重賞戦略アドバイザー・平井雄二のBe The Winner

【宝塚記念】毎年のように波乱決着を演出している激走ポイント

上半期最後のG1・宝塚記念は、なんと1番人気が5連敗中。過去10年でも【2.4.1.3】と勝ち切れていません。

今年はG1馬が8頭も参戦と目移りしてしまいそうですが、いかなる時でも注目すべき“激走ポイント”を覚えておいてください。

それは《枠順》です。過去10年の枠番別成績をご覧ください。

■1枠【1.1.4.10】
■2枠【1.1.2.12】
■3枠【0.1.1.14】
■4枠【0.4.0.12】
■5枠【0.2.0.16】
■6枠【1.0.0.19】
■7枠【0.1.1.18】
■8枠【7.0.2.13】

宝塚記念の舞台は、内回りコースを使用する阪神芝2200m。馬群の内でジッと脚を溜められそうな馬に注目しがちですが……。実態は全く異なり、大外の『8枠』に入った馬が断トツの7勝を挙げています。

梅雨時の開催最終日で芝の内ラチ沿いは荒れているため、馬場が比較的綺麗な外目を走れることは有利です。また、1コーナーまでの距離が長く、自分のリズムで理想のポジションを取れることも大きいです。

「今年みたいに多頭数だと不利では?」と思った人がいるかもしれません。

18頭立ての2010年に8枠17番ナカヤマフェスタが8番人気1着、17頭立ての2016年に8枠16番マリアライトが8番人気1着、16頭立ての2015年に8枠16番ラブリーデイが6番人気1着など、影響は感じられず、むしろ好走が目立っています。

この3頭の共通点は、戦前までに芝2200mの重賞を制し、なおかつ前走で連対していたところ。今年のメンバーだとクロノジェネシス、スティッフェリオ、ラッキーライラックが当てはまります。

そして、枠順抽選の結果、見事に8枠を引き当てたクロノジェネシスは、強力な後押しを得たと言えそうです。

8枠の突出ぶりは明らかですが、2~3着に関しては内枠の成績が良く映ります。ここが馬券の鍵となるでしょう。





亀谷敬正さん

【宝塚記念】クラシックで要求される能力とはズレた能力が要求される

○○が穴を出す時はイギリス血統をまとめて連れてくる


 6月13日の三田特別は宝塚記念と同じコース(阪神芝2200m)。12頭立てながら69万馬券の大波乱。YouTubeチャンネル「亀谷敬正の競馬血統辞典」の視聴者の方々から的中報告を多数頂戴しました。

 このレースは人気のディープインパクト産駒がすべて馬券圏外に。反主流の「イギリス血統」が上位を占めました。2、3着馬の父はハービンジャーとノヴェリスト。いずれもイギリス芝2400mG1勝ち馬。勝ち馬の父スズカマンボも重い馬場の天皇賞春勝ち馬。

 実はこの週のYoutubeチャンネル「亀谷敬正の競馬血統辞典」で取り上げた種牡馬はハービンジャー。「ハービンジャー産駒は芝2200、2500mの重い馬場に強い」「ハービンジャーが穴を出す時はイギリス血統をまとめて連れてくる」と伝えたために、的中報告を多数頂戴したのです。

 競馬で要求される能力の方向性は一定ではありません。軽い馬場で行われる東京芝2400mとイギリスの芝2400mでは要求される能力の方向性は異なります。物理的にも、パワー、スタミナ、スピードは高い次元では両立させることは難しいのです。

 三田特別と同コースの宝塚記念も、例年クラシックで要求される主流の能力とはズレた能力が要求されやすいコース。クラシックでは反主流の血統も走りやすいです。

 一昨年の宝塚記念を10人気の人気薄ながら2着に走ったワーザーは香港所属の外国馬。香港のG1勝ち馬。3年前の勝ち馬サトノクラウンも香港のG1も勝った馬。

 リスグラシューもサトノクラウンも2年前のミッキーロケットも日本のクラシックレースは勝てなかった(出れなかった)馬。宝塚記念が日本のクラシックレースで要求される能力とは異なり、海外の洋芝にも適性を示す血統馬の方が走りやすいレースともいえます。

 ペルシアンナイトは父がハービンジャー。三田特別でも穴を演出したイギリスの名馬。母系に馬力勝負に強いヌレイエフ。一昨年の勝ち馬ミッキーロケットもヌレイエフの4×4。前走で休み明けの芝1600mを経験したのは、このレースでは有利(詳しくはYouTubeチャンネルを参照)。なお、一昨年10人気で2着に走ったワーザーもハービンジャーと同じく父が欧州型ノーザンダンサー。宝塚記念の前に休み明けで芝1600mを経験するステップ。

 クロノジェネシスの父はバゴ。欧州芝2400mの凱旋門賞勝ち馬。同種牡馬も母父がヌレイエフ。バゴは種牡馬としてのポテンシャルも高いはず。近親にマキャベリアン。世界的名種牡馬ノーザンダンサーを生み出したナタルマの一族。

 ノーザンファームが生産したバゴ産駒でJRAに出走した馬は3頭。すべてが勝ち上がり2頭がオープン馬に。社台グループが力を入れれば、宝塚記念のようなクラシックが行われない距離で行われる重賞を続々と勝ってもおかしくないポテンシャルはあるはずです。

 ブラストワンピースも父がハービンジャー。母父はキングカメハメハ。父と母父が欧州型ノーザンダンサー系とミスタープロスペクター系の組み合わせ。これは一昨年の勝ち馬ミッキーロケット。17年の勝ち馬サトノクラウンと同じ。

 15年勝ち馬ラブリーデイ、16年勝ち馬マリアライト、18年勝ち馬ミッキーロケットは父か母父キングマンボ系。父か母父キングマンボ系は過去5年で6頭が連対。




単勝二頭流

編集部通信 6月25日号 〜見よ、奥田の的中率! 見よ、石橋の…の巻〜

皆さん、こんにちは。
Sportsmaster編集部・本田です。

今週末はいよいよ上半期のG1オーラス・宝塚記念ですね。
例年になく豪華メンバーが揃って、難しいったらありゃしない(笑)。豪華すぎて難しい宝塚記念なんで超久々ですよね。楽しみで仕方ありません。
ということで、今週の編集部通信ではこういうクセのあるレースにやたらと強い石橋さんをお迎えして、注目穴馬をうかがっていきます。
のちほどお伝えしますので、ぜひご期待ください。

その前に、先週の結果ですね。
先週も石橋さんにお越しいただいて、函館スプリントSの注目穴馬をお伝えしましたが……すごかったのは奥田さん(笑)。
奥田さん、土曜日には相模湖特別(3連単14,710円)、青梅特別(3連単7,370円)を的中! 夏至Sも△グローリグローリ(9人気)を推して馬連的中など、さすがの的中率。
さらに日曜日には、超難解レースの米子Sで3連複37,330円を的中。このレース、出走メンバーのほとんどにチャンスがあるんじゃないかという印象でしたけど、さすが決めますね。
そして注目の重賞・函館スプリントSも○ダイアトニック(1人気)、▲ダイメイフジ(10人気)、△ジョーマンデリン(3人気)で決まって、3連単64,550円(3連複13,200円)を完璧に的中。素晴らしい!
馬連を入れれば土日で配信した9レース中8レースで的中。マジすごかった〜。
昨秋のG1戦線の的中率から考えても、宝塚記念、楽しみですね〜。

そして先週は不利にあったりと、ちょっとツキがなかった石橋さん。

石橋 武(以下、石) 出づらいわ! もう奥田さんを呼んでくれ。

Sportsmaster本田(以下、編) (笑)。話の流れ上、しょうがないんです。改めまして先週に引き続き石橋さんにお越しいただいています。よろしくお願いします。

石 よろしくお願いします。

編 先週は得意の函館芝1200mで土曜日はSTV杯、日曜日は函館スプリントSが行われまして。特に函館スプリントSに関しては、編集部通信で注目穴馬についてもお話しいただきました。

石 そうですね。

編 結果、函館スプリントSではダイメイフジが10番人気2着、ジョーマンデリンが3番人気3着。ジョーマンデリンがまったく穴馬じゃなかったという。

石 えっ、そこ!? 多少は褒められるかと思ったわ。すみません、人気読み違えました。

編 冗談です(笑)。3頭中2頭が馬券絡みで、おかげで馬券が獲れたという方からお礼のメールもいただいていますよ。ジョーマンデリンはともかく(笑)、なかなかダイメイフジをチェックしていたという人は少なかったみたいで。

石 多少なりともお役に立てたようでなによりです。ただ、勝負予想のほうで穴馬の本命は◎ダイメイフジだったんですけど、△ダイアトニック(1人気)にあっさりとかわされてしまいましたね。安っすい3連複までとなってしまって。

編 安いって、3連複でも13,200円ついてますから。それにあの見解で納得できたという方も多かったですよ。メールいただいた方のなかでも。

石 そうですか。とにかく今の函館はああいう馬が狙い目なんですよね。あ、もちろんメンバー間の能力差とか、馬場状態もありますけど。

編 見解、載せても大丈夫ですか?

石 あ、ブログのほうに載せちゃったんですよ。ユニコーンSの見解と一緒に。どちらも抜粋したものですけど、コース部分とかはわかると思うので、そちらを参考にしていただければと。ちなみに日曜日の東京11RパラダイスSの見解も話してます。

編 あ、編集さんのほうが早く目をつけましたか(笑)。わかりました。ではさっそく宝塚記念についてお話しいただきましょうか。新刊『「重賞」二頭流』には「秋の王道路線、天皇賞(秋)、ジャパンCとは求められる資質がまったく変わってくる。」と書かれていますよね。

石 そうですね。その2レースが軽い馬場、そして長い直線の瞬発力勝負というのが基本なんですけど、宝塚記念は内回りコースで直線は短い。おまけに梅雨時期の開催で馬場が荒れやすいんですよね。阪神は良馬場なら高速なんですけど、雨が降った途端にパワフル馬場へと変貌するので。だから求められる適性が全然違う。宝塚記念しかG1を勝っていない馬とか、初G1勝ちが宝塚記念とか、そういう馬けっこういますよね?

編 たしかに。王道路線とかと違う適性が求められるから、ここしか勝てないとか、そういう馬がいるわけですね。

石 そうなんです。王道路線が「速い馬場で一瞬でトップスピードに乗ることのできる馬」なら、宝塚記念は「上がりのかかる競馬で速い上がりを使える馬」というイメージですね。まあ、王道もスピードの維持は必要ですけど。

編 わかりやすい。

石 本にも書いたと思いますけど、ラスト3ハロンじゃなくてラスト4ハロンが速い馬のほうが合うレースなんですよ。

編 では具体的に注目穴馬を挙げていただくと?

石 まずはスティッフェリオですね。

編 お、今年の春天で高配当を演出してくれた(笑)。

石 そうですね。だから名前を挙げたわけじゃないですけど(笑)。ただ、その天皇賞(春)でも先行から早め先頭で、相当長く脚を使っているんですよ。その前の日経賞も早めに押し上げていく形でしたし、あとオールカマー逃げて突き放す強い競馬でした。逃げが合っているとは思いませんけど。

編 春天前も言ってましたよね。逃げなきゃ好勝負になるのにって。

石 そうですね。まあ、それはさておき、なんで早め先頭とか、押し切るような競馬をするかというと、要は切れないからなんですよ。だから勝つならそういう競馬をするしかない。だからあまり東京とか使いませんしね。切れ負けするから。一方で、ローカルとか、あと阪神でも強い競馬をしている。京都より阪神のほうが成績がいいし。

編 たしかに! そういう馬に合うのか〜。

石 そういうことです。乗り替わりですけど幸騎手なら好位から強気の競馬をしてくれるでしょうから心配ないですしね。

編 なるほど〜。

石 あとはモズベッロ。この馬は全然強いと思ったことがなくて、初めて強いなと思ったのが2走前の日経賞。

編 日経新春杯も日経賞も無印でしたもんね。

石 だから外しましたけどね(苦笑)。

編 前走も無印でしたよ?

石 明らかに距離長いですから。なんで人気になっているのかさっぱりわからなかったです。ただ、この馬が好走しているのって、ことごとく上がりがかかるレースなんですよ。レベルの低いレースも多かったので、だから強さがわからなかったのか、急激に強くなったのかはわからないんですけど。

編 いずれにしても上がりのかかる競馬には強いと。

石 強いんじゃないかと。まだ信用しきれていないところがあるんですけど、それは週末までにはっきりさせます。それでも非根幹距離(400で割り切れない距離のレース)に強いのはたしかだし、上がりのかかる競馬で速い上がりを使えているし、2走前も不利がありながらちゃんと伸びる能力と精神の強さもある。意外とやるなと(笑)。

編 馬に上から目線とか(笑)。

石 さっきも言ったように、本当に強いのかという点、そして斤量も不安はあるんですけど、人気を落とした今なら馬券には入れておいてもいいかなと。これは最終結論を待ってほしいんですけど。

編 わかりました。

石 最後にワグネリアン。

編 あれ、ダービー馬じゃないですか。いわゆる王道タイプですよね?

石 そうですね。ただそのダービーは先行してずっと脚を伸ばす競馬でしたよね。その次走も例年なら勝ち馬は33秒台を使う神戸新聞杯で、34秒台。別に33秒台の脚が使えないわけじゃなくて、早めにスパートしているからなんですよ。

編 たしかに内回りの大阪杯でも2着に走った実績がありますし。あ、そういえば『「重賞」二頭流』にも大阪杯組は注目と書いていました。

石 同じ阪神内回りですし、ロングスパートという点も同じ。今年の大阪杯は位置取りがヘタくそで、スローの切れ負け。この切れ負けもむしろ今回へはプラスと考えられますし。

編 切れていると適性が合わないという。

石 そうです、そうです。能力が高いのはわかっていますし、適度に間隔をあけて、かつ無観客というのもこの馬にはプラスでしょうし、復活はあり得るでしょう。

編 たしかに、お話をうかがっていると、どの馬も走ってきそうですね。

石 今週は3頭とも走ってくればいいですけどね。どれも3番人気にはならないでしょうから(笑)。

編 だから冗談ですって(笑)。

石 ただ、内回りだけに枠順も大事ですし、あとは天気ですね。日曜日の阪神は雨が降る可能性もあるようですから、注目馬変更の可能性はあります。そこは最終結論をお待ちいただければと。

編 わかりました。ありがとうございました。
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