田中正信さん

京成杯の追い切り注目馬

■1月17日(日)
中山競馬場 芝2000m 別定
京成杯(GIII)


■2枠2番タイソウ
厩舎:西園正都(栗)
騎手:石橋脩
馬主:中辻明
生産:山野牧場

デビュー前からCWコースでの豪快な動きが目立っていた馬ではある。とはいえ、やはり大型馬。胴長でフットワークも無駄に大きいだけに、どうしても身体を持て余しているという印象が拭い切れていなかった。それだけに、今回の中間に見せる一叩きされての良化ぶりというのは一目瞭然。バサラバサラとした緩慢な動きが嘘のように鋭さを感じさせるようになるのだから面白いもの。それは何も見た目の印象だけではない。実際に1週前に前走時の直前で目一杯に追われてマークした5F66秒後半の自己ベストをキッチリと1秒以上短縮して見せていることからも、その上昇ぶりは明らかと言えよう。その勢いに任せて直前も前走同様に再びCWコースでバキッとやるのかと思いきや、意外にも坂路で単走追いとサラッとしたメニューで済ましてくる。これは初の関東への長距離輸送を考慮してエネルギーを残すという意味と走法的に得意ではないであろう瞬発力の向上を促すという二つの目的からであろう。肉対面を鍛えるだけでなく、このようなレースへのアドバンテージとなるような工夫を施してくる辺りが、まともに走れれば、ここは勝てるという陣営の自信の表れではないだろう。


■3枠3番グラティアス
厩舎:加藤征弘(美)
騎手:C.ルメール
馬主:(株)スリーエイチレーシング
生産:ノーザンファーム

プールを併用しながらの調整というのは前走時と同様だが今回は週末も時計になるレベルで毎週動かすことができたというのが何気に大きな進歩。単純に週1本ペースと週2本ペースでは運動量そのものが大違いなのだ。それだけ僅かな期間ながらシッカリとしてきたという証と言えよう。その成果で身体の芯がシッカリとしてきたからこそ、追い日のメニューの強度も上げることができている。数字だけ見ると前回と今回でそれほど変わった印象は受けないかもしれないが、コース取りが全く違うのである。それこそ前走は極力内ラチ沿いを回ってのもの。なるべく負担をかけないようスピードに乗せる、そんな印象の調教ばかりであった。だが今回は逆。むしろ外を回らせて、より負荷をかけようという意図が丸見え。それでいて1週前に6Fから動かして3F38秒台の猛時計を力強いアクションで叩き出して見せるのだから大したもの。さすがはハーツクライ産駒ということか、右肩上がりの成長曲線を早くも見せてくれている。直前もメリハリの利いた走りで心身共に抜かりなく整っていることを猛烈にアピール。これを見ると前走は逃げて勝ったが差し切るだけの決め手もシッカリと秘めていそう。逸材と言えるだけのポテンシャルを秘めているので、先々まで要注目したい1頭だ。


■5枠6番テンバガー
厩舎:藤岡健一(栗)
騎手:戸崎圭太
馬主:(株)G1レーシング
生産:ノーザンファーム

この中間の初動は坂路で4F53秒台を単走馬なりで。ビッシリと併せ馬で追って4F52秒前半が自己ベストであることを踏まえても、帰厩後すぐにこれだけスピードに乗れるということは外厩でほぼ整え終えて帰ってきたと考えて良いだろう。そこから2週前の追い日には坂路で実戦形式の併せ馬を、そして1週前には早々とCWコースに入れての本負荷を敢行。これまで2戦でCWコースの本負荷を使用してきたタイミングは直前。それを今回は1週早めてきた。これは関東への初輸送を考慮して早目にスイッチを入れたということだろう。兄姉にズラリと気性難が並ぶ血統を見ての通り、同馬もただ幼いだけでなく、この母系独特の危さを秘めている馬。それだけに何があっても良いように用心して調整に1週の猶予を確保したといったところか。ただ、その陣営の心配は杞憂の終わったよう。むしろ思っていた以上にケロッとしていたのではないだろうか。だからこそ直前では再度1週前と同様のメニューでしっかりと負荷をかけてきている。用心に用心を重ねた結果、思っていた以上に何事もなく、ただただ中間の強度をアップ、鍛え上げての臨戦に成功。休養前以上は確実。ようやく、この一族から花開く馬が現れたかもしれない。


■7枠10番プラチナトレジャー
厩舎:国枝栄(美)
騎手:田辺裕信
馬主:嶋田賢
生産:服部牧場

今はヤンチャで済んでいるものの、このままなら気性難と呼ばれる日もそう遠くはない性格の持ち主。それだけに無理に使い込んで精神的に追い込んでしまわぬよう緩やかなローテーションを組んできているのだろう。この辺りは、さすが馬優先主義の国枝厩舎といったところか。そして、その甲斐あってか、着実に常識がかってきているのである。単純に調教の質が上がってきているのだ。これまでというのは、どちらかというと僚馬に喰らいつかすようなメニュー中心、同馬の負けん気を利用して限界値を上げるといった内容ばかり。だが、この中間からは競馬を教えるような内容が明らかに多くなっているのだ。例えば2週前は意図的に遅れさせて、ワンタイミングほど仕掛けを遅らせることを教育しているし、ここ2週も僚馬をギリギリまで引きつけた上で突き放すという限りなく実戦で求められるであろう状況を再現した内容で調教を消化。そして、これを見てるこちらが解るぐらいに綺麗に注文通りにこなせていることが素晴らしい。これだけ難度の高いメニューを何なくクリアできているのだから、操縦性アップはまず間違いないところ。既に爆発力はとんでもなかった馬。これにコントロールが加わったとなると…。末恐ろしい限り。


■8枠12番ディクテイター
厩舎:斉藤崇史(栗)
騎手:北村友一
馬主:(有)サンデーレーシング
生産:ノーザンファーム

水準の時計で一杯一杯となってしまうように、それほど調教駆けするタイプではないのだろうが、デビュー前から週2本ペースでバリバリと乗り込めているように健康面に不安のないタフなイメージのある馬。とはいえ、休み休みの起用法を見ての通り、完成にはまだまだ時間がかかりそう。鍛えられるものの器が大きすぎて満たすには、まだまだ時間がかかるといったところか。体型的にもそうだが父ルーラーシップとどことなく似た雰囲気もある馬、簡単な話が隠し切れない大物感を持っているということ。だからこそ陣営も鍛えつつも精神的に追い込み過ぎないように大事に育成してきているのでは。この中間も大まかには近2走と同様の調整。完全回復を促した後に帰厩、そこから週2本ペースでCWコースオンリーで長め中心に入念過ぎるほどに乗り込んできている。今回から変わってきたことと言えば、併せ馬で簡単に遅れなくなってきたということか。どこで力を入れるかといった競馬のコツのようなものを早くも掴んできた印象がある。頼りなかった後肢の踏み込みに分かりやすく力強さが出てきたように身体の成長も確か。経験を積みつつ着実に心身共にスケールアップ中。ここが駄目でも将来有望であることは間違いなし。








栗山求さん

中京11R 日経新春杯(G2) 芝2200m OP ハンデ

◎4サンレイポケット
○11クラージュゲリエ
▲9ヴェロックス
△10アドマイヤビルゴ
△3サトノソルタス
△13レイホーロマンス

<見解>
◎サンレイポケットは
「ジャングルポケット×ワイルドラッシュ」という組み合わせ。

母は未勝利馬だが、
その兄弟にアドマイヤデウス(日経新春杯、日経賞)、
アドマイヤドバイ(きさらぎ賞-3着)、
アドマイヤケルソ(アルゼンチン共和国杯-4着)がおり、

近親にアドマイヤフジ(日経新春杯、中山金杯2回)、
アドマイヤコスモス(福島記念)、
アドマイヤホープ(全日本2歳優駿)がいる。

3代母アドマイヤラピスは
ステイヤーズS(G2)で2着となった長距離ランナーなので、
このファミリーは総じてスタミナに恵まれている。

今年は中京芝2200mで行われるが、
このコースは直線の坂を二度越えなければならないので
スタミナが重要なファクターとなる。

そして、ラストの瞬発力よりもスピードの持続力がモノをいう。

本馬はアドマイヤラピスの牝系でジャングルポケット産駒なので
この点では申し分ない。

前走のアルゼンチン共和国杯(G2)は2番人気で6着。

結果論だが最後の直線で荒れたインを突いたことが響いた形。

それでも勝ち馬から0秒4差だったので大きく負けていない。

中京芝コースは過去2戦2勝。

いずれも芝2000m戦だが、
今回の芝2200mのほうが向いているだろう。

条件的にベストに近い今回はおもしろい。









競馬コラム「水島晴之の単複で買え」

復調マイネルアルケミーの差し切り期待/中山12R

中山12R (6)マイネルアルケミーを狙う。前走のハッピーエンドCは直線いったん伸びかけて止まったが、復調途上だったからだろう。4角までの行きっぷりは良く、次は変わりそうな雰囲気はあった。一時、減っていた馬体重が戻ってきたのもいい傾向。今度は坂を上がってもうひと伸びが期待できる。単2000円、複3000円。

中京11R (7)バレリオの大駆けだ。前走のアルゼンチン共和国杯(15着)は馬場の荒れた内を走らされたこともあるが、前半から気負ってスタミナを消耗した。うまくためが利けば、しまいはいい脚を使う。明けて6歳になったがキャリア12戦と馬体は若い。久しぶりのブリンカー着用で集中力が続けばおもしろい。単2000円、複3000円。(ここまでの収支 マイナス2万3000円)






【日経新春杯】中京芝2200mコースデータ&注目馬
狩野雄太さん


◆日経新春杯のポイント◆
今年の日経新春杯(G2)は、例年の京都芝2400mではなく中京芝2200mが舞台となる。中京競馬場ではコース設計上の理由により芝2400mのレースは施行しておらず、例年より距離が200m短いのもポイントだ。

4コーナー入口からの発走となる中京芝2200mは、最初のコーナーまでの距離が長くペースが落ち着きやすいのが特徴。また直線にある坂を2度上るためスタミナや持久力が求められ、芝2400m以上の距離で活躍する長距離タイプの馬に有利な舞台と言えるだろう。

中京芝2200mで行われるレースの1つが大寒桜賞(3歳1勝クラス)がある。この大寒桜賞の勝ち馬が、ダービートライアルの青葉賞(G2、東京芝2400m)で多く好走しているのだ。

▼青葉賞で好走した大寒桜賞の勝ち馬
19年1着 リオンリオン    (5人気)
17年3着 アドマイヤウイナー (8人気)
16年2着 レッドエルディスト (5人気)
15年2着 タンタアレグリア  (4人気)
14年2着 ワールドインパクト (1人気)
13年3着 ラストインパクト  (3人気)

ほぼ毎年のように青葉賞で馬券に絡んでおり、東京芝2400mで求められる適性に近いと考えられる。日経新春杯では東京芝2400mで好走歴がある馬を狙ってみたい。

◆日経新春杯の注目馬◆
バレリオ

中京芝2200mでも勝利経験があり、東京芝2400mは特別勝ちやメトロポリタンS2着など[1.1.0.1]と得意としている。コース適性はメンバーでも随一といっていい。1戦おきに好走と凡走を繰り返しており、前走で大敗した今回は走る番だ。


【京成杯】中山芝2000mコースデータ&注目馬
狩野雄太さん


◆京成杯のポイント◆
京成杯(G3、中山芝2000m)は、出走頭数によって好走馬の傾向がガラッと変わる。

15頭以上の多頭数では「差し・追い込み馬」が台頭。一転して12頭以下では「逃げ・先行馬」が残る。

過去10年に12頭立てで行われたのは2013、19、20年の3度。例外なく前半1000mの通過が61秒台とゆったりしたペースで流れ、馬券に絡んだ9頭のうち6頭が4コーナーで1~4番手につけた馬だった。

▼12頭立てで4角1~4番手から好走した馬(過去10年)
20年
2着 スカイグルーヴ   (1人気) 1番手
3着 ディアスティマ   (6人気) 4番手

19年
1着 ラストドラフト   (4人気) 1番手
2着 ランフォザローゼス (2人気) 2番手
3着 ヒンドゥタイムズ  (6人気) 4番手

13年
3着 ケイアイチョウサン (9人気) 2番手

2020年は先行した2頭が好走。19年は4コーナーで前につけていた馬が1~3着を独占した。

今年の京成杯も3年続けて12頭立て。今年も前走で先行して好走していた馬に注目したい。

◆京成杯の注目馬◆
タケルジャック

東京芝1800mの新馬戦は、4コーナー4番手からメンバー1位の上がり(34秒6)を使って快勝。前走(阪神芝1800m)は逃げて上がり33秒8を出しながら3着に敗れた。阪神外回りよりも上がりのかかる中山に替わるのは好材料だ。





水上学の血統トレジャーハンティング

日曜中山11R 京成杯(G3)

◎本命馬&お宝馬
⑫ディクテイター
(牡3、栗東・斉藤崇厩舎、北村友騎手)
出走馬の大半が前走で初勝利。また特別勝ちの馬が不在という京成杯となった。クラシック出走を目的に、賞金を早期に確保したい1勝馬の力比べという様相が、近年定着している。

今年は、いかにも時計の掛かるタフな馬場が合いそうな馬が揃い、かなり拮抗。見応えある一戦となりそうだ。わけても期待したいのは、⑫ディクテイターだ。

このレースで血統的に注目すべきは父キングマンボ系。エイシンフラッシュ、アドマイヤテンクウ、アドマイヤブルー、ケルフロイデ、コズミックフォース、ランフォザローゼスと、2010年以降6頭を馬券に送り込んでいる。この馬ももちろん該当し、冬場の中山芝中距離で産駒の好走が目立つルーラーシップ産駒だ。また近親には同じ舞台の皐月賞勝ち馬アンライバルドを筆頭に、フサイチコンコルドやリンカーンらもいる、バレークイーンの名族である。母は2歳重賞勝ち馬で、仕上がりも早めだろう。

相手上位は 今冬当該コースの2着量産ロベルト系から⑥テンバガー、②タイソウのモーリス産駒2頭、そして⑩プラチナトレジャー。 押さえに ①タイムトゥヘヴン、③グラティアス、⑤ヴァイスメテオール。





境和樹の穴馬券ネオメソッド

中山11R 京成杯(GⅢ)(芝2000m)

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この時期の中山重賞らしく、タフな競馬になってスタミナが問われる京成杯。

過去の傾向から、注目すべき血統は欧州血統とキングカメハメハの2系統。

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スタミナの要求値が高いことから、欧州血統の存在価値が増す京成杯。今年は該当馬がいないので参考程度に後述する程度になりますが、ドイツ血統も頻繁に好走します。

その欧州血統の中でも、過去に15年3人気1着ベルーフ、16年5人気1着プロフェットという2頭の勝ち馬を筆頭に一昨年は7人気のヒンドゥタイムズを3着に引っ張り上げたハービンジャー産駒に注目。
荒れ馬場適性の高さがハービンジャー産駒の特徴。暮れからの連続開催、ましてや冬場ということで馬場の荒れが顕著になるこの時期。ハービンジャーの特徴が存分に発揮できる舞台設定というわけです。

もう1頭、過去の京成杯好走馬で目立つのがキングカメハメハの血を保持している馬。

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勝ち切れていない、人気馬が多い、該当馬の数が多いと確かにネックもありますが、それでも毎年のように上位に顔を覗かせることは確かなキングカメハメハの血。これもやはり見逃せない血統と言えるでしょう。

最後に補足。京成杯といえば、ドイツ血統。
今年は該当馬がいないので参考程度のなりますが、本来はこれに注目したいレース。

2021keiseihai04.png

該当馬の数は決して多くないものの、出てくれば高確率で馬券に絡むドイツ血統。京成杯の特注血統として、来年以降、再び思い出していただきたいところです。

本論に戻り、今年の候補馬は以下の通り。

④タケルジャック
(母父キングカメハメハ)

⑤ヴァイスメテオール
(父キングカメハメハ)

⑩プラチナトレジャー
(父キングカメハメハ)

本命は、父キングカメハメハの⑩プラチナトレジャー。

レース上がり33.6秒の新馬戦で4着、同じく34.3秒の東スポ杯2歳Sでも4着。高速瞬発力比べのレースで切れ負けし、勝ち上がりは不良馬場で上がりが掛かった未勝利戦。この馬が持ち味を発揮できるレースパターンが、上がりの掛かる持続力比べであることは明らかです。
そのキャラクターから、ここは適性ピタリの舞台。パフォーマンスアップは必至です。


中京11R
日経新春杯(芝2200m)

◎①ダイワキャグニー

最近の中京芝2200の傾向を調べてみると、キングマンボ系保持馬の好走が多いことに気付きます。

【直近の中京芝2200とキングマンボ系保持馬】

201206 10人気1着アルディエンテ
(父エイシンフラッシュ)

201219 10人気1着エフティイーリス
(父ルーラーシップ)

201219 4人気3着ハギノエスペラント
(母父キングカメハメハ)

201220 4人気3着ダブルフラット
(母父キングカメハメハ)

210111 1人気3着リーブルミノル
(父キングカメハメハ)

前開催、そして今開催と、最近の中京芝2200で好走例が多いキングマンボ系保持馬。昨暮の開催では、10人気1着アルディエンテ、10人気1着エフティイーリスと二桁人気の同系統保持馬が勝利しています。
それ以前の開催に遡っても、20年10月4日7Rの勝ち馬サトノシャローム(4人気)はロードカナロア産駒でしたし、神戸新聞杯で14人気ながら3着に入ったロバートソンキーは、父ルーラーシップでした。

土曜日の長良川特別で該当馬が2頭揃って凡走したのは気になりますが、それまでの成績を考えれば見限るには至らないと判断。今年の日経新春杯は、キングマンボ系に的を絞って候補馬を抽出します。

①ダイワキャグニー
(父キングカメハメハ)

②ロサグラウカ
(父ルーラーシップ)

⑥エアウィンザー
(父キングカメハメハ)

⑪クラージュゲリエ
(父キングカメハメハ)

⑭ショウリュウイクゾ
(母父キングカメハメハ)

①ダイワキャグニーは父キングカメハメハで血統テーマをクリアする存在。

去勢明け緒戦の毎日王冠では、現4歳世代のトップクラスのサリオスの2着。天皇賞・秋では、58キロを背負って最強クラス相手に6着と健闘。去勢効果が大きいと考えていいでしょう。
GⅡとはいえ、そう抜けた馬がいるわけでもないここなら、強敵相手の経験値で勝る存在。57.5キロでも好勝負必至でしょう。




採れたて!トレセン情報

関西事情通のちょっとイイ?話
【日経新春杯】
この馬のために中京で騎乗!
計算上は逆転も可能


今週日曜日は、関東は皐月賞と同じ舞台の中山芝2000mで行われる京成杯、そして中京では今年最初のGⅡ日経新春杯が行われるが、と同時に第3場のローカル開催も今週から開幕、冬の小倉が始まる。

これにより、こんなご時勢だがジョッキーの移動もある。

京成杯の中山には、関西からルメール・ミルコの外国人二人に加え、北村友一騎手・岩田望来騎手参戦。

一方、日経新春杯には内田博之騎手・大野騎手が関東から遠征している。

もちろん彼らもそれなりに注目ではあるのだが…

お気付きの方も多いと思うが、昨年はキャリアハイで初の3ケタ勝利を上げ、しかも牝馬三冠を含む重賞9勝、そして年明けも先週までで全国リーディングトップに立っている、今、最も注目すべきジョッキーの松山騎手が、日曜日はその東西の重賞では無く、第3場のローカル小倉に遠征している。これは間違いなく注目に値する。

それも、京成杯には自らの手で新馬を勝たせたタイソウが、日経新春杯にも菊花賞で手綱を取ったレクセランスや、他にも声の掛かりそうな馬がおり、重賞で騎乗馬の確保が出来ない状況では無かったにも関わらずにだ。

その理由は…

小倉メインの門司ステークスに出走するペオースの存在があるからだ。

昨年、1勝クラスで手綱を取り勝たせてから、2勝クラス・3勝クラスと3連勝でオープン入り、その3勝クラスでの勝利が、松山騎手がひとつの目標として掲げていた年間100勝のメモリアル勝利だった事もあって思い入れもあるようだが、それだけでは無く、ハイペースでそのまま押し切ってしまった前走でもわかる通り、将来性を買っていて「今後も乗り続けたい」という意志の表れだ。

その鞍上の期待に応えて連勝を伸ばしフェブラリーSの刺客とまでなるか、先々も含めて注目の一戦だろう。

と、ここで話が終わってもいいのだが、もう一人注目せねばならないジョッキーがいる。

やはりこのコーナーでもお馴染みとなっている団野騎手。

岩田望来騎手や亀田温心騎手など、今売り出し中の「乗れる二年目!」のうちの一人。

土曜日は小倉で騎乗している様に、この冬は小倉を主戦場に据え、この後も小倉を中心に騎乗を予定しているのだが、今週の日曜日は中京で騎乗する。

お目当てはGⅡ日経新春杯のショウリュウイクゾではあるが、そもそもまだ準オープンの身であり、特別登録の段階では除外対象だった。にも関わらず、この馬のために中京での騎乗を決めた。

この馬には初騎乗だが、管理するのが好相性で自らの通算勝利の中でもダントツで勝ち星の多い佐々木晶三厩舎、それだけの手応えを掴んでいるようだ。

2走前には、ここでも上位人気に推されるアドマイヤビルゴの2着、当時は57キロの斤量を背負い、相手は54キロだった。

今回は格下の身でもあり53キロと恵まれ、相手は56キロ。締めて6キロ、計算上は逆転できる。

団野騎手の今年のひとつの目標として「重賞勝ちを早く上げたい」ということがあるのだが、早くもそのチャンスが訪れていると言ってもいいだろう。

日曜日は小倉・中京とも目が離せない!




日曜メインレース展望・柏木収保

【日経新春杯予想】本格化が期待される5歳始動戦

ハーツクライ系の最大の特徴は成長力


 年齢が加算されて5歳になったヴェロックス(父ジャスタウェイ)の通算成績は、12戦【3-3-3-3】。2019年の皐月賞2着、日本ダービー3着。菊花賞3着の実力馬とすると、ちょっとトップホースとはいえない成績になっている。

 最大の理由は、4歳時に9カ月半ものブランクがあったことと、軽快なスピード能力と鋭い切れを欠き、好走しながらもちょっと詰めが甘いこと。

 しかし、父ジャスタウェイも4歳秋までは勝ちみに遅い2勝馬だった。ところが、古馬になってパワーアップし4歳最終戦の天皇賞(秋)を制覇すると、そこから5歳前半にかけて重賞4連勝を飾っている。ドバイ遠征をはさみ、GI3勝。

 その父ハーツクライも、一年以上ずっと勝てないでいたが、4歳暮れにディープインパクトを倒して有馬記念を勝つと、5歳前半には海外遠征に踏み切り世界のビッグレースを1着、3着と快走した。

 ハーツクライ系の最大の特徴は成長力だが、ハーツクライ自身も、ジャスタウェイ、スワーヴリチャード、リスグラシューなどの代表産駒がそうだったように、一時期伸び悩むような停滞期があり、そこからまたパワーアップした姿をみせるところが真価。

 先週のシンザン記念1600m(中京)は1分33秒3の速いタイムだったが、3コーナーあたりでは土煙の舞うタフな芝で、1、2着馬は500キロ以上の大型馬だった。非力感のあった人気の牝馬ククナは伸び切れず4着にとどまっている。

 ヴェロックスの牝系はマンハッタンカフェ、ブエナビスタなどの出現で脚光を浴び、現在は4歳サリオスなどが代表するドイツの誇る名牝系(シュヴァルツゴルトの一族)。

 母の父Monsunモンズーンはドイツのチャンピオンサイアーであり、自身は2400mを中心にドイツで12勝(GI3勝)の名種牡馬。底力とパワーを伝え、母の父としては同じシュヴァルツゴルト一族のソウルスターリング(オークス馬)に強い影響力を与えた。

 現在の中京は、詰めの甘いヴェロックスに理想の芝コンディションと思える。前走を長期休養明けの叩き台として、今回を本物になるはずの5歳始動戦としたい。

 小柄だからといって非力ではないアドマイヤビルゴの評価を落とす必要はないが、500キロ級の馬体を持つサトノソルタス、クラージュゲリエ、サトノインプレッサが相手の主力。小柄でも驚くほどタフな牝馬レイホーロマンスは押さえたい。

 中山の「京成杯2000m」も高速の芝ではない。穴馬は使いつつ一戦ごとにグングン良化して前回圧勝のラカン(父キズナ)。5戦目で初勝利はエリートの成績ではなく、まして福島なので評価されないが、2分01秒8は悪くない。自身の最後の2ハロンは推定「11秒9-11秒7」だった。右回りだと猛然と伸びてくる。
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