栗山求コラム「血統の裏庭」

宝塚記念(G1)血統的考察

​ 先週のユニコーンS(G3)は
○ワイドファラオ(3番人気)が逃げ切り勝ち。

ニュージーランドトロフィー(G2)に次いで重賞2勝目となった。

競馬のレベルが上がれば上がるほど、
芝は芝、ダートはダート、という専門性が高まり、
双方でトップクラスの成績を収めることは難しくなる。

ワイドファラオは
ダート向きのヘニーヒューズ産駒で、母は芝血統。

両者の良さがうまく表れたのだろう。


さて、今週は宝塚記念(G1・芝2200m)。

この時期の阪神は雨に祟られることが多く、
3年連続で稍重のコンディションで行われている。

良馬場であっても水分を含んでいることがほとんどで、
パンパンの良馬場にはなりにくい。

今年も現時点で土日に雨が降る予定だ。


【キセキ】

昨年秋にスランプから立ち直り、
毎日王冠(G2)3着→天皇賞・秋(G1)3着→ジャパンC(G1)2着と連続好走した。

ジャパンCはアーモンドアイに屈したものの走破タイムは2分20秒9。

その反動と外枠の不利があった有馬記念(G1)は5着と敗れたものの、
休み明けの大阪杯(G1)はクビ差2着。

現役古馬のなかではトップを争う1頭であることは間違いない。


下河辺牧場が誇るオールフォーロンドンの牝系で、
2代母ロンドンブリッジはファンタジーS(G3)を勝ち、桜花賞(G1)2着。

母ブリッツフィナーレは不出走ながら
その兄弟にオークス馬ダイワエルシエーロをはじめ、
ビッグプラネット(京都金杯、アーリントンC)、
グレーターロンドン(中京記念)などがいる。

母とグレーターロンドンはいずれもディープインパクト産駒なので
全兄妹となる。

ルーラーシップ産駒らしく切れ味よりもスピードの持続力が持ち味で、
ジャパンCではレース中盤から終盤にかけて
7ハロン連続で11秒台のラップを刻んだ。

ハイレベルなスタミナの裏付けがなければできないパフォーマンスだ。

前走の2000mよりは2200mの方がよく、
不良馬場の菊花賞を勝っているように道悪は苦にしない。

昨年の宝塚記念(G1)は本調子になかったことに加え、
スタート直後に隣枠のゼーヴィントにぶつけられて
後方からのレースとなったことが響いた。

調子さえ問題なければここでも勝ち負けに持ち込むだろう。


【レイデオロ】

前走ドバイシーマクラシック(首G1・芝2400m)は6着。

当日のテンションが高かったとはいえ、
シュヴァルグラン(2着)とスワーヴリチャード(3着)と比較すれば
物足りない内容だった。

「キングカメハメハ×シンボリクリスエス」という組み合わせで、
レイエンダ(エプソムC)の全兄にあたる。

ディープインパクトやブラックタイドを産んだ名牝ウインドインハーヘアは、
息子たちだけでなく牝系からも血を発展させている。

そのなかで最も勢いが著しいのはレディブロンド分枝。

レディブロンド自身もスプリンターズS(G1)で4着となるなど
6戦5勝の好成績を挙げた競走馬だったが、
子と孫の代で競走年齢に達した10頭中8頭が勝ち上がっている。

レイデオロ以外にゴルトブリッツ(帝王賞)、レイエンダ(エプソムC)が含まれる。

3走前に天皇賞・秋(G1)を勝ったのは評価できるが、
2走前の有馬記念はジャパンCをパスして万全の態勢だったにもかかわらず
ブラストワンピースの2着に敗れ、
前述のとおり前走のドバイシーマクラシックは6着。

ここ2走のパフォーマンスはかつての信頼性をぐらつかせるもので、
今回は正念場となる。

中山芝2200mのオールカマーを勝っているのでコース適性は問題なく、
道悪もこなす。

海外帰りの体調面がどうかだけ。


【アルアイン】

前走の大阪杯で約2年ぶりのG1制覇を成し遂げた。

3歳時に制した皐月賞(G1)と同じく小回りコースの2000m戦だった。

9番人気だったとはいえ近走は掲示板を外しておらず、
昨秋の天皇賞・秋は4着、マイルチャンピオンシップ(G1)は3着という好成績。
展開が向けばG1でも勝てる能力がある。

「ディープインパクト×エッセンスオブドバイ」という組み合わせ。

母ドバイマジェスティはBCフィリー&メアスプリント(米G1・ダ7f)の覇者で、
米チャンピオン牝馬スプリンター。

母の父エッセンスオブドバイはエーピーインディ系で、
スーパーダービー(米G2)、ノーフォークS(米G2)、UAEダービー(首G2)などの覇者。

切れ味よりもスピードの持続力に強みのある血だ。

ディープインパクト産駒ではあるものの、そうした特長が垣間見えるタイプで、
内回りコースの阪神芝2200mは合う。

少し時計のかかるコンディションになりそうなのもいい。


【エタリオウ】

「ステイゴールド×カクタスリッジ」という組み合わせ。

母ホットチャチャはアメリカ産の輸入牝馬で、現役時代は瞬発力を武器に
クイーンエリザベス2世チャレンジC招待S(米G1・芝9f)を含めて4つの重賞を制した。

3000mの菊花賞で2着となっており、
前走の天皇賞・春は後方待機策が裏目に出たにもかかわらず
4着に食い込んでいる。

母は中距離血統なので、2200mの宝塚記念のほうが力を出せる可能性はある。

宝塚記念はステイゴールド産駒の天下で、
過去10年間に5勝を挙げている。

このレースの同産駒は要注意だ。

問題は[1-7-0-3]という戦績が示すとおり勝ち切れないタイプであること。

馬券圏内に来る確率は極めて高いが、単勝を買うのは怖い馬だ。

今回は横山典弘騎手が手綱を取る。


調教の動きや枠順などを総合的に判断し、
週末に最終結論を出したい。





調教Gメン研究所・井内利彰

何かやってくれそうな雰囲気を漂わせる1頭とは!?宝塚記念の追い切りをチェック!

前走から中7週で追い切りを5本!海外帰りでも順調示す


 先週、大量の競走除外が出た件についてはJRAホームページにて、いろんな説明が発表されています。「飼料添加物『グリーンカル』が納入されていた厩舎の今週出走予定馬に対する薬物検査」についても、全馬が陰性だったということで、ひとまずは落ち着いたという認識です。今週末も競馬場でファンの方に競馬を教えるという仕事がありますが、その中で不安に感じているお客様がいれば、丁寧に説明させていただく。それが自分のできることかなと思っています。

 いよいよ、上半期のJRAでのG1がラスト。宝塚記念ですが、頭数が少ないわりに、本当に頭を悩ませるメンバーになりました。しかも、みな調子が良いので、どの馬に重い印を打つべきなのか、すでに悩みまくっています。ですから、今回は「厚い印」というよりも「熱い印」を打つことができれば、なんて思っていますので、こちらは週末のウマい馬券をご覧ください。


【宝塚記念/アルアイン】
 ブリンカー2走目となった前走は、その効果をしっかり発揮する1着。皐月賞以来の勝利となりましたが、追い切りの時点からブリンカー効果を感じさせる動きを見せていた点が良かったと感じています。

 この中間、再びそれを感じることができたのは1週前追い切り。坂路でスプマンテとの併せ馬でしたが、追走して先着。4F時計50.8秒は自己ベストを更新する時計でした。その後は坂路での普通キャンターが時計になっているので、かなり気持ちが入ってきたのかも知れません。そして、最終追い切りは坂路4F53.8秒。この数字は昨秋に最終追いを坂路に変更してから以降、最も遅い数字になります。ここまでの調教の流れを考えると、普段からある程度の時計になっていることを考えると、オーバーワークにならないような時計なのかも知れませんが、これをどう判断するかでしょう。


【宝塚記念/リスグラシュー】
 前走香港からのレース間隔は中7週。追い切りは3本程度になるのかなと想定していましたが、最終追い切りを含めて5本。これは思っていた以上に本数を消化してきましたし、6月7日の時点で時計を出せたあたりに海外帰りでも順調だということを示しているのかも知れません。

 1週前追い切りが素晴らしい内容で、併せ馬に先着。最終追い切りはD.レーン騎手が跨り、これまた併せ馬先着ですが、時計は4F54.3秒と遅め。栗東坂路での追い切りに乗り慣れているわけではないジョッキーですから、このあたりは仕方ないところかも知れません。昨年のヴィクトリアMの最終追い切りが坂路4F54.4秒で結果を出していますから、この時計を極端に心配することはないですが、良い結果が出なかった時に「これが」という可能性はありそうです。


【宝塚記念/エタリオウ】
 netkeiba.comの予想オッズが23日早朝時点でスワーヴリチャードよりも上。リスグラシューあたりとは差のない数字になっていることに驚くとともに、いかに横山典弘騎手との新コンビに期待値が大きくなっているかを示すような人気といった気がします。

 陣営から天皇賞・春の疲れが残っているかもと聞いていた入厩当初から先週の1週前追い切りの期間で急上昇なカーブを描いている状況。特に1週前追い切りにはジョッキーが騎乗して、これまでになく反応よく動く併せ馬でした。最終追い切りは単走でしたが、前方にはアドマイヤキングが見えている状態。それを見ながら、じわじわとラップを速めていく形で、最後は追いつくか追いつかないかでフィニッシュ。時計が遅くて地味な内容になりましたが、何かやってくれそうな雰囲気があることには間違いありません。


【宝塚記念/スワーヴリチャード】
 ドバイ遠征帰りということもあり、帰厩当初は軽視するつもりでしたが、そんな考えは撤回しなくてはいけないと思った1週前追い切り。本当に素晴らしい内容でしたが、最終追い切りで再び扱いを悩ませる自体になりました。

 それが芝馬場での追い切り。そもそもEコースをキャンターしている時点で「?」と思ったわけですが、そこからDコースの2コーナーでM.デムーロ騎手に乗り替わり。芝馬場に入って単走で追い切りました。実は追い切り後に庄野靖志調教師に会うことができたので『どうでした?』と逆取材されたのですが、そりゃあ、動きは良かったですよ。でもなんで芝?というこちらの取材には『理由はいろいろあるんだけど』と。

 それは共同会見で話してくれるようなので、その記事をご覧ください。馬のリズム重視という意味で、場所変化は評価できますが、宝塚記念に対する調教適性という意味では高い評価はできません。


【宝塚記念/マカヒキ】
 ダービー馬だけに「あの頃に戻っている?」という疑問がファンの率直なところだと思います。ただ、あの頃とは違います。でも、今のマカヒキはいいと思います。馬体も当時よりも筋肉質になりましたし、走るフォームも変わってきました。今はそれに最適と思える調教内容で、馬を仕上げていっているような気がします。

 その集大成が最終追い切り。騎乗していた大江祐輔調教助手いわく「やればいくらでも時計は出ます」と言いますが、今回の坂路4F50.6秒が自己ベストを更新する時計。週を追うごとに4F時計が速くなっている点については「ここが最大目標ですから」という同助手の言葉の裏付けになります。あとは自分の眼で見れる21日の調整まで見守って、印評価を考えます。


◆次走要注意

・6/9 ユニコーンS【イメル】(11人13着)

 パドックでの雰囲気は本当に最高。だからこそ、前半3F33秒台の流れもしっかりついていくことができたのでしょうが、結果的には距離が長すぎました。きっと1200mでも対応できるくらいの馬。自己条件ならすぐに勝ち上がります。

[メモ登録用コメント] [ダート短距離]音無秀孝厩舎の勝負調教なら勝ち負け

◆今週の追い切り特報

・2歳新馬【ヤマニンエルモサ】
 19日のCWでの追い切りはゴータイミングのパートナーを務めた形ですが、動きには余裕があって、併せ馬に遅れたというイメージは払拭した方がよいくらい。気性的にも落ち着きがありそうですし、これは楽しみ。来週の中京マイルでデビュー予定。




【宝塚記念】美浦・栗東レポート

【宝塚記念】美浦レポート~レイデオロ
藤沢和雄調教師のコメントは以下の通り。

「今朝はルメール騎手を乗せて、ウッドコースでの併せ馬でした。先週と同じように時計はそれほど速くありませんが、順調にきています。調教は難しい馬ではないので、いつもの感じで同じリズムでやりました。

 前走のドバイでのレースはあまり良くなかったのですが、たまたまリズムが悪かっただけで、国内では頑張ってくれているので問題はないと思っています。その後は疲れもなく順調にこのレースに向けて調整してきました。

 阪神の内回りのコースは初めてですが、神戸新聞杯で走っているので今回も頑張ってくれるでしょう。今回は強い馬も多く、レースは流れると思います。その点はルメール騎手も考えてくれると思います。競馬はスタートしだいで、なかなかこちらが思っている展開にはなりませんが、その都度騎手にジャッジしてもらうしかないと思っています。ダービーを勝った強い馬ですから、頑張れると思うので応援をよろしくお願いします。」

クリストフ・ルメール騎手のコメントは以下の通り。

「今朝の追い切りに乗りました。すごく良い追い切りで、リラックスしてスムーズでした。先週は軽い追い切りでしたが、今朝はもう少し速いペースでやって、直線でもいい反応でした。コンディションはバッチリです。

 前走のドバイでは馬がエキサイトしてしまい、途中で引っかかって最後はバテてしまいました。また夜の競馬があまり好きじゃないようです。しかし、日本ならリラックスしていい結果を出してきました。だから自信はあります。

 今回は後ろのポジションで競馬をしたいと思っています。前走のドバイのレースでは前に行ってしまい、あまり良くなかったです。しかし、阪神の内回りコースは直線が短いのでペースが遅かったらあまり後ろからでは難しくなります。今回はキセキがいるので、いいペースで流れるでしょう。そういうペースならレイデオロは最後速い脚を使うこと出来ますので差し切れると思います。レイデオロはスタミナもあります。自信はあります。宝塚記念は僕自身勝ったことがなく、今回は大きなチャンスだと思っています。」


【宝塚記念】栗東レポート~キセキ
辻野泰之調教助手のコメントは以下の通り。

(最終追い切りを振り返って)
「先週はCウッドチップコースでしっかり負荷をかけていました。今日は感触を確かめる程度でした。見た目にも素晴らしい動きをしていましたし、息の使い方も良かったので、良い状態に持って来られたと思っています。
 少しまだ体に余裕があるなという印象でしたので、競馬が近いことを馬に感じてもらうことも含めて、しっかりと負荷をかけたかったので、しっかりと負荷を強めにかけておきました。
 大阪杯の前よりも休みの期間が短かったので、今回の方が調整はしやすかったかなと感じています」

(前走の大阪杯2着を振り返って)
「すごく良い状態で競馬には送り出せたと思います。結果的には勝ったジョッキーに本当に上手に乗られてしまったなと感じています」

(前走後の調整について)
「帰ってきてからもそれほどダメージは感じませんでしたが、次走は早めに宝塚記念ということが決まりましたので、一度吉澤ステーブルに放牧に出しました。1ヶ月前ぐらいにこちらに帰すような段取りになりました。
 3歳の秋に菊花賞を勝ってくれましたが、酷い馬場であったりとか、その後香港遠征があったりで、少し心身のバランスが取れてなかったのが去年の春までの状態だったと思います。去年の夏休みを境に心身のバランスが取れて、体調も安定してくれていました。それに伴ってパフォーマンスも安定したものになってくれたのかなと思っています」

(前に付けるスタイルについて)
「毎日王冠の時は少しビックリはしたのですが、今思えばこの馬の特性を生かすにはこの方法が一番良かったのかなと今は感じることができています」

(今回のレースに向けて)
「安定して力を見せてくれているのですが、あとは1着という着順だけが足りない競馬が続いているので、今回は本当に1着が欲しいなと感じています。
 ファン投票が3位ということで、ファンの多い馬だというのを実感しています。その分責任も重いとは思うのですが、宝塚記念で期待に応えられるだけの状態に持って来られたと思っています。自信を持って送り出したいです。
 GIは一つ獲っていますが、なかなか二つ目に手がかかりそうで手に入れられていない状況が続いています。ファンの皆様もそうだと思うのですが、こちらとしても歯痒い期間が続いています。ここでその鬱憤を晴らしてもらいたいです。
 去年の秋から安定して力を出してくれるようにはなっていますが、あと1着という着順は皆様の声援の後押しがあれば叶うのではないかと思っています。応援のほどよろしくお願いいたします」

川田将雅騎手のコメントは以下の通り。

(最終追い切りについて)
「見てはいないですが、すごくスムーズにここまで来られているという話は聞いていたので、今日も無事に追い切りを終えているということですし、問題なくここまで来られているのではないかと思います。
 1週前にしっかりとやって、最終追い切りでは整える程度にするという話は聞いていたので、本当に順調に来られているのではないかと思います」

(前走の大阪杯2着を振り返って)
「すごくスムーズに競馬ができましたし、良い内容で走ることができました。ただ、発表以上に馬場が重たかったですし、最後の1ハロンはあれだけ時計がかかるぐらいの競馬をしているので、全力で走り切っての結果だなと思います。
 並び的に行く形にはならなかったので、2番手でスムーズな競馬ができていました。それであの競馬を組み立てました。すごくリズムが良かったです」

(今回のレースに向けて)
「強い馬たちが出てきていますので、例年に比べて全体の頭数は少ないですが、良いメンバーだと思っています。その中でキセキがどれぐらいの走りができるのかというところだと思っています。
 これだけ惜しい競馬をしてくれている馬なので、何とかGIタイトルを獲りたいという思いで去年の秋も大阪杯も乗っているのですが、なかなか手が届かずにいるので、何とかしてキセキとともにGIを勝ちたいという思いは強いです。
 前回でもしっかりと走れていましたから、見た目以上に時計のかかるタフな馬場だったということを伝えているだけで、キセキが重たい馬場が苦手だったという表現をしたわけではありません。
 上半期最後のJRAのGI競走になりますから、ここまで順調に来られていますし、何とかキセキとともに一番上に立ちたいと思っています。まずは当日を無事に迎えてもらって、気持ちよく競馬ができれば良いなと思っています。
 (上半期は)あまり振り返りたくないですね。申し訳ない思いの方が強いですし、関係者の方に対してもファンの方に対しても、GIに関して思うような競馬ができないままここまで来ています。全力の走りができる競馬をしたいなと思います」


【宝塚記念】栗東レポート~アルアイン
池江泰寿調教師のコメントは以下の通り。

(最終追い切りを振り返って)
「今日は坂路コースで単走でした。先週、先々週と併せ馬で結構負荷をかけたので、今週はもう単走で微調整というか、息を整えるような調整でした。
 キビキビしていましたし、良い頃の走りだと思います」

(前走の大阪杯1着を振り返って)
「展開が読みやすかったですし、内が開くのではないかということもありましたので、作戦が上手くはまったのもあります。馬の状態も本当に良かったので、全てが良い方向に噛み合ったという感じでした」

(今回のレースに向けて)
「(大阪杯と)同じぐらいの状態か、もしくはそれ以上の状態に仕上がっていると思います。
 再度、いろいろな幸運が重なりあえば、可能性はあるのではないかと思っています。
 相手は強いメンバーが揃っていますので、厳しい戦いになるのではないかと思っています。
 (阪神は)4戦3勝だと思いますが、合うコースだとは感じております。
 あまり広いコースとか、東京や京都の直線が長いコースよりは、小回り、コーナー4つというのは、中山で皐月賞を勝っているように、脚質的には合うのではないかと思っています。
 枠順にもよると思うのですが、ある程度前にポジションを付ける馬というのは分かっておりますし、前に行く有力馬に付かず離れずの感じで行ければと良いかなと思っています。
 (枠は)極端な内は避けたいですが、内目から真ん中辺りだったら良いのではないかと思います。
 若い時よりもだいぶ幅が出て、筋肉量も増えているので、ある程度の緩い馬場はこなせるようになりました。実際、大阪杯も緩い馬場だったのですがこなしました。あまり降水量が多くならなければ良いなと思っています。
 (大阪杯は)ブリンカーの効果もあったと思いますし、状態も展開も良かったですし、いろいろなものが複合的に重なって生まれた結果だったと思います。ブリンカーも勝った要因の一つであるということだと思います。
 私も幼い頃から宝塚記念のファン投票でハガキに馬名を書いて送っていました。ファンの皆さんが創るレースと感じております。何とかそのレースでファンの皆さんに喜んでもらえるような走りができればと思っております。
 トレセンの事務所にハガキを取りに行って、好きな馬の名前を書いたり、父の厩舎の馬の名前をオープン馬ではないのに書いたりして出していました。
 (宝塚記念数々の勝利については)たまたまそういう馬がいただけで、幸せな調教師だなと感じております。
 まずは、たくさんの投票をいただきまして御礼申し上げます。そして、しっかり当日までに馬を仕上げて、皆さんの期待に応えられるように頑張りたいと思います」


【宝塚記念】栗東レポート~スワーヴリチャード
庄野靖志調教師のコメントは以下の通り。

(最終追い切りを振り返って)
「先週もジョッキーに乗ってもらいましたが、今週も乗ってみたいということでしたので、今日もミルコ(デムーロ騎手)に乗ってもらいました。芝でサラッとという感じでした。
 先週の追い切りの段階で結構馬が仕上がっていると思っていましたし、今日も芝でしっかりとグリップが効いて体もよく伸びていて、良い動きだったと思います」

(前走のドバイシーマクラシック3着を振り返って)
「すごく良い状態で使えたと思いますが、結果論で言うと、最初の位置取りがそのまま勝ち馬との差になってしまったのかなと思います。最後は本当によく伸びてきてくれて、リチャードらしい競馬はできたかなとは思います。結果だけが残念でした」

(帰国後の様子について)
「帰国して放牧先でしっかりとリフレッシュしてもらおうと思っていました。帰国して2週間くらいは疲れたなというか、頑張ってきたのだなという印象でした。そこから牧場スタッフもしっかりとケアしてくれて、入厩までには良い状態で送ってもらいました」

(今回のレースに向けて)
「リチャードも私もですが、大阪杯以来、何回かGIを使わせてもらっていますが、まだ勝てていません。阪神はリチャードにとって相性の良いコースだろうと思います。この辺で何とかもう一つ大きなタイトルを獲らせてあげたいです。
 (ファン投票7位は)いつも支持してもらって、本当にありがたいです。
 レースのプランとしては、枠順が出てからになりますし、ジョッキーとも少し前目で運びたいなという話はしています。頭数も落ち着いてはいますが、やはり内目の偶数の方が良いのかなという印象は持っています。
 やや重ぐらいまでは何度か経験していますし、道悪が走れないような馬ではないです。
 すごく強いメンバーが揃ったなと思っています。同世代のクラシックウイナーが3頭とも揃っているメンバーで、古馬になってまた一緒に戦えるというのはすごく嬉しいことです。他にもGI馬がたくさん揃っていますので、競馬としてはすごく盛り上がってくれるでしょう。そんな中で良い結果を出せたら良いと思います。
 宝塚記念でまたGIを使わせてもらいますが、ドバイ帰りということで、体調も少し心配な面がありましたが、本当にすごく元気な状態でレースを迎えられると思います。久しぶりに何とかGIを勝ちたいなと思っていますので、また引き続き応援よろしくお願いします」

M・デムーロ騎手のコメントは以下の通り。

(最終追い切りを見て)
「この馬はジャッジが難しいですね。去年は天皇賞の時が全然良い結果ではなかったのですが、追い切りの時はいつも頑張っています。今日の追い切りはすごく良い感じでした」

(前走のドバイシーマクラシック3着を見た印象は?)
「すごく頑張りました。乗りたかったですが、良い結果が出ていましたね」

(前走後の様子について)
「調教師も先ほど話していましたが、やはり海外を走っていた時に馬が変わりました。だいぶ大人になっていました。前の時はすごくイライラしていました。今は落ち着いています。
 良いことだと思います。馬が自信があるのだと思います。自分の仕事を分かってくれていると思います。
 良くなったと思います。(以前は)ゲートの中でイライラしていたので、たまにタイミングが悪くなって出遅れていました」

(今回のレースに向けて)
「GIですからみんなライバルです。レースプランは(今のところ)ないですね。枠順が大事ですしペース次第です。去年、大阪杯を勝ちました。コースがほとんど同じで200mだけ増えています。ですから距離は問題ないと思います。2400mや1600mなど、どの距離でも走っていますので競馬が上手です。スタートからプランが決まります。
 大阪杯と宝塚記念は枠順が大事です。外だったらすぐ1コーナーになるので外々を回っていたら良くありません。内だったら邪魔する馬が多いかもしれません。真ん中ぐらいが一番欲しいです。
 馬は能力が十分あるので楽しみだと思います。
 一回同じようなコースでGIを勝ちました。前は左回りだけ走っているイメージがありましたが、GIは右回りで勝っているので問題ないと思います。
 大雨が降っていたらあまり良くないと思います。少しの雨だったら全然問題ないですが、重馬場になったら少し不安です。
 いろいろな馬にチャンスがあるので、いつも宝塚記念は難しい競走です。逆にお客様(の立場)だったら楽しみです。
 (上半期)最後のGIなので楽しみです。勝ちたいです。
 スワーヴリチャードを応援している人がいっぱいいますし、また私とコンビになるので頑張りたいです」


【宝塚記念】栗東レポート〜エタリオウ
大江祐輔調教助手のコメントは以下の通り。

(前走の天皇賞・春4着を振り返って)
「あの日の馬場と流れが合わなかったのかなということで、馬自身はロングスパートして苦しくなりながらも掲示板をちゃんと確保しました。頑張ってくれたと思います」

(前走後の調整について)
「きついレースになってしまったので、いつもより回復に時間がかかりました。牧場でもきちんと上向いた状態でまた戻してもらいまして、そこからは順調に来ています」

(調教過程を振り返って)
「(先週は)ジョッキーも上手に乗ってくれて、乗りづらい印象もなかったようですし、馬も気分良さそうに走って、終いの脚もしっかり伸びていました。手も合うなという感じも見ていて思いました。
 (今日は)バランスと馬の気持ちを重点に置いて調教しました。バランスも良く走っていましたし、馬も気分良さそうにしっかり動けていました。良い状態で迎えられるなと思いました。
 天皇賞・春と菊花賞がすごく良かったので、今日追い切った後の状態を見てからですが、なかなかあそこまでの状態というのも難しいです。あそこまで行ってくれれば良いなと思いつつ追い切ってはいますが、あそこまでは行かないかもしれないですね。良い状態ではあると思います」

(今回のレースに向けて)
「基本的には2000m以上で上手に走ってきている馬ですし、いろいろな競馬をしてきた馬なので、上手にこなしてくれるかなと思っています。
 若い時は口向きやメンタル面なども安定しなかったというところもあって、なかなか勝ち切れなかったと思います。ダービー後、ひと夏を越して心身ともにすごく大きく成長して帰ってきてくれて、そこからは走りっぷりも安定しているのと、あとはメンバーがガラッと強くなっているというのもあります。あとは流れが向いたり、何か噛み合うものがあれば勝てるだけの馬だと思っています。今回そうなるように期待しています。
 (最強の1勝馬の呼び声について)皆にインパクトのある馬で覚えてもらうのはいいのですが、しっかりタイトルホルダーになって、皆にまた応援してもらえれば良いかなと思います。
 周りがどうこうというよりも、あの馬が気分良く走って、良い競馬をするかどうかだけだと思っています。周りのことはあまり気にしていません。ある程度の馬場であれば大丈夫だと思います。
 この辺りで最強の1勝馬という呼び名を、しっかりタイトルを獲ることで払いのけて、この先はタイトルホルダーとして突き進んでもらいたいと思っています。どんなレースをするか私たちも楽しみにしていますし、皆さんもそういう楽しみを持ちながら応援していただければと思います。よろしくお願いします」


【宝塚記念】栗東レポート~マカヒキ
大江祐輔調教助手のコメントは以下の通り。

(前走の大阪杯4着を振り返って)
「最後はしっかり前の3頭にも迫るぐらいの脚でフィニッシュしてくれたので、今後がまたさらに楽しみが持てるなと思いました。たらればですが、もう少しはっきり進路が開いていれば、もっと際どかったのではないかと思います。馬は一生懸命頑張ってくれたと思います」

(前走後の調整について)
「中間は在厩調整をしています。特にストレスになることもなく、あれだけ頑張って走ってくれたのですが、ガクッとくることもなかったので、順調にここまで徐々にやって来ています。
 今の状態を考えると在厩の方が良いですね」

(調教過程を振り返って)
「タイム自体はそんなに大きく気にはしてないのですが、その中でしっかりタイムが出たというのも評価できる内容かなと思います。何より馬の状態が良いのでタイムが出たと思うので、自信を持って送り出せます。
 若い時と比べて、骨折を挟んだりしているせいもありますし、少し馬の状態が違うので、同じ物差しで計るということは難しいです。骨折後、一番良い状態であるのは間違いないと思います。前走であれだけ走ってくれて、その前走より状態が良いので、今回も楽しみにしています」

(今回のレースに向けて)
「前走もあれだけ上手に走ってくれていますし、今度は(最初の)直線がコーナーまで長いので、もっとスムーズなレースができるのではないかと思って期待しています。(重馬場は)大丈夫だと思います。
 乗っていて、応援してくれる方が多いと思っていますし、皆さんの期待に応えられるように馬も頑張ってくれます。私たちも万全の状態で出せるように最後まで気を引き締めてやっていきたいと思いますので、応援よろしくお願いします」
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