競馬コラム「水島晴之の単複で買え」

状態も一番レンズフルパワーが差し切る/東京12R

東京12R (2)レンズフルパワーの差し切りに期待したい。前走の新潟戦は伸びを欠いて7着に敗れたが、明らかに距離の長い1800メートルでは仕方ない結果だ。今回は柴田大騎手が「一番合っている条件」という東京1400メートルに替わる。差し・追い込み脚質で展開に左右されるが、はまった時はいい脚を使う。休み明けをたたき3戦目。状態も最近では1番いい。ここも流れ次第だが、多頭数でもつれるようならゴール前の逆転劇が決まる。単1000円、複2000円。

東京9R (5)フーズサイドが巻き返す。前走の松戸特別は末脚不発に終わったが、途中から一気にペースが上がる流れに対応できなかった。今回は3戦して2着2回の東京2100メートル。平均で流れるこの舞台ならチャンスある。調教は動かないタイプで10日の追い切りは目立たないが、使いながら状態は上向いてきた。前走から据え置きの53キロなら一発がある。単2000円、複5000円。(ここまでの収支 マイナス16万7100円)
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結果

東京9R ⑤フーズサイド 6着

東京12R ②レンズフルパワー 12着






田原基成さん

【府中牝馬S】この馬の本番は11月京都にあらず。勝負気配抜群のアノ馬に◎。/京都11R オパールS

【東京11R 府中牝馬S】

2016年以降、同レース経由でエリザベス女王杯好走をはたした馬は5頭。

これだけで前哨戦としての重要性が知れるというものだが、このレースは良くも悪くも「オールドスタイル」。本番前のひと叩きと割り切った陣営によるガラリ一変がとにかく目立つ。

シングウィズジョイ。
クロコスミア(2018年)。
リスグラシュー。

府中牝馬S→エリザベス女王杯で着順を上げた馬たちだ。トライアルをスキップして臨む主流に逆らうかのような変わり身……府中牝馬Sの大きな特徴と言えるだろう。

その一方で、別の思惑をもって臨む陣営もチラホラ。

ドナウブルー、マジックタイムは同じ11月京都GIでも芝1600mを選択。2008マイルCSを制したブルーメンブラットという前例があるからこそ成せる決断だ。3頭に共通する項目は「ノーザンファーム産のクラブ馬」。このケースにおける使い分けは非常に上手く行っている。

さて、今年の府中牝馬Sにもノーザンファーム産のクラブ馬がいる。

プリモシーン。
ラッキーライラック。
レッドランディーニ。

2000mを主戦場とするレッドランディーニ、今年唯一の馬券圏内が1800mのラッキーライラック。2頭が見据える先はエリザベス女王杯だろう。もっとも、レッドランディーニは賞金加算なくして出走することは厳しい状況だが……。

ここはプリモシーンから入る。

大前提として、私は中京記念でこの馬をまったく評価しなかった。明らかに適性外の開催最終週中京芝1600m。同じクラブ馬のサラキアとの使い分けは明らかだ。そもそもレコード駆けの反動というリスクを背負って走る必要があったのか……。

唯一考えられたのはサマーシリーズ制覇に向けた参戦の可能性。関屋記念をパスし、京成杯AHでポイントを積み上げる算段だ。ところがその線もなくなり、残ったのは「中京記念3着」の結果のみ。私にはいまだに参戦の意図がわからない。

ただ、今回は違う。

【2-1-1-1】の左回り成績を見るより、同馬がサウスポーであることは言わずもがな。年内の競馬カレンダーを確認すると、左回りの適鞍はこのレースしか存在しないのだ。やはり陣営は右回りに不安ありと睨んでいるのだろう。

ダノンキングリー。
インディチャンプ。
ステルヴィオ。

強豪牡馬が揃う右回りのマイルCS。ハッキリ言って勝ち負けは厳しい。ならば少しでも多く会員に還元したいクラブ馬として、得意の東京にビジネスチャンスを見出すのは自然の流れ。週中の全頭分析と評価は異なるが、ここは勝負の鞍と捉えたい。

相手本線にはディメンシオンを。

マイル路線で研鑽を積む馬だが、この馬にとって1600mは短いという認識を私は抱いている。ベスト条件は【2-1-0-0】連対率100%を誇る1800m。寒い時季に着順を落とす傾向があるだけに、10月開催は年内で言えばギリギリだ。さらに今回は【4-1-0-2】と好走目立つ左回り替わり……道悪適性も高く、条件好転だ。

レッドランディーニも侮れない。

勝利を余勢を駆って臨んだ前走マーメイドS。51キロの軽量、外差し馬場の恩恵を得て2着に食い込んだ。当時のパフォーマンスをフロック視する声もあるかと思われるが、重馬場で次位に1秒2の上がり3Fを記録し突き抜けた未勝利戦から切れ味は際立っていた。この舞台でも軽視は禁物だ。

ラッキーライラックはこの位置。

昨秋以降、馬券圏内を確保したのは抜群の立ち回りを発揮した中山記念のみ。ガクッと衰えたわけではないが、やはり2歳時の走りとの比較で物足りなさは拭えない。過去10年の府中牝馬Sにおいて、前走ヴィクトリアマイル組の成績は【0-0-1-12】。中心として据えるには躊躇してしまう。

【東京11R 府中牝馬S予想の印】
◎14 プリモシーン
〇2 ディメンシオン
▲15 ラッキーライラック
☆12 レッドランディーニ
△3 カンタービレ
△8 スカーレットカラー
△7 サトノガーネット
△5 ダノングレース

【3連複/フォーメ】14-2,15,12-2,15,12,3,8,7,5(15点)


【京都11R オパールS】

ミラアイトーンの狙いどころはわかりやすい。ある程度ゆったり流れる平坦コース……前走のような激流はこの馬の適性外だ。

翻って、今回は京都芝1200m。2走前にオープン特別を制した条件なら不足はないだろう。人気薄の逃げ馬2頭を除き、前に行く馬がほとんどいないメンバー構成。スッと好位を確保できれば大崩れは考えにくい。

相手本線に抜擢するのはエントリーチケット。

馬番フタ桁番時成績【2-0-0-10】が示すとおり、外枠では持ち味を発揮できない馬。それでも京都芝1200mのオパールS、淀短距離Sは5.4着と不得手条件なりに好走。穴妙味は十分だ。

カラクレナイも軽視禁物。

こちらは京都芝1200mで4.3.4.2着と安定。いずれも重賞orオープン特別と、内容もしっかり伴っている。近3走は道中ひと桁着順と課題の先行力を克服しつつある点も見逃せない。

さらにはシャドウノエル。

10戦にも満たないキャリアだが先行・差し・平坦・急坂と勝ち鞍はバラエティに富む。直線行き場を探すようなシーンがあった前走は決してスムーズとは言い難く、揉まれない位置で運べれば面白い。数少ない内枠の先行馬・メイソンジュニアまでを3連複フォーメーションの2列目に設定。

【京都11R オパールS予想の印】
◎6 ミラアイトーン
〇9 エントリーチケット
▲16 カラクレナイ
☆18 シャドウノエル
注4 メイソンジュニア
△1 アウィルアウェイ
△7 エイシンデネブ
△12 ビップライブリー

【3連複/フォーメ】6-9,16,18,4-9,16,18,4,1,7,12(18点)







田中正信さん

府中牝馬Sの追い切り注目馬

皆さん、こんばんは。田中正信です。先週の京都大賞典では矢作厩舎のドレッドノータスが11人気で勝利。2015年の京都2歳S以来、約3年ぶりの重賞制覇となりました。その間、1000万条件まで降級したり去勢されたりと紆余曲折はあったものの、ここまで立て直した陣営の手腕はさすが。GI好走馬がことごとく馬群に沈み、3連単181万1410円が飛び出した配当にはさすがに驚かされました。今週は本来3日間開催でしたが台風19号の余波で土曜日曜と東京開催が順延となり、4日間連続開催に。馬場状態は徐々に回復してきていますし、いい条件での競馬が期待できそうです。

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■10月14日(月)
東京競馬場 芝1800m 別定
府中牝馬S(GII)

■1枠2番 ディメンシオン
もともとがイレ込みの激しい華奢な牝馬である。精神的にいい意味で枯れてきたとはいえ、本質はそれほど変わるものではない。なにがいいたいかといえば、「使い込むことは本馬にとって決していいことではない」ということ。前走で膨らんでいた馬体もキッチリと元に戻ってしまった。あえて、ここを中3週で使うことのメリットはないはずなのである。もちろん、そんなことは陣営が百も承知。それでも矛先をここへ向けてきた理由、思い当たることはひとつしかない。もう辿り着けないかもしれないほどに具合が良いのだろう。

前走でも体が減っていたように、いつも通りに使えば使っただけ痛んではきている。だが、それを上回るほどに心身が充実し、今は研ぎ澄まされている状態……。そうであれば見逃す手はない。ギリギリまで走らせて結果を出させてやることこそ、親の勤めではないか。それを証拠に、この中間の動向で、いつものような上昇を促すようなカリキュラムは一斉ない。ただし加減をしている素振りもまったく見当たらないのである。週2本ペースを維持して順調に乗り込めている。直前のラスト1ハロン重点でスパッと切れてみせたように引き続き集中力OK。そう、危うさは皆無なのだ。ならば大丈夫。まだ絶好の域にあり。


■2枠3番 カンタービレ
1週前にはコースでキッチリと併せ馬を消化しスイッチを入れに行けており、直前では2F24秒2と自身のトップスピードを出せる状態まで持っていけていたはずの前走のヴィクトリアマイルだったが、終わってみればまさかのシンガリ負け。「なにかあったのではないか?」というほど衝撃的な負けっぷりだった。果たしてあれはなんだったのか。結論からいうと、順調さを欠き中身が整っていなかっただけである。爪の不安から2週前を極端に軽いメニューとしたことで調整のリズムが狂ったのが要因。これまでが2週前からスピードに乗せていくことをパターンとしていただけに、なおさらだったか。馬が戸惑ったのも当然だろう。

そこからの復帰戦となるのが今回である。まず、その大敗のショックを引きずっていないかだが、中間の動きを見る限りは問題なさそう。その振る舞いに病んだ様子は見られずひと安心。調整としては順調そのもので、坂路でシッカリと基礎を作り2週前からコースを併用しつつスピードに乗せていく。これぞ、まさしく本来の調整。動きもスピード感十分で、今度こそ中身から外身までキッチリと整っている。それ上で直前にダメ押しのごとくビシッと追ってきたあたりが陣営のヤル気の現れだ。あれこそ闘魂注入。休み明け、イキナリから全開まである。


■2枠4番 オールフォーラヴ
中内田厩舎を背負って立つ逸材として、早くから期待の大きかった馬。それこそデビュー前から英才教育を受けて育てられてきている。実際に3歳デビューながらオークスへと無事に駒を進められているのだから、結果こそ出なかったとはいえ、最低限の期待には応えていたといえよう。だが、その後に無理にクラシックへ乗せた反動が出る。簡単にいえば「グレてしまった」ということ。とにかく、レースで頑張らずに途中で止めるような性格になってしまった。結局、秋はなにもできずに3歳を終える。だが、そこで使い込んで関係をこじらすことなく、放牧を挟みつつユックリと立て直してきたからこそ今がある。焦ってクラシックを目指した3歳春の教訓を生かしたというところだろう。

とにかく、この厩舎は打つ手が早い。この中間もそう。最近の本馬の定番は単走オンリーの調整。なるべく高いテンションを刺激せぬよう扱ってきた。なんなら、これが復調させた調整でもある。だが、今回はその必殺技をアッサリと放棄。直前でビッシリと併せてくる。前走の結果から馬が慣れ、この調整の効果が落ちたと判断して即座にメニューを見直してきた。すると馬がピリッとしてくるのだから面白いもの。これなら実戦でも真面目に走ってくるだろう。変り身に注意。


■7枠14番 プリモシーン
基本的に本馬の調整は気性重視。テンションが高過ぎるぐらいで、少しでも刺激すればパニックへ一直線といった激しさ。ゆえに調整は4ハロンからソロッと行かせての3ハロン重点が基本。刺激することなく、いかに消耗させずにレースへ送り出せるかをメインに調整が組み立てれられてきた。だが何度か例外が存在する。それが昨年の関屋記念時と近2走である。この3度で共通することは、1週前に6ハロン追いが敢行できていること。おそらくすべてが暑い時期でのこと、夏の牝馬らしく体調が充実していたのだろう。体が元気なら少々のストレスにも耐えられるのは人も馬も同じ。ゆえにビシッと負荷をかけ、いつも以上に鍛えられての臨戦が可能となっていた。この3戦でのパフォーマンスが妙に高いのも当然だ。

では今回はどうなのか。1週前の内容を見て安心してほしい。6ハロンからスピードに乗せて十分な負荷をかけることができている。しかも、それでいて前述した3戦では控えていた週末のメニューを4F54秒台と、何気に負荷が掛かるメニューへと上げることまでできている。気負う姿は相変わらずで、枯れてきた印象などまったくないが、それでも中間全体にかけた強度はこれまでで一番。動きも鋭く出来は文句なし。


■8枠15番 ラッキーライラック
この中間と、今年に入ってからの近3走では調整メニューが少し違う。これまでは基本的にはコース追いメインも、週末のほぐすようなメニューと直前の単走追いに限っては坂路で行われてきた。だが今回は、コース追いオンリーでの調整。この変化をどう見るかだが、少なくともネガティブな要素は見当たらない。考えられる理由としてはふたつ。ひとつは単純な目標の違い。春はヴィクトリアマイル、1600mの距離を意識してスプリント強化のメニュー多めでの調整。だが秋はエリザベス女王杯、距離が2200mとなる。ゆえにコース追い中心で、長い距離を走らせスタミナアップを図っているのだろう。

もうひとつ考えられるのが、春の反省。スプリント力強化のメニューを増やしたものの、効果が感じられなかった。それどころか、前走では持ち味の粘り強さが鈍り気味で、逆に調整が裏目に出ていたほどだ。だからこそ初心に立ち返り、武器を磨くメニュー中心で鍛え直してきているのだろう。どちらにしても悪いことなどひとつもない。コース追いのみで4週、バリバリと乗り込んでいるように量は十分過ぎるほど。質にしても恒例の1週前の本負荷を挟むように、2週前と直前の追い日も単走ながら6ハロンからキッチリと動かして、ギアもトップまで上げてくる念の入れよう。なによりも厚みのある垢抜けた、牝馬離れした馬体のシルエットが素晴らしい。ズブさも気にならない程度で集中力も十分。同じ久々でも3走前より仕上がりは確実に上だ。








坂井千明 さん

【府中牝馬Sの追い切り診断】休み明けでも順調のオールフォーラヴ/ラッキーは飛びが大きいけど…

■エイシンティンクル【B】
道中、かなりハミを噛んで掛かっている感じ。ただそれでも、体は使えているし首も脚の運びもいい。抑えているときはガッチリ抑えているけれど、ゴーサインを出してからはすごく良かった。あとは飛びが大きいから、気分良くスムーズな競馬ができるかどうか。

■オールフォーラヴ【A】
体を使えているし、首の使い方や脚の運びも良かった。順調と見ていいね。

■カンタービレ【C】
体を使ってはいたんだけれど、使っているわりに終いの伸びが物足りない。休み明けの影響もあるかな。

■クロコスミア【A】
これも少し掛かっているけれど、体は使えているしいたって順調な感じ。

■サトノガーネット【B】
体を使って走れていたね。ただ、走りが少し重いかな。ディープ産駒のわりに素軽い感じがしなかった。

■ジョディー【B】
体を使って気分良く走っていた。気になるのは、体を伸ばしきっている点。遊びがないというか、伸ばしたあとの縮みがないと言えばいいかな。一生懸命走るタイプなんだろう。いかに道中、スムーズに運べるかだろうね。

■スカーレットカラー【A】
頭が高いんだけれど、脚や首の使い方はしっかりしている。これは順調と見ていいね。

■ソウルスターリング【A】
だいぶ時計が速かったけれど、時計が出ちゃったんだろうな。それでも走り方もキビキビしていて、無理をして出した感じではなかった。終いがかかっていても、決してバテたわけではなくて流してるから気にしなくていい。あとは競馬に行って気持ちの面だろうね。

■ダノングレース【A】
すごくバランスがいい走りをする。首の使い方、脚の運びも良くて気分良く走れているね。前走、シンガリ負けから一変がありそう。

■ディメンシオン【C】
少し硬いなりに体は使えているけれど、脚が肩から出ていないぶんイマイチかなと。

■プリモシーン【B】
体を使えているし、首も使えている。これは順調だね。ただ、距離がもちそうな走りではないかな。

■フロンテアクイーン【A】
走りがすごく硬かったんだけれど、直線に入って追い出されてからは首や脚の伸ばし方がすごく良かった。これも一変がありそうだね。

■ラッキーライラック【A】
気分良く走れていて、体を使って力強さがある。それでいて、柔らかさも出ているから、すごく良くなってきた感じだね。飛びが大きいから、どれだけ馬場が回復するか…というところ。

■レッドランディーニ【C】
硬いし、体も使えていない。首の使い方や脚の運びもイマイチに見える。

ここは一番良かったのはラッキーライラックだね。それからダノングレースに、ソウルスターリング。スカーレットカラーとクロコスミア、オールフォーラヴあたりも良く見えた。変わったという意味ではフロンテアクイーンも挙げられるかな。

【A】=水準以上の動き。調整過程は良好
【B】=デキは平凡。特筆すべきポイントなし
【C】=状態面に不安アリ
【危】=好調時とくらべて著しく状態が悪い。危険な人気馬
【VIP】=先々が楽しみな素質馬




水上学の血統トレジャーハンティング

月曜東京11R 府中牝馬S(G2)

◎本命馬
⑮ラッキーライラック
(牝4、栗東・松永幹厩舎、石橋脩騎手)
日曜の府中は真夏のような日差しが朝から降り注ぎ、風もかなり強い。それでなくとも水はけの良さは全場一の東京競馬場、月曜は日中曇り予報であり、良馬場で迎えることができそうだ。

府中牝馬Sは紛れのないコースとして知られる府中の1800mが舞台。行って良し差して良しだが、今回の顔ぶれを見渡すに、内から外まで前に行きたい馬が万遍なく広がっている。こうなると、開幕週の傾向も加えて、差しに傾きそうな予感。輸送状況に心配のある関西馬だが、それ以外については⑮ラッキーライラックにとって久々の勝利を収める舞台が整った。

このレースは、なぜかディープインパクト産駒が勝てない。通算【0-4-2-6】であり、1番人気ものべ5頭含まれている。もっとも、ディープ産駒にはG1有力どころが多いので、前哨戦のここはメイチで来ないということなのかもしれないが・・・。ただ軽い切れ味だけが武器だと、牝馬ではカバーしきれないことは事実だ。

切れよりも持続力に飛んだ血統の父オルフェーヴル産駒、そしてダート血統の母。スピードの持続力に富む配合で、これまで切れ及ばずで勝ち切れなかったものの、この馬の特性に向いたレースがようやく訪れた感。ここは取っておきたいところだろう。

$お宝馬
⑤ダノングレース
(牝4、美浦・国枝厩舎、三浦騎手)
人気次第ではスカーレットカラーを狙おうかと思ったが、どうやら売れそう。ならば、ヒモなら買えるディープ産駒から、人気薄のこちらを推したい。立ち回りも上手い。そして何より、母がイタリア2冠牝馬、叔母に欧州最強牝馬を張りながら急逝したシ―オブクラスがいるという牝馬に大物が出る牝系。そろそろ完成の時期だ。

相手上位は ⑧スカーレットカラー、③カンタービレ。 押さえに ⑬クロコスミア、⑥フロンテアクイーン、⑫レッドランディーニ。




境和樹の穴馬券ネオメソッド

東京11R 府中牝馬S(GⅡ)(芝1800m)

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先週の毎日王冠と同じ東京芝1800で行われる府中牝馬Sは、血統傾向的には先週と真逆と言ってもいいところがあり、全体的に欧州色の強いスタミナ血統が好走しやすいという特徴があります。

先週の予想コラムでも指摘した通り、毎日王冠はGⅠの前哨戦としての位置付けが濃く、質の高いメンバーが揃うわりに底力が問われる競馬にはなりにくい。
一方、この府中牝馬Sは、確かにエリザベス女王杯などGⅠの前哨戦たる位置付けがある反面、滅多にない牝馬限定のGⅡ戦ということで、勝つことにそれなりのモチベーションが働くレースでもあります。ここが毎日王冠との違い。このことから、特にGⅡ昇格以降、このレースが、毎日王冠以上に底力を問われるレースになり、結果として欧州的なスタミナ血統の重要性が高まっていると考えられます。

昨年も、ハービンジャー産駒のディアドラ、母父アメリカンポスト(仏2000ギニー勝ち馬)のリスグラシュー、サドラーズウェルズ系メイショウサムソン産駒のフロンテアクイーンと欧州性の強い血統を持った馬たちで決着しています。

そんなスタミナ欲求の強いこのレースにおいて、最も注目すべき血統が「母母父スタミナ型ナスルーラ」。

スタミナ型ナスルーラとは、主に5系統に枝分かれしているナスルーラ系の中で、ブラッシンググルーム、ネヴァーベンドを差すと考えておいてください。プリンスリーギフトとボールドルーラーといったどちらかというとスピードが勝ったタイプとは違う個性を持っています。

2019fuchuhimba02.png

かつて、GⅢ時代の府中牝馬Sは、フレンチデピュティやクロフネなど、毎日王冠同様、ダート型Nダンサー系が堅調でしたが、GⅡに昇格したあたりのタイミングで傾向が微妙に変化。欧州血統、長距離血統、そして、先述のスタミナ型ナスルーラを、特に母母父に持っている馬の好走が非常に多くなっています。

今年も、母母父スタミナ型ナスルーラに該当する馬を候補馬としてピックアップ


②ディメンシオン
(ネヴァーベンド)

⑥フロンテアクイーン 2着
(ネヴァーベンド)

⑫レッドランディーニ
(Bグルーム)

⑬クロコスミア
(Bグルーム)

②ディメンシオンは、母母父にネヴァーベンド系ハイエステイトを持って血統テーマをクリアする存在。

左回りで4勝を挙げている隠れサウスポーで、1800も【2-1-0-0】とパーフェクト連対。近2走で重賞でも通用する能力も証明しています。
結果 ②ディメンシオン 6着



月曜メインレース展望・柏木収保

【府中牝馬S】エリザベス女王杯凱歌のプレリュード

クロコスミア、新たな歴史を刻めるか


 近年の府中牝馬Sは、11月のGI「エリザベス女王杯」の前哨戦。2016年も2018年も、距離やコースが異なるのに、女王杯の「1着、2着」馬はこの府中牝馬Sの出走馬だった。

 最近10年間の女王杯の「1、2、3」着馬計30頭の直前のステップレースは、「府中牝馬S組…9頭」「秋華賞組…8頭」「京都大賞典、オールカマー組…計6頭」

「その他…7頭」なので、わずかの差とはいえもっとも有力な前哨戦である。

 最近10回の府中牝馬Sで3着以内に好走した30頭の出走レース(近走)は、これはもうさまざまだが、半数以上の「16頭」が5月のGI「ヴィクトリアマイル(その年)」の出走馬であることに注目したい。先週の毎日王冠と同様、レースランクの高いGIIであると同時に、豊かなスピード能力が求められている。

 出走馬の最近4-5走までの成績が載っている資料でチェックしたい。人気のラッキーライラック、プリモシーンなど6頭が春のヴィクトリアマイルに出走している。だから、その馬たちが人気になる勢力図なのだ、ともいえる。

 クロコスミア(父ステイゴールド)は2017年、スローの逃げに持ち込みこのGIIを1分48秒1で勝っている(自身の上がり33秒7)。ところが昨年は、ちょっときついペース追走の2番手になって5着止まりだった。1分45秒2(自身の上がり33秒8)。

 少し衰えたかと思われた今年は6歳。最近はめったに人気にならないが、2走前のヴィクトリアマイル3着(11番人気)の内容は素晴らしい。すんなり行けないとダメだったのに、4-5番手でもまれながら追走し、坂上からしぶとく伸びて3着。人気のラッキーライラックをハナ差交わして3着、2着プリモシーンともわずか0秒1差しかなかった。

 時計の1分30秒6(自身の上がり33秒5)は、超高速馬場だったので驚けないが、下級条件時はともかく、オープンとなった3歳以降、ハナを切れずに快走したのはきわめて珍しい。4歳時のエリザベス女王杯を2番手から抜け出て2着して以来のことになる。それも粘っただけではなく、坂上から懸命に伸びている。さすが、タフなステイゴールド牝馬というしかない。うまくタメて乗る戸崎騎手とのコンビは、【1-0-1-2】。リズムが合っている。

 3代母アルヴォラは、名種牡馬Cape Cross(ウィジャボード、Sea the Starsの父)の半姉、祖母ショウエイミズキは、英GIスプリントC1着、安田記念2着などのディクタットの半妹になる。

 勝った4歳時の府中牝馬Sが稍重だったように、仮に馬場の回復が遅れてもさして苦にしない。牝馬東タイ杯などの時代を含めて過去66回、2連勝した馬はいるが、6歳の勝ち馬も、隔年で2勝した馬もいない。ステイゴールドの牝馬クロコスミアは、歴史を塗り替えることができるだろうか。



優馬

重賞データ攻略
府中牝馬S


 エリザベス女王杯の前哨戦、府中牝馬S。春のGI・ヴィクトリアマイル2~4着馬が顔を揃え、本番前から熱い戦いが予想されるが…!?

休み明けのGI組は…
 夏場に行われる牝馬限定戦の重賞と言えば、6月と少し遠いがマーメイドS、そして7月末のクイーンS。そういったレースや、牡馬と戦って来た馬に対峙するのが、春のGIから休み明けで出走してきた馬だ。

前走レース別成績(過去10年)
クイーンS〔3.2.2.23〕
関屋記念〔0.2.2.1〕
マーメイドS〔0.1.1.13〕
ヴィクトリアマイル〔0.0.1.12〕
1600万〔2.0.1.25〕
OP特別〔2.2.1.8〕
GIII〔5.6.5.57〕
GII〔1.0.1.9〕
GI〔0.1.1.18〕

 休み明けで臨んできた前走・GI組は〔0.1.1.17〕という成績で明らかに不振。また、同年のヴィクトリアマイルで1~5着だった馬の成績は〔1.2.5.15〕。3着以内なら、という数字だが、連軸には推しづらい。

 ヴィクトリアマイルの2~4着馬、プリモシーン、クロコスミア、ラッキーライラックのうち、ラッキーライラックだけがGIからの直行。また、連対馬20頭中17頭には芝1800mで勝利経験があったことから、勝ち鞍が1600mまでにプリモシーンと共に、危険な人気馬かもしれない。

狙うのはクイーン

 ステップレースの中で一歩抜けた存在なのが、同じ1800m戦のクイーンS組。このグループは前走5着以内かつ前走5番人気以内なら〔3.2.1.7〕で50%近い複勝率をマーク。これを満たすのがクイーンSで5番人気2着だったスカーレットカラーだ。

ヴィクトワールピサ産駒の馬場状態別成績(全期間)
芝・良〔122.137.109.1027〕複勝率26.4%
芝・稍〔28.19.13.200〕複勝率23.1%
芝・重〔7.4.10.69〕複勝率23.3%
芝・不〔1.1.2.13〕複勝率23.5%
東京芝1800m・良〔9.4.5.45〕複勝率28.6%
東京芝1800m・稍重以上〔3.1.2.12〕複勝率33.3%

 スカーレットカラーの父ヴィクトワールピサの産駒は上記のデータを見ての通り、馬場が悪化してもパフォーマンスが落ちないのが特徴。サンプル自体は少ないが、当コースでは稍重以上の時の方が好走率が上がる。台風の影響がどこまで続くかは不明だが、この馬は心配無用だ。

特注馬
スカーレットカラー

危険な人気馬
ラッキーライラック
プリモシーン
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