田中正信さん

ラジオNIKKEI賞の追い切り注目馬

■7月5日(日)
福島競馬場 芝1800m ハンデ
ラジオNIKKEI賞(GIII)


■5枠5番サクラトゥジュール
厩舎:堀宣行(美)
騎手:石橋脩
馬主:(株)さくらコマース
生産:谷岡牧場

どの厩舎にも存在する核となる調整パターン。堀厩舎にも当然ながらある。だが今回、この陣営から出走してくる2頭は、珍しいことにこのパターンからは完全に外れた調整となっている。否、外さざるをえなかった。ただ別欄で解説しているグレイトオーサーと違って同馬の場合は既に調整に四苦八苦してきた経緯がある。簡単な話が当初からピリピリとした性格で口向きも悪いとコントロール面に課題を抱えていた馬なのだ。だからこそ堀の誇る実戦形式で修正しようとしてきたのだが…。色々と工夫を凝らしてみたものの全く効果は見られず。むしろ調教で我慢させ続けた反動であろう、実戦でより我を通そうとする始末に。だからこそ前走から単走で気持ちよく走らせることをメインとした調整へと変更してきたのだ。要は悪影響しか与えていない教育的なものは一旦ストップ、とりあえず走る方へ気持ちを向けさせることを優先してきたということ。当然ながら今回も前走同様に単走で気持ちを重視した調整。1週前に楽々と好時計をマークしたように仕上がってはいる。ただ直前で石橋脩騎手と喧嘩しているだけに気性面の不安はある。当日の気配を確認する必要がある。


■6枠7番ベレヌス
厩舎:杉山晴紀(栗)
騎手:西村淳也
馬主:(有)キャロットファーム
生産:ノーザンファーム

初芝の前走が鮮やかな逃げ切り勝ち。正直、12番人気とノーマークだったというのは否めない。ただ、そのいかにもダート馬という身体のシルエットとは裏腹に芝にも適性があったことだけは間違いなかろう。そうでなければ展開に恵まれていようが何だろうが、あの走破時計では走り切れない。現状では切れこそしないが芝もこなせるバテないタイプ程度には認識しておくべき。では、この中間を見ていこう。直前2週の挙動としてはこれまでと同様。1週前に本負荷、コースで長めからの併せ馬でビッシリと追ってスイッチオン。直前は坂路で弱点強化、スプリント力の底上げといった内容。違うと言えば2週前の内容であろう。これまでは坂路で直前とほぼ同様のメニューをこなすだけでしかなかった。だが今回は初めて違うメニューをチョイス、それはコースでスピードに乗せるというもの。実はこの違いが大きい。簡単に言えば今まではトップスピードの質不足。だからこそ隙さえあれば坂路でスピード強化に特化したメニューをこなさせてきた。だが今回より持続力を意識したメニューを組み込めるように。これはスピードが一定の値に達したからに他ならない。持て余した面も緩和し動きも着実に良化中。思いの他、進化は早い。


■6枠8番グレイトオーサー
厩舎:堀宣行(美)
騎手:D.レーン
馬主:(有)キャロットファーム
生産:ノーザンファーム

堀厩舎と言えば週末は坂路での基礎構築、追い日はコースで多種多様のパターンに渡る実戦形式の併せ馬のどれかというのが基本的な流れ。同馬も前走までは、その型から外れることなく調整されてきていた。だが今回は調教欄を見ての通り、コースオンリーで単走ばかりの調整。一体これは、どうしたことだろうか。おそらくは気性的な問題と思われる。元々が気持ちの高ぶりやすいところのあった馬。それが2度の実戦経験を積んだことで拍車がかかってしまったのでは。だからこそ余計な刺激を避けるために併せ馬を使用しない調整へと変更したとみる。それに現状では胸前のボリューミーさに比べるとトモに幾らか物足りなさを感じさせるように、馬体のバランスも前が勝った状態。このアンバランスさで制御が利かなかった場合の負担の大きさを考慮した結果というのもあるのでは。要はまだ完成途上、無理をさせる時期ではないということ。激しい発汗が目立つように暑い時期も得意ではなさそうなだけに、ここは無理に上昇を促さず維持の調整でしのぐというのが陣営の判断か。動き自体も制御は利いているし、動きも相変わらず豪快そのものとダウン気配は一斉感じられず。前走のデキを変わらずキープ。


■7枠9番パラスアテナ
厩舎:高柳瑞樹(美)
騎手:武豊
馬主:広尾レース(株)
生産:木村秀則

足元の関係でダート戦から使い出された同馬だが、やはりスペシャルウィークの肌にルーラーシップでパワー特化型のわけがなかった。身体の不安が解消するとスピード感溢れる走りで早々と芝で台頭してくる。3連勝で重賞初制覇なるか、しかも高柳瑞厩舎としても重賞勝ちのタイトルはソロソロ欲しいところ。そんな嫌でも力が入りそうなタイミングが今回である。だが思ったほど陣営に力が入っている様子はない。もちろん諦めているとか、そういった類のものとも違う。何と言うか、ただただいつも通りに淡々と調整を積み重ねてきているようなイメージなのだ。この辺りは競馬に真摯な調教師の人柄が滲み出ているといったところか。テンションの上がりやすさを考慮して中5週ながら短期放牧に出して忘れることなくメンタル面のケアは行われているし、その甲斐あって帰厩後の調整も4週で5本もの量をこなせているように順調そのもの。そして何といっても直前の内容が濃い。全体の時計こそ平凡だが3F重点ではなく前半から遅くはないペースを最後まで維持させるハードなもの。これをピタリと僚馬に合わせきってフィニッシュしてみせた。その集中力は惚れ惚れとするほど。心身共に抜かりなし。重賞獲りに王手。


■8枠12番ルリアン
厩舎:佐々木晶三(栗)
騎手:坂井瑠星
馬主:(有)サンデーレーシング
生産:ノーザンファーム

ひと間隔あいている今回も中3週と詰まっていた前走時と同様に併せ馬の調教は行わず。元々が気負うぐらいの前向きな性格、おそらく経験を積む毎に走ることへのモチベーションが上がってきているということであろう。つまりは精神面をリセットできているここも併せ馬で悪戯に刺激することを避けてきたということ。そう聞くとテンションの上がりすぎによるイレ込み等ネガティブなことばかり想像してしまいそうだが、この中間に関してはそこまで深刻な様子は見られない。あくまで予防策といったところ。何せ2週前には長めから行って5F65秒台、1週前など6F78秒台で5Fなど破格の64秒台である。これを単走ながら顎をグッと引いて脇目も振らずに真一文字に駆けてしまっているのだ。これで併せ馬の形で闘争心をアオろうものならどんな時計が出ていたか。そうなれば間違いなくオーバーワーク。現状では走りに真面目過ぎる、故に単走で歯止めをかけたということ。500キロを越える大型の牡馬ながら体型は牝馬のような線の細さなのも、この性格が原因であろう。とはいえ身体は仕上がり過ぎているぐらいだし直前でバランスを崩してもすぐに指示通り立て直せたように冷静さもOK。ならば能力発揮に支障なし。好戦可。







坂井千明さん

【CBC賞の追い切り診断】状態の良し悪しに、ハンデが見込まれた馬と恵まれた馬が明暗クッキリ
■アウィルアウェイ【C】
相変わらずの動き。頭が高くてバランスが悪くて、前脚もトモもまともに開く。追ってから上に行ってしまうし、バタバタした走りで褒められるところがない。いいことがひとつも言えない。これで重賞を勝てるんだから、わからないモンだね(笑)

■アンヴァル【B】
体の使い方が良かったし、追ってからの反応も良かった。あまり集中していなさそうだったから、鞍上に合図を出されれて余計に反応が良かったんだろうね。

■エイシンデネブ【C】
体は使えているんだけれど、全体的に力が入っていない。

■クリノガウディー【A】
前回よりも体が使えているし、気分良く走れている。それに反応が良くなった点も好印象だね。58キロのハンデがどうか…だけれど、抜けた馬がいないからアッサリがあるかもしれない。

■ジョイフル【A】
体の使い方が良かったし、力強い走りができている。ただ、2走続けて2ケタ着順でも56キロのハンデは少し見込まれたかなという感じはするね。

■ショウナンアンセム【C】
体は使えていたけれど、トモは今ひとつ。頭が高いのはトモのせいだろうね。さすがに1年ぶりの競馬では、ちょっと厳しいんじゃないかと思うよ。

■ダイシンバルカン【C】
走りが硬くて、脚の伸ばしが物足りない。脚を上げて、その場で下におろしているような。だから推進力がうまく前に行っていないんだろう。

■タイセイアベニール【A】
体をしっかりと使いつつ、力強くて反応がすごく良かった。脚の運びもスムーズで、走りにブレがなくてバランスがいい。

■ディメンシオン【C】
体は使っていたけれど、伸びという点では今ひとつ。背中があまり使えていないから、追われてから余計に首が使えず手先だけで走っているようになる。ちょっと今ひとつかな。

■ナインテイルズ【C】
トモが開く走りで、動きが硬い。追われてからの反応がなくて、最後までダラっと走ってしまっているね。

■ノーワン【C】
走りが硬いし伸びもない。こぢんまりとした動きになっている。前はもっと動けていたけれど、あまり良くなってこないね。

■ミッキースピリット【A】
トモの蹴りが右に流れているところは気になるけれど、体全体を使った走りができている。これで54キロのハンデは恵まれたなという印象だね。

■ラブカンプー【C】
体は使えていたし、この馬なりに…というところ。ただ、いい頃はもっと動けていて力強さがあった。

■レッドアンシェル【A】
トモが開いて、これだけ開くと前掛かりになるから、どうしてもバタバタした走りになってしまうんだね。ただ体はしっかりと使えているし、追われてからの反応も良かった。この馬なりに順調でしょう。

■ロケット【B】
前走は初オープンでも差のない競馬ができていた。少し左にササっていたけれど体も使えているし、この馬なりに順調という感じだね。52キロのハンデは恵まれたと思う。

ここはクリノガウディーとミッキースピリット、この2頭が抜けて良く見えた。ただクリノガウディーは馬場次第のところもあるだろうけど、58キロがどこまで影響するか。逆にミッキースピリットの54キロは恵まれたね。あとはタイセイアベニールが、すごく順調にきている。ハンデがどうかだけれど、ジョイフルも悪くないね。レッドアンシェルは反応という点では前より良くなっていた。


【A】=水準以上の動き。調整過程は良好
【B】=デキは平凡。特筆すべきポイントなし
【C】=状態面に不安アリ
【危】=好調時とくらべて著しく状態が悪い。危険な人気馬
【VIP】=先々が楽しみな素質馬


【ラジオNIKKEI賞の追い切り診断】馬場次第でガラリと変わりそうな大混戦のハンデ重賞
■アールクインダム【B】
少しもの足りないようにも見えるけれど、体も使えているし、この馬なりに…というところでしょう。

■アルサトワ【C】
首の使い方が今ひとつ。動きが硬いんだね。それから背中があまり上手に使えていない。切れるタイプではないから、出していって自分の競馬ができるかどうかというタイプに見えるね。

■グレイトオーサー【A】
頭が高くて首の使いも今ひとつなのは、少し力んで走っているからだろう。ただ、走り方は良かった。軽い馬場のほうが力を出せそうだね。

■コスモインペリウム【C】
強調する部分はなく、やや迫力に欠ける感じはあるけれど体は使えていたし、この馬なりに順調そう。

■コンドゥクシオン【B】
3頭併せの真ん中で見えづらいところもあったけれど、少しトモも開き気味で力強さには欠けるね。ただ、この馬なりに順調そうには見える。

■サクラトゥジュール【A】
掛かってずっと頭を上げて走っている。それでも軽い走りができているね。ムキになりそうなところで、競馬に行ってどうかな…という気はする。走りもそうだけれど気が悪いところからも、馬場が重くなってしまったら、ちょっと厳しいかもしれない。

■バビット【A】
すごく気分良さそうに走れている。少し重いかなという感じもするけれど、輸送も考慮してのことだろう。このひと追いでちょうどよく仕上がるんじゃないかな。

■パラスアテナ【A】
少し頭は高いけれど、体はしっかりと使えている。この馬は気性的に気持ちが先に出てしまうところがちょっと気になるかな。

■パンサラッサ【C】
体は使えていたけれど、首の使い方が今ひとつだった。追ってから頭が上がってしまったりヨレて苦しそうにするあたりは、まだ力が付ききっていないんだろうね。

■ベレヌス【B】
前走、初芝で勝ち上がったのも頷ける。素軽い、ともまた違って走りに力強さが感じられないね。

■ルリアン【A】
体の使い方が良かったし、手前を替えても走りがブレず、バランスがすごく良かった。

馬場の影響でだいぶ変わってくるところはあると思うけれど、追い切りから見た中では2戦2勝のグレイトオーサーに、未勝利から1勝クラスを連勝の連勝のルリアンとパラスアテナ、それからバビット。サクラトゥジュールは重い馬場になってしまうと持ち味が殺されてしまうだろうから、馬場次第のところもあるだろうね。これはグレイトオーサーのも言えること。


【A】=水準以上の動き。調整過程は良好
【B】=デキは平凡。特筆すべきポイントなし
【C】=状態面に不安アリ
【危】=好調時とくらべて著しく状態が悪い。危険な人気馬
【VIP】=先々が楽しみな素質馬




【CBC賞】阪神芝1200mコースデータ&注目馬
狩野雄太さん


◆CBC賞のポイント◆
今年のCBC賞(G3、阪神芝1200m)は、例年の中京ではなく阪神で行われる。向正面半ばからスタートしては最初のコーナーまでの距離が243mと短いため、基本的には距離ロスなく立ち回れる内枠の先行馬が有利のコースとなる。

しかし、今年は宝塚記念から連続開催となるため、先週までの雨と土曜の競馬で内ラチ沿いの芝が掘り返され荒れてくると、一転して外差しが決まる場合も考えられる。荒れ馬場適性もレースの勝敗を左右しそうだ。

◆CBC賞の注目馬◆
グランドロワ

阪神では[3-3-1-4]と抜群の安定感を誇るコース巧者。4走前には今回と同じ阪神芝1200m(重馬場)で3勝クラスを逃げ切った。見せ場を作りながらゴール直前で力尽きた前走は、好走経験のない東京戦。得意条件に替わる今回は先行粘り込みが期待できる。


【ラジオNIKKEI賞】福島芝1800mコースデータ&注目馬
狩野雄太さん


◆ラジオNIKKEI賞のポイント◆
ラジオNIKKEI賞(G3、福島芝1800m)は、過去に小回りコースで高い適性を示した人気薄の激走が目立つ。

2019年2着マイネルサーパス(9人気)は、2歳時に福島芝1700mの1勝クラスをレコード勝ち。18年3着キボウノダイチ(9人気)は小倉芝1800mの新馬戦を勝ち上がり。17年3着ロードリベラルも、マイネルサーパスと同じく福島芝1700mで勝利経験があった。

3歳春シーズンは東京など直線の長いコースの開催が多い。そこで適性が合わず大敗していた馬でも、得意の小回りコースに替わって一変するパターンが頻発する。

◆ラジオNIKKEI賞の注目馬◆
コンドゥクシオン

昨夏の福島芝1800mで新馬戦を勝ち上がり、2勝目は雨の中山芝2000m。前走の青葉賞は実績のない東京コースで11着に敗れるも、小回りコースはベスト条件。過去の穴馬と激走パターンが一致する伏兵候補だ。







栗山求さん

福島11R ラジオNIKKEI賞(G3) 芝1800m OP ハンデ

◎12ルリアン
○8グレイトオーサー
▲5サクラトゥジュール
△9パラスアテナ
△3アルサトワ
△4コンドゥクシオン

<見解>
◎ルリアンは
「キズナ×フレンチデピュティ」。

この組み合わせは
現時点で7頭中5頭が勝ち上がり、
連対率28.6%と好成績を挙げている。

キズナの父ディープインパクトは
フレンチデピュティの肌と相性が良かったが、
息子のキズナもこの傾向を受け継いでいる。

キズナ産駒は現時点で
福島芝は16走して一度も連対していないが、
サンプルの少なさと巡り合わせの問題で、
本馬は阪神芝2000mと2200mという
内回りコースを勝っているので問題ない。

母フレンチバレリーナは不出走ながら、
ダービー馬フサイチコンコルド、
皐月賞馬アンライバルドを兄弟に持つ良血で、
近親にはヴィクトリー、
リンカーン、アンブロワーズ、
アドミラブルなど多くの重賞勝ち馬がいる。

この馬もサドラーズウェルズを含む血統構成なので、
少々渋った馬場となっても問題ない。








競馬コラム「水島晴之の単複で買え」

重賞級の能力あるミラアイトーンを狙う/巴賞

函館11R (3)ミラアイトーンを狙う。ここ2戦はマイルに距離を延ばして谷川岳S3着、米子S5着と結果を出した。550キロの大型馬でテンに急がせるより、自分のリズムで走れる中距離が合う。小回り洋芝の1800メートルは、この馬の脚質にぴったりの印象だ。もともと「重賞級」の評価を受けていた能力の持ち主。この条件で新境地を開く。単2000円、複5000円。

福島10R (4)シセイタイガが差し切る。昨年のさくらんぼ特別(不良)の3着馬。コース、道悪適性ともにある。前走の由比ヶ浜特別(7着)は中1週の強行軍の影響か、少し硬さがあった。その分、伸び切れなかった。今回は中3週と間隔を空けて動きはいい。中団でうまく脚がたまれば突き抜ける。単3000円。(ここまでの収支 マイナス16万500円)







水上学の血統トレジャーハンティング

日曜福島11R ラジオNIKKEI賞(G3)

◎本命馬
②ディープキング
(牡3、栗東・藤原英厩舎、戸崎騎手)
土曜午後から雨の福島。日曜も午後からは本降りとなる予報で、おそらく重馬場となるだろう。加えて小回りなので、そちらへの適性も求められる。

兼備しているのが②ディープキングとみる。意外かもしれないが、ディープインパクト産駒は福島の芝1800mや2000mは得意としており、特にラジオNIKKEI賞では4勝、2着1回を挙げている。コースやレースの適性は問題なしだ。

道悪についてだが、全姉サトノダムゼルは3歳夏という遅いデビューから3連勝、そこには重馬場が2つ含まれている。また全兄にはサトノキングダムがいて、こちらは唯一の道悪は大敗しているが、それがラストランとなっていて、ノーカウントと判断する。ダムゼルの戦績、そしてドイツ牝系から判断して、道悪も大丈夫とみる。

ディープキング自身も道悪は1走し完敗だが、これが2歳秋の新馬戦だから無視していい。今の時期なら、道悪もこなすはずだ。何より半兄アニマルキングダムは北米ダービー馬にしてドバイWC勝ち馬という世界的良血。

またサトノキングダムは 2歳年末デビューで勝利は3歳になってから、また同じ福島1800mを勝ってオープン入りしていた。そしてサトノダムゼルは前述のとおりであり、晩成血統なのも確実。まさに今から本格化していくタイプだろう。トップハンデより2キロ軽いのも大きい。器用なので内枠もプラス、ここはチャンス大だ。

$お宝馬
①バビット
(牡3、栗東・浜田厩舎、団野騎手)
小回り巧者の産駒が多く、芝道悪巧者の産駒も珍しくないナカヤマフェスタの子。母の父タイキシャトルも道悪で大きな後押しとなる。逃げ脚質がやや気になり本命にはしなかったが、馬群がバラけたり、他の同脚質馬が道悪を苦にしたりした場合は楽な流れも予測され、お宝馬に指名する。

相手上位は ⑨パラスアテナ、⑪バンサラッサ。 押さえに ④コンドゥクシオン、⑤サクラトゥジュール、③アルサトワ、⑫ルリアン、⑦ベレヌス。人気になるであろうグレイトオーサーを軽視し、その分手広くいきたい。





境和樹の穴馬券ネオメソッド

日曜・阪神11R CBC賞(GⅢ)(芝1200m)

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京都競馬場の大改修工事を見据えて、今年は中京開催に替わって阪神開催が継続される夏の変則番組編成。これに伴い、CBC賞も阪神競馬場で行われます。

当然のことながら、同レースサンプルはないわけですから、別のアプローチが必要になります。

ヒントは、同じ阪神芝1200で行われる唯一の重賞であるセントウルSと、夏のスプリント重賞にあるのではないか、これが今回のアプローチ。

両者に共通するもの、それはサクラバクシンオーの血です。

2020cbcsho02.png

阪神芝1200で行われる唯一の重賞がセントウルS。このレースにおいて、18年、7人気の人気薄を含み2頭が同時好走を果たしたほか、13年ハクサンムーン、16年ビッグアーサーと2勝をマークしているのが、サクラバクシンオーの系統。

ちなみに、半分くらいは余談のレベルですが、CBC賞は、2011年にも今年と同じく阪神芝1200で代替されています。この年は、1人気1着ダッシャーゴーゴー、4人気2着ヘッドライナーと、サクラバクシンオー産駒のワンツー決着に終わっています。

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サクラバクシンオーは、夏場のスプリント重賞ではいまだに無視できない勢力を築いています。母父に入るケース、後継種牡馬のショウナンカンプなどに名を変えて、いまだに好走例が多いですね。

阪神芝1200という舞台設定、そして、夏競馬真っ盛りという時期、ここに着目して今年のCBC賞は、サクラバクシンオーの血に注目してみようと思います。

③ラブカンプー
(父ショウナンカンプ)

⑫ダイシンバルカン
(父サクラバクシンオー)

⑫ダイシンバルカンは、母父マイネルラヴも、阪神芝1200重賞と相性のいいシーキングザゴールドの流れを汲んでおり、同コース重賞に対する血統適性は密かに結構高いものがあると見ています。

OP昇級後の成績は冴えませんが、別定56キロで走った昨秋の京阪杯が0.6秒差、2着からは0.3秒差。元々意外性のあるキャラクターで、ハンデ52キロなら複穴として狙ってみる価値がありそうです。


福島11R ラジオNIKKEI賞(GⅢ)(芝1800m)

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ラジオNIKKEI賞は、平均~前傾ラップから持続性能が問われるレース。

血統的には、その持続力勝負の中で容易にバテないスタミナと底力が重要。
ナスルーラ系が全体的に好相性で、中でも最近は、底力の権化と称されるブラッシンググルームの血が効果的に利いています。

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昨年は該当馬が揃って圏外に沈んでしまいましたが、一昨年9人気3着キボウノダイチ、15年4人気2着ミュゼゴーストと2頭の好走馬を輩出しているバゴを筆頭に、最近、特に保持、内包馬の好走例が多いのがブラッシンググルーム系。

先週の宝塚記念を制したクロノジェネシスがそうであるように、道悪でもパフォーマンスが全く下がらないスタミナと底力がこの系統の武器。それが、持続性能の問われるこのレースにおいて、ゴール前ひと踏ん張りの下地になるという構図です。

2020rnikkeisho03.png

一方、馬キャラ的に見逃せないのが、同舞台である福島芝1800実績。昨年は9人気2着マイネルサーパスが前年に同舞台で行われた特別戦きんもくせい特別の勝ち馬でした。
3歳馬にとって、花形はクラシックを見据えた主場のレース。それもあって、この時点でのローカル実績は、能力や期待値の面でマイナスに評価されがち、不当な人気落ちに繋がります。
しかし、実際に戦うのは福島芝1800という舞台。広いコースとは違った適性が求められることで同舞台での好走経験は何より大きな武器になるというわけです。

血統的にはスタミナと底力に秀でたブラッシンググルーム系。実績面では同舞台の福島芝1800好走経験に注目。これらのテーマから、今年の候補馬を抽出。

③アルサトワ
(母母父ブラッシンググルーム)

④コンドゥクシオン
(福島芝1800で新馬勝ち)

⑩コスモインペリウム
(福島芝1800で初勝利)

⑩コスモインペリウムは、当地で未勝利勝ちを収めたコース実績が大きな武器。

2走前は高速上がりの競馬で2着、前走は不良馬場で勝利と、馬場や展開を問わず力を出せるのも、豊富なキャリアが為せる業でしょう。
素質では見劣っても、その経験値と自在性で対抗する余地は残っています。ハンデ53キロなら一発あっても不思議ありません。





採れたて!トレセン情報

美浦『聞き屋』の囁き
【ラジオNIKKEI賞】
侮れないGⅢ②


ラジオNIKKEI賞は、オークス、ダービーに間に合わなかった馬たちのためのレースではあるが、勝ち馬の多くは出世しており、秋の重賞戦線につながる大事なレース。

フルゲートを大きく割っており、またトップハンデが54キロと質・量ともに例年以下に映るが、けっして質は低くはない。

パラスアテナは当初今週土曜日の自己条件、松島特別を戸崎騎手で出走予定だった。

ところが、一応という形で、前走で騎乗して勝った武豊騎手に打診したところ、パラスアテナに騎乗したい、と快諾があり、しかも、51キロになっても乗れる、とまで言われたというのだ。

というのも、ラジオNIKKEI賞に出走する牝馬は過去の例からハンデが51キロになることが多く、そうなった場合、乗れる騎手が限られてしまうため選択肢が少なくなってしまうのだ。

これによって自己条件の戸崎騎手がキャンセルとなり、武豊騎手での参戦が決定。

結果的にハンデは52キロとなり予想よりも1キロ重いわけだが、武豊騎手騎乗となれば、むしろプラスの可能性の方が大きい。

他にも、団野・坂井・西村淳騎手など、勢いがある若手の参戦により、少頭数ではあるが激しい競馬が予想される。若手が主張してハイペースの力勝負となるのか、ベテランが主張してスローペースの瞬発力勝負となるのか。展開を読み解くことが馬券のカギとなりそうだ。

関西事情通のちょっとイイ?話
【CBC賞】
近走大敗には理由が!?侮れない1頭がいる


梅雨時期の開催なだけに道悪で行われることも多い季節。なのでこの時期は特に道悪適性の有無が重要なファクターになる。

昨年はどろんこの不良馬場の中で行われたCBC賞、その勝ち馬レッドアンシェルが今年も出走してきている。

道悪適性は、その昨年のCBC賞の勝ち方を見れば一目瞭然。悪いわけはない。

ただその後に大敗を続けていること、そして今年は阪神で行われる事もあってか、昨年の勝ち馬であってもこでは伏兵扱いとなっている。

しかし、侮ってはいけない。

まずこの2戦の大敗の理由。

昨年のCBC賞を勝った後に脚元に不安が出て休養に入り、秋は全休となったのだが、漸く復帰したシルクロードSではスタートでトモを滑らせ、その後歩様に違和感があったようで、ほとんどレースにならなかった。着順は18着の最下位も度外視していい結果。

前走の京王杯SCも11着に大敗しているが、そもそもマイルから1400mで詰めの甘かった馬が、1200mに距離を短縮して準オープン・重賞と連勝しひと皮むけた馬、距離適性的に仕方のないところもあった。

昨年とは違うコースでもここは芝1200m、そして馬場も昨年と同じ道悪濃厚ともなれば状況的には見直せる。

この中間のケイコでは先週坂路で一杯に追われ50秒台をマーク、しかも終い1Fも12秒台前半でまとめ、状態も上がってきている様子。

ディフェンディングチャンピオンが伏兵扱いされているが、ここ数戦の大敗の姿とは違う姿を見せてくれそうだ。

注目してみたい!










日曜メインレース展望・柏木収保

【CBC賞・ラジオNIKKEI賞】成長力と不屈の闘志で今度こそ

鶴藤から続く伝統の牝系


 また今週も雨に大きく影響され、先週の宝塚記念よりもっとタフなコンディションになる危険もある。

 CBC賞が阪神で行われたのは、過去に一回だけ。2011年にダッシャーゴーゴー(父サクラバクシンオー)が勝った年がそうだった。ダッシャーゴーゴーは2番人気の高松宮記念(この年は阪神)を、道中の斜行で4位入線ながら、11着に降着になっている。だが、CBC賞は1番人気に支持され、力強く伸びて反撃している。

 人気馬の単なる偶然で、今年のクリノガウディー(父スクリーンヒーロー)とは関係ないが、斜行の降着は不名誉でも前走のGI高松宮記念は中身があった。初めての1200m挑戦、初めての重馬場だった。

 ゴール前は4頭が横一線、同タイム3位入線のグランアレグリアは、次走で安田記念を快勝し、同じく1分08秒7の同タイム4位入線のダイアトニックは、函館スプリントSを楽勝している。1位入線4着降着のクリノガウディーは【1-2-1-9】。1勝馬にハンデ58キロはきついが、高松宮記念はいただけない4着でも、初の1200mをこなしたレース内容そのものは評価されたハンデといえる。

 父スクリーンヒーローが2008年のジャパンCを制したのは4歳秋のこと。代表産駒モーリス(2歳秋にはムーア騎手でさえかかって凡走)が無敵の7連勝を開始したのも、ゴールドアクターが急速に強くなって2016年の有馬記念を勝ったのも4歳時だった。

 クリノガウディーの勝ちみの遅さ、勝ち運の乏しさは、父系の特徴そのものといえる。母方は、朝日杯FS2着で脚光を浴びたとき、そのファミリーは7代母の鶴藤(競走名ワルド、1938年第一回オークス3着馬)が、11戦不敗の伝説の女傑クリフジの全姉だと知られることになった伝統の牝系。それもあって、クリフジ一族の直系子孫クリノビリオネアの産駒はすべて栗本オーナーが所有していると伝えられる。

 成長力のある父系と、牝系が伝える不屈の闘志と、57キロでの初の重馬場をこなして1位入線の底力を評価したい。

 内枠の芝は気になるがレッドアンシェル、外のディメンシオン本線。置かれるのは死角でもタイセイアベニールは渋馬場OKだろう。穴馬の筆頭は、重巧者、阪神巧者で、連闘策をとってきたグランドロワの逃げ。

 福島の芝も、急な回復の可能性は低い。ラジオNIKKEI賞は2006年以降ハンデ戦となったが、今年は56キロのキメラヴェリテが回避したため、なんとトップハンデが54キロという特殊なハンデ戦になった。ノーチャンスの馬も、示された能力上位馬もいないレースともいえる。前走、良馬場で快時計のグレイトオーサーと、サクラトゥジュールは同じ堀厩舎所属。同じように首の高い走法で、ともに気性は若い。主戦格のD.レーン騎手は前者に乗ってきたので、当然グレイトオーサーは有力馬だが、案外、サクラトゥジュールの方が渋馬場をこなす気がする。

 穴馬は重馬場OKのコンドゥクシオン。団野騎手のバビットは、父は重の凱旋門賞2着ナカヤマフェスタ。母の父タイキシャトルは渋馬場のジャックルマロワ賞勝ち馬。そのうえ、パワーあふれる名馬を送る大変な名門ファミリーに属している。
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