田原基成さん

サートゥルナーリア・ラッキーライラックほか、2020宝塚記念出走予定馬18頭分析

・1枠1番 トーセンカンビーナ
デニムアンドルビー、ゴールドシップ、オルフェーヴルなど宝塚記念での好走が目立つ「同年の阪神大賞典2着内かつ上がり3F2位以内」に該当する馬。阪神芝内回りコースで切れ味を証明した点は心強い。今回騎乗する浜中俊は阪神芝2200m・1枠での成績が【0-1-5-4】複勝率60%、複勝回収率132%。穴妙味をそそられる1頭だ。

・1枠2番 ペルシアンナイト
2018年秋以降の好走はマイルCSに限定。良績に乏しい芝2200m超では厳しいだろう。

・2枠3番 グローリーヴェイズ
過去10年の宝塚記念において、芝2200mでの重賞勝ちがない関東馬の成績は【0-1-0-18】。圧巻のパフォーマンスを披露した香港ヴァーズを見るより、クラシックディスタンスがもっとも能力を発揮できる条件なのだろう。間隔をあけたローテーションが割引材料にならない時代とはいえ、シンボリクリスエスやゼンノロブロイといった名馬ですら年明け初戦の宝塚記念では連対外。好走は困難なミッションだ。

・2枠4番 アフリカンゴールド
3戦連続フタ桁着順と精細を欠く近走。厳しい印象は否めない。

・3枠5番 サートゥルナーリア
ホープフルS、神戸新聞杯、金鯱賞……この馬が2着に0秒2以上の差をつけたレースは1000m通過62秒以上の超スロー。終始淀みない流れだった有馬記念2着なら及第点と言えるが、自身のスイートスポットは間違いなくスローの上がり勝負だ。過去10年の宝塚記念において、中10週以上の休み明けかつ前走非GIレースだった馬は【0-0-0-12】。ロードカナロア産駒の重-不良芝重賞成績【0-0-1-11】も含め、全幅の信頼を置ける馬とは言い難い。

・3枠6番 トーセンスーリヤ
阪神芝コースでは【0-0-0-3】好走歴なし。2200m超の距離実績に乏しい点もマイナス材料だ。

・4枠7番 ワグネリアン
ロスなくインを立ち回った前走大阪杯。ほぼ理想的な競馬にもかかわらず、5着という結果には不満が残る。左回りに良績が集中するサウスポー。秋の東京で見直したい。

・4枠8番 レッドジェニアル
馬券圏内に入った5戦中4戦が京都芝。過去のレースぶりからパンパンの良馬場向きの印象もあり、梅雨時の開催最終週の阪神適性にはクエスチョンマークがついてしまう。

・5枠9番 アドマイヤアルバ
リステッド競走ですら掲示板外の現状。厳しい。

・5枠10番 メイショウテンゲン
GIでは【0-0-0-4】馬券圏内なし。得意とする長距離でも掲示板を外した前走内容から、ここでの強調材料には乏しい。

・6枠11番 ラッキーライラック
2歳時の勢いに陰りがみえた昨年春競馬。早熟かと思われたが、秋以降は牡馬混合戦を含め【2-2-1-0】と復活どころか以前を超える強さすら感じるほどだ。マリアライト、リスグラシューと宝塚記念は前年のエリザベス女王杯勝ち馬と好相性。侮れない。

・6枠12番 モズベッロ
GI初挑戦の前走天皇賞(春)は上位との力差を感じさせるレース。京都芝外回りがもっとも合う馬で、秋の京都大賞典が狙い目か。

・7枠13番 ダンビュライト
古馬になって出走したGIレースでの成績は【0-0-0-6】。個人的にはダート替わりで大きく狙いたいところだが……。

・7枠14番 キセキ
右回りでの成績【2-1-2-1】に対し、右回りでは【2-3-2-6】。アーモンドアイが驚異のレコード勝ちを収めた2018ジャパンC以降、左回りを使えていない点はこの馬にとってデリケートな問題だ。リピーターが目立つ条件だけにノーマークにはできないが、上位評価を下すには躊躇してしまう。

・7枠15番 スティッフェリオ
ナカヤマフェスタ、ゴールドシップ、オルフェーヴル……すべてステイゴールド産駒かつ宝塚記念を制した馬たちだ。春のグランプリと好相性の血統に加え、この馬自身も芝2200m重賞勝利実績馬。前走をフロック視するのは危険に映る。

・8枠16番 クロノジェネシス
良馬場【2-2-2-1】に対し、稍重-重【3-0-0-0】。渋った馬場では3戦3勝と負け知らずの馬だ。3勝の内訳はいずれも4角5番手内から上がり3F2位以内……パワーと瞬発力を兼ね備えている点は強調材料と言える。秋の東京高速馬場は合わないクチと思われ、天気予報通り渋った馬場になれば相当面白い。

・8枠17番 カデナ
GIでは【0-0-0-5】馬券圏内なし。厚い壁に跳ね返されており、ここも厳しい戦いが予想される。

・8枠18番 ブラストワンピース
良馬場【4-0-0-5】に対し、稍重-重【3-0-0-1】。クロノジェネシス同様、時計のかかるタフな馬場でこその馬だ。得意とする馬場コンディションが見込める点に加え、今回は5戦4勝の非根幹距離。条件好転は間違いない。





データde出~た

第1432回 豪華メンバーが揃う宝塚記念を占う!

今週は、上半期の中央競馬を締めくくる宝塚記念が行われる。今年はサートゥルナーリアらを中心にG1馬が多数エントリー。もし無事に全頭が出走できれば、同レース史上最多・G1馬8頭による戦いになる。非常に楽しみなこの大一番をデータで分析して占っていきたい。データ分析にはJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。


■表1 過去10年の宝塚記念で3着以内に好走した馬
年 着順 馬名 性別 年齢 人気 前走レース名 前人 前着 宝塚記念以前の 宝塚記念以後の
19年                            G1勝利    G1勝利
1 リスグラシュー牝5 3 QE2G1 ー 3 エリザベス女王杯 有馬記念、コックスP(豪州)
2 キセキ      牡5 1 大阪杯G1 2 2 菊花賞
3 スワーヴリチャード牡5 6 DSCG1 ー 3 大阪杯 ジャパンC
18年
1 ミッキーロケット  牡5 7 天皇賞春G1 9 4
2 ワーザー      セ7 10 ライオG3 ー 6QE2世C(香港)など4勝
3 ノーブルマーズ   牡5 12 目黒記念HG2 10 2
17年
1 サトノクラウン  牡5 3 大阪杯G1 3 6 香港ヴァーズ
2 ゴールドアクター 牡6 5 天皇賞春G1 5 7 有馬記念
3 ミッキークイーン 牝5 4 ヴィクトG1 1 7 オークス、秋華賞
16年
1 マリアライト   牝5 8 目黒記念HG2 1 2 エリザベス女王杯
2 ドゥラメンテ   牡4 1 DSCG1 ー 2 皐月賞、日本ダービー
3 キタサンブラック 牡4 2 天皇賞春G1 2 1 天皇賞(春)、菊花賞有馬記念など5勝
15年
1 ラブリーデイ    牡5 6 鳴尾記念G3 2 1          天皇賞(秋)
2 デニムアンドルビー 牝5 10 天皇賞春G1 9 10
3 ショウナンパンドラ 牝4 11 ヴィクトG1 7 8 秋華賞、ジャパンC
14年
1 ゴールドシップ   牡5 1 天皇賞春G1 2 7 宝塚記念など4勝天皇賞(春)
2 カレンミロティック セ6 9 鳴尾記念G3 2 4
3 ヴィルシーナ    牝5 8 ヴィクトG1 11 1 ヴィクトリアマイル(2回)
13年
1 ゴールドシップ   牡4 2 天皇賞春G1 1 5 有馬記念など3勝 宝塚記念、天皇賞(春)
2 ダノンバラード   牡5 5 鳴尾記念G3 3 3
3 ジェンティルドンナ 牝4 1 DSCG1 ー 2 ジャパンCなど4勝 有馬記念など3勝
12年
1 オルフェーヴル   牡4 1 天皇賞春G1 1 11 有馬記念など4勝 有馬記念
2 ルーラーシップ   牡5 2 QE2G1 ー 1 QE2世C(香港)
3 ショウナンマイティ 牡4 6 鳴尾記念G3 1 2
11年
1 アーネストリー   牡6 6 金鯱賞G2 3 3
2 ブエナビスタ    牝5 1 ヴィクトG1 1 2 天皇賞(秋)など5勝 ジャパンC
3 エイシンフラッシュ 牡4 3 天皇賞春G1 3 2 日本ダービー 天皇賞(秋)
10年
1 ナカヤマフェスタ  牡4 8 メトロポH 3 1
2 ブエナビスタ    牝4 1 ヴィクトG1 1 1 ヴィクトリアMなど4勝 ジャパンC、天皇賞(秋)
3 アーネストリー   牡5 3 金鯱賞G2 1 1               宝塚記念

表1は過去10年の宝塚記念で3着以内に好走した馬の一覧。2019年はリスグラシューが2番手追走から抜け出し、2着に3馬身もの差をつけて完勝した。同馬はその後、オーストラリアのG1・コックスプレートを制し、年末には有馬記念も勝利した。有馬記念は圧倒的人気を集めたアーモンドアイが9着に沈んだことも驚きだったが、リスグラシューのあまりの強さに衝撃を受けたファンも多かったことだろう。

宝塚記念はジェンティルドンナやブエナビスタといった名牝でも勝ち切れなかったレース。それだけに、16年マリアライトも含め非常に価値ある勝利だったように思う。

リスグラシューは前走クイーンエリザベス2世C(香港)に出走して3着という成績だった。同じように前走海外のレースを使っていた馬は多く、同じ年3着のスワーヴリチャードは前走ドバイシーマクラシックに出走して3着だった。海外遠征による疲れや、帰国後の調整の難しさが心配されるところだが、この点はあまり気にする必要はなさそうだ。

前走JRAのレースに出走した馬に目を移すと、まず天皇賞(春)組が最も多いことがわかる。13年と14年で連覇を達成したゴールドシップら、のべ8頭が好走を果たした。ゴールドシップは前走天皇賞(春)で1番人気5着(13年)、2番人気7着(14年)と上位人気に支持されながら4着以下に敗れていた。12年1着のオルフェーヴルも前走天皇賞(春)は1番人気だったが、まさかの11着に敗れていた。このように天皇賞(春)では人気を裏切ったが、宝塚記念で巻き返すというパターンが多い。特に、過去G1レースを勝っている地力上位馬は軽視しない方がいいだろう。

前走G1組としてはヴィクトリアマイルも数が多い。今年の出走予定馬にはいないので詳しくは触れないが、もしいれば要注意だった。あとは17年にG1へ昇格した大阪杯組もチェックしておきたい。17年はサトノクラウンが優勝。19年はキセキが2着に入っており、今後も有力になるだろう。

前走G2以下のレースに出走していた馬もみていく。鳴尾記念組が4回、目黒記念組が2回、金鯱賞組が2回、そしてメトロポリタンS組が1回と合計9回好走している。マリアライト(16年)やラブリーデイ(15年)など、勝ち馬は4頭出ている。18年はノーブルマーズが12番人気で3着、13年はダノンバラードが5番人気で2着に食い込んだ。過去にG1勝利の実績がなくても、勢いや調子の良さで頑張ることもできる。


【結論】
それでは今年の宝塚記念を占っていくことにする。出走予定馬は表2の通りだ。

■表2 今年の宝塚記念出走予定馬
馬名 性別 年齢 前走レース名 前人前着 これまでのG1勝利
アドマイヤアルバ  セ5 メトロポ(L) 11 8
アフリカンゴールド セ5 目黒記念HG2 11 11
カデナ       牡6 大阪杯G1 11 4
キセキ       牡6 天皇賞春G1 3 6 菊花賞
クロノジェネシス  牝4 大阪杯G1 4 2 秋華賞
グローリーヴェイズ 牡5 香港VG1 -- 1 香港ヴァーズ
サートゥルナーリア 牡4 金鯱賞G2 1 1 ホープフルS、皐月賞
スティッフェリオ  牡6 天皇賞春G1 11 2
ダンビュライト   セ6 天皇賞春G1 8 9
トーセンカンビーナ 牡4 天皇賞春G1 7 5
トーセンスーリヤ  牡5 新潟大賞HG3 10 1
ブラストワンピース 牡5 大阪杯G1 3 7 有馬記念
ペルシアンナイト  牡6 安田記念G1 10 9 マイルCS
メイショウテンゲン 牡4 天皇賞春G1 10 8
モズベッロ     牡4 天皇賞春G1 5 7
ラッキーライラック 牝5 大阪杯G1 2 1 エリザベス女王杯ほか3勝
レッドジェニアル  牡4 鳴尾記念G3 4 3
ワグネリアン    牡5 大阪杯G1 5 5 日本ダービー

G1馬が8頭エントリーしたことで、有力馬も多い印象だ。まず前走天皇賞(春)組は6頭いる。同レースで最先着を果たしたのはスティッフェリオ(2着)。しかし、過去にG1を勝っていないので続けて好走できるかは微妙なところだ。過去に菊花賞を勝利しているキセキの巻き返しの方が、期待できるかもしれない。

前走海外組はグローリーヴェイズ1頭。前走は香港ヴァーズに出走し、見事にG1初制覇を飾った。本来は春にドバイ国際競走を使う予定だった。ローテーションに大きな狂いが生じたが、データ的には有力と考えたい。

前走大阪杯組は5頭いる。まずは優勝したラッキーライラックを1番手で推奨したい。前年にエリザベス女王杯を勝利している点が大きなポイント。16年1着のマリアライトや19年1着のリスグラシューと同じパターンをイメージできる。大阪杯は僅差の2着だったクロノジェネシスも有望だろう。昨年の秋華賞に続くG1・2勝目を狙えるかもしれない。あとは大阪杯が4着以下でも、過去にG1を勝っているブラストワンピース(有馬記念)とワグネリアン(日本ダービー)は見限れない。どこまで巻き返せるかに注目だ。

前走G2以下の組で注目はやはりサートゥルナーリアになるだろう。前走金鯱賞を快勝し、大阪杯ではなく宝塚記念に照準を合わせてきた。すでにG1を2勝するなど、実績・地力ともに上位は間違いない。あとは前走新潟大賞典を勝利したトーセンスーリヤと、前走鳴尾記念3着のレッドジェニアルも一応マーク。過去10年の好走パターンを考えると、むしろ格下の馬の方が侮れない。







栗山求コラム「血統の裏庭」

​宝塚記念(G1)血統的考察

​ 先週のユニコーンS(G3)は
○カフェララオ(1番人気)が
◎デュードヴァン(3番人気)に5馬身差をつけて圧勝。

現3歳世代では断然の能力の持ち主であることを示した。

父アメリカンファラオは米三冠馬で、
初年度産駒から日本で
後継種牡馬を作ることに成功した、
といっていいだろう。

秋になって古馬トップクラスを相手に
どれだけやれるか楽しみだ。

さて、今週は宝塚記念(G1・芝2200m)。

この時期の阪神は雨に祟られることが多く、
過去10年間で4回稍重のコンディションで行われ、
良馬場であっても水分を含んでいることがほとんど。

パンパンの良馬場にはなりにくい。

今年も現時点で雨の影響が避けられない情勢だ。


【サートゥルナーリア】

サートゥルナーリアは
「ロードカナロア×スペシャルウィーク」
という組み合わせで、
母シーザリオはオークス(G1)や
アメリカンオークス(米G1・芝10f)を制した名牝。

半兄にエピファネイア(ジャパンC、菊花賞)、
4分の3兄にリオンディーズ(朝日杯FS)がいる。

ロードカナロア産駒は
基本的に1000~1600mに向いているが、
アーモンドアイと本馬が
それを超える距離でG1を勝ったのは、
素質の高さと母がスタミナタイプであるから。

アーモンドアイの母フサイチパンドラは
エリザベス女王杯(G1)を勝ち、
オークスでも2着となったスタミナタイプで、
本馬の母シーザリオは前述のとおりオークスを勝った。

前走、休み明けの金鯱賞(G2)は、
中団から危なげなく抜け出して
後続に2馬身差をつけた。

他馬よりも2kg重い58kgの別定重量を背負い、
調教かと思えるような楽走で他馬を子供扱いした。

骨っぽい相手がいなかったとはいえ
ケタが違うという内容だった。

スローペースの上がり勝負に強く、
上がりが掛かった有馬記念(G1)でも
リスグラシューの2着と健闘。

スタート前にイレ込んで
テンションが上がった東京競馬場での2戦
(日本ダービー、天皇賞・秋)を除き、
一度も崩れたことがない。

重心が低く、
体幹にブレがないパワフルな走法だけに、
道悪は得意だろう。

半兄エピファネイアも
不良馬場の菊花賞を楽勝している。


【ラッキーライラック】

ラッキーライラックは
「オルフェーヴル×フラワーアリー」
という組み合わせで、
母ライラックスアンドレースは
アメリカでアシュランドS(G1・AW8.5f)を勝った。

近親にはアエロリットやミッキーアイルがいる。

オルフェーヴル産駒の
成功する配合パターンはいくつかあるが、
ミスタープロスペクターを入れたもの、
シアトルスルーを入れたものはその代表的なもので、
ラッキーライラックはそれを併せ持っている。

父オルフェーヴルは
ステイゴールドの代表産駒で2011年の三冠馬。

2012年の当レースの優勝馬でもある。

阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)を制した2歳女王で、
3歳クラシックは
アーモンドアイの台頭もあり勝ち切れず、
その後も善戦を繰り返していたが、
4歳秋にエリザベス女王杯(G1)を制覇した。

そしてこの春、
牡馬相手に大阪杯(G1)を快勝。

芝中距離で牡牝を問わず
トップクラスにのし上がってきた。

父の父ステイゴールドは
産駒が宝塚記念を5勝している。

サンデーサイレンスの後継種牡馬のなかで
最もスタミナがあり、
道悪をこなすパワーに恵まれていることが
宝塚記念における別格の産駒実績に結びついている。

オルフェーヴル産駒も、
おそらくこの条件は向くだろう。

ラッキーライラックは
今回と同じ阪神芝で[3-1-0-1]。

そのなかには前走の大阪杯も含まれる。

芝2200mは京都コースとはいえ
エリザベス女王杯を勝った実績がある。

宝塚記念は牝馬が強く、
過去10年間で連対率25%(20頭出走5連対)。

牡馬連対率12%(124頭出走15連対)に比べると優秀だ。

これまでに勝った3つのG1は、
いずれも自身の上がりが32~33秒台と
鋭い脚を使って差し切っている。

宝塚記念は過去10年間の
レースの上がりが36秒0。

この馬が得意とする
レースパターンとかけ離れている。

この点を克服できればチャンスだ。

血統的には問題ないはず。


【クロノジェネシス】

クロノジェネシスは
「バゴ×クロフネ」という組み合わせで、
ノームコア(ヴィクトリアマイル)の
半妹にあたる良血。

母クロノロジストは現役時代2戦1勝。

2代母インディスユニゾンは
名牝フサイチエアデール(重賞4勝)の全妹にあたる。

3歳時に秋華賞(G1)を勝ち、
4歳緒戦の京都記念(G2)を1番人気で制した。

前走の大阪杯はラッキーライラックとクビ差の2着。

この2頭は実力差がほとんどない。

父バゴは凱旋門賞馬で、
ビッグウィーク(菊花賞)、
クリスマス(函館2歳S)、
オウケンサクラ(フラワーC)、
タガノアザガル(ファルコンS)、
コマノインパルス(京成杯)などの父。

バゴ産駒は一般的に決め手の甘さが見られるが、
本馬は十分な決め手を備えており、
スローペースにもハイペースにも対応できる。

オークス時の馬体重は432kgだったが、
前走は454kg。

心身ともに成長してきている。

半姉ノームコアは4歳春にG1を勝ち、
父バゴは晩成タイプ。

まだまだ強くなる可能性を秘めている。

重馬場の京都記念を勝ったように
道悪になっても問題ない。


【ブラストワンピース】

ブラストワンピースは
「ハービンジャー×キングカメハメハ」
という組み合わせ。

母ツルマルワンピースは
阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)5着馬で、
トライマイベスト=エルグランセニョール4×3
という大胆な全兄弟クロスを持っている。

女傑アーモンドアイは、
トライマイベスト≒ロッタレース5×2という
4分の3同血クロスに加え、
サンデーサイレンスと
キングカメハメハを併せ持つので、
ツルマルワンピースと配合構成がよく似ている。

また、ハービンジャー産駒で
母方にサンデーサイレンスと
ヌレイエフを併せ持つ配合は、
ペルシアンナイト(マイルCS)、
ディアドラ(ナッソーS、秋華賞)、
プロフェット(京成杯)、
ハービンマオ(関東オークス)など
多数の活躍馬を生み出しているニックス。

18年の有馬記念(G1)を勝ったあと
ビッグレース制覇から遠ざかっているが、
その間に札幌記念(G2)とアメリカJCC(G2)を勝った。

前走の大阪杯は3番人気で7着と敗れたが、
現在のこの馬には2000mは忙しすぎる印象。

1ハロンの距離延長で
スタミナが問われる流れになればおもしろい。

ドロドロの道悪は向いていないが、
稍重程度の適度に時計が掛かる馬場は合う。


【グローリーヴェイズ】

グローリーヴェイズは
「ディープインパクト×スウェプトオーヴァーボード」
という組み合わせ。

母メジロツボネは
短距離で準OPまで出世した馬だが、
繁殖牝馬としてはスタミナを伝えており、
母の父スウェプトオーヴァーボードよりも
牝系に組み込まれた
メジロライアン(宝塚記念、日経賞など重賞4勝)や
メジロラモーヌ(牝馬三冠馬)から
より多くの資質を受け継いでいる。

フィエールマンと
クビ差勝負に持ち込んだ昨年春の天皇賞・春(G1)は、
3着以下を6馬身引き離しており、
本格化を印象づけるハイレベルなパフォーマンスだった。

秋の京都大賞典(G2)は6着と凡走したが、
前走の香港ヴァーズ(G1・芝2400m)は
ラッキーライラックや海外の強豪相手に完勝し、
国際レベルの高い能力の持ち主であることを証明した。

距離短縮は歓迎とはいえないが、
宝塚記念はスタミナを要する舞台で、
少々の馬場悪化ならば問題ない。

休み明けで体調面の問題がなければ
勝ち負けに持ち込めるはず。

調教の動きや枠順などを総合的に判断し、
週末に最終結論を出したい。
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