単勝二頭流

ふたケタ人気の本命馬が連続激走中!

『単勝二頭流』担当編集者(以下、編) 石橋さん、先週は人気薄の本命が土日で激走していましたね。

石橋 武(以下、石) ああ、◎アードラー(土曜日小倉11R。10人気1着)とか。

編 そうそう。その阿蘇Sは3連単80万馬券という超高配当がついたわけですが、2着の人気薄△グアン(13人気)も印を打っておきながら……

石 3着のメイプルブラザー(7人気)が抜けるという。

編 そうなんですよ。◎△の馬連配当が4万3,240円というのを考えてもとんでもなく荒れたレースだったんですが、痛恨の3着抜け。ただ、単勝25.3倍はしっかりいただいて全然プラスなんですけどね。

石 まあ、単勝二頭流としては及第点。でも皆さんに高配当獲ってほしかったな〜。

編 ですよね。ちなみに4着の△メイショウワザシは買い目に入っていて、もし3、4着が逆だったら3連単52万5,680円の的中だったんですよね。

石 あ〜、そのタラレバいらないわ。スポーツマスターの本田さんにも電話で言われたけど。

編 ああ、今週の編集部通信に書いてありましたね(笑)。

石 そう、ひどい書かれようだった(笑)。そりゃ、奥田さんとは人間のデキは違いますけどね(笑)。

編 まあ、そうひがまずに。

石 ひがんではない(笑)。

編 でも本命◎アードラーは、素晴らしいですよ、実際。

石 狙い通りというか、想定した通りの勝ち方をしてくれたなと。

編 で、日曜日も小倉最終でふたケタ人気の本命馬が激走していましたよね。

石 なんだっけ。◎メイショウラバンドか。

編 そうそう。結果、外から突っ込んできて2着まででしたけど、これも単勝11番人気と超人気薄。よく本命を打てますね(笑)。

石 小倉は走るからね。年齢と近走成績で嫌われていたみたいだけど、小倉で条件があえばまだまだ走ると思っていたので。

編 で、実際に大激走してくれたと。このレース、3連複4万9,200円が的中したわけですけど、これ3連単27万5,660円も獲れたんじゃないですか?

石 買ったのが人気馬だからってことでしょ? まあ、もちろん想定はしていたけど、人気馬の本命には推せなかったな〜。

編 人気馬の本命は◎エヴァイエ(3人気)でしたもんね。せっかく抜けた1番人気の△ナリスを軽視していただけに……とも思ってしまいますが。ただ、これも◎メイショウラバンドが差し切っていたら3連単52万7,320円……

石 だからもしとか仮にとかはいいって(苦笑)。

編 いや、そうは言いますけどね、言いたくもなりますよ。だって、ハマってれば土日両日50万馬券的中ですよ? めっちゃすごい。

石 ハマって「レバ」ね。もう、今週はそういうことを言わさないように、びしっと決めます。

編 やった、これを狙ってた(笑)。

石 ウソつけ(笑)。

編 (笑)。で、今週はどちらの重賞についてお話ししましょうか。

石 考えたんだけど、メンバー的にあまり絞りたくないので、札幌記念から1頭。北九州記念から2頭挙げるという形でいこうかと。

編 たまにはそれもいいですね。では札幌記念のほうからいきましょうか。

石 こちらはペルシアンナイト。皐月賞、大阪杯と好走しているように内回りなら2000mは十分に持つし、今のところスローか、あるいは後半4ハロンが速くなる流れを想定してるんだけど、そういう流れでも好走しているからね。もちろん前が速くなればなったにこしたことはないわけだけど。

編 たしかに。でもそういう緩んだペースの時って、京都とかある程度直線の長さがないと届かないんじゃ?

石 いや、コーナーの角度が大きくてスピードをあまり落とさずに回ってこられる札幌芝コースなら、この馬の特性が活きるよ。瞬発力で差してくるイメージが強いかもしれないけど、一瞬でエンジンに点火というより、徐々に加速してトップスピードに乗っていくタイプだからね。札幌は合うと思う。

編 なるほど。じゃあ、北九州記念のほうは?

石 こちらは小倉得意の2頭。エントリーチケットとアンヴァル。そのほかの小倉巧者は気持ち的に切れちゃっている印象もあるし、ハンデ、枠順、展開から現時点で推せるのはこの2頭かなと。

編 わかりました。じゃあ石橋さん、今週はまずは50万馬券2本でお願いします。

石 頑張るけれども、ノルマじゃない(笑)。ただ、勝負予想では先週に引き続きけっこうな穴馬を本命に推すかもですけど、単勝はちゃんと買っておいてください。

編 お〜、なんか期待大な予感。楽しみにしています! 





田原基成さん

フィエールマンほか、2019札幌記念出走予定馬14頭分析
札幌記念が行われる今週。GI馬4頭が集う北の大地はこの夏一番の盛り上がりを見せることだろう。秋のGI戦線を占ううえで見逃せない注目レースだ。

そこで今回のコラムでは、2019札幌記念に出走予定の14頭をあらゆる角度から分析してみたい。私なりの視点で捉える14頭の判断基準が、あなたの予想の参考になれば幸いだ。

・エイシンティンクル
エアグルーヴやヘヴンリーロマンス、ハープスターなど札幌記念と牝馬の相性は良い。しかし、これらの馬に共通するのは重賞勝利実績があったこと。勝利はおろか重賞での連対すらない現状を踏まえると、苦戦は必至か。

・クルーガー
前走は33連勝でラストランを飾ったウィンクス相手に2着。レースレベルはさておき、上半期の競馬界におけるニュースのひとつとして挙げられるものだ。とはいえ国内のレースに限定すると、1年以上馬券圏内のない馬。厳しい印象は否めない。

・クロコスミア
古馬になってから、牡馬混合の重賞では【0-0-0-4】と分厚い壁に跳ね返され続けている馬。狙いは秋の牝馬限定戦だろう。

・ゴーフォザサミット
全3勝が春or秋競馬と比較的涼しい時季。2度使われた夏競馬では5.7着と本来のパフォーマンスを発揮できておらず、秋の東京で狙いたい1頭だ。

・サクラアンプルール
2200→2500→1600mと不得手条件を使われ続けた近走。やはりこの馬の適性は根幹距離の芝2000mにあるのだろう。一昨年の札幌記念勝利を含め、良馬場芝2000mでは【3-2-1-3】馬券圏外に敗れた3戦中2戦がGI。まだ見限れない。

・サングレーザー
昨年の覇者が当時と同じローテーションで参戦。この馬最大の特徴は暑い時季の適性で、夏競馬【3-0-1-0】の戦績がそれを物語っている。5着に敗れた安田記念とて昨年記録したタイムを上回っており、得意舞台替わりとなれば軽視は禁物だ。

・ステイフーリッシュ
GIを除き、芝2000mでは【1-1-3-0】馬券圏外なし。自分の持ち場でキッチリ仕事をまっとうする職人気質の馬だ。今回の条件であれば……と思いたいところだが、今回はGI馬4頭、GI2着馬3頭が参戦する豪華メンバーが相手。その分の補正をかけるのがベターか。

・ナイトオブナイツ
芝1800mでの成績【5-1-0-9】に対し、芝2000m【0-0-1-5】。距離適性の差は明らかで、厳しい戦いは避けられないだろう。

・フィエールマン
芝2000m未経験に加えて洋芝未経験。どう考えても危険な匂いしかしない戦績だが、この馬に従来の常識が適用されないことは菊花賞、天皇賞(春)で証明済み。過去10年の札幌記念において、前走GIかつ3番人気内で馬券圏内だった馬は【2-3-0-0】連対率100%。2週間で16勝といよいよエンジン全開の鞍上が跨る点も含め、極端に嫌う理由は見当たらない。

・ブラストワンピース
この馬に関してはいまだに適性の所在を掴みかねている。東京・京都のGIでは切れ負けし、小回りの2000mではスピード負け……真の姿をずっと隠している、そんな印象だ。次走に海外遠征を控えること、鞍上がテン乗りであることを踏まえたとき、中心に据えるには心もとない。

・ペルシアンナイト
叩き2戦目での成績【1-2-0-1】に対し、休み明け【0-0-0-4】。典型的な叩き良化型で、狙いは次走だろう。

・ランフォザローゼス
キングカメハメハ、ディープインパクト、エアグルーヴと近代競馬の良いところを詰め合わせたような血統。強調すべきは前述のエアグルーヴにアイムユアーズと、一族に洋芝巧者が目立つ点だ。戦ってきた世代のレベルは正直疑問だが、ノーマークにはできない。

・ロードヴァンドール
2018年以降、馬券圏内を確保した3戦は道悪or2400m。好走にはスタミナを要する馬場・展開が必須で、パンパンの良馬場が想定される日曜札幌では分が悪いだろう。

・ワグネリアン
前走大阪杯は終始インにこだわった鞍上のファインプレー。あの一戦だけで古馬と互角に渡り合えるレベルの馬と言い切るには早計だろう。今回と同じ小回りの中山で大外一気を選択した皐月賞は7着……末脚不発の可能性を考えると、最大の狙いは3戦3勝の左回りに替わる天皇賞(秋)だ。


モズスーパーフレアほか、2019北九州記念出走予定馬18頭分析
北九州記念が行われる今週。真夏のハンデ重賞かつフルゲート、快速馬が揃うスプリント戦……堅い決着を想定するのが無理筋というものだ。10年以上にわたり1番人気馬の勝利がないレース性質を踏まえると、波乱を誘う穴馬に食指が動く。

そこで今回のコラムでは、2019北九州記念に出走予定の18頭をあらゆる角度から分析してみたい。私なりの視点で捉える18頭の判断基準が、あなたの予想の参考になれば幸いだ。

・アレスバローズ
寒い時季に調子を落としていたものの、夏競馬初戦の前走2着。わかりやすい夏馬と言えるだろう。ここは連覇がかかる一戦だが……引っかかるのは臨戦過程。叩き2戦目では【1-0-0-4】、敗れた4戦はいずれも休み明けから着順を下げているのだ。極悪馬場を激走した反動もゼロとは言い切れず、不安材料は少なくない。

・アンヴァル
この馬で注目したいのは2歳時に使われた福島2歳S。前半600m33秒0-後半600m36秒0の超前傾ラップを3番手追走からノーステッキ、ほとんど持ったままで押し切ったのだ。ハイペース適性は高く、同馬の母・祖母はともに小倉芝1200m重賞勝ち馬。昨年のこのレースはスタート後の不利に加えて直線ドン詰まりだっただけに、スムーズに運べれば重賞の壁を突破する可能性は十分だ。

・イエローマリンバ
全4勝が逃げ切り勝ちと、脚質が決まりきっている馬。それだけに今回は現役屈指の快速馬・モズスーパーフレアの参戦がネックとなりそうだ。テンのダッシュ力を比較すると明らかに分が悪く、自身のペースに持ち込めそうな京都替わりで見直したい。

・エントリーチケット
オープンクラスでの好走はいずれも1分8秒5以下の走破タイム。適性は時計のかかる馬場にある馬だ。1分6秒-7秒台前半で決着することが多いレースだけに、想定される馬場で一変を望むのは酷か。

・カラクレナイ
古馬になってから、馬券圏内に入った3戦はいずれも距離短縮ローテ。変わり身をみせた前走は得意な臨戦過程に加えて外差し馬場の後押しもあったのだろう。今回はこれといった「ショック療法」もなく、良績に乏しいオール野芝。連続好走のハードルは高い。

・キングハート
中10週以上の休み明け成績【0-0-0-4】が示すとおり、間隔があくと走らない馬。展開の恩恵があった前走も掲示板を外しており、復活への道のりは険しい。

・クインズサリナ
上のクラスではひと息の戦績だが、前走は直線半ばまで完全に進路を塞がれる競馬。まったく通用しないと見限るには早計だろう。600m通過32秒台のレースは2戦2勝……モズスーパーフレアが作る激流はこの馬にとって追い風だ。

・シャドウノエル
これまで挙げた全4勝はいずれも上がり3F4位以下。逃げ馬なら理解できる戦績だが、控える競馬で記録したものだからなんとも不思議だ。「立ち回りの上手さで勝ちを拾っている」というのが私の印象。歴戦の猛者集う重賞で即通用は容易ではないだろう。

・ダイメイプリンセス
負け知らずだった直線競馬で掲示板外に敗れた前走。年明け以降の戦績が示すようにピークが過ぎ去ってしまった可能性は否定できない。マイナス10キロとキッチリ絞って臨んだ当時が「勝負仕上げ」だとすれば、間隔を詰めて小倉に移動するローテーションに上積みを求めるのは難しい。

・ディアンドル
目下5連勝中と充実一途の3歳馬。クラシック戦線に見向きもしなかったローテーションは、今後シルクレーシングが部門別のスペシャリスト育成に舵を切ったひとつのサインとなりそうだ。しかし、ここは激流が予想される古馬混合・フルゲートの重賞。ハイペース経験に乏しいうえ、過去10年の北九州記念において1400m以上で連対歴のない3歳馬は【0-0-0-9】。これだけ重なる悪条件を一発クリアするようなら、今後のスプリント路線はこの馬の天下だ。

・ディープダイバー
デビュー以降さまざまな距離を使われてきたが、私は1400mがもっとも合っていると思う。それほどまでに2走前の切れ味は素晴らしいものだった。前走をしのぐ激流が予想されるここは未知のペースとの戦いでもあり、秋の芝1400m替わりで狙いたい1頭だ。

・ナインテイルズ
フタ桁着順が続く近走。昨年のこのレースも惨敗を喫しており、厳しい戦いが予想される。

・ファンタジスト
皐月賞、NHKマイルCとともに惨敗を喫しスプリント路線へ。スプリングS2着を見るより距離はこなせる感覚を抱いていたものの、短期間での連続輸送が堪えたのかもしれない。リフレッシュ効果に加えて、舞台は重賞を制した小倉芝1200m。この条件にめっぽう強い鞍上が引き続き騎乗する点も大きなアドバンテージだ。

・ミラアイトーン
スプリント戦線に活路を求めた昨夏以降、破竹の4連勝で重賞に駒を進めた。新星登場の期待を抱かせる馬だが……ここは「ハイペース適性」に死角ありと捉えている。近4走における600m通過はそれぞれ33秒9→33秒8→34秒2→33秒9。過去10年の北九州記念における6000m通過平均が32秒6であることを考えると、未経験の激流に沈む可能性は想定しておくべきだ。

・モズスーパーフレア
現役屈指の快速馬が「よりによって」北九州記念に参戦。このような言い方をしたのは、過去10年の北九州記念で逃げ馬が【0-0-0-10】と極度の不振に陥っているからだ。とはいえ芝1200mに限定すれば、新馬戦を含め中6週以上の間隔での参戦時成績【5-1-0-0】連対率100%。仮に最初に挙げたデータが炸裂してしまったとしても、スプリンターズS直行ローテなら次に挙げたデータを尊重し見直したいところだ。現時点で本命に据える勇気はない。

・ラインシュナイダー
フタ桁着順が続く現状に加え、実績のない芝替わり。ここは次への叩き台か。

・ラインスピリット
8歳を迎え、さすがに往年の力は望めなくなってきたか。変わり身の材料は乏しい。

・ラブカンプー
4戦連続最下位と、昨年がウソのような近走。メイショウマンボが良い例だが一度ガクッと落ちた牝馬を立て直すのは容易なことではなく、ここも静観が妥当か。





田中正信 さん

札幌記念出走馬、全頭の調教診断
皆さん、こんばんは。田中正信です。

では早速、札幌記念の全頭診断をご御覧ください。


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札幌記念・全頭診断
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■エイシンティンクル
札幌芝コースで単走。ほぼ馬なりのまま、1F14.3のゆったりとしたペース。前走クイーンSの追い切りは1F14.5で、前回同様テンションを保つために軽めの調整。相手強化でどうか。

■クルーガー
札幌芝コース。直線を向いてタイミング良く手前を替えており、鞍上が右の手綱からわずかにゴーサインを出すと、脚さばきが変わった。胸前の位置が高くなり、後肢がグッと下がって四肢の回転が速まった。全力疾走の際のバランスを馬が自分でよく知っている。前脚の回転スペースも広がって遠くまで脚を伸ばしている。きれいなフォームだ。

■クロコスミア
札幌のダートコースに入れた。単走。この時期は毎年、活気十分。コンディションの良さが十分に伝わってくるし、走りたいという気持ちを前面に出している。乗り手はそのあたりもうまく制御しているように見える。前脚が高く上がり、後肢の回転も非常に大きい。直線を向いて、少し外に気を取られそうになるシーンもあったが、鞍上に矯正されると、しっかり前を向いて、伸び直した。首もリズミカルに上下させて、パーフェクトといえる動き。これが芝であれば、動きすぎていた可能性もあった。ダートというのは絶妙かもしれない。

■ゴーフォザサミット
終始後ろから突かれる形だったが、力みもなく、リズムのいい走り、直線も滑らかなフットワークで1F11秒6。動きは切れに切れている。

■サクラアンプルール
追走したとはいえ、ゴール前は手応え、勢いで見劣り、最後は半馬身遅れ。ズブさがあって、動きは地味。

■サングレーザー
札幌芝コースで全く直線だけ。全身を躍動させる迫力のある荒々しいフォームで、この馬の闘志の源を垣間見ることができた。追われてからの完歩の大きさは非常に特徴的。グッと上にいったん跳ねるような感じがあり、この動きが推進力を生んでいる。昨年の覇者は今年も元気いっぱいだということだ。

■ステイフーリッシュ
函館芝コースで併せ馬。だいぶ追いかけているはずで、さらには誘導する方は迫られたところで引き離そうとする、少々嫌らしい動きをしている。それでも真っすぐ前に集中したフォームで前に出て見せた。残り100付近で並びかける時の動きはなかなか。姿勢が一瞬、グッと低くなり、完歩もきれいに広がった。全力を出せる態勢は整った。

■ナイトオブナイツ
札幌芝コースで、それなりに攻めた。体格の良さそうな乗り手が直線を向いてしっかりと追い出す。馬にはかなりの負荷のはずだが、脇目も振らず前だけ見て集中。首が多少高いが、馬も必死ということで、これは仕方ないだろう。夢中で走った時の癖であるはずだ。とはいえ、最後はグッと首も前に出てフィニッシュ。頑張ったねと馬に声をかけてやりたい気分だ。

■フィエールマン
5Fで2秒5前にいた馬を捕まえた。ゴール前は少しフワッとしたため促したが、体がしっかりと伸びたフォームは力感十分。馬体の緩み、肌ツヤの良さからも、うまく仕上がった。

■ブラストワンピース
川田を背に函館芝コースで併せ馬。5馬身追走してスタートしたが、スピードに乗った走りであっさりと捕らえる。直線は相手に合わせて抜け出すのを我慢させたが、それでも鋭くはじけて1F11秒8。やればいくらでも伸びそうな勢いがあり、函館入りしてからは絶好と言える動きを連発。馬体もパンパンに張っており、気配は文句なし。

■ペルシアンナイト
札幌芝コースで併せ馬。3頭併せで最後方から追走した。直線を向いても2歳馬の背後で我慢。残り200を過ぎたあたりで内に馬を入れ、ジワジワと詰めた。M・デムーロの思い通りに馬が動いている点がまずポイント。進路を内に移したり、前の馬に追いつこうと多少のゴーサインを出した時も動きにブレが出ることなく、スムーズに追走。こういった点が非常に大事だ。ゴール地点では前の2頭に追いついていないが、ゴール後もスピードを落とさない調教なので、ゴール地点での遅れはさほど気にしなくていい。1コーナーではしっかりと追いつき、馬も納得しているはず。中身の濃い併せ馬だった。

■ランフォザローゼス
牧場で乗ってきたのは、締まった体を見ればわかる。ただ、札幌入りしてからの追い切りは、正味直前の1本だけ。臨戦過程からは推せない。

■ロードヴァンドール
札幌ダートコースで単走。直線を向く前から前脚が高く上がっており、馬のやる気を感じさせる。直線を向いても、力感あふれるフットワークはそのまま。追い出されると首も下げて前脚をしっかりと前方へと投げ出す。なかなかけなげにしっかりと走ってくるタイプだ。もう6歳だが、前向きさを失っておらず、鞍上にも従順。相手は強いが一発狙ってほしい馬だ。

■ワグネリアン
札幌芝コースで単走。直線を向くまでは何ということはない追い切りかと思ったが、直線を向き、手前を替えてからは、四肢の軽さが非常に目立った。いい意味での軽さで、前脚はしっかりと上に上がるし、地面を蹴って、前方へと戻る時の動きも素早い。可動域(特に前脚)が非常に広いと感じさせた。前走から間隔は空いたが、まだ成長しているのだろう。






亀谷敬正さん

北九州記念は「サンデーに勝るとも劣らない“名血”」に注目

「血統の価値」も要求される「能力の方向性」によって変わる


 JRAの芝コースにて1000mのレコードホルダーはカルストンライトオ。父はウォーニングで母父がクリスタルグリッターズ。

 1200mはアグネスワールド。父はダンチヒ。母父はシアトルスルー。

 1400mはマグナーテン。こちらも父はダンチヒ。母父はルネンジョーン。

 この3頭のレコードホルダーは、いずれも「JRAダービー」で必須ともいえるサンデーサイレンスの血も持ちませんし、キングマンボの血も持ちません。

 また、3頭がレコードを出した競馬場はいずれも直線が平坦なローカルコース。

 能力の方向性は一定ではありません。したがって、能力の方向性の「設計図」である「血統の価値」も要求される「能力の方向性」によって変わります。

 平坦短距離コースでスピードの持続性を競う場合にはサンデーサイレンスやキングマンボにも勝るとも劣らない「名血」がいる。そう考えることもできましょう。

 モズスーパーフレアの父はスパイツタウン。その父はゴーンウェスト。同父系はダート短距離のレコード御用達血統。ダート1400mのレコードを出したマテラスカイもスパイツタウン産駒。ダート1200mのレコードを出したビクトリーテツニーもゴーンウェスト産駒。

 さらに、モズスーパーフレアの母父はダンチヒ系。JRAの芝1200、1400、1600のレコードホルダーはすべてダンチヒ系。

 モズスーパーフレアは芝のレースで「ダートのようなパワーも要求されるがタイムは速い馬場」を得意とするのも、父がダートの高速馬場御用達。母父系がローカル芝の高速決着御用達の系統。さらにサンデーサイレンスも持たない馬。ということも深い関係がありそうです。

 前走は、レース前にも指摘しましたが「○×のダンチヒの法則」で反動が出たレース。

 ミラアイトーンはオセアニアのように「パワーも要求される高速馬場」の「短距離レース」で世界レベルの名血。オセアニアや香港(生産馬がほとんどオセアニア産)の芝短距離は「硬質なスピードの持続性」のレベルが日本の芝馬よりも相対的に高い国。

 父ロンロはオーストラリアの名種牡馬。父はサートリストラム系。「オセアニアのサンデーサイレンス系」とも呼ばれる系統。オセアニアではサートリストラム系は日本のサンデーサイレンス系のような影響力があることと、祖先は同じターントゥ系というのもその所以。
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