重賞データ分析・小林誠

【中京記念】今年も外枠からの追い込みが決まるか!?

■中京記念(G3・中京芝1600m)フルゲート16頭

【特注データ】3行でわかる! レース攻略の糸口

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 1~3番人気がトータル[1-1-3-16]で連対率9.5%とコケまくっており、4~6番人気が[4-3-3-11]で同33.3%と絶好調である中京記念。いかにも夏のハンデ戦「らしい」結果で、その波乱傾向は非常に強い。ふたケタ人気の超穴馬もコンスタントに激走しており、高配当を狙ったほうが面白いのは間違いなし。人気馬は、基本的に疑ってかかるべきだろう。

 そして「外枠」と「追い込み勢」が非常に強いのも、中京記念の大きな特徴。この時期の馬場バイアスも関係しているのかもしれないが、ちょっと尋常ではないレベルで「外枠からの追い込み」が決まっている。中京の軽い馬場にフィットする差し・追い込み馬が外枠に入った場合には、人気薄でも「買い」がセオリーだ。

 ハンデについては、「背負っている組」重視のスタンスを推奨。実際にどの馬がどの程度のハンデを背負うかまでは読めないが、具体的には「ハンデ56.5キロ以上の牡馬」を重視したいところ。前走から斤量増になる馬であればモアベターで、この条件をクリアする馬を軸に推したい。軽ハンデ馬は「ヒモ」として扱ったほうがいいはずである。


【コース総論】中京芝1600m Bコース使用
★基本的には人気サイドが強いコース。人気薄は思いきって「大穴」狙いで。
★きわめてフラットなコースで、枠番の内外による影響はほとんどないはず。
★先行有利だが上がりの速さは重要。最速上がり馬の好成績が目立っている。

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 1~2コーナーにある斜めの引き込み線からバックストレッチへ向けてスタートするという、東京芝1800mに近い形態のコース。ローカル競馬場ながら起伏も大きく、さらに最後の直線も400m以上と長いなど、総合的な資質が問われるコースといえる。同じ左回りでも、新潟競馬場とはまたちょっと性質が異なるのが面白い。

 人気別成績では、1番人気など人気サイドの好内容が目立つ。信頼度の高さはもちろんのこと、単勝適正回収値84.8、複勝回収値84と配当妙味も意外にあるのがポイントで、基本的には人気馬を信頼すべきコースだろう。人気薄では、7~9番人気の内容がイマイチで、それとは対照的に10~12番人気が超優秀。中途半端な穴狙いではなく、思いきった「大穴」からの攻めが功を奏しそうである。

 次に枠番だが、こちらはきわめてフラット。一見、内枠が有利そうに見えるコース形態なのだが、実際は枠番の内外による成績差が非常に小さい。このあたりも、東京芝1800mと共通するものがある。連対率や複勝率が見事なまでに横並びで、ギャップ値もマイナス0.1~プラス0.1の範囲内にすべて収まっているとなると、枠番というファクターを気にする必要はほとんどなさそうだ。

 最後に脚質面だが、こちらは基本的には先行勢が優勢。最後の直線はかなり長いが、レース中盤のペースが緩みがちな下級条件では、先行勢は余力十分。差しや追い込みも届くが、前が止まらずにそのまま残るケースがもっとも多い。とはいえ、速い上がりが使えるかどうかは超重要で、最速上がり馬はかなりの好内容。ローカル場のマイル戦としては、末脚のキレをかなり問われる部類といえる。


【レース総論】中京記念(G3) 過去7年
・レースの要所!
★人気サイドの不振が目立つレース。4~6番人気から流す高配当狙いが面白い。
★外枠からの追い込みがガンガン決まる。速い上がりが大きな武器となる一戦。
★年齢別では5~6歳馬が強い。ハンデは「背負っている側」のほうが好成績。
★芝1400mからの距離延長組が高信頼度&高回収値。馬格もある程度は欲しい。

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 現在の施行条件となって、今年で8回目となる中京記念。「サマーマイルシリーズ」の初戦でもある。レースの平均配当は、単勝1029円、馬連1万613円、3連複3万1200円と、きわめて高い水準にある。ここ2年ほどはわりと順当に決まっているが、その前は波乱のオンパレード。波乱傾向はかなりの強さで、今年が大荒れとなっても、レース傾向的には何の不思議もない一戦といえる。

 荒れている要因のひとつが人気サイドの弱さで、3番人気以内馬はトータル[1-1-3-16]で連対率9.5%と、わずか2連対。それを尻目に絶好調なのが4~6番人気の中穴ゾーンで、こちらは[4-3-3-11]で連対率33.3%、複勝率47.6%という驚異的な成績となっている。ここから7~9番人気や10~12番人気へ流すような馬券は、破壊力満点な上に出現率も高そうで、かなりオススメしたい。

 次に枠番だが、フラットだったコースデータとは似ても似つかぬ結果が出ている。外枠である馬番13~16番が[4-2-1-21]と、圧倒的な強さを見せているのだ。その背景には平均人気の差もあると思われるが、それだけでは説明がつかないほどの成績差。単純に内外で比較したデータにおいても、やはり「外」のほうが優秀である。

 この枠番データの結果と密接に関係しているのが、脚質別成績。4コーナーを11番手以下で回った後方待機組がもっとも強く、最速上がり馬が[5-0-2-2]と絶好調であるなど、完全に差し優勢なのだ。つまり、外枠→後方待機からの追い込みがバンバン決まっているということ。これを可能とする末脚の持ち主ならば、たとえ人気薄でも積極的に狙っていきたい。

 年齢別では、5~6歳馬の強さが目立つ。3~4歳馬については出走数自体が少ないので何とも言えない部分があるが、7歳以上馬が総じて苦戦していることから、若くて勢いのある馬を狙ったほうがいいはずだ。そしてハンデについては「背負っている組」が強いという結論で問題なし。「斤量増かつハンデ56.5キロ以上」という条件を満たすようであれば、文句なしに買いといえる。

 前走距離別では、芝1400mからの距離延長組が好成績。具体的にレース名をあげると、パラダイスS組と京王杯スプリングC組が好成績を残している。逆に芝1800m以上からの距離短縮組は成績不振で、人気馬であっても過信は禁物。あとは、前走での馬体重が480キロ以上だった「馬格のある組」のほうが強いというのも、このレースの特徴だ。


【血統総論】

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 血統面では、ディープインパクトなど4種牡馬の産駒をプラス評価の対象とした。連対率28.0%、複勝率40.2%をマークしたディープインパクト産駒は文句なしに優秀だが、それ以上に高いコース適性を見せているのがロードカナロア産駒で、こちらは連対率37.1%という驚異的な成績。持ち前の先行力で「先行して粘る」ダイワメジャー産駒は、1着ではなく2~3着で狙うのがよさそうである。


★出走予定馬 総論×各論

 想定段階から登録馬がフルゲートとなるのは確実で、リライアブルエースやグルーヴィットなど賞金的に微妙な組は、同日に行われる福島テレビオープンに回るケースもありそう。人気の中心はおそらく、前走G1でも好走している牝馬のプリモシーンだろう。前走G1好走組では、3歳馬のカテドラルも侮れないところ。ハンデ戦でもあり、かなりの混戦模様になると思われる。

 現段階でのトップ評価はロワアブソリュー。今回は、鞍上が幸騎手に乗り替わる予定である。このレースと好相性の「パラダイスS」組で、ムラっぽいがハマればかなりのキレ味を発揮できるのも強み。さらに6歳馬であることや前走馬体重が510キロと馬格が十分にあることなども、プラスに評価できるファクターだ。人気が読みづらいが、ここで上位人気に推されることはあるまい。

 二番手評価に牝馬のミエノサクシード。前走のヴィクトリアマイルでは最後方から追い込んで6着と、この馬らしい末脚のキレを見せた。相手関係はグンと楽になるはずで、末脚のキレが要求されるレースであるのは大きな強み。外枠に入って人気薄になった場合などは、かなり食指が動かされる。「展開待ち」のタイプだけに安定感には欠けるが、ここは狙ってみる価値が十分にある一戦といえる。

 三番手評価に3歳馬のカテドラル。アーリントンCにNHKマイルCと、マイル戦を後方から追い込む競馬で、素材のよさが引き出せるようになった。まだまだ伸び盛りの3歳で、今回は川田騎手が騎乗する予定と、ここでどのような競馬を仕掛けてくるのか楽しみ。引き続き後方で脚をタメる作戦ならば、こちらも外枠が欲しい。収得賞金に関しては、おそらく足りるはずだ。

 四番手評価にプリモシーン。この馬にとっての最大の難所は、やはり「1番人気になりそうな牝馬」であることだろう。ヴィクトリアマイルではノームコアに届かなかったとはいえ、最速上がりでクビ差まで迫ったその能力はここでは「断然」で、そのほかにも買い材料はけっこう豊富。しかし、人気の牝馬がここで好走したケースは過去に一度もない。もっとも、近2年は1番人気も活躍しているので、素直にここから買ってみるのもアリとは思う。

 以下はヒーズインラブ、ロードクエスト、レインボーフラッグ、ツーエムマイスターという評価の序列。あとは、ハンデや枠番などのファクターを加味した場合に、評価にどの程度の入れ替わりがあるかだ。収得賞金的にビミョーな馬が多いなかでの評価でもあり、最終的な評価とは大きく食い違う可能性アリだが、そのあたりはどうかご容赦を。




回収率向上大作戦・須田鷹雄

函館2歳S、最近の傾向

「平均レース間隔」が短くなっているのが特徴


 函館開催が6週に短縮されてから、もう7年が経つ。2歳馬はデビューしてから重賞まで短い間隔で走らねばならないケースが増えた。また、間にオープン特別を挟まなくなったので、道営馬は函館2歳Sで芝初経験ということになり、以前より不利になっている。日程短縮以降、道営馬は馬券に絡んでいない(惜しい4着はあるので、そろそろ複穴は出るかもしれない)。

 さて、今回考えたいのは前者のレース間隔の問題で、昔に比べると函館2歳Sに向けた「平均レース間隔」は短くなっている。函館→函館で最大中6週が可能だったところから最大中4週になったのだから当たり前だ。

 連闘や中1週というのはいかにも馬にとって厳しそうに見えるし、普通に考えると中3、4週組のほうが好成績になりそうに思える。実際、複勝率ベースで見ると連闘や中1週より中3、4週組のほうが高いのだが、複穴を出してきたのは中1、2週組で、さらに連闘組から単勝4番人気・850円で勝ったアクティブミノルが出ている。ヒモにはレース間隔の詰まった馬も取り入れていきたい。

 もうひとつ意識したいのが馬体重だ。事前の予想には反映できないが、2012年以降の函館→函館組のうち、前走に比べて馬体重がマイナス4~9キロだった馬は[3-2-1-9]で回収率が単104%・複147%。10キロ以上減った馬は2頭いてともに大敗しているが、「ちょい減り」は歓迎材料。成長期なので「使ってなおプラス」を歓迎する人もいるだろうが、「使われて一絞り」のほうが買いやすい。
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