【ローズS】美浦・栗東レポート

【ローズS】栗東レポート~ウィクトーリア

◎ウィクトーリアについて、土明充生調教助手

・ここ2走、オークスの時もそうでしたがゲートがあまり良くなかったので後ろからという競馬になったのですが、この馬自身道中はリズム良く進めましたし直線に入っても良い脚で追い込んできてくれました。内容のあるいい競馬だったと思います。

・オークスの後はノーザンファーム天栄に放牧に出してこの夏はゆっくりして、それで美浦のトレーニングセンターに戻しました。その後栗東トレーニングセンターに来ましたがここまでは順調に来ているという印象です。

・元から飼葉食いが細いところがあるのですが栗東トレーニングセンターに来てからしっかり食べていますし何よりも水をしっかり飲んでくれるので環境にも慣れて仕上げ易いかなと感じています。

・(一週前の追い切りは)笹田厩舎の馬と併せ馬をさせていただき、馬の後ろ(につけた時)の反応と直線に向いた時の反応を確認するという内容でした。馬の後ろでもしっかり我慢できましたし並んだ時でも我慢して、その後もう一度反応してくれました。一週前としては内容のある追い切りが出来ました。

・(最終調整は)先週である程度しっかり調教をしたので馬の後ろで我慢した時と、先週4コーナーでもたついたところがあったのでその点がどうかというところを見ました。今週はスムーズに4コーナーを加速できましたし直線でも手応えが良く、いい状態で競馬まで行けるかなと思います。

・春先は飼葉食いもあまり良くなかったので馬体のラインも寂しく非力な面もありましたがこの夏を越してからは飼葉食いも良くなり調教をしていても馬体重が減らなくなったことが大きな変化です。

・逃げても控えても、どんな位置からでも競馬が出来ることが強みです。ただここ2走ゲートが良く無いので、ゲートをしっかり出てくれればよりレースがしやすいと思います。飛びが大きく綺麗な馬なので阪神競馬場のような広いコースはこの馬にとっては競馬がしやすいと思います。

・大一番を控えていますが、まずここでしっかり結果を出して本番に向かいたいですね。


【ローズS】栗東レポート~シゲルピンクダイヤ

◎シゲルピンクダイヤについて、渡辺薫彦調教師

・オークス時に外傷を負ったので(その後は)その治療に3週間ほど栗東トレーニングセンターにいましたがその後は北海道で休ませました。

・この馬は未勝利戦でいい勝ち方をしてくれたので、そこそこ活躍できるのではという手応えはありました。(春は)結果こちらの期待以上に頑張ってくれてあと一歩というところまで行ってくれました。

・一週前追い切りはCウッドチップコースでしっかりやろうと考えて予定通りしっかり負荷をかけられたと思います。

・(今日の最終追い切りは)当初坂路を考えていましたが、先週の追い切りでフワッとする(気を抜く)面があったので、それが気になりCウッドチップコースでそういった面が出ていないかどうか気をつけてやりました。

・北海道でリラックスできたのか目つきも穏やかになって、春先に見られた、立ち上がったり尻っ跳ねをする面がほとんど無くなりました。夏を越えて少しお姉さんになったようです。

・気の強さから来る切れる末脚が持ち味です。阪神競馬場はチューリップ賞と桜花賞としっかり脚を使っています。200m伸びますがムキになって走る面も無く折り合いも付きやすいので大丈夫でしょう。

・すんなりゲートインをしてポンとスタートを切ってレースをして欲しいですね。良い状態でレースに挑めます。オーナーの期待に応えたいという気持ちも大きくここが勝負だと思っています。


【ローズS】美浦レポート~スイープセレリタス

藤沢和雄調教師のコメントは以下の通り。

「前走(月岡温泉特別)は暑い中でしたが、古馬相手によく頑張ってくれました。良い競馬だったと思います。いつもは早めに先頭に立つ競馬だと少し甘くなるような面があるのですが、今回は最後までしっかり走れたので、随分と逞しくなったなぁと思って見ていました。

 前走後はいったん牧場へ帰ってひと月くらい前に厩舎へ戻って来て、レースに向けて調整してきました。1週前は坂路で追い切りましたが、一度使ったことで息遣いも動きも良くなりました。いつも素軽い動きをする馬ですが、順調に調教出来ていますね。今日の最終追い切りもそんなに時計は速くありませんでしたが、元気が良くて息遣いも良かったので大丈夫でしょう。明らかに一度使った分、良くなったと思います。

 初めての1800mで強いオープン馬が相手ですが、初めての重賞でどれくらいやれるか楽しみです。お母さん(スイープトウショウ)は秋華賞を勝った馬ですし、お父さん(ハーツクライ)も長い距離で走っていた馬ですからね。気持ちも穏やかな馬ですから、頑張ってくれると思います。

 春の時点では1勝しかできなくてクラシックに出られませんでしたが、遅生まれでようやく良くなって来ました。ここでどれくらい頑張ってくれるか楽しみにしています」


【セントライト記念】美浦レポート

【セントライト記念】美浦レポート~ザダル

松浦達彦調教助手のコメントは以下の通り。

「前走(プリンシパルステークス)は1週スライドして状態がどうなるかなと思いましたが、それが良い方へ向いたと言うか、自分達が思っている以上に馬がこなしてくれた印象でした。輸送していつも少しうるさい所がありますが、それが良いスクーリングの効果になって、レースにも落ち着いて挑めたのが一番の勝因だったと思います。狭い所を割って来られたように体幹が強いですし、人間の指示にも従順なので、思った以上に馬が成長したと感じました。まだまだ成長する余地はありますが、この馬なりに徐々に成長してきたなと思います。

 前走後は北海道(ノーザンファーム)で一度リフレッシュさせて、レースの3週間前に美浦に戻ってきて、という流れで来ました。夏を越えて馬体面でそんなに変化したという印象はないのですが、まだまだ良くなる余地を残していると思います。精神的に余計な事をしなくなったという面はありますが馬運車に難があったりするので、今度のレースで気性面がどうかというまだ分からない所はあります。

 1週前の追い切りはちょっと久々の分重さがあったかなとも思いますが持ったままで、元気よく走れていました。今週の追い切りはリズムも良かったですし、変に気負ったりせずしっかり走れていたので、思った通りの調整が出来たと思います。100パーセント、プリンシパルステークスを勝った時の出来に比べるとまだそこまでは...とも感じますが、この馬の力を出せる仕上がりではあると思います。

 (中山は)勝っていますし、操縦性で苦労しないですから問題はないでしょう。距離延長に関しても折り合いに心配がない馬ですから、2200mでもこなしてくれると思います。春のクラシックを戦ってきた馬や、夏の上がり馬の胸を借りて、この馬も成長できればと思っているので、応援をよろしくお願いします」


【セントライト記念】美浦レポート~ランフォザローゼス

藤沢和雄調教師のコメントは以下の通り。

「札幌記念は初の古馬相手でしたが、思っていたほど走れなくて残念でした。この中間は順調に調教出来ていますし、徐々にペースアップ出来ています。1週前の追い切りで息遣いも大分良くなりましたし、暑さの中でも馬は元気ですね。

 前走も状態は悪くなかったのですが、あの結果でしたから、まだ馬がのんびりしていた面があったようです。そういう意味では一度使って、今回は良いのではないかと思います。

 中山でも結果が出ていますから問題ないでしょう。一度使ったことで中間の調整も楽でしたから、前走のようなことはないはずです。引き続き調教も順調に出来ているので頑張って欲しいです」


【セントライト記念】美浦レポート~ニシノデイジー

高木登調教師のコメントは以下の通り。

※最終追い切りは木曜日に予定
「皐月賞は折り合いがうまくつかなかったのですが、ダービーでは折り合いに専念して、上手くいったと思います。あのような競馬をすれば折り合いがついて、終いもしっかり走ってくれたので良かったですね。

 ダービー後はさすがにガタっと来ましたが、北海道の西山牧場へ放牧に出して英気を養って、8月の上旬には美浦へ戻って来ました。順調に来ていますし、気負いもなく馬が落ち着いているのが何よりですね。肉体的にというより、ひと夏越えて精神的に落ち着いてきたと思います。

 先週はビシッと追っておきたかったのでポリトラックで追い切りましたが、時計も出ていましたし状態も良いと思います。フットワーク良く、リズムよく走れていたのが良いですね。

 中山であまり結果が出ていませんが、雨だったり、折り合いがつかなかったりと敗因はハッキリしているので、ダメという事はないと思います。ここが試金石になるでしょう。

 前半どうしても一度馬群に入れて、折り合いをつけてから動く形になるので、自分との戦いにもなるのかなと思います。あとは(展開が)前半流れてくれるようなら良いですね。ひと夏越えて成長したニシノデイジーを見て頂けると思いますし、菊花賞へ向けて良い結果を残せるように頑張りたいです」


【セントライト記念】美浦レポート~オセアグレイト

野中悠太郎騎手のコメントは以下の通り。

※最終追い切りは木曜に予定
「前走(信夫山特別)は連戦していての疲れも少しありましたが、福島への輸送も含めて上手にクリアしてくれて、競馬でもこちらの指示通りに動いてくれて、内容的にも完勝でしたね。この馬は操作性が良いので出していっても折り合いがつきますし、多少馬場が悪くなっても対応できるのが良さだと思います。(性格的には)普段僕が乗っている時には大人しいんですが、やはりオルフェーヴル産駒らしく、スイッチが入ると我の強い面があるのかな、というのはたまに感じる馬です。

 (野中騎手と相性の良さを感じますが)ちょうど馬が良くなっていく所で未勝利から乗せて頂いて、上手く連勝させてもらえているので、自分としても凄く相性が良いと感じています。

 この中間はずっと在厩していて、まずは夏の疲れをしっかり取って貰えました。先々週から乗せて頂いたのですが、夏の疲れが抜けて状態が良くなってきたと感じました。体もふっくらして来ましたね。1週前には前の馬を大きく追走する形で追い切りましたが、反応もしっかりしてきて良かったです。間違いなく前走と比べても状態が良いと思います。

 未勝利の時に中山で好走していますし、東京でも走って、トリッキーな福島の2600m戦でも走れているので、中山2200mという条件でも問題はないと思います。3連勝している馬で重賞に乗せて頂けるという機会もなかなか無いと思いますし、またチャンスを頂けたので本番(菊花賞)に向けて、この馬にとっても良いレースにしたいです。継続して乗せて頂いて、オーナーや厩舎スタッフの方々の期待に、しっかり結果で応えられるように頑張りたいと思いますので、応援よろしくお願いします」



馬場虎太郎さん

【セントライト記念】夏競馬に出走した軽い馬場巧者が巻き返す

「ウマい馬券」で4年連続プラス収支(回収率100%超)を叩き出す馬場虎太郎氏が、トラックバイアス(=馬場の偏り)をもとに馬場を分析。その結果をベースに週末のレース傾向を展望し、主に日曜メインレースの「注目の1頭」を紹介していく。トラックバイアスを加味した最終決断はウマい馬券にて公開予定。


先週に引き続き「軽い馬場」が予想される

 開幕週だった先週の中山芝は週中の降雨がなかった。このように「乾いた馬場」の場合、週末には散水を行うのがJRAの馬場方針と見ている。

 ところが、先週末は台風の予報。散水をあまり行えなかったようだ。気温も高かったために超高速馬場になってしまった。

 先週のコラムでは、中京記念の組の人気馬は「重い馬場」での好走だったため危険であることを指摘。実際、京成杯AHで1、2人気に支持された中京記念組は馬券圏外になった。

 今週は、先週よりも散水などで馬場を「重く作りたい」のではないだろうか。それでも「軽い馬場」になると私は見ている。


 まずは、過去4年のセントライト記念の馬場を振り返る。

過去4年、セントライト記念のトラックバイアスは

2015年 超内有利・前有利・標準
2016年 なし・標準
2017年 前有利・稍軽い
2018年 超差し有利・標準

 今年は「軽い馬場」で行われた2017年以上に「軽い馬場」で行われることも予想される。

 2017年は「前有利」のトラックバイアスであったが33秒前半の「速い上がり」を使うことが要求された。

 先行馬に33秒前半の脚を使える馬がいなかったために、結果「軽い馬場」でもっとも速い上がりを使えたミッキースワローが優勝。

 今年も「軽い馬場」で、33秒前半の脚を使える馬を狙う。特に夏のローカルは「重い馬場」が多かった。力を発揮できなかった「軽い馬場」を得意な馬の巻き返しを狙う。

「速い上がり」を要する馬場での推奨馬は?

 夏の福島で行われたラジオNIKKEI賞で5着だったアドマイヤスコール。当日は雨により非常に「重い馬場」で、先行した馬、内を通る馬に厳しい「外」の「差し」有利な状況だった。

 アドマイヤスコールは大外枠にもかかわらず、わざわざ2コーナー地点では内ラチ沿いを追走した。この馬は「軽い馬場」巧者なので、特に馬場が重い内を追走しては力を発揮できない。

 ここまで7戦のキャリアで、馬場コンディション「軽い~稍軽い」に出走したのは未勝利戦、東スポ杯、セントポーリア賞の3戦。

 未勝利戦は素質馬ソルドラードよりも速い「33秒前半」の上がりを使い勝利。

 東スポ杯はトラックバイアス「超内有利」の馬場。外枠から終始外を通るトラックバイアスの不利で敗れた。

 セントポーリア賞も「先行有利」のトラックバイアスながら、差しの競馬で33秒前半の脚を使った。

「33秒前半」の上がりが要求される馬場では巻き返すタイプだ。





データde出~た

第1352回 本番まで混戦は濃厚か!? ローズSを占う

今週日曜日は阪神競馬場でローズSが行われる。秋華賞に向けての重要なトライアルで、春の実績馬と夏の上がり馬との戦いが一つの見どころだ。春に桜花賞を制したグランアレグリアはスプリンターズSへの出走を表明し、オークス馬のラヴズオンリーユーは残念ながら故障が判明。実績トップクラスの両馬が、秋華賞に出てこないことが確定している。そんな中、ローズSを制して本番に弾みをつけるのはどの馬か。いつものように過去10年のデータを分析し、今年のレースを展望してみることにする。データの集計・分析には、JRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。


■表1 ローズSの好走馬(過去10年)
年 着順 馬名 人気 キャリア 前走レース名 前着 前半4F 後半4F 4角
18年
1 カンタービレ 5 5 優駿牝馬G1 13 47.5 45.8 1
2 サラキア   2 5 青島特別500 1       8
3 ラテュロス 13 9 HTB賞1000 4       7

17年
1 ラビットラン  8 4 500万下   1 46.4 46.9 13
2 カワキタエンカ 6 6 三面川特1000 2       1
3 リスグラシュー 3 7 優駿牝馬G1  5      15

16年
1 シンハライト  1 5   優駿牝馬G1 1 47.4 46.8 10
2 クロコスミア  11 10 フローラG2 14       1
3 カイザーバル  6  7  道新スポ1000 6      4

15年
1 タッチングスピーチ 7 5 500万下・牝 1 46.7 46.8 15
2 ミッキークイーン  1 5 優駿牝馬G1 1       17
3 トーセンビクトリー 2 7 西部スポ1000 1      9

14年
1 ヌーヴォレコルト 2 6 優駿牝馬G1 1 47.3 46.2 4
2 タガノエトワール 15 3 未勝利・牝 1      9
3 リラヴァティ   9 9 西海賞1000 4      1

13年
1 デニムアンドルビー 1 5 優駿牝馬G1 3 46.3 49.5 12
2 シャトーブランシュ 9 6 鳥栖特別500 1      17
3 ウリウリ      10 9 500万下・牝 1      9

12年
1 ジェンティルドンナ 1 6 優駿牝馬G1 1 49.0 45.4 2
2 ヴィルシーナ    2 6 優駿牝馬G1 2       5
3 ラスヴェンチュラス 3 6三面川特1000 3       7

11年
1 ホエールキャプチャ 1 8 優駿牝馬G1 3 49.3 46.4 3
2 マイネイサベル   10 8 優駿牝馬G1 6      8
3 キョウワジャンヌ  7 8 エクセル1000 1      5

10年
1 アニメイトバイオ  4 9 優駿牝馬G1 4 46.7 46.7 7
2 ワイルドラズベリー 6 6 白百合S 1        11
3 エーシンリターンズ 5 8 優駿牝馬G1 14      7

09年
1 ブロードストリート 5 6 優駿牝馬G1 4 46.3 46.6 8
2 レッドディザイア  1 4 優駿牝馬G1 2      12
3 クーデグレイス   10 9 ルスツ特1000 2      2

表1は過去10年のローズSで3着以内に好走した馬の一覧。まず、人気を見ると1番人気が4勝2着2回という成績。好走率は普通といった印象だ。2012年は1~3番人気が上位を独占したが、このようなガチガチの人気サイドはこの年だけ。その他の年では、2着と3着には二けた人気の馬がそれぞれ3回もきており、高配当も十分見込める。

上位人気に支持されるのは主に春の実績馬。基本的には桜花賞やオークスで上位にきた馬が注目される。前走オークス出走馬は非常に多く、好走馬30頭中14頭が該当。さらにその内10頭が、オークスで4着以内に入っていた。よって、大敗馬が巻き返してくるケースは少ないのだが、昨年優勝したカンタービレはオークス13着だった。高配当の馬券を当てるには、このようなタイプの馬も拾えるようにしたい。

一方、前走オークス組以外は、夏のローカルで使われていた馬が多い。札幌や新潟、小倉などの条件戦で好走した馬がここに挑んでくる。2勝(1000万)クラスだけでなく、1勝(500万)クラスや未勝利クラスを使われていた馬も多くいるのが大きな特徴だ。

例えば、14年に15番人気ながら2着に入ったタガノエトワールは、前走未勝利戦を勝ったばかり。しかも、キャリアはわずか3戦という戦歴だった。このように比較的キャリアが浅い馬が、ローズSで上位にきている。具体的にはキャリア4~6戦の馬が狙い目。昨年1着のカンタービレや2着のサラキアはキャリア5戦。春の実績馬も含め、キャリアは浅い方が感触はいい。

ただ、キャリア7戦以上、前走2勝(1000万)クラスで3着以下という馬がきているのも事実。18年ラテュロス、16年カイザーバル、14年リラヴァティが人気薄で3着に食い込んでいる。

あとは、レースのペースと好走馬の4角(コーナー)位置にも注目した。表にはレースの前半4ハロンと後半4ハロンの時計を記載。それぞれの数字を比較することで、おおまかにペースがわかるかと思う。過去10年ではスローペースとミドルペースがほぼ半分ずつある。13年だけハイペースになった。この年は重馬場で時計がかかったのも影響したが、とにかく後半の上がり時計がかかった。それに伴い、上位にきた馬は差し・追い込み馬ばかり。勝ったデニムアンドルビーをはじめ、4角で後ろの方にいた馬が上位を占めた。

良馬場のミドルペースでも10年のように差し馬が上位を占めるケースもある。ローズS全体の傾向としては、決め手がある馬の方が上位にきやすい。ただ、近3年は4角先頭の馬が毎年馬券になっている。ハイペースにさえならなければ、逃げ馬が残る可能性も十分あると考えるべきだろう。


【結論】
それでは今年のローズSを占っていく。出走予定馬は表2の通り。

■表2 今年のローズS出走予定馬
馬名 キャリア 前走レース 前着 決め手 2走前レース 2走前着 決め手
アルティマリガーレ 4 長久手特・2勝 1 差し 1勝クラス 1 差し
ウィクトーリア   6 優駿牝馬G1 4 追込 フローラG2 1 差し
シゲルピンクダイヤ 5 優駿牝馬G1 12 中団 桜花賞G1 2 差し
シャドウディーヴァ 7 優駿牝馬G1 6 中団 フローラG2 2 差し
スイープセレリタス 6 月岡温泉・2勝 1 先行 500万下* 1 追込
ダノンファンタジー 7 優駿牝馬G1 5 中団 桜花賞G1 4 先行
ビーチサンバ    6 優駿牝馬G1 15 中団 桜花賞G1 5 中団
ビックピクチャー  7 1勝クラス 1 先行 1勝クラス・牝 2 先行
ベストクィーン   10 未勝利 1 先行 ラベン 2 先行
メイショウショウブ 9 クイーンG3 8 先行 優駿牝馬G1 17 後方
モアナアネラ    7 都井岬特・1勝 1 先行1勝クラス・牝 2 差し
ラシェーラ     9 糸魚川特・1勝 12 逃げ スイート(L) 7 中団

登録の段階からフルゲートに満たないことは確定しており、頭数的にもやや寂しいレースだ。冒頭に述べたようにオークス馬・ラヴズオンリーユーがいないため、オッズの予想はやや難しい。それでも前走オークス組が上位人気を占めそうな感じだ。

データ的にはウィクトーリアが1番手。前走オークスは4着で、今回のメンバーでは同レース最先着を果たしている。ただ、5着ダノンファンタジーと6着シャドウディーヴァともほとんど差がなく、この3頭の走破タイムは2分23秒3で並んでいる。オークスで大敗したシゲルピンクダイヤ(桜花賞2着)やビーチサンバ(阪神JF3着)も、実力・実績的には遜色がない。阪神芝1800mならば見直さなければいけないし、普通は軽視しにくい。

一方、別路線組は前走2勝クラスを勝利しているアルティマリガーレとスイープセレリタスに注目。キャリアはそれぞれ4戦、6戦と浅いのも強みだ。前走1勝クラス・未勝利クラスの馬は比較的キャリアが多い。上がり目が見込みにくいという意味で、今回は苦しそうだ。

少頭数ながら上位人気勢が実力伯仲で、正直、難しい割には配当的な妙味がそれほどないレースかもしれない。ただ、ペースはあまり上がりそうにないのは大きなポイント。どの馬が逃げるかわからないメンバー構成だ。表2で出走予定馬の前走と2走前の成績・決め手を記したが、上位人気になりそうな馬がほとんど末脚を生かしたいタイプだ。そんな中、ダノンファンタジーは桜花賞で先行、スイープセレリタスは前走月岡温泉特別で先行している。前者は、折り合い次第ながら今回は前々で競馬をした方が、有利な展開に持ち込めると予想する。
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