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第839回 新潟芝内回りと外回りのレース傾向の違いを確認しよう
http://jra-van.jp/fun/ddd/index.html

新潟の芝といえば、日本最長の658.7mを誇る長い直線を思い浮かべる人が多いことだろう。ただし、それはあくまで外回りコースの話。内回りの直線は、外回りより300mも短い358.7m。当然、内回りと外回りではコース特性がまったく異なるので、外回りのイメージを引きずったままでは的中から遠ざかってしまう。そこで今回は、新潟の芝の内回りと外回りで、どのようなレース傾向の違いがあるのかを調べてみたい。集計期間は2012年5月5日~2014年9月14日。なお、直線コースの芝1000mはどちらにも含めない。データ分析にはJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

■表1 新潟芝・脚質別成績

コース 脚質 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
内回り
逃げ 35- 20- 13- 128/ 196 17.9% 28.1% 34.7% 162% 147%
先行 76- 84- 69- 454/ 683 11.1% 23.4% 33.5% 107% 120%
中団 67- 65- 84- 974/1190 5.6% 11.1% 18.2% 55% 69%
後方 13- 21- 22- 852/ 908 1.4% 3.7% 6.2% 34% 25%
マクリ 0- 2- 2- 7/ 11 0.0% 18.2% 36.4% 0% 150%

外回り
逃げ 14- 17- 11- 180/ 222 6.3% 14.0% 18.9% 120% 78%
先行 75- 82- 60- 594/ 811 9.2% 19.4% 26.8% 64% 84%
中団 95- 84- 111-1073/1363 7.0% 13.1% 21.3% 70% 74%
後方 39- 37- 40- 893/1009 3.9% 7.5% 11.5% 46% 56%
マクリ 0- 1- 0- 0/ 1 0.0% 100.0% 100.0% 0% 120%
※脚質は TARGET frontier JV による分類

表1は新潟芝の脚質別成績を内回りと外回りで分けたもの。まず内回りから見ていくと、明らかに「逃げ」か「先行」が有利であることがわかる。複勝率はどちらも30%以上で、単複の回収率もすべて100%以上を記録している。一方、後ろから行く脚質は苦しく、「中団」は複勝率18.2%、「後方」ではわずか複勝率6.2%まで下がってしまう。新潟芝内回りで迷ったときは、なるべく前に行けそうな馬を重視したほうがいいことは間違いなさそうだ。

一方、外回りになると「逃げ」は複勝率18.9%と、そのアドバンテージは大きく減退する。やはり、外回りの長い直線を逃げ切るのは容易ではないのだろう。ただし、単勝回収率は120%と高く、直線が長いからといってあまりにマークが薄くなると、人気薄が逃げ切ってしまうケースがあるようなので気をつけたい。外回りでもっとも成績が安定しているのは「先行」で、次いで「中団」。ただし、「後方」は内回りより改善してはいるものの、それでも褒められた数字ではない。あまりに後ろから行くようだと、長い直線でも間に合わないケースを想定したほうがいいだろう。

■表2 新潟芝・上がり3Fタイム順位別成績

コース 上がり 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
内回り
1位 42- 33- 25- 115/ 215 19.5% 34.9% 46.5% 155% 130%
2位 33- 26- 25- 144/ 228 14.5% 25.9% 36.8% 185% 119%
3位 22- 25- 21- 136/ 204 10.8% 23.0% 33.3% 69% 165%
4、5位 37- 46- 47- 259/ 389 9.5% 21.3% 33.4% 105% 113%
6位以下 57- 62- 72-1756/1947 2.9% 6.1% 9.8% 36% 43%

外回り
1位 89- 44- 35- 82/ 250 35.6% 53.2% 67.2% 330% 268%
2位 49- 50- 48- 116/ 263 18.6% 37.6% 55.9% 143% 185%
3位 28- 33- 47- 152/ 260 10.8% 23.5% 41.5% 160% 142%
4、5位 36- 50- 38- 305/ 429 8.4% 20.0% 28.9% 72% 89%
6位以下 21- 44- 54-2080/2199 1.0% 3.0% 5.4% 13% 23%


表2は新潟芝の上がり3Fタイム順位別成績を内回りと外回りで分けたもの。内回り、外回りともに速い上がりを使った馬ほど好走率が高いのは当然とも言えるが、それぞれの強さの度合いは大きく異なる。特に、上がり1位馬は、内回りでは勝率19.5%、複勝率46.5%なのに対して、外回りでは勝率35.6%、複勝回収率67.2%。上がり1位の脚を使った場合、外回りのほうが明らかに勝利に直結しやすいことがわかる。新潟外回りでは上がり3Fの部分が最後の直線(658.7m)に完全に収まっているので、上がり順位が実際の着順に直結するのは極めて自然だ。一方、内回りでは上がり1位の脚を使っても、その威力は半減近くになってしまう。外回りでは届いた末脚自慢の馬が、内回りに替わって届かなくなる可能性を考慮しておきたい。

■表3 新潟芝・枠番別成績

コース 枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
内回り
1枠 20- 24- 18-257/319 6.3% 13.8% 19.4% 119% 82%
2枠 28- 24- 18-261/331 8.5% 15.7% 21.1% 65% 80%
3枠 26- 30- 24-261/341 7.6% 16.4% 23.5% 73% 78%
4枠 20- 24- 21-291/356 5.6% 12.4% 18.3% 76% 75%
5枠 23- 28- 23-294/368 6.3% 13.9% 20.1% 63% 82%
6枠 20- 22- 28-303/373 5.4% 11.3% 18.8% 54% 75%
7枠 28- 20- 32-365/445 6.3% 10.8% 18.0% 58% 59%
8枠 26- 20- 26-385/457 5.7% 10.1% 15.8% 46% 59%

外回り
1枠 15- 19- 22-297/353 4.2% 9.6% 15.9% 36% 64%
2枠 32- 14- 27-295/368 8.7% 12.5% 19.8% 96% 67%
3枠 23- 31- 18-311/383 6.0% 14.1% 18.8% 47% 75%
4枠 26- 38- 22-317/403 6.5% 15.9% 21.3% 44% 68%
5枠 24- 21- 38-336/419 5.7% 10.7% 19.8% 56% 72%
6枠 27- 43- 32-331/433 6.2% 16.2% 23.6% 64% 78%
7枠 39- 28- 35-414/516 7.6% 13.0% 19.8% 87% 76%
8枠 37- 27- 28-441/533 6.9% 12.0% 17.3% 77% 66%

表3は新潟芝の枠番別成績を内回りと外回りで分けたものである。内回りで好走率が高いのは1~5枠あたりで、特に2、3枠がいい。すこし好走率は落ちるものの、単勝回収率が唯一100%を超える1枠も注目に値する。一方、6~8枠では好走率の低下が見られ、なかでも8枠は5項目すべてで目立った数字がない。内回りは、基本的に内有利、外不利と考えたほうがよさそうだ。ちなみに、今年のセントライト記念は3枠のイスラボニータが1着、8枠のトゥザワールドが2着という結果になった。枠が逆なら逆転していたとまでは言えないにしても、1馬身4分の1の着差がもうすこし詰まっていた可能性はあるだろう。

外回りで安定しているのは3~6枠あたりの中枠。一方、最内の1枠、大外の8枠には苦戦傾向があり、特に1枠は5項目すべて最低の数値を記録した。2枠、7枠ならあまり気にしなくてよさそうだが、外回りで狙った馬が1枠、8枠の極端な枠に入った場合はすこし評価を下げてもいいかもしれない。
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■表4 新潟芝・騎手別成績(着別度数順)

コース 騎手 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
内回り
北村宏司 11- 10- 10- 54/ 85 12.9% 24.7% 36.5% 86% 118%
蛯名正義 11- 4- 10- 43/ 68 16.2% 22.1% 36.8% 95% 75%
吉田隼人 8- 11- 7- 43/ 69 11.6% 27.5% 37.7% 111% 83%
内田博幸 8- 7- 7- 43/ 65 12.3% 23.1% 33.8% 45% 62%
中舘英二 8- 4- 0- 49/ 61 13.1% 19.7% 19.7% 80% 44%
岩田康誠 8- 3- 4- 23/ 38 21.1% 28.9% 39.5% 91% 68%
大野拓弥 7- 5- 10- 84/106 6.6% 11.3% 20.8% 44% 80%
田中勝春 6- 7- 3- 50/ 66 9.1% 19.7% 24.2% 176% 112%
柴田善臣 6- 6- 2- 55/ 69 8.7% 17.4% 20.3% 78% 72%
菱田裕二 6- 3- 6- 25/ 40 15.0% 22.5% 37.5% 85% 124%

外回り
北村宏司 18- 12- 17- 76/123 14.6% 24.4% 38.2% 83% 105%
吉田隼人 15- 5- 4- 45/ 69 21.7% 29.0% 34.8% 111% 73%
内田博幸 13- 10- 6- 55/ 84 15.5% 27.4% 34.5% 81% 77%
柴田善臣 13- 6- 7- 78/104 12.5% 18.3% 25.0% 95% 70%
蛯名正義 11- 16- 13- 72/112 9.8% 24.1% 35.7% 54% 82%
岩田康誠 10- 9- 6- 36/ 61 16.4% 31.1% 41.0% 115% 80%
戸崎圭太 9- 7- 3- 39/ 58 15.5% 27.6% 32.8% 116% 69%
田辺裕信 8- 3- 8- 63/ 82 9.8% 13.4% 23.2% 80% 100%
田中勝春 7- 9- 10- 76/102 6.9% 15.7% 25.5% 64% 88%
丸田恭介 6- 5- 4- 36/ 51 11.8% 21.6% 29.4% 216% 100%


表4は新潟芝の騎手別成績を内回りと外回りで分けたものである。内回り、外回りともにトップとなったのが北村宏司騎手。内回り、外回りともに変わらない好走率をマークしており、コースに関係なく安定したパフォーマンスを見せてくれそうだ。ただし、北村宏騎手の成績はどちらかといえばレアケースで、上位にランクした騎手でもどちらかに数字が偏っていることが多い。片方だけに名前がある騎手は少なくなく、両方に入っている場合でも、蛯名正義騎手や岩田康誠騎手は内回りのほうが明らかに勝ち切れるし、吉田隼人騎手は外回りで内回りの倍近い勝率を残している。各騎手の得意不得意を覚えておくと、役に立つ場面が必ずあるはずだ。

■表5 新潟芝・種牡馬別成績(着別度数順)

コース 種牡馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
内回り
ダイワメジャー 12- 6- 11- 78/107 11.2% 16.8% 27.1% 68% 88%
ディープインパクト 10- 13- 9- 79/111 9.0% 20.7% 28.8% 55% 71%
シンボリクリスエス 10- 4- 5- 57/ 76 13.2% 18.4% 25.0% 89% 80%
ハーツクライ 8- 5- 7- 47/ 67 11.9% 19.4% 29.9% 67% 82%
アグネスタキオン 8- 4- 2- 40/ 54 14.8% 22.2% 25.9% 129% 80%
ジャングルポケット 6- 8- 3- 56/ 73 8.2% 19.2% 23.3% 86% 70%
サクラバクシンオー 5- 3- 2- 56/ 66 7.6% 12.1% 15.2% 61% 48%
フジキセキ 5- 0- 5- 32/ 42 11.9% 11.9% 23.8% 61% 68%
ゼンノロブロイ 4- 7- 9- 53/ 73 5.5% 15.1% 27.4% 30% 62%
マンハッタンカフェ 4- 7- 4- 44/ 59 6.8% 18.6% 25.4% 95% 108%

外回り
ディープインパクト 29- 31- 23-157/240 12.1% 25.0% 34.6% 72% 88%
キングカメハメハ 20- 13- 10- 93/136 14.7% 24.3% 31.6% 70% 77%
ハーツクライ 16- 15- 10-110/151 10.6% 20.5% 27.2% 81% 84%
シンボリクリスエス 14- 12- 15-104/145 9.7% 17.9% 28.3% 149% 100%
ゼンノロブロイ 10- 11- 5- 81/107 9.3% 19.6% 24.3% 230% 112%
フジキセキ 9- 6- 2- 54/ 71 12.7% 21.1% 23.9% 108% 62%
アグネスタキオン 8- 3- 6- 61/ 78 10.3% 14.1% 21.8% 68% 71%
ネオユニヴァース 7- 2- 2- 91/102 6.9% 8.8% 10.8% 52% 48%
ステイゴールド 6- 9- 13-114/142 4.2% 10.6% 19.7% 45% 97%
ダイワメジャー 6- 9- 12- 77/104 5.8% 14.4% 26.0% 25% 72%


表5は新潟芝の種牡馬別成績を内回りと外回りで分けたものである。この表を象徴していると言えるのがダイワメジャーだろう。内回りでは第一人者のディープインパクトを上回る12勝をマークしてトップに立ったのに、外回りでは詰め甘が目立ち、一気に10位までダウンしているからだ。その逆の傾向にあるのが、外回りでは2位の20勝を記録したのに、内回りではランク外(12位)となってしまったキングカメハメハ。この2種牡馬はいずれも産駒の数が多いだけに、適性がクッキリと分かれていることを覚えておきたいところだ。そのほかの有力どころでは、外回り優勢なのがディープインパクト、内回り優勢なのがアグネスタキオン。シンボリクリスエス、ハーツクライ、フジキセキあたりはどちらもソツなくこなしている。
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