田原基成さん

【関屋記念】「この馬はモノが違う」当時の見解に変わりなし、迷わずアノ馬に◎。/エルムS

【新潟11R 関屋記念】

今から約3カ月半前のこと。私は「ある馬」の登場に胸を躍らせていた。当時の心境を綴ったのが以下の文章だ。

(見解ここから)
この馬はモノが違う。

2戦目以降すべてのレースで上がり3F最速を記録。次位に0秒3以上をつける絶対的な末脚だ。刻まれた上がり3F32-33秒台の脚は決して「まやかし」の数字ではない。

特筆すべきは4走前と2走前。

次位につけた「0秒9」の上がり3Fはハッキリ言って異常。直線が長ければ長いほど良いタイプとはわかっていたが、あれほどまでとは思わなかった。あのパフォーマンスを見せられては、小回りを徹底的に避けるローテーションも頷ける。

さらに掘り下げよう。

2走前のラスト3Fは【11秒1-11秒4-11秒2】。1000m通過60秒台以内のレースでこの区間すべて11秒4以内で走破した条件馬……過去10年でこの馬だけ。ポテンシャルはすでに重賞級と言えるだろう(見解ここまで)。

迎えたレース、上がり3F最速の脚を繰り出すも3着。当時の勝ち馬メールドグラースに2着ミッキースワロー、そして4着ルックトゥワイスまでもがその後重賞ウィナーに輝いた。ハイレベルのレースだった点は見逃せない。

先ほど述べた「小回りを徹底的に避けるローテーション」を放棄した前走七夕賞。ハッキリ言って理解に苦しむ選択だった。さらに悪いことは重なるもので、未経験の道悪にマルターズアポジーが作り出す1000m通過58秒0の激流……今後あの条件では狙えないと我々に教えるための出走だったのだろうか。

良馬場。
外回り。
スロー想定。

良いことは重なるもので、ハイペースを演出する可能性を秘めていた逃げ馬ファストアプローチが出走取消。重賞騎乗機会4連勝中の田辺裕信が跨ること、過去10年で7勝2着6回の馬番フタ桁番を引き当てたことなど追い風がビュンビュンと吹いている。私の決意をより一層強固にしてくれる貴重な材料と言えよう。

迷いはない。

ロシュフォールが私の本命だ。

相手だが、前提として【関屋記念の気になる数字】を挙げておきたい。

1.前走米子S組【0-0-0-15】
2.ディープインパクト産駒の牡馬【0-1-0-7】
3.ノーザンファーム生産の4歳馬【2-3-0-1】

1.該当→オールフォーラヴなど計3頭
2.該当→ミッキーグローリーなど計3頭
3.該当→サラキアなど計3頭

この前提を踏まえ、相手本線に抜擢するのはサラキア。

逃げの手に出たエプソムCには驚かされたが、1000m通過63秒9の超スローなら大正解。脚質に自在性が生まれたのは収穫と捉えるべきだろう。【1-0-0-3】と良績に乏しい芝1600m替わりがどうかも、オール野芝は昨年レコード勝ちと重賞2着実績あり。昨年の勝ち馬でシルクレーシングのプリモシーンとの使い分けで臨む今回……勝負気配は強いと判断したい。

穴妙味ならディメンシオン。

右回り成績【1-1-0-3】に対し、左回りでは【4-1-0-1】。典型的なサウスポーで、不得手条件を使われた近2走は度外視可能と言えるだろう。戸崎×藤原英厩舎は東日本開催の重賞で【5-4-1-13】単複回収率ともに100%オーバー。軽視は禁物だ。

ミッキーグローリーはこの位置。

今回が約9カ月ぶりの実戦復帰。通常であれば狙うのを躊躇してしまうローテーションだが、春のGI戦線を席巻した「天栄仕上げ」である点は見逃せないところ。マイルCS当時はイン伸び馬場だったが、大外を選択するロスがありつつ上がり3F最速での5着。GI通用のポテンシャルを示しており、軽く扱うことはできない。

ミエノサクシードも要注意の1頭。

前走中京記念は直線半ばまで進路を確保できず。スムーズさを欠いた状態で勝ち馬と0秒1差は非常にもったいない競馬だった。新潟芝外回り1600mは未勝利戦を勝ち上がった舞台。オール野芝【3-1-0-0】連対率100%の戦績も含め、上積み材料は多い。

直線平坦コースではほとんど大崩れのないソーグリッタリング、左回り巧者ケイデンスコール、前走走破タイムが優秀なハーレムラインまでを3連複フォーメーション3列目に設定。

【新潟11R 関屋記念予想の印】
◎10 ロシュフォール
〇5 サラキア
▲9 ディメンシオン
☆13 ミッキーグローリー
注14 ミエノサクシード
△6 ソーグリッタリング
△3 ケイデンスコール
△17 ハーレムライン

【3連複/フォーメ】10-5,9,13,14-5,9,13,14,6,3,17(18点)


【札幌11R エルムS】

人気馬に不安あり。今年のエルムSは難解だ。

まずはグリム。

地方交流重賞では「無双」に近い状態だが、私はそこに落とし穴が存在すると思っている。中央との比較で時計のかかるダートに加えて1年以上1700m以下の距離経験なし……これは相当に痛い。

モズアトラクションは馬場替わりに課題。

良馬場好走→稍重凡走→そして良馬場好走。グリムにも言えることだが、乾いたダートに高い適性を持つ馬であることは明らかだ。私は人気馬の評価上げ下げに関して「減点方式」を採用する。前走を100とした場合、今回はせいぜい70-80点ぐらいではないだろうか。

そして、タイムフライヤー。

人気の背景には近親のダートGI馬タイムパラドックスの影響が大きいのだろう。ダートは調教でも良く動いているが、リスクと照らし合わせるともっと人気が下がっていなければ妙味に乏しい。印を添えるなら3連複フォーメーションの2列目or3列目だ。

ここで私が重視したのは「覚悟の量」。

地方交流重賞ロードの寄り道に参戦するグリム、そもそもお試しの意味合いが強いタイムフライヤー。ローカルにしか存在しないダート1700mに対する思い入れがあるかと言われれば答えは「ノー」だ。年に1度しか施行されないこの距離の重賞……私は何より距離適性を重視したい。

以上を踏まえ、本命はリアンヴェリテ。

マルターズアポジー参戦という予想だにしない出来事に追い討ちをかけるように引き当てた大外枠。先手を奪ううえで最大のライバルが最内を引いたのはあまりにも皮肉だ。好走への第一歩であるハナを切れない可能性を知りつつの本命……試されるのは覚悟だ。

【4-0-0-0】負け知らずのダート1700m。
【2-2-0-0】馬券圏外なしの馬番フタ桁番。
大沼Sでマークした1分42秒0の時計。

いくらでもリアンヴェリテの良さを伝えることはできるが、御託を並べれば良いというものではない。私が今回この馬を推す理由は以下に集約される。

「ためて行っても仕方ないので、体力勝負に持ち込んで……」
「ペースを落とさず体力勝負のレースをしました」

近2走の連勝を振り返る鞍上のコメントには、肉を切らせて骨を断つ【覚悟】が窺える。前述のマルターズアポジー、ダート1700m日本レコードの立役者となったドリームキラリが相手でも一歩も引かないだろう。主導権を握るには出ムチを要する馬だけに、視界がクリアな大外枠はむしろプラスと捉えたい。

相手本線に抜擢するのはテーオーエナジー。

昨年暮れから年明けにかけて連勝後、低迷。その原因を特定するのが難しいほどの急降下だけに、こちらとしても戸惑ってしまうのが本音だ。5走前はチュウワウィザード(帝王賞2着)、4走前はアルクトス(プロキオンS勝ち)を寄せ付けないパフォーマンス。純粋な馬のポテンシャルは抜けており、休養効果での立て直し一変を警戒すべきだろう。

ドリームキラリも侮れない。

この馬で思い出すのはエーシンモアオバー。過去6度使われたエルムSで4度にわたって馬券圏内に入ったリピーターホースだ。叩き良化型だけに前哨戦を回避した点は誤算だが、59キロを背負いアルクトスと僅差の勝負を演じた地力に期待。

グリムは4番手評価。

交流重賞を主戦場とする近走。中央勢との比較が難しいところだが、今回と同じ57キロを背負い2着に入ったアンタレスSが物差しとなりそうだ。当時と同じ斤量かつ【4-1-2-0】馬券圏内率100%の右回り替わりは歓迎材料。この位置に評価を下げたのは週中に危惧した「極端に時計の速い決着」が現実のものとなる可能性が高いからだ。

なお、普段の見解で記している【注目レース】は日曜日にTwitter上でお伝えすることとする。

【札幌11R エルムS予想の印】
◎14 リアンヴェリテ
〇2 テーオーエナジー
▲3 ドリームキラリ
☆12 グリム
△4 モズアトラクション
△13 ハイランドピーク
△6 サトノティターン
△7 タイムフライヤー

【3連複/フォーメ】14-2,3,12-2,3,12,4,13,6,7(15点)





田中正信さん

関屋記念の追い切り注目馬

皆さん、こんばんは。田中正信です。
先週取り上げたハヤヤッコが10人気で1着となる激走を見せてくれました。紹介した内容でも単に調子が良かっただけでなく、管理する国枝調教師の緻密に計算された戦略と勝負どころを見極められる豊富すぎる経験、その一端を少しでも感じていただけたかと思います。

さて、今週は新潟競馬場で行われるマイル重賞、関屋記念の注目馬5頭について述べていきます。昨年は牝馬が1、2、3着を占め、勝ち馬のプリモシーンはその後、牝馬路線で大活躍しているように、先々の各路線を占うレースといえるでしょう。

なお、木曜には「競馬サロン」内で関屋記念の全頭追い切りを公開中ですので、合わせてご参考にしていただければ幸いです。

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サマーマイルシリーズの第2戦ながら、
1戦目の中京記念経由はわずかに3頭。
シリーズ自体の意義が問われそうなものだが、
それはさておき、今年は配当妙味の面でも、
先々のマイル路線を見据えるという意味でも
非常に興味深い好メンバーが集まった。
2週連続、新潟の重賞で波乱決着もあるか…?

■8月11日(日)
新潟競馬場 芝1600m 別定
関屋記念(GIII)

■2枠3番 ケイデンスコール
毎週のようにビシビシと追って挑んだ朝日FSで、当日に抜け殻のようになってしまっていたあたり、精神的にあまり強いタイプではないのだろう。その後の近2走の調整と結果を見ると、鍛えるのは二の次で精神面を追い込みすぎないというのが、現状の本馬に合った調整というところか。では、この中間を見ていく。

メニューとしては、やはり近2走を完全に踏襲するかたち。2、3週前に坂路で基礎作り、1週前が本負荷でコースで6ハロンからの併せ馬、これでスイッチオン。直前は坂路でサラッとラストのラストのみ伸ばしてくる。本負荷に関しては、まるで近2走と同じ強度に同じ動き、6ハロンから行って5F66秒前後で、3F38秒切るようにビッシリ追われる。ただし、直前に関しては今回はガラリと動きが変わってきている。これこそが成長の証。最もわかりやすいのは、前走の直前との比較か。同じ坂路で、同じような内容でも1ハロンの伸びが明確に違うのだ。それは前回が1F12秒5、今回が12秒フラットと数字にもハッキリ。そもそも前走は仕掛けて走ることを促してのもの。だが今回は全くの馬なり。それだけ走る気持ちが強くなっているということ。完成に向けて着実に前進中。休養前以上の走りは確実か。


■3枠5番 サラキア
小柄な牝馬ながらとにかく不器用、これが3走前ぐらいまでの本馬のイメージ。確かに父譲りの大トビなフットワークゆえに仕方がない部分もあるのだが、それにしても加速に時間がかかってしまっていた。トップスピードの質が並ではないからこそ、なおさらレースでは歯がゆかった。だが2走前より調整を一部変更したことにより、その欠点に改善が見られる。それがかたちとなって現れたのが、まさに前走といえるだろう。変更した点は、コースメインの調整から坂路併用型に切り替えたこと。これにより坂路でスプリント力を磨く時間が大幅に増加。結果、瞬発力が向上したことで、これまでより機敏に動けるように。だからこそ、前走では今までであれば不可能と思えた逃げの手が打てるまでの機動力を見せられたのだ。

この中間ももちろん、坂路併用型。明らかに、これで好転しているのだから変更する必要などない。さらに、以前のように馬体減りを気にしなくてよいぶん、より強度の高い調教を積み込めるようになった。直前で2F24秒5の自己ベストを叩き出しており、鍛えた分だけ着実に瞬発力も磨かれている雰囲気も。いよいよ充実してきたか、ここも侮れず。


■5枠10番 ロシュフォール
本馬の調整は、前走を除けば一貫してきていた。コースを問わず、加速は3ハロンから。5ハロンや4ハロン、もしくは6ハロンから時計を出す時も、3ハロンまでのラップは必ず15秒程度を徹底していたのである。完成前の体に急激に上がるテンションを踏まえれば、妥当な調整といえよう。だが前走時から陣営は遂に鍛えだす態勢に入った。坂路とはいえ、13秒台で入る攻めのメニューである。ようやく心身が充実してきたと期待して見守っていたのだが…。

結局、前走の敗戦をどう捉えるか。あれは調教強化に心身が耐えられなかった結果なのか。もし、そうであれば今回は攻めの強度を以前のものに戻しているはず。だが、この中間の新潟での2本の時計に、その様子は見られない。むしろ2本ともに4ハロンから14秒前後のラップで加速させているほど。つまりは今回も前走同様に鍛えた上で臨戦、となれば前走の敗因は体調うんぬんではない。もっと単純に、トリッキーなコース形態に対応出来なかっただけなのだろう。そもそもがワンターンに良績が集中している不器用なタイプ、そう思えば簡単な話。動きもメリハリが利いており文句なし。これで滞在なら状態維持は間違いなさそうだ。


■7枠13番 ミッキーグローリー
腰、脚部と常にどこかに不安を抱えてきた、ひ弱な肉体の持ち主。昨秋に本格化したことで、これで少しは健康面も安定するかと思いきや、年始にいきなり軽い骨折……。結局は今年の春も棒に振ってしまった。もはや長期での健康維持を期待してはいけないのだろう。年齢も年齢だけに短いピークを作ってタイトルを、というのが今後のコンセプトか。何はともあれ、骨折が癒えて今年の始動となる今回。幸か不幸か、こういうトラブル明けの経験が多いだけに、この中間も陣営に特に試行錯誤している様子は見られない。いつも通りにプールでおおまかに基礎を作った後、坂路で週2本ペースで乗り込んでいく。

注目すべきは今回は4週で8本の乗り込み量を確保してきた点か。いつもの放牧帰りであれば、プールで作った後に坂路で3週の乗り込みが基本。今回は1週2本分、余計に追えている。これこそが前述した短いピーク作りへの布石で、中間1回の密度を濃くし、より研ぎ澄まして臨戦させてきたのである。つまりは、ゆったりと使っていく仕様から一発仕様の調整へ寄せてきたということ。結果、皮膚を薄く見せてうなるほどの気合い乗りを見せ、昨年の11月以来とは思えないぐらいまでに仕上がった。久々という点では割り引く必要ないと見る。


■7枠14番 ミエノサクシード
細身の牝馬、体も減りやすいかったりするだけに決して使い込んで良いタイプではない。だが今回に関しては、そういうタイプだからこそ絶好調と断言できる。まず中3週よりもレース間を詰めて使う場合は直前をセーブ気味に行うのが、この馬のいつもの調整。理由は前述の通りで、つまりは初戦で仕上がってしまっているのだ。使ってしまえば、後は消耗をさけ、体重と状態を維持するのみ。ゆえに控え目なメニューで十分というより、これより他に方法はなかったのである。

だが、同じ中2週でも、この中間は明らかに行っていることが違う。5ハロンから気持ちよくスピードに乗せ、ラストでわざわざギアをトップまで上げてラスト1ハロンを11秒台でまとめさせてくるのだから、これは確実に意図的。こういった調整ができる理由は、体が膨らんだ状態、事によると太いぐらいなのかもしれない。つまりは、それぐらいに体調が良いということ。高速決着に対応できるようになったことを踏まえると、『絶好調』という表現よりも今年に入って『パワーアップを遂げた』とったほうが正解なのかもしれない。




元騎手・坂井千明の乗り役流儀

【エルムSの追い切り診断】サトノ、グリムは順調/初ダートのタイムフライヤーは?
■グリム【A】
少しだけ脚が高いんだけれど体を使えているし、直線に入っても首を使えていて気持ちよさそうに走っている。ただ、時計がかかるダートでなら持ち味は活きると思う。

■サトノティターン【A】
気分良く走れているし、この馬はいつも良く見える。ただ、競馬に行くとムラなところをだすから、好走できるかどうかはいかに道中で流れに乗る走りができるかだろうね。

■サングラス【C】
これは首の使いや体の使い方、脚の出もイマイチで全体的に力が入っていない。あまり良くは見えなかったな。

■タイムフライヤー【A】
体は使っているんだけれどスピード的には足りなくて、かき込みが強くていかにもパワータイプ。脚の力を下に持っていっている感じだね。初めてだけれど、ダート替わりは合うと思うよ。

■テーオーエナジー【C】
頭が高くて体を使えていなくて、手先だけで走っている感じがしたな。

■ドリームキラリ【A】
首の使い方がイマイチというか、すごく首に力を入れて走っている感じ。少し力んで走ってるといえばいいかな。ただ動きは硬くても、直線の反応はすごく良かった。このひと追いで変わってきそう、そんな内容だったね。

■ハイランドピーク【B】
体を使っているし、脚の回転が速いピッチ走法。ただその分、少し力強さに欠ける印象かな。

■マルターズアポジー【B】
相変わらず力強い走りだし、脚の出もいい。体調自体はまずまず順調だろうね。初めてのダートも悪くないと思うんだ。前に行ければ、それなりに粘ってしまうことも頭に入れておいたほうがいいかもしれないね。

■モズアトラクション【B】
体を使って走れているんだけれど、直線で高脚を使う。トモの蹴りがイマイチな感じだね。

■リアンヴェリテ【C】
全体的に硬い感じで、肩から脚が出ている。体のつくりから、肩が少し窮屈なんだろうなと。

■リーゼントロック【C】
直線で左手前になったときに走りがバラバラになって、鞍上が追うのを止めていた。

■レッドアトゥ【C】
頭も高くて首も高い。力強さに欠けてイマイチな感じかな。前走の競馬からも平坦の馬場は向きそうだけれど、あとは他のメンバーとの力関係でどうか。

ドリームキラリは少し硬めで気持ち太いかなとも思ったけれど、このひと追いで変わってくると思う。タイムフライヤーはいかにもパワータイプという感じで、ダートも合うだろうね。あとは砂を被って戸惑わなければというところ。順調さでいえばあとはグリムにサトノティターンあたりだね。


【A】=水準以上の動き。調整過程は良好
【B】=デキは平凡。特筆すべきポイントなし
【C】=状態面に不安アリ
【危】=好調時とくらべて著しく状態が悪い。危険な人気馬
【VIP】=先々が楽しみな素質馬


【関屋記念の追い切り診断】連勝中のオールフォーラヴは順調/ミッキーは時計がカギ
■エントシャイデン【C】
後方から追い駆ける形でも、うまく体を使えていない印象。追い出されてからの反応はよかったけれど、あまり走りに集中できていない感じがするね。

■オールフォーラヴ【A】
気が入りすぎないように単走にしたんだと思うんだけど、前半は乗り役の抑えに馬が我慢できていた。追ってからの反応が良くて、脚を前に出して気持ち良く走っているように見える。これは順調そうだね。

■ケイデンスコール【B】
坂路で単走。見た目では少し手先が重たい、かったるいような走りをする馬なんだけれど、前走も同じような感じで好走している。だから、こういう走り方なんだろうな。この馬とすれば順調といっていいだろうね。

■サラキア【A】
体を使っているし反応も良かった。ただ、気持ち重いかな。暑さで少し稽古を控えめにしているんだと思う。オープン馬レベルになると、この1回の追い切りでガラッと変わってしまうからね。ケイデンスコールと違うのは、体が重そうということ。陣営としては、この1本で締めるという意図があるんだと思う。

■サンマルティン【C】
頭が高くてトモの入りが悪い。つまりは後ろ脚の蹴りが弱いから前に進んでいかないということ。あまり状態は良くないかもしれないな。

■ソーグリッタリング【A】
前走は硬かったんだけど、今回も相変わらず頭が高くて首の使い方がイマイチ。脚の出はいいんだけれども脚だけで走っている感じだ。だから、一瞬の脚が活きる短い距離のほうがベターだろうね。前走よりよく見えたよ。

■ディメンシオン【B】
トモの力の使い方が悪いのかな。ただそれでも、脚とか体の使いは良かったよ。

■トミケンキルカス【B】
体は使えていた。飛びが大きくて柔らかい走りをする馬。新潟や東京の1600mという条件的には合いそうなイメージ。あとは重賞のメンバーに入っての力関係でどうかな…といったところだね。

■ハーレムライン【A】
体の使い方、追い出されてからの反応、脚の伸ばし方、首の使い方もよかった。いたって順調だという状態だ思う。

■ファストアプローチ【A】※出走取消
体を使っているし、力の入れ方もしっかりできているね。ただこの馬は追い切りで良く見えるタイプだからね。気難しさを出したり、流れに乗れないとモロいから、そのあたりだろうね。

■フローレスマジック【C】
前走でも重い感じの走りだった。今回も反応が良くなくて硬い走りになってしまっている。

■マイネルアウラート【C】
体を使ってはいたけれど、直線だと走りが硬くなって、少しムキになって走っている感じだったな。あまり良くは見えなかった。

■ミエノサクシード【A】
前走でもそうだったけれど、今回も気分良く走れていた。引き続き状態をキープしているという感じだね。ただ、状態キープということは前走と同じような競馬になるかもしれない。前走がハンデ戦で54キロ、今回は別定戦で54キロだから。前進もありそうだね。

■ミッキーグローリー【A】
気分良く、体を使っているし脚の伸ばしも首の強さからも、すごく力強い動きが出ている。ただ、どちらかというとパワータイプなのかもしれないな。だから時計勝負になると厳しくなるかもしれない。ダートはすごく向くタイプだと思うよ。

■ヤングマンパワー【B】
相変わらず頭が高いし体を使えない。ただ今回は、いつものように追ってから気の悪さを出していないんだよね。時期的なものなのか、関屋記念は毎年いい成績なんだよね。この馬としては調子がいいという状態なんだと思うよ。

■リライアブルエース【A】
体を使えていたし、脚の伸びや首の使い方もよかった。うまく、この馬なりにしっかり順調にきているという印象だね。

■ロシュフォール【C】
前走は伸びがイマイチだったんだけど、今回も頭が高くて首の使い方がイマイチ。脚は伸ばしているんだけれど、体を使っている感じではなくて手先だけで走っている。そういう意味で距離短縮はいいかもしれないけれど…。

■ロードクエスト【C】
以前に比べるとすごく頭の高い走りをするようになったね。力強い走りはするんだけれど、上に脚が行っている感じなんだ。いい頃はもっと頭をグッと下げて、脚を前に出して走ってくるからね。ちょっと走りが違っちゃってるね。

夏場にしては良く見える馬が多かった中で、ここではミエノサクシードがいちばん良かった。すごく気分良く走れているし、長く脚を使うマイルは合うはすだよ。サラキアも、このひと追いで変わってくるんじゃないかな。ミッキーグローリーは状態的にはいいけれど、あまり速い時計勝負になってしまうとどうか。順調という意味ではハーレムライン、ファストアプローチ、リライアブルエース。オールフォーラヴあたり。それからケイデンスコール、これは前走と同じ走りだけれど競馬に行けばしっかり走れると思う。ソーグリッタリングはマイルのほうが競馬はしやすいだろうね。


【A】=水準以上の動き。調整過程は良好
【B】=デキは平凡。特筆すべきポイントなし
【C】=状態面に不安アリ
【危】=好調時とくらべて著しく状態が悪い。危険な人気馬
【VIP】=先々が楽しみな素質馬




競馬コラム「水島晴之の単複で買え」

重賞初挑戦トミケンキルカスの大駆け期待/関屋記念

新潟11R (18)トミケンキルカスの大駆けに期待したい。今回が重賞初挑戦になるが、芝を使い出した昨秋から急上昇。前走のパラダイスSは、道悪にノメって納得のいく競馬ではなかったが、それでも0秒3差5着に粘った。柴田大騎手は「コーナーではバランスを崩していたし、あそこまで頑張るとは思わなかった」と振り返る。

2走前のフリーウェイSを逃げて上がり33秒8で押し切ったように、しぶとさが身上だ。長く脚を使うので新潟外回りも苦にしない。直線が長い分、後続のマークは緩くなる。そこにチャンスは生まれないか。7歳だがここへきての充実ぶりは素晴らしい。先行策から二の脚を繰り出して粘り込む。単2000円、複8000円。(ここまでの収支 マイナス11万5700円)
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結果

新潟11R ⑱トミケンキルカス 13着



水上学の血統トレジャーハンティング

日曜新潟11R 関屋記念(G3)

◎本命馬
④オールフォーラヴ
(牝4、栗東・中内田厩舎、和田騎手)
今年は例年を遥かに凌ぐ好メンバー。個人的には、実績云々ではなく。粒が揃っているという意味で今年の夏のベストだと思うほど。どこからでも入れて悩みに悩んだが、ミッキーグローリーが9ヶ月ぶりなら、ここは中波乱とみて④オールフォーラヴを軸馬に指名した。

軽い野芝でのディープ産駒の適性は言うまでもないが、ペースが流れるので、今年は前付けの高速上がりという定番パターンではなく、ある程度厳しくなるので上がりが多少掛かっても、ねじ伏せられるスタミナ(マイラーなりの)が求められる。

その意味で、母がレディアルバローザ、叔母にキャトルフィーユを持つこの馬の1800指向はプラスに出るはずだし、またこの一族は古馬になってからが本格化の傾向。目下の連勝はまさにそれを示すもの。

1分31秒台での勝ちもあり、上がりは掛かっても速くても対応、行ってよし差してよしだ。位負けしないだろう。
$お宝馬
⑧エントシャイデン
(牡4、栗東・矢作厩舎、中谷騎手)
前走中京記念で掲示板を外した組が巻き返すのが、関屋記念での穴パターンの1つ。まさにスイートスポットの上、こちらもディープ産駒。母は洋芝で2歳時に実績を残したが、牝系はダート血統で、高速芝へは適応力が高いはず。安田記念以外は着順ほど負けておらず、もう1列前で競馬ができれば、一瞬の脚を使って浮上しても驚けない。

相手上位は ⑤サラキア、⑬ミッキーグローリー、⑭ミエノサクシード。 押さえに ③ケイデンスコール、⑩ロシュフォール、⑰ハーレムライン、⑥ソーグリッタリング。




栗山求さん

新潟11R 関屋記念(G3) 芝1600m・外 OP 別定

◎3ケイデンスコール
○10ロシュフォール
▲13ミッキーグローリー
△6ソーグリッタリング
△14ミエノサクシード
△4オールフォーラヴ

<見解>
◎ケイデンスコールは
「ロードカナロア×ハーツクライ」という組み合わせ。

これはヴァルディゼール(シンザン記念)と同じ。

母インダクティは長距離の古豪フェイムゲームの全姉で、
重賞を7勝したバランスオブゲームの半妹でもある。

バランスオブゲームは
新潟芝コースで重賞2勝を含めて3戦全勝と相性が良かったが、
インダクティも馬券圏内に入った10戦はすべてローカルと、
平坦コースへの高い適性を示した。

本馬はここまで6戦2勝だが、
勝った2レースは今回と同じ新潟芝1600m。

そのうちのひとつは昨年の新潟2歳S(G3)だ。

前走のNHKマイル(G1)は14番人気で2着と力のあるところを見せた。

左回りの芝1600m戦は過去4戦すべて連対を果たしている。

2010年以降、新潟芝1600mで産駒が20走以上した59頭の種牡馬のなかで、
ロードカナロア産駒は連対率34.5%でトップ。

それも2位以下を大きく引き離した断然の成績だ。

産駒が関屋記念(G3)に出走するのは初めてだが、
おそらく好結果を残すだろうと思われる。

同じくロードカナロア産駒でNHKマイルCでは10着と敗れた
(直線で前が壁になる不利があった)グルーヴィットは7月の中京記念(G3)を快勝した。

本馬も古馬相手に重賞を勝てるポテンシャルを秘めているはずだ。





境和樹の穴馬券ネオメソッド

新潟11R 関屋記念(GⅢ)(芝1600m)

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関屋記念は、ストームキャット系とダンチヒ系が強いレース。

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昨年は母父ストームキャットのエイシンティンクルが3着に入り、一昨年は父方にストームキャット系ゴスホークケンを持つマルターズアポジーが勝利。

ストームキャット系保持馬に関しては、決して多くない該当馬の中からコンスタントに好走馬が出ているところがポイント。昨年、一昨年に好走した上記の2頭は、ともに出走メンバー中唯一のストームキャット系保持馬。2016年は1頭(6人気6着ラングレー)、2015年は該当馬ゼロ、2014年は1頭(7人気15着タガノブルグ)といった具合。

その他、母父ボストンハーバー(15年6人気2着マジェスティハーツ)、母父ワイルドアゲイン(13年1人気2着ジャスタウェイ)といった米国血統も好走例があり、さらに、16年7人気2着、17年5人気3着と連続好走したダノンリバティは、ダート重賞で2着が2回あった馬。

これらのことから、関屋記念では米国的な馬力が求められることが分かります。その中で特に相性が良い血統が、ストームキャット系だということです。

2019sekiya03.png

ストームキャット系に負けず劣らずの適性を誇る血統がダンチヒ系。

ダンチヒ系といえば、何と言ってもノーザンダンサー系屈指の持続力型系統。関屋記念は、高速上がり比べになることが多いだけでなく、道中で12秒台を刻まず11秒台を連発する中盤の持続性も問われます。この持続性の部分でダンチヒ系の持ち味が活きるという構図です。

もうひとつ、関屋記念を考える上で忘れてはいけないポイントが、脚質です。

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関屋記念は先行馬が馬券の鍵を握るレース。

直線の長い新潟の高速上がり比べということで、どうしても直線スピードの重要性に目が行きがちですが、その実、毎年1頭以上は4角4番手以内の先行馬が残っているという事実。これが盲点になりやすいので注意が必要。
同じ新潟芝1600で行われる新潟2歳Sが、明らかな直線スピード比べ(差し追い込み馬が圧倒的に有利)であるのと実に対照的と言えます。

ストームキャット系かダンチヒ系を持った馬で、先行好走実績があれば尚良し。そんなスタンスで候補馬を抽出します。

②ヤングマンパワー
(父スニッツェル)

⑦ロードクエスト
(母父チーフベアハート)

⑫フローレスマジック
(母父ストームキャット)

⑯サンマルティン
(父ハービンジャー)

⑫フローレスマジックは、今年唯一のストームキャット系保持馬。

前走の結果が案外ではありますが、2走前の福島牝馬Sでは、4角2番手から2着と好走。過去にマイル重賞好走実績もあります。人気落ちの今回が絶好の狙い目と見ます。
結果 ⑫フローレスマジック 12着

【日曜】札幌11R エルムS(GⅢ)(ダ1700m)

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まずは血統面の話。最近のエルムSにおける最重要血統は、ヴァイスリージェント系。

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保持のみならず内包まで含めると、人気馬、人気薄問わず毎年のようにコンスタントに馬券に絡んでいるヴァイスリージェント系。

かつてはロベルト系の天下のようなレースでしたが、最近の潮流はもうヴァイスリージェントに移行していると考えていいでしょう。

その血統面と同じくらい重要な要素が脚質。

エルムSは、簡単に言ってしまえば位置取りが重要なポジションレース。すなわち、逃げ、先行馬が圧倒的に有利、というより、差し追い込み馬にはほとんど出番が訪れないと考えておいた方がいいくらい。

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昨年は1人気ミツバが控える形に構えて3着に敗れました。よく追い込んできましたが、これはハッキリ例外的なケース。これまで、エルムSにおいて「4角10番手以下」の馬の成績は【0-0-2-58】複勝率3.3%。馬券になった馬は昨年の1人気3着ミツバ、12年の6人気3着グランドシチーの2頭しかいません。

ちなみに、「4角3番手以内」の馬は【14-16-14-25】複勝率63.8%。もちろん、競馬の基本は先行馬有利ですから、先行馬と差し馬を率で比較すれば先行馬が高くなるのは必然といえば必然ですが、それでもこれだけの極端の成績差が出るわけですから、その一事をもってエルムSにおける先行馬有利の図式を認めるべきでしょう。

そして、そんなエルムSにおける先行の利を享受できるタイプも、だいたいパターンは決まっています。すなわち、「近2走で4角4番手以内の競馬をして好走している馬」。
少なくとも、近2走で先行経験がない馬が突然変異的にこのレースで前に行くことがないので、買う馬を選ぶ際は、近2走くらいの位置取りを重視するべきでしょう。

以上のテーマから今年の候補馬を抽出。

②テーオーエナジー
(父カネヒキリ)

③ドリームキラリ
(前走2着1-1)

⑫グリム
(前走1着3-4-4-3)

⑭リアンヴェリテ
(前走1着1-1-1-1)

②テーオーエナジーはフジキセキ×デピュティミニスターのカネヒキリ産駒。同産駒は、一昨年の勝ち馬ロンドンタウン、昨年の3着馬ミツバと、過去のべ4頭の出走で2頭が馬券圏に入っており、血統適性の高さを証明しています。

近2走がともに二桁着順に終わっていますが、師走Sではチュウワウィザード、クインズサターンやアングライフェンを完封しており、力負けではないと判断するのが妥当。先行力のあるタイプでもあり、立て直したここで一変しても何ら不思議はありません。
結果 ②テーオーエナジー 8着



関屋記念週

【関西事情通のちょっとイイ?話】

●まとめて一蹴!?●

世間はお盆休みに入ろうかという週末。そんな中でも暑い熱い競馬は行われている。

札幌を主戦場にしているルメールや、小倉が主戦場の和田騎手・浜中騎手などが参戦する関屋記念ももちろん注目だが、札幌エルムSも、馬券的なことを考えればかなり注目だろう。というのも…


北海道シリーズの中距離ダート戦線で毎年恒例の路線である大沼S⇒マリーンSのステップを連勝してきたリアンヴェリテが大外枠。そして初ダートながらも芝のレースでは大きく出遅れた小倉大賞典以外が常にハナを主張してきたマルターズアポジーが最内枠。さらに昨年のこのレースでもハナを奪って2着と健闘したドリームキラリ。前売り1番人気のグリムも比較的主張して前付けするタイプで、テンからハイペースになり、道中も緩まない厳しいペースになりそうな雰囲気。

そうなると、やはり差し組みに有利な流れと言えるだろう。

大沼S、そしてマリーンSでもリアンヴェリテの後塵を拝しているモズアトラクションだが、2走前の大沼Sは、この馬自身が小回りを意識して外を回さないように大事に乗った結果、展開も前有利の流れになってしまい万事休す。それでも、道中1・2・3番手の馬がほぼそのまま1・3・2着となる中、後方から良く追い込み4着。

前走は、函館の小回りも2戦目という事でいつもの競馬をし勝ち馬には上手く逃げ切られてしまったもののクビ差まで追い詰めた。


今回は前述通り、先行馬には厳しい展開になる可能性があり、また函館コースよりもコーナーが緩く「追い込みが決まりやすい」のが札幌コース、リアンヴェルテを逆転する計算は立つ。

となれば、先行勢をまとめて一蹴して突き抜ける可能性もあると言うこと。馬券的にも、是非そんな競馬を見せて欲しいところだ。

【美浦の『聞き屋』の囁き】

●田辺無双●

ラジオNIKKEI賞、プロキオンS、騎乗停止で2週間休んで、アイビスSD、レパードSと、騎乗機会があった4週連続で重賞を制覇している田辺騎手。

運も大きな味方につけており、まずラジオNIKKEI賞では、当初は勝ち馬のブレイキングドーンではなく別の馬を予定していたが、急きょのキャンセルがあり他の騎手へと乗り替わりとなったところへ、舞い込んだ依頼がブレイキングドーンだったのだ。

アイビスSDは騎乗馬がないまま競馬を迎えたが、ライオンボスの主戦だった鮫島駿騎手が土曜日に落馬。そこで空いていた田辺騎手が指名されての勝利。

レパードSはというと、エージェントの話では、ハヤヤッコでは勝ち負けにも人気にもならないとは思ったが、依頼がまったくなかった状況だったので断らずに受けただけ、とのこと。

つまり、多くの依頼の中から選択したのではなく、なんとなくいいか、で受けた依頼の10番人気でなんとなく勝ってしまった、という無双状態。

そして、今週の関屋記念はというと、ここでもまた運を発揮。

ロシュフォールはフルゲート18頭の18番目でギリギリ出走が叶ったわけだが、先週の時点では補欠の1番手で除外が濃厚の状況だった。

言うまでもなく出走順位上位馬で回避が出たわけだが、その馬というのはエルムSへ出走しているマルターズアポジー。GⅢを3勝している実績馬だが、2017年の関屋記念を最後に勝ち星からは2年も遠ざかっており、今回が7歳にして初ダート。マルターズアポジーが直前でエルムSへ路線変更してくれたおかげで、繰り上がったのがロシュフォールというわけだ。

ここでも強運を発揮した田辺騎手。

騎乗機会5週連続の重賞制覇となりそうな勢いがあるだけに田辺騎手は外せない!?

【競馬場から見た推奨馬券】

体感温度が高すぎて、基本的に暑さに弱い馬が本気で走るか、どうか、疑心暗鬼。
疑ってかかったら切りがないが、命の次に大切なお金を賭けるからには、細心の注意は必要。
あまり勝負するのは危険だが、美味しい馬券を逃すのも悔しい。
身体はホットでも、頭はクールに。
省エネ馬券で頑張りましょう。


日曜の新潟で、勝負できそうなのは一鞍のみ。
新潟8Rの4番アイアムハヤスギルは、信頼しても良さそう。
前走が3ヶ月ぶりの実戦で、今回が中3週と、ゆったりめのローテーションだけに、夏バテの危険性は低い。
その前走の内容がかなり良い。レースは、一番人気のオルダージュとシュピールカルテの先行争いで、前半3Fが33秒2の超ハイペース。当然2頭は失速。一番人気のオルダージュは10着であった。少し離れた3番手から直線半ばで抜け出したのが、アイアムハヤスギルである。自身の前半も33秒5とかなり速い。それでもゴール前まで先頭を死守していたのは立派。しかも、休み明けでだ。勝ったアロハブリーズは、土曜の新潟で昇級でも人気になっていた。
アイアムも激走の反動がなかった証に、1週前に坂路で好時計を出している。むしろ上積みが期待できそうだ。左回りに変わるのも、東京で未勝利勝ちがあり、不安はない。

馬連 1-4 4-15 4-6
3連複 1-4-15 1-4-6 4-6-15

自信度 B


小倉で一頭、穴で狙いたい馬がいる。小倉9Rのベルヴォワが、その馬。
以前にも記したが、矢作厩舎の叩き2戦目は、かなりの確率で好走実績がある。
実際にこの馬自身も、放牧明け2戦目で未勝利勝ちしている。
しかも、休養明けの前走が実績のない1200m戦。鞍上も忙しかったと明言しており、明らかに適距離の今回に向けての一叩きと見れる。その為に、負担の少ない短距離を使ったとも思える。猛暑の中、このローテーションは実に好感。
その前走で2番人気であったが、凡走と牡馬が相手になることで、人気もかなり落ちている。
適距離に戻り、小回りで本来の先行策が取れれば、差はないはず。

馬連 9-11 9-13 3-9 4-9 8-9
3連複 9の1頭軸 3.4.8.11.13に流し

自信度 C


【美浦の『聞き屋』の囁き】

●好調?不調?●

先週の土日で10勝を挙げてリーディング奪取の狼煙を上げたルメール騎手。

土曜日は滞在している札幌で騎乗するが、日曜日は新潟へ。

メインレースの関屋記念は長期休養明けのミッキーグローリーに騎乗するわけだが、もちろんこの馬も前走の内容を考えればGⅢなら勝ち負けしてもおかしくないが、本当のお目当ては関屋記念ではなく新馬戦の藤沢厩舎の2頭。ともにディープインパクト産駒でサンデーレーシングとキャロットクラブの期待馬。

新馬戦を勝ちまくっているルメール騎手のお手馬候補がさらに増えそうだ。

夏競馬になってから勢いがなくなってしまったデムーロ騎手。

関屋記念では近走の成績が冴えないロードクエストに騎乗しているが、この馬に関してはデムーロ騎手自身がサマーマイルシリーズの3戦ともに騎乗する、したい、と厩舎サイドへ宣言しての騎乗なのだ。

前走の中京記念、今回の関屋記念、そして次走予定の京成杯オータムハンデまですでに予定が入っており、デムーロ騎手としてはこんなに負ける馬ではない、と感じているところがあるようだ。

復調を告げる勝利を挙げることができるかどうか。長い直線での追い比べを楽しみたい。

【関西事情通のちょっとイイ?話】

●メモリアル勝利になるか!?●

暑く熱い日が続く夏競馬。こうなってくると、競馬サークル内でも夏バテしている人も見受けられ、もちろん基本的には暑さには強くない動物である馬にも、ところどころで夏バテの兆候は見られる。

今週の重賞は、北の地札幌ではエルムS、そして新潟では関屋記念が行われるが、やはり中央開催の新潟で行われる関屋記念は、その暑さによる影響は懸念材料になる。

エプソムC3着から臨戦するソーグリッタリングも、基本的には暑さにはそこまで強くないタイプ。ただ、それが分かっているからこそシッカリとケアされ、ここに向けて上手く調整されてきた。

その前走のエプソムCは、結果は3着だが、稀に見る超スローペースで、1・2着は前の2頭で決着したレース。この馬自身上がり3F32.8の脚を繰り出しており、決して力負けでは無い。まして、抜け出すとソラを使うタイプでもあり、その辺りも考慮した上での騎乗なだけに、ある意味では良く走っている。

陣営としても、初重賞挑戦でのこの結果なので、「やはり重賞でも勝ち負けできる」という手応えは掴んだようだ。

鞍上は浜中騎手。JRA通算1000勝のメモリアルまであと3勝。武豊騎手に次ぐスピード達成も間近。この関屋記念までに2勝を上げていれば、そのメモリアル勝利に自ら華を添える事になる。

今年はダービージョッキーにもなり、自身としてもメモリアルな年、もちろん意識している事だろう。注目してみたい。

【競馬場から見た推奨馬券】

危惧した通り、先週の競馬は謎の凡走をした馬が、多々見受けられた。
これだけ暑さが続けば仕方ないか…。
当然、今週は更に増えるはず。
とにかく、使い詰めの馬や、極端に調教の軽い馬には注意した方が良い。
できればパドックをしっかりチェックして、馬券を購入することをお勧めしたい。

その点を踏まえて、まずは新潟2R。
軸馬の7番モッシュピットは、前走が2ヶ月半リフレッシュされての再出発。
それだけに、中2週での2戦目の今回は
まだバテはないと見る。
その前走がダート替わりの一戦だったが、
それまでとは行きっぷりが一変。小回りの福島の大外枠からぐいぐい行って、楽にハナに立った。誤算は、勝ったデッドアヘッドがやたらと強すぎたこと。その勝ち馬に3角から来られて、4角では後続を離しての競り合い。強かった勝ち馬には歯が立たなかったが、同馬も3着以下には7馬身差。自身の走破時計も、同じ週の他の未勝利戦2つの勝ち時計よりも0.8秒、1.1秒も速かった。
中2週で時計を2本出せているように、久々好走の反動はないと見てよい。むしろ上積みに期待できそう。
今回は牝馬限定だけに、メンバーレベルも下がるはず。
スムーズに行ければ、かなり勝つ可能性は高い。

単勝 7
馬連 4-7 6-7 7-10
3連複 4-6-7 4-7-10 6-7-10

自信度 B


新潟11Rも、同じようなローテーションの馬を狙い打つ。前走が3ヶ月ぶりで完勝の、2番ジュランビルがその馬。
その前走は一息入ってた分、反応がもう一つだったが、危なげない勝ち方で力が違うという印象だった。
昇級となるが、フィリーズレビューにて外々を回らされながら0.1秒差の3着の実績から、壁はありえない。桜花賞でも別格のグランアレグリアを除けば、外から果敢に先行して0.5秒差。1400なら、もっと際どかったはずだ。
まだ馬場の荒れていない内回りで、2番枠というのも、先に行く同馬には好材料。

単勝 2
馬連 2-9 2-10
3連複 2-9-10 2-3-9 2-9-12 2-9-18

自信度 C





日曜メインレース展望・柏木収保

【関屋記念】底力を秘めるドイツ牝系に現代の主流スピード血統配合

高速の切れ味に加え、バテないスピード能力も重要なレースに変化


 このマイルの快速重賞は、2001年から現在の左回りになり、最後の直線は日本一長い約659m。2008年までの8年間に1分31秒8が4回も記録され、平均勝ちタイムは「1分32秒14」だった。

 ところが、各陣営(騎手)が新潟の外回りに慣れるにつれ、長い直線1000mのレースが行われることもあり、全体バランスがスローに近い流れが多くなった。最近10年間の平均勝ち時計は、2012年の快レコード1分31秒5(ジェンティルドンナの全姉ドナウブルーが記録)を含みながら、「1分32秒29」にとどまる。

 もちろん、芝が悪くなったわけではない。直線の切れ味勝負を念頭においたスローが多くなったからだった。最近10年の前後半の平均バランスは、『46秒69-45秒60』=1分32秒29となる。

 一般に使われる前半1000m通過平均は、未勝利戦と差がない「58秒27」。明らかなスローになり、上がりは高速の3ハロン平均「34秒02」の決着。

 この10年間に、逃げ切り、あるいは2番手からの抜け出しが5回もある。求められるのは「高速の切れ味」であると同時に、先行して簡単には「バテないスピード能力」も同じくらい重要なレースに変化している。

 前走のエプソムCで、テン乗りになった丸山元気騎手が押し出されるようにハナを切って結果(0秒1差2着)を出したサラキア(父ディープインパクト)に期待する。スローとはいえ、サラキアの上がりは稍重で33秒0。ジリ脚ではない。

 ブエナビスタ、マンハッタンカフェ、ソウルスターリングなどと同じドイツ血統の牝系。ドイツ血脈というと、頑強なスタミナ型の印象があるが、それは父もアカテナンゴ(その父ズルムー)とか、モンズーンなどドイツ血統の場合のこと。

 底力を秘めるドイツ牝系に現代の主流スピード血統を配合すると、前出のソウルスターリングや、日本ダービーで上がり32秒7の爆発力をみせて勝ったエイシンフラッシュが象徴するように、スピード能力、切れ味に大きなプラスをもたらす。

 このサラキアの牝系は、牝馬ながら独ダービーを独走するなど【9-3-0-0】の星を残した伝説の名牝シュヴァルツゴルト(1937)を経由したファミリーであり、近年とくに注目度が高まり、1993年の新潟記念を制したブラウンビートルの父スタイヴァザント(輸入種牡馬)もこの牝系出身だった。

 サラキアは、昨年の秋にローズS2着があるが、その直前は小倉の500万特別の圧勝で、芝1700m1分39秒5のレコードだった。下級条件でまだ力不足ながら、マイルなら1分33秒台中盤に換算できるタイム。平坦コースや距離に不安はない。

 丸山騎手は今年重賞を3勝もしている。フラワーCを鮮やかに逃げ切ったコントラチェック(父ディープインパクト)のようなレースを期待したい。






優馬

重賞データ攻略
関屋記念


 サマーマイルシリーズ初戦の中京記念は3歳勢のワンツーで決着。第2戦の関屋記念には今年のNHKマイルC2着馬ケイデンスコールが登場。3歳馬の勢いか、古馬勢の意地か。

無視できない中京記念組
 今年で8年目を迎えたサマーマイルシリーズ。関屋記念の過去7回を振り返ると、うち6回でシリーズ初戦の中京記念から駒を進めてきた馬が連対。やはり同じ左回りのマイル戦、中京記念組は無視できない存在になりそうだが…。

前走レース別成績(過去10年)
中京記念〔2.4.2.36〕
安田記念〔2.1.0.6〕
NHKマイルC〔1.0.1.3〕
エプソムC〔0.3.0.9〕
OP特別〔1.0.3.36〕
GIII〔4.8.3.61〕
GII〔0.0.0.6〕
GI〔3.1.2.17〕

 レース全体の傾向としては、前走から斤量増だった馬が過去10年で〔0.1.0.40〕と一息。特に、中京記念はハンデ戦ゆえに、別定戦の関屋記念に替わって他馬との斤量差が縮まる馬が狙い目の1つと言える。

傾向クッキリで浮かび上がる穴馬
 さて、その中京記念組だが、狙い目となる条件は意外なほどハッキリしており、以下の通り。

中京記念組のポイント(過去7年)
(前走着順別成績)
4着以内〔0.1.0.15〕
5着以下〔2.3.2.21〕
(前走人気別成績)
5番人気以内〔2.4.2.9〕
6番人気以下〔0.0.0.27〕
(前走斤量別成績)
55キロ以下〔0.2.0.18〕
56キロ以上〔2.2.2.18〕

 まとめると、中京記念で比較的重いハンデを課されて上位人気に推されたものの、着順が振るわなかった馬が関屋記念で巻き返す、というパターン。前走・中京記念組のうち、前走5番人気以内かつ5着以下で、斤量が前走と同じか斤量減だった馬は〔2.2.2.1〕と高い好走率を誇る。

 今回、これに当てはまるのはロードクエストのみ。中京記念では57キロを背負い、5番人気に支持されたが11着。この舞台は新潟2歳Sを圧勝した舞台に加えて、当レースも過去2年で0.3秒差6着と0.5秒差5着。逆転の道は拓けた。

特注馬
ロードクエスト


重賞データ攻略
エルムS


 重賞で常に上位を争うグリム、連勝中で勢いがあるリアンヴェリテ、現役屈指の決め手を持つモズアトラクションが人気の中心。これに加えて、昨年の1、2着馬や初ダート組も虎視眈々。ここを制し、飛躍の秋につなげるのは?

脚質が重要
 札幌ダートコースは、全周で高低差が0.9mしかなく、直線も264.3mと短い。そのため、逃げ~先行タイプや早めから動いていける差し馬でなければ厳しい戦いとなる。これはエルムSの4角位置別成績にも表れている。

エルムSにおける4角位置別成績(過去5年)
4角1番手〔1.2.2.0〕
4角2~3番手〔4.3.2.4〕
4角4~5番手〔0.0.0.13〕
4角6番手以下〔0.0.1.34〕

 好走が目立つのが4角3番手以内だった馬。これが合わせて〔5.5.4.4〕となる。一方で、4角4番手以下だと〔0.0.1.47〕で複勝率はわずか2.1%。近走の位置取りから考えて、人気の一角モズアトラクションやサトノティターン、ハイランドピークは割り引きが必要。

実績面にも注目
 過去5年で馬券に絡んだ15頭を見ると、うち13頭には中央のダート重賞で連対か、オープン特別で1着の実績があった。好位で立ち回れる馬が有利だが、そのすべてが買える訳ではない。前走4角3番手以内でこの条件をクリアするのはグリム、テーオーエナジー、ドリームキラリ、モルトベーネ、リアンヴェリテの5頭となる。

若い馬が狙い目
 続いて年齢別成績にも注目。こちらも傾向は顕著で、若い馬ほど好走傾向にある。

年齢別成績(過去5年)
4歳〔2.1.1.5〕
5歳〔2.1.2.10〕
6歳〔1.2.1.18〕
7歳以上〔0.1.1.18〕

 4歳馬は出走頭数こそ少ないが、複勝率44.4%と優秀な成績を収めている。前述の脚質、実績面の条件をクリアする4歳馬、グリムとテーオーエナジーを推奨したい。

推奨馬
グリム
テーオーエナジー
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