亀谷敬正さん

【朝日杯FS】ここも2歳戦に強い血とスピード寄りの血が重要

Pサンデー系種牡馬がカギ!


 先週の阪神JF勝ち馬のレシステンシアは母父がダンチヒ系でディンヒル持ち。2着マルターズディオサ、3着クラヴァシュドールはストームキャット持ち。いずれも、2歳戦で世界的にも実績を残す血統。

 朝日杯FSも、2歳戦で強い血統を持つことが例年重要なレース。2017年の勝ち馬ダノンプレミアム。2016年の勝ち馬サトノアレスはいずれも母系にダンチヒ系のディンヒルを持つ馬。

 また、先週の阪神JFはディープインパクト、ハーツクライ産駒の人気馬が連対できず。サンデー系ではスピード寄りのレシステンシアが優勝。

 亀谷ホームページでは全出走馬の血統、血統タイプを表示した「スマート出馬表」を無料で提供しています。今の日本はサンデーサイレンスの血を継ぐ種牡馬だらけ。これらサンデー系種牡馬を「P型(スピード型)」「T型(スタミナ型)」に分類しています。

 先週の阪神JFを勝ったレシステンシアの父ダイワメジャーは、スピードタイプの「P型」のサンデーサイレンス系。

 そして、同コースで行われる朝日杯FSも、サンデー系の中でも「Pサンデー系」に属するタイプに相性の良いレース。昨年も勝ち馬のアドマイヤマーズは「Pサンデー系」のダイワメジャー(レシステンシアと同じ)。もちろん、ウマい馬券でも同馬を本命にして的中することができました。

 ペールエールも父がPサンデー系のダイワメジャー。こちらもアドマイヤマーズと同じダイワメジャー産駒。さらに母父が欧州型なのも先週の勝ち馬レシステンシアとアドマイヤマーズと同じ。母系にリナミックスを持つのもアドマイヤマーズと同じ。

 トリプルエースの父は先週の阪神JFでも当レースでも強かったストームキャット系のシャマーダル。同種牡馬は世界レベルで2歳戦、短距離戦で実績を残す種牡馬。シャマーダル自身も現役時代はフランスの2歳G1レースを優勝。ヨーロッパの2歳年度代表馬に選出。産駒のピナトゥボは2歳馬で21世紀の世界最高レーティングを獲得。

 また、シャマーダルは母父がマキャベリアン系。同馬はサンデーを経由せずにヘイローを持つ馬。昨年の勝ち馬アドマイヤマーズもマキャベリアンとサンデーサイレンス両方の血を持つ馬。





田原基成さん

サリオス・レッドベルジュールほか、2019朝日杯FS出走予定馬16頭分析
朝日杯FSが行われる今週。阪神に舞台を移して今年が6年目。近年はホープフルSとメンバーが分散する傾向にあるが、昨年の勝ち馬アドマイヤマーズは国際GI馬へと成長を遂げている。

そこで今回のコラムでは、2019朝日杯FSに出走予定の16頭をあらゆる角度から分析してみたい。私なりの視点で捉える16頭の判断基準が、あなたの予想の参考になれば幸いだ。

・ウイングレイテスト
この馬主に派手とは言えない血統背景。否が応にもウインブライトを連想してしまう。同馬の域に達するのはまだまだ先だと思うが、阪神芝1600mに施行条件変更後の朝日杯FSにおいて前走デイリー杯2歳Sで上がり3F2位以内だった馬の成績は【1-2-0-2】。スクリーンヒーロー産駒は昨年クリノガウディーが9番人気2着と激走……前走をフロック視するのは危険だ。

・エグレムニ
平坦コースでの立ち回りの上手さが光る馬。最後まで追撃を凌いだ渋太さには目を見張るものがあるが、阪神芝外回りでそれを活かすのは至難の業。1600mまで対応可能だと思うので、シンザン記念出走なら再考したい。

・カリニート
1勝クラスでも精彩を欠く近走。厳しい。

・グランレイ
いかにも荒削りの印象を受ける馬だが、潜在能力の高さはピカイチ。おそらく道悪は鬼レベルだろう。GIではハードルが高いと思われるが、3歳春の間にオープンクラスで一発かましそうな雰囲気を醸し出す。

・サリオス
先週クラヴァシュドールの項でも書かせてもらったが、前走サウジアラビアRCは超ハイレベル。走破タイム1分32秒7もそうだが、前半800m47秒2に対して後半800m45秒5……「ハイペースがもたらしたレコード」から程遠いのだ。東京芝1600mにおいて前半2Fめとラスト2Fめ、この2地点で10秒台を計時したのは歴史上ウオッカただ1頭。輸送の影響はわからないが、堀厩舎はサトノクラウンやネオリアリズムで初関西圏を成功させている。アクシデントなく走れば大崩れは考えにくい。

・ジュンライトボルト
前に行っては差し切られ、後方から進んでは差し届かずの現状。強烈な武器に欠ける点は否めず、使い詰めのローテーションによるコンディション面にも不安が残る。

・タイセイビジョン
明らかに忙しかった2走前から一転、距離延長で真価を発揮。あのレースぶりなら1600mも問題ないだろう。勝ち切るイメージは持ちにくいものの、2.3着のゾーンにはケアしておきたい1頭だ。

・タガノビューティー
ダートで2戦2勝と底を見せず。とはいえ初芝となると割り引かざるを得ないだろう。阪神芝1600mに施行条件変更後の朝日杯FSにおいて、前走ダートから臨んだ馬の成績は【0-0-0-8】。ダート替わりで見直したい1頭だ。

・トリプルエース
新馬戦→小倉2歳Sといずれも道悪での好走。良馬場芝で迎えた前走デイリー杯2歳Sは切れ味勝負への不安を露呈する結果だった。良馬場阪神開催における朝日杯FSの父ノーザンダンサー系成績は【0-0-0-10】。時計のかかる距離短縮時が狙い目だろう。

・ビアンフェ
レコード決着を逃げて2着の前走は立派。ここも再度の逃走劇を演じると思われるが、前哨戦であることを踏まえると控える競馬を試したかったのが本音ではないだろうか。阪神芝1600mに施行条件変更後の朝日杯FSにおいて、逃げた馬の成績は【0-0-1-4】。唯一馬券圏内を確保したボンセルヴィーソに芝1600m重賞連対歴があった点を考慮すると、評価を上げるには至らない。

・プリンスリターン
バックボーンこそ派手さとは程遠いが、レースセンスは極めて高い。先々まで追いかける価値のある「穴メーカー」だが、今回のメンバー相手となると話は別。スローの内枠、距離短縮、洋芝……狙えるタイミングは何度も来るはずだ。

・ペールエール
今開催の阪神芝は前残り傾向が顕著。そのなかでスタミナも問われるわけだが、同馬は芝1600m重賞2着の実績が光る。阪神マイルはダイワメジャー産駒の庭、先行粘り込みを警戒したい。

・マイネルグリット
初距離に関東遠征が重なったとはいえ、前走京王杯2歳S9着は負けすぎだろう。阪神芝1600mに施行条件変更後の朝日杯FSにおいて、夏のスプリント重賞勝ち馬の成績は【0-0-0-7】。ここは厳しいにせよ、ダート替わりで味が出る母系。単なる早熟馬とは決め付けたくない。

・メイショウチタン
レコード勝ちの前走は高速馬場への適性を証明した一戦。とはいえラスト3Fは11秒3-11秒4-12秒3とラップを落としており、中身を精査すると特殊馬場が味方した感は否めない。阪神芝1600mに施行条件変更後の朝日杯FSにおいて、前走から中2週で臨んだ馬の成績は【0-0-0-4】。強行ローテにも不安を覚えてしまう。

・ラウダシオン
躍進を見せるリアルインパクト産駒の出世頭。こうした「お手頃ディープインパクト系」が走ることは馬産地にとって良い傾向と言えそうだ。余談はさておき、同馬は前走のレースレベルが疑問。2着以下の次走成績【0-0-0-5】を見るより相手に恵まれた印象は否めず、上位争いは困難なミッションだろう。

・レッドベルジュール
この馬で強調したいのは芝1800mで勝ち上がっている点。阪神芝1600mに施行条件変更後の朝日杯FSにおいて、芝1800m超での勝利実績を有する馬が毎年馬券圏内を確保しているのだ。過去3勝のディープインパクト産駒でもあり、死角らしい死角は見当たらない。


シゲルピンクダイヤほか、2019ターコイズS出走予定馬16頭分析
ターコイズSが行われる今週。1-3着をフタ桁人気馬が独占した2015年、フタ桁人気馬2頭が馬券圏内に絡んだ昨年。暮れの牝馬限定・中山芝1600mが導く結末は「大波乱」がほとんどだ。

そこで今回のコラムでは、2019ターコイズSに出走予定の16頭をあらゆる角度から分析してみたい。私なりの視点で捉える16頭の判断基準が、あなたの予想の参考になれば幸いだ。

・ウインシャトレーヌ
古馬で挙げた4勝はいずれも5-8月。寒い時季にパフォーマンスを落とした昨年・今年の内容から、一変は厳しいだろう。

・エスポワール
1800-2000mで4勝を挙げる馬。ここは距離が鍵となるが、過去の好走馬には意外なほど距離短縮馬が多い。同馬はそのローテーションで2戦2勝、急坂コースは4戦3勝。【15-10-5-22】複勝率57.5%を誇るM.デムーロ×近藤英子コンビでもあり、軽視は禁物だ。

・オールフォーラヴ
5連対すべて関西圏と、適性の所在がわかりやすい馬。非関西圏での成績【0-0-0-4】に目を瞑ることはできないだろう。地元関西圏に戻った際に見直したい。

・コントラチェック
連対率100%を誇る中山替わりはプラス。近2走敗因を距離に求めれば当然ノーマークは禁物にも思えるが……重賞格上げのターコイズSにおいて、ディープインパクト産駒の成績は【0-0-0-11】。同産駒にとって鬼門なレースだけに全幅の信頼を置くには至らない。

・シゲルピンクダイヤ
明らかに距離が長かったオークスを除き掲示板外なし。展開に左右される脚質でありつつ大崩れのない戦績は高く評価すべきだ。とはいえ春の時点でGI2着があった同馬にとってGIはメイチの仕上げを施したうえで獲りたい舞台。2年連続で前走秋華賞組が人気を裏切っている点を考えたとき、差し損ねの可能性は想定しておく必要がありそうだ。

・ダノングレース
芝1800mでの成績【3-1-1-4】に対し、芝1600mでは【0-0-0-2】。非根幹距離が合うタイプで、苦戦は免れられないか。

・ディメンシオン
全5勝中3勝が夏競馬、重賞連対もオール野芝の9月中山開催。ディープインパクト牝馬らしく高速馬場に高い適性をみせる馬だ。翻って、冬競馬は昨年のこのレースで5着。舞台適性がマッチするとは思えず、即巻き返しには疑問が残る。

・デンコウアンジュ
2017→2018年とこのレースで3着。中山牝馬Sでも上がり3F最速4着だから、中山適性は相当なものがある。56キロは楽な斤量ではないものの、人気の盲点が予想されるここは侮れない。

・トロワゼトワル
1000m通過55秒4の激流を作り、鮮やかに逃げ切った京成杯AH。まさしく「圧逃」だったわけだが、さすがに今回はマークが厳しくなりそう。アエロリット、ロジユニヴァースなど前走横山典弘が逃げ切った馬がその次走で凡走を喫するケースは少なくない。「狂気の天才」にしかできなかった芸当を成し遂げただけに、今回は評価を落とす順番か。

・ハーレムライン
重賞では【0-0-0-7】と高い壁に阻まれている印象。フタ桁着順が続く近走成績も含め、厳しいだろう。

・フィリアプーラ
中山芝1600mでは2戦2勝と負け知らず。秋華賞をパスしこの舞台に照準を絞った意図がはっきりと汲み取れる。狙いすましたローテーションで臨む今回、穴馬候補として注目したい。

・フローレスマジック
フタ桁着順が止まらない現状。厳しい。

・フロンテアクイーン
この馬の取捨は斤量に集約される。56キロでの成績は【0-0-0-3】。55キロ時も勝利なしとわかりやすい。56キロの今年、一変を望むのは酷か。

・メイショウグロッケ
左回り【4-1-0-2】の成績が示すとおりのサウスポー。17戦してわずか1勝の右回り替わりがプラスに働くとは思えない。

・モアナ
芝1600mで1分32秒台をマークした前走、芝1400mで1分20秒0の6走前……高速馬場適性には目を見張るものがある。前走時の馬場が叶えば上位候補間違いなしだが、重賞格上げ後のターコイズSにおける平均勝ち時計は1分34秒0。【3-2-4-0】の東京高速馬場でこそ狙いたい。

・リバティハイツ
昨年のこのレース2着馬。類似性の強い阪神芝1400m・フィリーズR勝ち馬だった点も激走を後押ししたのだろう。左回りで凡走を続ける近2走は良い「目くらまし」。のちのスワンS勝ち馬ダイアトニックとタイム差なしの3走前内容から、牝馬限定のここはチャンス到来だ。




田中正信さん

朝日杯フューチュリティS、全頭の調教診断

皆さんこんばんは。
馬券アカデミーの田中正信でございます。
今週の追い切り全頭診断はGI・朝日杯フューチュリティSです。

サリオス・レッドベルジュールなど注目馬の追い切りの調子、仕上がりはどうか注意深く見た全頭の追い切り診断をご覧ください。

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朝日杯フューチュリティS・全頭診断
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■ウイングレイテスト
4コーナーでスッと前へ出ると、引っ張ったまま僚馬を圧倒する力強い伸び脚。相手に合わせたため時計は平凡だが、やる気になればいくらでも時計は出る脚力の持ち主。馬体も張った状態で、好調キープ。

■エグレムニ
坂路で併せ馬。途中で馬体が離れてしまっているように闘争心むき出しという感じではない。少々、緊張感も薄いかなとも思わせる。フットワークは大きく、悪くない。ラスト1Fは気持ちも入り、馬体も合って、キビキビとした。

■カリニート
CWコースで単走。軽快そのものの脚さばきだが、フットワークが小さく、馬体も沈まないので距離が稼げず、時計的には遅くなった。前向きさは十分に感じられるので、もう少し走り方を覚えれば一気に良くなる。

■グランレイ
道中で行きたがってしまい、抑えが利かなかった。仕方なく最後は馬任せにしたが、ラスト13秒台と時計を要してしまった。疲労を感じているためか、突っ立ったようなフォームになった点もいただけない。

■サリオス
1週前は長め追い。ペースを含めてハードに負荷を掛けたが、直線は引っ張ったままの手応えで鋭い伸び脚。今週も2頭の間に入れたが、好リズムを保ったまま、グイグイと力強い伸び脚。5F68秒1ー1F12秒6。馬体、動きともに迫力満点で、成長著しい。

■ジュンライトボルト
CWコースで併せ馬。最内に入った。スムーズに手前を替えてゴーサイン。まずは真ん中の僚馬が追われて伸びたところにラストで襲いかかるという理想的な展開。最後は外の馬が伸びて先着したが、この馬も十分に闘争心を引き出せており、併せ馬の狙いは十分に達成できた。惜敗が多く、全くの伏兵扱いだろうが注意は必要だ。

■タイセイビジョン
坂路で単走とおとなしめ。だが、前脚は振りが大きく、高く上がって迫力を感じさせた。首の動きは大きくはないがリズミカル。ラストはかき込みも力強くなり、一気にパワーを増した。好感が持てる脚さばきだった。

■タガノビューティー
坂路で併せ馬。ラチ沿いに寄せられてスペースが狭くなり、プレッシャーをかけられたが脚さばきには力があった。いったんは前に出られたが、伸び返して前へ。かき込みも力があり、確かな勝負根性を感じさせた。

■トリプルエース
坂路で単走。今回の追い切りで最大の収穫。ここまで脚さばきのきれいな馬が潜んでいるとは思わなかった。脚長でしなやかな四肢。左右の歩幅は狭く、真っすぐに地面へと突き刺さって素早く後方へと前脚が返る。かき込みも大きく。推進力は相当なものだろうと想像できる。馬体の上下動も少なく、効率の良さそうな動き。あえて指摘するなら首の動きが小さい。このあたりを効率的に動かせるようになれば相当に走りが向上するはずだ。前向きさも十分。最後はバテ気味になったが、走りが良くなれば自然とスタミナもついてくるはずだ。

■ビアンフェ
坂路で単走。ゆったりと大きめのフォームで滞空時間が長い。よって地面からの抵抗を受ける時間が短く、フォームの効率はいい。ラスト1Fでは前脚のアクションが大きくなり、しっかりと前方に脚を出していた。出来としては申し分ない。

■プリンスリターン
CWコースで併せ馬。長めから乗られたが、スタミナ切れも起こさず、直線のタイミングのいい場所で手前を替えた。追われて姿勢が低くなった点もいい。最後は僚馬に前に出られたが、鞍上の体重差も大きかったはず。さほど気にしなくていい。

■ペールエール
坂路で併せ馬。僚馬が終始、前にいるが決して焦らせないあたりが鞍上のうまさ。フットワークが乱れないことを確認しながらじわじわと近づき、最後の最後でかわしてみせた。夢中になりすぎなかったあたりが収穫。鞍上の指示もしっかり待てた。

■マイネルグリット
CWコースで単走。道中はもっと力を抜いていいはずだが、真面目な馬なのか、少しでも前に行こうとする意思が見えた。鞍上は派手なゴーサインを出さなかったが、残り100付近で馬が自らペースアップ。姿勢が低くなり、四肢も活気を増した。

■メイショウチタン
CWコースで併せ馬。直線を向き、残り200で僚馬とともに一気にスピードアップしたあたりは迫力十分。厩舎の教育のたまものだろう。首が一気に低くなり、迫力十分。並ばれたところで明らかに闘志を見せたあたりも好感。未勝利を勝ったばかりだが警戒したい1頭だ。

■ラウダシオン
前走から2カ月ぶりになるが11月末から追切を丹念に積み重ね計6本の時計を出しているように調整過程に抜かりはなさそう。この日はルメールの手綱でWコースを単走。5F標識あたりから徐々にペースアップ。最後の直線に向いても余裕がある走りでフィニッシュ。ラストは11秒8とスパッと切れて出走態勢は整った印象。

■レッドベルジュール
芝コースで併せ馬。徹底的に僚馬の後ろにつける実戦想定の動き。サッと内に出して進路を確保すると四肢に力がこもって前に出た。その後に追いつかれたが、いったん前に出たことで十分と判断したか、鞍上はさほど追わず。目的が明確に見えた追い切りだった。






単勝二頭流

編集部通信 12月12日号 〜石橋、朝日杯FSを語る。の巻〜

皆さん、こんにちは。
Sportsmaster編集部の本田です。

今週は予告通りに石橋武さんをお招きして、お得意の朝日杯FSについてじっくりとお話を伺っていきます。最後までお付き合い下さい!
ということで、さっそく石橋さんにご登場いただきましょう。

石橋 武(以下、石) よろしくお願いします。

本田(以下、本) よろしくお願いします。あまりお時間がないということでさっそく先週の結果についてサクッと振り返っていきたいんですが、とにかくお疲れさまでした。ですよね(笑)。土曜日に5レース、そして日曜日は香港の4レースも含めて8レースの配信でしたからね。

石 皆さんもお疲れさまでした(笑)。

本 香港ヴァーズで◎グローリーヴェイズの単勝、香港スプリトは単勝、3連複、3連単の的中。色々と的中はありましたけど、印象的というか石橋さんらしいなと思ったのが中日新聞杯ですよね。

石 3着抜けが僕らしい(苦笑)。

本 違う、違う(笑)。そうじゃなくて、ああいう見解というか、穴馬の狙い方はさすがだな〜と思って。

石 なんでしたっけ。ああ、サトノか。

本 そうですね。穴馬の本命◎サトノガーネット(8人気1着)と人気馬の本命◎ラストドラフト(3人気2着)のワンツー決着で、これがお見事なんですけど、見解がわかりやすくて。

「中京芝2000mはパワーを要する馬場で最後には急坂。さらに急坂を上がってからも1ハロン走らなければならず、ローカル2000mという字面以上にタフなコース。長い直線ゆえに瞬発力が必要と思われがちだが、一瞬の加速では途中で脚が上がってしまい、最後までもたない。必要なのはズブくても追ってバテない息の長い末脚。東京や阪神の外回りコースで切れ負けしている馬、エンジンの掛かりが遅く、伸びてきた時には態勢が決していたような馬が穴馬としては狙い目となる。そこで穴馬の本命は◎サトノガーネット。同馬はオープンに昇級以降はどのレースもメンバー中2位の上がりをマーク。これがいい。エンジンのかかりが遅く、近走で走っている東京、京都の直線でも最速上がりには届かずだが、ここ中京なら最速上がりも可能で、また、ハンデの53キロなら他馬を差し切る可能性は十分。」

編 ということだったんですが、これがドンピシャでしたね。3着もショウナンバッハ(クビ差4着)で良かったんですけど。

石 それだと3連単23万馬券だったんですよね〜。まあ、いずれにせよ中京芝2000mみたいな特徴のあるコースは狙いやすいですよ。

編 狙いが具体的でわかりやすいですよね。だからこそそういう風に狙った馬がちゃんと走ってくるんでしょうけど。ただ、日曜日の阪神JFは勝ったレシステンシアが抜けと。

石 そうなんですよね〜。見解にも書きましたけど、やはりスプリント色が強すぎてマイルでは買いづらかったですね。

編 ただ、初距離でしたけど、最後まで脚色が衰えずに圧勝でした。距離的に問題はなかったと。

石 2歳のこの時期というのもありますし、あと大きかったのは馬場ですよね。

編 馬場。

石 ええ。決して言い訳ではなく、僕の馬場の読みが甘かったということなんですけど、阪神芝コースが思っていた以上の高速馬場で、前に行った馬がまったく止まらなかったですね。あのハイペースで行って止まらないとなると、さすがに2枚目以降の馬には厳しいですね。反省点です。

編 穴馬のマルターズディオサ、本命のクラヴァシュドールが2、3着に走ってきているだけに、惜しいというかもったいないというか……。

石 そうですね。面目ないです。ただ、そのおかげで馬場はばっちり掴みましたし、先週と同じコースで行われる朝日杯FSは巻き返させていただきます。

編 ぜひ、期待しています。その朝日杯FSですが、石橋さんが今仰ったように先週と同じ阪神芝1600mで行われますよね。基本的には同じタイプの馬を狙えばいいんですか?

石 いえ、牝馬と牡馬の差がやはり出るんですよね。ブログだったか、編集部通信だったか、雑誌だったか、どこかで話したような気がするんですけど、牝馬の阪神JFは瞬発力タイプと、あとはスプリント的なスピードのある馬。

編 後者はまさに先週のレシステンシアですね。

石 普通はと言ったら語弊があるんですけど、このスプリント的なスピードのある馬は勝たないんですよ。3着がいいとこで。しかもレシステンシアはさっきも言ったようにスプリント色が強すぎたので切っちゃったんですけど。上位人気馬でしたし。

編 一方の朝日杯FSは?

石 こちらは牝馬よりもタフな流れ、道中のラップが緩まない流れになりやすいんですね。ですから瞬発力よりも、持続力。一瞬でトップスピードは乗らない(乗れない)けれども、速いペースを持続できるタイプが狙い目ですね。

編 これまで好配当を獲ってきた、去年の△クリノガウディー(9人気2着)とか、あと、16年の◎ボンセルヴィーソ(12人気3着)なんかがそうですね。あの年は3連単22万馬券(人気馬の本命◎サトノアレス=6人気が1着)も当ててもらって。

石 ありましたね。ちょっと阪神JFよりもパワータイプの馬が走ってくる傾向ですね。(16年に)勝った◎サトノアレスとか、2着のモンドキャンノもそんなタイプでしたし。

編 なるほどですね。なんか石橋さんがこのレースをよく的中するわけがわかる気がします。先週の中日新聞杯じゃないですけど、穴馬の狙いが明確ですよね。

石 2歳のG1という時点でトリッキーな面がありますからね。あと瞬発力タイプはどのレースでも人気になりやすいんですよね、日本の競馬はそのタイプ向きの馬場なので。ただ、それとは違うベクトルの能力が求められるレースは隙ですからね。元来のへそ曲がりと言いますか(笑)。

編 たしかに。

石 そこはフォローすべきでしょう(笑)。まあ、冗談はさておき、穴馬は持続力タイプというのを念頭に勝負すればハマると大きいですよ。

編 6年の22万馬券のように。

石 そうですね。

編 それで、そこを踏まえたうえで好走が期待できる穴馬というのは?

石 ウイングレイテスト、トリプルエース、プリンスリターンでしょうか。ウイングレイテストは2走前の未勝利戦が良かったですね。

編 というのは?

石 あの日の福島は雨の影響もあってかなり時計のかかる馬場だったんですけど、それを加味すると、後半は速いラップが続くタフな流れだったんですよ。実際、この馬以外で上位に走ったのは差し馬ばかりでしたし。それを前で押し切ったレース内容は高く評価できますし、前走では苦手の瞬発力勝負にもかかわらず重賞で2着に好走しているんですね。能力が高ければこその好走でしたよね。

編 馬群を捌いて器用に伸びてきましたよね。

石 そうですね。さらに内枠にでも入って中団より前で競馬ができればかなり楽しみな一頭ですよ。

編 あとはトリプルエースとプリンスリターン。

石 ええ。トリプルエースは前走のデイリー杯で4着に負けてはいますけど、一気の距離延長、あまり得意ではない緩急のついた競馬を考えれば十分好走と言える内容ですよね。小倉2歳Sはスプリント戦だけあって速い流れでしたけど、その流れで脚を伸ばせたのも評価できますし。将来的には1400mで活躍していくんでしょうけど、2歳G1ならこの馬のスピードの持続力で好勝負になりますよ。

編 なるほど。

石 プリンスリターンは函館2歳Sでハイペースを先行して3着。スプリンターとしてはスピードが不足したタイプで、マイルあたりがベストでしょう。実際、前走は距離延びて競馬がしやすかったですし。爆発力はないですけど、立ち回りの上手さがありますし、ぜひとも内枠に入ってほしい一頭です。

編 今年はサリオス、タイセイビジョン、あとはレッドベルジュールか。このあたりが人気になりそうですけど、穴馬の好走はあり得ますか?

石 十分あり得ますよその3頭ともスローがいい瞬発力タイプで、流れが速くなってどうかというのもありますし。馬場も特殊ですし。週末の買い目をぜひ楽しみにお待ち下さい。
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