田中正信さん

毎日杯の追い切り注目馬

■3月28日(土)
阪神競馬場 芝1800m 別定
毎日杯(GIII)


■2枠2番アルジャンナ
厩舎:池江泰寿(栗)
騎手:L.ヒューイットソン
馬主:吉田勝己
生産:ノーザンファーム

この馬はデビュー前にものすごい動きを見せ、クラシックは決まりと個人的には思っていた。ディープインパクト並みの動きで、近年でも一番印象深いデビュー前の追い切りだったのだが。レースは1着とはいえ、物足りなさを感じたのをよく覚えている。そして2戦目の東スポ杯。相変わらず動きは良かったのだが、インパクトが少し薄れているような気はした。コントレイルの2着なら相手が悪かったと言えるのだが、やはりもっと弾けるのではという思いがある。前走のきさらぎ賞から最終追い切りは坂路に変えている。このあたりの狙いはいまいちわからないのだが、おそらく気分を変えるためだろう。実際に心身がどうもかみ合っていないような雰囲気があった。レースでは3着。戦績だけ見れば十分に重賞レベル。ただやはりデビュー前の動きが忘れられない。このまま終わってしまうのか、と思うと残念だ。今回も坂路で最終追い。最後まで負荷をかけ、4F52秒0-1F12秒2。悪い時計ではないのだが、どうも普通の馬に成り下がってしまった感じ。完成は先なのか、狂った歯車が戻っていないのか。もちろん、他馬との比較で相対的に見ればいい動きだし、馬体の品もいい。


■6枠6番ストーンリッジ
厩舎:藤原英昭(栗)
騎手:岩田望来
馬主:金子真人ホールディングス(株)
生産:ノーザンファーム

こちらも良血。父がディープで母はクロウキャニオン。とにかくクズを出さない血統だ。この馬も品性のある馬体で、目つきもいい。素材としては今回のメンバーで一番ではないか、とも思える。前走のレースではまだフラフラした面を見せていた。子供っぽさが抜けておらず、馬体も完全に芯が入っている状態ではない。おそらく完成は古馬になってからで、クラシックで勝ち負けするにはまだ成長が必要だろう。この中間は1週前に栗東CWコースで併せ馬。全体時計は6F84秒台と遅く、しまい重点の内容だった。最後の切れはさすが良血といったところだが、やはりまだビシビシと負荷をかけるほどの基礎体力がないのだろう。それが全体時計の遅さに表れている。今週は坂路。最後まで加減することなく攻め、4F53秒6-1F12秒1だった。欲を言えばもっと迫力が出てほしいし、フットワークにも力強さが必要。ただこの馬なりに良くなっているのは間違いない。デビュー以来、一番の仕上がりで臨めるだろう。あとは現時点での力関係。勝ち負けに加わってもいいだけの状態にはある。


■7枠8番サトノインプレッサ
厩舎:矢作芳人(栗)
騎手:武豊
馬主:(株)サトミホースカンパニー
生産:社台ファーム

父がディープインパクトで、母は世界的名マイラーのサプレザ。血統的な期待は非常に大きいのだが、これまで母は活躍馬を輩出できなかった。その原因は、母系からくるさばきの硬さだ。どうも弾けきれない馬が多かったのは、そのあたりが要因とみている。この馬もややさばきは硬い。ただ中間は柔軟さが出て、グンと良くなってきた感じだ。1週前の栗東坂路では思ったほどの伸びを見せず、これでは不安かなという感じだったが。今週の栗東CWコースでは動きが一変した。前走時の全体時計は6F82秒0だったが、今回はしっかりと負荷をかけて80秒台前半をマーク。序盤から気合乗りが非常によく、ラストも追われると鋭く反応。さすがに終いは1F12秒6と少し要したが、決して止まったわけではない。むしろ疲れているなかでも踏ん張ろうとする意欲があり、気持ちがかなり前向きな印象を受けた。これまでは道悪で結果を残してきたが、良馬場ならもっと弾ける可能性がある。引き上げてくる際の馬体をチェックしたが、体が先週よりも明らかに引き締まっている。毛ヅヤも良かっただけに、内臓面もかなり充実しているのだろう。成長期と重なっているのか、上昇カーブはメンバーの中でも一番。連勝で一気に重賞Vのシーンもある。


■8枠9番トウケイタンホイザ
厩舎:清水久詞(栗)
騎手:北村宏司
馬主:木村信彦
生産:坂本智広

父が逃げ馬として活躍したトウケイヘイロー。持久力を生かすタイプだったが、こちらはデビュー戦を上がり33秒7で快勝している。ただやはり首の位置は少し高めで、走りなんかは父親によく似ている。最終的には同じようなタイプの馬に育つのではないか。今回は骨折明け。さすがに時計を出し始めたころは動きが重く、もっさりした感じだった。先週は栗東CWコースの6F追いでびっしり。6F80秒で駆け抜けており、このひと追いで変わってくるような雰囲気も見られた。今週はさらに負荷をかけ、78秒台をマーク。序盤から意欲的に飛ばした分、さすがに最後はお釣りがなくなって13秒台。動きとしては決して褒められたものではないが、2週連続でこれだけやれば息はできるだろう。このひと追いでなんとか間に合ったのかな、と判断したい。首が高く走りとしては好みの馬ではないのだが、これだけけいこがやれるのは心肺機能が高い証拠でもある。今回は逃げるか、ためるのか。デビュー戦を見てもセンスはかなり良さそう。さすがにいきなり勝ち負けは苦しい気がしているのだが、ちょっと見るのが楽しみな馬。


■8枠10番メイショウダジン
厩舎:松永昌博(栗)
騎手:幸英明
馬主:松本好雄
生産:赤田牧場

これまでダート戦を3走。父は砂路線で大活躍のトランセンドで、血統的にも砂がいいのだろう。ただ馬体はダート馬という感じでもなく、非常にバランスが取れて芝でも走れそうな馬だ。陣営がここで重賞に挑戦してきたのもうなずける。1週前には芝コースで追い切り。当然、その時の走りは注目なわけだが、まずまず合格点といったところ。フットワークにそこまで硬さがなく、芝にとまどっているような面はなかったし、最後も追われて11秒台をマークした。やはり芝の切れ者ほどピュッとは伸びていないのだが、持久力を生かした走りをすれば芝でもチャンスはありそうな雰囲気だ。雨で馬場が荒れてくるようならプラス。トビが綺麗ではないので、馬場が悪くなってもバランスは崩さないだろう。今週は総仕上げを栗東CWコースで。6Fから意欲的に飛ばし、最後も踏ん張って先着を決めている。6F80秒台は立派な数字で、ラストも12秒台でまとめてきた。状態そのものは全く問題がなく、馬体も充実。仕上がりは万全に近いと言えるだろう。あとは本番の馬場状態。パンパンの良馬場で切れ勝負となるとさすがに分が悪いだけに、雨がほしいところだろう。





坂井千明さん

【毎日杯の追い切り診断】ここはアルジャンナが体をしっかり使えていて順調そのもの
■アルジャンナ【A】
相変わらず跳びが大きい走り。それでも体はしっかり使えているから、この馬なりに順調と見ていいね。

■アーヴィンド【C】
体を使って走れてはいるけれど、力強さという点では物足りない。グッと沈み込んでくるところが全然ないからね。

■アーニングフェイム【A】
跳びが大きな走り。そして体全体を使ってのびのびと走れているあたり、状態は良さそうだね。

■サトノインプレッサ【A】
長めから時計を出して、しっかり体を使えている。ただ、追われてからの反応は今ひとつだったね。それでも脚を伸ばしてからの体の使いはすごく良かったから、状態は良さそうだよ。

■ストーンリッジ【A】
欲を言えばもう少し力強さがほしいところだけれど、体をしっかり使えているし伸びも良かった。

■ダノンアレー【B】
硬くてちょっとバタバタした走りのようにも見えるけれど、この馬なりに体は使えていた。

■テイエムフローラ【C】
体を使ってはいるけれど、力強さがなくて反応も伸びも今ひとつ。このメンバーに入ってどうかな。

■トウケイタンホイザ【B】
体を使えて走れてはいるけれど、内にササっていたね。テンから飛ばしていたこともあるだろうし、5Fからいきなりピッチが速くなった。それもあってラスト1Fで時計が掛かっていたんでしょう。それでもバタバタにならず、体を使えていたから状態はいいはず。

■メイショウダジン【C】
体を使ってはいたけれど、走りの重心が高いんだよね。前に行くのではなく、無駄に上に行ってしまっている。前脚をもっと前に踏み出すような走りができると違うと思うけれど、芝で切れ味を活かすような走りではないかな。

ここはアルジャンナ、ストーンリッジの2頭が順調そうだね。それからアーニングフェイムに、もう1頭加えるとすればサトノインプレッサかな。こちらはジワジワ脚を使う流れのほうが向きそうだね。

【A】=水準以上の動き。調整過程は良好
【B】=デキは平凡。特筆すべきポイントなし
【C】=状態面に不安アリ
【危】=好調時とくらべて著しく状態が悪い。危険な人気馬
【VIP】=先々が楽しみな素質馬

【日経賞の追い切り診断】ミッキーは順調そうな仕上がり。前走から変わり身が多きいのは…
■アイスバブル【C】
どうも首の使いが硬い。走りも手先だけで、ちょこちょこ走っている感じだったね。

■ウインイクシード【B】
前回もそうだったけれど、硬くて詰まった走りをしている。ただそれでも結果を出しているんだから、もともとそういう走りなんだろう。

■エタリオウ【A】
前回あたりまでは首が使えなくて、ガタガタで硬い走りをしていた。今回は体が使えていたし、気分良く走れていたね。しっかり外厩で乗り込んできたのか、間隔をあけたことですごく良くなっている。

■サトノクロニクル【C】
相変わらず硬い走り。硬くて、肩の出が悪いから首の使い方がよけいに悪くなってしまうんだね。

■サンアップルトン【C】
体を使えて走れてはいる。この馬なりに順調そうだね。それでも全体的に力強さがなくて、この相手関係になってしまうと、さすがに厳しいかな…と。

■スティッフェリオ【B】
体を使えていたんだけれど、だいぶトモが開いた走りで蹴りが今ひとつだね。しっかり踏ん張れずに、力が後ろに抜けてしまう走り。その踏み込みが出てくれば…といったところだね。

■ソウルスターリング【A】
掛かってはいたんだけれど体の使い方はいいし、前回に引き続き状態は良さそう。ただ、この気の悪さが競馬にいってどうかという気はする。前走よりも距離も延びるしね。

■ポンデザール【C】
うまく体は使えていたし、この馬なりに順調といったところかな。

■マイネルカレッツァ【C】
体を使って走れてはいるけれど、トモの踏み込みが今ひとつだね。

■ミッキースワロー【A】
頭が高い走りはいつも通り。それでも首は使えているし、脚の運びもスムーズ。気分良く走れているところもいいね。順調そうだよ。

■モズベッロ【C】
硬い走りで、手前を替えられなかった。鞍上が何度も促してはいるんだけれど…。おそらく右手前になったら、もっと走りがバラバラになっていたしまうかもしれないね。

■ヤマカツライデン【B】
体をしっかりと使って、気分良く走れている。少し重いかなという気もするけれど、長めから気合いをつけてやっているし、このひと追いで変わってくれば…という感じかな。

■レッドレオン【B】
体を使えてはいるけれど、力強さに欠ける。終いの反応や伸びも今ひとつだったから、そのあたりがどうかな。

良く見えたのはまずミッキースワロー。走法からは距離はギリギリかもしれないけれど、状態は良さそうだよ。それから、ソウルスターリング。こっちは前走で見せたような行きたがる面が出ると不安は不安だね。前走からの変わり身という意味ではエタリオウが大きいね。次にヤマカツライデン。今週のひと追いで絞れてくれば面白そう。ウインイクシードやレッドレオンあたりは、能力的にはやれそうな気はする。

【A】=水準以上の動き。調整過程は良好
【B】=デキは平凡。特筆すべきポイントなし
【C】=状態面に不安アリ
【危】=好調時とくらべて著しく状態が悪い。危険な人気馬
【VIP】=先々が楽しみな素質馬




栗山求さん

中山11R 日経賞(G2) 芝2500m OP 別定

◎8エタリオウ
○10モズベッロ
▲14ミッキースワロー
△4レッドレオン
△6ウインイクシード
△1サトノクロニクル
<見解>
◎エタリオウは
「ステイゴールド×カクタスリッジ」という組み合わせ。

母ホットチャチャはアメリカ産の輸入牝馬で、
現役時代は
クイーンエリザベス2世チャレンジC招待S(米G1・芝9f)
を含めて4つの重賞を制した。

父ステイゴールドは中山芝2500mを得意とし、
2010年以降23勝を挙げている。

2位のハーツクライが8勝なので3倍近い断然の数字だ。

そのなかにはオルフェーヴルと
ゴールドシップの有馬記念制覇(前者は2勝)も含まれている。

本馬は昨年のこのレースで2着となっており適性は高い。

昨年は格の高いレースを使われ続けて未勝利に終わったが、
G2では勝ち馬から0秒2差、0秒6差と健闘している。

ここ2戦(ジャパンC、有馬記念)に
比べて大幅にメンバーが弱化した今回は
勝ち負けに持ち込めるだろう。




競馬コラム「水島晴之の単複で買え」

コース替わりが吉と出るロンゴノットで勝負/伏竜S

中山10R (6)ロンゴノットで勝負したい。中山ダート1800メートルは、新馬で2着に9馬身差の圧勝を演じた舞台。東京マイルからのコース替わりは吉と出る。前走のヒヤシンスSはレースレベルが高く、特に1着カフェファラオ、2着タガノビューティーはG1級の器。これらに対して3番手から早めに抜け出す正攻法の競馬で0秒7差の4着。上位2頭を別格と考えれば優秀な内容だ。
中間も順調に乗り込まれて、25日はウッドコースで5ハロン67秒2、上がり37秒5-12秒5の好時計をマーク。先行したブレスアロット(障害オープン)に3馬身先着。最後まで集中力があり、状態は前走以上といっていい。理想はハナだが、前走で控える競馬もできており、ためれば最後にひと脚使える。ヤウガウには連敗中だが、今度は違うはずだ。単5000円、複5000円。(ここまでの収支 プラス1万900円)
--------------------------------------------------------------------------------
結果

中山10R ⑥ロンゴノット 11着


【毎日杯】阪神芝1800mコースデータ&注目馬
狩野雄太さん


◆毎日杯のポイント◆
2015年以降、レース上がり1位の馬は[1-2-2-1]で複勝率83.3%と抜群の成績。同2位は[1-0-1-2]、同3位も[0-3-0-4]と上位に入ってくる可能性が高い。

4コーナーの位置取りと枠順も重要。3年連続で4角先頭か2番手の馬が勝ち、1~3番枠が2頭ずつ馬券に絡んでいる点も見逃せない。

◆毎日杯の注目馬◆
アーヴィンド 9着
現在2連覇中で、3年連続で連対している1枠1番に入った。ダートでの1戦1勝、初めての芝など未知の部分が多く、人気がないからこそ狙ってみたい1頭。

【日経賞】中山芝2500mコースデータ&注目馬
狩野雄太さん


◆日経賞のポイント◆
基本的に先行馬が有利なレース。2016年以降はすべて4コーナーを先頭か2番手で回ってきた馬が勝っている。

いわゆる王道距離のG1や重賞で勝ちきれない馬の好走も目立つ。近3年で連対した6頭はすべて2000m、2400mの重賞を勝ったことがなかった。

過去に日経賞で好走歴のある『リピーター』や、中山の中~長距離重賞で上位争いした馬は直近の成績が悪くても激走にも注意したい。

◆日経賞の注目馬◆
レッドレオン 7着
4コーナーでは先頭集団に取り付いている先行タイプ。2400mでは勝ち鞍すらなく、好走パターンに当てはまる。近3年の勝ち馬はすべて同年の日経新春杯を先行して負けていた馬で、今回はこの馬が合致。初の中山2500mでパフォーマンスを上げてくる可能性は十分だ。




水上学の血統トレジャーハンティング

土曜中山11R 日経賞(G2)

◎本命馬&お宝馬
⑪サンアップルトン
(牡4、美浦・中野厩舎、柴田善騎手)
いまだ好転の兆しが見えないウイルス禍。さらに中山は、土曜は曇りから雨の予報。心も天候も暗い中での週末だが、馬は3場で力いっぱい走る。暗さを吹き飛ばす快走を応援したい。私が土曜の中山メイン、日経賞で期待するのは、上がり馬⑪サンアップルトンだ。

前走は、終始外を回らされて大きな距離ロスがありながら、直線坂でもうひと伸びしてねじ伏せるという着差以上の強さ。秋以降完全に本格化の軌道を描いている。

父ゼンノロブロイはこのレース2着、同舞台の有馬記念を完勝。代表産駒の1頭ペルーサも日経賞2着。またゼンノロブロイ産駒は渋った馬場も問題なし。一族にはアンバーシャダイもいるということで、中山2500への適性はとても高い配合といえる。

本来はステイゴールド産駒やその孫世代に最適のコースも、今回該当の4頭にはいずれも小さくない不安点があり、敢えて評価を下げた。産駒数が減ってきたベテラン種牡馬ゼンノロブロイだが、サンアップルトンが最後の傑作となるかどうか。雄飛を期待したい一戦として、本命兼お宝馬に指名する。
相手上位は ①サトノクロニクル、⑩モズベッロ、④レッドレオン。 押さえに ⑭ミッキースワロー、⑫スティッフェリオ、③ポンテザール。



境和樹の穴馬券ネオメソッド

中山11R 日経賞(GⅡ)(芝2500m)

2020nikkeisho01.png

欧州的なスタミナが求められる日経賞。

血統的にも、欧州性、さらに重厚さと底力に秀でた凱旋門賞血統が頻繁に好走馬に絡みます。

2020nikkeisho02.png

サドラーズウェルズやダンシングブレーヴなど、欧州血統の中でも指折りの底力血統が人気馬、人気薄とも好走。これが日経賞の本質をよく表していると言っていいでしょう。

2020nikkeisho03.png

凱旋門賞血統の一翼を担うトニービンも、ハーツクライ産駒を筆頭に、特に内包という形で頻繁に好走馬を送り込んでいます。

今年も欧州血統、そしてトニービン内包馬に注目。

①サトノクロニクル
(父ハーツクライ)

③ポンデザール
(父ハーツクライ)

⑦ソウルスターリング
(父フランケル)

⑨ガンコ
(母父シングスピール)

⑪サンアップルトン
(母母父トニービン)

⑭ミッキースワロー 1着
(母父ジャングルポケット)

③ポンデザールは、このレースと相性の良いハーツクライ産駒。

2走前は強力メンバー相手のGⅠ。前走は、距離不足の上に、しがらきから直接小倉競馬場に入厩し、中間の追い切り1本のみという変則的な調整過程で+16キロの馬体増。ともに情状酌量の余地はあると考えています。

今回は適距離の長距離戦で、今月頭からシッカリ乗込んだ過程も前走とは違います。兄サトノクラウンがそうだったように、この母系は本質的に道悪巧者が多く、下り坂の天気予報も歓迎と見ています。

長距離重賞では分が悪い牝馬ですが、全くの人気薄なら狙ってみる価値はあります。
結果 ③ポンデザール 9着

阪神11R
毎日杯(GⅢ)

◎⑤ダノンアレー 3着

2020mainichihai01.png

ダート的な馬力が重要な毎日杯。

2020mainichihai02.png

ヴァイスリージェント系を筆頭に、ダートOKの馬力血統を持った馬が頻繁に好走するのが、毎日杯というレースの特徴。

昨年、3人気で勝ったランスオブプラーナの父ケープブランコは、サドラーズウェルズ系ながら、日本における種牡馬としての成績はダートに偏っています。

2020mainichihai03.png

ランスオブプラーナの場合、母マイプラーナもダート短距離戦線のバイプレイヤーとして活躍した馬でした。その意味からも、ダート的な要素は十分だったと言えます。

また、17年の勝ち馬アルアインは、母ドバイマジェスティがボールドルーラー系でBCフィリー&メアスプリント勝ち馬。

系統でいえば、ヴァイスリージェント系が堅調。過去、毎日杯に出走したヴァイスリージェント系保持馬の成績は【0-4-1-6/11】連対率36.4%。勝ち馬には絡んでいませんが、安定して馬券圏内には入っています。

2020mainichihai04.png

毎日杯におけるダート的馬力の重要性を示すもうひとつの視点が、馬自体のダート的要素。少し例は古くなりますが、過去にはダートからの臨戦馬がたびたび穴を開けています。
15年2着ダノンリバティは、近親にヴァーミリアン、ソリタリーキングやサカラートがいる日本屈指のダート母系出身で、将来的には自身もダート重賞で好走します。

ダート的要素に着目して候補馬を抽出。

①アーヴィンド
(前走ダート勝ち)

⑤ダノンアレー
(ダートで初勝利)

⑥ストーンリッジ
(母父フレンチデピュティ)

⑩メイショウダジン
(前走ダート勝ち)

⑤ダノンアレーは、ダートで初勝利を挙げたディープ産駒。

ここ2戦、芝でも崩れず走れていますが、ともに馬力が求められるパワー馬場で、本質的にはやはりダートがベターでしょう。だからこそ、そんなダートっぽさが求められるこのレースが狙い頃となるわけです。





高松宮記念週

採れたて!トレセン情報
関西事情通のちょっとイイ?話
好調ジョッキーがGⅠよりも裏の中山を選んだ理由


今週から春の連続GI開催に突入する。コロナウイルスの影響があらゆるところに及び、競馬界にも大きく影響を及ぼしているが、無観客とはいえ開催してくれる事は競馬ファンにとっては何よりも救いだ。今週もしっかり競馬を楽しみたい。

さて、その開幕GIは、春の短距離王決定戦となる高松宮記念。今年はマイル王やダート王者も参戦し、非常に興味深い一戦となった。また、GIとは言えドバイワールドカップの裏という事もあって、報道にもあった通りジョッキーの動きもいろいろとあった。

ルメール・川田騎手の今のリーディングトップ2を筆頭に、武豊・福永騎手などGI常連のジョッキーが遠征予定だったこともあって、普段なら上位人気馬に乗るチャンスのまわって来ないジョッキーに依頼があったり、そもそも騎乗する機会の少ないジョッキーでも声が掛かったりしていた。

ゆえに、中堅以上のジョッキーならこの日は中京で騎乗馬を組むのが必然と言える。GIに騎乗するということは、出走しなくては勝つ機会さえないというだけではなく、GIの出馬表に名前が載るだけで知名度を上げられ、今後騎乗依頼の声が掛かる可能性が上がるという側面もある。

そんな中にも関わらず、現在全国リーディング20位と上位騎手ながら、しかもこの中京開催は開幕から主戦場としてきていながら、この日は敢えて中山で騎乗するジョッキーが居る。

藤岡康太騎手。そう、マーチSのスワーヴアラミスのために中山へ遠征するようだ。

この馬には2走前に初めて騎乗し、見事勝利に導き前走も続けて騎乗。ロードレガリスには敗れたものの、直線で大接戦を演じ、3着以下には5馬身の差をつけた。

この2戦で手綱を取り、能力を感じ、もっと大きい舞台でも勝負になる手応えを掴んだのだろう。このレース後「次はマーチSへ」と決まったのだが、高松宮記念の日とわかってはいても「乗りに行きます」と即答したようだ。

最近の藤岡康太騎手と言えば、先日の金鯱賞では8番人気サトノソルタスに騎乗し2着し賞金加算に成功、そして先週も若葉Sでは10番人気のキメラヴェリテを積極的な競馬で2着、皐月賞の優先出走権を獲得、阪神大賞典でも5番人気トーセンカンビーナに騎乗し2着、やはり賞金加算に貢献した。

勝てていない事は確かだが、騎乗馬の質から考えれば大きな仕事をしている事は確か。勝っていないので目立たないものの、実は今非常に乗れているジョッキーの一人と言える。

そんな彼が挑む高松宮記念の裏の重賞マーチS、もしかするとこの選択が、先のダートGI制覇に繋がることがあるのかも知れない。注目してみたい。

美浦『聞き屋』の囁き
今年のメンバーなら飛躍の大チャンス!


天皇賞・春での最有力候補のフィエールマンは昨年の有馬記念からのぶっつけ本番。

相手筆頭と目されていたキセキが先週の阪神大賞典で惨敗して回避を表明。

勝ったユーキャンスマイルが対抗として名乗りを挙げたわけだが、それに続く対抗馬が手薄な状況となっている今年の天皇賞・春。

トライアルレースとなる今週の日経賞が終われば形が見えてくる。

エタリオウ、ミッキースワローから依頼があった横山典騎手が選んだのが、ミッキースワロー。

どちらも次走は天皇賞・春が候補に挙がっており、いい形で本番へと向かいたいところ。

ここにきて急上昇を示しているウインイクシード、モズベッロ、レッドレオンも、結果と内容が伴うようなら、天皇賞・春で印がつく候補にはなってくるはず。

例年に比べると手薄なメンバーとなりそうな天皇賞・春。

トライアルレースで勢いをつけた馬が一気にトップへ、という可能性もあるだけに見逃してはいけない。






土曜メインレース展望・柏木収保

【日経賞】父のように遅咲きと思えるあの馬の開花に期待

初コンビの岩田康誠騎手とも合いそう


 土曜日の中山は雨の影響は避けられない。渋馬場の巧拙予測も重要だが、別定戦の2500mだけに底力とパワーが求められるレースになる。

 昨年のこの日経賞を2着した時点で【1-7-0-2】。日本ダービー4着(0秒2差)、菊花賞2着(フィエールマンと鼻差)などの成績から、1勝馬ながらGI級の能力を秘めるトップホースの評価を受けていたエタリオウ(父ステイゴールド)が、この1年間は5戦して【0-0-0-5】。4歳後半から大スランプに陥ってしまった。

 気迫が戻るように調教、調整方法を変え、実戦でも先行策を試すなどしているが、なかなか「勝った!」と思わせた菊花賞当時の勢いが戻らない。

 ただ、勝ったスワーヴリチャードと1秒0の7着(先週の阪神大賞典を制した5着ユーキャンスマイルとは0秒3差)だった重馬場の昨秋のジャパンCあたりから、調教の気配、動きは明らかに良くなっている。

 有馬記念は完敗の10着とはいえ、最後の坂までは好位でがんばり、5馬身も抜け出したリスグラシューを別にすれば、他の有力馬とはそれほど大きな差はなかった。

 スランプは抜け出しかかっている。この中間は3月4日、12日、19日と3週連続して長めからビシッと追って自己最高に近い好時計(昨年の日経賞2着当時より速い)を3回も記録している。直前は気力充実を図るように控えめにし、覇気が戻っている。

 岩田康誠騎手とは初コンビだが、途中であまり動かず後方に控え、ジッと機をうかがう騎乗が現在のエタリオウに合う可能性がある。

 5歳春の日経賞(1999年)で3着した父ステイゴールドは、その時まで【3-9-3-9】。3勝はすべて下級条件戦であり、エタリオウと同じように重賞はずっと未勝利。3歳秋から28連敗を喫したステイゴールドの重賞初制覇は、6歳(馬齢表記変更により当時は7歳)春の目黒記念になってだった。父と同じように遅咲きと思えるエタリオウの開花に期待したい。
スポンサーサイト