栗山求さん

中山11R AJCC(G2) 芝2200m・外 OP 別定

◎9アリストテレス
○8ラストドラフト
▲16ジェネラーレウーノ
△1サトノフラッグ
△12ステイフーリッシュ
△2サンアップルトン

<見解>
◎アリストテレスは
「エピファネイア×ディープインパクト」という組み合わせ。

父エピファネイアは牝馬三冠馬デアリングタクトの父で、
スタミナと成長力が持ち味。

母ブルーダイアモンドは未勝利馬だが、
兄弟にヴィクトリー(皐月賞)、
リンカーン(重賞3勝、菊花賞と天皇賞・春で2着)がいる。

バレークイーンにさかのぼるファミリーからは
他にフサイチコンコルド(日本ダービー)、
アンライバルド(皐月賞)などが出ている。

「エピファネイア×ディープ」という組み合わせで、
なおかつサドラーズウェルズのクロスを持つものは
36戦19連対(連対率52.8%)と圧倒的な成績を収めている。

芝2000m以上に限ると9戦7連対(連対率80.0%)。

3歳夏を越して心身ともに充実し、
前走の菊花賞(G1)はコントレイルのクビ差2着。

最後の直線では三冠を阻止するのではと思える瞬間もあった。

勝ち馬と同タイムの3分05秒5は、
馬場が荒れていたことを考えれば優秀で、
内容的に高く評価できる。

少なくとも並の菊花賞馬と遜色ない実力の持ち主だ。

少々の雨であれば我慢できるタイプで、
ここで崩れることは考えづらい。



競馬コラム「水島晴之の単複で買え」

アナザートゥルースの巻き返しに期待/東海S

中京11R (12)アナザートゥルースが巻き返す。前走のチャンピオンズC(13着)は、結果的に前へ行きすぎた。少し気分屋なところがあり、自分のリズムで走れなかったということだろう。最後の直線はかわされて集中力も切れていた。あの敗戦は度外視していい。

理想の形は左回り、外め追走だ。中京の12番枠なら願ってもない。陣営も今回は「じっくり構える」と話しており、中団からジワッと上げていく形で力を出し切れば勝機はある。単2000円、複5000円。

中山10R (8)サンダーブリッツを狙う。前走は内で包まれる形になったが、直線は前をこじ開けて抜けてきた。これまでとは一変した内容で、ここへきての充実ぶりを物語る。しかもゴール前は手綱を押さえる余裕もあった。重賞のユニコーンSでもカフェファラオの4着と強い相手に善戦した経験があり、昇級の壁はない。単勝3000円。(ここまでの収支 マイナス3万6700円)





田中正信さん

AJCCの追い切り注目馬

■1月24日(日)
中山競馬場 芝2200m 別定
AJCC(GII)


■4枠8番ラストドラフト
厩舎:戸田博文(美)
騎手:三浦皇成
馬主:(有)社台レースホース
生産:社台ファーム

レース間が妙にあいているが、これは当初の予定が暮れの有馬記念だったため。そこを除外となったために、ここへと予定を変更したに過ぎない。調整過程を見ると年末に緩めたような形跡があるのも、これが原因。簡単な話が有馬記念に向けて入れたスイッチを一旦オフにしたのだ。それはそうだろう。次へ使う予定までまだ1カ月近くもあるのに、そんな早い状態から臨戦態勢を整えてしまっては本番まで適度な精神状態を保てるわけがない。だからこそ一旦緩めてリラックスさせたということ。ただ、これが気性的に難しいところのある同馬に上手くハマった印象がある。年が明けてから仕上げ直してくるのだが、馬体に関しては一旦整えきってあるだけに微調整で十分。別に緩めたとはいえ、完全に休ませたわけではない。運動だってしているし、あくまで精神面をオフにしたに過ぎない。だからこそ、何時になく不安定な精神面のみを考慮して調整することができた。結果、徐々に時計を詰められていることからも分かるように、嫌気を出さすことなくスムーズに気持ちを走る方向へ導くことに成功。それは抜群の集中力で躍動感溢れる走りからも一目瞭然。前走時も良かったが、今回はもっと良いかも。デキはピークにあり。


■5枠9番アリストテレス
厩舎:音無秀孝(栗)
騎手:C.ルメール
馬主:近藤 英子
生産:ノーザンファーム

C.ルメール騎手の意のままに動いた前走を見た直後だけに、格段にハンドルの利く賢い馬というイメージを持っていないだろうか。それは大きな誤解である。マシにこそなってきているとはいえ、物見をしたり、ズブさを見せたりと父エピファネイア譲りの気難しさを色濃く受け継いでいる馬。それを悟らせることなく完璧に動かしてみせたことこそがC.ルメール騎手の腕。無理矢理にコントロールするのではなく、馬体が合うと負けん気をみせる(走りに集中する)という同馬の性格を最大限に活かすことで悪癖の全てを封じてみせた。一体、JRA所属の騎手で何人がこのレベルの騎乗ができるであろうか。おそらく3人もいまい。さすがは今や敵なしのリーディングジョッキーといったところか。話が脱線しつつあるので元に戻そう。そこから一間隔あけて仕切り直してきたのが今回。4週で8本と乗り込みは順調そのもの。直近2週をCWコースで長目から目一杯に追えてきているように、ここにきてパンッとしつつもあるよう。そして何といっても最終追い切りでノメってノメって走りにくそうにしながらも決して前を譲らず先着。同馬の最大の武器である負けん気が顕在であることを確認できたのが良い。馬体も凄みを増すばかり。抜かりなく整う。


■5枠10番モズベッロ
厩舎:森田直行(栗)
騎手:北村宏司
馬主:(株)キャピタル・システム
生産:村田牧場

この中間の調教を見て、どう思うだろうか。ほとんどの方がパッとしない印象を受けるのではないだろうか。ビシビシと追われているものの時計は平凡なものばかり、挙句に直前では内へ刺さる悪癖まで…。確かにこれで良いと感じろというのが無理な話。ただ、同馬はこういう馬なのである。調教駆けしないので坂路でもコースでもよく見せることは極めて稀だし、そもそもが不真面目なタイプ。調教でも真っ直ぐに走ることの方が少ないのだ。そして、このような調整過程でも昨年の上半期の実戦にて、それなりのパフォーマンスを見せていたという事実を忘れてはならないだろう。簡単な話が気で走るタイプ。そういう意味でも今回は侮れない。坂路オンリーの調整で露骨に急仕上げ感のあった前走時と違って、中3週ながら今回は1週前にウッドコースを使用してのスイッチオンと本来の確立された調整パターンに戻すことができている。直前も悪癖を見せたとはいえ、キッチリと先着してみせたように、食い下がりもしなかった前走時とはヤル気に関しても大違い。つまり中身が整い気も入っている。どうだろう、こうなるとガラリ一変の可能性を捨てるには恐い挙動と言えないか。今の馬場も合いそうで少なくとも押えることを推奨。


■8枠15番ウインマリリン
厩舎:手塚貴久(美)
騎手:横山武史
馬主:(株)ウイン
生産:コスモヴューファーム

同じ休み明けでも、やはり2走前より遥かに順調というのが今回の中間の動向をみての率直な感想。以前にも推察したことがあるが、2走前というのは春の激闘の疲れを明らかに引きずっていた。正確には、疲れそのものは癒えていたかもしれない。ただ癒えるまでに時間がかかり過ぎていたのだ。結果、準備不足で秋を迎えてしまった。だからこそ秋華賞はぶっつけ本番のローテーションになってしまったし、そこでの調整過程もどこか急仕上げ感のある窮屈なものとなってしまっていたのだろう。それに比べれば今回は抜群に良い。それこそ順調さが滲み出てしまっている。何といっても追い日の内容。これが、まさしく一つずつ段階を踏んで高められているのだ。3週前がコントロール重視の単走追い、2週前が併せ馬での細かいギアチェンジ、1週前が目一杯の本負荷、そして直前が反応の確認と一切の忙しなさを感じさせることなくスムーズに整えることができた。だからこそ心身に余計な負担もかかっていないのだろう。故にピタリと折り合って、いざ追い出せばシャープな反応と100点満点の調教をこの中間は連発できているのでは。デキは万全。4歳となり、いよいよ完成の域に近づきつつあるのかもしれない。


■8枠16番ジェネラーレウーノ
厩舎:矢野英一(美)
騎手:武藤雅
馬主:(株)Gリビエール・レーシング
生産:新生ファーム

この中間もやはり坂路オンリーの調整。かつてのようにウッドコースを使用して持ち前の持久力のみに焦点を充てて鍛えられないのは非常に残念ではあるが、脚元に爆弾を抱えている以上は理想ばかりを求めてもられまい。むしろ中6週と必要以上にレース間をあけることのないローテーションで、中間も変に加減することなく調教を積めていることだけでも御の字とするべきか。それに、この中間のメニューというのは加減していないどころか、何気にハードだったりする。週末にも2F24秒台をコンスタントにマークさせているように、週2本共に強度こそ違えど確実にギアをトップまで入れてきているのだ。もはやスパルタと言って良いだろう。当然ながら、これだけやれているのだ。脚元を中心とした健康状態はもちろん安定しているとみて良い。一戦ごとに状態を上げており、あらゆる面で近2走以上の状態にあることは間違いなかろう。それだと自分のタイミングで動ける距離に荒れてきて時計のかかる馬場コンディションと同馬向きの条件が揃っている今回は侮れぬ。






【アメリカJCC】中山芝2200mコースデータ&注目馬
狩野雄太さん


◆アメリカJCCのポイント◆
アメリカジョッキークラブカップ(G2、芝2200m)は、中山競馬場の「外回りコース」を使用する。

皐月賞(芝2000m)や有馬記念(芝2500m)などが行われる「内回りコース」と比べて各コーナーとも緩やかなカーブが続き、向正面の下り坂も相まって道中のペースは落ちない。

同じ中山コースでも内回りとは求められる適性が異なるため、毎年のように『芝2200mのスペシャリスト』が激走するのが大きな特徴だ。

▼主な芝2200m実績馬の好走(過去5年)
2020年
2着 ステイフーリッシュ(5人気)

2019年
1着 シャケトラ    (7人気)

2018年
2着 ミッキースワロー (1人気)

17年
1着 タンタアレグリア (7人気)
2着 ゼーヴィント   (1人気)
3着 ミライヘノツバサ (3人気)

16年
3着 ショウナンバッハ  (7人気)

上記の馬たちの共通点として、2000mや2400mの重賞ではあと1歩のタイプが多い。

2018年2着のミッキースワローはアメリカJCCと同じ中山芝2200mのセントライト記念勝ち馬。昨年も京都新聞杯1着や京都記念2着といった芝2200m重賞で実績のあったステイフーリッシュが2着に好走している。

今年も近走2000mや2400mで負けて人気を落とした『芝2200mのスペシャリスト』を狙い撃ちしたい。

◆アメリカJCCの注目馬◆
ノーブルマーズ

2018年宝塚記念3着(12人気)をはじめ、芝2200mでは馬券率44%。中山芝2200mでも勝利経験がある。最後に2200m戦に出走した20年の京都記念(4着)ではステイフーシッリュとはコンマ1秒差に健闘した。その後は2000mや2400mで凡走が続いており、まったく人気がない絶好の狙い目だ。



【東海S】中京ダ1800mコースデータ&注目馬
狩野雄太さん


◆東海Sのポイント◆
東海ステークス(G2)が行われる中京ダ1800mは、道中のペースを問わず先行した馬が圧倒的に有利なコースだ。

▼中京ダ1800mの脚質別成績(過去5年)
逃げ [ 73- 42- 40- 185]複勝率45.6%
先行 [133-164-110- 585]複勝率41.0%
差し [ 63- 70-107-1253]複勝率16.1%
追込 [ 22- 11- 31-1240]複勝率 4.9%
マクリ[ 6- 12- 8- 28]複勝率48.1%
※マクリは道中後方→4角1~4番手

スタンド前の直線上り坂の途中からスタートする中京ダ1800mは、向正面は下りで最後の直線に再び上り坂があるアップダウンが激しいコース。また3、4コーナーのカーブがきつく、外々を回されると距離ロスが大きく響く。

東海Sが中京ダ1800mで行われた2018、19年は4コーナー1~5番手にいた馬が上位を独占。積極策に打って出る逃げ、先行馬を穴で狙ってみたい。

◆東海Sの注目馬◆
メモリーコウ

競馬場を問わず大崩れの少ない先行タイプ。JRAのダート1800mは[3.1.4.0]で馬券率100%。中京ダート1800mでも12番人気で2着に粘り込んだ経験がある。近走で地方交流重賞ばかり使われているため、人気の盲点になりそうだ。





水上学の血統トレジャーハンティング

日曜中山11R アメリカジョッキークラブカップ(G2)

◎本命馬&お宝馬
②サンアップルトン
(牡5、美浦・中野厩舎、柴田善騎手)
中山上空は、土曜深夜から日曜朝にかけての予想図では、ちょうど雨と雪の境目にある。みぞれが濃厚とのことで、おそらく開催に影響はないだろう。ただ日中もたっぷりと雨が降ることは免れない。完全な道悪と決め打つ。

この馬場状態を踏まえて、今回最も面白いのは②サンアップルトンだ。

もともと、能力の高さは条件時代から発揮しており、個人的に日経賞で本命としていた馬。そこでも届かない展開を強敵相手にまくり上げ、小差4着に迫っていた。典型的な小回り巧者と見ていたが、前走は東京の大箱でも速い上がりを駆使して3着。能力の絶対値の高さが見て取れた。あとは大ベテランの鞍上には、厳寒に耐えて頑張っていただきたい。

オールカマーは休み明けで度外視。本来はこの中山外回りは最もマクリやすいコースであり、ベストと考える。

ゼンノロブロイ産駒はタンタアレグリアが1着、メートルダールが3着とこのレースと相性が良く、かつ道悪を得意とする産駒が多い種牡馬。おまけに母方にトニービンが入ってパワー馬場はなお良い上に、一族にアンバーシャダイらがいて、なおさら中山と道悪の適性を高めている。本命兼お宝馬に指名する。

相手上位は ④ヴェルトライゼンデ、①サトノフラッグ。 押さえに ⑧ラストドラフト、⑨アリストテレス、⑩モズベッロ、⑫ステイフーリッシュ、⑯ジェネラーレウーノ。






採れたて!トレセン情報

関西事情通のちょっとイイ?話
【アメリカJCC】
雨予報も追い風!
中堅ジョッキーの勝負鞍に注目


今週日曜日は中山でAJCC、そして中京で東海ステークスが行われる。

その重賞に騎乗するために東西で騎手の遠征が見られるが、今週も重賞の行われない小倉へ遠征するジョッキーがいる。

中堅騎手だが、普段は中央開催で騎乗している川須騎手。土曜日はその中京で騎乗するが、日曜日は小倉へ遠征する。

騎乗数は3鞍と少ないが、お目当てはもちろんメイン豊前ステークスのサンライズホープ。

この馬にがデビューから手綱を取り重賞でも騎乗、前走はYJSFだったため乗れなかったが、ずっと手放していない思い入れある馬だ。

今回は小回りの1700mとなるが、ハナを切ってこそのタイプでこの舞台は合う。そして、今週の天気は雨予報、湿った馬場で時計勝負になる事もむしろ歓迎のクチ。

陣営もここを勝ってオープン入りを目論んでいる。

その期待に応える勝利を上げられるか、注目だ。

その川須騎手と同期、高倉騎手も実は注目ジョッキーの一人。

彼も中堅ながら普段は中央開催で騎乗、今週も土曜日は中京で騎乗しているが、日曜日は中山へ遠征する。

奇しくも川須騎手と同じ3鞍の騎乗、お目当てもメインレースアメリカJCCである。

ノーブルマーズ。新馬戦デビューから手綱を取り、実にここまで47戦中44戦で手綱を取っている、今のご時勢では珍しい存在で、高倉騎手の思い入れが強い馬だ。

明けて8歳、さすがに大きな上積みは見込めないものの、全盛期のサトノダイヤモンド・ヴィブロス・キセキを抑え3着に入線した2018年の宝塚記念、メールドグラース・カデナに迫った2019年小倉記念など、GⅡの舞台なら実績は十分。

当の高倉騎手も「何とかノーブルマーズにタイトルを獲らせてあげたい」という思いが強いようだ。

その高倉騎手、昨年は年間6勝、一昨年でも7勝と近年は低迷気味だったのだが、年が変わった今年、関西で年始最初のレースとなる中京第1Rで初勝利を上げると、準メインの万葉ステークスでも勝利を上げ初日に2勝、3日目には16頭中14番人気の単勝万馬券馬で勝利を上げ、早くも3勝目をマークと、今勢いに乗っている。

その高倉騎手の勢いからか、週末の天気予報は雨、時計の掛かる緩い馬場になりそうなことも、緩い馬場で実績のあるノーブルマーズにとっては追い風になりそうだ。

念願のタイトル奪取、叶う可能性もあるだろう。

日曜日は、中堅同期の二人のジョッキーが参戦する小倉・中山両メイン、注目してみたい。


美浦『聞き屋』の囁き
【アメリカJCC】
4歳トップクラスが参戦!
今回の走りで評価が大きく変わる!?


サトノフラッグは菊花賞のあとに有馬記念を選択肢に入れていたが、無理をせずにゆっくりと天皇賞・春を目指そう、ということになりアメリカJCCへ目標を変更。

有馬記念を使えたぐらいの状態の良さだったこともあり、短期放牧後も順調そのものとのこと。

サトノフラッグに騎乗して未勝利と1勝クラスを勝ったマーフィー騎手は、「GⅠ級」と高く評価しており、その評価が間違っていないことはすでに証明済み。

あとは「級」ではなくGⅠ「馬」となれるかどうか。

明け4歳牡馬トップクラスが5歳以上の古豪に対してどんな走りを見せることができるによって、今後の4歳の評価が大きく変わってくる。

ウインマリリンは自信を持ってAJCCへ参戦。

先週行われた日経新春杯への参戦プランもあったが、ハンデ戦では重くなることが予想されたので、それならば別定戦のため53キロで出走できるAJCCの方が戦いやすいと判断。

そもそも昨秋は脚部不安でとても出走できるような状態ではなかったが、牧場サイドの猛プッシュでトレセンに入厩。足元と相談しながら調整を進めたところ、悪くなるどころか上向くばかり。

さすがに秋華賞は展開もだが、息ができていなかったため大敗したが、そこから一気に上昇してエリザベス女王杯では見せ場十分の4着。

この回復力と成長力には手塚調教師も驚いていたほど。

その後は順調で予定どおりに調整が進められており、本質的な強さがあると手塚調教師もベタ褒め。

昨年、関東リーディングを掴み取り、年明けも順調に勝ち星を伸ばしている横山武騎手が主戦を務めるとなれば人気はもちろん、それ以上の走りを期待してしまう。

17頭出走するAJCCでウインマリリンは唯一の牝馬での参戦。

ここで勝利できるようなら強い牝馬の時代を引っ張る存在になれるかもしれない。





境和樹の穴馬券ネオメソッド

中京11R 東海S(GⅡ)(ダ1800m)

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東海Sは、米国血統の重要性が高いレース。

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特に、現役時代に米国においてダ1800以上の距離でGⅠを勝った経験のある種牡馬の好走例多数。
同じ中京ダ1800で行われるチャンピオンズCは、どちらかと言うと和製血統(現役時代を日本で過ごした種牡馬)の活躍が目立っており、その意味では同じコースでも違った適性が求められると考えられます。

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その米国血統の中でも、特に注目すべきはフォーティナイナー系。
ちなみに、短距離血統のイメージが強いフォーティナイナーですが(そのイメージ自体は否定するものではありませんが)、現役時代にダ2000のトラヴァーズSなど1800以上の米国GⅠを2勝しています。

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二桁人気で激走したメイショウウタゲをはじめ、人気薄をピンポイントで激走させているフォーティナイナー系。

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注目は該当馬の出走数の少なさで、18年の勝ち馬テイエムジンソク、17年10人気3着メイショウウタゲに13年8人気2着ナムラタイタンは、ともに出走馬唯一のフォーティナイナー系保持馬。8人気のマイネルバイカが3着に入った14年も同系統保持馬は3頭しかいませんでした。
好走例のない19年、16年、15年の3回にしても、19年と16年は該当馬の出走がゼロ。15年も2頭のみ。出走してくればかなり高確率で馬券に絡んでいることが分かります。

中京競馬場に戻る今年の東海Sも、米国血統特にフォーティナイナー系を重視。

④タイキフェルヴール
(母父エニギヴンサタデー)

⑫アナザートゥルース
(父アイルハヴアナザー)

④タイキフェルヴールは、母父がフォーティナイナー系エニギヴンサタデー。このエニギヴンサタデーは、現役時代に米国でダ1800のGⅠハスケル招待Hを勝っています。

2走前は、1年5ヵ月の長期休養明けということもあり、全体的に様子を見ながらの競馬で結果は度外視可能。ひと叩きした前走で快勝と、まだ性能に錆び付きが見られないことを証明できたことは収穫。時計短縮が鍵になる今回ですが、好枠からロスなく運べばそれも可能と判断しました。


中山11R アメリカJCC(GⅡ)(芝2200m)

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アメリカJCCは、いかにも中山の非根幹距離重賞らしく、持続性能が問われ、長く脚を使うスタミナも求められるレース。

その結果として、スタミナ豊富なサドラーズウェルズ一族や、持続力血統の活躍が目立ちます。

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まずはサドラーズウェルズ一族。
保持のみならず内包まで含めると、昔から頻繁にこのレースで馬券に絡みます。冬場の中山重賞に強いという特性も見逃せません。
直近では、19年に7人気で勝ったシャケトラが母父シングスピールで該当。同年5人気3着のメートルダールも母系の底にサドラーズウェルズを内包していました。
その他、17年7人気1着タンタアレグリアの母母父ステージクラフトもサドラーズウェルズ系でしたし、13年には、サドラーズウェルズの全弟であるフェアリーキングの流れを汲むファルブラヴ産駒のトランスワープと、母父エリシオのアドマイヤラクティが同時好走を果たしています。

2021ajcc03.png

一方、スピードの持続性能に長けた血統も、このレースで求められる要素を満たしパフォーマンスアップに繋がります。
昨年は、ダンチヒ系ハービンジャー産駒のブラストワンピースが勝ち、3着にはノヴェリスト産駒のラストドラフトが入りました。
ブラストワンピースの父ハービンジャーが属するダンチヒ系は、ノーザンダンサー系の中でも屈指のスピード持続型の系統。このレースでも、18年8人気3着マイネルミラノが母父に、16年2人気1着ディサイファが母母父にそれぞれこの系統を保持・内包していました。

持続力とスタミナにフォーカスを当てて、今年の候補馬を抽出。

⑤ソッサスブレイ
(父コンデュイット)

⑥ベストアプローチ
(父ニューアプローチ)

⑧ラストドラフト
(父ノヴェリスト)

⑪ナイママ
(父ダノンバラード)

⑯ジェネラーレウーノ
(母父ロックオブジブラルタル)

サドラーズウェルズ系ニューアプローチ産駒⑥ベストアプローチを穴馬に指名します。

前走のアルゼンチン共和国杯では、ラストドラフトと0.3秒差の競馬。緩やかながら徐々に復調してきている様子は見て取れます。ソロソロ大駆けがあっても驚けません。






日曜メインレース展望・柏木収保

【AJCC予想】苦しいレース経験に勝る5歳以上馬に注目したい

今年は4歳世代に注目が集まるが…


 近年は4歳馬の出走が非常に少ない別定のGII。ところが、今年は過去20年では2014年と並ぶ最多タイの「4頭」の4歳馬が出走してきた。菊花賞でコントレイルと大接戦の2着したアリストテレスを筆頭に、みんな3歳クラシックで2着、あるいは3着のある期待の注目馬ばかりである。

 しかし、過去20年、4歳馬の成績は【2-8-4-25】にとどまる。「5歳馬…8勝、6歳馬…5勝、7歳馬…5勝」と比較すると、勝率は非常に低い。またこの20年、渋馬場(稍重-不良)で行われたケースは3回、タフな馬場コンディションを克服して勝ったのは5歳以上馬だけという記録がある。きびしいレース経験の差が生じている。

 世代レベルとかではなく、最近のオープン馬は無理使いされていないため、消耗している古馬は少ないという理由が考えられる。近年、コントレイル、デアリングタクトのようなGI勝ち馬は、このGIIを路線の中に組み込んではいないという理由もある。

 今年の活躍が期待される4歳馬の上昇度を重視するのは当然だが、きびしいコンディションの馬場になった。苦しいレース経験に勝る5歳以上馬に注目したい。

 評価落ちの5歳ラストドラフト(父ノヴェリスト)は、非力なタイプのように映るが、1月の中山で2戦、2019年の京成杯を1着、昨2020年のAJCC3着がある。

 稍重だった昨年のAJCCは、前後半「62秒4-(12秒0)-60秒6」=2分15秒0(上がり36秒7)のパワーと底力を問われた2200mだった。勢いをつけてスパート態勢に入った4コーナー手前で前方のマイネルフロストが故障して減速。同じ位置にいたミッキースワローとともに外に回らざるをえない不利があった。

 勝ち馬は巧みにインを衝いたブラストワンピース。2着は先行して内で粘った今年も対戦するステイフーリッシュ。同馬と0秒3差の3着だが、立て直して大外から猛然と伸びた内容は、コースロスがなければ接戦可能な勢いだった。O.マーフィー騎手が猛然と追ったこともあるが、渋馬場でひるむ場面はなかった。

 父ノヴェリスト(IRE産、父Monsun)は、産駒の成績もう一歩で、すでに社台SSから移動しているが、典型的なドイツ血統らしく、産駒の真価発揮はタフな古馬になってからではないかとすることができる。

 母マルセリーナは桜花賞馬だが、決して軽いスピード型ではなく、5歳時にマーメイドS(阪神2000m)も勝っている。その半弟グランデッツァがブランクを克服して再上昇し、都大路S(京都1800m)を現在もJRAレコードの1分43秒9で独走したのも5歳時だった。ラストドラフトにはまだ上昇できる背景がある。

 渋馬場になって古馬で評価を上げたいのは、立ち直ってきた先行馬ジェネラーレウーノ(セントライト記念馬)、穴馬に時計がかかって侮れないベストアプローチ。4歳馬で評価を上げたいのはヴェルトライゼンデ(母の父Acatenangoアカテナンゴは独ダービーなど16勝)の秘めているはずのパワー。
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