまい。当コラムは競馬コラムである。

前代未聞。まさにその表現がピッタリであろう。禁止薬物がエサに混入していた事件は以前にもあったが、これだけ大規模な騒動はかつてなかったように思う。調教師の問い合わせから発覚したというが、タイミング次第では更なる事態に発展していた。迅速な対応を評価すると共に、チェック機能の甘さについて議論されなければならないだろう。

今回の多くの除外により馬主の多くも不満の声を上げていると聞く。来週末の競馬施行に関しては問題ないとはいえ、週中の船橋競馬でもすでに競走から除外するなどの話があり、当分尾を引く問題となりそうだ。


日曜も多くの競走除外馬が出ている。展開的な影響を受けそうな馬がいるだけに、慎重に考えていきたい。


まずは東京11R・ユニコーンS。近5年の勝ち馬からノンコノユメ、ゴールドドリームとフェブラリーS勝ち馬が2頭出ているように、フェブラリーSと傾向が似ている。同じコースでやるのだからそれはそうだろうというツッコミはこの際なしにしてもらおう。

フェブラリーSで強い血統にクロフネやフレンチデピュティらが持っているデピュティミニスターの血があるが、当然ユニコーンSでもデピュティミニスターは強い。近5年を見ても、ノボバカラ、アルタイル、ゴールドドリーム、グレートタイムと好走馬を多く輩出している。

今年のデピュティミニスター持ちは内からエルモンストロ、デアフルーグ、ザディファレンス、ノーヴァレンダの4頭。中でも◎ノーヴァレンダ(牡3、栗東・斉藤崇厩舎)は前走伏竜S5着に敗れているものの、それまで外枠からスムーズなレースしかやってこなかった馬で、初めて内枠で砂を被る形になってしまったことが主な敗因。改めてパトロールビデオを見直すと、砂を被った瞬間顎が上がり、推進力に欠けたフォームになっているのが分かる。

そもそも伏竜Sは2着のマスターフェンサーがケンタッキーダービー6着、3着ラインカリーナが関東オークス1着とそれなりに相手も強かった。今回はそこから1kgの斤量減、そして父がダイワメジャーだけに、芝血統が来やすいユニコーンSに替わるのは大きい。外を回らされ過ぎなければ巻き返すチャンスはありそうだ。

ノーヴァレンダが敗れた伏竜Sを勝ったのがデアフルーグ(牡3、美浦・鈴木伸厩舎)。前走は初めての左回りで最内枠。初の芝スタートでもあった。三重苦という状況だったが、内からしぶとく抜け出してきて2着。内枠とはいえ6番枠なら前走とは違う競馬も可能だろう。

穴はニューモニュメント(牡3、栗東・小崎厩舎)。左回りのほうがスムーズに走れる馬で、砂を被れにくい外枠もプラス。時計が速くとも対応できる点は魅力的だ。大穴はデピュティミニスター持ちで切れ味鋭い末脚を持つザディファレンス(牡3、美浦・相沢厩舎)。3着を狙える力はある。


天気予報を見ると『暴風雨』と不安な文字列の記載がある函館競馬場。函館11R・函館スプリントSが道悪で行われるのは避けられないだろう。今年は道悪だと分かっていたので、道悪の鬼・シャマーダル産駒のライトオンキューを狙えば当たるな簡単だ…と思っていたら、ダノンスマッシュらとまとめて出走取消になってしまった。人生とは思わぬところに落とし穴がある。

元々函館スプリントSはスタミナある種牡馬の産駒が走りやすいレースである。マンハッタンカフェ産駒のガルボやヒルノデイバロー、ファルブラヴ産駒のエポワスらがいい例だ。残った7頭はそれなりにスタミナ血統を持っているものの、特に◎カイザーメランジェ(牡4、美浦・中野栄厩舎)の血統は気になるところ。

父サクラオリオンは全盛期に無類の洋芝巧者として知られ、重馬場の中京記念も勝ち切ったキングマンボ系エルコンドルパサーの産駒。伯父サクラゴスペルも力のいる馬場は得意であった。カイザーメランジェ自身は18年セプテンバーSで一度だけ稍重の芝を経験したのみで、稍重とはいえ勝ち時計が1.07.0という速い決着。あまり参考にならない。本質的に道悪巧者の可能性はある。

ネックとしては距離短縮がよく来るレースだけに、距離延長がどう出るかという点。直線1000mの適性は少ないことから、前走の6着はあまり気にしなくていい。

タワーオブロンドン(牡4、美浦・藤沢和厩舎)は血統的には道悪ができないシーンが想像できない。58kgがどうかだろう。道悪の上手さで言えばペイシャフェリシタ(牝6、美浦・高木登厩舎)も外せない。穴は距離短縮のダイメイフジ(牡5、栗東・森田厩舎)。道悪ができればというところ。更に穴ではサフランハート。都合上印は回っていないものの、道悪は上手く、内ラチを頼るところがあることから、最内もいい。力が足りるかどうか、その一点に尽きる。


阪神競馬場は土曜の雨が残って、馬場状態発表以上の重さが残ると思われる。阪神11R・米子Sは『道悪の鬼』こと◎ワンダープチュック(牡5、栗東・河内厩舎)。どんなに悪い馬場でも泳ぐようにこなし、まるでトヨタのランドクルーザーを思い起させる。昨年も不良馬場の錦Sで1着、続く重馬場の多摩川Sも2着と、道悪馬場に対する適性は現役の中でも相当高い。

まだ準オープンの身であるものの、昨年の福島テレビオープンでも2着に食い込むなど、実力はオープン級。前走も出遅れながら追い込んできた内容は秀逸で、前に壁を作れる内枠もいい。

位置取りが後ろ過ぎる点は気になるが、同じく道悪巧者のキョウヘイ(牡5、栗東・宮本厩舎)あたりまで手を伸ばしてみたい。まったく関係ない話だが、友人に名前がキョウヘイくんという、筆者の地元・山形県の山奥の温泉旅館の跡取り息子がいる。朝市で有名な肘折温泉の木村屋という旅館だ。機会があれば読者の方も行ってみてはいかがだろうか。



狩野雄太さん

【ユニコーンS・結論】晴雨兼用の好走ポイントを満たす穴馬!

先週はエプソムS(G3)で本命◎サラキア(7人気)が2着。『馬場状態を問わない激走パターン』に当てはまった馬が結果を出してくれてよかったです。今週も、良馬場でも道悪でも使える材料を紹介していきます。

日曜は東京でユニコーンS(G3、ダート1600m)が行われます。現3歳世代にとってJRAでは初めてのダート重賞ですから、距離を問わずダートで結果を残してきた馬が集結します。近3年で馬券に絡んだ以下の9頭は、すべてダ1400m以上の馬券率が80%以上で、掲示板を外したことがない馬でした。

2018年(重馬場)
1着 ルヴァンスレーヴ [3-1-0-0]
2着 グレートタイム  [2-3-0-1]
3着 エングローサー  [1-0-1-0]

2017年(良馬場)
1着 サンライズノヴァ [2-1-1-1]
2着 ハルクンノテソーロ[1-1-1-0]
3着 サンライズソア  [2-0-0-0]

2016年(良馬場)
1着 ゴールドドリーム [3-1-0-0]
2着 ストロングバローズ[3-2-0-0]
3着 グレンツェント  [3-1-0-0]
※カッコ内はダ1400m以上の成績

その中でも、メンバー上位の上がりを出した差し・追い込み馬が馬場状態に関係なく好走しています。良馬場だった2017年、重馬場だった2018年とも、上がり1位の馬が勝って同3位以内の馬が連対。近5年まで見ても、上がり3位以内だった馬が毎年2頭以上好走しています。

昨年はデビューから全4戦で上がり3位以内をマークして3勝していたルヴァンスレーヴが圧勝。7番人気で3着だったエングローサーもダートでは上がり2位以内100%でした。どちらもこのレースでは追い込んできましたが、それまでに4コーナー5番手より前の位置からメンバー上位の上がりを出して好走した経験がありました。
冒頭で「距離を問わずダートで結果を残してきた馬が集結」と書きましたが、ダート1600m以下に出走したことのない馬は近3年で1頭も馬券に絡んでいません。

ダート1400m以上の馬券率が80%以上で、先行してメンバー上位の上がりを出していた馬。そしてダ1600m以下の実績があるのはヴァイトブリック、デュープロセス、ノーヴァレンダ。


今週から開幕した函館では、函館スプリントS(G3、芝1200m)が行われます。とてもわかりやすい『激走ポイント』があったのですが、大量に除外馬が出て7頭立てになってしまいました……。

もう1つのポイントを紹介していきましょう。開幕週に行われた2015年以降、近3走以内に4コーナー4番手以内の競馬をして好走した馬、G1では大敗して1400mの重賞で好走歴があった人気薄が激走して波乱を起こしています。

2018年2着のヒルノデイバロー(10人気)はスワンS2着の実績があり、2017年3着のエポワス(7人気)は2戦続けて先行して連対。2016年は前走G1で大敗して1400mの重賞で好走歴があったソルヴェイグ(12人気)が勝ちました。

近3年で連対した6頭のうち、5頭が前走1400m以上のG1かG2で凡走していた重賞実績のある馬でした。今年の該当馬はダイメイフジ、ペイシャフェリシタ。




水上学の血統トレジャーハンティング

日曜東京11R ユニコーンS(G3)(ダート1600m)
◎本命馬
③ヴァイトブリック
(牡3、美浦・和田郎厩舎、戸崎騎手)
土曜の東京ダートは、雨が大量に降ったために水田のような馬場となり、道悪ながら却って時計が掛かった。しかし日曜は晴天の予報で、水は引いてくるに違いない。となれば、今度は脚抜きの良い軽いダートに変貌するだろう。 そのような馬場への適性、そしてコースへの適性から、人気2強をさしおいて、③ヴァイトブリックを本命としたい。

父シンボリクリスエスからは、去年の勝ち馬ルヴァンスレーヴ、一昨年3着のサンライズソアが出ているし、またサクセスブロッケンやダノンカモンなど、東京ダートマイルを大の得意としていた馬が出ている。またヴァイトブリック自身は、同じくシンボリクリスエス産駒だったランフォルセの近親で、かなり血量が近い。1800mでも悪くないが、スピードの持続力を活かせるこのコースこそがベストと判断した。

$お宝馬
⑬ニューモニュメント
軽いダートは意外と前前の意識が強まってオーバーベースとなり、上級条件では差し追い込みが決まることは珍しくない。この馬は過去に2回、人気のデュープロセスと小差の競馬をしており、その割には侮られている。展開がハマれば一気の突き抜けもあり得る。この馬場ならチャンスは拡大するはずだ。斤量も据え置きで、穴として期待大。

相手上位は⑭ノーヴァレンダ、⑧デュープロセス、⑥デアフルーグ。押さえに④エルモンストロ。



境和樹の穴馬券ネオメソッド

トレンドのボールドルーラー系をヒントに
日曜・函館11R 函館スプリントS(GⅢ)(芝1200m)
(金曜日に公開)

2019hakodatess01.png

最近の函館スプリントSは、「ボールドルーラー系保持・内包馬」が最有力。

2019hakodatess02.png

一昨年、3人気でこのレースを制したジューヌエコールも、母父はボールドルーラー系のアグネスタキオン。私の定義では、内包は「父母父、母母父まで」としているので上記表には掲載しませんでしたが、ボールドルーラー絡みの血統を持っていた馬であることは確か。

また、過去に10年2人気1着ワンカラット、13年3人気3着フォーエバーマーク、17年7人気3着エポワスと3頭を馬券圏内に送り込んでいるファルブラヴも、フェアリーキング×スルーピー(ボールドルーラー系)という配合の種牡馬で、その産駒はボールドルーラー内包馬ということになります。

このレースは、微妙に施行時期が変わることが多く、かつて開催後半に行われていた頃は、広くノーザンダンサー系が活躍。どちらかというとスタミナ血統の重要性が高かったのですが、開幕週施行時(13年および15~現在)に限ると、上記表のようにボールドルーラー系保持・内包馬が圧倒的な支配血統と考えられます。

ただし、残念ながら今年はボールドルーラー系保持・内包馬の出走がありませんので、この傾向をストレートに使うことができません。

なんとも残念な限りですが、ボールドルーラー系といえば、米国血統の主力を形成する系統。そのボールドルーラー系に代表される米国血統そのものの重要性は無視できないと拡大解釈しておきます。

実際、昨年、10人気で2着したヒルノデイバローは、母母父に米国GⅠ勝ち馬のコックスリッジを持っていましたし、同年3着ナックビーナスも母父モアザンレディがやはり米国GⅠ勝ち馬でした。

今年は、米国血統、特に米国GⅠ血統を重視して候補馬を抽出する方向で攻めてみましょう。

⑥ダノンスマッシュ
(母父ハードスパン)

⑩カイザーメランジェ
(母母父キュアザブルース)

⑪アスターペガサス
(母父トリッピ)

⑩カイザーメランジェは母母父キュアザブルースが米国GⅠ勝ち馬。

2走前の鞍馬Sは、大外枠を引かされ、速めのラップで外々を追走させられる負荷の強い競馬。前走の韋駄天Sは、千直戦らしい外枠有利の競馬になり競り負け(先着を緩した4頭は、全てこの馬より外の枠を引いた馬でした)。ともに着順ほど悪い内容ではありませんでした。

函館記念(札幌施行)勝ち馬サクラオリオンが父、札幌記念勝ち馬のサクラプレジデントが母父という、洋芝適性の高い配合も魅力的。人気がないならば穴の期待を寄せてみる手はあると思います。
結果 ⑩カイザーメランジェ 1着  単勝配当1570円 複勝配当570円


3歳ダート頂上決戦の重要血統は!?

東京11R ユニコーンS(GⅢ)(ダ1600m)

2019unicorn01.png

ユニコーンSといえば、「ヴァイスリージェント系」が好相性。

2019unicorn02.png

ここ2年は結果を出せていませんが、昨年の3人気2着グレートタイムは、母母父にオーサムアゲン。2年前は9人気で小差4着だったサンオークランドが母父フレンチデピュティでこのテーマに該当(該当馬はこの1頭のみ)していました。
過去、人気馬、人気薄ともに好走例は多く、いまだユニコーンSにおける最重要血統と考えておくべきだと考えます。

2019unicorn03.png

12年に初めて産駒が出走して以来、9頭出走して3勝を挙げているゴールドアリュール産駒。

昨年も唯一の該当馬ホウショウナウが10人気ながら4着と健闘しており、相変わらずの適性を垣間見せました。

ゴールドアリュールといえば、同じ舞台で行われるフェブラリーSにおいても重要性の高い血統。それだけに、過去9頭中3勝という好成績も頷けるものがあります。

今年は出走がありませんが、来年以降、再び思い出す必要があるでしょう。

ゴールドアリュール産駒が不在なら、ヴァイスリージェント系保持馬を積極的に狙いたい今年のユニコーンS。該当馬は……

⑥デアフルーグ
(母父フレンチデピュティ)

⑦ザディファレンス
(母父デピュティコマンダー)

⑭ノーヴァレンダ
(母父クロフネ)

⑭ノーヴァレンダの前走は、他馬より重い57キロを背負い、内で揉まれる形になったことが敗因。これまで外から捻じ伏せる競馬しか経験していなかった馬にとっては、かなりストレスのかかる競馬になったようです。そもそも、デビュー戦で逸走して競走中止になった経験もある気難しい馬。

前走を力負けと見るのは早計、今後の糧になるレースだったと考えるべきでしょう。

あの敗戦一発で評価が落ちるなら好都合。血統適性が見込めるここで改めて狙うのが吉。
結果 ⑭ノーヴァレンダ 9着


ユニコーンS週

●新星は現れるのか●

サマースプリントの第一弾となる函館スプリントS。

前代未聞の事件の影響で6頭が発走除外、出走頭数は7頭となってしまった。

本命視されていたのは高松宮記念で1番人気に支持されたダノンスマッシュ。斤量は57キロ。

一方、対抗候補のタワーオブロンドンは斤量が58キロ。

この1キロ差は獲得賞金によって決められた斤量が増えていく仕組みで生じる差で、もっとも軽いアスターペガサスは52キロ。

近年、3歳馬、もしくは牝馬が上位争い加わっているのは、この斤量差によるところが大きい。

注目したいのは58キロのタワーオブロンドンに騎乗するレーン騎手。

初の函館参戦となるわけだが、函館参戦が決まった時点ではメインレースの騎乗馬は決まっていなかったとのこと。

どういうことか取材をしてみると、日本の色々な競馬場で騎乗してみたいというレーン騎手の希望を受けて身元引き受けの堀調教師が函館へ有力馬は2頭をスタンバイ。

これによってレーン騎手は未勝利と500万の2頭で函館参戦を決定。

その後、タワーオブロンドンが安田記念を回避して函館スプリントSへの参戦を表明してコンビ継続が決定。

タワーオブロンドンの安田記念回避までには馬主のゴドルフィンサイドと藤沢和師の間で、かなり白熱した議論が行われて、オーナーは安田記念へ、藤沢和師は函館スプリントSへと互いに譲らずに、結論が出たのは安田記念の1週前。

オーナーの希望を退けてまでのスプリント参戦は藤沢和師には相当な自信があってのものだろう。

混とんとしているスプリント界に新星は現れるのか。まばたき厳禁の戦いがスタートする。

【関西事情通のちょっとイイ?話】

●前走は敗因がハッキリ!●

出走頭数が大幅に減ってしまった函館スプリントSだが、東京の重賞ユニコーンSでは2頭に留まり、また上位人気馬の除外は無く出世レースとしての体裁は保たれている。

そんな中での注目は…

やはり遠征してきているジョッキーにはまず注目だろう。

関西からはミルコと福永・幸騎手が遠征、それぞれがぞれぞれに注目と言えるのだが、それ以上に函館から遠征してくるジョッキーにはより注目してみたい。

川島騎手は残念ながら競走除外となってしまったが、もう一人土曜日は函館で騎乗し、日曜は東京へ遠征してくるジョッキーがいる。

北村友一騎手。手綱を取るのは自らの手で全日本2歳優駿を勝ったノーヴァレンダだ。

2歳の地方交流とは言え、GI級レースを勝利しているこの馬は実績的にはNO1。前走が不甲斐ない敗戦で評価が下がっているようだが、まず主戦の北村友一騎手はアルアインで大阪杯の騎乗があり乗れず、代打ジョッキーでのレースとなった。そして…

枠順が内枠を引いた事で「今後の為にも砂を被る競馬を」というオーダーがあり、結果的にはそれが悪い方に出てしまい、初めて砂を被る競馬で能力を出し切れず終わったようなもの。

今回は主戦である、気心知れている鞍上に戻り、尚且つ枠順も桃色帽子。もろもろ条件が好転する。当然巻き返しがあっていいだろう。

陣営とすれば、せっかく砂を被る競馬を経験させたのでもっと内枠でも良かったと思うが、東京ダートマイル戦なら外枠が不利になるわけでは無く問題ない。

函館から遠征する北村友一騎手にも注目だが、何より敗因がハッキリしている前走の敗退で人気を落とすここは馬券的にも注目だろう。

【競馬場から見た推奨馬券】

東京は土曜の夜半から、予報通りの大雨。
土曜朝の時点で芝不良、ダートも不良。
更には禁止薬物の影響で、出走取り消しの馬も大量に出た。関東馬は比較的少なかったが、それでも土、日ともに有力馬も数頭取り消している。
馬券を買う上では、ほとんど問題無いが、
馬場も含めて、あんまり馬券は熱くなれないかも。

馬場悪化だけに、やはり馬券はダート戦が中心。
まずは.朝の東京1R。デビュー戦にて、経験馬相手に、内容の濃い競馬をした8番ルンルンバニラが中心。実績的には3番レディグレイだが、連闘はいかがなものか。湿って砂が閉まると、脚元を気にするという情報もあり、過信はできない。
そのルンルンの前走は、出遅れて外を追い上げるきつい競馬。コーナーでも外に膨れ気味でロスが大きかった。それでも0.1秒差で時計も水準級。仕上がっていただけに、肉体的な上積みは少ないかもしれないが、実戦を一度使った精神面の上積みは大きいはず。同じ左回りで広い東京なら、コーナリングももっと良くなるだろう。小柄な馬だけに、砂が締まる程度の馬場なら好材料。

馬連 3-8 6-8 1-8
3連複 3-6-8 1-3-8

自信度 C


東京7Rは、再度外枠を引いた13番ロジヒューズが狙い目。
前走は、速いペースで先行3頭で競り合った。競ったレローヴとジャンティエスは、2頭共に10着以下に大敗。その速い流れでゴール寸前まで先頭を死守したロジヒューズの価値はかなり高い。3着のビジョッテは3馬身も離している。
臆病な面があって、揉まれると走る気をなくしてしまうので、外枠で好発を切ることが条件。とりあえず外枠条件はクリア。
土曜の水の浮くような馬場だと、気難しさを出す可能性もあるが、脚抜きが良い程度の馬場まで回復すれば、逆に先行力が活きる。
あっさりか、惨敗のタイプだけに、単勝が本線。

単勝 13
馬連 8-13 12-13

自信度 C



【関西事情通のちょっとイイ?話】

●この騎乗経緯は注目か!?●

いよいよ今週から北海道シリーズが開幕する。ここから9月の1週目まで函館から札幌へと続くロングラン開催。そして夏競馬の開幕と言える。

その北海道シリーズの開幕により、やはりジョッキーにも大きな動きがある。

今週の開幕重賞には函館スプリントSが組まれているが、この後の主戦場は阪神・中京ながら、ここへピンポイント参戦する関西ジョッキーは川田・小崎・秋山騎手の3人。

川田騎手はオーナーサイドの要望もあり今回から手綱を取るダノンスマッシュ。GI高松宮記念でも1番人気に推された存在、ここでも本命級であることに間違いなく、川田騎手としても楽しみな遠征になる。

小崎騎手が手綱を取るのはアスターペガサス。そう、昨年のこの函館芝1200mという同じ舞台の函館2歳Sで初重賞制覇を成し遂げた馬だ。その後、距離を延ばしてからは甘い競馬が続いていたが、前走でやはり1200mは走るという事を証明して見せた。昨年重賞制覇した舞台でもあり、やはり小崎騎手としても楽しみな遠征になる。

この二人は予定の騎乗だったが、秋山騎手に関しては、当初はここでの騎乗予定は無かった。では何故土日とも函館で騎乗しているかと言えば、秋山騎手が懇意にしている武幸四郎厩舎と飯田祐史厩舎が、「函館で馬を使うから乗りに行くか?」という話があり、さらに自らのお手馬である南井厩舎のメイショウテンダンも開幕週に使うという事、そしてその時点では阪神で余り予定が入っていなかったこともあって函館遠征を決めた。

その後、シュウジが北海道スプリントCから連闘することを決めたため急遽チャンスが回ってきたという経緯。

この経緯から考えると、もちろん他の騎乗馬にも注目なのだが、勝負事なゆえに成り行きで有力馬の騎乗チャンスを得た函館スプリントSも注目だろう。シュウジ自身、洋芝適性はあり、一時はスランプ気味になっていたが、ダートを使い出してから復調し始め、まともに走ればここでもチャンスは十分の1頭。秋山騎手にしてみれば幸運極まりない騎乗だろう。勝負事は得てしてこういう時に好結果が出るもの。前出二人も注目だが、この秋山騎手にも注目してみたい。

【美浦の『聞き屋』の囁き】

●超出世レース●

ユニコーンSの過去10年の勝ち馬にはベストウォーリア、ノンコノユメ、ゴールドドリーム、ルヴァンスレーヴと4頭のG1馬たちが名を連ねており、GⅡやGⅢまで広げればさらに増えて、もっと言えば上位争いした馬たちの中にも重賞勝ち馬が多数出ている超出世レース。

1番人気は4連勝中のデュープロセス。どんな競馬になっても確実に脚を使って着差以上の強さを感じさせる大器。前哨戦も制しており勝利にもっとも近い。

今回取り上げたいのは逆転候補の1番手デアフルーグ。

前走の青竜Sでデュープロセスに負けて連勝がストップ。ただ、この敗戦には明確な理由があり力負けではないことを強調しておいきたい。

その敗因とは、予定していたローテーションによるところが大きい。

どういうことかというと、デアフルーグはもともと青竜Sからジャパンダートダービーへと駒を進める予定だった。

3連勝が中山1800mで青竜Sは距離短縮となる1600m。ジャパンダートダービーは2000mなので距離短縮の前哨戦のあと距離延長となるので騎手とすれば操作が難しい。

調教師の指示も、次につながる競馬をしてほしい、というものだったらしいので、津村騎手は折り合い重視で2000mを意識した競馬を選択。

その結果が出遅れもあるが最後方からで、これまでなら3~4コーナーで進出していたが動かずに直線だけの競馬でクビ差の2着。

結果論ではあるが2000mを意識していなければ、もっと違った競馬ができていたはず。そうなればクビ差は逆転できていた可能性はある。

ローテーションを変更してユニコーンSに出走してきたのは勝算があってのことだろう。

ダート界の次世代を担うのはどの馬になるのか。秋のチャンピオンズCも見据えた戦いが始まる。




栗山求さん

函館11R 函館スプリントS(G3) 芝1200m OP 別定

◎13タワーオブロンドン
○7ダイメイフジ
▲2ペイシャフェリシタ
△11アスターペガサス

<見解>
◎タワーオブロンドンは
「レイヴンズパス×ダラカニ」という組み合わせの外国産馬。

2代母シンコウエルメスは
ジェネラス(英・愛ダービー、キングジョージ6世&クイーンエリザベスS)、
イマジン(英オークス、愛1000ギニー)、
オースミタイクーン(マイラーズCS、セントウルS)をきょうだいに持つ超良血。

父レイヴンズパスはイギリスでクイーンエリザベス2世S(G1・芝8f)を勝ち、
アメリカに遠征してブリーダーズCクラシック(G1・AW10f)を
レコード勝ちした活躍馬。

気性が勝ったタイプで行きたがるところがあるため、
血統は中距離向きだが短距離に適性を示している。

2代母の父サドラーズウェルズは道悪の鬼で、
母の父ダラカニは不良馬場の凱旋門賞(G1)を制覇。

パワフルな掻き込む走法からも道悪は苦にしないだろう。

520kg近い大型馬なので58kgも我慢できるはず。




日曜メインレース展望・柏木収保

スピード色が濃く、時計勝負に不利無し/ユニコーンS

華麗なるダート一族はみんな軽視できない


 ユニコーンSの2010年の2着馬バトードールの父は、クロフネ(98)。2016年の勝ち馬ゴールドドリームの母の父は、フレンチデピュティ(92)。2005年の勝ち馬カネヒキリの母の父は、Deputy Minister(79)だった。

 この3頭の種牡馬は「直父系」3代の父と子になる。

 ▽Deputy Minister 1979
   フレンチデピュティ 1992
     クロフネ 1998

 3頭の現在の日本での母の父(BMS)ランキングは、6月13日終了現在、ノーヴァレンダの母の父として登場する「クロフネ…2位」、デアフルーグの母の父である「フレンチデピュティ…4位」、「Deputy Minister…26位」。今回、ザディファレンスの母の父として関係するDeputy Commander(父Deputy Minister)が…337位。

 父子3代の種牡馬が揃ってBMSランキング上位に登場するなど、世界でも希有なこと。タフに活躍した種牡馬期間がきわめて長いからであり、また、次世代への影響力も強いからだろう。クロフネはノームコア、ステファノスなどの母の父であり、フレンチデピュティは、マカヒキ(23日の宝塚記念出走予定)、ダート部門ではアンジュデジールなどの母の父にもなっている。

 とくにみんなダート適性は抜群。カネヒキリ(母の父デピュティミニスター)が出現した2005年以降、いま全盛のサンデー系や、ミスプロ系ではなく、決して近年の主流血脈の分枝でもないこのデピュティミニスター(父Vice Regent)系の種牡馬が、血統表の3代前までに登場するユニコーンSの1-3着馬は10頭に達している。

 今年は、ザディファレンス(母の父Deputy Commander)、デアフルーグ(母の父フレンチデピュティ)、ノーヴァレンダ(母の父クロフネ)。みんな軽視できない。

 ダートのエース級は総じて先行型が多い。また、キャリアの浅い3歳馬は大半が先行策で勝ち上がっている。そこでこの重賞はハイペースになりがちであり、過去10年、3コーナーで6番手以下にいた馬が7頭も勝っている。

 確実に差してくるベーカバド産駒のデアフルーグ(母の父フレンチデピュティ)のファミリーは、スピード色が濃い。渋ったダートの時計勝負も不利ではないだろう。デアフルーグから入りたい。



優馬
(金曜日に公開されたものです)


重賞データ攻略
ユニコーンS


 中央競馬で2つしかない3歳ダート重賞の1つ、ユニコーンS。例年、未来のダート王候補生が集結する注目の一戦、データで浮かび上がったのは…?

上位人気馬は堅実
 昨年の勝ち馬ルヴァンスレーヴ、3年前の勝ち馬ゴールドドリームを筆頭に、今後のダート路線を担うであろう素質馬が参戦するレース。それゆえ、傾向としては上位人気馬が順当に結果を出しているレースでもある。

人気別成績(過去10年)
1番人気〔4.3.0.3〕
2番人気〔3.3.1.3〕
3番人気〔3.1.4.2〕
1~3番人気〔10.7.5.8〕
4~5番人気〔0.2.0.18〕
6~10番人気〔0.1.5.44〕
11番人気以下〔0.0.1.58〕

 過去10年のうち7年で1~3番人気同士での決着となり、そのうち3年は1~3番人気が上位を独占。1~3番人気馬のうち、前走のOP特別か交流重賞で2着以内なら〔7.6.5.4〕、さらに前走3番人気以内であれば〔6.4.3.2〕で連対率66.7%、複勝率86.7%となる。

 馬券的妙味は少ないが、上記の条件をクリアして上位人気が予想されるデュープロセス、デアフルーグ、ヴァイトブリックの3頭は流石に外せない存在だろう。

初ダートのアノ馬の取捨は?
 とはいえ、今年は不気味な存在がいる。2走前にGII・ニュージーランドTを制し、今回が初ダートになるワイドファラオだ。風の噂で「ダートならメチャクチャ強い」という話も聞こえてきただけに、気になるところ。そこで今回は同馬の父、ヘニーヒューズのデータから考えてみたい。

ヘニーヒューズ産駒のコース別成績(外国産馬含む・6月9日終了時点)
芝〔15.20.17.247〕連対率11.7%
ダート〔138.107.118.788〕連対率21.3%
京都ダ1400m〔20.12.11.63〕連対率30.2%
東京ダ1400m〔15.5.5.62〕連対率23.0%
東京ダ1600m〔13.6.8.62〕連対率21.3%
中山ダ1200m〔12.4.12.66〕連対率17.0%
阪神ダ1400m〔9.10.14.89〕連対率15.6%

 芝・ダート別の成績と、勝利数上位5コースの成績を列挙してみた。圧倒的にダート優勢の傾向はあるものの、距離的には1400m以下が良さそう。ちなみに勝利数6~7番目は京都と阪神のダート1200mである。

 また、ヘニーヒューズ産駒の芝→ダート替わりでの成績は〔6.8.10.86〕だが、このうち未勝利戦での成績が〔5.6.9.58〕。当レースの過去10年を振り返っても前走が芝だった馬は〔0.0.0.25〕であり、2014年には同じヘニーヒューズ産駒のアジアエクスプレスが1番人気で12着に敗れている。結論として、ワイドファラオは手を出しにくい存在だろう。

狙い馬
デュープロセス
デアフルーグ
ヴァイトブリック

消し馬
ワイドファラオ


重賞データ攻略
函館スプリントS


 夏の函館開催の始まりを告げるスプリント重賞、函館スプリントS。あのロードカナロアですら敗戦を喫した波乱のレースだが、データが導き出した穴馬とは…

1番人気はアブナイ
 日程が7月から6月に繰り上がってからの7年間、1番人気は〔0.1.1.5〕と振るわず。小回りコースのスプリント戦、それも洋芝適性の問われる函館、となると紛れがあるのは当然だろう。

函館SS1番人気馬の成績(過去7年)
2012年 2着 ロードカナロア 前走・高松宮記念(GI)3着
2013年 7着 ドリームバレンチノ 前走・高松宮記念(GI)2着
2014年 11着 ストレイトガール 前走・ヴィクトリアマイル(GI)3着
2015年 14着 コパノリチャード 前走・高松宮記念(GI)5着
2016年 6着 オメガヴェンデッタ 前走・京王杯SC(GII)6着
2017年 4着 セイウンコウセイ 前走・高松宮記念(GI)1着
2018年 3着 ナックビーナス 前走・高松宮記念(GI)3着

 上記7頭のうち6頭は前走でGI・5着以内と好走していたが、ロードカナロアでさえ勝ち切ることは出来ていない。GI好走から臨むローテーション的な難しさに加えて、力を出し切れずに終わる可能性も高い小回りコースが災いしているのだろう。

 今回、人気を集めそうなのが、高松宮記念4着から臨むダノンスマッシュ。昨夏の函館で1600万を勝ち、続く札幌のキーンランドCでも2着と洋芝適性も十分だが、父ロードカナロアと同様にコロッと負けてもおかしくはない。

狙い目は前走大敗馬
 当レースのもうひとつの特徴は前走で大敗した馬の巻き返し。前走の着順別成績は以下の通りである。

前走着順別成績(過去7年)
1着〔2.1.1.10〕
2着〔0.0.1.6〕
3着〔0.2.1.3〕
4着〔0.1.0.4〕
5着〔0.0.0.5〕
6~9着〔1.0.0.16〕
10着以下〔4.3.4.37〕

 前走2桁着順からの巻き返しがとにかく目立つ。昨年も、高松宮記念3着から臨んだ1番人気馬を負かした上位2頭は前走2桁着順だった2頭。

 馬券に絡んだ11頭のうち、10頭までが前走1400m以上からの距離短縮組。また、9頭が前走から鞍上が乗り替わっていた。そこで狙ってみたいのが大穴のトウショウピスト。近走の成績は冴えないが、函館芝で〔3.1.1.0〕と抜群の相性を誇る。一変の可能性に賭けてみたい。

特注馬
トウショウピスト
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