田原基成さん

【函館記念】前走は「戦わずして負けた」レース。オールドスタイルで臨むアノ馬に迷わず◎。/名鉄杯

【函館11R 函館記念】

トウカイポイント。
カネヒキリ。
ロジユニヴァース。

時代も血統も適距離もバラバラの3頭。実はある共通点を持ち合わせている。

それは「戦わずして負けた馬」であること。

例えばトウカイポイント。

何度も進路変更を試みた富士S。最終的には馬なりのまま入線したレースだ。迎えたマイルCSではきっちり進路を確保したうえで矢のような伸び脚……父トウカイテイオーにGIタイトルをもたらした。GIと前哨戦を割り切れる蛯名正義だからこそ実現した臨戦過程と言えよう。

カネヒキリもまた印象的だ。

約2年半の休養を経て臨んだ武蔵野S。期待値の表れから2番人気の支持を受けたが最内枠がアダとなり四方を囲まれジ・エンド。それでも「終わった馬」とは思えない手応えでレースを終え、余力を残せたことがジャパンCダートでの逆襲へとつながった。C.ルメールの手腕も見事だが、武豊の「引き継ぎ」が完璧だった点も強調したい。

終わった……といえばロジユニヴァース。

無傷の4連勝で迎えた皐月賞はよもやの惨敗。1倍台を裏切る結果に落胆の声も挙がったが、横山典弘は恐ろしいほどしたたか。疲労を考慮し、直線はまったく追わずにゴール板を通過したのだ。当時は賛否両論あったが、ダービーでの復活劇を見れば何が正解かは明らかだろう。

3頭のレースを振り返ったところで、浮かび上がったキーワードをいったん整理しよう。

「馬なり」
「手応え」
「レース間隔を考慮した疲労」

前哨戦でガシガシ追った挙句、中途半端な着順をゲットするぐらいなら本番で勝ちに行く。陣営と騎手、互いに強固な信頼関係があるからこそ成り立つ芸当だ。

2枠4番、マイスタイル。

函館記念の前哨戦・巴賞。ぜひこのレースを見返してほしい。ハナを奪う素振りをみせたのも束の間、道中は逃げ馬を見る形でインの3番手。ところが先頭が早々に脱落したことでそのアオリを受け、4コーナーでは手綱を引っ張るハメに……小回り函館では致命的な不利だ。

ことわっておくが、私はマイスタイルの前走を「仕方ない不利」とは思っていない。捌き方や進出するタイミング次第でなんとかなった可能性はあるだろう。正直言って、いまの田中勝春に本命の印を託すリスクは大きい。

……が、陣営のジョッキーに信頼度はまったく揺るぎなし。私はそこを評価する。

指揮官・昆調教師は言う。

「今度は押し切りたい。ここでは負けられない」

司令塔・田中勝春は言う。

「作戦? 少しくらい絡まれても、今回はね」

抜群の手応えで4角を迎えたにもかかわらず、不利を受け馬なりでのゴールイン。図らずも、中2週の間隔を考慮した疲労面という意味では収穫ありのレースだった。それを踏まえた前述のコメントは前走が伏線として機能していることの証。まさに以心伝心だ。

函館芝2000mは2戦2勝。
イン有利のBコース替わり。
有力馬の大多数が外枠。

これだけの条件が揃った。いち競馬ストーリーテラーの私ですら理解しているのだから、鞍上がやるべきことはひとつ。

逃げろ、逃げろ、逃げろ。

エージェント全盛の時代を承知のうえ、酸いも甘いも知るベテランにすべてを託すオールドスタイルに攻略の活路を見出すのも悪くないだろう。マイスタイルの本命に迷いはない。

相手だが、前提として【函館記念の気になる数字】を挙げておきたい。

1.前走巴賞連対【0-0-0-14】
2.前走1600以下【0-0-1-9】
3.1年内に2200以上馬券圏内→5年連続連対

1.該当→スズカデヴィアス、ナイトオブナイツ
2.該当→エアスピネル
3.該当→ゴールドギア、ステイフーリッシュ、ポポカテペトル、マイネルファンロン、メートルダール

先週の七夕賞は「スタミナ重視」を予想軸に据えたにもかかわらずロードヴァンドールまで印が回らなかった。自分への戒めの意味も込め、改めて取り上げる。

以上を踏まえ、相手本線に抜擢するのはマイネルファンロン。

ラブイズブーシェ、ハギノハイブリッド、ツクバアズマオー、タマモベストプレイ、サクラアンプルール……2014年以降、函館記念は年内に2200m以上の好走歴がある馬と好相性。それだけスタミナが問われる条件なのだろう。それに該当するマイネルファンロンは洋芝2000mでの圧勝歴を有する馬。侮れない。

ドレッドノータスも軽視禁物。

大敗を喫した福島民報杯から1秒2→0秒6→0秒3と勝ち馬との差を縮めてきた。実戦を経てパフォーマンスを上げる矢作厩舎らしい臨戦過程と言えよう。全5勝が2000mと、距離適性はメンバー中随一。穴をあけるには絶好のシチュエーションだ。

さらにはステイフーリッシュ。

斤量への不安から4番手評価としたが、母カウアイレーンは洋芝重賞3着実績あり。速い上がりを使えないタイプだけに、洋芝がマッチする可能性は捨てきれない。スタミナを要する展開なら浮上の余地を残す。AJCC3着のメートルダールは長めの距離実績に加えて函館記念と好相性のロベルト系を母系に持つ馬。血統面から評価を上げた。

【函館11R 函館記念予想の印】
◎4 マイスタイル
〇6 マイネルファンロン
▲5 ドレッドノータス
☆10 ステイフーリッシュ
注8 メートルダール
△1 レッドローゼス
△15 ゴールドギア
△9 ポポカテペトル

【3連複/フォーメ】4-6,5,10,8-6,5,10,8,1,15,9(18点)


【中京11R 名鉄杯】

インティ。
オメガパフューム。
チュウワウィザード。
グリム。
テーオーエナジー。

スマハマがこれまで戦ってきた相手は豪華絢爛の言葉がしっくりくる。そして強調すべきは、このメンバー相手に馬券圏内を確保し続けた安定感。飛躍の秋へ、ここは負けられない。順調なら年内には重賞タイトルに手が届く馬だ。

なお、その他人気どころを見渡すとクイーンマンボ、ジョーダンキングはともに中京未経験。坂の途中にスタートがある中京ダート1800mは「初見殺し」として知られるコース……あえて印上位に据える理由はないだろう。渋ったダートが見込まれる点もその立ち位置を難しくさせる。

脚抜きの良い馬場巧者ナムラアラシ、マイネルクラース、夏馬ローズプリンスダム、当舞台経験馬アンデスクイーン。この4頭を3連複フォーメーション2列目に設定。

【中京11R 名鉄杯予想の印】
◎1 スマハマ
〇10 ナムラアラシ
▲4 マイネルクラース
☆2 ローズプリンスダム
注5 アンデスクイーン
△6 ジョーダンキング
△9 クイーンマンボ
△8 サトノアッシュ

【3連複/フォーメ】1-10,4,2,5-4,10,4,2,6,9,8(18点)




田中正信さん

函館記念・全頭診断とバーデンバーデンC追い切り注目馬

UMAJiN.netに登録の皆さんこんにちは
田中正信でございます。

本日は函館記念の追い切り特注馬…といきたいところでしたが、鉄板調教における勝負レースということもあり、公開は中止となりました。

そこで、本日は函館記念出走馬の全頭診断(弊社鉄板調教で木曜日に公開しているものです)。そして福島バーデンバーデンCの追い切り特注馬を公開させていただきます。

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函館記念・全頭診断
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■アメリカズカップ
向正面でもホームストレッチでも、前脚の先に出るほうの脚がしっかりと上がっている。馬体が前走以上に研ぎ澄まされた感じで、毛ヅヤもなかなかいい。首もうまく使っており、いい意味で四肢に無駄な力も入っていない。鞍上が追い出すとさらにフットワークが大きくなったことは、四肢の白いバンテージが前後に大きく動いていることでよく分かる。状態は良さそうだ。

■アーバンキッド
コーナーのさばきがぎこちなく、今ひとつスピードに乗り切れていない。頭も高く、前走の巴賞で久々をひと叩きされたものの上積みは薄い。

■エアスピネル
函館ダートコースでの併せ馬。たっぷりと3馬身は追いかけ、あっさりと追いついてしまう。僚馬より随分と外を回しても馬に気持ちの余裕がある点は見逃せない。直線を向くと、手前を替え、重心がグッと低くなった。馬自身が自分でやるべきことを分かっている。一気に四肢の回転が速まり、前脚をかき込むようなフットワークへと変化した。明らかにパートナーを意識しながら差を詰めており、旺盛な闘争心が垣間見える内容。
馬体を併せてからは、それでもまだトップスピードではない感じで、鞍上からの合図を待つ精神的余裕も見えた。最後に鞍上が左ムチを抜いても、全く必要ないと思えるほどの気持ちの充実ぶり。ゴール後、鞍上がフォームを緩めると、それに呼応したように脚さばきがゆったりした。メリハリがしっかりとしていて非常に好感が持てる。

■カルヴァリオ
吉田隼を背に半マイルから。前半はしっかりと折り合い、直線も馬なりのまま勢いのある伸び脚。4F55秒8−1F13秒1。馬体もふっくらと見せており、体調はかなりいい。

■ゴールドギア
加速力、コーナーリングはスムーズも、追われてからグッとくるところがなかった。休み明けとなる今回、本調子にはまだ足りないか。このひと追いで変わってくれば。

■スズカデヴィアス
もう8歳なのだが、毛ヅヤはピカピカで後肢の張りなどは、とてもベテランとは思えない。前肢と首の連動のさせ方が非常にうまく、跳ねるような動きで地面から反動を受け取り、さらに、それを推進力へとうまく変えている。手前の替え方もびっくりするくらいにスムーズ。ラストも首と胸前の上手な動きで推進力を引き出し、軽快に伸び切る。調子の良さが見て取れた。

■ステイフーリッシュ
函館芝コースで、相手は同じく函館記念に出走するドレッドノータス。決して格下とはいえない相手を随分と追走した。それでもしっかりと並びかける。最後は首差ほど先着を許したものの、これは負けのうちに入らないだろう。ドレッドノータスの脚にまだ余裕があり、前に出ておきたいとドレッドノータスが判断したということだ。こちらは随分と脚を使って追いついており、十分及第点は出せる。

■ドレッドノータス
ステイフーリッシュから先行。鞍上も軽い菱田騎手で、それなりに気合いを入れながら先行しており、パートナーにとっては苦しかったはずだ。しかし、ドレッドノータスにも負荷を掛けなければならないのだから、これは仕方ない。パートナーに追いつかれたところで馬は完全に相手を意識している。これは悪いことではない。前肢の回転が明らかに良くなって首差、前に出た。馬が意地を見せたというところだろう。

■ナイトオブナイツ
4コーナー付近でウッドチップが舞い上がっている。しっかりと踏み込み、蹴っている証拠だ。直線を向くと首を前に突き出す。四肢が最大限にまで伸び、完歩が広がって速度を増した。ただ、スピード感はそこまではない。大きく、伸び伸びと走っているためで、決して悪いことではない。首を前に出している関係で前肢に目が行くが、実は後肢の蹴りもなかなかダイナミック。トモの膨らみが好調さを物語る。

■ブラックバゴ
先行馬のペースが緩く、行きたがる仕草。頭を上げるなどかみ合わなかったが、直線は軽く引き離す、この馬本来のパフォーマンス。肌ツヤもピカピカで体調は上向き。

■ポポカテペトル
函館芝コースで併せ馬。パートナーを追走すると焦って追いかけるようなことはなく、力が抜けているのは非常にいい。4コーナーで追いつきかける場面でも力みは一切なし。ただ、直線を向いてムチで刺激されると馬の顔つきが変わった。首を下げて、フットワークも一変。相手が必死に逃げ込み、こちらも猛然と追うことはなかったので微妙に遅れたものの、これは気にしなくていい。メリハリがあった点を評価すべきだ。

■マイスタイル
函館ウッドコースで序盤から元気いっぱい。だが、それを力ずくでなく、柔らかく抑え込んでいるあたりが田中勝騎手のうまさだ。直線を向くと前脚はやや上に重心が移り、トモは沈むような感じの独特のフォームになった。首は前に出て、バランスは整っている。前脚は鋭くかき込んで地面をつかまえ、後肢は後方へと鋭く蹴り出す。胸前の筋肉が非常に盛り上がっていることもよく分かる。手綱を完全に解放したわけではないが、ラストは多少、馬の気持ちのままに走らせしっかりと四肢を伸ばしてガス抜きさせた。このあたりの加減が絶妙。ベテラン騎手のうまさだ。

■マイネルサージュ
滞在させたことでかなりリラックスできている。併せ馬では終始余裕の走りと、手応え。馬体もふっくらと見せており、出来は悪くない。

■マイネルファンロン
体が減るどころかむしろ立派になり、フォームも力強さ、バネを感じさせる。スムーズな加速とラストの伸び脚は前回に見られなかったもので、5F66秒7-1F12秒4を軽々と計時。ピカピカの肌ツヤも、目下の状態の良さを表している。

■メートルダール
内ラチを頼った追い切り。内々を通ったため時計は出たものの、全体的な迫力はいい頃に比べるとひと息。体にもまだ余裕がある印象だ。

■レッドローゼス
他厩舎の馬とも絡み、直線は実戦さながら5頭が並ぶかたちに。そこから脚力の違いを見せつけるように、グイグイと抜け出して最先着。5F65秒5-1F12秒2を余力を持ってマークした。脚付きのいいフットワークは、より一層パワフルさを増した感。馬体も完璧に仕上がっており、やや間隔があいたもののいきなり全開の態勢だ。


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バーデンバーデンC・追い切り注目馬
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昨年は牝馬が1、2、3着を独占。
52キロ以下の軽ハンデ馬の激走も目立つように、
総じて簡単には収まらないオープン特別。
今年も抜けた実績馬はおらず、トップハンデが55キロ。
伏兵多彩のスプリント戦にフルゲート16頭が集まるも、
どの馬にも一長一短あるようで…


■7月14日(日)
福島競馬場 芝1200m ハンデ
バーデンバーデンC(OP)

■1枠2番 フロンティア
久々は全く苦にせぬというよりも、捉え方としては逆。久々でしか結果を出したことがない馬である。それぐらい精神的に不安定なタイプ。2歳重賞を勝っているように、完成度自体は決して遅くはない。だが、とにかく気性がネック。使えば煮詰まって休養を繰り返す、挙句にリセットが掛かるでにも時間がかかるという難しいさ…。ゆえに早い段階から素質を示していたのも関わらず、ここまで軌道に乗れずにきた。だが、今回の休養明けに関しては、これまでになくハードに乗り込めている。この点だけは見逃せない。約1年と本腰を入れてダメージを抜いた成果なのか、そのあたりは定かではないものの、それでもデビュー以来で最もイジめ抜いての臨戦であることは確か。

顕著なのは直前の週の2本。これまではほぐすようなメニューに止めてきた週末に、坂路で4F52秒前後と本負荷レベル、さらにお釣りを残すのが常だった直前をコースで長めからの持続的な負荷。そう、このやり方は、まさしく角居厩舎式のスパルタ。この調整法を使えたということは、この中間は心身に不安がないからに他ならない。だからこそ、今までになく研ぎ澄ますことができた。おそらく次はない。ピークは今回。


■2枠4番 クインズサリナ
460キロ台と、今でこそ以前の華奢な面影はなくなったが、本質的には使い減りするタイプであることを忘れてはいけない。使うと体が減る、もしくは減りやすいのだ。だからこそ、使い始めると強い調教は行えなくなってしまう。おそらくだが、前走で動くに動けない位置に入り込んでしまったことも元を辿れば、これが原因。調整段階で攻めれていないがゆえに、実戦での反応速度がいつもより鈍い。その乗り手のイメージと馬の挙動のズレが、前走の直線で前が塞がるという事態に繋がったのでは。

結局、ベストの状態というのはレース間をあけて体が膨らんだ時ということ。細化癖があるぐらいなのだから繊細な性格、それだけに精神的にフレッシュであるというのも、もちろん悪かろうはずがない。つまり、今回は絶好の走り時なのである。では、この中間を見ていく。乗り出してしまえば仕上がりには手間取らぬ馬。3週で6本も坂路を駆け登れていれば、動けない理由がむしろないほどだ。そして直近2本で2F24秒台を連発と、トップまでシッカリとギアも上げてくる。その上で時計以上に切れのある動きを見せられては確信するしかない。絶好か、一変に要注意。


■3枠6番 クイーンズテソーロ
今回の調整は、今までと完全にパターンを変えてきている。この変更の理由こそが、ここでの良し悪しの把握の一番のポイントとなろう。まず、これまでの調整は基本的に動作確認の軽い時計を1本出した後に、それなりの負荷をかけた追い切りを坂路で単走、週1本ペースで3本消化というのがパターンだった。これで破竹の4連勝を挙げて、堂々のオープン入りなのだから、調整法としては完全に確立に成功していた。だがオープンで完全に壁にぶつかってしまう。

もし、昨年まであった降級制度が残っていれば陣営も調整を変えなかった可能性もある。だが時代は変わった。もう、条件戦には戻れない。となれば、ここで通用するレベルまで引き上げるしかない。だからこそ、この中間から週末に時計を出すことを解禁。さらにはオーバーワークを恐れて、これまで避けてきた併せ馬を行うことで、根本から鍛え直してきた。幸いにして、この時期に強度アップに耐えられるだけの心身の成長もあったのだろう。結果、見違えるほどアクションが大きくなり、理想的なフォームで駆けれるように。これなら断然、芝のほうがいい。デキも良いだけに相当、切れそう。


■6枠12番 アンヴァル
スピードはあるはずなのに、なぜか調教の併せ馬では遅れる。これが本馬の3歳夏過ぎぐらいまでのイメージ。だが結局は、集中力に難があったということ。それだけに3歳秋以降から変更した調整メニューがハマった。その変更というのが、シンプルでありながら非常に合理的。内容はというと、コースでの追い切りを止めて坂路オンリーにしたこと。つまりはすべての調教を4F以下に。というのも3歳夏あたりには、実戦ではもう1200mですら走りきれなくなっていた。

これは完全に、春にクラシックを目指した影響。距離を克服するためにコースを使用したスタミナ強化の調教が、完全に裏目。ただでさえ集中していないのに持続的な負荷を課すのだから、身にならない上に精神面に良い影響を与えるわけもない。それが、あの時期のスランプの要因。だが坂路専門とし、短い距離で集中させることを思い出させれば復調は早かった。そこからさらなる飛躍を遂げるべく、再始動が今回。もちろん坂路オンリーでの調整で乗り込みも順調。かつてが嘘のように2週前、1週前には僚馬を前に出させず、粘り強く伸びて先着と集中力もOK。これならイキナリから動けるだろう。


■7枠14番 レジーナフォルテ
この中間の時計を見ると、直線競馬を得意とする馬としては目立った時計が出ていないと思うのではないだろうか。ただ、時計的にはいつもこんなもの。本馬の一番の特徴というのは初速の速さ。つまりはゲートを出た“ゼロ”の状態からトップスピードに乗るまでがと、てつもなく速いのである。おそらく、このギアの上がり方だけでいえば現役屈指だろう。それでいてスプリント界で突き抜けた存在ではないというのが、この馬の現状でもあるのだが、要はトップスピードの質自体はそれほど特筆したものではない。ゆえに、全馬がある程度勢いをつけてから登れる坂路では並みの時計しかでないのだ。

といえ、オープン特別であれば侮っていいというわけではない。それに今回は、直線競馬の次に得意とする舞台。状態面をシッカリと把握しておく必要があるだろう。まず気になるのは前走の大敗だが、中間に放馬するなど調整がチグハグだったこともあり、気にする必要はない。今回は乗り込みを4週と、いつもの倍にして立て直しに時間をかけてきた感が強い。やはり、厩舎の稼ぎ頭にはそれだけ熱を入れた調整をするということか。動きもキビキビとしたものでいい時と遜色ない。




元騎手・坂井千明の乗り役流儀

【函館記念の追い切り診断】動きが固く見えたエアスピネル/一方、巴賞組から4頭がA評価

■アーバンキッド【C】
クビが使えていないし、どうしても手先だけで走ってしまっている感じ。体をしっかり使えていないね。

■アメリカズカップ【C】
これは体は使えているけれども、クビの使い方やトモの蹴りがいまいちに見えるかな。

■エアスピネル【B】
ここ最近、ずっとそうなんだけども少し動きが固いね。追い出されてからの反応はいいし、能力的にはこのメンバーでトップクラスだけど、以前のような走りではないかな。

■カルヴァリオ【C】
頭が高くてクビがあまり使えていない。力強さももの足りないし、体を使うまくえていない感じと言えばいいかな。

■ゴールドギア【B】
体を使って走れてはいたけど、力の入れ方という点ではイマイチ。洋芝で時計が掛かる馬場となるとあまり向かないかもしれないね。

■スズカデヴィアス【A】
走っていてトボけている感じで、首の使い方が今ひとつだけど体は使えている。抜け出したらフワっとしちゃうから、最後の最後でかわした前走のような競馬が合っているんだと思う。

■ステイフーリッシュ【A】
しっかり体を使えているね。ただ、走りが少し重そうに見える。ドレッドノータスをだいぶ追いかけて最後にかわすところまで行かなかったのは、まだ重めだからだと思う。このひと追いで、どれだけ変わってくるかというところだね。

■ドレッドノータス【B】
こっちは頭が高くて高脚を使っている。周りに気を使って走っている感じだね。耳を立てて前や後ろを警戒しながら走っている。ただ、体をしっかり使う走りはできていたから、この馬なりに順調だと思う。

■ナイトオブナイツ【A】
これは体の使い方、反応もよかった。この馬なりに状態は良さそうに見えたね。あとはいつも通り、後方で脚をためてハマるかハマらないかの競馬になるだろうね。

■ブラックバゴ【B】
前回は左手前になっていて少し動きが固かった。今回は頭を上げて引っ掛かってるんだよね。体を使えていて、この馬なりに順調だとは思うんだけどスムーズな競馬ができるかどうか。

■ポポカテペトル【B】
これは体を使って、気分良く走れている。ただ、動き出したときの反応がない。ダラッと走ってしまっていると言えばいいかな。状態が良ければ、もう少しグッとくるところがあってもいいと思うんだけど…。

■マイスタイル【A】
2走前あたりは手先がすごく重い感じがした。でも今回は体を使いながら、走りが軽くなっているんだよね。前走は不利もあってスムーズさを欠いた。スッと動けなかったところもあったのかもしれないけど、今回は大丈夫だと思うよ。

■マイネルサージュ【B】
走りを見るとどうも頭が高いね。ただ、それでも体の使い方は良かった。だから、状態としては順調と見ていいだろうね。

■マイネルファンロン【A】
これはしっかり体を使えているね。それと、今回はすごく反応がいいんだよ。気分良く走れているし、久々の前走を一度使われて変わってきたんだろうね。

■メートルダール【B】
前回もそうだったけど、頭が高くて脚を上に上げるような走り方をする。こういう走り方なんだろうね。久々でもあるし、あまり変わったところもないな。

■レッドローゼス【A】
走りとしては頭が高いんだけど、それでも体をしっかり使えている。直線では他厩舎の馬とも並んで実戦形式の併せ馬になっていたね。そこから追い出されてグッと抜け出してきたあたり、反応が良かった。体調がいい証拠だろうね。


今回よく見えたのはスズカデヴィアスにステイフーリッシュ、ナイトオブナイツ、それからレッドローゼス。マイスタイルとマイネルファンロンは、前走からの変わり身が大きそう。実績からすればエアスピネルは抜けているし、能力で走ってきても不思議はないとは思うけど追い切りの動きからはあまりよく見えなかったな。


【A】=水準以上の動き。調整過程は良好
【B】=デキは平凡。特筆すべきポイントなし
【C】=状態面に不安アリ
【危】=好調時とくらべて著しく状態が悪い。危険な人気馬
【VIP】=先々が楽しみな素質馬




競馬コラム「水島晴之の単複で買え」

エントリーチケットの押し切りがある/バーデンC

福島11R 福島は初めてだが、馬場が合いそうな(13)エントリーチケットで勝負する。前走のオーシャンSはスタートも良くなかったが、後方に置かれて流れに乗れず。モズスーパーフレアに前半3ハロン32秒3で逃げ切られたらお手上げだ。G1並みのハイペース、1分7秒1の高速決着では7着という結果も受け入れるしかない。
それでも最後は詰め寄っていた。今回は開幕週から道悪で芝が荒れている福島にコースが替わる。日曜日も雨予報が出ており、勝ち時計は1分8秒台後半か。スピードよりパワー重視なら、道悪【2・1・0・0】の実績が生きてくる。4カ月半ぶりの実戦だが、5カ月ぶりのつわぶき賞を勝った経験があり、久々も苦にしない。本来の先行策でしぶとさを生かせば、押し切りがある。単3000円、複7000円。(ここまでの収支 マイナス9万4900円)
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結果

福島11R ⑬エントリーチケット 12着



境和樹の穴馬券ネオメソッド

波乱前提のレース

函館11R 函館記念(GⅢ)(芝2000m)

2019hakodatekinen01.png

06年のエリモハリアーを最後に1番人気が連敗中。ステップレースである巴賞組も10年以降未勝利で、父ミスプロ系も【0-2-3-28】と勝ち切れない……と、何かとネガティヴデータが多い函館記念。それもあって、毎年のように人気薄が飛び込み高配当決着となります。

そんな函館記念の血統傾向といえば、ロベルト系と長距離血統。

2019hakodatekinen02.png

昨年は勝ち馬エアアンセムを、一昨年は7人気3着ヤマカツライデンを送り込んだシンボリクリスエスを筆頭に、内包馬も含めて最近の好相性ぶりが目覚ましいロベルト系。
他の重賞ではまず出番がないマヤノトップガン産駒が別馬で連続好走したことも含めて、このレースにおける存在感は特筆ものと言っていいでしょう。

そのマヤノトップガンといえば、天皇賞・春を制した晩成型ステイヤー。函館記念は、こういった長距離適性のあるスタミナ血統も走りやすいレース。

2019hakodatekinen03.png

ロベルトの項で紹介した昨年13人気3着エテルナミノルの母母父はリアルシャダイ。これも含めて、ステイヤー色の強い血統が頻繁に来るのもこのレースの特徴です。

サンデー系ほど脚の速さがなくスタミナに振れたロベルト系が主力を占め、マヤノトップガンやダンスインザダークといったスピード不足のスタミナ血統が複数回好走。古くはエリモハリアーが3連覇した函館記念。これらのことが示す通り、全体的に鈍足スタミナ性の強いレースと考えていいでしょう。

今年も、ロベルト系と長距離血統に的を絞って候補馬を抽出。

①レッドローゼス(父ステイゴールド)

②アメリカズカップ(父マンハッタンカフェ)

③ブラックバゴ(母父ステイゴールド)

⑥マイネルファンロン(母母父ブライアンズタイム) 2着

⑧メートルダール(母父シルヴァーホーク)

⑩ステイフーリッシュ(母母父シルヴァーホーク) 3着

⑧メートルダールは母父にロベルト系シルヴァーホークを持って血統テーマをクリアする存在。

このレース向きの鈍足スタミナタイプで、3走前のAJCCではシャケトラ、フィエールマンといったA級馬と0.1秒差の競馬をした馬。本質的な能力で見劣ることもなく、人気の盲点になっている今回は十分狙いが立つと見ています。
結果 ⑧メートルダール 7着



函館記念週

【関西事情通のちょっとイイ?話】

●彼のメイン・イベントは…●

今週の重賞は函館競馬場で開催される函館記念のみ。ゆえに、例えば蛯名騎手や福永騎手のように、普段は福島・中京を主戦場としているジョッキーも函館まで遠征してきている。

そんな中、主戦場は函館ながらこの日曜には逆遠征しているジョッキーが存在する。

今期の函館で開催リーディングトップをひた走っている藤岡佑介騎手だ。

土曜は最終レースまで騎乗していながら、日曜は重賞の無い中京で騎乗する。

しかも、函館で乗っていれば、メインのステイフーリッシュはもちろん、前走自らの手で勝たせたリワードアンヴァルも、もう一丁いけるクチでかなりいいラインナップが期待できたはず。にも関わらず中京で騎乗、その理由とは…

実はかなり早い段階でこの日は中京で乗る事が決まっていた。それこそステイフーリッシュが鳴尾記念のあとに函館記念出走を決める前の、早々に予定が決まっていた。その馬とは…

メインの名鉄杯に出走するスマハマだ。

3歳時、出世レースのヒヤシンスSを圧勝し、続く青竜Sではグリムの2着、因みに3着はオメガパヒュームなのだから、この馬の能力が重賞級である事は容易に想像できる。

残念ながらその後骨折してしまい長期戦線離脱していたものの、復帰初戦のGⅡ東海S

でいきなり3着、ここでやはり重賞級であることを証明した。

その後、再び間が空く事にはなったが、同じ休み明けでも中間はしっかり乗り込み状態としては前走よりも良い。

もちろん、この先も期待十分の1頭、藤岡佑介騎手が手放したくないと感じるのも頷けるだろう。

オープン馬とは言え賞金的にはかなり低く、今後大きいところを目指すためにもここはなんとしても賞金加算させたいところ。鞍上もその事を良く分かっているはずだ。

キッチリ勝つ様ならば、秋の重賞戦線で台風の目になるかも知れない。そんな可能性も感じてしまう馬であり、鞍上の行動でもある。

【美浦の『聞き屋』の囁き】

●ベテランのアピール●

ルメール騎手は先週の競馬終了後に、母国フランスへと一時帰国。

働き方改革と言いながらも、日本人には積極的に実践できていない夏休みのために今週の競馬は休み。

函館リーディング争いからは脱落しているが、得意の札幌競馬に向けてと、全国リーディング連覇のために英気を養ってくることは間違いなく、来週から巻き返しに必死になるかもしれない。

トップジョッキー不在の函館記念は荒れそうな雰囲気。

横山武&斎藤の若手騎手に加えて、蛯名&田中勝の大ベテランが参戦。

特に、蛯名騎手と田中勝騎手は年々勝ち星が減少しており、日曜日はともに函館記念のみの騎乗。

勝ち星が減っているとはいえ、有力馬に乗った時の勝利率・連対率は悪くはない。

つまり、騎乗馬に恵まれていないだけで、技術に衰えはないということ。

重賞制覇によって健在ぶりをしっかりとアピールしておきたいところだろう。

一鞍入魂の騎乗は見逃せない。

【競馬場から見た推奨馬券】

アテにはならないが、福島は夜半から午前中にかけて雨予報。
いずれにしろ、芝はすでに荒れてしまっているし、ダートも脚抜きの良い状態は変わらないだろう。
元々が難しい福島競馬。あまり気を入れずに、当たったら儲けものぐらいの軽い気持ちで、競馬を楽しみましょう。


福島7Rは、15番ランドルーラーで軸は大丈夫。
デビュー当時から馬っぷりの良さが目立っていた馬だが、幾らか馬体が立派過ぎる点と気性の激しさがネックで、力を出し切れていなかった。
放牧明けの前走も、まだ馬体は緩かったが、パドックではだいぶ幼さは抜けてきた
印象を得た。距離短縮も良かったようで、初めて本気で走った感じ。
それでもまだ道中は引っ掛かる場面があり、今回、更に距離が短くなることは好材料と見てとれる。
出脚が良くないだけに、外伸びで捲りの利く馬場になってきた点も好材料。
緩めだった馬体も叩かれて、締まってくることは間違いないだろう。

単勝 15
馬連 1-15 9-15 8-15

自信度 B


馬券的に面白そうなのは、福島8Rのワイルドフォックス。
関西からの転厩馬で久々の実戦。スピード、能力はかなりのものがありそうだが、とにかく気性が荒過ぎて、前厩舎では調教し切れなかったとのこと。そんな状態でも、再三現級で差のないレースを演じており、能力は間違いなく高い。
その馬が去勢されて、じっくり立て直された。調教もダートコースで長めをじっくり
乗り込まれており、仕上がりも良さそう。
気性さえ良くなれば、馬っぷりからはもっと上を目指せそうな馬。
競馬に行ってどうなるかはアテにならないが、もし気性難が緩和されているようなら、あっさりがあってもおかしくない。

単勝 10
馬連 2-10 10-16 6-10
3連複 10の1頭軸 2.6.14.16に流す

自信度 C


【美浦の『聞き屋』の囁き】

●荒れる福島は健在●

関東リーディング3位の田辺騎手が先週の競馬で2週間の騎乗停止となり、また、関東リーディング4位の石橋騎手が昨年の落馬で負傷した際に足首に入れたボルトを抜く手術のため、ともに今週と来週の2週間戦線から離脱。

これによって福島競馬の有力馬の多くが関東リーディング1位の戸崎騎手と2位の三浦騎手に集中。

熾烈となっているのが夏の福島競馬のリーディング争い。

先週までの時点で戸崎騎手が7勝、三浦騎手が6勝、田辺騎手と石橋騎手が5勝と続いていたので、ほぼ一騎打ちの様相となった。

今週は戸崎騎手が22鞍、三浦騎手が20鞍と、ともに勝ち星を量産できる態勢は整っている。

週末の雨予報で悪化する馬場をどう読みきるかがポイントになりそうだ。

日曜日の福島には函館から松岡騎手が参戦。

お目当ては3レースの2歳未勝利戦に出走するウイングレイテスト。

新馬戦の時もこの馬のために函館から東京へと戻ってきたぐらいで、期待の大きさはかなりのもの。

その新馬戦は取りこぼす形の2着ではあったが、切れ味がそがれる重馬場で内枠と先行馬有利な馬場状態の中、11番人気の伏兵に残られたのは仕方がない面はあった。

今回こそは、と陣営と騎手ともに意気込んでおり、負けられない1戦となりそう。

他に目立っているのは、木幡巧&木幡育の兄弟ジョッキーが穴を連発しており見逃せないところ。

今週も福島は荒れそうな予感が漂っている。

【関西事情通のちょっとイイ?話】

●函館のメイン・イベント●

まだまだ全国的に梅雨空ながら夏競馬は真っ只中。今週は函館競馬場で、函館開催中のメイン・イベントとも言える函館記念が行われる。

そういう意味もあり、例えば蛯名騎手や福永騎手のように、普段は福島・中京を主戦場としているジョッキーも参戦してきている。


そんな中でまず注目の騎手は、ステイフーリッシュの手綱を取る中谷騎手。新馬戦では自ら手綱を取り勝利を挙げ、2戦目のGIホープフルSでも3着と好走。クラシック戦線でも主戦を担うかと思われたが、4月8日の福島で落馬、頚椎骨折などの重症を負い長期戦線離脱を余儀なくされてしまった。

その後、ステイフーリッシュは代打騎乗の藤岡佑介騎手の手により京都新聞杯を制し、その縁もあって藤岡佑介騎手がほぼ主戦を務めてきた。

今回は、その藤岡佑介騎手に先約があり騎乗機会が巡ってきた。自らに取っても初重賞制覇のチャンスでもあり、当然力の入るレースとなるだろう。


話題性と言う意味では、今年デビューの新人、斉藤新騎手の初重賞挑戦も注目されている。騎乗するのは、父の斉藤誠師が管理するブラックバゴ。先週菊沢親子が重賞制覇を成し遂げた流れもあり、より注目されそうだ。

初重賞挑戦でしかもこの日が初めての函館での騎乗、さすがに厳しい戦いにはなるだろうが話題的には注目と言える。


そんな中だが、最も注目したい関西ジョッキーは…

何故か函館で騎乗している幸騎手だ。

幸騎手の函館遠征と言えば、一昨年の函館スプリントSにセイウンコウセイで遠征、その前は2008年まで遡るが、デビューしてから四半世紀、過去函館で騎乗したのはその2日だけ。幸騎手が函館で騎乗するというのはそれほど稀な出来事になる。

この函館記念で騎乗するのは関東伊藤圭三厩舎の管理馬ゴールドギア。関東馬であることに加え初騎乗、チャンスが無い馬ではないが、この馬のために遠征してきたとは思えないところ。実際、ゴールドギアは先週の五稜郭Sを1頭だけ除外となってしまい、1週スライドしての急遽の出走で予定の行動ではない。では何故…

理由は、ひとつ前の10Rに出走しているラクローチェのためだ。

デビューは今年の4月20日と遅れたが、既走馬相手に快勝、2戦目では敗れたものの3戦目の東京自己条件で素質馬相手に見事2勝目を上げ、必然的に秋の最大目標は菊花賞となる。

前走乗れなかった幸騎手、もしここで騎乗せず勝たれてしまうと、もう自分の手には戻って来ないだろう。そういう思いもあったはず。それがゆえの遠征でもあり、もちろんキッチリ結果を残し、しっかりと自分のお手馬としておきたいところ。

ここを勝っておけば、ひとまず菊花賞戦線には間違い無く乗れる一戦。前述通り、ここまでのキャリアで2日しか騎乗したことの無い函館だが、JRA10競馬場で唯一勝利の無い開催場でもあり、そういう意味でも注目と言えそうだ。

メイン・イベント直前のレースだが、幸騎手にしてみればここがメイン・イベントになるだろう。





水上学の血統トレジャーハンティング

日曜函館11R 函館記念(G3)
◎本命馬
④マイスタイル
(牡5、栗東・昆厩舎、田中勝騎手)
函館も残り僅かとなってきた。今年の函館記念は、やや渋りの残る馬場で行われる模様だ。

これまで重賞2着3回、④マイスタイルにとって悲願の重賞初制覇のチャンスだ。

かつての逃げにこだわるレースぶりから、自在性がついてきた。自分から動けるタイプで小回りもプラス。高速ではない馬場もプラスの血統。さらに前走巴賞は16キロ増で、明らかにここが目標の仕上げだったはず。一度叩いての良化は必至の上に斤量も2キロ減、多くのファクターが上昇を示している。
$お宝馬
⑥マイネルファンロン
(牡4、美浦・手塚厩舎、丹内騎手)
前走は間隔が空き、かつ良績に乏しい1800m。こちらも前走は叩きと割り切れる。今回はピッタリの2000mへの延長で展開も楽になるはず。斤量2キロ減、小回り中距離ベストのステイゴールド産駒。行く馬も見当たらず、単騎もありそうだ。マイペースならしぶとい。

相手上位は ⑩ステイフーリッシュ、⑧メートルダール、⑨ポポカテペトル。 押さえに ①レッドローゼス、⑭ナイトオブナイツ、⑤ドレッドノータス。




栗山求 さん

函館11R 函館記念(G3) 芝2000m OP ハンデ

◎4マイスタイル
○10ステイフーリッシュ
▲1レッドローゼス
△14ナイトオブナイツ
△16エアスピネル
△12スズカデヴィアス
<見解>
◎マイスタイルは
「ハーツクライ×フォーティナイナー」という組み合わせ。

母方にミスタープロスペクターと
ダンジグを併せ持つハーツクライ産駒なので
ワンアンドオンリー(日本ダービー)、
ヌーヴォレコルト(オークス)と配合パターンが似ている。

母方はパワーに秀でたアメリカ血統で固められており、
弥生賞(G2)2着、福島記念(G3)2着、ダービー卿CT(G3)3着など、
ハーツクライ産駒ながら小回りコースへの適性が高い。

昨年のこの時期に函館芝2000mで2連勝したように洋芝も得意。

前走の巴賞(OP)は、
逃げたサトノフェイバーの直後を追走したものの、
4コーナー手前で同馬がバテて下がってきたため、
急ブレーキを掛ける不利があった。

9着という成績は力を出し切ったものではないので参考外だ。

今夏は前走比2kg減の56kgのハンデ。

スムーズなレースができれば待ち負けに持ち込める。




日曜メインレース展望・柏木収保

【函館記念】1番人気が12連敗中、波乱必至の夏重賞

巴賞好走馬は危険なのが定石だが…


 夏のローカル重賞は、どのレースも波乱の結果を喜んで受け入れる。まるでその存在をアピールするように…。函館記念は現在、1番人気馬が12連敗もしている【0-2-0-10】。結果、3連単はこの12年間で9回も10万円を超えている。

 もちろん、急に荒れ始めたわけではない。3連単の前に好配当を生むとされた馬連が導入されたのは1992年。すると1番人気馬は11連敗を喫した。1992年から10年間の函館記念では(途中で3年だけ別定戦)、現在と同じハンデ戦で行われた残り7回の馬連は、すべて万馬券だった記録がある。

 波乱の要因は多様だが、ハンデ戦に定着した1997年以降、ハンデ頭の勝ち馬は22年間でたった3頭だけ。重いハンデを課せられた馬は総じて信用できない。

 1番人気馬が11連敗、12連敗もしているくらいだから、ハンデも関係し、人気上位馬(とくに1番人気馬)は信頼できない。

 また、賞金別定戦→ハンデ戦と変化するので、日程も合わせ、前哨戦の巴賞好走馬は危ない馬の典型とされる。

 ただし、重いハンデの1頭、今年のスズカデヴィアスは、ちょっと状況が異なる。快勝した前哨戦の巴賞は小刻みな賞金別定のため、負担重量は59キロだった(同馬の過去の経験は最大57キロ)。それが今回はハンデ57.5キロになる。

 オープン特別を勝ちながら、次走のハンデ戦になって負担重量減は非常に珍しい。GIの定量58キロから、0.5キロ減などの例はあるが、「厳しい負担重量59キロで勝った馬の1.5キロ減」は、ハンデ戦の函館記念のなかできわめて特殊なケースである。

 過去の傾向から、重いハンデは嫌われる。まして巴賞組である。だが近年、芝のオープンを59キロで勝った馬などめったにいない。まして軽い馬場ではない。8歳スズカデヴィアスの再度の快走がありえる。近年、巴賞の好走馬が本番で不振なのは、負担重量が重くなるか、据え置きだからである。

 8歳スズカデヴィアス(父キングカメハメハ)の牝系は、パワー型に近い欧州系がベースであり、ピッチ走法のストライドは鋭い。切れ味勝負なので重-不良馬場は歓迎ではないが、タフな8歳馬。稍重程度は平気だろう。穴馬は上昇中の4歳馬で、デキ一変のマイネルファンロン(父ステイゴールド)。




優馬

重賞データ攻略
函館記念


 今週唯一の重賞はサマー2000シリーズの第2戦、函館記念。波乱必至のハンデ戦、データで浮上した馬とは一体…!?

傾向自体はハッキリ
 過去10年、1番人気が〔0.1.0.9〕と大不振のレースだが、勝ち馬と2~3着馬の傾向は意外なほどハッキリしており、勝ち馬10頭は全て2~5番人気馬。一方、2~3着馬20頭のうち18頭までが6番人気以下。軸には上位人気馬を据え、紐荒れで高配当を狙うのがいいだろう。

 勝ち馬10頭の共通点は同年に1着か重賞2~4着があること。その上で、前走が重賞(10頭中8頭)、前走5着以内(10頭中9頭)もポイント。この条件を唯一クリアしているのがステイフーリッシュ。前走・鳴尾記念の4歳馬で、斤量56キロ→57.5キロというのは2013年の勝ち馬トウケイヘイローと全く同じ。一連の実績を素直に信頼したい。

条件ピタリ! 激アツの穴馬とは…?
 次は2~3着候補の穴馬を探してみたい。6番人気以下で馬券に絡んだ18頭のポイントを整理すると、以下の通り。
函館記念2~3着馬のポイント(過去10年、6番人気以下の18頭が対象)

5歳以上(18頭中14頭)
56キロ以下(18頭中14頭)
今回斤量減もしくは同斤量(18頭中17頭)
前走1800m~2000m(18頭中14頭)
前走1着もしくは勝ち馬から1秒差未満(18頭中14頭)
函館・札幌の芝で3着以内(18頭中13頭)
重賞3着以内(18頭中14頭)

 人気薄の好走馬が多く、傾向は絞りにくいものの、概ね上記のような共通点があった。今回のメンバーではドレッドノータスとブラックバゴの2頭が、これらのポイントを全てクリア。

 ドレッドノータスは前走の巴賞で5着。巴賞組は上記の18頭中、最多の7頭を占めており、うち6頭までがその前走で3~6着と「ソコソコ」健闘していた馬。実績的には、右回りの芝2000m戦で〔4.1.4.4〕、2歳時のGIII・京都2歳Sなど、この条件はピッタリだ。

 ブラックバゴは鳴尾記念6着からの臨戦。同じく右回りの芝2000mでは〔3.1.1.5〕で、GII・ホープフルSで3着など重賞実績もあり、当舞台でも1600万特別を好時計で快勝と、洋芝適性も十分。この2頭で高配当ゲットを目指したい。

1着候補
ステイフーリッシュ

2~3着候補
ドレッドノータス
ブラックバゴ
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