亀谷敬正さん

今でも使える?! ダンチヒの○×

血統は距離や馬場適性を予想するだけのツールではない


 先日の「亀谷競馬サロン」勉強会のゲストは「田端到の種牡馬事典」の著者でもある王様田端到さん。

 その際「ダンチヒの○×」という血統格言の話題が出たのですが、参加したメンバーの多くが「知らなかった」と言われたのには、軽い驚きといいますかジェネレーションギャップを感じました。

 ダンチヒに限らず「休み明けから前向きに走りやすい血統」は休み明けで走った次走で反動が出やすい傾向にあります。

 休み明けだけではなく、激走した後は反動が出やすいタイプの馬は、好走(○)凡走(×)のリズムを繰り返しやすいのです。

 古くからダンチヒの血を引く馬は、休み明けで走りやすい分、次走で反動が出やすいため、好走(○)凡走(×)を繰り返す馬が出やすいため「ダンチヒの○×」という格言があるのです。

 実は、今も○×になりやすい血統は存在します。函館記念に出走を予定しているマイスタイルの祖母はレディダンジグ。その名の通りダンチヒを母父に持つ馬(ダンジグは別の読み方表記ではダンチヒ)。

 母系のダンチヒの影響を受けていることもあり、○×を繰り返す馬で、現在8走連続で3着以内の好走(○)と8着以下の凡走(×)を繰り返しています。

 今回は型通りなら好走の番ですが、うまくいくでしょうか?

 また、ダンチヒには「夏のダンチヒ」という格言も古くから言い伝えられています。夏の適性が高いことはもちろんあるのでしょうが洋芝のレース(北海道の芝)は夏にしか行われませんし、夏は平坦に近いレースも行われます。これらの適性も相まって夏にダンチヒの持つ馬や、ダンチヒの影響を強く受けた馬は走りやすいのでしょう。

 ところで、今はトレーニングやローテーションも発達して休み明けで激走したら、反動が出る前に休養に入ってしまう馬も増えたので「隠れ○×馬」も増えました。ディープインパクト産駒も、従来のように中4週以内でレースを使う馬が多ければ、○×のリズムで走る馬も多そうです。

 また、父ダンチヒ系が日本の主流父系ではないことや、ダンチヒ系でもデインヒル系は○×馬ではない血統が多いことも「○×馬」という馬券格言が昔ほど言われなくなった原因かもしれません。

 このように血統は、距離や馬場適性だけではなく「反動が出やすいタイプ」などの特性を予想するにも役に立つツールなのです。






田原基成さん

エアスピネルほか、2019函館記念出走予定馬16頭分析

函館記念が行われる今週。2011年以降、1番人気馬の馬券圏内なしと人気馬受難のレース。ラジオNIKKEI賞、七夕賞と波乱が続く夏競馬にあって特に「荒れる」とされる一戦だ。

そこで今回のコラムでは、2019函館記念に出走予定の16頭をあらゆる角度から分析してみたい。私なりの視点で捉える16頭の判断基準が、あなたの予想の参考になれば幸いだ。

・アーバンキッド
同馬が挙げた6連対はいずれも1600-1800m。マイラー寄りの適性を持つ馬で、スタミナを要するこの舞台は厳しい印象だ。

・アメリカズカップ
こちらも全4勝が1600-1800mとマイラー寄りの適性を持つ馬。本質広いコース向きでもあり、小回りでさらなる前進を望むのは酷か。

・エアスピネル
実績は申し分ないものの、2017年秋以降は一貫してマイル路線。長期休養明けで斤量58キロ、芝2000mを選択する意味……次走、もしくは秋を見据えたひと叩きと判断するのが妥当だ。

・カルヴァリオ
昨秋は1200mを使われていた馬。本質的な適性は短い距離にあり、1200→1400→1800→2000mのローテーションには陣営の迷いが垣間見えてしまう。

・ゴールドギア
8-8-8-2の道中通過順で上がり3F最速5着だった前走。早仕掛けゆえ坂で失速したことで道中通過順と上がり3F、着順のミスマッチを生んだのだろう。右回りの芝1800-2000mでは【2-1-0-0】連対率100%。格上挑戦だが軽視は禁物だ。

・スズカデヴィアス
ハイペースに外差し馬場と、巴賞は激走を後押しする要因が揃っていた。とはいえ59キロを背負いつつ突き抜けることは容易ではない。昨年は大外をブン回す距離ロスがありながら5着……前走がフロック視されるようなら再度の激走を警戒すべきだ。

・ステイフーリッシュ
芝2000mでの馬券圏外はGI大阪杯に限定。自分の持ち場では安定した成績を残す馬だが、今回は57.5キロの斤量との戦いとなりそうだ。57キロ以上での成績【0-0-0-3】が示すとおり、適性斤量は56キロ以下。夏競馬実績もなく、どちらかと言えば不安要素が先行してしまう。

・ドレッドノータス
大敗を喫した福島民報杯から1秒2→0秒6→0秒3と勝ち馬との差を縮めてきた。実戦を経てパフォーマンスを上げる矢作厩舎らしい臨戦過程と言えよう。全5勝が2000mと、距離適性はメンバー中随一。穴をあけるには絶好のシチュエーションだ。

・ナイトオブナイツ
5勝を挙げる1800mに対し、2000mでは【0-0-1-4】。1800mベストに異論はないが、上位馬のなかで最初に仕掛けつつ勝ち馬とタイム差なしの巴賞は負けて強しだった。昨秋以降掲示板外のない安定株。ノーマークは危険だ。

・ブラックバゴ
昨夏以降は掲示板内すら確保できない状況。一変を臨むのは酷か。

・ポポカテペトル
馬券圏内7戦中6戦が12頭立て以下の手頃な頭数。その条件が見込めるのはエントリー数自体が少ない2200m以上の長距離戦だ。ここは札幌の芝長距離戦を使うための試走か。先行力は健在だけに、一気の距離延長での変わり身を待つ。

・マイスタイル
語弊を恐れずに言うなら、前走は完全に鞍上の「ヘグリ」。情状酌量の余地があるとすれば、ダメージの少ない競馬で終えられたことだろうか。当時先行争いを繰り広げた馬が不在……明確な伏線を張った前走を経た今回、逃げの選択肢は濃厚。昨年連勝を飾った舞台かつ同じ戦法が叶えば巻き返せる。

・マイネルサージュ
先行馬総崩れの展開でこそ真価を発揮する追込馬。その条件が叶った前走ですら見せ場なく敗れたのはいただけない。重賞のメンバー相手ではいかにも荷が重い印象だ。

・マイネルファンロン
ラブイズブーシェ、ハギノハイブリッド、ツクバアズマオー、タマモベストプレイ、サクラアンプルール……2014年以降、函館記念は年内に2200m以上の好走歴がある馬と好相性。それだけスタミナが問われる条件なのだろう。それに該当するマイネルファンロンは洋芝2000mでの圧勝歴を有する馬。侮れない。

・メートルダール
6勝中5勝が左回りのサウスポー。ベスト条件がどこにあるかは明らかだ。比較的涼しい函館開催を叩いて昨年2着の新潟記念へ……陣営が描く青写真はこのように想像できる。狙いは次走。

・レッドローゼス
馬券圏外に敗れた4戦中3戦が渋った馬場もしくは雨降りしきるなかでのレース。血統だけをみれば道悪の鬼だが、実態は「時計のかかる良馬場巧者」だ。前走下したクレッシェンドラヴ(七夕賞2着)の比較から重賞でも即通用の余地はあるものの、大外マクリがこの馬の勝ちパターン。小回りかつBコース替わりでプラスの戦法とは思えず、差し損ねも想定しておきたい。






単勝二頭流

先週は37万馬券を的中! さすがの夏男ぶりで函館記念もゲットだ!

『単勝二頭流』担当編集者(以下、編) 石橋さん、先週は本命馬が走りまくりましたね〜。土日の配信9レース中8レースで本命馬が馬券絡みですよ。これはすごい。

石橋 武(以下、石) う〜ん、2着、3着も多かったからね。単勝二頭流だけに、勝たないと喜べないな。

編 でも11番人気での好走もありましたし(日曜日 中京12R◎カワイアラ)、勝ったといえばドでかいのがあったじゃないですか。

石 ああ、土曜日の中京最終ね。あれは良かったね。

編 「あれは良かったね」なんてスカしてる場合じゃないですよ(笑)。37万馬券が的中ですよ!? 単勝15番人気馬の大激走ですよ!? なんなんですか、あの本命馬は!

石 ◎ヒロシゲグローリーね。

編 そうです。未勝利以来勝ち星なし。それからずっと凡走続きで、近2走に至ってはふたケタ着順。なにを持って買えるのかと(笑)。

石 見解に書いたでしょ。

編 それにしてもですよ! あの馬に目をつけるのがまずおかしい(笑)。

石 そんなことないよ。

編 いいでしょう。見解を見てみましょう。

「◎ヒロシゲグローリーは芝のマイル戦でデビューし、3着、1着と2戦目で勝利。以降、2走前まで芝を使われてきたが惨敗続き。敗因は緩急のつく競馬に不向き、とくに速い脚が使えないこと。ずっと芝を使われて最も速い上がりが34.2秒(先行したとはいえ、新潟外回りでだ)では芝は不向きと言わざるを得ない。惨敗続きは度外視でいい。それもあって前走からダートを使い始めたわけだが、その前走は鼻出血で大敗。ただ、ラスト2ハロン、1000m地点まではラクに逃げられており、ダートではスピード上位のところを見せていた。走りっぷりからも適性は明らかにダートと見ていい。先述したように速い上がりが使えず緩急のついた競馬は苦手だが、言い換えれば一本調子でもダート、特に短距離は向いているということ。逃げ馬に有利な中京ダ1200m、脚抜きのいい馬場も味方に勝ち負けまで見込める。ダート短距離ならやれる。」

編 「ダート短距離ならやれる。」なんてキリッと言われてもねぇ。

石 それ、まったく同じことスポーツマスターさんの編集部通信でも言われたぞ(笑)。もうまったく同じ(笑)。

編 マジで(笑)!? まあそりゃ、そうなりますって。で、この◎ヒロシゲグローリーが15番人気ながら2着に逃げ粘り。勝ったのは人気馬の本命◎マラードザレコードで、本命馬2頭のワンツー決着。3着の△メイショウアマギもきっちり押さえて、3連単37万2,530円(3連複6万7,400円)を大的中〜!

石 さっきの見解にも書いたと思うけどって、書いてないか。その前の濃尾特別の見解に書いたのか。中京のダートって基本的に前残りなんだよね。なかでも1800mは特に。最終の1200mも逃げ馬中心に展開を考えて、さらにそういう脚質、持続力のある馬を買えば、すごく楽に当てられるコースなんだ。

編 ……いや、その展開を考えるとか、馬の適性を掴むとかがそもそも難しいんですけど(苦笑)。

石 ん〜、まあ逃げ・先行馬を買っておけば……

編 急にアドバイスが雑だな、オイ!

石 (笑)。まあ、そういうコース。今週も入れてまだ中京は2週間あるから、また獲りやすいレースを配信するよ。

編 やった。先々週のラジオNIKKEI賞の14万馬券、そして先週の37万馬券ときて、今週末はどんな馬券が当たるのか、めちゃくちゃ楽しみですよ。石橋さんは、高配当の固め打ちがありますし。

石 しかも今週末は荒れるハンデ重賞・函館記念だからね(笑)。

編 そうなんですよ。ほぼ毎年のように10万馬券が出るレースですし、ここ2年は90万馬券、50万馬券と大荒れ。いかにも石橋さんが得意そうなレースじゃないですか。期待してますよ!

石 得意ったって、今回はなかなかのメンバーだぞ(笑)。これは一筋縄ではいかない。

編 だからそういうレースが得意じゃないですか(笑)。ちなみにこの函館記念ってどういう馬を狙えばいいんですか?

石 函館が高速馬場にシフトチェンジあたりから変わってきているんだけど、馬場によって大きく変わってくるんだよね。まあ、今年はたぶん重か稍重だから函館らしい馬を狙えばいいんだけど。

編 と言いますと?

石 速い持ち時計がなくてもいい、中団から持続力で差せる(上がりのかかるレースで速い上がりを使える)、2000mより長い距離に実績がある。こんな感じかな。最後の距離はおまけ程度でもいいけど。

編 まず速い時計がいらないというのはわかりますよね。高速馬場じゃない、おそらく雨の影響を受けた馬場になるということで。

石 そうねパワフルな馬場になりそうだね。

編 で、中団から持続力で差せるというのは……

石 要はローカル的な道中からグンとラップが上がる競馬になりやすくて、しかも力のいる馬場だから先行馬が早めに脚をなくしやすい。だから勝手に前が下がってくるので切れなくてもいいので、早め仕掛けからゴールまで押し切れるタイプがいいんだ。

編 あ、それで長い距離でという。スタミナがあったほうがいいと。

石 まあ、そこはおまけ程度で。それに長距離というのは上がりのかかるレースが多いでしょ? 2200mとか2500mはみたいな非根幹距離は特に。2400mとかで強い競馬をしているのは基本的に買わないほうがいいけど。

編 ああ、イメージつかめてきた。

石 要は、先週も言った気がするけど、中央場所で強いというか、派手といったほうがわかりやすいか、そういう勝ち方をしているのはここでは軽視。そういう馬に差されたとか、一瞬で置いていかれたような馬のほうがいいということだね。

編 なるほど。では具体的に名前を挙げていただくと?

石 まずは前走がかなり強気の競馬だったアメリカズカップ。ハイペースのなか向こう正面で一気にマクっていく競馬はさすがに強引すぎたけど、それでいて粘りを見せたからね。函館は前走が初めてだったけど、かなりの適性を感じた。

編 馬場が渋るのもプラスですよね。

石 そうだね。渋った馬場は大得意だからね。中央の瞬発力勝負、速い時計での決着だとついていけないけど、時計がかかる今の函館はぴったり。そんなにガサがない馬だけに斤量が軽くなるのもいいなと。

編 前走からマイナス1キロですね。

石 あとはゴールドギア。

編 また意外な名前が(笑)。

石 前々走、前走とか、中途半端な距離で好走しているのがいいよね。

編 中途半端(笑)。非根幹距離ですね。上がりがかかりやすいという。

石 そうそう。結果的に両方ともドスローに巻き込まれちゃって勝てはしなかったけど、スローだけに早めに追い出さざるを得なくて、それでも最後まで伸びているのはかなりいい。速いペースを経験していないこと、そして出遅れグセがあるのは承知のうえ、52キロの斤量も含め面白い一頭だと思うよ。今週はこの2頭に注目かな。

編 いつもより一頭少ない……

石 穴馬が少ないんじゃなくて、反対に多すぎるんだよね(笑)。レース当日の買い目に入れたい馬がたくさんいるので、現時点では選択肢を狭めたくないということで。

編 ここで話した馬は基本的に印を打つことになりますからね。わかりました。それだけ高配当が期待できそうということでしょうし、今の高配当的中ぶりからも大チャンスですからね。いつものように高配当固め打ちを期待してます。

石 当たれば即高配当というレースだからね。ビシッと決めておきます。ぜひご期待を。

編 はい、今週末もよろしくお願いします!

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