水上学の血統トレジャーハンティング

【高松宮記念】それでもカギは高松宮記念のジンクスを破る?

今週の注目レース・高松宮記念

今年の高松宮記念は混戦模様。去年も出走して人気を形成した馬に、4歳の精鋭が新たに加わる構図だが、力量差はほぼない。そこへ長期休養明けの「本来の」短距離王・ピクシーナイトが登場してきて、実に興味深い戦いだ。

主要な前哨戦はシルクロードS、阪急杯、そしてオーシャンS。このうち、最もメンバーの平均レベルが高かったのはシルクロードSで間違いない。ただし、京都で行われていたシルクロードSは本番に直結することが多かったが、中京で代替開催されたこの2年、前走シルクロードS出走の7頭は全滅しているのだ。

とはいえ、内容をつぶさに見ると、軽視していいかどうかは少し疑わしい。21年のシルクロードS勝ち馬シヴァージは高松宮記念に出走せず、2着馬ライトオンキューは好走と凡走を交互に繰り返すタイプの馬で本番は走らず。そもそも力量も疑問だった。

また去年の勝ち馬メイケイエールは、内が圧倒的に有利な馬場での大外枠に泣いた形で、それでも僅差の5着に差し込んでいたし、2着シャインガーネットは不利あっての7着で勝ち馬から0秒3差。そして3着ナランフレグは、このあとオーシャンSを経て(2着)、本番の劇的勝利に繋げていた。

つまり、中京のシルクロードSをことさら不安視するのはまだ早いとも言えるわけだ。ならば、やはり前哨戦として最重要なのはシルクロードSと判断したい。

アグリについては1200mでのパフォーマンスがどうなるか、ヴェントヴォーチェは左回り未経験と、他の前哨戦勝ち馬には不安材料はある。個人的にはまずはシルクロードS組、とくに大敗組も含めて精査することから予想を始めようと思う。

なお週末の「血統トレジャーハンティング」では、金曜夜更新分は日経賞、土曜夜更新分で高松宮記念、また競馬ラボメルマガでマーチSを扱う予定である。

先週土曜分の振り返り
フラワーC
◎本命馬
ココクレーター 4番人気 5着
後方待機、2着ヒップホップソウルと近い位置にいたが、2着馬がマクって動いたところで反応できず、スイッチの入りが遅れた。

まだ体力的に見劣った面もあるだろうが、3,4着馬は前残りだったことと、直線はよく追い上げていることからみても、体力的にはもう何頭分か前に位置する競馬も出来たかもしれない。そういう競馬をしていたら圏内だった可能性は否定できない。

$お宝馬
マテンロウアルテ 1番人気 6着
手元の新聞では印が薄かったのだが、道悪でシャザーンの2着になっていたこともあり、なんと1番人気に支持された。レースは中団を回ってのジリ伸び流れ込みに終わり、目立つ脚を使う場面がなかった。

道悪は克服した経験があるし、止まったわけではないので、敗因は初の長距離輸送、しかも関西馬はストを見越して早めに移動したこともあり、メンタル面の影響の方ではなかったか。次走は即見直せる。

先週日曜分の振り返り
スプリングS
◎本命馬
パクスオトマニカ 6番人気 5着
土曜のココクレーターと似た動きの競馬になった。4角までの捲る勢いは良かったが、こちらは直線で力負けがハッキリ。直線はジリジリになり突き放された。道悪もこなしており、現時点の力は出している。

$お宝馬
ハウゼ 7番人気 15着
出していこうとはしたが、内のグラニットが飛ばして控える競馬。特に走りづらそうなところは見られなかったが、枠順に加え、こちらは後半になって走りが雑になり、明らかに道悪を苦にした。良馬場でも勝ち負けまでには至らなかったとみるが、ここまで負けたのは馬場に負うところが大きい。

忘れずにチェック!
次回の狙い馬
土曜中山9R
レイトカンセイオー 8着
先行したものの、明らかにノメっていて、勝負所から手が動く。今回の大敗は明らかに馬場が合わなかったとみる。良馬場条件に見直し。能力はこんなものではない。状態に何もなければ中山のうちにもう1回出てくるのではないか。

日曜中京5R
ロスティチェーレ 5着
3歳未勝利戦の初出走馬。スタートから好位に付けてソツのない競馬が出来ていて、直線もジリジリ伸びてはいた。動きが重いのと、周りを気にしているとうなところはいかにも初出走で、それでこの着順なら、次走への上積みがかなり期待できる。
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