栗山求さん

中山11R オールカマー(G2) 芝2200m・外 OP 別定

◎7ウインブライト
○8レイデオロ
▲1ミッキースワロー
△9スティッフェリオ

<見解>
◎ウインブライトは
「ステイゴールド×アドマイヤコジーン」という組み合わせで、
ウインファビラス(阪神JF-2着、新潟2歳S-2着)の全弟にあたる。

ステイゴールドとアドマイヤコジーンは相性が良く、
出走を果たした計4頭から上記の姉弟2頭に加えて
ペルソナリテ(福島牝馬S-4着)が出ている。

本馬は中山芝コースで[5-2-0-1]という好成績。

唯一の着外はG1の皐月賞(8着)で、
中山記念(G2)[2回]、
スプリングS(G2)、
中山金杯(G3)と重賞を4勝している。

別定重量58kgは楽ではないが、
すでに中山金杯でこなしており、
その後、中山記念→クイーンエリザベス2世C(香G1・芝2000m)
と連勝したように地力強化は著しい。

G2のこのメンバー相手に
58kgを背負っても優位は動かない。

スローペース必至なので
距離延長も問題なく、
少々雨が降っても問題なくこなす。





田原基成さん

【神戸新聞杯】さて、神戸新聞杯には馬券圏内率100%データが存在する。/オールカマー

【阪神11R 神戸新聞杯】

先週のセントライト記念はダービー組のワンツー。

改めてレースレベルの高さを証明したとなれば、ここも同じ流れを引き継ぐのが自然。サートゥルナーリア、ヴェロックス、レッドジェニアル……この3頭が上位評価だ。

さて、神戸新聞杯には馬券圏内率100%データが存在する。

「施行条件変更後、上がり3F最速馬は複勝率100%」

ドリームジャーニーにイコピコ、2着に突っ込んできたマジェスティハーツ、ミッキーロケット……いわゆるキレ者にとって好相性の舞台であることに間違いはない。同じ菊花賞トライアルでも、先行押し切りが目立つセントライト記念とは真逆の性質を持つレース。それが神戸新聞杯の正体だ。

サートゥルナーリア。
ヴェロックス。
レッドジェニアル。

上記3頭は上がり3F最速でオープンクラスを制した実績を持つ。出走したレースの半数以上で上がり3F最速をマークする正真正銘の末脚自慢だ。ますますこの3頭の評価が強固となった。

ここで重要となるのが「数字の中身」。

先に挙げた神戸新聞杯と上がり3F最速馬の関係。どういった差し馬が上がり3F最速馬を計時してきたのかを読み解く必要がある。

瞬発力勝負向きの差し馬か?
急坂コース向きの差し馬か?
馬群を割るタイプの差し馬か?

ジャンル分け可能な差し馬をひと括りにするのはナンセンス。差し馬をタイプ別に分けたとき、3頭の分類は以下の通りだ。

・広いコース向き→レッドジェニアル、サートゥルナーリア
・小回りコース向き→ヴェロックス、サートゥルナーリア
・瞬発力勝負向き→ヴェロックス、サートゥルナーリア
・持久力勝負向き→レッドジェニアル

阪神芝外回り2400mで行われる神戸新聞杯は例年スローの上がり勝負になりやすい。今年のメンバーをみても逃げ切り勝ちの経験があるのはヴィントのみ。評価すべきは広いコースの瞬発力勝負に秀でた馬だ。

ここはサートゥルナーリアから入る。

デビューからホープフルSまで「ノーステッキ」が話題となった怪物候補。ぶっつけの皐月賞は辛勝も、しっかり勝ち切ったことに大きな価値がある。

では、日本ダービーの敗因は?

ダービーデー独特の雰囲気とスタンド前発走。イレギュラーなシチュエーションはシーザリオ一族が秘める「狂気の血」を着火させるには十分すぎた。加えてCコース替わりの馬場は毎年のように内枠の先行馬にアドバンテージを与える。前述の心理状態に大外を回す競馬で突き抜けたとしたら……それこそ怪物だ。

裏を返せば、春時点のサートゥルナーリアは歴代のレジェンドホースに肩を並べる存在ではなかったということ。これからは適鞍と上手く付き合ったうえで取捨を決める作業が必要となる。広いコースの瞬発力勝負が濃厚なこのレースを追い風と捉えるように。

皐月賞好タイム勝利の反動。
短期間での連続輸送。
ダービーデーの特殊な雰囲気。

当時を底値としたとき、地元関西圏に戻る今回は値幅の上昇を期待するのがベター。休養を挟んだサートゥルナーリア、復権の美酒に酔いしれる時だ。

【阪神11R 神戸新聞杯予想の印】
◎3 サートゥルナーリア
〇5 ヴェロックス
▲4 レッドジェニアル
△2 ユニコーンライオン
△8 ワールドプレミア
△6 シフルマン

【3連複/フォーメ】3-5,4-5,4,2,8,6(7点)


【中山11R オールカマー】

「9月開催は夏競馬の延長戦である」

この時季のセオリーとして私が認識しているものだが、体はどこまでも正直だ。

朝晩の気温が下がりはじめた先週。私はものの見事に風邪を引いてしまった。熱こそ引いたが、いまもなお止まらない咳……治りの遅さは着々と重ねる年齢に由来するものだろうか。

面白いもので、競馬中心の生活は季節の変化を競馬カレンダーと照らし合わせる。秋らしい気候となった先週以降、私の予想軸は夏馬の評価を下げることにシフト。秋-冬競馬に良績を持つ馬を上位ランクとして評価する時季にさしかかってきた。

それを踏まえ、人気馬3頭を見ていこう。

昨年の覇者レイデオロ。

このレベルの馬に季節云々はナンセンス。全盛期の8割程度だとしても馬券圏内には絡んでくると思われるが……C.ルメールがサートゥルナーリアを選んだ事実は見逃せない。左回り【3-1-0-0】連対率100%の戦績が導くファイナルアンサーは天皇賞(秋)orジャパンCへの全力投球。ここで福永祐一が託された役割は、道中しっかりとコントロールが利くように修正することだ。

国際GI馬の称号をもって臨むウインブライト。

ハッキリ言って、私のなかでこの馬が強くなった感覚はない。適性外を差し引いても大阪杯、富士S、マイルCSは負けすぎ。先代の中山マイスター・マツリダゴッホとの比較で一枚落ちるというのが私の評価だ。

そんな同馬の強みを挙げるなら、適性が明確である点だろうか。

前述のマツリダゴッホはオールカマーを3連覇。晩年は中山以外ではまるで勝負にならなかった。東京芝【1-0-0-4】の戦績を見るより、次走予定の天皇賞(秋)で狙える余地はない。

そしてミッキースワロー。

菊沢一樹に戻した前走はまさに乾坤一擲の好騎乗。差されたら仕方ないと腹を括り、距離ロスを気にすることなく押し切り勝ち。能力のある馬にしかできない芸当だ。

9月中山のセントライト記念勝ち馬だけに、この時季も問題なし。とはいえ真夏の福島を制した同馬にとって秋の風は追い風とは言い切れないだろう。スロー必至の展開に大外へ出す時間がかかる最内枠……置かれた状況は芳しくない。

比較は終わった。

ここはウインブライトから入る。

本命抜擢の決め手となったのは冒頭に記した気温の変化。残暑厳しいレースを勝ち切るイメージは皆無に等しいが、ある程度涼しさが増すとなれば話は別。休み明け初戦からエンジン全開だ。

相手本線に据えるのはスティッフェリオ。

強豪相手に挑んだ春競馬はGIの分厚い壁に跳ね返される結果に。それと同時に「戦法の限界」を実感した春でもあったと私は捉えている。先行抜け出しの王道競馬では苦しい。となると、ここは【2-2-0-0】連対率100%を誇る「逃げ戦法」が濃厚。非根幹距離の中山芝2200mにおいて、前に行けるアドバンテージは計り知れない。

クレッシェンドラヴも軽視禁物。

左回り【0-0-1-3】に対し、右回り【5-4-1-4】。典型的な右回り巧者で、次の舞台が東京GIだとすれば評価を上げる理由はないと思っている。裏を返せば、得意条件で臨むここは勝負仕上げを施す可能性が高いということ。高速馬場に不安を抱えるタイプだけに、時計のかかる馬場コンディションが叶えば面白い。

レイデオロはこの位置。

ドバイからスタートした今年は6.5着。とりわけ前走宝塚記念は伸びずバテずと本来のパフォーマンスとは程遠い競馬だった。立て直しを図りたい一戦だが、個人的に「休み明け凡走→また休む」ローテーションは不安でしかない。【3-1-0-0】連対率100%の左回り東京芝にピークを持っていくことは容易に想像できるし、中心視するには躊躇してしまう。

なお、普段の見解で記している【注目レース】は日曜日にTwitter上でお伝えする。

【中山11R オールカマー予想の印】
◎7 ウインブライト
〇9 スティッフェリオ
▲3 クレッシェンドラヴ
☆8 レイデオロ
△1 ミッキースワロー
△4 グレイル
△2 ゴーフォササミット

【3連複/フォーメ】7-9,3,8-9,3,8,1,4,2(12点)



田中正信さん

オールカマーの追い切り注目馬

皆さん、こんばんは。田中正信です。
先週のセントライト記念ではサトノルークスが8人気2着で穴をあけ、なかなかの配当になりましたね。今週は中山で、秋の天皇賞へ向けた前哨戦のオールカマーが、阪神では菊花賞のトライアル競走、神戸新聞杯が行われます。どちらも出走頭数は少ないものの、有力馬についてはそれぞれ一長一短あり、枠順、騎手心理、馬場状態など、わずかな差で順列がガラッと入れ替わってしまう難解なレース。今週もご参考にしていただければ幸いです。

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10頭立てながらダービー馬レイデオロら、
6頭もの重賞勝ち馬が集まった。
そのほとんどが休み明けになり、
ウインブライトも前走が海外GIとあって、
今回は能力比較に加えて“+α”の見極め
「どこまで仕上げてきたか」に比重を置き、
有力馬の調整過程を丸裸にしていく。

■9月16日(日)
中山競馬場 芝2200m 馬齢
セントライト記念(GII)

■1枠1番 ミッキースワロー
ドロドロの極悪馬場での菊花賞以後の調整では、明らかにセーブされるようになってしまった本馬。それぐらい、あのレースで受けたストレスが心身に刻み込まれてしまったのだろう。もともと菊沢厩舎は管理馬に無理をさせない、馬優先主義の流れを汲むスタイル。そうであれば、ダメージに敏感になってしまった馬を悪戯に消耗させるようなことをするわけがない。だからこそ、菊花賞後は休み休みのローテーションを起用し、無理をさせることなく5歳まで過ごさせた。

だが、今年に入って起用法が変わってくる。相変わらず調整こそセーブ気味も、月一のペースで参戦させたりと少し無理をさせるように。こういうと語弊があるか、この陣営が無理をさせることはない。つまりは、それに耐えられるぐらいにシッカリとしてきていたということだろう。そして、その流れは今回も続いている。過去最もイジめられたセントライト記念時には及ばないものの、この中間は久しぶりにセーブせずに攻めることができている。コースで3週連続の併せ馬でギアをトップまで上げてきたことなど、何年ぶりだろう。そして直前の弾けっぷりこそが答え。これこそが本来の動きで、今年一番の出来は確実。


■2枠2番 ゴーフォザサミット
前走の札幌記念は初めて、ほとんどの作業を外厩に任せていた一戦。いくら牧場から直行したほうが輸送の効率がいい北海道シリーズとはいえ、藤沢和厩舎が手元に置いて行った調教が1本だけだったというのは非常に珍しい。では、なぜそんなことをしてきたのか。これには、すぐに体調を崩してしまう本馬の体質の弱さが大きく関係している。おそらく、調教コースが負担の大きい芝とダートしかない札幌競馬場に、長々と滞在することを嫌ったのだろう。思えば、昨年の札幌記念に参戦して以降は状態が上がらずに苦労し、仕方なく下半期のほとんどを充電に充てていたではないか。その対策として今年は特殊な調整に踏み切ったというところか。

ただ残念ながら、前走時はいつもとパターンが違うことで、随分と馬は戸惑ったよう。当日に妙にピリピリとして、珍しく気負っていたのはそれが原因か。ただ、それでも今回の中間の充実ぶりを見ると陣営の狙いはうまくいっているように思う。中4週ながら加減することもなく、乗り込みは順調そのもの。少なくとも前走後にダメージ過多や反動があってできることではない。実際の動きもスッとスムーズに加速できているように不満は何もなし。これだけ良く見せたのも久しぶりか。前進必至で要注意。


■4枠4番 グレイル
2週前の追い日に坂路で自己ベストをマークと、4歳夏らしくパンとしつつあることを感じさせていた前走だが、結果はまさかの6着。とはいえ正直なところ、仕上がり云々が敗因ではないだろう。捻挫による約7ヶ月ぶりで、万全も万全だったかは疑問符がつく。だが前述のように2週前の段階で楽々と自己ベストを更新、しかもこれまでマークしてきた時計とはワンランク上のバランスでまとめる、素晴らしい時計を叩き出していた。その後の本負荷2本も不足ないレベルでシッカリと動かしての臨戦、となれば少なくとも8分以上はある。

ではなぜ負けたのか。単純に舞台設定に問題があったように思う。トビが大きく不器用なスタミナ型、トリッキーな小回り1800メートルという条件が想像以上に厳しかったのでは。実際のレースぶりもゴール前でようやく勢いがついていた始末。つまり前走は、力を発揮できていない。それもあってか、この中間からは調教強化に着手。これまで頑なに2本だった本負荷を、2週前からの計3本へとアップして鍛え直してくる。頭の高いフォームこそ相変わらずも、前脚の掻き込みはより力強さを増してきた。着実に上昇中。となれば適条件のここは侮れない。


■7枠7番 ウインブライト
全姉のウインファビラスほど気性が勝った面を前面に押し出してはこなかったが、昔からとにかく走りたがるタイプではあった。そう、コースに出すといつだって気持ちよくスピードに乗ってしまう。それが控えたいタイミングの時でもだ。前進気勢が強過ぎるというべきか、おかげで無駄肉の付きにくい馬体ということもあり、仕上がりに手間取ったことはない。ただ、その弊害として乗り込めない、つまりは芯に響かすような調教を行う期間を確保できてこなかった。結局はいつだって本気で走ってしまうので消耗が激しかったということ。だからこそ、久々でも週1本ペースで実質2本でレースへというパターンが確立されてきた。

だが、今回はそのパターンを改良してきている。もちろんいい意味で。簡単にいえば、これまでのパターンにプラス3週間の基礎作りの期間を確保することに成功。結果、6週で8本の乗り込み量、しかもスピードに乗せた調教は4本と、これまで以上に充実した調整メニューを組むことができたのである。これも成績が示す通り、心身ともに完成に近づきつつある、いやむしろ完成を迎えたからだろう。実際の動きもメリハリ抜群で弾け方はえげつないぐらい。まさしく充実期で出来は絶好。


■7枠8番 レイデオロ
極論をいえば、前走の敗因はドバイ帰りだったことになる。とはいえ、決して出来がなかったとか調子が悪かったなどということではあるまい。だが、いつも以上にセーブ気味の調整で、一斉の刺激をさけるかのようにソロッと仕上げていたことは、調教欄を見ても一目瞭然の事実。好調域を保つため(実際に何とか保てていたと、個人的には思っている)とはいえ、それだけいつもと違うことを試行していたのだから、人馬とも平常心というわけにはいかなかったのでは。その僅かなズレが実戦に、響いての5着止まりだったと見ている。

それだけ海外遠征というのはストレスが溜まるということ。まして輸、送が複雑となるドバイであればなおさらだ。だからこそ、数々の名馬達もドバイ帰りだとなかなか結果が出せていない。その前走時と比べれば、今回の調整は至って通常。3ハロン重点ばかりだった前走時とは違い、5ハロンからシッカリとメリハリをつけた調教をこなすことができている。1週前には本馬の好調の目安でもある、3F39秒台を楽々とマークできていることも心強い限り。となれば牡馬としては細いぐらいに華奢な馬だけに、直前は反応を確認する程度でもう十分。鋭い動きで心身ともにOK。前走以上に整っている。








坂井千明さん

【神戸新聞杯の追い切り診断】人気2頭はともに順調/レッドはゆったりした走りで…
■ヴィント【C】
体を使って走ってはいたけれど、力強さがイマイチ。いかにも長距離向きの走りかな。器用さという点ではあまりなさそうだし、ダラダラ走って前が止まってくれれば…かな。

■ヴェロックス【A】
ちょっと頭が高い走りをするんだけれど、からだを使えて気分良くはしれていたね。首の使いや脚の運びも良かった。距離的に、本来であれば2000mぐらいが良さそうだけれど3歳馬同士だし、今回に関しては大丈夫だと思うよ。

■サートゥルナーリア【A】
これも体を使って走れている。力強さが出てきたのはよかったな。首の使い方や脚の出し方もしっかりして、順調にきているといっていいね。

■シフルマン【B】
体を使って、首の使い方や脚の運びから、この馬なりに順調に見える。ただ、スピードという点でどうかな。それもあって2400mの距離を使ってきたんだろうけど、勝ち負けするにはもっと距離があったほうがいいと思うよ。

■ジョウショームード【C】
頭が高くて首が使えていない。追われてからの反応も物足りなかったな。

■ユニコーンライオン【B】
体と使っていたんだけれど、直線では併せた馬に隠れてしまってあまり見られなかった。内容としてはオープン馬を追走して先着というかたちだったので、前進気勢はしっかりあるんだと思う。

■レッドジェニアル【A】
体を使って、ゆったりした走りをしている。気分良く走れているんじゃないかな。長い距離を使うには大事なところだね。

■ワールドプレミア【A】
体を使って走れてはいたけれど、トモの蹴りがイマイチだった。それでも追われてからの反応や脚の運び、首の使い方もすごく良かった。トモは、まだ完成されていない今の時点ではそういう走りになってしまうのかもしれないね。

良かったのはヴェロックスにサートゥルナーリア、人気を集めるだろうけどこの2頭は順調そうに見えた。その次にワールドプレミアとレッドジェニアルかな。ここも頭数が少ないから、この4頭だけ挙げておくよ。

【A】=水準以上の動き。調整過程は良好
【B】=デキは平凡。特筆すべきポイントなし
【C】=状態面に不安アリ
【危】=好調時とくらべて著しく状態が悪い。危険な人気馬
【VIP】=先々が楽しみな素質馬


【オールカマーの追い切り診断】ウインブライトは走りが力強く/ミッキーは前走と違って…
■ウインブライト【A】
相変わらず頭が高い走りだね。それでも体は使えている、以前と比べても走りが力強くなってきた感じはあるね。頭が高いから上に上に行ってしまっていたんだ。そのあたりが解消されてきたということ。海外明けもあって、外厩から早めに戻して環境に慣れさせる意図もあったのか、トレセンでの乗り込み量が豊富。出来としては完調一歩手前というところまできている。

■エンジニア【C】
追ってから首が使えておらず、脚の伸びもあまりなかった。時計はある程度まとめてきたけれど、苦しいからか顎を出して走っているね。その点は気になるかな。

■グレイル【B】
脚をしっかり出して走れてはいたんだけれど、手先だけで走っている感じで首の使い方なんかはイマイチ。それにトモの蹴りがないかな。

■クレッシェンドラヴ【C】
体を使っているし首や脚の出もいいんだけれど、グッという伸びがないんだよね。

■ゴーフォザサミット【B】
体を使って走れている。首の使い方や脚の運びもいいんだけれど、併せ馬をしていても走りに迫力が感じられないんだよね。いい感じには見えなかったな。

■ショウナンバッハ【B】
時計もまずまずで、頭は高いんだけれど高いなりに首をしかり動かして、体を使って走れている。この馬なりに順調といったところだね。

■スティッフェリオ【B】
体を使っていたけれど、トモの蹴りがイマイチ。休み明けでもうひと追いほしい感じがした。

■トニーファイブ【C】
体を使って走れている。けれど走りの迫力がなくて、全体的に体が細く見えるね。さすがに厳しいかなと。

■ミッキースワロー【A】
相変わらず頭は高いんだけれど、前走と違ってすごく気分良く走れている。2週前、1週前と併せ馬でビッシリやっても決してイレ込んでしまった感じもなく、今週なんかは単走でもハードに追われているようには見えなかったあたり、だいぶ体質が強化されてきたんだろう。

■レイデオロ【A】
ゴーフォザサミットと併せて内で見づらかったけれど、体を使えていて首や脚の使い方から見ても、順調そうだね。

ミッキースワローは七夕賞以来の実戦になるけれど、順調に仕上がっている。それからレイデオロ。海外明けでも走れる態勢にあるウインブライト。頭数も少ないし、ここはこの3頭だね。


【A】=水準以上の動き。調整過程は良好
【B】=デキは平凡。特筆すべきポイントなし
【C】=状態面に不安アリ
【危】=好調時とくらべて著しく状態が悪い。危険な人気馬
【VIP】=先々が楽しみな素質馬




競馬コラム「水島晴之の単複で買え」

得意舞台パレスハングリーが振り切る/中山9R

中山9R (5)パレスハングリーに期待する。典型的な右回り巧者で、左回りダート【0・1・1・6】に対して、右回りダートは【3・4・3・11】。特に中山ダートは【2・4・2・6】と得意にしており、ここは狙った1戦とみる。前走から4カ月半間隔は空いたが坂路、ポリトラックで入念に乗り込んできた。仕上がりはいい。このクラスは実際に勝った経験もあり2着4回、3着2回と実績上位だ。先行力を生かして、後続の追い上げを振り切る。単2000円、複3000円。

中山8R (3)ルトロヴァイユで勝負だ。未勝利勝ちは3角先頭から押し切る強い内容だった。勝ち時計の2分3秒3は物足りないが、前半1000メートルが1分5秒1の超スローでは仕方ない。上がりは34秒2で余力を残しており中身は濃い。2カ月ぶりで8分の出来だったこともあり、たたいた上積みも見込める。相手は強くなるがヒケは取らない。連勝を飾り次のステージに向かう。単5000円。(ここまでの収支 マイナス15万6200円)
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結果

中山8R  ③ルトロヴァイユ 4着

中山9R ⑤パレスハングリー 5着



水上学の血統トレジャーハンティング

日曜中山11R オールカマー(G2)
◎本命馬
①ミッキースワロー
(牡5、美浦・菊沢厩舎、菊沢騎手)
とにかく持続力が問われるコース。向正面奥から3角に入るまでに直線に近いコースがあるので、内回りのようなペースを測ってのマクリよりは、脚をタメてスパートするイメージ。3角前でブレーキをかける必要がなく、加速した勢いで直線に入るだけに、後ろから行く馬には強靭なスピードの持続力が求められる。

①ミッキースワローに期待したい。言うまでもなく、中山2200mコースの主のような成績、そしてトーセンホマレボシ×ジャングルポケットという、中山2200にピッタリの持続力増強配合だ。もし雨が降っても、母方から道悪適性は保証できる。

何より、G1を除けば、芝2000m以上で全く崩れていない。ベストの枠を引けたことも、若い鞍上を思えば大きな利だ。56キロもいい。このところさまざまなコースや展開に対応できてきて、5歳にしてこれからが本格化を迎えそうな馬だ。

$お宝馬
③クレッシェンドラヴ
(牡5、美浦・林厩舎、内田博騎手)
今後を考えるとここで賞金を積みたいところ。母父サドラーズウェルズは先週当該コースで連対したサトノルークスとも同じ。そもそも場を問わず2200適性の高いのがサドラーズウェルズの特徴でもある。奇しくも七夕賞ワンツーがそのまま本命とお宝となったが、距離とローテに不安のあるウインブライト、レイデオロなら一角を崩せるかもしれない。

相手上位は ⑧レイデオロ。 押さえに ⑨スティッフェリオ、⑦ウインブライト。



境和樹の穴馬券ネオメソッド

【日曜】中山11R オールカマー(芝2200m)

2019allcomers01.png

先週、同じ距離で行われたセントライト記念では、ロベルト、ノーザンテースト、そしてトニービンと三種の神器をご紹介しました。

このレースも、基本的には同じ考え方でいいと思います。昨年の勝ち馬レイデオロは、母父シンボリクリスエスでロベルト系保持馬でした。

ただ、オールカマーに関しては、この3系統の中でも特に「トニービン」の価値が高まります。

2019allcomers02.png

昨年は、出走メンバー中唯一のトニービン系内包馬だったダンビュライトが3着と馬券圏内突入。
17年こそ不発に終わりましたが、基本的には毎年何かしらが馬券に絡む活躍を見せます。上記表に掲載していないところでも、13年2人気2着メイショウナルト(父ハーツクライ)、11年1人気1着アーネストリー(母父トニービン)なども、このテーマに該当した馬でした。

先週も指摘した通り、このレースに限らず、同じ中山芝2200で行われるAJCCでも好走馬を送り込むことが多いトニービン系保持・内包馬。
先週のセントライト記念でも、ルーラーシップ産駒のリオンリオンが勝利、やはりこの条件における最重要血統だと考えていいでしょう。

また、このレースは、中山適性、非根幹距離の実績がモノを言うレースでもあります。

2019allcomers03.png

昨年も、中山で重賞勝ちの実績があった馬による上位独占。特殊な適性が問われ巧者が多く生まれる中山コース。さらに、非根幹距離ということも相まって、何より適性の重要性が高まるのがこのレース。過去に中山もしくは非根幹距離で実績がある馬には注意が必要です。

というわけで、今回の候補馬は……

①ミッキースワロー 2着
(母父ジャングルポケット)

②ゴーフォザサミット
(父ハーツクライ)

④グレイル 3着
(父ハーツクライ)

⑦ウインブライト
(中山重賞4勝)

⑧レイデオロ
(オールカマー勝ち)

④グレイルはハーツクライ産駒。トニービン系内包馬の要件を満たす存在です。

前走は7ヵ月ぶりの休み明け、小回りコースも不向き。2走前は内を狙ってドン詰まりと、ここ2走には明確な敗因があります。中山芝2200で行われたセントライト記念では、メンバー最速の上がりを駆使して3着と当地好走歴もあり。上位勢は強力ですが、一角を崩すならこの馬だと見ています。
結果  ④グレイル 3着  複勝配当370円


阪神11R 神戸新聞杯(GⅡ)(芝2400m)

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神戸新聞杯のポイントは、ダービー上位組が崩れにくいということと、スタミナ欲求のかなり強いタフなレースだということ。

2019kobeshimbun02.png

まずはダービー最先着組の成績について。

このレースは、ダービー最先着馬が本当に崩れません。昨年もダービー馬のワグネリアンが貫禄を示す形に終わりました。基本的にはダービー連対馬がベターではありますが、ダービー上位3頭が出走してこなかった2015年も、結局、4着で最先着だったリアルスティールが2着。ダービー5着馬ゴールドシップが勝った12年は、この馬が神戸新聞杯に出走したダービー最先着馬でした。

ローズキングダムが勝った10年、ドリームジャーニーが勝った07年のように、稀にダービーの着順が入れ替わるケースもありますが、その場合でも最先着馬はやはり連対は確保しています。

今年のダービー最先着馬は、同レース3着のヴェロックス。まずこれは崩れず連対すると考えておいた方が良いでしょう。

もうひとつ、神戸新聞杯の重要なテーマが、「末脚性能に秀でた馬が好走しやすい」ということ。

2019kobeshimbun03.png

神戸新聞杯が阪神芝2400という条件で行われるようになった07年以降、メンバー最速の上がりを使った馬は一度も馬券圏内を外していません。連対率で見ても8割強という超ハイアベレージ。

しかも、ほとんどの馬が道中後方待機から差し、追い込みの形で上がり最速をマークしています。つまり、このレースでは末脚性能、直線スピードの高い馬が圧倒的に有利ということ。

阪神芝2400は、日本で有数のスタミナ欲求の強いコース。逃げ先行馬が押し切るのは至難の業であり、その苦しくなった先行勢を、後方で脚を溜めた馬が速い上がりを使って差し切るというレースイメージは重要でしょう。

当然、突発的に差す形に回って上がり最速をマークするような馬はいませんから、これまでのレースぶりからイメージを膨らませて、後方待機から末脚を使える馬を選ぶべきです。

2019kobeshimbun04.png

コース由来のスタミナ比べにどう対応するか、それが神戸新聞杯の鍵を握ります。その結果、血統的には鈍足性の強い血統が好走しやすくなります。上記表に挙げたような、善戦すれど勝ち切れないという産駒が多い鈍足血統には注意が必要です。

2019kobeshimbun05.png

あとはキングマンボ系。この系統らしく、多くの該当馬の中から何かが来るという、ヒキが問われる側面は否定できませんが、特に近年は好走馬の多くがこの系統を持っていますから、やはり重要系統としてマークしておくべきでしょう。

以上のポイントから、今年の候補馬を抽出します。

①ジョウショームード
(父ローズキングダム)

③サートゥルナーリア 1着
(父ロードカナロア)

④レッドジェニアル
(父キングカメハメハ)

④レッドジェニアルは、父がキングマンボ系キングカメハメハで、母父が鈍足スタミナ血統のマンハッタンカフェ。後方待機からメンバー最速の上がりを使って差し切った京都新聞杯の内容から、レースイメージにも当て嵌まる存在。

ダービーは内前有利の馬場設定で、出遅れた時点でノーチャンス。仕切り直しの今回、何とかダービー上位組にひと泡吹かてもらいたい。
結果 ④レッドジェニアル 4着




神戸新聞杯週

【関西事情通のちょっとイイ?話】

●秋のGI戦線へ向けて!●

秋の中山阪神も3週目、次週にはGIスプリンターズS、早くも秋競馬も佳境に向かう。今週も、その秋競馬の佳境に向けて注目のトライアル戦が行われる。日曜阪神では菊花賞トライアルの神戸新聞杯。除外馬まで出た先週のセントライト記念とは一転して8頭立てと少頭数となった。その理由は…

やはり神戸新聞杯には皐月賞馬サートゥルナーリア、そして皐月賞2着ダービー3着のヴェロックスが出走予定とあって、権利を取りたい陣営にしてみれば「2議席埋まってしまっている神戸新聞杯よりはセントライト記念の方が可能性はある」となるのだろう。実際、そういう意味で中山へ使いに行った関西馬も多かった。

焦点は、サートゥルナーリアとヴェロックス、どちらが上なのか…戦績上は1勝1敗の五分、着差も僅かで、その戦績だけ見れば力量差は無い様に見えるが…

トレセン内では、圧倒的にサートゥルナーリアが上という声が多い。というのは、皐月賞は僅差とは言え、キッチリ仕上がっていたヴェロックスとは対照的に、サートゥルナーリアの方は暮れのホープフルS以来の出走でまだ余裕残しの状態で、着差は僅かでも、それ以上の能力差を見せ付けるレースだった。

ダービーに関しても、1番人気でしかも鞍上が急遽の乗り替わり、そういう事もあってかイレ込みが目立ち、その影響か肝心のスタートでやや出遅れ気味、それを内有利の馬場にも関わらず早目に外から追い上げてしまい、ゴール前で脚が鈍りヴェロックスに先着を許したものの、負けるべくして負けたレースだった。それでいて半馬身差とあって、ここでも負けはしたものの、実は勝負付けは済んでいる…サートゥルナーリアの方が一枚上、それがトレセン内で囁かれている。

鞍上は、今回は皐月賞時と同じルメールが手綱を取る。ただ既報通り次走は菊花賞だろうが秋の天皇賞だろうが、ルメールは騎乗予定馬が決まっているため乗り替わりとなる。そういう意味で、ルメール自身もここが勝負の騎乗になる。

ダービーで乗れなかった無念を晴らす意味でも、思いは強いだろう。

少頭数でしかも強い馬が存在するだけに、馬券的には魅力は薄いかも知れないが、この秋のGI戦線を占う意味で、注目しなくてはいけないレースには違いない。

【美浦の『聞き屋』の囁き】

●大事なトライアルレース●

近5年の中でもっとも少ない10頭立てとなった今年のオールカマー。

各陣営によって様々な選択肢が選ばれるようになり、近年は前哨戦を使わずにGⅠへと向かう馬が増えてきたことで、トライアルレースへの出走頭数が減少傾向にある。

GⅠ馬のレイデオロとウインブライトはここをステップに天皇賞・秋やジャパンカップ、有馬記念、もしくは香港への遠征を視野に入れているはずで、やはり仕上がりとしては7~8分と見るのが妥当なところ。

秋のGⅠ戦線へ向けて賞金加算をしたいのが、重賞勝ち馬のグレイル、ゴーフォザサミット、スティッフェリオ、ミッキースワローあたりだろう。ここで2着以内に入ることで、出走したいGⅠやGⅡの出走可能な賞金ボーダーラインを気にすることなくローテーションを組めるようになるのは戦略上大きな強みとなる。

もともと強気な発言が多い騎手ではあったが、ウインブライトに関しての松岡騎手の発言は強気のレベルを超えたものが多い。

香港でのQE2を制したあとには「俺の乗れる馬のレベルを超えてきた」と自虐ながら馬の能力たたえており、この中間は「これからあと何勝、GⅠを勝てるか楽しみ」など、ウインブライトが活躍しないわけがないという自信から溢れ出たコメントであり、絶対的な信頼がそこにはあるのだろう。

レイデオロとの対決で勝利することがあれば、秋のGⅠで本命候補となることは間違いなく、またその勢いのままGⅠを連勝するようであれば年度代表馬という可能性も出てくるはず。

秋のGⅠ戦線を占う意味でも大事な一戦となりそうだ。

【競馬場から見た推奨馬券】

刻々と変わる天気予報…。土曜の朝の時点では、土、日曜ともに大しては降らない予報になっている。ここまでコロコロ変わられては、もはや考えるのも無意味か。
とりあえず、悪くなっても稍重までと見て馬券を検討したい。

まずは中山3R。デビュー戦のパドックにて、その馬体の良さが目を引いた5番レインカルナティオに期待する。ただ、その時はまだ立派過ぎるように映り、叩けばグンと良くなる印象だった。レースでも出遅れて外々を回らされて5着。それでも渋太く伸びており、見どころはあった。
当然、叩かれた2走目は期待したが、内の好位につけての絶好の態勢がアダ。なかなか前を捌けずにいるうちに、嫌気をさしてしまったように見えた。それでも馬体が16キロ絞れて、道中の行きっぷりなんかは、かなり良くなっていた。
前走で嫌気をさしたことが、後を引いてなければ、更に上積みが見込める今回は好勝負になるはず。

単勝 5
馬連 5-6 5-9 3-5
3連複 5-6-9 3-5-6 3-5-9

自信度 B


配当的な妙味は薄いが、手堅く行くなら中山7Rか。
コース替わりの中山マイル戦だけに、内枠が絶対条件。ならば当然、軸は2番ユナカイト。アネモネS3着を持ち出すまでもなく、現級では明らかに上位の存在。特にマイル戦はそのアネモネが3着で、他も1、2着。いずれも内容が良くて時計も速い。
骨っぽい相手も見当たらない今回は、捌きさえスムーズなら勝機と見る。

馬連 2-11 2-14 2-8

自信度 B


【美浦の『聞き屋』の囁き】

●いろいろ事情があります●

某有名オーナーのブログの内容によって菊花賞へ向かわないことを、トライアルレースである神戸新聞杯の前にばらされてしまったサートゥルナーリア。

主戦のルメール騎手が菊花賞でサートゥルナーリア以外の依頼を受けたということが、菊花賞をパスすることをすでに証明しており、ではどこを目標にしているのかといえば、古馬と対戦する天皇賞・秋の予定とのこと。

ただ、天皇賞・秋でルメール騎手はアーモンドアイへ騎乗することがすでに発表されており、サートゥルナーリアは乗り替わりということになる。

では、誰に乗り替わるのか。

それは、短期免許で来日している予定のフランスのトップジョッキー、とまでしか現時点ではお伝えできないが、すでに日刊紙などでは、誰が来日予定と報道しているのでそれを参考にしてほしい。

また、オールカマーと神戸新聞杯が同日で行われるのでルメール騎手はレイデオロとサートゥルナーリアのどちらに騎乗するのか、難しい選択になったと思うはずだが、実はあっさりと決まっていたようだ。

というのも、サートゥルナーリアはかなり早い時期から神戸新聞杯で始動することが決まったが、レイデオロは多くの選択肢があり、すぐに始動戦が決まらなかったのだ。

しかも、この2頭は同じキャロットクラブなので、大きく揉めることなくルメール騎手はサートゥルナーリアへと決まったとのこと。

レイデオロはオールカマーの次走として、天皇賞・秋かジャパンカップを予定しており、どちらにしてもアーモンドアイにルメール騎手が騎乗する以上は、レイデオロとコンビを組むことは不可能な話。

年内での引退を示唆しているレイデオロは種牡馬として、もうひとつ大きな勲章であるGⅠ制覇がほしいところだろう。レイデオロの走りを見ることができるのもあと数回。

また、サートゥルナーリアにルメール騎手が騎乗するのも、今回以降はないかもしれない。

どちらの馬も復帰戦で好スタートを切ることができれば、秋の競馬がより盛り上がるはずだ。

【関西事情通のちょっとイイ?話】

●2頭に肉薄?割って入る?●

秋の中山阪神も3週目、次週にはGIスプリンターズS、

早くも秋競馬も佳境に向かう。

今週も、その秋競馬の佳境に向けて注目のトライアル戦が行われる。

日曜中山のオールカマーは、勝ち馬に秋の天皇賞の優先出走権が与えられるトライアルレースであり、舞台が中山芝2200mという事で、その後のジャパンカップや、同距離のエリザベス女王杯、さらにはその先の有馬記念をも占う一戦と言える。

今年は牝馬の参戦はないが、昨年の覇者であり現役屈指のバリバリのオープン馬であるレイデオロ、そして今春の中山記念ではGI馬5頭を退け優勝し、勢いそのままに香港のGIクイーンエリザベス二世Cを制し、充実期を迎えているウインブライト、この2頭の参戦で、少頭数ながらも競馬が俄然面白くなってきた。

人気を集めるのも当然この2頭だろう。この2頭の対決だけでも非常に興味深い。

ただ、関東馬ばかり注目されているものの、関西馬にも惑星的存在はある。

昨年末のレース以来の休み明けだった前走の福島テレビオープンで、見せ場も無い競馬で敗れたため人気を落としているグレイル、意外と侮れない存在だ。

その前走の福島、元より大トビで小回りの器用に立ち回らねばならないコースは得意ではなく、福島コースへの適性が無いのも確か。

それが今回は、一応昨年同コースでも行われたセントライト記念で3着と、実績のあるコース。少なくとも前走の福島コースよりは断然良い。さらに…

実は前走時、当初は函館記念での復帰を目標にしていたのだが、調整を進めている段階で賞金的に出走が難しくなり、直前になって急遽目標を切り替えた経緯がある。

状態に関しても多少なりとも影響があったのだろう。

昨年はダービー以来の出走だったセントライト記念で3着、今年は休み明けをひと叩きして今度は目標通りに仕上げられてきたグレイル、関東馬2頭にはもちろん一目置いているが、肉薄する可能性は十分あるだろう。そして肉薄するだけでなく、割って入ればそれだけで高配当、もしまとめて面倒を見るようなら大変な馬券になるかも知れない。

そんな可能性を少なからず感じてしまう一頭だ。

【競馬場から見た推奨馬券】

直撃こそなさそうだが、台風の影響で今週の中山も馬場状態は微妙。一応、土曜の午後からという予報なので、土曜はそれほどの悪化はないと見る。ただ、先週の月曜が道悪競馬だっただけに、それなりには荒らされたはず。芝コースは、先週までの超高速馬場とは少しイメージが変わってきそうだ。ダートは、今週も時計の速い先行有利な馬場と見て良さそう。

ちょっと荒れてきた馬場なら、中山6Rの5番ワセダインブルーで行ける。
とにかく、今回と同じ中山2200mでの未勝利勝ちが強かった。馬場状態も稍重でほとんど一緒。他馬を全く問題にしない一捲りの競馬で圧巻の強さだった。2着がアルビオリクスなので、相手も決して弱くはなかった。鞍上も武豊だったので、今回も良いイメージで乗ってくれるはず。
前走の札幌戦は久々ということもあったし、レースもスタートと直線で不利があった。それに3~4コーナーもだいぶ外を回るロス。それでも差のない競馬だったように、やはり能力は高い。
レースが6Rというのも良い。馬房内で旋回癖があるだけに、あまり後半のレースだと疲れてしまうので。早目に雨が降り出せば、更に信頼度は高くなる。

馬連 5-10 5-13
3連複 5-10-13 5-8-10 5-8-13

自信度 B


ダート先行有利と記したが、中山7Rは追い込み馬の11番マンノグランプリを狙う。
大型馬特有のズブさがある馬で、とにかく勝ち味に遅い。それが夏の暑さで馬体が絞れたのが良かったようで、以前よりハミ取りが良くなった。今回は叩き3戦目で更に上積みが見込める。
そして、強調したいのは展開面。トレイントレインとフィルストバーンの2頭が、共に逃げないと持ち味が活きない馬。それにできれば逃げたいオオゾラがからんで、先行激化は必至。追い込み一手のマンノグランプリには、おあつらえ向きの展開となる。
器用さに欠けるので、12頭と手頃な頭数も同馬には競馬がしやすい。馬場状況と脚質的に、勝ち切るとは言い切れないが、馬券の対象となる可能性は高いと見る。

馬連 4-11 2-11 8-11
ワイド 4-11 2-11

自信度 C




日曜メインレース展望・柏木収保

【オールカマー】ノーザンテーストの勝負強くタフな血は、この秋さらなる成長を見せるか

優秀な産駒は2度も3度も変わると称された血脈


 重賞3連勝中の5歳ウインブライト(父ステイゴールド)は、すでに重賞6勝のトップホース。ただ、ここまでの重賞6勝はすべて1番人気ではない。ハデなタイプではないので脚光を浴びることは少ないが、どんどん強くなっている。でないと、GIクイーンエリザベスII世C(香港)をレコードで快勝はできない。

 勝負強さ(重賞6勝は全部0秒1差未満)、2歳時より約50kgは身体が大きくなったタフな成長力は、父ステイゴールド譲りではあるが、当然、それだけではなく母方の血統背景も大きく影響する。

 競走馬としてニュージーランドから輸入された5代母ミスブゼン(1952生まれ。父Summertime)は、小倉記念など56戦17勝(障害5勝)のタフな牝馬だった。丈夫なファミリーとして発展する。同じころ、ニュージーランド産の種牡馬サムタイム(父Summertime)が輸入されている。この種牡馬のファミリーは、今秋、その半妹(父ディープインパクト)が生まれた世界の女傑Winx.ウインクスと同じ一族になる。

 ウインブライトの母の父アドマイヤコジーンは、2歳時(98年)に当時の朝日杯3歳S制覇のあと、約1年半も骨折で休養している。尾を引いた長いスランプを克服すると、6歳時(02年)にGI安田記念など3重賞を制してみせた。産駒のスノードラゴン(14年のスプリンターズS勝ち馬)は、今春11歳まで現役だった。

 種牡馬アドマイヤコジーンの母の父は、大きな時代を築いたノーザンテースト。優秀な産駒は「2度も3度も変わる」と称されたノーザンテーストの勝負強くタフな血は、ノーザンダンサー系らしく代を経ても影響力を失わない。

 父ステイゴールドの祖母の父もノーザンテースト。そこで、ウインブライトはノーザンテーストの「4×4」になる。現代の馬にあふれるノーザンダンサーのクロスではなく、より日本の競馬に合っていたノーザンテーストというところがポイント。

 有馬記念などGI3勝のドリームジャーニー(父ステイゴールド)、最後の有馬記念がもっとも強かったGI6勝のオルフェーヴル全兄弟は、ノーザンテーストの「4×3」だった。ステイゴールド産駒では、最後のレースとなった昨春の天皇賞でGI馬を制したレインボーラインの場合は「4×5」になり、16年のダイヤモンドS3400mを快勝したトゥインクルはノーザンテーストの「4×2」。今回対戦する、なぜこんなにタフで丈夫なのだろうとされる8歳ショウナンバッハも、その源はノーザンテーストの「4×4」かもしれない。

 ウインブライトはこの秋、限界をみせる危険より、もっと強くなる楽しみを与えてくれるトップホースになる可能性がある。58kgは中山金杯で克服している。渋馬場も他馬より苦にするということはないだろう。雨馬場になっての相手妙味は、同じステイゴールド産駒のスティッフェリオ、クレッシェンドラヴか。



優馬

重賞データ攻略
神戸新聞杯


 春の二冠で激戦を繰り広げたサートゥルナーリアとヴェロックスがひと夏を越えて再び激突。この2頭で堅いのか、割って入るものが現れるのか、少頭数ながら大注目の一戦。

中心はダービー組
 ここでは春の実績馬と夏を越えて力をつけた上がり馬がぶつかる形となる。まずは過去10年の前走クラス別成績を見ていきたい。

前走クラス別成績(過去10年)
GI〔8.6.4.32〕
GII〔0.0.0.4〕
GIII〔1.1.2.7〕
オープン特別〔0.0.1.6〕
3勝クラス〔1.0.0.4〕
2勝クラス〔0.3.3.30〕
1勝クラス〔0.0.0.24〕

 前走GI組、特にダービー組が〔8.6.3.27〕で中心的存在。その中でもクラシックの連対馬は〔8.4.0.3〕と好走率が高くなっている。皐月賞の1、2着馬サートゥルナーリア、ヴェロックスはここでも信頼できそうだ。そこで今回は残り一枠めぐる争いと考え、馬券圏内に突入しそうな伏兵を探していきたい。

伏兵候補は2勝クラス組から
 今回の出走馬の前走はダービー、若葉S、2勝クラスの3パターンに分けられる。このうちダービー組は6着以下だと〔0.1.3.22〕と不振。また、オープン特別組も前項にあるように好走率は低くなっている。ここでは近3年で2回、連に絡んでいる2勝クラス組に注目してみたい。

2勝クラス組で馬券に絡んだ6頭の特徴(過去10年)
前走芝の1600~2000m戦に出走(6頭中6頭)
前走連対(6頭中6頭)
前回から乗り替わりなし(6頭中5頭)
キャリア7戦以内(6頭中4頭)

 前走で2勝クラスに出走していたのはシフルマン、ジョウショームード、ユニコーンライオンの3頭。このうち全項目を満たすのがユニコーンライオン1頭のみ。4項目をすべて満たす馬は過去10年で〔0.2.2.1〕となり、複勝率80%、複勝回収率334%で狙い目となる。

推奨馬
ユニコーンライオン


重賞データ攻略
オールカマー


 昨年は同世代の皐月賞馬VSダービー馬という豪華な一戦となったオールカマー。今年はそのダービー馬レイデオロと香港でGI勝ちを飾ったウインブライトが激突。軍配はどちらに?

宝塚記念組が優勢だが…
 秋のGI戦線へのステップレースという位置付けの当レース。それゆえ、臨戦過程を見ると同じ2200mの宝塚記念組を筆頭に、前走・GI組の好走例が圧倒的に多い。

前走レース別成績(新潟開催時を除く過去9年)
宝塚記念〔3.4.2.4〕
3勝クラス〔0.0.0.8〕
OP特別〔0.0.1.16〕
GIII〔1.2.3.40〕
GII〔1.0.3.20〕
GI〔7.7.2.10〕※海外含む

 GI組は全体で連対率50%超と優秀。ただ、乗り替わりが発生していた場合、〔1.2.0.6〕と成績はダウン。ルメールJ→福永Jへスイッチするレイデオロにとっては暗雲。GI組の中で、4~6歳、継続騎乗、GII勝ちかGI連対の実績馬なら〔4.5.2.2〕で連対率は69.2%、複勝率は驚異の84.6%。軸としてはウインブライトに分がありそうだ。

侮れないのは○○巧者
 前走・GI組の信頼度が高い一方、前走でGII~GIIIだった馬も、過去10年で見ると3分の1の10頭が馬券に絡んでいる。前走・GI組だけで決着したのは昨年のみで、何か1頭はひねった馬が馬券に絡むと考えても良いだろう。

オールカマーで好走した前走GII~GIII組(過去5年)
2014年 2番人気1着 マイネルラクリマ 前走・七夕賞 1番人気3着
2015年 7番人気3着 ミトラ 前走・中日新聞杯 3番人気5着
2017年 3番人気3着 タンタアレグリア 前走・AJCC 7番人気1着

 馬券に絡んだ10頭について見ていくと、8頭が前走5着以内と好走していた馬。また、7頭には中山芝で1着経験があり、うち5頭は今回と同じ中山芝2200mで連対実績があった。この組からは前走好走の中山巧者を狙いたい。
 七夕賞1着のミッキースワローは当舞台で〔2.1.0.0〕と抜群の相性。3歳秋のセントライト記念では皐月賞馬アルアインを完封、AJCCでも2着がある。同じく七夕賞2着のクレッシェンドラヴも当舞台〔2.0.1.1〕。この2頭を相手候補に馬券を組み立てたい。

結論
◎ウインブライト
△ミッキースワロー
△クレッシェンドラヴ
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