「虎の子」の一頭・馬場虎太郎

【大阪杯】狙いは軽い馬場で力を発揮する馬

 今春開催の阪神芝はほとんどの開催が雨の影響を受けている。JRAの馬場発表も半数以上のレースが「稍重」。

 ただし、JRAの馬場発表を鵜呑みにしていては馬場を利用して馬券で勝つことは難しい。実際私は「独自の馬場判定」を全レース行うことによってウマい馬券でも5年連続プラス収支を達成中だ。

 私の馬場判定では「重め」の馬場コンディションと判定したレースはここまで全体の3割にも満たない。

 雨の影響を唯一うけておらず乾いていた3月21日、22日の週は「軽い馬場」。速い時計の決着も目立った。

 3月21日のメインレース、若葉ステークスは1分58秒6の好時計で決着。これはレース史上最速タイム。翌日のメインレース、阪神大賞典も3分3秒0の好時計。前週に行われたフィリーズレビューは馬場状態の発表では雨の影響でJRAは「稍重」発表。それでも勝ち時計は1分21秒0。これもレース史上最速タイの好タイム。これは時計が出る路盤によるものだ。

 今週からはBコース替り。週末の天気予報も良好。今の路盤ならば、乾いた状態になれば、私の独自馬場では「軽い」と判定するような馬場コンディションになるのは確実。

 GIに格上げされた2017年以降、大阪杯の馬場コンディションは2017年が「稍重い」。2018年が「稍軽い」。2019年が「稍重い」。

 2017年以降では、2018年に近い「軽い」馬場コンディション想定される(当然だがまったく同じではない。土曜の傾向も加味した最終予想はウマい馬券で公開する)。

 2018年の大阪杯はトラックバイアス「超差し有利」と判定。

 最初のコーナーを二桁位置取りで通過した馬が1、2着。4番手以内通過馬は掲示板にも載れなかった。

 軽い馬場コンディションによって「速い末脚」を発揮した馬に有利なトラックバイアスとなった。

 ワグネリアンの前走ジャパンカップは馬場コンディション「稍重い」。トラックバイアスは「超内有利」。

 勝ったスワーヴリチャード、2着カレンブーケドール、4着マカヒキは道中で終始最内を追走。重めの馬場コンディションで負荷がかかり、距離ロスを最小限におさえる必要がある状況。

 ワグネリアンは2枠からのスタートだったが、終始1頭分以上は外を通っていて、3コーナーから4コーナーにかけてはバテて下がってきたウインテンダネスが壁になって明らかに仕掛け遅れ。それ以上に重めの馬場コンディションも向いていなかった。

 古馬になって以降、4戦のうち大阪杯、札幌記念、ジャパンカップと3戦が馬場コンディション「稍重い」と判定する重めの馬場コンディション。3歳時に唯一連対を外した皐月賞も重めの馬場コンディションだった。

 これまでに馬場コンディション「標準~軽い」で走ったのは7戦。5勝、2着1回。「標準~軽い」馬場コンディションで唯一連対できなかったのは超豪華メンバーが揃った昨年の天皇賞秋。

 メンバーも豪華だったことに加えて「内有利」のレース。「外枠」は厳しかった。

 レースも外枠から道中も後方の外めを追走。コース取りによって、2馬身弱の不利はあった。2着だったダノンプレミアムにもコース取りで1馬身強の不利はあった。トラックバイアスの不利がなければ、2着同着程度の走りはしていた。

 今回は得意な馬場コンディションで、末脚も活かせる状況が想定される。好勝負必至。




重賞データ分析・小林誠

【大阪杯】最後の決め手は今年も「奇数」かも!?

■大阪杯(GI・阪神芝2000m内)フルゲート16頭/登録14頭

★3行でわかる! 大阪杯 攻略の糸口

1.人気馬が強いコース&レース。あってヒモ荒れ程度か。
2.脚質は不問だが、最速上がりを出せそうな馬は特注!
3.前走勝ち馬の過信は禁物。奇数馬番の強さも目立つ!

データ特注推奨馬
 ★該当なし

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 昨年は9番人気のアルアインが制した大阪杯だが、GIIで開催されていた時代から、基本的には堅く決まる傾向が強いレース。「テイエムオペラオーが4着に沈んで大波乱」といった例もなくはないが、それでも俯瞰して見れば、かなり順当に決まっている部類の重賞である。ふたケタ人気馬が馬券に絡んだのは、1996年の3着馬アラタマワンダーが最後。おそらく今年も、あってヒモ荒れ程度だと思われる。

 特徴として強調しておきたいのは2点。まずは、速い上がりを使った馬が猛烈に強いという点から紹介しよう。最後の直線が短い内回りコースでの開催だが、最速上がり馬の信頼度の高さは相当なレベル。これは、コースとレースの両方に共通する傾向である。速い流れにでもなりそうな組み合わせならば、なおさら「買い」だろう。

 そしてもうひとつが「前走1着馬が弱い」という傾向だ。今年はダノンキングリー、ブラストワンピース、クロノジェネシス、カデナの4頭がこれに該当するが、前走1着馬のトータル勝率は、たったの4.8%。この組の過信は禁物といえる。この組よりも「前走が僅差負けだった馬の巻き返し」を狙ったほうが、ここは確実にオイシイ。

 さらに付け加えたいのが、ここでデータを掲示している馬番「偶数・奇数」データ。相関関係をいっさい説明できないアノマリー系データではあるのだが、それにしても面白い。大阪杯は圧倒的に「奇数馬番」が強いレースで、人気別で集計したデータでも、その優劣はハッキリ。最終的な判断に迷った時にでも活用していただきたい。


【コース総論】阪神芝2000m内 Bコース使用
・コースの要所!
★内枠である馬番1~4番が好内容。ただし外枠不利ではない点に注意が必要。
★先行勢が優勢も最速上がり馬の強さは驚異的。二本柱で攻めるのがいいか。

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 正面スタンド前の「坂下」がスタート地点。そこから一気に急坂を駆け上がって、1コーナーへと進入する。加速がついていない状態で急坂を上るわけだが、それでも序盤はそれなりのペースで流れる。内回りで、コーナーを上手に回れる器用さも要求されるなど、かなりタフなコースといえるだろう。

 確かな能力がなければ勝ち負けできないコースだけに、ここでは人気サイドの強さが目立っている。1番人気馬は勝率35.1%という優秀な数値をマークしており、しっかり勝ちきっているのが好印象。2~3番人気馬もなかなかの強さを見せており、回収値の高さも優秀といえる。人気馬を素直に信頼すべきコースだ。

 対照的にイマイチなのが4~6番人気で、2~3着にはくるがほとんど勝てていない。ここの評価を割り引いて、相手には7~9番人気や10~12番人気を狙ったほうが、オイシイ配当にありつけそうだ。さすがに13番人気以下になると期待薄だが、ヒモ荒れはコンスタントに発生しているコース。ここをうまく狙い打ちたい。

 次に馬番だが、内枠である馬番1~4番が素晴らしい結果を残している。勝率は頭ひとつ抜けており、単勝適正回収値や複勝回収値の高さもトップ。高信頼度の背景には平均人気の高さがあるが、それを大幅に上回る平均着順なのだから、ケチはつけられない。「内枠だけが少し有利」という認識でオッケイだろう。

 脚質については、データ母数の少なさもあって大きな偏りが出ており、なかなか判断が難しい。逃げた馬の半数が馬券絡みを果たすなど、傾向としては「前」優勢。中団待機組との比較でも明らかに強いのだが、それ以上に目立つのが上がり最速馬の強さである。勝率は53.8%という猛烈な高さで、単勝適正回収値や複勝回収値の高さも驚異的。「好内容の先行勢」と「最速で上がれそうな馬」の二本柱で攻めるか、予想される展開によってどちらを重視するかを切り替えるなど、臨機応変に対応したい。


【レース総論】大阪杯(GI) GII開催時を含む過去10年
・レースの要所!
★人気馬が非常に強く順当に決まる傾向が強い一戦。ふたケタ人気馬は全滅。
★枠番は外よりも内のほうがベター。上がり上位馬の強さはここでも目立つ。
★信頼度が高いのは距離短縮組だが、人気薄での一発があるのは距離延長組。
★前走1着馬が非常に弱いのが特徴。前走「僅差負け」の馬に注目すべき一戦。

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 2017年にGIへと格上げされ、今年で4年目となる大阪杯。雑なデータになるのは承知の上で、GII開催時も含めた過去10年のデータを集計した。レースの平均配当は、単勝818円、馬連5216円、3連複4245円とかなり低めの水準。これを見てもわかるように、大阪杯は順当決着傾向が非常に強いレースといえる。

 1番人気は[4-2-2-2]で連対率60.0%、複勝率80.0%と高信頼度。そのわりに3番人気以内馬の信頼度が低いのは、3番人気が[0-0-1-9]と足を引っ張っているからである。ゾーンで見ると、狙ってオイシイのは中穴である4~6番人気。11回もの馬券絡みがあり、単勝適正回収値や複勝回収値の高さも目立っている。

 逆に、サッパリな結果に終わっているのが穴馬だ。7~9番人気は[1-3-0-25]と4回の馬券絡みがあるが、10番人気以下馬はなんと全滅。昨年4着のマカヒキや一昨年4着のヤマカツエースなど、惜しいところまではくるのだが、あと一歩が足りない。今年もおそらく、ふたケタ人気馬は「消し」でいいだろう。

 判断が難しいのが馬番データだ。より正確な分析が行えるように「ひとケタ人気馬」に限定したデータも用意した結果、極端に大きな差はないが内枠のほうがベターという結論となった。内外で比較すると、連対率や複勝率ではけっこう大きな差が出ている。ただし、外枠を理由に評価を割り引く必要はないと思われる。

 次に脚質面だが、こちらは簡潔にいえば「不問」だ。脚質による成績差が非常に小さい印象で、展開や組み合わせ次第でどこからでも台頭可能。少なくとも、先行勢が優勢とはいえない結果であるのは間違いない。また、上がり上位馬が猛烈に強いのは、コースデータと同じ。速い上がりを繰り出せる馬は、必ず押さえておきたい。

 前走距離別成績では、2400m以上からの距離短縮組が強さを見せている。有馬記念やジャパンカップ、凱旋門賞など、前走で「芝2400m以上のGI」に出走していた組は、とくに成績優秀だ。ただし、単勝適正回収値がもっとも高いのは前走1800m戦組で、ソコソコ人気薄の馬を思いきって1着で狙う手もありそうではある。

 注目したいのが、前走着順&着差別でのデータである。大阪杯はなぜか「前走勝ち馬」が弱いレースで、前走からの連勝を決めたのは2018年のスワーヴリチャードだけ。トータル[1-2-4-14]で勝率4.8%と、意外にアテにならない。逆に買う価値が大アリなのが、前走が僅差負けだった馬。信頼度や回収値の高さはご覧の通りで、この組の巻き返しを狙うのはかなり面白いはずだ。

 最後に騎手関連データだが、こちらはとくに目立った部分なし。関東所属騎手の成績が悪いが、これは関東馬の低調な成績が大きく足を引っ張っている。外国人騎手の強さが「ボチボチ」程度で、連対率は関西所属騎手のほうが高いというのが、もっとも注目すべき点だろうか。今年に関しては、騎手というデータを軽視してもよさそうな雰囲気である。


【血統総論】

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 血統面では、キングカメハメハ、ハービンジャー、ジャスタウェイの産駒をプラス評価の対象とした。ディープインパクト産駒がプラス対象となっていないのは、登録馬に占める割合が多い(14頭中6頭がディープインパクト産駒)という大人の事情と、飛び抜けて適性が高いコースではないという理由からだ。もっとも高く評価するのはジャスタウェイ産駒で、その適性の高さは「異常」といっても過言ではないレベル。ヴェロックスとロードマイウェイの巻き返しがあっても、血統データからは不思議ではない。


★特別登録馬 総論×各論

 特別登録馬は14頭だが、現時点で既にクレッシェンドラヴの回避が発表されており、最高でも13頭立てとなりそう。GI戴冠を目指すダノンキングリーに、牡馬を相手に京都記念を完勝してきたクロノジェネシス、AJCC快勝で今年の好スタートを決めたブラストワンピースなど、なかなか粒ぞろいのメンバーとなった。

 だが、現時点でのトップ評価はラッキーライラック。このレースでの前走1着馬のアテにならなさは繰り返し解説した通りで、「僅差負け」の馬を重視するとなると、この馬に白羽の矢が立てられそう。前々で競馬をすることが多い馬だが、タメればとんでもないキレ味を発揮できるのは、昨年のエリザベス女王杯で証明している。内の奇数馬番でも引いてくれれば、なおさら期待できそうである。

 二番手評価にクロノジェネシス。馬場がかなり悪かった京都記念だが、それを苦にせず好位から最速上がりで後続を突き放したのだから、強いのひと言。馬体も、4歳を迎えてさらに成長した印象を受けた。こちらも末脚のキレは十分に備えており、地力に関しても見劣りはしないはず。ラッキーライラックともども、牝馬の強い時代を改めて感じさせてくれそうだ。

 三番手評価にワグネリアン。勝ち星からは遠ざかっているが、一線級を相手に好内容のレースを続けている。久々で出走するのは3着だった昨年と同じだが、中間の順調さは今年のほうが数段上。前走がジャパンカップで0秒3差3着と、「僅差負け」のパターンに合致するのも魅力的だ。相手関係から考えても、ここならば勝ち負けになって当然。ダービー馬の底力に期待したい。

 以下はダノンキングリー、ブラストワンピース、ヴェロックス、サトノソルタスという評価の序列。ただし、人気や枠番、馬場バイアスが現時点では読めないので、そのままの評価順とはいくまい。このレースと相性がいい「奇数馬番」をどの馬が引き当てるのかも、注目したいところ。チョイ荒れ程度の配当を、狙って獲りたい一戦である。
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