【阪神JF】栗東レポート

【阪神JF】栗東レポート~ウーマンズハート

◎ウーマンズハートについて、西浦勝一調教師

・(夏の新潟で2連勝)楽しみな馬が出てきたなという感じでした。秋から来年にかけてどんなレースをしてくれるのかが楽しみです。古馬のように臆する事無く馬の後ろでじっくり脚を溜めて直線しっかり伸びてくれるところが楽しみです。能力があるとは思っていましたがこれほど(2戦とも上がり32秒台)の脚を使うとは思いませんでした。

・(前走後は)中2週で新潟を輸送で2回使いましたから疲れを取るために1カ月と少し放牧に出した後、栗東トレーニングセンターに戻してじっくりと調整をしてここまで来ています。順調に(調教)本数をこなしピークにもってこれていると思います。

・(追い切りは)先週Cウッドチップコースでしっかりと併せてやっていますので、今週は(調教パートナーの)後ろからつけていって最後1ハロンのところから外に出して、一杯ではなく気合が入る程度の調教でやりました。良い感じで余裕を持って坂路を上がってきましたので、いい状態に調整できたと思います。(時計も)まだ余裕のある感じでした。あとはレースまで疲れの無いようにして、心もリフレッシュして当日を迎えたいですね。

・右回りは心配ありません。広いコースですからね。精神面はもともと牝馬らしからぬ落ち着きがありました。秋になって身体に張りが出てきたかなという印象があります。

・今回のメンバーは評判馬が連勝で来ています。その中でどんなレースをするのか楽しみですね。セールスポイントである末脚を発揮してもらいたいと思っています。来年のクラシックにつながるレースをしてもらえればと思っています。


【阪神JF】栗東レポート~クラヴァシュドール

◎クラヴァシュドールについて、中内田充正調教師

・(前走のサウジアラビアロイヤルカップは)着順(2着)以外はこちらが思い描いていた通りのレースをしてくれました。

・そのレース以降は栗東トレーニングセンターに在厩して調整を続けてきました。

・(1週前追い切りは)2ヶ月間隔が開いたこともあって、しっかりめにやろうということで、いい負荷をかけられて順調にきています。

・先週(しっかりと)やっていたので今日はサラッとでいいかなと思いましたが、馬自身が(進んで)思っていたより時計が出ました。しかし、馬なりでしたからこれで十分だと思います。

・コース、距離適性については心配しているところはありません。

・入厩当時は幼さや成長を期待する面も多々ありましたが、ここまでいい成長過程を描いてくれています。とにかく(その成長曲線を)阻害しないようにと思っています。

・この馬は競馬に行ってのレースセンスが高く、その点が今後もこの馬の強みになりそうです。今回も上手に走ってくれると思っています。多頭数になっても強みであるレースセンスを発揮して頑張ってもらいたいですね。


【阪神JF】栗東レポート~リアアメリア

◎リアアメリアについて、中内田充正調教師

・(前走のアルテミスステークスは)2戦目ながら上手に競馬をして勝ち切ってくれて、十分な結果でした。

・(前走後は)栗東トレーニングセンターに在厩してここまで調整を続けてきました。

・(1週前の追い切りは)騎手に跨ってもらって、しっかりめにやろうということで、動きも良く満足のいく内容でした。

・(最終追い切りは)先週にしっかりやっている分、今週は調整程度でいいだろうと思い、4ハロンだけ時計を出すようなイメージでやりました。

・コース、距離適性については新馬の時に経験しているので、課題という感じではありません。

・今まで少頭数の競馬ばかりだったので、今回多頭数でどんな競馬をしてくれるかが鍵になります。

・この馬は育成段階から評判馬でしたから、素晴らしい馬だと第一印象から思っていました。

・(これまで)競馬に行っても上手に走ってくれています。それで勝ち切ってくれていますから(本当のセールスポイントは)これから見つけていきたいと思っています。

・2歳牝馬でまだ成長途上の馬ですが現状でも十分走れる馬ですので応援していただければと思います。


【阪神JF】栗東レポート~レシステンシア

◎レシステンシアについて、内田浩一調教助手

・(ファンタジーステークスは)思い描いていた力を発揮してくれました。まだキャリアも無かったので、どんなレースになるか想像できませんでしたが、強い内容でした。入厩した当初から、ポテンシャルの高さは見せてくれていました。力みも無い走りでした。

・(中間は)一度短期放牧に出して、帰ってきて追い切りをこなしている状態ですね。(一週前追い切りは)目一杯やってどういう動きになってくるかという感じでした。

・(今日の最終追い切りは)反応を調べる程度でしたが、先週に目一杯やった時計と、今週にサッとやった時計が同じぐらいだったので、動きが良くなっているように思います。(先週から今週にかけて)本当に順調に調整できています。

・(マイルへの距離延長について対策は)特にはありませんが、ただ折り合いに関しては注意して調整を重ねてきました。(これまでの実戦でも折り合いは)私が見た中でも問題はありませんでした。

・(初コースで坂もありますが)馬の力を信じるしか無いので、私たちは私たちのできることをやるだけです。

・(セールスポイントは)現時点で心配なことが無い点ですね、私はそう思っています。年内は負け無しでいきたいですね。







栗山求コラム「血統の裏庭」

​阪神ジュベナイルF(G1)血統的考察

​ 先週のチャンピオンズC(G1)は、
馬群を割って伸びた○クリソベリル(2番人気)が
◎ゴールドドリーム(1番人気)をクビ差しりぞけて優勝、
デビュー以来の連勝を「6」に伸ばした。

これまで楽勝の連続だったため、一度も馬群に揉まれたことがなかったが、
今回の競馬ではインの苦しいポジションから力強く抜け出した。

わずかクビ差とはいえしっかり勝つところが非凡だ。

550kgの雄大な馬格、高い性能、精神面の強さ。

どれを取っても素晴らしく、
最優秀ダートホースのタイトルにふさわしい名馬だ。


さて、今週は阪神ジュベナイルフィリーズ(G1・芝1600m)。

アパパネ、ホエールキャプチャ、ハープスター、レッツゴードンキ、
メジャーエンブレム、ソウルスターリング、リスグラシュー、
ラッキーライラック、クロノジェネシスと、
過去10年間の連対馬から3歳以降のG1優勝馬が9頭誕生している。

単なる2歳女王決定戦ではなく、
翌年以降にG1を勝てる素質馬が集い、ハイレベルな戦いを繰り広げる出世レースだ。

勝ち馬に関しては、
新しい阪神コースで行われるようになった06年以降、
1~5番人気の馬で占められている。

ここで勝つような大物は、
どんなにキャリアが浅くともそのなかでキラリと光る素質を垣間見せており、
ファンからそれなりの支持を得ている。

誰もが見過ごしてしまうような穴馬が突然勝つことはない。


11年以降、ジョワドヴィーヴル(4番人気)、ローブティサージュ(5番人気)、
レッドリヴェール(5番人気)、ショウナンアデラ(5番人気)と
4~5番人気の馬が4連勝。

ジョワドは新馬戦を勝ったばかり、ローブは前哨戦で3馬身差完敗、
レッドは休み明け、ショウナンは関東馬と、
それぞれ本命になりづらい理由があった。

しかし、ここ4年はメジャーエンブレム(1番人気)、ソウルスターリング(1番人気)、
ラッキーライラック(2番人気)、ダノンファンタジー(1番人気)と、
本命またはそれに迫る馬が危なげなく勝っている。


臨戦過程で重要なのは、
(1)重賞または牡馬相手の特別で連対して臨んできた馬。
(2)新馬・未勝利・500万平場なら芝レースで単勝1倍台の断然人気で勝った馬。


今年、これに該当するのは以下の6頭。

・ウーマンズハート(新潟2歳S-1着)
・クラヴァシュドール(サウジアラビアロイヤルC-2着)
・クリスティ(アイビーS-2着)
・リアアメリア(アルテミスS-1着)
・レシステンシア(ファンタジーS-1着)
・ロータスランド(もみじS-2着)


阪神芝1600mにおける2歳戦の種牡馬成績を連対率順に並べてみた
(2010年以降、最少レース機会数20、現2歳世代に産駒がいる種牡馬のみ対象)。

1位ディープインパクト35.3%
2位ロードカナロア32.3%
3位ハーツクライ22.2%
4位ジャングルポケット21.4%
5位オルフェーヴル20.8%

1位ディープインパクト(リアアメリア、ヴィースバーデン)、
2位ロードカナロア(ボンボヤージ、メデタシメデタシ、ヤマカツマーメイド)、
3位ハーツクライ(ウーマンズハート、クラヴァシュドール)は産駒が登録している。

人気どころに触れてみよう。


【リアアメリア】

「ディープインパクト×ロックポートハーバー」という組み合わせ。

牝馬ながらシルクホースクラブで7000万円という募集価格だった。

上にG1馬がいうわけでもないのに、
育成に入る前の段階でこれだけ思い切った値付けが行われるというのは、
馬のデキがよほど素晴らしかったという証明だ。

ここまで2戦2勝。
東京のアルテミスS(G3)を勝ってここに臨む。


母リアアントニアは
2歳秋に出走したブリーダーズCジュヴェナイルフィリーズ(米G1・ダ8.5f)で
2位入線となったが、1位入線馬の降着により繰り上がり優勝となった。

3歳時はサンタアニタオークス(米G1・ダ8.5f)や
スピンスターS(米G1・ダ9f)で2着となっている。

母の父ロックポートハーバーは
11歳の若さで死亡したため産駒数は多くないものの、
リアアントニアの他にマジェスティックハーバー(ゴールドカップアットサンタアニタ-米G1)などを出し、
日本に輸入されたラインアンジュが芝短距離で準オープンまで出世するなど
悪くない成績を残した。

母の初子リアオリヴィアは6戦未勝利で引退した。
本馬はその全妹。


母方にアンブライドルズソングを持つディープインパクト産駒といえば、
ダノンプラチナが朝日杯フューチュリティS(G1)を勝ってG1制覇を果たしているが、
今年の2歳世代は当たり年で、
リアアメリア、コントレイル(東京スポーツ杯2歳S)、
レッドベルジュール(デイリー杯2歳S)と
無敗の重賞勝ち馬を3頭擁している。

本馬はベルトリーニ(ジェンティルドンナやドナウブルーの母の父)と配合構成がよく似た
ポリッシュナンバーズが入るのもいい。

仕上がりの早いスピード型のアメリカ血統を集めており、
育成段階から調教レコードを連発してきた大物だ。


懸念材料はスタート、折り合い、馬群に揉まれた際の対応の3つ。

これまでの2戦を見るとスタートの出は速くなく、
道中口を割るなど折り合いにも懸念がある。

また、少頭数の競馬しか経験がないので、
18頭立てとなりそうな今回、平常心を保てるかどうか分からない部分がある。

今回のレースにノーザンファームのクラブ法人所属馬が
わずか2頭しか登録していない(もう1頭はレシステンシア)のは、
それでも勝てるという自信があるからだろう。


【ウーマンズハート】

「ハーツクライ×シャマーダル」という組み合わせ。

母レディオブパーシャはJRAで20戦して[2-5-8-9]という成績。

芝・ダート兼用で、勝ち切れないところがある一方、
堅実さがセールスポイントだった。

その兄弟にラッキーナイン(香港スプリントなどG1を3勝)、
ティーハーフ(函館スプリントS)、サドンストーム(京王杯2歳S-2着)がいる良血。


母の父シャマーダルは仏2000ギニー(G1)、仏ダービー(G1)を制した名馬で、
名種牡馬ストリートクライ(ゼニヤッタ、ウィンクス、ストリートセンスなどの父)の
全姉を母に持つという血統は魅力的。

ロペデヴェガ(仏2000ギニー、仏ダービー)や
ピナツボ(カルティエ賞最優秀2歳牡馬)をはじめ
多くのG1ホースを送り出し、
ヨーロッパで大成功してゴドルフィン屈指の名種牡馬に数えられている。

香港で走ったエイブルフレンドやパキスタンスターは
瞬発力を武器としてビッグレースを制している。

そうした血の影響もあってか、
本馬の初戦、2戦目とも上がり32秒台を記録している。

速い上がりが計時されやすい新潟芝コースであることを考慮しても素晴らしい。


母方にマキアヴェリアンを持つハーツクライ産駒は
シュヴァルグランを筆頭にロジクライ、ポンデザールなど高確率で走っている。

芝1600mでは連対率34.4%と抜群の成績を残している。

懸念材料は久々。

休み明けでこのパフォーマンスを披露できれば勝ち負けに持ち込むことは可能で、
リアアメリカほどレースぶりに弱点は見られない。

母方の血はパワー兼備なので雨が降っても問題ない。


【クラヴァシュドール】

「ハーツクライ×ジャイアンツコーズウェイ」という組み合わせ。

リアアメリアと同じ中内田厩舎所属で、
ウーマンズハートと同じハーツクライ産駒。

前走のサウジアラビアロイヤルカップは2着とはいえ、
相手は牡馬のクラシック候補サリオス。

なおかつ勝ち時計はレコードタイムだった。

今回は牝馬同士の一戦となる。


2代母パスオブサンダーは
スペイン(BCディスタフ、ラブレアSなど米重賞を7勝)の全妹にあたる良血。

母パスオブドリームズは米7戦1勝だが、
ブリーダーズCターフ(米G1)など芝G1を5勝した
ブリックスアンドモルタルと配合的共通点が多い。

ジャイアンツコーズウェイ産駒で、ストームバードのクロスを持ち、
母方にヴェイグリーノーブルを抱えている。

母が3×4で持つストームバードは父と相性が良く、
このパターンからウインバリアシオン(青葉賞、日経賞)、
ゴーフォザサミット(青葉賞)、コレクターアイテム(アルテミスS)などの活躍馬が出ている。


本質的には中距離がベストだが、
現状でも結果を出しており、大物感も十分。

リアアメリアやウーマンズハートよりも
前で立ち回れるのは大きなプラス材料。

展開次第では勝つ可能性も大いにある。


【レシステンシア】

「ダイワメジャー×リザールアイランド」という組み合わせ。

母マラコスタムブラダは
南米アルゼンチンでヒルベルトレレナ大賞(G1・芝2200m)を4馬身差で圧勝。

このレースは
サトノダイヤモンドの母マルペンサが勝ったレースでもある
(同馬が勝ったときは芝2000mで施行)。


マラコスタムブラダは
ナンバー≒サドラーズウェルズ3×3という4分の3同血クロスを持ち、
デインヒルとサドラーズウェルズを併せ持つのでヨーロッパの主流血統の影響が強い。

母の父リザールアイランドは
2歳時にレイルウェイS(愛G2・芝6f)を勝ちヴィンテージS(英G2・芝7f)で2着となった早熟のスピード馬。

父系はデインヒルダンサー→デインヒルとさかのぼる。


前走のファンタジーS(G3・芝1400m)の勝ちタイムは、
前週に同距離で行われたスワンS(G2)を0秒6上回る。

ハイペースを先行して押し切ったレースぶりは
時計以上に強さを感じさせるものだった。

今回は決め脚比べになる可能性が高いので、
そのあたりへの対応が鍵となる。


調教の動きなどを加味しつつ、
週末に最終結論を出したい。







調教Gメン研究所・井内利彰

【阪神JF 追い切り】先々を見据える素質馬が集結!抜きん出るのはどの馬か、追い切りを徹底解説!

今回もこの馬が主導権を握るレースになる


 今週は阪神ジュベナイルフィリーズ。2016年2着のリスグラシュー、2017年1着ラッキーライラックの2頭は古馬になってからもG1を勝ち、牡馬相手でも素晴らしいレース内容を見せてくれています。ちょっと気は早いですが、今年の出走馬の中にはそれくらいのスケール感がある馬がいるのかどうか、そのあたりも気になるところです。

 馬券的には58キロのコパノキッキングの扱いが鍵を握りそうなカペラSと前走重賞で掲示板に載った馬が1頭しかいない中日新聞杯が面白そう。特に中日新聞杯は過去3年で単勝7番人気以下の人気薄が2頭3着以内に入った年が2回。波乱前提の予想もアリかも知れませんね。


【阪神JF/リアアメリア】
 レースぶり、または追い切りでの走りを見ていると頭を上げるシーンがあるので、これを「折り合いが難しい」と解釈する方がいるようです。私自身もそう捉えていましたが、新馬戦が終了した後、シルクホースクラブの会報のコラムを書くために片山裕也調教助手にお話しを聞くとそうでないことが分かりました。確かに、折り合いを欠いてあれだけ凄い脚を使えるわけがないので、この見方は普段の追い切りでも役立つようになりました。

 その見方についてはさておき、今回の調教内容。前走後も在厩調整をしていることもあり、追い切り本数は十分に足りています。圧巻だったのは1週前のCW追い切り。テンからそれなりのラップを踏んでいきましたが、それを楽々と走って見せましたし、仕掛けてからの反応は過去の追い切りで最も鋭いものになりました。一戦ごとに迫力が増してきた印象で、もともと完成度の違う馬だとは思っていましたが、現状でも他との差はかなりあると思います。


【阪神JF/ウーマンズハート】
 調教欄をご覧いただければお分かりのように、かなり早い時期から栗東で乗り込んできました。そんなこともあり、中身がしっかり出来ているんだろうと推測できる力強い動きを見せており、1週前追い切りのCWでも3頭併せの外を回りながら、素早く前を捕まえようとする脚力は見事です。

 最後の直線で追い出してから即座に相手を突き放せなかった部分については、それまで我慢させられていたことから、次の行動へ移すまでのタイムラグというように見ています。この動きに関しては、追い出しを待つ余裕があるということだと思います。だから我慢させれば、それだけ脚をためて走ることができるタイプなのは間違いありません。このあたりをジョッキーがどう判断して乗るのか、これがポイントだと思っていましたが、最終追い切りの動きを見ると、ジワッと前を捕まえる戦法で大丈夫、そんな判断ができた動きのような気がします。


【阪神JF/クラヴァシュドール】
 前走後が在厩調整ということで、追い切り本数がしっかりという感じ。その分というわけではないと思いますが、1本あたりの時計自体はさほど速くありません。ただ、この馬の場合、レースでも一気に加速するタイプというよりは、うまく先行して、折り合って、最後に後ろが追いつけないようにまとめる。そんな古馬みたいなレースをできるところが同厩リアアメリアとは対照的なタイプと言えるでしょう。

 1週前のCWでも前半遅いペースで先行して、最後は仕掛けられてからきっちりと反応していました。最終追い切りはCWで半周してからの坂路単走でしたが、馬場中央をまっすぐ駆け上がり、ゴールへ向かって加速できました。最後の最後は少し右ラチ寄りになりましたが、これは2歳牝馬ですから当然のこと。今回もこの馬が主導権を握るレースとなりそうです。


【阪神JF/レシステンシア】
 デビュー前から坂路での動きが目立っていたため、新馬勝ちするだろうとは思っていましたが、実戦ではコーナーで外へ膨れるアクシデントがありながらの勝利。同じ距離でも外回りになった前走は速いペースにスピード負けすることもなく、先行して押し切る強いレース内容でした。

 それだけにここでも人気上位になることは納得。坂路での1週前追い切りは2歳牝馬らしからぬ、安定した走りで後半2Fが12.1秒、11.9秒。これだけでも驚いていましたが、最終追い切りはなんと12.0秒、11.9秒。ラップの踏み方がここまで安定してくると過去2戦以上のパフォーマンスを期待したくなります。


【阪神JF/ルーチェデラヴィタ】
 この舞台と同じ阪神マイルを勝っていますから、巻き返しがあっても不思議ではないコスモス賞勝ち馬。ただ、デビュー戦の勝ち時計と前走が5番手から上がり33.9秒を使いながら6着と前から順位を落としたあたりに瞬発力勝負で分が悪いところを見せたような気がします。

 この中間も坂路でしっかり時計を出し、後半2Fは常に12秒台を踏む堅実さ。ただ、走りのフットワークを見ていると、いかにも時計を要する馬場で力強く走れそうなフットワーク。時計が速い今の阪神芝で勝ち時計が1分34秒前後のレースになった時への対応力はキャラクターとして備わっていないような気がします。


◆次走要注意

・11/30 葉牡丹賞【グランデマーレ】(2人1着)

 ハナを主張してくれる馬がいたのはよかったと思いますが、勝負どころではすでにこの馬がターゲットになる形。残り1000mから11秒台のラップを踏んだこともあって、最後はさすがに止まりましたが、後ろもほとんど止まっています。そういった流れに持ち込むことがこの馬の強みだと思いますし、今後もそんなレースで結果を出すはずです。

[メモ登録用コメント] [芝中距離]最終追い切りでラスト1F最速ラップなら勝ち負け

◆今週の追い切り特報

・カペラS【コパノキッキング】

 ウマい馬券で本命を打つかは別として、今の栗東でこの馬の追い切りを見ることが最も気持ちがワクワクします。そのくらい、見ていて気持ちがいい動きをしてくれます。4日のCWでは遅いラップに見えて、意外と時計が出ていましたから、ちょうどいい感じに仕上がったという印象です。





「虎の子」の一頭

今年の阪神JFで買えるのは、不利な展開で勝ち続けた馬

今年も実力馬が外を回せば順当に力を発揮


 開幕週だった先週の阪神は、芝は路盤の状態も良好。馬場コンディションも軽く、レコードも更新される馬場。今週末も月曜時点の天気予報通りであれば、先週同様「軽い」馬場コンディションになるだろう。

 軽めの馬場コンディションで行われた際の阪神芝外回り1600mは、JRAでも屈指のフェアな馬場状況になる。実力が反映されやすい。道中はスムーズに走り、優れた末脚を発揮する馬が走る。馬のリズム重視で運べる外枠の方がリスクが少ない。

 過去の阪神ジュベナイルフィリーズも「軽い馬場」の際は「外枠」が走りやすく「末脚」のしっかりした馬が走りやすい馬場だった。たとえば、軽い馬場だった2017年も外枠の差し馬が順当に力を発揮。良好なコンディションだった2018年も差し馬が走りやすかった。

 今年も末脚に優れた馬が外を回せば順当に力を発揮する。配当も順当になるだろう。

 ウーマンズハートは過去の2戦も結果を出している。そして、近2走も「トラックバイアス」が恵まれたわけではない。

 新馬戦はトラックバイアス「超前有利」。新馬戦特有の超スローペースで先行馬有利。逃げていたマルターズディオサは後に2連勝する強い馬。並の差し馬では、負けていただろう。

 それを裏付けるのは、ウーマンズハートが出ていた新馬戦で「後方」から脚を余していた「差し馬」が次走以降で続々と走ったこと。同新馬戦で6番手から1.1秒差に敗れたアミークスは次走未勝利戦を圧勝。7番手から2.0秒差の6着だったシンハリングも次走で未勝利戦を勝利。特別戦でも僅差2着。このことは、ホームページでも書いているように、アミークス、シンハリングの次走を買って馬券で儲けることも実に簡単だった。

 もう一度書くが、ウーマンズハートの新馬戦はレベルの高いメンバー。差し馬が不利な流れを8番手から追走。3馬身半も抜けだして圧勝したのである。抜けた才能だからこそできた芸当だ。

 続く新潟2歳ステークスも、トラックバイアスは「前有利」。ペース遅く着差がつきづらいレースでも余裕の手応えで勝利した。

 人気にはなるだろうが、人気に応えるか、それ以上のパフォーマンスを発揮することだろう。
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