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第1346回 3歳春の活躍馬も送り出す新潟2歳Sを展望

夏競馬も早いものであと2週。今週末の重賞は障害戦を含めて3レースが予定されており、そのなかから新潟2歳Sを取り上げたい。2013年は1着ハープスター、2着イスラボニータと、のちのクラシックホース2頭によるワンツー決着。昨年の勝ち馬ケイデンスコールもNHKマイルCで2着に入っている。3歳G1の活躍馬を少なからず送り出してきた2歳重賞を、過去10年の結果から読み解いていく。データ分析にはJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

■表1 人気別成績
人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1番人気  4- 2- 0- 4/ 10 40.0% 60.0% 60.0% 123% 89%
2番人気  0- 1- 3- 6/ 10 0.0% 10.0% 40.0% 0% 76%
3番人気  4- 0- 0- 6/ 10 40.0% 40.0% 40.0% 241% 86%
4番人気  1- 1- 0- 8/ 10 10.0% 20.0% 20.0% 131% 58%
5番人気  0- 1- 1- 8/ 10 0.0% 10.0% 20.0% 0% 65%
6番人気  0- 1- 2- 7/ 10 0.0% 10.0% 30.0% 0% 105%
7番人気  0- 0- 0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
8番人気  0- 0- 2- 8/ 10 0.0% 0.0% 20.0% 0% 104%
9番人気  1- 0- 2- 7/ 10 10.0% 10.0% 30.0% 263% 205%
10番人気~0- 4- 0- 72/ 76 0.0% 5.3% 5.3% 0% 46%

表1は人気別成績。1着馬の内訳は1番人気と3番人気が各4頭、4番人気と9番人気が各1頭となっている。他方、2、3着馬は1~3番人気が計6頭、4~6番人気も計6頭、7~9番人気が4頭(すべて3着)、10番人気以下も4頭(すべて2着)と、幅広い人気からコンスタントに出ている。概ねオーソドックスな傾向で、勝ち馬は人気サイドから出ることが多く、2、3着には穴馬も視野に入れておきたい。


■表2 枠番別成績
枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1枠 1- 1- 2-13/17 5.9% 11.8% 23.5% 21% 120%
2枠 1- 1- 2-15/19 5.3% 10.5% 21.1% 21%4 6%
3枠 1- 0- 0-18/19 5.3% 5.3% 5.3% 19% 7%
4枠 0- 2- 2-15/19 0.0% 10.5% 21.1% 0% 88%
5枠 2- 0- 0-16/18 11.1% 11.1% 11.1% 112% 28%
6枠 2- 1- 1-16/20 10.0% 15.0% 20.0% 44% 38%
7枠 0- 4- 2-21/27 0.0% 14.8% 22.2% 0% 129%
8枠 3- 1- 1-22/27 11.1% 14.8% 18.5% 130% 69%

表2は枠番別成績。1着馬について「1~4枠」と「5~8枠」のくくりで比較すると、前者の3勝に対して後者は7勝。5~8枠の出走頭数が多いことを考慮しても、若干の差がついている。2、3着であれば内枠も互角の数字を記録しているが、こと1着となると中~外枠を引いた馬のほうが安心できる印象はある。


■表3 キャリア別成績
キャリア 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1戦 7- 6- 8- 75/ 96 7.3% 13.5% 21.9% 66% 79%
2戦 3- 4- 1- 49/ 57 5.3% 12.3% 14.0% 21% 59%
3戦 0- 0- 1- 12/ 13 0.0% 0.0% 7.7% 0% 30%

表3はキャリア別成績。過去10年の新潟2歳Sに出走した馬のキャリアは最大3戦で、5項目すべてにおいてキャリアが少ない馬ほど数値が高いという結果が出ている。今年の登録馬についても、キャリア2戦より1戦の馬を重視すべきだろうか(キャリア3戦馬の登録なし)。


■表4 馬体重別成績
性別 馬体重 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
牡馬
~439キロ  0- 0- 1- 7/ 8 0.0% 0.0% 12.5% 0% 37%
440~459キロ2- 2- 1-14/19 10.5% 21.1% 26.3% 56% 93%
460~479キロ3- 3- 4-32/42 7.1% 14.3% 23.8% 46% 97%

480~499キロ1- 2- 0-14/17 5.9% 17.6% 17.6% 37% 30%
500キロ~  0- 1- 0- 8/ 9 0.0% 11.1% 11.1% 0% 16%

牝馬
~439キロ  0- 0- 1-26/27 0.0% 0.0% 3.7% 0% 20%
440~459キロ2- 1- 1-18/22 9.1% 13.6% 18.2% 136% 92%
460~479キロ2- 1- 2- 9/141 4.3% 21.4% 35.7% 65% 143%

480~499キロ0- 0- 0- 7/ 7 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
500キロ~  0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表4は、レース当日の馬体重別成績を牡馬・牝馬で分けて示したもの。こうして見ると、性別を問わず440~459キロや460~479キロに収まる中型馬の成績がいいようだ。苦しいのは440キロに満たない馬で、特に牝馬は27頭走って3着1回のみ。また、500キロ以上の牡馬も意外に振るわず、9頭走って好走は2着1回しかなかった。


■表5 前走距離別成績(前走芝のみ)
前走距離 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1000m 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
1200m 0- 0- 4- 16/ 20 0.0% 0.0% 20.0% 0% 81%
1400m 5- 2- 1- 59/ 67 7.5% 10.4% 11.9% 77% 50%
1600m 5- 3- 4- 30/ 42 11.9% 19.0% 28.6% 56% 92%
1800m 0- 4- 1- 23/ 28 0.0% 14.3% 17.9% 0% 61%

表5は前走距離別成績で、前走が芝だった馬のみを集計の対象とした。前走1400mと1600mが各5勝と分け合っているのだが、これを前後半の5年ずつに区切ると興味深いことがわかる。というのも、前半の09~13年は前走1400mが4勝と強かったのに対し、より近年の14~18年は前走1600mが4勝と逆転しているのだ。好走率も前走1600mのほうが高く、現在はこちらを重視するのがセオリーと考えていいのではないか。

そのほか、距離短縮となる前走1800mは2着、400mの距離延長となる前走1200mは3着がそれぞれの最高着順で、いずれも勝ち馬は出していない。なお、今年は前走がダートだった馬の登録はないが、距離を問わず合わせて【0.1.0.7】という成績。12年にノウレッジが10番人気で2着に入ったのが唯一の好走例となっている。


■表6 前走上がり順別成績(前走芝のみ)
前走上がり順 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1位  8- 5- 6-51/70 11.4% 18.6% 27.1% 60 94
2位  1- 3- 4-30/38 2.6% 10.5% 21.1% 18 62
3位~1- 1- 0-48/50 2.0% 4.0% 4.0% 52 32

表6は、前走で記録した上がり3Fタイムの順位別成績。勝ち馬10頭のうち8頭は前走で上がり1位を記録しており、1着で狙う場合にはできれば満たしたい条件だ。そして、前走の上がり3位以下だと好走率が著しく落ち込むため、最低でも上がり2位には入っておきたい。


■表7 出走間隔別成績
出走間隔 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
連闘   0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0%0%
中1週  0- 0- 0- 9/ 9 0.0% 0.0% 0.0% 0%0%
中2週  1- 0- 0-36/37 2.7% 2.7% 2.7% 11%4%
中3週  2- 2- 0-27/31 6.5% 12.9% 12.9% 19%66%
中4週  1- 1- 1-20/23 4.3% 8.7% 13.0% 28% 70%
中5週  2- 2- 2- 9/15 13.3% 26.7% 40.0% 59% 157%
中6週  2- 0- 3-13/18 11.1% 11.1% 27.8% 218% 126%
中7週  1- 2- 1- 6/10 10.0% 30.0% 40.0% 72% 106%
中8週  0- 1- 0- 2/ 3 0.0% 33.3% 33.3% 0% 50%
中9週~1- 2- 3-13/19 5.3% 15.8% 31.6% 18% 91%

表7は前走からの出走間隔別成績。複勝率ベースで見ると、中5週以上の間隔で出走した馬の数値が高い。一方、前走からの間隔が短い馬は苦戦の傾向で、連闘や中1週は好走例がなく、中2週も14年1着のミュゼスルタンを除く36頭は4着以下に終わっている。勝率も合わせて考えると、中5~7週がちょうどいいローテーションと判断できそうだ。


【結論】
 
ここまでに確認した好走条件を改めてまとめておくと「キャリア1戦が有利」「馬体重は440~479キロ」「前走距離は1400mか1600mで、近年は後者が好調」「前走上がりはできれば1位、せめて2位」「出走間隔は中5週以上、なかでも中5~7週が優秀」となる。

これらの5条件を多く満たす馬を今年の登録馬から探すと、まず挙がるのがモーベットだ。前走は東京1600mの新馬戦を上がり1位で勝利。前走時で馬体重454キロもちょうどいい。唯一、出走間隔の中11週はベストの中5~7週からは外れるが、中9週以上も好走率自体は高く、勝ち馬も出ており、大きな瑕疵にはならない。母が2歳重賞で活躍したアイムユアーズという血統面も、この時期のレースでは強調材料となりそうだ。

中京の新馬戦を3馬身差で快勝したクリアサウンドにも注目。前走は馬体重468キロかつ上がり1位で、中5週のローテーションも理想的。近年はやや勝ち切れていない前走1400mではあるが、有力な好走候補には違いない。

新潟1600mの新馬戦を32秒0の末脚で制したのがウーマンズハートで、もちろん上がり1位を記録している。この馬で不安材料があるとすれば中2週のローテで、強烈な脚を使った前走の反動がないか、パドックなどで状態をチェックすることは不可欠だろう。

ほかに名前を出しておきたいのは、前走時の馬体重496キロを除けば好走条件を満たすトライフォーリアル。キャリア2戦ながら前走1600mで上がり1位を記録した点を重く見たいセツメンノトビウオとタイムマシン。もう1頭、前走上がり2位のぶん2、3着候補にはなるがグランチェイサーまで挙げておきたい。
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