単勝二頭流

人気馬過信禁物! 単勝二頭流の神戸新聞杯はこれだ!

単行本『単勝二頭流』担当編集者(以下、編) 石橋さん、スポーツマスターさんの編集部通信にも書かれていましたけど、3日間を通して単勝は安定のプラス収支。◎コスモカレンドゥラ(レインボーS。7人気1着)とか、セントライト記念の◎バビット(4人気1着)とか走ってましたよね。

石橋 武(以下、石) ん〜、どっぱずれたレースもあるし、3連単高配当という点では相当物足りないので、到底満足とは言えないけどね。まあ、本命馬が走らないとどうしようもない馬券を買っているので、ちゃんと(本命馬が)馬券に絡めたこと、そして単勝プラス収支は、良かった点ではあるかな。

編 ◎コスモカレンドゥラはダントツ人気を抑えての勝利で、◎バビットは見解でも楽勝もあり得ると書いていた通りの結果。中山で要求される適性はばっちり掴んでいる印象ですが、どうです?

石 開幕週は前日に雨が降ったとはいえ、例年通りの速い馬場を想定していたんだけど、それが完全に見込み違いで(苦笑)。例年よりかなり時計のかかる馬場になっているので、僕としてはこっちのほうが予想しやすくなったかな。高速馬場だと、前に行っただけの馬に残られちゃうこともあるし。

編 あ〜、そういうことか。じゃあ、引き続き今週も期待できそうですね。

石 はい、もちろん。

編 と、中山の話をしつつ、ここでお話を伺うのは中京なんですけど(笑)。

石 (笑)。神戸新聞杯ね。これも例年とはまったく傾向の違う中京芝2200mで行われるからね。強い馬も出てくるけど、一発狙ってみたいレースではあるよね。

編 ちなみに例年とはどういう感じで変わってきます?

石 いつもこのレースが行われている阪神芝2400mは瞬発力のある馬が好走しやすいんだ。だから(同様にスピードと瞬発力の勝負になる)ダービー上位馬が出てきたら、普通に好走できたんだけど、中京芝2200mはタフな馬場をこなすパワーと持続力が必要となってくる。まったくベクトルが違うレースなんだ。

編 だから荒れる可能性があるのか。

石 そうそう。

編 ではそこを踏まえて現時点での注目穴馬を教えていただけますか?

石 まずはファルコニア。京都新聞杯は3着に負けたとは言え、厳しい流れを前で受けて最後まで抵抗していたよね。

編 ええ。最終的には差されてしまいましたけど。

石 その負け方がいいんだよね。要は末脚のある馬にキレ負けしたというのが。

編 そうか、中京芝2200mではそういう流れにならないのか。

石 流れというか適性だよね。今回はファルコニアの持続力が活かせる舞台に替わる。スプリングSとか向かない舞台でも好走できる能力があるだけに、適性の高いここは好走が期待できるよね。

編 なるほど。負け方か。そういう考えはなかったです。

石 あとはパンサラッサ。前走を見てもわかるようにキレとは無縁の馬だけど、前走は着差こそ開いたけど、自ら上がっていってしぶといところを見せていたし、他馬の切れ味が削がれるこのコースなら巻き返せるんじゃないかな。

編 前走で重賞2着とはいえ、ここに入ればかなり人気を落としそうですよね。これは面白い。

石 あとはキレ味勝負の青葉賞で大敗、反対に持続力が要求された前走で向かない(不利な)流れ、ポジションから勝ち切ったアイアンバローズ。未勝利を善戦しつつも脱するの時間を要したようなタイプはいいよね。現時点ではこの3頭に注目しておこうか。

編 ちなみにまさかコントレイルが負ける可能性もあります?

石 そりゃ、競馬だから(笑)。ただ、能力的には抜けているけど、舞台は合わない。そんなラクな競馬はできないと思うし、実際、僕もまだ人気馬の本命はコントレイルを含め3頭横並びの状態。コントレイルの2着、3着付けというのも面白いよね。ま、明日の馬場も見つつ、週末までに結論を出しま〜す。






亀谷敬正さん

【オールカマー予想】オールカマーは非根幹距離の重い馬場でも適応力が高い血統を狙う

「適性」の他に重要な要素「気持ち」とは…


 JRAの芝にレースに出走するGI級の馬達は400mで割れる根幹距離(芝1600m、芝2000m、芝2400m)直線でもスピードが発揮できる軽い馬場。JRAの芝の血統は根幹距離の広いコースで能力を発揮できるように、進化、淘汰されているわけです。

 ただし、競馬で要求される能力の方向性は一定ではありません。JRAの芝競馬も常に根幹距離の軽い馬場で行われるわけではないのですから。

 たとえば、今年の宝塚記念はクロノジェネシスが圧勝。他の5人気以内に支持された人気馬達は、大差で馬券圏外に沈みました。JRAの芝競馬で要求されない能力が要求されたため、途中で競馬を「諦めて」しまったからです。

 主流ではない適性や重い馬場の場合「適性」はもちろん重要ですが「諦めないガッツや適応力」も重要な要素になります。

 俗にいう、重い馬場への適性は、スピードとは相反する馬力も大事ですが、いつもとは異なる馬場、状況への適応力でも諦めない「気持ち」も大事。血統は身体能力だけではなく、気持ち(気性)も傾向はあります。非根幹距離の重い馬場でも諦めない気持ちに優れた血統にも注目です。

 カレンブーケドールは母父がスキャットダディ。同種牡馬の代表産駒には無敗でアメリカ三冠を優勝したジャスティファイ。さらにUAEダービーを18馬身差以上で圧勝したメンデルスゾーン。アメリカ産馬ながら2歳で欧州G1を優勝してカルティエ賞を受賞したレディオーレリア、そして日本でも高松宮記念を優勝したミスターメロディがスキャットダディ産駒。

 芝、ダート問わず、開催国も問わずにスーパーG1馬を多数出せるのはスキャットダディの身体能力の高さはもちろんのこと、様々な馬場や状況に、対応できる気性(気持ち)も優れているから。

 カレンブーケドールは本質的には軽い馬場の根幹距離でベストパフォーマンスを発揮できるタイプ。ただし、現在のJRAに出走する芝中距離GIクラスの馬の中では、非根幹距離やタフな馬場など、主流の能力を発揮するのが難しい状況へも適応力が高いタイプ。重い馬場の非根幹距離は、他の馬よりも能力発揮へのマイナス幅が少ない分有利です。






重賞戦略アドバイザー・平井雄二のBe The Winner

【オールカマー】知らなきゃ損!波乱のカギを握るスペシャリストの存在

今週のオールカマー(G2)は、少頭数ながら上位拮抗の好メンバーが揃いました。

それだけに、いつも以上に「買い目を増やさず穴馬を仕留めたい」と思っているファンの方は多いのではないでしょうか?

そのためにも、馬券のポイントとなる“中山芝2200mの特殊な傾向”をしっかり把握しておきましょう。

中山で行われた過去9回の《前走のコース別成績》では、「阪神芝2200m=宝塚記念組」が【4.3.2.4】複勝率69.2%が突出しています。

この要因は、同じ《2200m》なのはもちろん、《非根幹距離》と呼ばれる条件が密接に関係しています。

ご存知の方もいると思いますが、大レースの多い1200m、1600m、2000m、2400mが“根幹距離”。それ以外が“非根幹距離”と区分けされています。

要するに、非根幹距離は競走馬にとって特殊な舞台となり、そこで能力を発揮できる馬がスペシャリストとなるわけです。オールカマーで宝塚記念組が強い理由はココにあります。

近年のオールカマー好走馬を見ても、17年1着ルージュバックは1800m重賞を3勝。16年1着ゴールドアクターは有馬記念と、非根幹距離を得意とした馬が目立っています。

今年は宝塚記念組の出走はゼロですが、ここまでお読みいただいた方であれば察しが付くでしょう。『非根幹距離で好結果を残している馬』には要注意です。

上位人気のミッキースワローやカレンブーケドールも2200m巧者ですが、ステイフーリッシュやサンアップルトンといった伏兵を見逃すわけにはいきません。







田原基成さん

コントレイルほか、2020神戸新聞杯出走予定馬18頭分析
・アイアンバローズ
未勝利戦、メルボルンTと勝ち時計は平凡。高速馬場の中京芝では厳しいだろう。

・イロゴトシ
2歳秋以降、中央場所では歯が立たない現状。こちらも厳しい。

・ヴェルトライゼンデ
先週のセントライト記念は日本ダービー組が上がり馬バビットに一蹴された。現3歳牡馬路線はコントレイルとサリオス以外、どんぐりの背比べ状態と言える。同レース3着の実績を鵜呑みにするのは危険だ。

・エンデュミオン
前走は本来なら勝ち切っていなければいけなかったレース。仕切り直しの参戦がどう出るかだが、左回りの芝2200mを経験したアドバンテージは評価すべきだろう。何らかの印を打っておきたい1頭だ。

・グランデマーレ
過去10年の神戸新聞杯において、キャロットファーム所属馬の成績は【4-0-1-2】。ラスト3Fのなかに1F10秒台を刻んだ新馬戦、レコード勝ちの前走葉牡丹賞とこれまでのパフォーマンスは申し分なく、侮ってはいけない。

・コントレイル
もはやその「勝ち方」に焦点が当てられるレベルの馬。脚質に柔軟性があるうえ、5戦すべて上がり3F最速と破壊力も兼備。死角らしい死角は見当たらない。

・シンボ
過去10年の神戸新聞杯において、前走北海道組の成績は【0-1-0-25】。芝質の違いがダイレクトに影響しているようだ。前走以上を望むのは酷か。

・ターキッシュパレス
稍重-不良での成績【3-0-0-1】に対し、良馬場では【0-0-0-2】。わかりやすい道悪巧者で、好天が予想される今週末の馬場コンディションはこの馬にマッチしない。

・ディープキング
こちらは稍重-重での成績【0-0-1-1】に対し、良馬場では【1-1-0-0】。ターキッシュパレスと正反対の特徴を持つ馬だ。母系は左回りの高速馬場に強いドイツ血統……賞金加算が絶対条件の背景も含め、軽くは扱えない。

・ディープボンド
中京芝重賞で【0-0-0-7】と不振を極めるキズナ産駒。4頭出走したローズSも揃って掲示板外に敗れてしまっている。京都芝巧者である点を鑑みたとき、狙いは菊花賞だ。

・パンサラッサ
勝ち馬バビットが先週のセントライト記念を逃げ切り、4着馬パラスアテナは紫苑S2着……ハイレベルレースだったラジオNIKKEI賞での連対には大きな価値がある。脚質も含め今後も高配当メーカーになる馬だと思われるが、上がり3F33秒台はおろか34秒台に対応できるイメージすら湧かない。ここは連下に抑える程度の評価か。

・ビターエンダー
こちらはパンサラッサとは正反対で速い上がりを得意とするタイプ。左回りでの馬券圏外が押せ押せのローテーションだった日本ダービーに限定されており、中京開催の神戸新聞杯の恩恵を受ける1頭と言えるだろう。内めの枠を引き当てることができればチャンス到来だ。

・ファルコニア
全姉カーロバンビーナ、全兄トーセンカンビーナはともに芝2400m勝ち馬。1800→2200m替わりで着順を上げた前走を見るより、この馬にも高いステイヤー適性があるのだろう。多くのファンが思うであろう「菊花賞の2着争い」にフォーカスしたとき、是非とも芝3000m戦の出走馬に名を連ねてほしい1頭。9月の芝重賞成績【1-1-1-0】の鞍上川田将雅が跨る点も含め、陣営も権利獲得に力が入る一戦だ。

・マイラプソディ
過去10年の神戸新聞杯において、友道厩舎所属のノーザンファーム生産馬の成績は【1-1-2-2】。これに該当するだけでなく、7-9月と暑い時季に連勝実績がある点も魅力だ。巻き返しを警戒。

・マンオブスピリット
ファルコニアによく似た京都芝外回り巧者。こちらは賞金面で出走に障壁はなく、今回は菊花賞への叩き台と捉えたい。

・メイショウボサツ
中京芝では【2-1-0-0】連対率100%。レコード勝ちに重馬場での勝利と勝ち方のレパートリーも多く、ノーマークは禁物だ。

・レクセランス
すみれS勝利に春の東京GI惨敗……昨年の菊花賞2着馬サトノルークスと瓜二つの戦績だ。先週2勝クラスを制したアリストテレスを下した実力は本物。見限るには早計だ。

・ロバートソンキー
実績面で見劣りする感は否めないが、5月に未勝利脱出→休み明けで夏競馬2着の臨戦過程はローズS2着馬ムジカとまったく同じ。圧巻の末脚で突き抜けた2走前のパフォーマンスを加味したとき、穴をあける可能性は考えておきたい。


カレンブーケドールほか、2020オールカマー出走予定馬9頭分析
・アウトライアーズ
前走小倉記念で掲示板内を確保した同馬を除く4頭の次走成績は【0-0-0-4】。展開が向いた一戦であった事実は否めず、苦戦は免れられないだろう。

・オウケンムーン
2年前の菊花賞以来となるレース。さすがに厳しい。

・カレンブーケドール
ドバイへの「カラ輸送」の影響で、約7カ月ぶりとなる実戦。陣営のトーンもあまり上がっていないが、週末この馬にとって「恵みの雨」が降る可能性があることは強調材料。秋華賞、京都記念は現役を飛び越えて歴代最強クラスの道悪巧者・クロノジェネシスの2着。自然と先行する形になりそうなメンバー構成も含め、大きく評価を落とすことはできない。

・クレッシェンドラヴ
福島芝重賞の成績【2-1-0-0】に対し、中山芝重賞の成績【0-0-0-3】。福島での好走は1000m通過58-59秒台またはラスト1F13秒台の消耗戦に限定されている。時計のかかる今の中山とはいえ、ここは超スローの上がり勝負濃厚なメンバー構成。雨予報はプラスだが、勝ち切るためのハードルは高い。

・サンアップルトン
この馬の前走日経賞はハイレベルレース。勝ち馬ミッキースワロー、3着馬スティッフェリオは次走天皇賞(春)でそれぞれ馬券圏内に好走し、2着馬モズベッロは宝塚記念3着……春のGI戦線における波乱の使者となった。いかにも休み明けという仕上がりの今回は厳しい印象だが、アルゼンチン共和国杯やステイヤーズSなど狙えるチャンスは必ず訪れる。

・ジェネラーレウーノ
長期休養明けの馬が、坂路で自己ベストを1秒以上も更新……この手のケースに出会ったことがなく、戸惑っているのが正直なところだ。仕上がりへの不安を抱える人気馬が「見栄え」のため猛時計を出すパターンは私自身学習したが、慎重な調整を余儀なくされる故障明けで爆走した事実。私はポジティブに捉えるべきだと思っている。展開利も含め、評価を上げるべき1頭だ。

・ステイフーリッシュ
5歳冬までのイメージはクレッシェンドラヴと同じタイプ、時計のかかる馬場巧者のステイゴールド産駒。だからこそ高速馬場の東京で行われた目黒記念3着には驚かされた。「今回の夏休みを終えて、初めて身体が変わってきたなという感じを覚えています」矢作師のこのコメントは、馬が覚醒を迎えたサインなのかもしれない。【1-2-1-0】馬券圏外のない芝2200mなら軽視禁物。

・センテリュオ
キャロットファーム所有馬かつ、マーメイドS2着を経て秋初戦にオールカマーを選択。GI2勝馬マリアライトと瓜二つの臨戦過程だ。アーモンドアイやクロノジェネシスなど、賞金を持っている牝馬がエリザベス女王杯に参戦する可能性は低く、賞金加算に成功した前走でほぼ同レースへの出走を手中にしている。ここは次走を意識したレース運びに終始する可能性が高い。

・ミッキースワロー
昨年の新潟大賞典以降、馬券圏外に敗れたレースは稍重に限定。パンパンの良馬場、特に2017セントライト記念や昨年のオールカマーのような上がり33秒台決着の秋の中山芝適性は現役屈指だ。今回不安があるとすれば、週末の雨予報。時計のかかる馬場かつ前残りが目立つ今の中山芝に悪天候のダブルパンチとなれば、末脚不発のシーンも想定しておきたい。
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